JPH11201090A - 送風機用羽根車 - Google Patents

送風機用羽根車

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JPH11201090A
JPH11201090A JP479198A JP479198A JPH11201090A JP H11201090 A JPH11201090 A JP H11201090A JP 479198 A JP479198 A JP 479198A JP 479198 A JP479198 A JP 479198A JP H11201090 A JPH11201090 A JP H11201090A
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JP
Japan
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lid member
wing
impeller
wing body
hollow portion
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Application number
JP479198A
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English (en)
Inventor
Eiichi Kitano
榮一 北野
Yoshihisa Sueoka
敬久 末岡
Seiji Sato
誠司 佐藤
Shimei Tei
志明 鄭
Hiroshi Kawasaki
拓 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転駆動時のみならず、非駆動時において
も、中空部に浸入した水を速やかに排出でき、回転むら
の発生や破損を招くことを防止できる送風機用羽根車を
提供する。 【構成】 送風機用羽根車は、一方の面に凹所35が形
成された翼本体31と、翼本体31とともに中空部41
を形成する蓋部材32とを備え、非駆動状態である場合
に安定状態となる回転位置において、各翼3A,3B,
3Cの中空部41の最下部に位置して、中空部41から
外部に連通する排出口45,46,47が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送風機用羽根車に
関し、特に、内部に中空部を形成された翼を備える送風
機用羽根車に関する。
【0002】
【従来の技術】送風機用羽根車の翼に関して、送風性能
を向上させるために、その断面をエアフォイル形状(厚
翼形状)とする技術が広く知られている。エアフォイル
形状を採用すると、空気の流入角の変動にかかわらず空
気流の剥離が抑制されるので、薄翼のものに較べて送風
性能が向上する。
【0003】そして、薄翼形状のものに較べて翼の重量
が増加してしまうというエアフォイル形状の翼の欠点を
小さくする対策として、翼を中空構造とする考え方も公
知である。しかし、翼を中空構造とする場合には、2つ
以上の部材を接合して翼を製作するか、あるいはガスア
シスト成型により翼を製作することになる。これらの方
法により製作された翼には、どうしても翼の外部から中
空部に通ずる隙間がある程度生じてしまい、この隙間を
通じて水が浸入してしまうおそれがある。意図的に排出
口を設けていない場合には、一旦中空部に水が浸入する
と排出が困難であり、この中空部に浸入した水が冬季の
低温環境下において凍結すると、羽根車の回転アンバラ
ンスを引き起こし、回転むらの原因となるとなるばかり
か、羽根車の破損につながることも考えられる。
【0004】この欠点を抑えるために、特開平9−88
890号公報において、積極的に中空部から外部へと通
ずる排出口を設け、回転時の遠心力を利用して浸入して
きた水の排出を行う技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の送風機
用羽根車では、中空部に浸入した水を羽根車の回転時に
排出するために、中空部から遠心方向に向けて排出口を
設けている。したがって、羽根車が回転したときにはこ
の排出口を介して水が排出されることとなる。しかしな
がら、羽根車の非駆動時には、各翼に対して遠心力が働
かないため、中空部に浸入した水は内部に留まったまま
となり、低温環境下ではこれが凍結して回転むらや破損
の原因となりかねない。
【0006】本発明の目的は、回転駆動時のみならず、
非駆動時においても、中空部に浸入した水を速やかに排
出でき、回転むらの発生や破損を招くことを防止するこ
とを特徴とした送風機用羽根車を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
送風機用羽根車は、駆動源の回転軸に装着されるハブ
と、ハブの外周であって回転方向に等間隔の位置に取り
付けられる複数の翼とを備える。このうち、複数の翼は
それぞれ、一方の面に凹所が形成された翼本体と、翼本
体の凹所に重合され、縁部分が翼本体の凹所の縁部分と
接合されて、翼本体とともに中空部を形成する蓋部材と
を備えている。また、翼本体と蓋部材の接合部であっ
て、非駆動状態にある場合に安定状態となる回転位置に
おける各翼の中空部の最下部に位置して、中空部から外
部に連通する排出口を設けている。
【0008】このことによって、非駆動状態であって
も、中空部内に浸入した水は排出口を通じて排出され、
低温環境下であっても内部の水が凍結して、回転バラン
スを損なうことがなくなる。請求項2に記載の送風機用
羽根車は、請求項1に記載の送風機用羽根車において、
翼本体と蓋部材とが不連続な接合部によって接合されて
いる。この場合、翼本体と蓋部材との接合部の不連続部
分において、微小な間隙を有しており、中空部に浸入し
た水はこの間隙を通じて排出可能であり、非駆動時であ
っても中空内に水を残留させることが少なくなる。
【0009】請求項3に記載の送風機用羽根車は、請求
項2に記載の送風機用羽根車において、翼本体の凹所の
縁部分に、蓋部材の縁部分と接合される段部が不連続に
形成された蓋受け部を有しており、この蓋受け部が蓋部
材内面と接合されている。この場合には、蓋受け部と蓋
部材とを溶着または接着などにより接合することによっ
て、不連続な接合部を形成することができ、上述の効果
はさらに向上する。
【0010】請求項4に記載の送風機用羽根車は、請求
項3に記載の送風機用羽根車において、蓋受け部が湾曲
面により凹所と滑らかに連なっている。このことによ
り、中空部に浸入した水は、不連続な翼本体と蓋部材と
の接合部および排出口に、湾曲面によって案内されて到
達することとなり、速やかに外部に排出されることとな
る。
【0011】請求項5に記載の送風機用羽根車は、請求
項1〜4のいずれかに記載の送風機用羽根車において、
翼本体および蓋部材の内表面が平滑面を構成する。この
ことにより、中空部に浸入した水は、翼本体および蓋部
材の平滑な内表面を案内されて、外部に排出されること
となる。請求項6に記載の送風機用羽根車は、請求項5
に記載の送風機用羽根車において、翼本体および蓋部材
の内表面に撥水加工が施されている構成である。このこ
とにより、中空部に浸入した水はさらに外部に排出され
やすくなる。
【0012】請求項7に記載の送風機用羽根車は、請求
項1〜6のいずれかに記載の送風機用羽根車であって、
翼本体と蓋部材とが超音波溶着により接合されている構
成である。この場合には、溶着部分を小さくすることが
でき、中空部を最大限に大きくすることが可能となり、
羽根車の軽量化を図ることができる。請求項8に記載の
送風機用羽根車は、請求項1〜7のいずれかに記載の送
風機用羽根車において、翼が、ハブの回転方向に等間隔
で3枚配置されており、各翼の翼本体と蓋部材との接合
部にそれぞれ3つの排出口が配置されている構成であ
る。この場合には、送風機用羽根車が非駆動時に比較的
安定状態となる回転位置において、それぞれの翼の中空
部の最下部に排出口が位置するように、3個所に排出口
を設けることで、中空部に浸入した水を確実に外部に排
出することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態であるプロペ
ラファン(送風機用羽根車)1が採用される空調機用の
室外機10を図1、図2に示す。室外機10は、図1に
示すように、熱交換室8および機械室9から構成されて
おり、両室が仕切板で仕切られている。熱交換室8に
は、プロペラファン1を回転軸4aに装着したモータ4
と、横断面がL字状である熱交換器5とが配設されてお
り、前面には、桟形状の吹き出しグリル6がはめられて
いる。モータ4によりプロペラファン1が回転すると、
図1の2点鎖線で示す矢印の向きに沿って、熱交換器5
を通過した空気が吹き出しグリル6から室外機10の前
方(図1下方)へと流れる。なお、プロペラファン1
は、図2に示す矢印の向きに回転する。機械室9には、
圧縮機ユニット7や図示しない電装品などが配置され
る。
【0014】プロペラファン1は、図3に示すように、
モータ4の回転軸4aに装着される円筒形状のハブ2
と、ハブ2の外周面に送風方向に所定の傾斜角を有して
いる複数の翼3とから構成されている。ハブ2の内周部
には、モータ4の回転軸4aに回転不能に嵌合する溝な
ど(図示せず)が形成されている。この実施形態におい
ては、図示したように、3枚の翼3,3を備えるプロペ
ラファン1を採用している。
【0015】翼3は、図6に示すような翼本体31と、
図8に示すような蓋部材32とから形成されている。翼
3は、いわゆる前進翼と呼ばれる構造であり、空力性能
の向上のために前縁部が外周側ほど回転方向に前進して
いる形状となっており、また、流入してくる気流(空
気)に対する剥離の発生度合い、特に前縁剥離の度合い
を減少させるために、前縁部分が丸みを帯びた厚翼形状
(エアフォイル形状)となっている。これに対応して、
翼本体31は、丸みを帯びた厚肉形状である前縁部33
と、翼後部に対応する後縁部34と、前縁部33と後縁
部34との中間に位置して負圧面側に凹所35が形成さ
れる中間薄肉部36とを有している。
【0016】凹所35の縁部分には、蓋部材32の縁部
分と接合される段部37,37が不連続に形成されてい
る。蓋部材32が凹所35に嵌合されるとき、この段部
37の表面が蓋部材32の内面に当接するとともに、超
音波溶着において翼本体31と蓋部材32とが接合され
る。段部37は、図7に示すように、湾曲面38により
凹所35と連接されており、凹所35に付着した水滴な
どの液体を翼本体31と蓋部材32との接合部に案内す
るように構成されている。また、翼本体31の段部37
の適所に、蓋部材32の位置決めを行うための位置決め
突起39,39が設けられている。図示したものでは、
この位置決め突起39,39は3個所に設けられてい
る。
【0017】蓋部材32は、翼本体31の段部37と当
接して凹所35にはめ合わされる形状であり、翼3の負
圧面側の表面を構成するものである。蓋部材32には、
翼本体31の位置決め突起39,39に対応して、位置
決め用凹部40,40が設けられている。蓋部材32
は、位置決め用凹部40を翼本体31の位置決め用突起
39に合わせ、翼本体31の凹所35にはめ合わされ
る。この後、翼本体31と蓋部材32とは超音波接合な
どにより接合され、中空部41を有する翼3が構成され
る。翼本体31と蓋部材32とは、段部37が設けられ
た位置において接合される。この翼本体31と蓋部材3
2との接合部において、段部37が存在していない位置
では、中空部41から外部に連通するわずかな間隙が形
成されることとなる。
【0018】蓋部材32には、縁部分の3個所に排出口
用凹部42,43,44が設けられている。この排出口
用凹部42,43,44は、蓋部材32が翼本体31に
接合されたときに、中空部41と連通して、中空部41
に浸入した水滴などの液体を排出するための排出口4
5,46,47を構成するものである。この実施形態で
は、3枚翼のプロペラファン1を構成しており、前述し
たような前進翼を3枚配置したプロペラファン1では、
モータ4による駆動がなされていないときには、図4に
示すような状態が比較的安定した状態であり、このよう
な状態で留まることが多い。この状態にある各翼3を図
示したように3A,3B,3Cとすると、翼3Aでは、
中空部41の最下端位置が排出口45の位置と一致す
る。また、翼3Bでは、中空部41の最下端位置が排出
口46の位置と一致し、翼3Cでは、中空部41の最下
端位置が排出口47の位置と一致することとなる。この
ような排出口45,46,47を構成するために、プロ
ペラファン1が非駆動時に安定状態となる回転位置にお
いて、各翼3の中空部41の最下端部に位置するよう
に、蓋部材32の排出口用凹部42,43,44を設定
している。
【0019】また、翼本体31の凹所35内面および蓋
部材32の内面は、少なくとも翼本体31の外表面およ
び蓋部材32の外表面と同等の平滑な表面仕上げがなさ
れている。これは、翼本体31および蓋部材32を作成
する際の金型を鏡面仕上げとすることで実現できる。必
要であれば、翼本体31の凹所35および蓋部材32の
内面に撥水剤をスプレーするなどして撥水加工すること
もできる。
【0020】このようにしたプロペラファン1では、翼
3の中空部41に浸入した水滴は、回転駆動時には、遠
心力により翼本体31の凹所35内面および蓋部材32
の内面を外周方向に案内され、排出口45,46および
外周側の溶着されていない間隙から排出されることとな
る。また、プロペラファン1は非駆動状態では図4に示
すような回転位置で安定状態となる。このとき、翼3の
中空部41に浸入した水滴は、平滑面に形成された翼本
体31の凹所35の内表面および蓋部材32の内表面に
より、各翼3,3の最下部に位置する排出口45,4
6,47側に案内される。凹所35の縁部分は、湾曲面
38により段部37に連接しており、凹所35および蓋
部材32の内表面を案内されてきた水滴は、翼本体31
と蓋部材32とが溶着されていない間隙および排出口4
5,46,47に案内されて外部に排出される。
【0021】この実施形態では、非駆動状態にある場合
に安定状態となる回転位置において、各翼3の中空部4
1の最下端部に位置するように排出口45,46,47
を設けているため、非駆動状態であっても中空部41に
浸入した水を排出することができる。このとき、翼本体
31の凹所35の内面および蓋部材32の内面には、平
滑面が構成されるように表面仕上げを施しているため、
翼本体31と蓋部材32との接合部に水を容易に案内す
ることができる。また、翼本体31と蓋部材32との接
合部近傍に案内された水は、湾曲面38により排出口4
5,46,47および溶着がなされていない間隙に案内
されることとなり確実に排出される。 〔他の実施形態〕 (A)図9に示すように、4枚の翼52,52を備えた
プロペラファン51を構成することも可能である。この
場合も、上述の実施形態と同様にして、翼本体53と蓋
部材54とが接合された構成とすることができる。この
とき、翼本体53の一方の面には、図6に示す翼本体3
1と同様の凹所が形成されており、凹所の縁部分には蓋
部材54と接合される段部が形成されている。この翼本
体53の凹所に蓋部材54が嵌合されて、翼本体53の
段部と蓋部材54とが超音波接合によって溶着されるこ
とにより、翼本体53と蓋部材54は中空部55を構成
して接合される。なお、翼本体53の段部は不連続に形
成されており、この段部が規制されていない部分では、
翼本体53と蓋部材54とはわずな間隙を有している。
【0022】蓋部材54は、縁部分の4つの位置におい
て凹部が形成されている。蓋部材54と翼本体53とが
接合されたとき、この4つの凹所により、中空部55か
ら外部に連通する排出口56,57,58,59が形成
される。この排出口56,57,58,59は、中空部
55に浸入した水を外部に排出するためのものである。
【0023】このプロペラファン51が非駆動状態にあ
るときに、図9に示すような状態が安定状態であると
し、そのときの各翼52の位置をそれぞれ52A,52
B,52C,52Dとする。この場合に、翼52Aにお
いて中空部55の最下端部に排出口56が位置するよう
に設定されている。以下、翼52Bにおいて中空部55
の最下端部に排出口57が位置し、翼52Cにおいて中
空部55の最下端部に排出口58が位置し、翼52Dに
おいて中空部55の最下端部に排出口59に位置するよ
うに設定されている。
【0024】このように構成することによって、4枚の
翼52,52を有するプロペラファン51においても、
上述した実施形態と同様に、プロペラファン51の非駆
動時にも中空部55に浸入した水が、中空部55を構成
する翼本体53および蓋部材54の内面によって排出口
56,57,58,59側に案内されて排出されること
となる。また、翼本体53と蓋部材54との溶着されて
いない間隙からの排出も可能であり、駆動時、非駆動時
いずれの場合も浸入した水の排出ができることとなる。
【0025】翼の数はこれらの実施形態に限定されるも
のではなく、2枚、あるいは5枚以上で構成することも
でき、翼の数や中空部の形状などに応じて、排出口を設
ける位置を適宜設定することによって、中空部に浸入し
た水の排出を迅速に行い、回転むらの発生やプロペラフ
ァンの損傷を防ぐことができる。 (B)上述したように中空部に浸入した水を排出するた
めの排出口を設けた場合に、プロペラファンの回転駆動
時にこの排出口から空気が流入して風切り音が発生し、
中空部において共鳴して雑音源となるおそれがある。特
に、上述したような前進翼では、前端側に設けた排出口
における雑音の発生が問題となる。このため、排出口の
前方に突起を設けて気流の剥離を大きくし、排出口に空
気が流入しないようにすることが考えられる。最初の実
施形態において、翼3の排出口45前方に突起61を設
けた例を図10、図11に示す。
【0026】突起61は、翼本体31と一体に形成され
るものであって、前縁部33の外周部分において負圧面
側に膨らんでいる。図10、図11に示す点Pは、突起
61の頂点を示している。この突起61は、プロペラフ
ァン1の回転時に外周側前縁に位置する排出口45の回
転方向上流側となる部分に位置し、その表面が排出口4
5の表面よりも外側にある。また、突起61はなめらか
な丘陵状であり、排出口45に近い側の後方傾斜面62
が排出口45から遠い側の前方傾斜面63よりも急峻と
なっている(図11参照)。さらに、突起61は、排出
口45の回転方向上流側に向かっての前方部分だけでは
なく、排出口45の回転方向上流側に向かっての側方部
分にもまたがって、排出口45の表面よりも盛り上がっ
ている(図10参照)。
【0027】このような突起61を設けた場合には、プ
ロペラファン1の回転時に、図12に示すように、翼3
の前縁部33にぶつかって剥離した気流は、排出口45
を通り越した下流側の位置で蓋部材32の表面に再付着
することとなる。また、突起61の下流側において、剥
離による渦流の発生位置およびベクトルが変わり、排出
口45より中空部41に流入することが抑制される。こ
のことから、排出口45に空気が流入することによる風
切り音の発生や共鳴現象の発生を抑制し、雑音の発生を
抑えることができる。
【0028】また、ここでは、突起61を翼本体31の
一部として一体に形成しているため、突起を接合するな
どの工程が必要とされず、突起61を丘陵状としている
ため、プロペラファン1の回転抵抗が少なくなり回転効
率が良好となる。また、後方傾斜面62の傾斜を前方傾
斜面63の傾斜よりも急峻にしているため、後方傾斜面
62に沿って流れて排出口45に流れ込む空気の量が減
少する。これにより、中空部41に空気が流れ込む現象
がより抑えられており、風切り音や共鳴現象も抑制され
る。
【0029】また、空調機用室外機10にはL字状の熱
交換器5が配設されており、熱交換器5の2面から空気
が吸い込まれるため、翼3に流入する空気の方向が変動
しやすい。これに対しこの実施形態によるプロペラファ
ンでは、突起61が排出口45の回転方向上流側のみな
らず、回転方向上流側に向かって側方にも排出口45の
表面よりも盛り上がっている部分を含んでいるため、翼
3に流入する空気の流れ方向が変動した場合にも、排出
口45への空気の流入を抑えることができる。
【0030】
【発明の効果】本発明に係る送風機用羽根車は、翼本体
と蓋部材によって中空部を有するエアフォイル形状の翼
が複数形成されており、空力性能の良好な送風機用羽根
車を構成できるとともに、翼を軽量化してモータの負担
を小さくでき、羽根車そのものの強度を高めるとともに
制作コストを低減することが可能である。
【0031】また、翼本体と蓋部材との接合部におい
て、排出口を設けているため、回転駆動時には、中空部
に浸入した水は遠心力によって排出口側に案内されて排
出することが可能となっている。また、非駆動時に安定
状態となる回転位置における各翼の中空部の最下部の位
置に排出口を設けており、非駆動時にあっても、中空部
に浸入した水が重力によってこの排出口に案内されて排
出されることとなる。したがって、中空部に浸入した水
は、駆動時、非駆動時を問わず常に速やかに排出される
こととなり、冬期の寒冷時においても中空部内で水が凍
結して、回転むらが発生したり、損傷することを防止で
きる。
【0032】排出口は、翼本体と蓋部材との接合部に設
けられおり、蓋部材の縁部分または翼本体の凹所の縁部
分に凹部を設けておけば、翼本体と蓋部材とを接合する
ことによって、中空部から外部に連通する排出口を容易
に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が採用される空調機用室外
機の横断面図。
【図2】その正面図。
【図3】本発明の一実施形態であるプロペラファンの斜
視図。
【図4】その平面図。
【図5】図4のV−V断面図。
【図6】翼本体の平面図。
【図7】図6のVII−VII断面図。
【図8】蓋部材の平面図。
【図9】他の実施形態であるプロペラファンの平面図。
【図10】さらに他の実施形態の要部を示す平面図。
【図11】図10のXI−XI断面図。
【図12】空気の流れを示す説明図。
【符号の説明】
1 プロペラファン 2 ハブ 3 翼 31 翼本体 32 蓋部材 35 凹所 37 段部 38 湾曲面 41 中空部 45 排出口 46 排出口 47 排出口
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 誠司 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 鄭 志明 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 川崎 拓 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動源(4)の回転軸(4a)に装着され
    るハブ(2)と、前記ハブ(2)の外周であって回転方
    向に等間隔の位置に取り付けられる複数の翼(3)とを
    備える送風機用羽根車であって、 前記複数の翼(3)はそれぞれ、一方の面に凹所(3
    5)が形成された翼本体(31)と、前記翼本体(3
    1)の凹所(35)に重合され、縁部分が前記翼本体
    (31)の凹所(35)の縁部分と接合されて、前記翼
    本体(31)とともに中空部(41)を形成する蓋部材
    (32)とを備え、 前記翼本体(31)と蓋部材(32)の接合部であっ
    て、非駆動状態にある場合に安定状態となる回転位置に
    おける各翼(3A,3B,3C)の中空部(41)の最
    下部に位置して、前記中空部(41)から外部に連通す
    る排出口(45,46,47)を設けてなる送風機用羽
    根車。
  2. 【請求項2】前記翼本体(31)と蓋部材(32)とは
    不連続な接合部によって接合されてなる、請求項1に記
    載の送風機用羽根車。
  3. 【請求項3】前記翼本体(31)の凹所(35)の縁部
    分は、前記蓋部材(32)の縁部分と接合される段部
    (37)が不連続に形成された蓋受け部を有し、前記蓋
    受け部が前記蓋部材(32)内面と接合されてなる、請
    求項2に記載の送風機用羽根車。
  4. 【請求項4】前記蓋受け部は、湾曲面(38)により前
    記凹所(35)と滑らかに連なる、請求項3に記載の送
    風機用羽根車。
  5. 【請求項5】前記翼本体(31)および蓋部材(32)
    の内表面は平滑面である、請求項1〜4のいずれかに記
    載の送風機用羽根車。
  6. 【請求項6】前記翼本体(31)および蓋部材(32)
    の内表面は撥水加工が施されている、請求項5に記載の
    送風機用羽根車。
  7. 【請求項7】前記翼本体(31)と蓋部材(32)とは
    超音波溶着により接合されている、請求項1〜6に記載
    の送風機用羽根車。
  8. 【請求項8】前記翼(3)は、前記ハブ(2)の回転方
    向に等間隔で3枚配置されており、各翼(3)の翼本体
    (31)と蓋部材(32)との接合部にそれぞれ3つの
    排出口(45,46,47)が配置されている、請求項
    1〜7のいずれかに記載の送風機用羽根車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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