JPH11215511A - カラー映像信号処理方法とカラー映像信号処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 消費電力を大幅に削減することが可能なカラ
ー映像信号処理装置を提供する。 【解決手段】 ビデオ機器１Ａに内蔵され、カラー映像
信号がコンポジット信号の場合は、輝度信号処理回路６
Ａからの輝度信号と色信号処理回路６Ｂからの色信号と
が、ディジタル加算器２２により互いにディジタル加算
され、一方、スイッチ素子２０の切換により、輝度信号
と色信号とを、それぞれ輝度信号ＤＡ変換器１０、色信
号ＤＡ変換器１１でＤＡ変換して輝度信号出力端子ｔ
１、色信号出力端子ｔ２に供給するか、ディジタル加算
器２２で加算されたディジタル信号を、輝度信号ＤＡ変
換器１０でＤＡ変換して、コンポジット信号出力端子ｔ
３に供給するかの何れかが選択され、コンポジット信号
の出力時には、色信号ＤＡ変換器１１がパワーダウンさ
れ、使用ＩＣ回路の消費電力を大幅に削減することが可
能になる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオ機器におい
て、カラー映像信号を信号処理して、コンポジット出力
信号またはコンポーネント出力信号として提供するカラ
ー映像信号処理方法とその装置とに関する。

【０００２】

【従来の技術】ＶＴＲやビデオカメラなどのカラー映像
信号を出力するビデオ機器の開発が進むと共に、従来の
ように単にカラー画像として表示させるだけでなく、高
品質画像化や特殊画像化のために、カラー映像信号に各
種の画像処理を施すことが行なわれている。このために
は、ビデオ機器に対して、コンポジット映像信号から、
色信号と輝度信号とを分離するＹ／Ｃ分離回路と、色信
号と輝度信号とを出力するコンポーネント信号出力端子
と、コンポジット信号出力端子とを備えたカラー映像信
号処理装置を内蔵させて、コンポジット信号とコンポー
ネント信号とを選択して取り出せるような構成が取られ
ている。

【０００３】この種の従来使用されているカラー映像信
号処理装置３は、図３に示すようにＶＴＲやビデオカメ
ラなどのビデオ機器１に内蔵されており、カラー映像信
号処理装置３には、映像信号に対してディジタル信号処
理を行なうディジタル信号処理ユニット５が設けられて
いる。このディジタル信号処理ユニット５には、各種の
画像処理を行なう画像処理回路６が設けられ、この処理
回路６に、輝度信号をＤＡ変換する輝度信号ＤＡ変換器
１０と、色信号をＤＡ変換する色信号ＤＡ変換器１１と
が、互いに並列に接続されている。

【０００４】この輝度信号ＤＡ変換器１０の出力端子に
は、低域通過フィルタ（ローパスフィルタ）１２が接続
され、ローパスフィルタ１２の出力端子には、輝度信号
出力ドライバ１４が接続され、輝度信号出力ドライバ１
４の出力端子に、輝度信号出力端子ｔ１が設けられてい
る。また、色信号ＤＡ変換器１１の出力端子に帯域通過
フィルタ（バンドパスフィルタ）１３が接続され、バン
ドパスフィルタ１３の出力端子には、色信号ドライバ１
５が接続され、色信号ドライバ１５の出力端子に色信号
出力端子ｔ２が設けられている。そして、ローパスフィ
ルタ１２の出力端子と、バンドパスフィルタ１３の出力
端子とが、それぞれ加算器１７の入力端子に接続され、
加算器１７の出力端子にコンポジット信号出力ドライバ
１６が接続され、コンポジット信号出力ドライバ１６の
出力端子に、コンポジット信号出力端子ｔ３が設けられ
ている。

【０００５】このような構成の従来のカラー映像信号処
理装置３では、像信号に対して、ビデオカメラモード、
ＶＴＲモード、ライン記録モードなどのモードに対応し
て、画像処理回路６で各種の画像処理が行なわれ、カラ
ー映像信号から分離された輝度信号は、輝度信号ＤＡ変
換器１０でＤＡ変換された後に、ローパスフィルタ１２
に入力され、ローパスフィルタ１２によって、輝度信号
から折り返し成分などの高周波成分のノイズが除去さ
れ、得られた輝度信号は、輝度信号ドライバ１４によっ
て輝度信号出力端子ｔ１に出力される。

【０００６】また、カラー映像信号から分離された色信
号は、色信号ＤＡ変換器１１でＤＡ変換された後に、バ
ンドパスフィルタ１３に入力され、バンドパスフィルタ
１３によって、ノイズ成分が除去された色信号は、色信
号ドライバ１５によって色信号出力端子ｔ２に出力され
る。

【０００７】そして、ローパスフィルタ１２から出力さ
れる輝度信号と、バンドパスフィルタ１３から出力され
る色信号とが、加算器１７でアナログ的に加算され、得
られたコンポジット信号が、コンポジット信号出力ドラ
イバ１６によって、コンポジット信号出力端子ｔ３に出
力される。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】前述の従来のカラー映
像信号処理装置３では、輝度信号出力端子ｔ１には輝度
信号が、色信号出力端子ｔ２には色信号が、コンポジッ
ト信号出力端子ｔ３には、コンポジット信号が、それぞ
れ常に出力されていて、コンポーネント信号ピンが装着
されると、輝度信号出力端子ｔ１からの輝度信号と、色
信号出力端子ｔ２からの色信号とが、コンポーネント信
号ピンを介して外部に導出される。また、コンポジット
信号ピンが装着されると、コンポジット信号出力端子ｔ
３からのコンポジット信号が、コンポジット信号ピンを
介して外部に導出される。このように、従来のカラー映
像信号処理装置３では、輝度信号ＤＡ変換器１０と色信
号ＤＡ変換器１１とは、コンポジット信号の出力時でも
コンポーネント信号の出力時でも常時アクティブになっ
ている。

【０００９】一般に、ＩＣ回路のディジタル信号処理を
実行するディジタルセルの消費電力は、製造プロセス技
術の進歩と、電源電圧の低下とによって、大幅に低減さ
せることが可能であるが、ＩＣ回路のアナログ信号処理
を実行するアナログセルの消費電力は、製造プロセス技
術の進歩や電源電圧の低下によっては、殆ど変化しない
ことが知られている。このために、ＩＣ回路の製造プロ
セス技術の進歩に伴って、従来のカラー映像信号処理装
置３において、コンポジット信号の出力時でもコンポー
ネント信号の出力時でも常時アクティブになっている輝
度信号ＤＡ変換器１０と色信号ＤＡ変換器１１とは、Ｉ
Ｃ回路全体に占める消費電力の上で問題がある。

【００１０】本発明は、前述したようなこの種のカラー
映像信号処理装置の動作時の電力消費の現状に基づいて
なされたものであり、その第１の目的は、消費電力を大
幅に削減することが可能なカラー映像信号処理方法を提
供することにある。また、本発明の第２の目的は、消費
電力を大幅に削減することが可能なカラー映像信号処理
装置を提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】前記第１の目的を達成す
るために、請求項１記載の発明は、ビデオ機器における
カラー映像信号の信号処理方法であり、前記カラー映像
信号から、分離された輝度信号と色信号とをディジタル
加算し、ディジタル加算されたディジタル加算信号をＤ
Ａ変換してコンポジット信号として出力するか、前記輝
度信号と前記色信号とを、それぞれＤＡ変換してコンポ
ーネント信号として出力するかの何れかを選択して信号
処理を行なうことを特徴とするものである。

【００１２】前記第２の目的を達成するために、請求項
２記載の発明は、ビデオ機器において、カラー映像信号
を信号処理することにより、コンポーネント信号出力端
子に輝度信号と色信号とをそれぞれ出力し、コンポジッ
ト信号出力端子にコンポジット信号を出力するカラー映
像信号処理装置であり、前記カラー映像信号から得られ
る輝度信号と色信号とを、互いにディジタル加算するデ
ィジタル加算手段と、前記輝度信号と前記色信号とを、
それぞれＤＡ変換して前記コンポーネント信号出力端子
に供給する第１の出力手段と、前記ディジタル加算手段
での加算で得られたディジタル信号をＤＡ変換して前記
コンポジット信号出力端子に供給する第２の出力手段
と、前記第１の出力手段または前記第２の出力手段の出
力動作を選択する選択手段とを有することを特徴とする
ものである。

【００１３】

【発明の実施の形態】［第１の実施の形態］本発明の第
１の実施の形態を、図１を参照して説明する。図１は本
実施の形態の構成を示すブロック図である。

【００１４】本実施の形態では、図１に示すように、す
でに図３を参照して説明した従来のカラー映像信号処理
装置１から、加算器１７とコンポジット信号出力ドライ
バ１６とを取り除き、輝度信号出力ドライバ１４に代え
て、複種信号出力ドライバ２１を設け、複種信号出力ド
ライバ２１の出力端子に、輝度信号出力端子ｔ１とコン
ポジット信号出力端子ｔ３とが設けられている。

【００１５】そして、ディジタル信号処理ユニット５Ａ
には、ディジタル加算器２２と、スイッチ素子２０とが
新に設けられ、画像処理回路６には輝度信号処理回路６
Ａと色信号処理回路６Ｂとが設けられ、輝度信号処理回
路６Ａの出力端子と色信号処理回路６Ｂの出力端子と
が、ディジタル加算器２２の入力端子にそれぞれ接続さ
れ、ディジタル加算器２２の出力端子が、スイッチ素子
２０の切換端子Ｂに接続され、輝度信号処理回路６Ａの
出力端子が、スイッチ素子２０の切換端子Ａに接続さ
れ、スイッチ素子２０のコモン端子Ｃが、輝度信号ＤＡ
変換器１０の入力端子に接続されている。本実施の形態
のその他の部分の構成は、すでに図３を参照して説明し
た従来のカラー映像信号処理装置１と同一なので、重複
する説明は行なわない。

【００１６】このような構成の本実施の形態では、映像
信号に対して、ビデオカメラモード、ＶＴＲモード、ラ
イン記録モードなどのモードに対応して、画像処理回路
６で各種の画像処理が行なわれ、映像信号がコンポジッ
ト信号の場合には、櫛型フィルタによって、輝度信号と
色信号との分離が行なわれる。そして、分離された輝度
信号は、ディジタル加算器２２の一方の入力端子に入力
され、色信号はディジタル加算器２２の他方の入力端子
に入力される。

【００１７】また、コンポーネント信号の出力時には、
スイッチ素子２０は切換端子Ａ側に切り換えられ、輝度
信号処理回路６Ａからの輝度信号は、輝度信号ＤＡ変換
器１０に入力され、輝度信号ＤＡ変換器１０でＤＡ変換
された後に、ローパスフィルタ１２に入力され、ローパ
スフィルタ１２によって、輝度信号から折り返し成分な
どの高周波成分のノイズが除去され、得られた輝度信号
は、複種信号ドライバ２１によって輝度信号出力端子ｔ
１に出力される。

【００１８】一方、色信号処理回路６Ｂからの色信号
は、色信号ＤＡ変換器１１に入力され、色信号ＤＡ変換
器１１でＤＡ変換された後に、バンドパスフィルタ１３
に入力され、バンドパスフィルタ１３によって、ノイズ
成分が除去された色信号は、色信号ドライバ１５によっ
て色信号出力端子ｔ２に出力される。

【００１９】また、コンポジット信号の出力時には、ス
イッチ素子２０が切換端子Ｂ側に切り換えられ、色信号
ＤＡ変換器１１は、パワーダウンされ不動作状態に設定
される。この状態で、輝度信号処理回路６Ａからの輝度
信号が、デイジタル加算器２２の一方の入力端子に入力
され、色信号処理回路６Ｂからの色信号が、ディジタル
加算器２２の他方の入力端子に入力され、ディジタル加
算器２２によって、輝度信号と色信号とがディジタル加
算される。そして、得られたディジタル加算信号が、ス
イッチ素子２０を介して、輝度信号ＤＡ変換器１０に入
力され、輝度信号ＤＡ変換器１０でＤＡ変換された後
に、ローパスフィルタ１２に入力され、ローパスフィル
タ１２によって、折り返し成分などの高周波成分のノイ
ズが除去され、得られたコンポジット信号が、複種信号
出力ドライバ２１によってコンポジット信号出力端子ｔ
３に出力される。

【００２０】このように、本実施の形態によると、コン
ポーネント信号の出力時には、スイッチ素子２０が切換
端子Ａ側に切り換えられ、従来と同様にして、映像信号
中の輝度信号が輝度信号出力端子ｔ１から、色信号が色
信号出力端子ｔ２から出力されるが、コンポジット信号
の出力時には、スイッチ素子２０が切換端子Ｂ側に切り
換えられ、色信号ＤＡ変換器１１がパワーダウンされた
状態で、ディジタル信号処理ユニット５Ａに設けたディ
ジタル加算器２２によつて、輝度信号処理回路６Ａから
の輝度信号と色信号処理回路６Ｂからの色信号とがディ
ジタル加算される。そして、得られたディジタル加算信
号が、輝度信号ＤＡ変換器１０でＤＡ変換され、ローパ
スフィルタ１２で高周波成分のノイズが除去され、コン
ポジット信号出力端子ｔ３に出力される。このために、
コンポジット信号の出力時には、色信号ＤＡ変換器１１
が不動作状態となって、ディジタル信号処理ユニット５
Ａでの消費電力を大幅に削減することが可能になる。同
時に、従来のカラー映像信号処理装置３から、加算器１
７とコンポジット信号出力ドライバ１６とを除くことが
でき、部品点数を削減し、全体を小型化することが可能
になる。

【００２１】［第２の実施の形態］本発明の第２の実施
の形態を、図２を参照して説明する。図２は本実施の形
態の構成を示すブロック図である。

【００２２】本実施の形態では、図２に示すように、す
でに図１を参照して説明した第１の実施の形態とは、ス
イッチ素子２０の接続位置が異なっており、輝度信号処
理回路６Ａの出力端子は、輝度信号ＤＡ変換器１０に接
続され、色信号処理回路６Ｂの出力端子が、スイッチ素
子２０の切換端子Ａに接続され、コモン端子Ｃが色信号
ＤＡ変換器１１に接続されている。本実施の形態のその
他の部分の構成は、すでに説明した第１の実施の形態と
同一なので、重複する説明は行なわない。

【００２３】本実施の形態では、コンポジット信号の出
力時には、スイッチ素子２０が切換端子Ｂ側に切り換え
られ、輝度信号ＤＡ変換器１０がパワーダウンされた状
態において、ディジタル信号処理ユニット５Ｂに設けた
ディジタル加算器２２によつて、輝度信号処理回路６Ａ
からの輝度信号と色信号処理回路６Ｂからの色信号とが
ディジタル加算され、得られたディジタル加算信号が、
色信号ＤＡ変換器１１でＤＡ変換され、ローパスフィル
タ１２で高周波成分のノイズが除去され、コンポジット
信号出力端子ｔ３に出力される。このために、コンポジ
ット信号の出力時には、輝度信号ＤＡ変換器１０が不動
作状態となって、ディジタル信号処理ユニット５Ａでの
消費電力を大幅に削減することが可能になる。同時に、
従来のカラー映像信号処理装置３から、加算器１７とコ
ンポジット信号出力ドライバ１６とを除くことができ、
部品点数を削減し、全体を小型化することが可能にな
る。

【００２４】

【発明の効果】請求項１記載の発明によると、カラー映
像信号から分離された輝度信号と色信号とがディジタル
加算され、ディジタル加算されたディジタル加算信号が
ＤＡ変換されてコンポジット信号として出力されるか、
輝度信号と色信号とが、それぞれＤＡ変換されてコンポ
ーネント信号として出力されるかの何れかが選択される
ので、コンポジット信号の出力時には、ＤＡ変換処理が
一度行なわれるだけで、使用されるＩＣ回路の消費電力
を大幅に削減することが可能なる。

【００２５】請求項２記載の発明に係るカラー映像信号
処理装置は、ディジタル加算手段によって、カラー映像
信号から分離された輝度信号と色信号とが、互いにディ
ジタル加算され、選択手段によつて、輝度信号と色信号
とを、それぞれＤＡ変換してコンポーネント信号出力端
子に供給する第１の出力手段の動作か、ディジタル加算
手段での加算で得られたディジタル信号をＤＡ変換して
コンポジット信号出力端子に供給する第２の出力手段の
動作かの何れかが選択されるので、コンポジット信号の
出力時には、ＤＡ変換処理が一度行なわれるだけで、使
用されるＩＣ回路の消費電力を大幅に削減することが可
能なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態の構成を示すブロッ
ク図である。

【図２】本発明の第２の実施の形態の構成を示すブロッ
ク図である。

【図３】従来のカラー映像信号処理装置の構成を示すブ
ロック図である。

【符号の説明】

１Ａ、１Ｂ…ビデオ機器、３Ａ、３Ｂ…カラー映像信号
処理装置、５Ａ、５Ｂ…ディジタル信号処理ユニット、
６…画像処理回路、６Ａ…輝度信号処理回路、６Ｂ…色
信号処理回路、１０…輝度信号ＤＡ変換器、１１…色信
号ＤＡ変換器、１２…低域通過フィルタ、１３…帯域通
過フィルタ、２０…スイッチ素子、２２…ディジタル加
算器、ｔ１…輝度信号出力端子、ｔ２…色信号出力端
子、ｔ３…コンポジット信号出力端子。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ビデオ機器におけるカラー映像信号の信
   号処理方法であり、 前記カラー映像信号から、分離された輝度信号と色信号
   とをディジタル加算し、ディジタル加算されたディジタ
   ル加算信号をＤＡ変換してコンポジット信号として出力
   するか、前記輝度信号と前記色信号とを、それぞれＤＡ
   変換してコンポーネント信号として出力するかの何れか
   を選択して信号処理を行なうことを特徴とするカラー映
   像信号の信号処理方法。
2. 【請求項２】 ビデオ機器において、カラー映像信号を
   信号処理することにより、コンポーネント信号出力端子
   に輝度信号と色信号とをそれぞれ出力し、コンポジット
   信号出力端子にコンポジット信号を出力するカラー映像
   信号処理装置であり、 前記カラー映像信号から得られる輝度信号と色信号と
   を、互いにディジタル加算するディジタル加算手段と、 前記輝度信号と前記色信号とを、それぞれＤＡ変換して
   前記コンポーネント信号出力端子に供給する第１の出力
   手段と、 前記ディジタル加算手段での加算で得られたディジタル
   信号をＤＡ変換して前記コンポジット信号出力端子に供
   給する第２の出力手段と、 前記第１の出力手段または前記第２の出力手段の出力動
   作を選択する選択手段とを有することを特徴とするカラ
   ー映像信号処理装置。