JPH11201197A - ドラムブレーキ装置 - Google Patents
ドラムブレーキ装置Info
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- JPH11201197A JPH11201197A JP10006774A JP677498A JPH11201197A JP H11201197 A JPH11201197 A JP H11201197A JP 10006774 A JP10006774 A JP 10006774A JP 677498 A JP677498 A JP 677498A JP H11201197 A JPH11201197 A JP H11201197A
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Abstract
キ効率で、且つ、安定した効きを得ることができ、更
に、コストの低減にも適したツーリーディング式のドラ
ムブレーキ装置を得る。 【解決手段】 単動型のホイールシリンダを使用するツ
ーリーディング式のドラムブレーキ装置1において、ア
ンカー反力を前記ホイールシリンダ6、7のシリンダボ
ディ20と該ホイールシリンダ6、7の他端に装備され
た制御ピストン24とに分配する制御用てこ部材9、1
0を設けると共に、各ホイールシリンダ6、7は前記制
御用てこ部材9、10を介して一対のブレーキシュー
3、4の対向端で挟持させることでフローティング支持
され、フローティング・アンカー構造を形成する。
Description
ドラムブレーキ装置に関し、詳しくは、単動型ホイール
シリンダを使用したツーリーディング式のドラムブレー
キ装置において、前進時及び後進時のいずれでも、ブレ
ーキ効率が高く、しかも安定した効きを得られるように
改良したものである。
は、一般に、入力部(ホイールシリンダ)と、入力部か
らの力によりドラム内で拡張してブレーキ力を発生する
ブレーキシューと、ブレーキシューを支持してアンカー
反力を受けるアンカー部とを具備した構成からなる。そ
して、ドラムの前進方向に対して入力部が入口側、アン
カー部が出口側にあるものをリーディング・シュー、ア
ンカー部が入口側、入力部が出口側にあるものをトレー
リング・シューと呼ぶ。
ディングトレーリング式、ツーリーディング式及びデュ
オサーボ式等の種類のものが使用されている。リーディ
ングトレーリング式は、対向する一対のシューの一方の
対向端間にシューを拡開するホイールシリンダを配する
と共に、他方の各シュー端にアンカー部を配し、リーデ
ィング・シューとトレーリング・シューとを組み込んだ
ものである。これに対し、ツーリーディング式は、一対
のシューのそれぞれの対向端間にこれらのシューを拡開
するホイールシリンダを配置して、リーディング・シュ
ーを2個組み込んだ構成としたもので、単動型(TP1
W)のホイールシリンダを使用したものと、複動型(T
P2W)のホイールシリンダを使用したものとがある。
また、デュオサーボ式は、一対のシューの一方の対向端
間にシューを拡開するホイールシリンダを配すると共
に、一対のシューの他方の対向端相互をリンク結合し、
プライマリ・シューに生ずるブレーキ力をセカンダリ・
シューの入力として働かせるものである。
よって制動特性が異なる。一般的に、リーディングトレ
ーリング式のものは、他の2者と比較して、前後進でブ
レーキ効率に差がなく、安定した制動性能を得ることが
できるが、ブレーキ効率が低い。これに対して、デュオ
サーボ式のものや、ツーリーディング式のものは、高い
ブレーキ効率を得ることが可能である。近年の車両の走
行性能の向上に伴い、ブレーキ装置はブレーキ効率の向
上が重要課題となっており、高いブレーキ効率を得るこ
とが可能なこれらのデュオサーボ式やツーリーディング
式のドラムブレーキ装置が見直されるようになってき
た。
ュオサーボ式のドラムブレーキ装置は、前後進のいずれ
でも、プライマリ・シューに生ずるブレーキ力がセカン
ダリ・シューの入力として働くため、前後進でブレーキ
効率に差がなく、いずれも高いブレーキ効率を得ること
ができるが、その反面、ブレーキシューのライニング摩
擦係数及び回転ドラムの接触状況の変化に敏感でブレー
キの効きの変動が大きく、安定した制動特性を得ること
が難しいという問題がある。
用するホイールシリンダの型式によって特徴が異なる。
単動型(TP1W)のホイールシリンダを使用したもの
では、前進時には一対のシューがリーディング・シュー
として機能して極めて高いブレーキ効率を得ることがで
きるが、後進時には各シューがトレーリング・シューと
して機能するため、前進時よりも大幅にブレーキ効率が
低下する。そのため、前進時と後進時とで制動フィーリ
ングに差が生じてしまうという問題があった。一方、複
動型(TP2W)のホイールシリンダを使用したもので
は、各シューが前後進共にリーディング・シューとして
機能するため、前後進でブレーキ効率に差が生ずること
がなく、いずれも高いブレーキ効率を得ることができる
が、ホイールシリンダ自体の構成が複雑になるため、駐
車ブレーキの装備が困難になったり、あるいはコストア
ップという問題を招く。
ーディング式のドラムブレーキ装置を、ブレーキ効率が
高く、且つ効きの安定した高性能なブレーキ装置とする
には、これらの各形式の持つ長所を損なうことなく短所
を改善する工夫が必要で、例えば、ブレーキ効率を安定
させる技術の開発、あるいは、前進時と後進時とでのブ
レーキ効率の差をなくす技術の開発、更には、ホイール
シリンダの構成を単純化する技術の開発等が今後の課題
とされていた。
で、前進時と後進時とでブレーキ効率に差がなく、前進
時及び後進時のいずれでも、高いブレーキ効率で、且
つ、安定した効きを得ることができ、更には、使用する
ホイールシリンダが構成の単純な単動型ですむため、コ
ストの低減にも適したツーリーディング式のドラムブレ
ーキ装置を提供することを目的とする。
の本発明に係るドラムブレーキ装置は、ドラム内空間で
バッキングプレート上に拡開可能に対向配備される一対
のブレーキシューと、これらのブレーキシューの各対向
端間に配備された単動型ホイールシリンダとを備えるツ
ーリーディング式のドラムブレーキにおいて、前記ホイ
ールシリンダは、マスタシリンダからの液圧をシリンダ
ボディ内の制御弁を介して受けて一方のブレーキシュー
の端部を押圧する駆動ピストンを一端側に備えると共
に、一端にマスタシリンダからの液圧を受けると共に他
端に制御用てこ部材を介して他方のブレーキシューから
アンカー反力を受け、アンカー反力が一定以上になると
マスタシリンダからの液圧に抗してシリンダボディ内に
変位して前記制御弁を閉じる制御ピストンを他端側に備
え、前記制御用てこ部材は、一端側に前記シリンダボデ
ィとの接触部を有すると共に他端側には前記制御ピスト
ンとの接触部を有し、且つ、中間部にはブレーキシュー
のアンカー側端部に凹凸嵌合するシュー係合部を有し
て、ブレーキシューから作用するアンカー反力を前記シ
リンダボディと制御ピストンとに一定の比率で分配する
構成とし、前記ホイールシリンダが、前記制御用てこ部
材を介して一対のブレーキシューの対向端で挟持するこ
とによりフローティング支持されたことを特徴とする。
がなされて、マスタシリンダからの液圧がシリンダボデ
ィ内の制御弁を経て各ホイールシリンダの駆動ピストン
に供給されると、各駆動ピストンがブレーキシューの端
部をドラムに押圧して、制動力を発生させる。この制動
時に、各ブレーキシューからのアンカー反力は、制御用
てこ部材を介して、ホイールシリンダに装備された制御
ピストンと、該ホイールシリンダのシリンダボディとが
受ける。即ち、各ホイールシリンダの他端部が、各ブレ
ーキシューからのアンカー反力を受けるアンカー部とし
て機能する。そして、各ホイールシリンダは、各ブレー
キシューの端部に挟持されてフローティング支持されて
いるため、各アンカー部がアンカー反力やホイールシリ
ンダの駆動ピストンの出力に応じて微小変位可能なフロ
ーティング・アンカー構造となり、使用しているホイー
ルシリンダ自体は所謂単動型の構成でも、複動型のホイ
ールシリンダを使用した場合と同様に、一つのホイール
シリンダが対向している各ブレーキシューの端部に押圧
力を作用させることができ、前進時及び後進時の何れ
も、一対のブレーキシューをリーディング・シューとし
て機能させることができる。
力が一定以上になると、制御用てこ部材を介してアンカ
ー反力を受けていた制御ピストンがマスタシリンダから
の液圧に抗してシリンダボディ内に変位してシリンダボ
ディ内の制御弁を閉じて、マスタシリンダから駆動ピス
トンへの液圧供給を止める。この制御ピストン及び制御
弁の挙動により、駆動ピストンの押圧力は一定に保た
れ、マスタシリンダからの入力に対してアンカー反力が
一定倍率に制限される。
に配置された各ホイールシリンダには、自己のシリンダ
ボディ内の制御弁が他のホイールシリンダの駆動ピスト
ンへの液圧を制御するように、液圧の入出路が設けられ
た構成とすることが好ましい。このようにすると、マス
タシリンダからの液圧を、制御弁から駆動ピストンへ導
く流路を、ホイールシリンダ内に装備する必要がなく、
シリンダボディをさらに小型化したり、あるいは構造を
単純化することができる。
キ装置の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明
する。この一実施形態のドラムブレーキ装置1は、図1
及び図2に示すように、図示せぬ略円筒状のドラム内空
間でバッキングプレート12上に拡開可能に対向配備さ
れたプライマリ・シュー3及びセカンダリ・シュー4の
一対のブレーキシュー3、4と、プライマリ・シュー3
の入力側端部とセカンダリ・シュー4のアンカー側端部
との間に配設されてこれらの一対のブレーキシュー3、
4を拡開する第1ホイールシリンダ6と、プライマリ・
シュー3のアンカー側端部とセカンダリ・シュー4の入
力側端部との間に配設されてこれらの一対のブレーキシ
ュー3、4を拡開する第2ホイールシリンダ7と、プラ
イマリ・シュー3のアンカー側端部と第2ホイールシリ
ンダ7との間に介在してプライマリ・シュー3からのア
ンカー反力を第2ホイールシリンダ7に伝える第1制御
用てこ部材9と、セカンダリ・シュー4のアンカー側端
部と第1ホイールシリンダ6との間に介在してセカンダ
リ・シュー4からのアンカー反力を第1ホイールシリン
ダ6に伝える第2制御用てこ部材10とを備えたツーリ
ーディング式のドラムブレーキ装置である。
内周面に沿う円弧板状のリム3a、4aと、これらのリ
ム3a、4aから内径側に張り出したウェブ3b、4b
と、リム3a、4aの外周に貼着されたライニング3
c、4cとからなる。そして、それぞれのブレーキシュ
ー3、4は、ドラムの内周面に向かって進退自在に、バ
ッキングプレート12に取り付けられている。また、バ
ッキングプレート12上の一対のブレーキシュー3、4
の互いに対向した各端部同士は、リターンスプリング1
4、15によって、互いに接近する方向(即ち、ドラム
から離間する方向)に付勢されている。
6、7は、所謂単動型で、同一の構造であり、バッキン
グプレート12の中心に対して点対称に装備されてい
る。これらの第1及び第2ホイールシリンダ6、7は、
具体的には、図3及び図4に示すように、一方のブレー
キシュー(図では、プライマリ・シュー3)の入力側に
位置する一端側には、図示せぬマスタシリンダからの液
圧をシリンダボディ20内の制御弁21を介して受けて
一方のブレーキシューの端部を押圧する駆動ピストン2
3が装備されると共に、他方のブレーキシュー(図で
は、セカンダリ・シュー4)のアンカー側に位置する他
端側には、一端にマスタシリンダからの液圧を受けると
共に他端には制御用てこ部材(図では、第2制御用てこ
部材10)を介してアンカー反力を受け、アンカー反力
が一定以上になるとマスタシリンダからの液圧に抗して
シリンダボディ20内に変位して制御弁21を閉じる制
御ピストン24が装備された構成からなる。
ストン23を摺動自在に保持すると共に、駆動ピストン
23の基端部にマスタシリンダからの液圧を作用させる
圧力室26を有している。また、シリンダボディ20
は、他端側に、制御ピストン24を摺動自在に保持する
と共に、制御ピストン24の基端部にマスタシリンダか
らの液圧を作用させる制御室27を有している。また、
シリンダボディ20の周壁には、制御室27にマスタシ
リンダからの液圧を供給する液圧入口28と、制御室2
7内に供給された液圧を出力する液圧出口29と、液圧
出口29から出力されるマスタシリンダの液圧を圧力室
26に導くための駆動用液圧入口30とが穿設されてい
る。
置1では、図示はしないが、バッキングプレート12の
裏側に敷設される液圧配管によって、第1ホイールシリ
ンダ6の駆動用液圧入口30は第2ホイールシリンダ7
の液圧出口29に連通し、また、第2ホイールシリンダ
6の駆動用液圧入口30は第1ホイールシリンダ7の液
圧出口29に連通している。即ち、第1及び第2ホイー
ルシリンダ6、7は、それぞれ、自己のシリンダボディ
20内の制御弁21が他のホイールシリンダの駆動ピス
トン23への液圧供給を制御するように、バッキングプ
レート12の裏側に敷設される液圧配管によって、各液
圧入出口相互を連通させる液圧入出路が提供されてい
る。
は、制御室27内に位置する基端側に円筒部24aを有
している。また、先端側は、制御室27に嵌合したプラ
グ32に摺動自在に嵌合している。プラグ32は、その
外周に嵌合したOリング33により制御室27との間の
液密を確保し、また、その先端側に係合するリング34
によって、ブレーキシュー側への抜けを防止している。
制御ピストン24の外周に嵌合したシールリング36に
より液密が確保されている。また、これらの制御ピスト
ン24とプラグ32との間に粉塵や泥水等が侵入しない
ように、防塵用のブーツ37が装着されている。また、
制御ピストン24の円筒部24aの外周には、制御室2
7との間の液密を確保するカップシール39が装備され
ている。制御ピストン24には、円筒部24aの内底部
から外周側に貫通する流路41が穿設されている。この
流路41は、制御室27と液圧出口29とを連通させる
流路である。制御ピストン24は、制御室27内に装備
されたリターンスプリング42によりてこ部材側に付勢
されている。このリターンスプリング42の付勢力によ
り、非制動時には、制御ピストン24がプラグ32の先
端側のつば部32aに当接した状態に位置決めされる。
に作用するアンカー反力が制御室27内のマスタシリン
ダの液圧による付勢力に勝って、制御ピストン24が制
御室27内に押し込まれると、流路41を塞いで、制御
室27からの液圧出力を停止させるものである。さらに
詳述すると、制御弁21は、ゴム材料により一体成形さ
れた弁本体48と、この弁本体48に嵌着された金属製
のバルブホルダー49とから構成されており、バルブガ
イド50によって制御ピストン24の進退方向に沿って
摺動可能に保持されると共に、バルブガイド50内に装
備された弁ばね51により制御ピストン24側に付勢さ
れている。
42の付勢力によって制御室27の内底部に固定されて
いて、制御ピストン24がアンカー反力によって一定以
上制御室27内に押し込まれるまでは、制御弁21が流
路41を塞がないように、制御弁21の制御ピストン2
4側への最大進出位置を規制している。即ち、制御弁2
1は、アンカー反力で制御ピストン24が一定以上制御
室27内に押し込められた時にのみ流路41を閉じる常
開形の開閉弁として機能する。
に装着されたシールリング43によって、シリンダボデ
ィ20との間の液密を確保している。また、シリンダボ
ディ20と駆動ピストン23との間に粉塵や泥水等が侵
入しないように、駆動ピストン23の先端部とシリンダ
ボディ20端との間には、防塵用のブーツ44が装着さ
れている。そして、この一実施形態では、シリンダボデ
ィ20の一端側に露出する駆動ピストン23の先端部に
は、駆動ピストン23に回転自在に保持されたアジャス
タギヤ46と、アジャスタギヤ46を回転操作すること
で駆動ピストン23からの突出長が調節されるアジャス
タスクリュー47とが装備されている。結局、駆動ピス
トン23は、アジャスタスクリュー47を介してブレー
キシューの入力側端部に当接している。
形成されている。そして、図1及び図2に示すように、
シリンダボディ20の外周にボルト54により固定され
たギヤストッパ53が、歯46aに係合させられてい
る。ギヤストッパ53は、略棒状の弾性体で、アジャス
タギヤ46が不用意に回転することを防止している。ア
ジャスタギヤ46を所定方向に回転操作するとアジャス
タスクリュー47の突出長が増大し、対向している一対
の一対のブレーキシュー3、4の端部感の間隔を広げ
る。即ち、以上のアジャスタギヤ46やアジャスタスク
リュー47は、各ブレーキシュー3、4のライニング3
c、4cの摩耗が進行しても、各ライニング3c、4c
とドラムとの間の隙間が一定に保たれるように、これら
のブレーキシュー3、4の端部間の間隔を調整するアジ
ャスタ機構を構成するものである。
同じ構造のもので、一端側にシリンダボディ20との接
触部56を有すると共に、他端側には制御ピストン24
との接触部57を有し、且つ、中間部にはブレーキシュ
ーのアンカー側端部に凹凸嵌合するシュー係合部59を
有して、ブレーキシューからシュー係合部59も作用す
るアンカー反力を、シリンダボディ20と制御ピストン
24とに一定の比率で分配する。これらの第1及び第2
制御用てこ部材9、10がアンカー反力を分配する比率
は、シュー係合部59から各接触部56、57までの距
離に比に反比例する。
は、相手側の平坦な接触面に摺動自在に接触する滑らか
な円弧面とされている。また、シュー係合部59は、半
円弧状の凹面であり、シュー係合部59に凹凸嵌合する
各ブレーキシューの係合面は、これらの制御用てこ部材
9、10が係合部を揺動支点として滑らかに揺動可能な
ように、シュー係合部59よりも僅かに曲率の小さな半
円弧状の凸面とされている。
第2ホイールシリンダ6、7は、制御用てこ部材9、1
0を介した各ブレーキシュー3、4の対向端間による挟
持によってフローティング支持されている。
進走行時におけるドラムの回転方向は、図2の矢印
(イ)方向である。従って、前進走行中の制動時には、
プライマリ・シュー3のアンカー反力が第2ホイールシ
リンダ7の端部に作用し、また、セカンダリ・シュー4
のアンカー反力が第1ホイールシリンダ6の端部に作用
する。具体的には、ブレーキ操作がなされて、マスタシ
リンダからの液圧が各ホイールシリンダ6、7のシリン
ダボディ20内の制御弁21を経て各ホイールシリンダ
6、7の駆動ピストン23に供給されると、各駆動ピス
トン23がブレーキシューの端部をドラムに押圧して、
制動力を発生させる。この制動時に、各ブレーキシュー
からのアンカー反力は、制御用てこ部材9、10を介し
て、各ホイールシリンダに装備された制御ピストン24
と、各ホイールシリンダのシリンダボディ20とが受け
る。即ち、各ホイールシリンダ6、7の他端部が、各ブ
レーキシューからのアンカー反力を受けるアンカー部と
して機能する。
ブレーキシューの端部に挟持されてフローティング支持
されているため、各アンカー部がアンカー反力やホイー
ルシリンダの駆動ピストン23の出力に応じて微小変位
可能なフローティング・アンカー構造となり、使用して
いるホイールシリンダ自体は所謂単動型の構成でも、複
動型のホイールシリンダを使用した場合と同様に、一つ
のホイールシリンダが対向している各ブレーキシュー
3、4の端部に押圧力を作用させることができ、前進時
及び後進時の何れも、一対のブレーキシュー3、4をリ
ーディング・シューとして機能させることができる。従
って、前進時と後進時とでブレーキ効率に差がなく、前
進時及び後進時のいずれでも、高いブレーキ効率を得る
ことができる。
カー反力が一定以上になると、制御用てこ部材9、10
を介してアンカー反力を受けていた制御ピストン24が
マスタシリンダからの液圧に抗してシリンダボディ20
内に変位してシリンダボディ20内の制御弁21を閉じ
て、マスタシリンダから駆動ピストン23への液圧供給
を止める。この制御ピストン24及び制御弁21の挙動
により、駆動ピストン23の押圧力は一定に保たれ、マ
スタシリンダからの入力に対してアンカー反力が一定倍
率に制限されるため、ブレーキ効率がばらつくことを防
止され、安定した効きを得ることができる。
の単純な単動型で済むため、コストの低減に適し、ま
た、駐車ブレーキの装備も容易になる。
向端間に配置された各ホイールシリンダ6、7は、自己
のシリンダボディ20内の制御弁21が他のホイールシ
リンダの駆動ピストン23への液圧を制御するように、
液圧の入出路を形成したため、マスタシリンダからの液
圧を制御弁21から駆動ピストン23に導く流路を、ホ
イールシリンダ内に装備する必要がなく、シリンダボデ
ィ20の小型化や構造の単純化を図って、さらに、コス
トの低減を徹底することができる。
品の形状等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に
設計変更可能であることは言うまでもない。
ブレーキ操作がなされて、マスタシリンダからの液圧が
各ホイールシリンダのシリンダボディ内の制御弁を経て
各ホイールシリンダの駆動ピストンに供給されると、各
駆動ピストンがブレーキシューの端部をドラムに押圧し
て、制動力を発生させる。この制動時に、各ブレーキシ
ューからのアンカー反力は、制御用てこ部材を介して、
ホイールシリンダに装備された制御ピストンと、ホイー
ルシリンダのシリンダボディとが受ける。即ち、各ホイ
ールシリンダの他端部が、各ブレーキシューからのアン
カー反力を受けるアンカー部として機能する。そして、
各ホイールシリンダは、各ブレーキシューの端部で挟持
することによりフローティング支持されているため、各
アンカー部がアンカー反力やホイールシリンダの駆動ピ
ストンの出力に応じて微小変位可能なフローティング・
アンカー構造となり、使用しているホイールシリンダ自
体は所謂単動型の構成でも、複動型のホイールシリンダ
を使用した場合と同様に、一つのホイールシリンダが対
向している各ブレーキシューの端部に押圧力を作用させ
ることができ、前進時及び後進時の何れも、一対のブレ
ーキシューをリーディング・シューとして機能させるこ
とができる。従って、前進時と後進時とでブレーキ効率
に差がなく、前進時及び後進時のいずれでも、高いブレ
ーキ効率を得ることができる。
力が一定以上になると、制御用てこ部材を介してアンカ
ー反力を受けていた制御ピストンがマスタシリンダから
の液圧に抗してシリンダボディ内に変位してシリンダボ
ディ内の制御弁を閉じて、マスタシリンダから駆動ピス
トンへの液圧供給を止める。この制御ピストン及び制御
弁の挙動により、駆動ピストンの押圧力は一定に保た
れ、マスタシリンダからの入力に対してアンカー反力が
一定倍率に制限されるため、ブレーキ効率がばらつくこ
とを防止され、安定した効きを得ることができる。
の単純な単動型で済むため、コストの低減に適し、ま
た、駐車ブレーキの装備も容易になる。
に配置された各ホイールシリンダには、自己のシリンダ
ボディ内の制御弁が他のホイールシリンダの駆動ピスト
ンへの液圧を制御するように、液圧の入出路が設けられ
た構成とした場合には、マスタシリンダからの液圧を制
御弁から駆動ピストンに導く流路を、ホイールシリンダ
内に装備する必要がなく、シリンダボディの小型化や構
造の単純化を図って、さらに、コストの低減を徹底する
ことができる。
の斜視図である。
ある。
た拡大斜視図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ドラム内空間でバッキングプレート上に
拡開可能に対向配備される一対のブレーキシューと、こ
れらのブレーキシューの各対向端間に配備された単動型
ホイールシリンダとを備えるツーリーディング式のドラ
ムブレーキにおいて、 前記ホイールシリンダは、マスタシリンダからの液圧を
シリンダボディ内の制御弁を介して受けて一方のブレー
キシューの端部を押圧する駆動ピストンを一端側に備え
ると共に、一端にマスタシリンダからの液圧を受けると
共に他端に制御用てこ部材を介して他方のブレーキシュ
ーからアンカー反力を受け、アンカー反力が一定以上に
なるとマスタシリンダからの液圧に抗してシリンダボデ
ィ内に変位して前記制御弁を閉じる制御ピストンを他端
側に備え、 前記制御用てこ部材は、一端側に前記シリンダボディと
の接触部を有すると共に他端側には前記制御ピストンと
の接触部57を有し、且つ、中間部にはブレーキシュー
のアンカー側端部に凹凸嵌合するシュー係合部を有し
て、ブレーキシューから作用するアンカー反力を前記シ
リンダボディと制御ピストンとに一定の比率で分配する
構成とし、 前記ホイールシリンダが、前記制御用てこ部材を介して
一対のブレーキシューの対向端で挟持することによりフ
ローティング支持されたことを特徴とするツーリーディ
ング式のドラムブレーキ装置。 - 【請求項2】 一対のブレーキシューの各対向端間に配
置された各ホイールシリンダには、自己のシリンダボデ
ィ内の制御弁が他のホイールシリンダの駆動ピストンへ
の液圧を制御するように、液圧の入出路が設けられたこ
とを特徴とする請求項1記載のドラムブレーキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00677498A JP4021538B2 (ja) | 1998-01-16 | 1998-01-16 | ドラムブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP00677498A JP4021538B2 (ja) | 1998-01-16 | 1998-01-16 | ドラムブレーキ装置 |
Publications (2)
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---|---|
JPH11201197A true JPH11201197A (ja) | 1999-07-27 |
JP4021538B2 JP4021538B2 (ja) | 2007-12-12 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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