JPH11213345A - 磁気抵抗効果型磁気ヘッドとその製造方法及び情報記録再生装置 - Google Patents

磁気抵抗効果型磁気ヘッドとその製造方法及び情報記録再生装置

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JPH11213345A
JPH11213345A JP1099298A JP1099298A JPH11213345A JP H11213345 A JPH11213345 A JP H11213345A JP 1099298 A JP1099298 A JP 1099298A JP 1099298 A JP1099298 A JP 1099298A JP H11213345 A JPH11213345 A JP H11213345A
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magnetic
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bias
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Koji Okazaki
幸司 岡崎
Shigeru Tadokoro
茂 田所
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気抵抗効果型磁気ヘッドの再生出力を安定し
て高めるため、高比抵抗で安定して良好な軟磁気特性を
示すソフトバイアス膜を提供する。 【解決手段】磁気抵抗効果型磁気ヘッドのMRセンサー
膜を構成するソフトバイアス膜に、Ni,Fe,Coの
一種以上から成る合金と、ZrO2,Al23,Hf
2,TiO2,MgO,ZrN,AlN,HfN,Ti
N,Mg32の内から選択された一種以上の化合物とか
ら成り、比抵抗ρ、異方性磁界Hk、磁歪定数λが以下
の値を満足する軟磁性膜を用いる。 ρ≧200μΩ・cm Hk≦7 Oe −1×10~6≦λ≦×10~6

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
等の情報記録再生装置に関し、特に磁気記録媒体に記録
された信号を磁気抵抗効果を利用して検出する改良型磁
気抵抗効果型磁気ヘッドとその製造方法及びこのヘッド
を備えた情報記録再生装置に係る。
【0002】
【従来の技術】磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下MRヘ
ッド)においては、その動作原理から磁気抵抗効果膜
(以下MR膜)に横バイアス磁界を印加する必要があ
り、その手法の一つとして、MR膜に隣接してソフトバ
イアス膜(以下SAL膜)を配置する構造は、公知であ
る。このSAL膜はMR膜と磁気的には非磁性膜によっ
て分離されるが、電気的にはMR膜と並列回路を形成す
るので、MRヘッドの再生出力を増大させるためには、
SAL膜の電気抵抗をより増大させることが必要不可欠
である。言い替えれば、SAL膜自体の比抵抗ρを増大
させるか、または、電気抵抗を増大させるため膜を薄く
しても十分な横バイアス磁界を印加できるよう飽和磁束
密度Bsを増大させる必要がある。つまり、SAL膜と
しては、比抵抗ρと飽和磁束密度Bsの積ρ・Bsを増
大させることが望ましい。そこで、この値をSAL膜の
性能指数と呼ぶ。
【0003】その他SAL膜には、MR膜に流れる電流
がつくる磁界によって容易に磁化すること、即ち軟磁性
であることが望まれる。言い替えれば、異方性磁界H
K、磁歪定数λが十分小さいことが必要である。更に、
横バイアス磁界はMRヘッドの感度、再生波形の線形性
を決定する重要なパラメーターであることから、MRヘ
ッド製造プロセス中に横バイアス磁界が変動することは
好ましくない。即ち、SAL膜の磁気特性はMRヘッド
製造プロセス中において変化しないことが必要である。
【0004】従来SAL膜に関しては、ジャーナル オ
ブ アプライド フィジックス69巻ページ5631〜
5633(J.Appl.Phys.69(1991)563
1)に開示されるように、Ni−Feに第3元素を添加
した合金膜が検討されており、第3元素としてはNb,
Zr等が適していることが示されている。これらの公知
例ではSAL膜の性能指数ρ・Bsは、大きいもので高
々60(μΩ・cm・T)程度である。
【0005】また、実開昭60−159518号公報に
は、SAL膜を非晶質軟磁性膜としたMRヘッドが開示
されている。公知のように非晶質膜は比抵抗が大きいの
で、MRヘッドの再生出力の向上が期待される。しか
し、SAL膜に非晶質膜を用いると、非晶質状態が本質
的に準安定状態である為、膜の軟磁気特性を安定化する
ことが難しい。非晶質膜の磁気特性は強磁場の印加や温
度の上昇によって変化し易く、MRヘッドの製造プロセ
ス中に磁気特性が変化する場合がある。
【0006】更に、特願平06−038092号公報に
は、SAL膜にNi,Fe,Coの一種以上から成る合
金とZrO2等の化合物から成る軟磁性膜を用いたMR
ヘッドが開示されている。ここで述べられているよう
に、金属中に化合物を添加することによって比抵抗は増
大し、また、その大きさは化合物の添加量にほぼ比例し
て増大する。しかしながら、SAL膜を形成する際、通
常のスパッタリング法や蒸着法では、SAL膜として良
好な軟磁気特性を示し、熱的に安定な化合物組成範囲で
は、その比抵抗ρは120μΩ・cm程度、飽和磁束密度
Bsは0.7T程度でSAL膜の性能指数ρ・Bsは8
4(μΩ・cm・T)程度が限度である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、MR
ヘッドのSAL膜として、製造プロセス中に特性変化を
起こさず、良好な軟磁気特性を示す比抵抗が極めて高い
軟磁性膜の製造方法を提供し、特性変動のない高出力な
MRヘッドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述した課題
を解決するために、SAL膜にNi,Fe,Coの一種
以上から成る合金と、ZrO2,Al23,HfO2,T
iO2,MgO,ZrN,AlN,HfN,TiN,M
32の内から選択された一種以上の化合物とから成
り、比抵抗が200μΩ・cm以上、異方性磁界(以下H
k)が70e以下、磁歪定数(以下λ)が1×10~6
下を示す軟磁性膜を用い、特性変動のない高出力なMR
ヘッドを実現するものである。また、前述のような良好
な軟磁気特性を示し比抵抗が極めて高いSAL膜を実現
するためには、SAL膜をスパッタリング法により形成
する際、形成しようとする基板に対し、バイアス電位を
印加すればよい。その時のバイアス電位は−50Vより
高く−10Vより低い値であることが望ましい。わずか
なバイアス電位でも膜中に化合物が取り込まれる割合が
増加し、SAL膜を高比抵抗化することは可能だが、バ
イアス電位が−10Vより高い値だと、結晶質合金化せ
ず、加熱プロセスにより軟磁気特性が大きく変化するた
め、SAL膜としては適さない。逆にバイアス電位が−
50Vより低い値では、スパッタリングガスであるAr
イオンの膜中への取り込み及びミキシングによる磁化の
乱れのため、保持力が増大するといった軟磁気特性の劣
化が顕著となるばかりか、化合物が選択的に逆スパッタ
リングされるという現象が発生し、膜中の化合物組成が
減少、その結果比抵抗が低下する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の実施
例を図を用いて説明する。
【0010】図1、図2は、本実施例のMRヘッド素子
を示したものであり、図1は素子部の斜視図、図2は媒
体対向面の素子断面図である。AlTiCからなる基板
8上に下地膜9としてAl23膜、下部磁気シールド膜
10としてCoNbZr膜、下部ギャップ膜11として
Al23膜を形成し、この上部にMRセンサー膜1を形
成するが、このセンサー膜1は後述するように3〜4層
の膜から構成される。次にこのMRセンサー膜1を所定
の形状に加工し、磁区制御下地膜5としてCr膜、磁区
制御膜6としてCoCrPt膜、電極膜7としてTa膜
を形成する。更にその上部に上部ギャップ膜12として
Al23膜、上部磁気シールド膜13としてNiFeを
形成し、続いて記録用の誘導型磁気ヘッド素子であるラ
イトギャップ14、コイル15、層間絶縁膜16、ライ
トコア17、保護膜18と順次積層形成する。
【0011】図3は図2においてMRセンサー部を拡大
した断面図である。前述した下部ギャップ膜11上に形
成されるMRセンサー膜1は、ソフトバイアス膜2、磁
気分離膜3、磁気抵抗効果膜4から構成される。ここ
で、ソフトバイアス膜2には14nmのNiFe−Zr
2膜、磁気分離膜3には5nmのTa膜、磁気抵抗効
果膜には15nmのNiFe膜を用いた。ソフトバイア
ス膜2は、組成(Ni81Fe1985mol%(ZrO2
15mol%のNiFe−ZrO2ターゲットを用い、バイア
ス電位を印加してスパッタリング法により形成した。ス
パッタリングの際のスパッタリングパワーは400W、
Arガス圧は0.3mTorr、バイアス電位は−30
Vとした。また、基板温度は室温とした。本実施の形態
ではソフトバイアス膜として、Ni,Feの合金にZr
2を添加したNiFe−ZrO2を用いたが、これは本
発明の軟磁性膜の代表的なものとして選択したものであ
り、特にこの膜に限定されるものではない。
【0012】次に本実施例のMRヘッドの特性について
述べる。MRヘッドの評価は再生出力で行った。本実施
例のMRヘッド並びに比較のために同様な構造でSAL
膜にNiFeNb膜(Nb5%添加)及び通常のスパッ
タリング法によって形成したNiFe−ZrO2
((ZrO2)10%添加)を用いたMRヘッドの3者
について行った。本実施例のバイアス電位を印加してス
パッタリング法により形成したNiFe−ZrO2
は、比抵抗ρが380μΩ・cm、飽和磁束密度Bsが約
0.66T、SAL膜の性能指数ρ・Bsが約250
(μΩ・cm・T)であるのに対し、比較のためのNiF
eNb膜は、比抵抗ρが70μΩ・cm、飽和磁束密度B
sが約0.6T、SAL膜の性能指数、ρ・Bsは約4
2(μΩ・cm・T)であり、通常のスパッタリング法に
よって形成したNiFe−ZrO2膜は、比抵抗ρが1
20μΩ・cm、飽和磁束密度Bsが約0.7T、SAL
膜の性能指数ρ・Bsは約84(μΩ・cm・T)であっ
た。NiFeNb膜をSAL膜に用いたMRヘッドの再
生出力は約500μV、通常のスパッタリング法によっ
て形成したNiFe−ZrO2膜をSAL膜に用いたM
Rヘッドは約650μVであったのに対し、本実施例の
MRヘッドは約20〜60%大きい約800μVであっ
た。これは、NiFeNb膜及び通常のスパッタリング
法によって形成したNiFe−ZrO2膜をSAL膜に
用いたMRヘッドでは、SAL膜の電気抵抗が小さいた
め、検出電流がSAL膜に流れる割合が増加し、即ちM
R膜に流れる検出電流が減少し、読み出される抵抗の変
化が小さくなるためである。NiFeNb膜では、添加
するNbの量を増加させることによって、比抵抗を高め
ることは可能だが、Nbの添加量を増加させると、飽和
磁束密度が著しく低下するため、横バイアス磁界を適正
化するためには、SAL膜の膜厚を極めて厚くしなけれ
ばならない。その結果、SAL膜の電気抵抗は、Nbの
添加量を増加させる前より低下してしまうため、Nbの
添加量は5%が限界である。また、通常のスパッタリン
グ法によって形成したNiFe−ZrO2膜でも、添加
するZrO2量を増加させることによって、比抵抗を高
めることは可能だが、ZrO2の添加量を増加させると
軟磁気特性が劣化し、バイアス磁界を安定化することが
極めて困難となるので、通常のスパッタリング法ではZ
rO2の添加量は10%が限界である。これに対し、本
発明のSAL膜では、バイアス電位を印加してスパッタ
リングするため、軟磁気特性を劣化させることなく30
%程度までZrO2量を増加させることができる。しか
し、30%以上では、飽和磁束密度が著しく低下し、軟
磁気特性も劣化するため、SAL膜としては適さない。
このようにバイアス電位を印加してスパッタリング法に
より形成したNiFe−ZrO2膜をSAL膜とした本
実施例のMRヘッドでは、SAL膜の比抵抗が極めて高
いため、非常に大きな再生出力が得られる。
【0013】次に、本実施例のMRヘッドに用いたN
i,Feの合金にZrO2を添加したSAL膜におい
て、バイアス電位を変化させた場合の比抵抗及び磁気特
性について述べる。図4〜7はバイアス電位を変化させ
た時のSAL膜の比抵抗、Hk、困難軸保持力(以下H
ch)及び容易軸保持力(以下Hce)である。バイア
ス電位が−10Vより高い値では、Hchが急激に増大
し、ほぼHceと同等となる。これは、バイアスの掛か
り方が弱いため、SAL膜が完全に結晶質合金化しない
ためである。しかし、比抵抗は250μΩ・cm程度あ
り、ノンバイアスの膜と比較してかなり高い。これは、
バイアスの印加によってZrO2組成が増加しているた
めである。バイアス電位が−50Vより低い値では、比
抵抗が急激に低下する。これは、バイアスの掛かり方が
強すぎるため、ZrO2が選択的に逆スパッタリングさ
れてZrO2組成が減少するためである。また、Hc
h,Hce共に増大する傾向にある。これは、スパッタ
リングガスであるArイオンの膜中への取り込みとミキ
シングによる磁化の乱れが原因である。ノンバイアス、
つまりバイアス電位が0Vの場合は、比抵抗が170μ
Ω・cmとバイアス電位を印加した膜に比べ低い。また、
Hchは30e程度、Hceは80e程度といずれも大
きく、基板面内で異方性分散の大きな膜となる。この
時、5インチφの基板で異方性角度の面内分布幅は20
°程度である。更に、Hkが100e程度とバイアス電
位を印加した膜に比べかなり大きい値を示す。Hkが大
きいとSAL膜の磁化が電流と直交方向に向き難くなる
ため、MR膜に横バイアスが掛かり難くなる。そのた
め、HkはMR膜のHkと同等以下、つまり70e以下
が望ましい。これに対し、バイアス電位が−50Vより
高く、−10Vより低い値では、比抵抗が250μΩ・
cm以上と極めて高く、また、異方性磁界3〜6 Oe、
困難軸保持力2 Oe以下、容易軸保持力5〜6 Oeと
良好な軟磁気特性を示し、基板面内での異方性分散も小
さくなる。この時、5インチφの基板で異方性角度の面
内分布幅は5°程度である。尚、これはNi,Feの合
金にZrO2を添加したSAL膜の特性であるが、他の
化合物でも同様な傾向を示すことを確認している。
【0014】尚、前述の実施例に示した本発明の磁気抵
抗効果型磁気ヘッドの特性確認及び装置として特性確認
等は、図8に示すような構成の情報記録再生装置を作製
し確認した。
【0015】図8は、本発明による磁気抵抗効果型磁気
ヘッドを用いた一実施例の情報記録再生装置を示す図で
ある。情報記録再生装置としての磁気ディスク装置に本
発明による磁気ヘッドを適用した概要を示すものであ
る。図示した磁気ディスク装置は、同心円上のトラック
と呼ばれる記録領域にデータを記録するためのディスク
状に形成された記録媒体50と、本発明による磁気抵抗
効果型素子ヘッドスライダ30から成り、上記データの
読み取り、書き込みを実行するための磁気抵抗効果型磁
気ヘッド21と、該磁気抵抗効果型複合磁気ヘッド21
を支え記録媒体50上の所定位置に移動させるアクチュ
エータ手段と、磁気抵抗効果型複合磁気ヘッド21が読
み取り、書き込みするデータの送受信及びアクチュエー
タ手段の移動等を制御する制御手段とを含み構成され
る。
【0016】さらに、構成と動作について詳説する。少
なくとも一枚の回転可能な記録媒体50が回転軸19に
よって支持され、駆動モータ20によって回転させられ
る。少なくとも一個のヘッドスライダ30が、記録媒体
50上に設置され、該ヘッドスライダ30は、一個以上
設けられ読み取り、書き込みするための磁気抵抗効果型
磁気ヘッド21を支持している。記録媒体50が回転す
ると同時に、ヘッドスライダ30が記録媒体表面を移動
することによって、目的とするデータが記録されている
所定位置へアクセスされる。ヘッドスライダ30は、ジ
ンバル22によってアーム23に取付けられる。ジンバ
ル22は僅かな弾性力を有し、ヘッドスライダ30を記
録媒体50に密着させる。アーム23は、アクチュエー
タ24に取付けられる。
【0017】図に示すようなアクチュエータ24として
は、例えばボイスコイルモータ(以下VCMという)が
ある。VCMは、固定された磁界中に置かれた移動可能
なコイルからなり、コイルの移動方向及び移動速度等
は、制御手段25からライン27を介して与えられる電
気信号によって制御される。従って、本実施例によるア
クチュエータ手段は、例えば、ヘッドスライダ30とジ
ンバル22とアーム23とアクチュエータ24と、ライ
ン27とを含み構成される。
【0018】磁気ディスク装置の動作中、記録媒体50
の回転によって、ヘッドスライダ30と記録媒体表面と
の間に空気流によるエアベアリングが生じ、それがヘッ
ドスライダ30を記録媒体50の表面上から浮上させ
る。従って、磁気ディスク装置の動作中、このエアベア
リングは、ジンバル22の僅かな弾性力とバランスを取
り、ヘッドスライダ30は記録媒体表面に触れずに、か
つ記録媒体50と一定の間隔を保って保持する様に維持
される。
【0019】通常、制御手段25は、ロジック回路、メ
モリ、及びマイクロプロセッサ等から構成される。そし
て、制御手段25は、各ラインを介して制御信号を送受
信し、磁気ディスク装置の種々の構成手段を制御する。
例えば、モータ20は、ライン26を介し伝達されるモ
ータ駆動信号によって制御される。アクチュエータ24
は、ライン27を介したヘッド位置制御信号及びシーク
制御信号等によって、その関連する記録媒体50上の目
的とするデータトラックへ選択されたヘッドスライダ3
0を最適に移動及び位置決めするよう制御される。
【0020】そして、制御手段25は、磁気抵抗効果型
磁気ヘッド21が記録媒体50のデータを読み取り変換
した電気信号を、ライン28を介して受信し解読する。
また、記録媒体50にデータとして書き込むための電気
信号を、ライン28を介して磁気抵抗効果型磁気ヘッド
21に送信する。即ち、制御手段25は、磁気抵抗効果
型磁気ヘッド21が読み取りまたは書き込みする情報
(データ)の送受信を制御している。
【0021】尚、上記の読み取り、書き込み信号は、磁
気抵抗効果型磁気ヘッド21から直接伝達されても可で
ある。また、制御信号としては、例えばアクセス制御信
号及びクロック信号等がある。さらに、磁気ディスク装
置は、複数の記録媒体やアクチュエータ等を有し、該ア
クチュエータが複数の磁気抵抗効果型複合磁気ヘッドを
有しても良いことは言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】本発明のSAL膜を用いることにより、
MR膜の分流比を増大することができ、安定して高出力
なMRヘッドを実現できる。また、本発明のようにSA
L膜形成の際、所定のバイアス電位を印可することによ
って、製造プロセス中に特性変化を起こさず、良好な軟
磁気特性を示し、更に比抵抗が極めて高いSAL膜を製
造することができ、再生出力の大きなMRヘッドを製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のMRヘッド素子の構造を示す斜視図。
【図2】本発明のMRヘッド素子の構造を示す媒体対向
面の素子断面図。
【図3】図2においてMRセンサー部を拡大した断面
図。
【図4】Ni−Fe合金にZrO2を添加したSAL膜
において、バイアス電位を変化させた時の比抵抗の変化
を示す説明図。
【図5】Ni−Fe合金にZrO2を添加したSAL膜
において、バイアス電位を変化させた時のHkの変化を
示す説明図。
【図6】Ni−Fe合金にZrO2を添加したSAL膜
において、バイアス電位を変化させた時のHchの変化
を示す説明図。
【図7】Ni−Fe合金にZrO2を添加したSAL膜
において、バイアス電位を変化させた時のHceの変化
を示す説明図。
【図8】本発明による磁気抵抗効果型磁気ヘッドを用い
た一実施例の情報記録再生装置を示す図。
【符号の説明】
1…MRセンサー膜、 2…ソフトバイア
ス膜(SAL膜)、3…磁気分離膜、
4…磁気抵抗効果膜(MR膜)、5…磁区制御下地
膜、 6…磁区制御膜、7…電極膜、
8…基板、9…下地膜、
10…下部磁気シールド膜、11…下部ギャ
ップ膜、 12…上部ギャップ膜、13…上
部磁気シールド膜、 14…ライトギャップ、1
5…コイル、 16…層間絶縁膜、
17…ライトコア、 18…保護膜、1
9…回転軸、 20…駆動モータ、
21…磁気抵抗効果型磁気ヘッド、 22…ジンバル、
23…アーム、 24…アクチュエ
ータ、25…制御手段、 26、2
7、28…ライン、30…ヘッドスライダ、
50…記録媒体。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成された下部磁気シールド膜と
    絶縁体よりなる下部磁気ギャップ膜と、絶縁体よりなる
    上部磁気ギャップ膜と上部磁気シールド膜と、前記下部
    磁気ギャップ膜と上部磁気ギャップ膜の間に配置され
    た、磁界によって電気抵抗が変化する磁気抵抗効果膜、
    該磁気抵抗効果膜に横バイアス磁界を印加するためのソ
    フトバイアス膜及びソフトバイアス膜と磁気抵抗効果膜
    を磁気的に分離するための非磁性分離膜と、前記磁気抵
    抗効果膜に信号検出電流を流すための一対の電極導体等
    から構成される磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、前
    記磁気抵抗効果膜に横バイアス磁界を印加するためのソ
    フトバイアス膜がNi,Fe,Coの一種以上から成る
    合金と、ZrO2,Al23,HfO2,TiO2,Mg
    O,ZrN,AlN,HfN,TiN,Mg32の内か
    ら選択された一種以上の化合物とから成り、比抵抗ρ、
    異方性磁界Hk、磁歪定数λが以下の値を満足すること
    を特徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘッド。 ρ≧200μΩ・cm Hk≦7 Oe −1×10~6≦λ≦×10~6
  2. 【請求項2】請求項1記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド
    において、磁気抵抗効果膜に横バイアス磁界を印加する
    ためのソフトバイアス膜中の、化合物の酸素あるいは窒
    素を除く原子の割合が、酸素及び窒素を除く全原子に対
    して10%から30%である磁気抵抗効果型磁気ヘッ
    ド。
  3. 【請求項3】請求項1記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド
    において、磁気抵抗効果膜に横バイアス磁界を印加する
    ためのソフトバイアス膜を、前記基板にバイアス電位を
    印加してスパッタリング方式で形成する工程からなる磁
    気抵抗効果型磁気ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッド
    の製造方法において、磁気抵抗効果膜に横バイアス磁界
    を印加するためのソフトバイアス膜をスパッタリング方
    式で形成する工程で、前記基板に印加するバイアス電位
    BVdcが以下の値を満足することを特徴とする磁気抵
    抗効果型磁気ヘッドの製造方法。 −50V≦BVdc≦−10V
  5. 【請求項5】情報の記録面を有する回転可能な磁気記録
    媒体と、前記磁気記録媒体を高速回転保持する駆動モー
    タと、前記駆動モータの回転駆動を制御する制御手段
    と、前記記録面上へ情報を書込み又は情報を読み出す電
    磁変換器が取付けられて前記磁気記録媒体の記録面上を
    移動するスライダを有する磁気ヘッドと、前記磁気ヘッ
    ドが情報を読取り又は書込みをするための情報を制御す
    る回路手段と、前記磁気ヘッドを前記磁気記録媒体上の
    所定の位置に高速位置決めさせるアクチュエータ手段
    と、前記アクチュエータの移動を制御する制御回路とを
    有する情報記録再生装置において、前記請求項1から請
    求項2記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの特徴の内少な
    くとも一つ以上を備えた情報記録再生装置。
JP1099298A 1998-01-23 1998-01-23 磁気抵抗効果型磁気ヘッドとその製造方法及び情報記録再生装置 Pending JPH11213345A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6995957B2 (en) 2003-03-18 2006-02-07 Hitachi Global Storage Technologies Netherland B.V. Magnetoresistive sensor having a high resistance soft magnetic layer between sensor stack and shield
CN100372032C (zh) * 2006-01-16 2008-02-27 南开大学 反铁磁耦合的磁性颗粒薄膜材料及其制备和应用

Cited By (2)

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