JPH11189704A - 電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品 - Google Patents

電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品

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JPH11189704A
JPH11189704A JP30510197A JP30510197A JPH11189704A JP H11189704 A JPH11189704 A JP H11189704A JP 30510197 A JP30510197 A JP 30510197A JP 30510197 A JP30510197 A JP 30510197A JP H11189704 A JPH11189704 A JP H11189704A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ノンハロゲン、ノンアンチモンで難燃化を達成
でき、流動性等の成形性が良好で、耐リフロークラック
性、耐湿性、高温放置特性などの信頼性に優れた半導体
封止用エポキシ樹脂成形材料を提供する。 【解決手段】(A)1分子中に2個以上のエポキシ基を
持つエポキシ樹脂、(B)1分子中に2個以上のフェノ
ール性水酸基を持つ化合物、(C)次式(I) 【化1】 (式中の8個のRは炭素数1〜4のアルキル基を示し、
全て同一でも異なっていてもよい。Arは芳香族環を示
す。)で示される化合物、(D)窒素原子を5〜20重
量%含有する化合物、(E)無機充填剤を必須成分とす
る成形材料であって、(C)成分と(D)成分の含有量
が、充填剤(E)を除く配合成分の合計量に対してそれ
ぞれ、燐原子の量が0.2〜3.0重量%となる量、窒
素原子の量が0.2〜10.0重量%となる量であり、
(E)成分の含有量が成形材料全体に対して70重量%
以上であることを特徴とする電子部品封止用エポキシ樹
脂成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体封止用エポ
キシ樹脂成形材料、特に環境対応の観点から要求される
ノンハロゲン系の電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料
で、耐湿性、耐リフロークラック性、高温放置特性など
厳しい信頼性を要求されるVLSIの封止用に好適な成
形材料及びその成形材料で素子を封止した電子部品に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、トランジスタ、ICなどの電
子部品封止の分野ではエポキシ樹脂成形材料が広く用い
られている。この理由としては、エポキシ樹脂が電気特
性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着
性などの諸特性にバランスがとれているためである。こ
れらのエポキシ樹脂成形材料の難燃化は主にテトラブロ
モビスフェノールAのジグリシジルエーテル等のブロム
化樹脂と酸化アンチモンの組合せにより行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、環境保護の観点
からダイオキシンの問題に端を発し、デカブロムをはじ
めハロゲン化樹脂についても規制の動きがある。同様に
アンチモン化合物も毒性面から規制の動きがあり、電子
部品封止用エポキシ樹脂成形材料についても脱ハロゲン
化(脱ブロム化)、脱アンチモン化の要求が出てきてい
る。また、プラスチック封止ICの高温放置特性にブロ
ムイオンが悪影響を及ぼすことが知られており、この観
点からもブロム化樹脂量の低減が望まれている。本発明
はかかる状況に鑑みなされたもので、脱ハロゲン化、脱
アンチモン化で、かつ高温保管特性の優れた電子部品封
止用エポキシ樹脂材料を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者らは上記の課題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の燐化合物
及び窒素化合物を配合することにより上記の目的を達成
しうることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(1)(A)1分子
中に2個以上のエポキシ基を持つエポキシ樹脂、(B)
1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を持つ化合
物、(C)次式(I)
【化5】 (式中の8個のRは炭素数1〜4のアルキル基を示し、
全て同一でも異なっていてもよい。Arは芳香族環を示
す。)で示される化合物、(D)窒素原子を5〜20重
量%含有する化合物、(E)無機充填剤を必須成分とす
る成形材料であって、(C)成分と(D)成分の含有量
が、充填剤を除く配合成分の合計量に対してそれぞれ、
燐原子の量が0.2〜3.0重量%となる量、窒素原子
の量が0.2〜10.0重量%となる量であり、(E)
成分の含有量が成形材料全体に対して70重量%以上で
あることを特徴とする電子部品封止用エポキシ樹脂成形
材料、(2)(D)成分が次式(II)
【化6】 (R1は炭素数1〜4の炭化水素基を示し、R2はアミノ
基または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、m、nは
それぞれ1〜10の整数を示す)で示される化合物であ
る上記(1)記載の電子部品封止用エポキシ樹脂成形材
料、(3)(D)成分の化合物の軟化点が50〜110
℃である上記(2)記載の電子部品封止用エポキシ樹脂
成形材料、(4)(A)成分が下記一般式(III)
【化7】 (ここで、R1〜R4は水素または炭素数1〜10の炭化
水素基を示し、互いに同一でも異なってもよい。nは0
〜3を示す。)のエポキシ樹脂を含むことを特徴とする
上記(1)〜(3)記載のいずれかの電子部品封止用エ
ポキシ樹脂成形材料、(5)(B)成分が下記一般式
(IV)
【化8】 (ここで、Rは水素または炭素数1〜10の炭化水素基
で、nは0〜8を示す。)の化合物を含むことを特徴と
する上記(1)〜(4)記載のいずれかの電子部品封止
用エポキシ樹脂成形材料、(6)上記(1)〜(5)記
載のいずれかの電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料に
より封止された素子を備える電子部品、である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる(A)
成分のエポキシ樹脂としては、電子部品封止用エポキシ
樹脂成形材料で一般に使用されているもので特に限定は
ないが、たとえば、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂をはじ
めとするフェノール類とアルデヒド類のノボラック樹脂
をエポキシ化したもの、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールS、アルキル置換ビフェノール
などのジグリシジルエーテル、ジアミノジフェニルメタ
ン、イソシアヌル酸などのポリアミンとエピクロルヒド
リンの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ
樹脂、ジシクロペンタジエンとフェノ−ル類の共縮合樹
脂のエポキシ化物、ナフタレン環を有するエポキシ樹
脂、ナフトールアラルキル樹脂のエポキシ化物、トリメ
チロールプロパン型エポキシ樹脂、テルペン変性エポキ
シ樹脂、オレフィン結合を過酢酸などの過酸で酸化して
得られる線状脂肪族エポキシ樹脂、及び脂環族エポキシ
樹脂などが挙げられ、接着性、吸湿性の点からは下記一
般式(III)のビフェノール型ジエポキシ樹脂が好適で
ある。これにより耐リフロークラック性及び耐湿性に優
れた成形材料が得られる。
【化9】 (ここで、R1〜R4は水素または炭素数1〜10の炭化
水素基を示し、互いに同一でも異なっていてもよい。n
は0〜3を示す。)
【0007】これを例示すると、4,4’−ビス(2,
3−エポキシプロポキシ)ビフェニルや4,4’−ビス
(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3’,5,5’
−テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹
脂、エピクロルヒドリンと4,4’−ビス(2,3−エ
ポキシプロポキシ)ビフェノールや4,4’−ビス
(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3’,5,5’
−テトラメチルビフェノールとを反応して得られるエポ
キシ樹脂等が挙げられる。中でも4,4’−ビス(2,
3−エポキシプロポキシ)−3,3’,5,5’−テト
ラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂が好ま
しい。このビフェノール型ジエポキシ樹脂は、エポキシ
樹脂全量に対し60重量%以上使用することが好まし
い。60重量%未満では当該エポキシ樹脂の低吸湿性、
高接着性の特長が発揮されず、耐はんだ性に対して効果
が小さいためである。これらのエポキシ樹脂を単独又は
2種類以上併用して使用することができる。
【0008】本発明において用いられる(B)成分の1
分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物
は、エポキシ樹脂の硬化剤であり、例えばフェノール、
クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、
ビスフェノールA、ビスフェノールFなどのフェノール
類又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシ
ナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセ
トアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒ
ド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド類とを酸性触媒
下で縮合又は共縮合させて得られる樹脂、ポリパラビニ
ルフェノール樹脂、フェノール類とジメトキシパラキシ
レンから合成されるキシリレン基を有するフェノール・
アラルキル樹脂などが挙げられ、これらを単独又は2種
類以上併用して使用することができる。特に耐リフロー
性の面からは下記一般式(IV)で表されるフェノール・
アラルキル樹脂が好適である。
【化10】 (ここで、Rは水素または炭素数1〜10の炭化水素基
で、nは0〜8を示す。) 中でも下記の式(V)で示され、nが平均的に0〜8の
ものが好ましい。
【化11】
【0009】(A)成分のエポキシ樹脂と(B)成分の
フェノール化合物及びその他併用するフェノール化合物
の当量比((B)成分及びその他併用するフェノール化
合物の合計水酸基数/(A)のエポキシ基数)は、特に
限定はされないが、それぞれの未反応分を少なく抑える
ために0.7〜1.3の範囲に設定することが好まし
い。
【0010】また、エポキシ樹脂とフェノール化合物の
硬化反応を促進する硬化促進剤を必要に応じて使用する
ことができる。この硬化促進剤としては、例えば、1,
8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7など
のジアザビシクロアルケン及びその誘導体、トリエチレ
ンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノール
アミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチル
アミノメチル)フェノールなどの三級アミン類、2−メ
チルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フ
ェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイ
ミダゾールなどのイミダゾール類、トリブチルホスフィ
ン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフ
ィンなどの有機ホスフィン類、テトラフェニルホスホニ
ウム・テトラフェニルボレートなどのテトラ置換ホスホ
ニウム・テトラ置換ボレート、2−エチル−4−メチル
イミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモ
ルホリン・テトラフェニルボレートなどのテトラフェニ
ルボロン塩などがある。
【0011】本発明において用いられる(C)成分の燐
化合物は次式(I)
【化12】 (式中の8個のRは炭素数1〜4のアルキル基を示し、
全て同一でも異なっていてもよい。Arは芳香族環を示
す。)で示される化合物であり、たとえば、次の式(V
I)〜(X)
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】 で示される化合物などが上げられる。
【0012】これらの燐化合物の添加量は、充填剤を除
く他の全配合成分に対して、燐原子の量で0.2〜3.
0重量%の範囲内であることが必要である。0.2重量
%より少ない場合は難燃効果が発揮されず、3.0重量
%を超えた場合は耐湿性の低下や、成形時にこれらの燐
化合物がしみ出し、外観を阻害する。
【0013】本発明に用いられる(D)成分は5〜20
重量%窒素原子を含む窒素化合物である。窒素原子の含
有量が5重量%より小さい場合は難燃性が低下し、20
重量%より大きい場合は化合物の材料中への分散性が悪
くなり、流動性や熱時硬度等が低下する。この(D)成
分の化合物としては、特に限定するものではないが、次
式(II)
【化18】 (R1は炭素数1〜4の炭化水素基を示し、R2はアミノ
基または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、m、nは
それぞれ1〜10の整数を示す)で示される化合物が好
ましい。ここで、R2のアミノ基としては1級、2級お
よび3級アミノ基のいずれも使用できる。たとえば、1
級アミノ基としてはアミノ基、2級アミノ基としてはモ
ノメチルアミノ基、モノエチルアミノ基、モノブチルア
ミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基等、3級アミノ
基としてはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブ
チルアミノ基等が挙げられる。R2の炭化水素基として
はたとえば、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェ
ニル基等が挙げられる。式(II)の化合物は、フェノー
ル性水酸基を持つ化合物とトリアジン環を持つ化合物と
の共縮重合物で、次に示すm個の構造(1)とn個の構
造(2)とを骨格中にランダムに含むものである。ただ
し、R1は炭素数1〜4の炭化水素基、R2はアミノ基ま
たは炭素数1〜10の炭化水素基、m、nはそれぞれ1
〜10の整数である。
【化19】
【化20】
【0014】この化合物を例示するならば、次式(XI)
〜(XVI)
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】 等が挙げられる。これらの化合物の軟化点は50〜11
0℃のものが好適に使用できる。50℃より低い場合は
ブロッキング性が悪く、また成形時のボイド発生を来し
やすい。110℃より高い場合は材料中での分散性が悪
く、流動性や熱時硬度等が低下しがちである。より好ま
しくは70〜100℃である。その他の窒素化合物とし
てはメラミン誘導体、トリアジン環を有する化合物、シ
アヌル酸誘導体、イソシアヌル酸誘導体等が挙げられ
る。これらの窒素化合物は単独又は2種以上併用して使
用することができる。(D)成分の添加量は、充填剤を
除く他の全配合成分に対して、窒素原子の量で0.2〜
10.0重量%の範囲内であることが必要である。0.
2重量%より少ない場合は難燃効果が発揮されず、1
0.0重量%を超えた場合は吸水率の増加が顕著にな
り、耐湿性の低下を生じる。好ましくは0.5〜7.0
重量%である。
【0015】本発明においては、(C)成分の特定の燐
化合物と(D)成分の特定の窒素化合物を併用すること
で信頼性、成形性の優れたノンハロゲン、ノンアンチモ
ンの難燃性電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料を提供
するものである。燐化合物と窒素化合物の併用が難燃化
に良いことは一般的に知られているが、本発明は、特に
半導体封止用エポキシ樹脂成形材料として、優れた信頼
性を発揮できる特定の燐化合物と窒素化合物の組合せ及
び量比を提供するものである。
【0016】また、充填剤としては吸湿性低減及び強度
向上の観点から無機充填剤を用いることが必要である。
本発明における(E)成分の無機質充填剤としては、溶
融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、ジルコン、珪酸カル
シウム、炭酸カルシウム、炭化珪素、窒化ホウ素、ベリ
リア、ジルコニア、などの粉体、又はこれらを球形化し
たビーズ、チタン酸カリウム、炭化珪素、窒化珪素、ア
ルミナなどの単結晶繊維、ガラス繊維などを1種類以上
配合して用いることができる。さらに、難燃効果のある
無機充填剤としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウム、硼酸亜鉛などが上げられ、これらを単独または
併用して用いることもできる。無機質充填剤の配合量と
しては、吸湿性、線膨張係数の低減及び強度向上の観点
から70重量%以上が好ましい。さらに好ましくは80
〜95重量%である。上記の無機充填剤の中で、線膨張
係数低減の観点からは溶融シリカが、高熱伝導性の観点
からはアルミナが好ましく、充填剤形状は成形時の流動
性及び金型摩耗性の点から球形が好ましい。
【0017】その他の添加剤として高級脂肪酸、高級脂
肪酸金属塩、エステル系ワックス、ポリオレフィン系ワ
ックスなどの離型剤、カーボンブラックなどの着色剤、
エポキシシラン、アミノシラン、ウレイドシラン、ビニ
ルシラン、アルキルシラン、有機チタネート、アルミニ
ウムアルコレートなどのカップリング剤などを用いるこ
とができる。
【0018】本発明における成形材料は、各種原材料を
均一に分散混合できるのであれば、いかなる手法を用い
ても調製できるが、一般的な手法として、所定の配合量
の原材料をミキサー等によって十分混合した後、ミキシ
ングロール、押出機等によって溶融混練した後、冷却、
粉砕する方法を挙げることができる。
【0019】リードフレーム、配線済みのテープキャリ
ア、配線板、ガラス、シリコンウエハなどの支持部材
に、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリ
スタなどの能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイルなど
の受動素子等の素子を搭載し、必要な部分を本発明の封
止用成形材料で封止して、電子部品を製造することがで
きる。このような電子部品としては、たとえば、テープ
キャリアにバンプで接続した半導体チップを、本発明の
成形材料で封止したTCPを挙げることができる。ま
た、配線板やガラス上に形成した配線に、ワイヤーボン
ディング、フリップチップボンディング、はんだなどで
接続した半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サ
イリスタなどの能動素子及び/又はコンデンサ、抵抗
体、コイルなどの受動素子を、本発明の成形材料で封止
したCOBモジュール、ハイブリッドIC、マルチチッ
プモジュールなどを挙げることができる。電子部品を封
止する方法としては、低圧トランスファー成形法が最も
一般的であるが、インジェクション成形法、圧縮成形法
等を用いてもよい。
【0020】
【実施例】次に実施例により本発明を説明するが、本発
明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0021】実施例1〜4 エポキシ当量200、軟化点67℃のクレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂、エポキシ当量188、融点106
℃のビフェニル骨格型エポキシ樹脂(油化シェルエポキ
シ製;エピコートYX−4000H)、水酸基当量10
6、軟化点83℃のフェノールノボラック樹脂、水酸基
当量167、軟化点70℃のフェノール・アラルキル樹
脂(三井東圧製;ミレックスXL−225)、トリフェ
ニルホスフィン、カルナバワックス、カーボンブラッ
ク、カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、溶融シリカ及び本発明の(C)成分
として下記式(VI)の燐化合物1、本発明の(D)成分
として下記式(XI)の窒素含有量8重量%、軟化点75
℃の窒素化合物1、下記式(XI)の窒素含有量15重量
%、軟化点100℃の窒素化合物2、を表1に示す重量
比で配合し、混練温度80〜90℃、混練時間10分の
条件でロール混練を行い、実施例1〜4の成形材料を作
製した。
【0022】比較例1〜8 難燃剤として、本発明の(C)成分である下記式(VI)
の燐化合物1、と下記式(XI)の窒素含有量3重量%、
軟化点70℃の窒素化合物3、下記式(XI)の窒素含有
量22重量%、軟化点120℃の窒素化合物4、窒素含
有量67重量%のメラミン、あるいは、エポキシ当量3
75、軟化点80℃、臭素含量48重量%の臭素化ビス
フェノールA型エポキシ樹脂と三酸化アンチモンを組合
せて用い、実施例と同様に表1に示す配合で、比較例1
〜8の成形材料を作製した。
【0023】
【化27】
【化28】
【0024】
【表1】
【0025】作製した合計12種類の成形材料を、次の
各試験により評価した。 (1)スパイラルフロー(流動性の指標) EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金
型を用いて成形し、流動距離を求めた。 (2)耐リフロークラック性 8×10mmのシリコーンチップを搭載した外形寸法2
0×14×2mmの80ピンフラットパッケージをトラ
ンスファ成形により作製し、85℃/85%の条件で加
湿して所定時間毎に240℃/10秒の条件でリフロー
処理を行い、クラックの有無を観察した。なお、フラッ
トパッケージは、トランスファプレスにて180±3
℃、6.9±0.17MPa、90秒の条件で成形材料
を成形し、その後180±5℃、5時間後硬化を行って
作製した。 (3)耐湿性 線幅10μm、厚さ1μmのアルミ配線を施した6×6
×0.4mmのテスト用シリコーンチップを搭載した外
形寸法19×14×2.7mmの80ピンフラットパッ
ケージをトランスファ成形により作製し、前処理を行っ
た後、加湿して所定時間毎にアルミ配線腐食による断線
不良数を調べた。なお、フラットパッケージはトランス
ファプレスにて180±3℃、6.9±0.17MP
a、90秒の条件で成形材料を成形し、その後180±
5℃、5時間後硬化を行って作製した。前処理は85
℃、85%RH、72時間の条件でフラットパッケージ
を加湿し、215℃、90秒間ベーパーフェーズリフロ
ー処理を行った。その後、加湿試験は2.02×105
Pa、121℃の条件で行った。 (4)高温放置特性 外形サイズ5×9mmで5μmの酸化膜を有するシリコ
ンサブストレート上にライン/スペースが10μmのア
ルミ配線を形成したテスト素子を使用して、部分銀メッ
キを施した42アロイのリードフレームに銀ペーストで
接続し、サーモニック型ワイヤボンダにより、200℃
で素子のボンディングパッドとインナリードをAu線に
て接続した。その後、トランスファ成形により、16ピ
ン型DIP(Dual Inline Package)
を作製し、得られた試験用ICを200℃の高温槽に保
管し、所定時間毎に取り出して導通試験を行い、不良数
を調べた。なお、試験用ICは、トランスファプレスに
て180±3℃、6.9±0.17MPa、90秒の条
件で成形材料を成形し、その後180℃±5℃、5時間
後硬化を行って作製した。 (5)難燃性 厚さ1/16インチの試験片を成形する金型を使用し、
トランスファプレスにて180±3℃、6.9±0.1
7MPa、90秒の条件で成形材料を成形し、その後1
80±5℃、5時間後硬化を行った。評価はUL−94
試験法に従った。評価結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】本発明における(D)成分の窒素含有量が
本発明の限定より少ない比較例1、5では、難燃性が悪
く、UL−94試験にてV−0を達成できず、V−1と
なっている。一方、窒素含有量が20重量%を超える窒
素化合物を用いた例では、比較例2、6では流動性、耐
リフロークラック性、耐湿性が劣り、比較例3、7では
耐リフロークラック性、耐湿性、高温放置特性が劣って
いる。また(C)成分と(D)成分をともに含まない比
較例4、8では、特に高温放置特性が劣っている。
【0028】これに対して、(A)〜(E)成分を全て
含み、すなわち、難燃剤として特定の燐化合物(C)及
び窒素化合物(D)を配合し、成分含量も本発明の限定
を満たす実施例1〜4は、流動性、耐リフロークラック
性、耐湿性、高温放置特性のいずれも良好であり、難燃
性も全てV−0と良好である。
【0029】
【発明の効果】本発明によって得られる電子部品封止用
エポキシ樹脂成形材料は実施例で示したようにノンハロ
ゲン、ノンアンチモンで難燃化を達成でき、これを用い
てIC、LSIなどの電子部品を封止すれば成形性が良
好であり、耐湿性、高温放置特性などの信頼性に優れた
製品を得ることができ、その工業的価値は大である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)1分子中に2個以上のエポキシ基を
    持つエポキシ樹脂 (B)1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を持つ
    化合物 (C)次式(I)で示される化合物 【化1】 (式中の8個のRは炭素数1〜4のアルキル基を示し、
    全て同一でも異なっていてもよい。Arは芳香族環を示
    す。) (D)窒素原子を5〜20重量%含有する化合物 (E)無機充填剤 を必須成分とする成形材料であって、(C)成分と
    (D)成分の含有量が、充填剤(E)を除く配合成分の
    合計量に対してそれぞれ、燐原子の量が0.2〜3.0
    重量%となる量、窒素原子の量が0.2〜10.0重量
    %となる量であり、(E)成分の含有量が成形材料全体
    に対して70重量%以上であることを特徴とする電子部
    品封止用エポキシ樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】(D)成分が次式(II)で示される化合物
    である請求項1記載の電子部品封止用エポキシ樹脂成形
    材料。 【化2】 (R1は炭素数1〜4の炭化水素基を示し、R2はアミノ
    基または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、m、nは
    それぞれ1〜10の整数を示す。)
  3. 【請求項3】(D)成分の化合物の軟化点が50〜11
    0℃である請求項2記載の電子部品封止用エポキシ樹脂
    成形材料。
  4. 【請求項4】(A)成分が下記一般式(III)のエポキ
    シ樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜3各項記載の
    電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料。 【化3】 (ここで、R1〜R4は水素または炭素数1〜10の炭化
    水素基を示し、互いに同一でも異なってもよい。nは0
    〜3を示す。)
  5. 【請求項5】(B)成分が下記一般式(IV)の化合物を
    含むことを特徴とする請求項1〜4各項記載の電子部品
    封止用エポキシ樹脂成形材料。 【化4】 (ここで、Rは水素または炭素数1〜10の炭化水素基
    で、nは0〜8を示す。)
  6. 【請求項6】請求項1〜5各項記載のいずれかの電子部
    品封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を
    備える電子部品。
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