JPH11182217A - 電磁駆動バルブの制御装置 - Google Patents

電磁駆動バルブの制御装置

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JPH11182217A
JPH11182217A JP9351305A JP35130597A JPH11182217A JP H11182217 A JPH11182217 A JP H11182217A JP 9351305 A JP9351305 A JP 9351305A JP 35130597 A JP35130597 A JP 35130597A JP H11182217 A JPH11182217 A JP H11182217A
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JP
Japan
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valve
current
electromagnetic coil
coil
signal
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Application number
JP9351305A
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English (en)
Inventor
Shinji Kamimaru
慎二 神丸
Mitsunori Ishii
光徳 石井
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁駆動バルブの電磁コイルに通電し、初期
の立ち上げ電流から全閉あるいは全開位置での規定のホ
ールド電流に切り換える際、立ち上げ電流が必ず規定の
ホールド電流以上になるようにする。 【解決手段】 閉弁動作時、リフトセンサ出力がトリガ
レベルV1を越えると閉弁用電磁コイルがONされてコ
イル電流が立ち上がり、リフトセンサ出力がトリガレベ
ルV2を越えたとき、一旦、閉弁用電磁コイルがOFF
され、リフトセンサ出力がトリガレベルV3を越えると
再びONされ、同時にタイマ回路44が計時を開始す
る。そして、リフトセンサ出力がトリガレベルV4に達
したとき、バルブ速度が遅く、既にタイマ回路44の計
時が終了していればPWM信号によるホールド電流制御
に移行し、バルブ速度が速く、未だタイマ回路44の計
時が終了していなければ、バルブ保持に必要な吸引力が
得られるようコイル電流の立ち上げを継続し、計時が終
了したとき初めてホールド電流制御に移行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの吸排気
バルブを電磁コイルによって開閉動作させる電磁駆動バ
ルブの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エンジンの吸排気バルブの開閉動
作をカムシャフト等によって機械的に行う従来の動弁シ
ステムに対し、吸排気バルブを電磁的に駆動し、吸排気
バルブの開閉タイミングを電子制御する動弁システムが
開発されている。
【0003】この電磁駆動による動弁システムでは、電
磁コイルの通電電流を制御してバルブの作動を確実なも
のとする必要があり、例えば、特開平7−335437
号公報には、コイルの温度変化やエンジン回転数変化に
応じてコイル電流を変化させ、アーマチュアの吸引保持
を確実にする技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、電磁コイルで
は、その特性上、アーマチュアが電磁コイルから離れた
位置にあるときには、この位置の磁束密度が小さいため
必要な吸引力を得るには大きなコイル電流を流さなけれ
ばならないが、アーマチュアが最大リフト位置(電磁コ
イルに最も接近した位置)に達した後は、磁束密度が大
きいため小さいコイル電流で必要な吸引力を得ることが
できる。
【0005】このため、従来、電磁コイルをONして通
電電流を立ち上げた後、最大リフト位置に達したときに
比較的小さいホールド電流に切り換える技術を採用する
ことが多く、消費電力を低減するとともに電磁コイルの
発熱を抑制することができる。この場合、リフト位置
は、実際には、変位センサ等で検出することになるが、
厳密に最大リフト位置を特定することは困難であるた
め、最大リフト位置直前でホールド電流に切り換えるよ
うにしている。
【0006】特に、電磁駆動による動弁システムのよう
に、強力な吸引力を得るために大電流を要するような場
合には、初期に電磁コイルの定格電圧よりも高い高電圧
を印加してコイル電流を急速に立ち上げ、その後、印加
電圧を定格電圧に落としてホールド電流に切り換える、
いわゆる過励磁方式による通電制御技術が採用されるこ
とが多い。
【0007】しかしながら、電磁駆動バルブの電磁コイ
ルに通電してバルブを全閉あるいは全開位置方向に移動
させる場合、バルブ速度は常に一定とは限らず、条件に
よってサイクル内でばらつく場合がある。例えば、バル
ブが着座する際のバルブ速度が図10に示すようにばら
ついた場合、aのバルブリフト曲線で示すようにバルブ
速度が比較的遅い場合には、ホールド電流に切り換える
トリガレベルVR4のリフト位置に達するタイミングが
遅いため、コイル電流を立ち上げる時間に余裕があり、
実際に着座したときのコイル電流を規定のホールド電流
以上に立ち上げることができるが、一方、bのバルブリ
フト曲線で示すようにバルブ速度が速い場合には、トリ
ガレベルVR4のリフト位置に達するタイミングが早い
ため、コイル電流が充分に立ち上がらず、実際の着座時
に規定のホールド電流に達せず、全閉状態を保持できな
くなる虞がある。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、電磁駆動バルブの電磁コイルに通電し、初期の立ち
上げ電流から全閉あるいは全開位置での規定のホールド
電流に切り換える際、立ち上げ電流が必ず規定のホール
ド電流以上になるようにし、全閉あるいは全開位置を確
実に保持することのできる電磁駆動バルブの制御装置を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
エンジンの吸気ポートあるいは排気ポートに介装された
電磁駆動バルブの電磁コイルを励磁してコイル電流を立
ち上げ、上記電磁駆動バルブのバルブリフト位置が全閉
あるいは全開位置近辺に達したとき、規定のホールド電
流に制御する電磁駆動バルブの制御装置において、上記
電磁駆動バルブのバルブリフト位置がコイル電流を立ち
上げるための制御期間が終了する前で設定位置に達した
とき、計時を開始するタイマ回路部と、上記電磁駆動バ
ルブのバルブリフト位置が上記ホールド電流に制御する
期間へ切り換えるための設定位置に達したとき、上記ホ
ールド電流への切り換えを指示する信号を出力する比較
回路部と、上記タイマ回路部からの計時終了信号と上記
比較回路部からの上記ホールド電流への切り換えを指示
する信号とが共に入力されたとき、上記電磁コイルのコ
イル電流を上記ホールド電流に切り換える制御回路部を
備えたことを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、エンジンの吸気ポ
ートあるいは排気ポートに介装された電磁駆動バルブの
電磁コイルを励磁してコイル電流を立ち上げ、バルブリ
フト位置が全閉あるいは全開位置近辺に達したとき、規
定のホールド電流に制御する電磁駆動バルブの制御装置
において、上記電磁コイルに流れる過渡電流を検出し、
この過渡電流の検出値が設定電流値に達したとき、検出
信号を出力する電流検出回路部と、上記電磁駆動バルブ
のバルブリフト位置が上記ホールド電流に制御する期間
へ切り換えるための設定位置に達したとき、上記ホール
ド電流への切り換えを指示する信号を出力する比較回路
部と、上記電流検出回路部からの検出信号と上記比較回
路部からの上記ホールド電流への切り換えを指示する信
号とが共に入力されたとき、上記電磁コイルのコイル電
流を上記ホールド電流に切り換える制御回路部を備えた
ことを特徴とする。
【0011】すなわち、請求項1記載の発明では、電磁
駆動バルブの電磁コイルに通電して電流制御を行う際、
電磁コイルを励磁してコイル電流を立ち上げるための制
御期間が終了する前に設定バルブリフト位置に達すると
タイマ回路部が計時を開始し、バルブリフト位置が全閉
あるいは全開位置近辺でホールド電流に制御する期間へ
切り換えるための設定位置に達すると、比較回路からホ
ールド電流への切り換えを指示する信号が出力され、制
御回路部へ入力される。この場合、計時終了信号とホー
ルド電流への切り換えを指示する信号とが共に制御回路
部に入力され、既にタイマ回路部での計時が終了してい
るときには、直ちにコイル電流をホールド電流に切り換
え、計時が終了していないときには、コイル電流の立ち
上げを継続し、バルブリフト位置がホールド電流への切
り換え設定値に達し、且つ、計時が終了したとき、初め
てコイル電流をホールド電流に切り換える。
【0012】請求項2記載の発明では、電磁駆動バルブ
の電磁コイルに通電して電流制御を行う際、バルブリフ
ト位置が全閉あるいは全開位置近辺でホールド電流に制
御する期間へ切り換えるための設定位置に達すると、比
較回路からホールド電流への切り換えを指示する信号が
出力され、制御回路部へ入力される。この場合、電磁コ
イルに流れる過渡電流の検出値が設定電流値に達してい
るときには、直ちにコイル電流をホールド電流に切り換
え、コイル過渡電流の検出値が設定電流値に達していな
いときには、コイル電流の立ち上げを継続し、バルブリ
フト位置がホールド電流への切り換え設定値に達し、且
つ、コイル過渡電流の検出値が設定電流値に達したと
き、初めてコイル電流をホールド電流に切り換える。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1〜図6は本発明の実施の第1
形態に係わり、図1は電磁バルブ駆動制御装置の回路構
成図、図2はタイマ回路の構成図、図3は駆動回路の構
成図、図4は電磁駆動バルブの構成図、図5はバルブ制
御信号波形を示す説明図、図6はバルブ速度が異なる場
合のリフトセンサ出力とコイル電流との関係を示す説明
図である。
【0014】図4において、符号1は、エンジンの各気
筒の吸気ポート及び排気ポートに介装される電磁駆動バ
ルブであり、シリンダヘッド2のバルブステムガイド3
に摺動自在に挿通されるバルブ4(吸気バルブあるいは
排気バルブ)を開閉動作させるため、開弁用電磁コイル
5と閉弁用電磁コイル6とが対向して配置されるツイン
コイル方式の電磁駆動バルブである。
【0015】上記電磁駆動バルブ1では、上記開弁用電
磁コイル5がヨーク7に収納されて上記シリンダヘッド
2側に配設され、各部材の個体間の寸法ばらつきを吸収
して上記バルブ4のリフト量を調整するためのリフトア
ジャスタ8を介して上記閉弁用電磁コイル6を収納する
ヨーク9と結合されている。さらに、上記閉弁用電磁コ
イル6を収納するヨーク9の上部には、後述するアーマ
チュア17を軸方向に移動させるためのガイド部を形成
するとともに上記バルブ4のリフト量を検出するための
渦電流式リフトセンサ10を装着するケース11が接合
されている。
【0016】上記開弁用電磁コイル5の内部には、上記
バルブ4のバルブヘッド4aをバルブシート12に押圧
する方向に付勢する閉弁用スプリング13が収納されて
いる。この閉弁用スプリング13は、上記バルブ4のバ
ルブステム4b端部にコッタピン14を介して固着され
るリテーナ15と、上記シリンダヘッド2側の上記バル
ブステムガイド3周囲に形成された受け座部分との間に
介装されている。尚、上記バルブステム4b先端には、
後述するクリアランス調整用のシム16が装着されてい
る。
【0017】また、上記電磁駆動バルブ1の上記リフト
アジャスタ8によって形成される空間内には、上記開弁
用電磁コイル5あるいは上記閉弁用電磁コイル6が励磁
されたとき、これらからの磁力を受けて上記バルブ4を
開閉動作させるための平板状のアーマチュア17が配設
されている。
【0018】上記アーマチュア17の上記閉弁用電磁コ
イル6側の中心部には、アーマチュアステム17aが一
体的あるいは別体で立設されており、このアーマチュア
ステム17aが上記閉弁用電磁コイル6内部に突出する
上記ケース11の円筒部分に設けられたアーマチュアス
テムガイド18に摺動自在に挿通されている。また、上
記アーマチュア17と上記ケース11の円筒部分基部に
形成された受け部との間には、上記バルブヘッド4aを
上記バルブシート12から離間する方向に付勢する開弁
用スプリング19が介装されている。
【0019】尚、上記開弁用電磁コイル5及び閉弁用電
磁コイル6が共にOFFの状態では、上記アーマチュア
17は、上記バルブステム4b先端のシム16に当接し
て上記閉弁用スプリング13の付勢力と上記開弁用スプ
リング19の付勢力とが釣り合う位置に止まっている。
【0020】さらに、上記アーマチュアステム17aの
先端側は、細径のニードル状に形成されて上記リフトセ
ンサ10の被検出体であるリフトセンサ用ターゲット1
7cとなっており、このリフトセンサ用ターゲット17
cの軸方向の動きが上記バルブ4のリフトとして上記リ
フトセンサ10によって検出される。尚、上記リフトセ
ンサ10は、リフト量に対してリニアな電圧を出力する
ものとする。
【0021】上記構成による電磁駆動バルブ1は、図1
に示す電磁バルブ駆動制御装置30によって駆動制御さ
れる。この電磁バルブ駆動制御装置30では、マイクロ
コンピュータ(マイコン)31により、エンジン回転
数、アクセル開度、クランク角パルス、エンジン冷却水
温等の各種データに基づいて各気筒の吸気バルブ及び排
気バルブの開閉タイミングを演算し、閉弁用電磁コイル
6、開弁用電磁コイル5を、それぞれ、閉弁用電磁コイ
ル駆動回路36、開弁用電磁コイル駆動回路37を介し
て交互にONすることで、バルブ4を開閉動作させる。
【0022】すなわち、バルブ4を閉弁状態から開弁さ
せるには、閉弁用電磁コイル6をOFFとして所定のタ
イミングで開弁用電磁コイル5をONする。これにより
開弁用電磁コイル5に吸引力が発生し、アーマチュアが
閉弁用スプリング13の付勢力と開弁用スプリング19
の付勢力との釣り合い位置から更に開弁用電磁コイル5
側に移動し、アーマチュア17が開弁用電磁コイル5側
に吸着されて停止したとき、バルブ4が最大リフト位置
(バルブ全開位置)に達して開弁動作が完了する。
【0023】一方、バルブ4を開弁状態から閉弁させる
には、開弁用電磁コイル5をOFFとした後、所定のタ
イミングで閉弁用電磁コイル6をONする。この閉弁動
作では、閉弁用スプリング13の付勢力と開弁用スプリ
ング19の付勢力との釣り合い位置への復帰力、及び、
閉弁用電磁コイル6の吸引力により、アーマチュア17
が閉弁用電磁コイル6側に移動し、最終的にアーマチュ
ア17が閉弁用電磁コイル6側に吸着されて停止したと
き、アーマチュア17がバルブステム4b先端のシム1
6から離間して所定のクリアランスが形成され、閉弁用
スプリング13によってバルブヘッド4aがバルブシー
ト12に押圧されて着座する(バルブ全閉)。
【0024】この電磁駆動バルブ1に対する制御信号
は、リフトセンサ10で検出したリフト位置が予め設定
した位置になったときのタイミングに基づいて波形が変
化し(最終的な駆動信号波形については後述)、本形態
においては、図5に示すように、A,B,C,Dの4区
間で変化する。すなわち、電磁コイルをONして非励磁
状態から励磁する初期のA区間では、コイル電流を立ち
上げ、アーマチュア17を停止位置から吸引するのに十
分な吸引力を確保してアーマチュア17を加速する。次
のB区間では、全閉時の衝撃(バルブ着座による衝撃)
あるいは全開時の衝撃(アーマチュア17のヨーク7へ
の衝突による衝撃)を緩和するため一時的にOFFして
アーマチュア17を減速させる。
【0025】そして、全閉直前あるいは全開直前のC区
間で、再びONしてアーマチュア17の速度を微調整す
るとともに、アーマチュア17が全閉位置あるいは全開
位置に達するのに必要な吸引力を得るためのコイル電流
を立ち上げ、このC区間に続くD区間でパルス幅変調
(PWM)信号によるチョッパ制御を行って全閉あるい
は全開位置でのコイル電流を規定のホールド電流に制御
し、消費電力を低減するとともに電磁コイルの発熱を抑
制する。
【0026】この場合、A区間における加速状態及びB
区間の減速状態如何によっては、アーマチュア17の速
度がばらつく場合があり、従来のようにA,B,C,D
の各区間の切り換えタイミングの全てを予め設定したバ
ルブリフト位置に一対一に対応させて決定すると、A区
間からB区間の減速を経てもアーマチュア17の速度が
速い場合には、結果的にC区間が短くなり、コイル電流
が充分に上昇しないまま、次のD区間へ移行してしま
う。このため、D区間の初期で実際に全閉あるいは全開
位置になったとき、規定のホールド電流値に達せず、ア
ーマチュア17のバウンス等が生じると全閉あるいは全
開状態から離脱する虞がある。
【0027】このため、上記電磁バルブ駆動制御装置3
0では、後述するタイマの計時終了タイミングとバルブ
リフト位置との双方でC区間からD区間への移行タイミ
ングを決定するようにしており、アーマチュア17の速
度が速い場合にもコイル電流を十分に上昇させてからD
区間に移行させ、全閉位置あるいは全開位置で充分なバ
ルブ保持力が得られるようにしている。以下、上記電磁
バルブ駆動制御装置30の構成について説明する。
【0028】上記電磁バルブ駆動制御装置30は、マイ
クロコンピュータ31、DA変換回路32、閉弁用電磁
コイル制御回路33、開弁用電磁コイル制御回路34、
ホールド電流制御回路35からなる。上記マイクロコン
ピュータ31では、エンジン回転数、アクセル開度、ク
ランク角パルス、エンジン冷却水温等の各種データに基
づいて、各気筒の吸気バルブ及び排気バルブの開閉タイ
ミングを演算し、上記DA変換回路32に上記A,B,
C,D区間を決定するためのトリガレベルデータ信号を
出力するとともに、上記ホールド電流制御回路35へ、
バルブ全開あるいはバルブ全閉の保持期間(ホールド電
流のチョッパ制御を行うD区間)を定めるバルブホール
ド時間データ及びPWM信号を出力する。尚、図1にお
いては、1個の電磁駆動バルブ1を駆動する回路系統を
代表して示しており、実際には、マイクロコンピュータ
31の後段に、同様の構成の回路がエンジンの吸排気バ
ルブの数に応じた系統数だけ用意される。
【0029】上記DA変換回路32は、ch1〜ch8
の8チャンネルのポートを有し、上記マイクロコンピュ
ータ31からのトリガレベルデータ信号をDA変換し、
DAチャンネル信号によって指定されたチャンネルから
アナログ電圧を出力する。チャンネルch1〜ch4
は、上記閉弁用電磁コイル制御回路33へのアナログ電
圧出力用に使用され、他のチャンネルch5〜ch8
は、上記開弁用電磁コイル制御回路34へのアナログ電
圧出力用に使用される。
【0030】詳細には、チャンネルch1,ch5が、
A区間の立ち上がりのONタイミングを決定するための
トリガレベルV1,V5、チャンネルch2,ch6が
A区間の立ち下がりのOFFタイミングを決定するため
のトリガレベルV2,V6、ch3,ch7がB区間の
終了時期すなわちC区間の立ち上がりのONタイミング
を決定するためのトリガレベルV3,V7、ch4,c
h8が後述するタイマ回路44,54の出力とでD区間
の開始タイミングを決定するためのトリガレベルV4,
V8となる。
【0031】上記閉弁用電磁コイル制御回路33は、コ
ンパレータ40,41,42,43、タイマ回路44、
ORゲート45、ANDゲート46,47,48,49
によって構成されており、コンパレータ40の非反転入
力端子、コンパレータ41の反転入力端子、コンパレー
タ42の非反転入力端子、及び、コンパレータ43の反
転入力端子に、それぞれ、リフトセンサ10からの電圧
出力が入力され、コンパレータ40の反転入力端子、コ
ンパレータ41の非反転入力端子、コンパレータ42の
反転入力端子、及び、コンパレータ43の非反転入力端
子に、それぞれ、上記DA変換回路32のチャンネルc
h1〜ch4からのアナログ電圧(トリガレベル)V1
〜V4が入力される。
【0032】トリガレベルV1,V2に対応する各コン
パレータ40,41は、それぞれの出力信号S1,S2
がANDゲート46に入力され、このANDゲート46
の出力信号S5と上記ホールド電流制御回路35からの
出力信号S9とが一方の出力段であるANDゲート48
に入力される。そして、このANDゲート48からの出
力信号S10が閉弁時における前述のA区間の駆動パル
ス信号として閉弁用電磁コイル駆動回路36に入力され
る。
【0033】また、トリガレベルV3,V4に対応する
各コンパレータ42,43は、コンパレータ42の出力
信号S3がタイマ回路44に入力されるとともにAND
ゲート47の一方の入力端子に入力され、このタイマ回
路44の出力信号S3’とコンパレータ43の出力信号
S4とがORゲート45に入力され、このORゲート4
5の出力信号S4’が上記ANDゲート47の他方の入
力端子に入力される。そして、ANDゲート47の出力
信号S6と上記ホールド電流制御回路35からの出力信
号S9とが他方の出力段であるANDゲート49に入力
され、このANDゲート49からの出力信号S11が閉
弁時における前述のC区間の駆動パルス信号として閉弁
用電磁コイル駆動回路36に入力される。
【0034】同様に、上記開弁用電磁コイル制御回路3
4は、コンパレータ50,51,52,53、タイマ回
路54、ORゲート55、ANDゲート56,57,5
8,59、インバータ60によって構成されており、コ
ンパレータ50の反転入力端子、コンパレータ51の非
反転入力端子、コンパレータ52の反転入力端子、及
び、コンパレータ53の非反転入力端子に、それぞれ、
リフトセンサ10からの電圧出力が入力され、コンパレ
ータ50の非反転入力端子、コンパレータ51の反転入
力端子、コンパレータ52の非反転入力端子、及び、コ
ンパレータ53の反転入力端子に、それぞれ、上記DA
変換回路32のチャンネルch5〜ch8からのアナロ
グ電圧(トリガレベル)V5〜V8が入力される。
【0035】トリガレベルV5,V6に対応する各コン
パレータ50,51は、それぞれの出力信号S16,S
17がANDゲート56に入力され、このANDゲート
56の出力信号S19と上記ホールド電流制御回路35
からの出力信号S9を反転した信号S21とが一方の出
力段であるANDゲート58に入力される。そして、こ
のANDゲート58からの出力信号S22が開弁時にお
けるA区間の駆動パルス信号として開弁用電磁コイル駆
動回路37に入力される。
【0036】また、トリガレベルV7,V8に対応する
各コンパレータ52,53は、コンパレータ52の出力
信号S18がタイマ回路54に入力されるとともにAN
Dゲート57の一方の入力端子に入力され、このタイマ
回路54の出力信号S18’とコンパレータ53の出力
信号S7とがORゲート55に入力され、このORゲー
ト55の出力信号S7’が上記ANDゲート57の他方
の入力端子に入力されるとともにインバータ60へ入力
される。そして、ANDゲート57の出力信号S20と
上記ホールド電流制御回路35からの出力信号S9を反
転した信号S21とが他方の出力段であるANDゲート
59に入力され、このANDゲート59からの出力信号
S23が開弁時におけるC区間の駆動パルス信号として
開弁用電磁コイル駆動回路37に入力される。
【0037】以上の閉弁用電磁コイル制御回路33にお
けるタイマ回路44、及び、開弁用電磁コイル制御回路
34におけるタイマ回路54は、同様の構成のものが使
用され、図2に示すように、抵抗R1とコンデンサC1
とからなる積分回路にコンパレータ70を組み合わせた
構成となっている。
【0038】上記積分回路には、閉弁用電磁コイル制御
回路33側ではコンパレータ42の出力信号S3が入力
され、開弁用電磁コイル制御回路34側ではコンパレー
タ52の出力信号S18が入力される。上記積分回路の
出力は、コンパレータ70の非反転入力端子に入力さ
れ、反転入力端子に印加される設定時定数に相当する基
準電圧と比較される。そして、コンパレータ70の比較
出力がタイマ出力信号S4’あるいはタイマ出力信号S
18’として出力される。
【0039】一方、上記ホールド電流制御回路35は、
Dフリップフロップ61、インバータ62、2チャンネ
ル構成のワンショットパルス発生回路63、ANDゲー
ト64,65によって構成されており、Dフリップフロ
ップ61の出力S9、及び、その反転出力S21によっ
て上記閉弁用電磁コイル制御回路33側の最終出力段の
ANDゲート48,49からの出力と、上記開弁用電磁
コイル制御回路34側の最終出力段のANDゲート5
8,59からの出力とを交互に禁止・許可し、閉弁用電
磁コイル駆動回路36と開弁用電磁コイル駆動回路37
とのうち、上記ワンショットパルス発生回路64のチャ
ンネル出力によって指定される側に上記マイクロコンピ
ュータ31からのバルブホールド時間データによって指
定される時間だけPWM信号を出力する。
【0040】上記Dフリップフロップ61は、CLR端
子がハイレベルのとき、CK端子に入力される信号の立
ち上がりエッジでD端子の信号がQ端子に転送されて出
力され、CLR端子がローレベルのとき、Q端子からの
出力がローレベルになるものであり、D端子が定電圧V
CCにプルアップされ、CK端子に上記開弁用電磁コイル
制御回路34のインバータ60の出力信号S8が供給さ
れると共に、CLR端子に上記閉弁用電磁コイル制御回
路33のORゲート45の出力信号S4’が供給され
る。そして、Q端子の出力信号S9が上記閉弁用電磁コ
イル制御回路33のANDゲート48,49に入力さ
れ、インバータ62によって反転された信号S21が上
記開弁用電磁コイル制御回路34のANDゲート58,
59に入力される。
【0041】また、2チャンネル構成の上記ワンショッ
トパルス発生回路64は、チャンネルトリガ信号の立ち
下がりエッジで、上記マイクロコンピュータ31からの
バルブホールド時間データ信号S12によって指定され
る時間だけ、該当するチャンネルからハイレベルの信号
を出力する。その際のch1トリガ信号は、閉弁時にP
WM信号を出力する閉弁トリガ信号となり、ch2トリ
ガ信号は、開弁時にPWM信号を出力する開弁トリガ信
号となる。閉弁トリガ信号としては、上記閉弁用電磁コ
イル制御回路33のORゲート45の出力信号S4’が
用いられ、開弁トリガ信号としては、上記開弁用電磁コ
イル制御回路34のORゲート55の出力信号S7’が
用いられる。
【0042】そして、上記ワンショットパルス発生回路
64のch1出力信号である閉弁出力信号S13が上記
マイクロコンピュータ31からのPWM信号S14とと
もにANDゲート64に入力され、このANDゲート6
4の出力信号S15が上記閉弁用電磁コイル駆動回路3
6へ入力される。また、上記ワンショットパルス発生回
路64からのch2出力信号である開弁出力信号S24
は、上記マイクロコンピュータ31からのPWM信号S
14とともにANDゲート65に入力され、このAND
ゲート65の出力信号S25が上記開弁用電磁コイル駆
動回路37へ入力される。
【0043】次に、閉弁用電磁コイル駆動回路36及び
閉弁用電磁コイル駆動回路37について説明する。これ
らの閉弁用電磁コイル駆動回路36、閉弁用電磁コイル
駆動回路37は、A,C区間で、それぞれ、閉弁用電磁
コイル制御回路33、開弁用電磁コイル制御回路34か
らの信号に基づいて高電圧での過励磁を行ってコイル電
流の立ち上げを迅速化して必要な吸引力を確保し、全閉
位置あるいは全開位置に達したD区間では、ホールド電
流制御回路35から出力されるPWM信号に基づいて定
格電圧でのチョッパ制御を行い、規定のホールド電流を
維持するようになっている。
【0044】閉弁用電磁コイル駆動回路36及び閉弁用
電磁コイル駆動回路37は同様の構成であり、図3に示
すように、電源(バッテリ)71にチャージャ制御部7
2を介して高圧電源チャージャ73が接続され、この高
圧電源チャージャ73に、ダイオード75を介してA区
間における過励磁(一次過励磁)用電源をチャージする
コンデンサ76が接続されるとともに、ダイオード79
を介してA区間の過励磁電圧より若干低い高電圧でのC
区間における過励磁(二次過励磁)用電源をチャージす
るコンデンサ80が接続されている。
【0045】上記チャージャ制御部72は、マイクロコ
ンピュータ31からのチャージ信号(閉弁チャージ信号
あるいは開弁チャージ信号)によって上記高圧電源チャ
ージャ73を作動させ、上記高圧電源チャージャ73の
出力側に接続された充電電圧検出部74からの信号に基
づいて、上記電源71の電圧を設定電圧(例えば、12
0V)に昇圧させ、上記各コンデンサ76,80へ充電
する。
【0046】一次過励磁用電源をチャージするコンデン
サ76には、NPN型パワートランジスタ77のコレク
タが接続されており、このパワートランジスタ77のエ
ミッタがダイオード78を介して開弁用電磁コイル5あ
るいは閉弁用電磁コイル6に接続され、ベースに閉弁用
電磁コイル制御回路33あるいは開弁用電磁コイル制御
回路34からのA区間に対応する信号(ANDゲート4
8の出力信号S10あるいはANDゲート58の出力信
号S22)が入力される。
【0047】同様に、二次過励磁用電源をチャージする
コンデンサ80には、NPN型パワートランジスタ81
のコレクタが接続されており、このパワートランジスタ
81のエミッタがダイオード82を介して開弁用電磁コ
イル5あるいは閉弁用電磁コイル6に接続され、ベース
に閉弁用電磁コイル制御回路33あるいは開弁用電磁コ
イル制御回路34からのC区間に対応する信号(AND
ゲート49の出力信号S11あるいはANDゲート59
の出力信号S23)が入力される。
【0048】さらに、上記電源71に、ホールド電流用
のNPN型パワートランジスタ83のコレクタが接続さ
れており、このパワートランジスタ83のエミッタがダ
イオード84を介して開弁用電磁コイル5あるいは閉弁
用電磁コイル6に接続され、ベースにホールド電流制御
回路35からのD区間に対応する信号(ANDゲート6
4の出力信号S15あるいはANDゲート65の出力信
号S25)が入力される。
【0049】以上により、電磁バルブ駆動制御装置30
では、マイクロコンピュータ31からDA変換回路32
を介して閉弁用電磁コイル制御回路33の各コンパレー
タ40,41,42,43に与えられるトリガレベルV
1、V2,V3,V4は、バルブ全開からバルブ全閉ま
でのリフト位置、すなわち、リフトセンサ10の出力が
最小レベルから最大レベルまでの間に対応して、V1<
V2<V3<V4の関係で設定されており、バルブ4の
閉弁方向への移動によるリフトセンサ出力の変化によっ
て各コンパレータ40,41,42,43の出力が順次
反転し、コンパレータ40,41のAND出力がホール
ド電流制御回路35からの信号(Dフリップフロップ6
1のQ端子出力)S9ととともに一方の出力段のAND
ゲート48に入力され、また、コンパレータ42及びO
Rゲート45のAND出力がホールド電流制御回路35
からの上記信号S9とともに他方の出力段のANDゲー
ト49に入力される。
【0050】同様に、マイクロコンピュータ31からD
A変換回路32を介して開弁用電磁コイル制御回路34
側の各コンパレータ50,51,52,53に与えられ
るトリガレベルV5,V6,V7,V8は、バルブ全閉
からバルブ全開までのリフト位置、すなわち、リフトセ
ンサ10の出力が最大レベルから最小レベルまでの間に
対応して、V5>V6>V7>V8の関係で設定されて
おり、バルブ4の開弁方向への移動によるリフトセンサ
出力の変化によって各コンパレータ50,51,52,
53の出力が順次反転し、コンパレータ50,51のA
ND出力がホールド電流制御回路35からの信号(Dフ
リップフロップ61のQ端子からの出力信号S9をイン
バータ62で反転した信号)S21ととともに一方の出
力段のANDゲート58に入力され、また、コンパレー
タ52及びORゲート55のAND出力がホールド電流
制御回路35からの上記信号S21ととともに他方の出
力段のANDゲート59に入力される。
【0051】ここで、Dフリップフロップ61のQ端子
からの出力信号S9は、CLR端子への入力信号である
閉弁用電磁コイル制御回路33側のORゲート45の出
力信号S4’、及び、CK端子に入力される開弁用電磁
コイル制御回路34側のORゲート55の出力信号S
7’をインバータ60で反転した信号S8に応じて変化
する。すなわち、ORゲート45の出力信号S4’がハ
イレベルのとき(CLR端子がハイレベルのとき)、イ
ンバータ60の出力信号S8の立ち上がりエッジでQ端
子からの出力信号S9がハイレベルとなり、ORゲート
45の出力信号S4’がローレベルになると、Q端子か
らの出力信号S9もローレベルになる。
【0052】閉弁用電磁コイル制御回路33側のORゲ
ート45の一方の入力信号であるコンパレータ43の出
力信号S4は、反転入力端子に入力されるリフトセンサ
出力が非反転入力端子に印加されるトリガレベルV4よ
り大きくなるバルブ全閉位置近辺でのみローレベルとな
り、ORゲート45の他方の入力信号であるタイマ回路
44の出力信号S3’は、コンパレータ42の出力信号
S3を設定時間だけ遅延して反転した信号、すなわち、
リフトセンサ出力が閉弁時にトリガレベルV3を越えて
から設定時間後にローレベルとなり、開弁時にトリガレ
ベルV3より小さくなってから設定時間後にハイレベル
となる信号である。
【0053】また、開弁用電磁コイル制御回路34側の
ORゲート55の一方の入力信号であるコンパレータ5
3の出力信号S7は、非反転入力端子に入力されるリフ
トセンサ出力が反転入力端子のトリガレベルV8より小
さくなるバルブ全開位置近辺でのみローレベルとなり、
ORゲート55の他方の入力信号であるタイマ回路54
の出力信号S18’は、コンパレータ52の出力信号S
18を設定時間だけ遅延して反転した信号、すなわち、
リフトセンサ出力が開弁時にトリガレベルV7より小さ
くなってから設定時間後にローレベルとなり、閉弁時に
トリガレベルV7より大きくなってから設定時間後にハ
イレベルとなる信号である。
【0054】これにより、ORゲート45の出力信号S
4’は、コンパレータ43の出力信号S4とタイマ回路
44の出力信号S3’とが共にローレベルである期間、
すなわち、リフトセンサ出力がトリガレベルV3を越え
てから設定時間が経過し、且つ、トリガレベルV4を越
えたバルブ全閉位置付近でローレベルとなり、ORゲー
ト55の出力信号S7’は、コンパレータ53の出力信
号S7とタイマ回路54の出力信号S4’とが共にロー
レベルである期間、すなわち、リフトセンサ出力がトリ
ガレベルV7より小さくなってから設定時間が経過し、
且つ、トリガレベルV8より小さくなった後のバルブ全
開位置付近でのみローレベルとなる。
【0055】従って、Dフリップフロップ61のQ端子
から出力される信号S9は、バルブ全閉直前でORゲー
ト45の出力信号S4’がローレベルになったとき、ク
リアされてローレベルとなり、バルブ全閉位置を経て開
弁動作に移行した後、バルブ全開直前でORゲート55
の出力信号S7’がローレベルになってインバータ60
で反転され、ハイレベルとなったとき、ハイレベルとな
る。
【0056】このため、Dフリップフロップ61のQ端
子からの出力信号S9がハイレベルの状態にあるバルブ
全閉直前までの閉弁動作時には、閉弁用電磁コイル制御
回路33側のANDゲート48,49への入力信号を出
力許可状態とし、開弁用電磁コイル制御回路34側のA
NDゲート58,59への入力信号を出力禁止状態とす
る。一方、Dフリップフロップ61のQ端子からの出力
信号S9がローレベルの状態にあるバルブ全開直前まで
の開弁動作時には、閉弁用電磁コイル制御回路33側の
ANDゲート48,49への入力信号を出力禁止状態と
し、開弁用電磁コイル制御回路34側のANDゲート5
8,59への入力信号を出力許可状態とする。
【0057】以下の説明では、閉弁用電磁コイル制御回
路33と開弁用電磁コイル制御回路34とは同様の動作
であるため、主として閉弁用電磁コイル制御回路33の
動作について説明する。
【0058】電磁駆動バルブ1がバルブ全開位置にあ
り、マイクロコンピュータ31からのバルブホールド時
間データによって指定される時間が経過してPWM信号
によるホールド電流制御期間が終了すると、開弁用電磁
コイル5がOFFされて閉弁用スプリング13の復元力
によりバルブ全開位置から閉弁動作に移行する。このと
き、閉弁用電磁コイル制御回路33では、リフトセンサ
出力がトリガレベルV1より小さい初期状態で、コンパ
レータ40の出力信号S1がローレベル、コンパレータ
41の出力信号S2がハイレベル、コンパレータ42の
出力信号S3がローレベル、コンパレータ43の出力信
号S4がハイレベルとなっている。
【0059】従って、コンパレータ40の出力信号S1
とコンパレータ41の出力信号S2とが入力されるAN
Dゲート46の出力信号S5はローレベルであり、ま
た、コンパレータ42の出力信号S3とORゲート45
の出力信号S4’とが入力されるANDゲート47の出
力信号S6もローレベルである。
【0060】その結果、閉弁用電磁コイル制御回路33
の最終出力段であるANDゲート48,49から閉弁用
電磁コイル駆動回路36へ出力される信号S10,S1
1は、共にローレベルの状態となる。また、閉弁用電磁
コイル駆動回路36へ入力されるホールド電流制御回路
35のANDゲート64からの信号S15は、ワンショ
ットパルス発生回路64のch1出力信号である閉弁出
力信号S13とマイクロコンピュータ31からのPWM
信号とのAND出力であり、後述するように、ワンショ
ットパルス発生回路64のch1出力は、全閉直前でリ
フトセンサ出力がコンパレータ43のトリガレベルV4
を越えており、且つ、リフトセンサ出力がコンパレータ
42のトリガレベルV3を越えてからタイマ回路44で
設定時間が経過しているとき、マイクロコンピュータ3
1からのバルブホールド時間データによって指定される
時間だけハイレベルとなるため、全閉直前まではローレ
ベルである。
【0061】すなわち、リフトセンサ出力がトリガレベ
ルV1より小さい閉弁動作の初期状態では、閉弁用電磁
コイル6はONされず、開弁用電磁コイル5と閉弁用電
磁コイル6とが共にOFFの状態で、バルブ4が全開位
置から閉弁用スプリング13の付勢力と開弁用スプリン
グ19の付勢力との釣り合い位置方向(この場合、閉弁
方向)に移動する。
【0062】そして、バルブ4の閉弁方向への移動によ
り、リフト位置がトリガレベルV1に対応する位置を越
え、リフトセンサ出力がコンパレータ40の反転入力端
子に印加されるトリガレベルV1より大きくなると、コ
ンパレータ40の出力信号S1がローレベルからハイレ
ベルに反転する。このとき、リフト位置がトリガレベル
V2に対応する位置に達していないため、コンパレータ
41では、反転入力端子に入力されるリフトセンサ出力
が非反転入力端子のトリガレベルV2より小さく、その
出力信号S2がハイレベルのままである。
【0063】従って、コンパレータ40,41からの信
号が入力されるANDゲート46の出力信号S5がハイ
レベルとなって、ホールド電流制御回路35のDフリッ
プフロップ61からの信号(Q端子出力)S9と共にA
NDゲート48に入力される。前述したように、Dフリ
ップフロップ61のQ端子からの出力信号S9は、バル
ブ全閉直前でクリアされるまでハイレベルに保持される
ため、ANDゲート48からハイレベルの出力信号S1
0が閉弁用電磁コイル駆動回路36に出力される。
【0064】このとき、ANDゲート49の出力信号S
11はローレベルのままであり、また、ホールド電流制
御回路35のANDゲート64からの信号S15もロー
レベルレベルの状態であるため、閉弁用電磁コイル駆動
回路36への信号は、ANDゲート48からの信号S1
0のみがハイレベルとなり、このハイレベルの信号S1
0が閉弁用電磁コイル駆動回路36の一次過励磁用のパ
ワートランジスタ77のベースに印加され、パワートラ
ンジスタ77がONする。
【0065】その結果、予めマイクロコンピュータ31
からの閉弁チャージ信号によって閉弁用電磁コイル駆動
回路36のコンデンサ76に充電されている一次過励磁
の高電圧が閉弁用電磁コイル6に印加される(A区
間)。この一次過励磁により、閉弁用電磁コイル6のコ
イル電流(一次電流)が急速に立ち上がり、アーマチュ
ア17が閉弁用電磁コイル6の吸引力によって閉弁方向
に加速され、移動する。
【0066】そして、このアーマチュア17の閉弁方向
への移動によってリフト位置がトリガレベルV2に対応
する位置を越え、リフトセンサ出力がコンパレータ41
の非反転入力端子に印加されるトリガレベルV2を越え
ると、コンパレータ41の出力信号S2がハイレベルか
らローレベルに反転し、ANDゲート46の出力信号S
5がローレベルとなる。
【0067】これにより、閉弁用電磁コイル制御回路3
3の出力段の一方のANDゲート49の出力信号S11
がローレベルのまま、他方の出力段のANDゲート48
の出力信号S10がローレベルとなり、また、ホールド
電流制御回路35のANDゲート64からの信号S15
もローレベルの状態であるため、閉弁用電磁コイル駆動
回路36へ入力される信号S10,S11,S15は全
てローレベルとなり、閉弁用電磁コイル6がOFFされ
てアーマチュア17が減速される(B区間)。
【0068】そして、アーマチュア17が減速されて全
閉方向に移動し、リフト位置がトリガレベルV3に対応
する位置を越えてリフトセンサ出力がトリガレベルV3
を越えると、コンパレータ42の出力信号S3がローレ
ベルからハイレベルに反転する。このハイレベルの信号
S3は、ANDゲート47に入力されると同時にタイマ
回路44に入力され、タイマ回路44で抵抗R1を介し
てコンデンサC1が充電されてアナログタイマとしての
計時が開始される。
【0069】タイマ回路44の出力信号すなわちコンパ
レータ70の出力信号S3’は、コンパレータ70の反
転入力端子に印加されるコンデンサC1の端子電圧が非
反転入力端子に印加される基準電圧を越えて計時が終了
するまではハイレベルに保たれるため、リフトセンサ出
力がトリガレベルV3を越えてタイマ回路44が作動を
開始した時点では、ORゲート45の出力信号S4’は
ハイレベルであり、コンパレータ42の出力信号S3と
ORゲート45の出力信号S4’とが共にハイレベルと
なってANDゲート47の出力信号S6がハイレベルと
なる。
【0070】従って、閉弁用電磁コイル駆動回路36へ
の入力信号S10,S11,S15のうち、ANDゲー
ト47の次段のANDゲート49からの信号S11のみ
がハイレベルとなり、このハイレベルの信号S11によ
って閉弁用電磁コイル駆動回路36の二次過励磁用のパ
ワートランジスタ81がONし、コンデンサ80に充電
されている二次過励磁の高電圧が閉弁用電磁コイル6に
印加されて、閉弁用電磁コイル6が再度ONされる(C
区間)。この二次過励磁により、B区間で一旦下降した
閉弁用電磁コイル6のコイル電流が再び上昇し(二次電
流)、アーマチュア17が着座位置に向かって移動す
る。
【0071】そして、バルブ4のリフト位置が着座位置
近傍に達し、リフト位置がトリガレベルV4に対応する
位置を越えてリフトセンサ出力がコンパレータ43のト
リガレベルV4より大きくなると、コンパレータ43の
出力信号S4がハイレベルからローレベルに反転する。
このとき、タイマ回路44においてコンデンサC1の充
電電圧が設定時定数に相当する基準電圧に達しておら
ず、計時が終了していないときには、タイマ出力S3’
はハイレベルのままでORゲート45の出力信号S4’
はハイレベルのまま変化せず、C区間での電磁コイル6
への通電が継続される。
【0072】一方、リフトセンサ出力がコンパレータ4
3のトリガレベルV4を越えた後、タイマ回路44のコ
ンデンサC1の充電電圧が基準電圧を越えて計時が終了
したとき、あるいは、リフトセンサ出力がコンパレータ
43のトリガレベルV4を越える前に、既にタイマ回路
44においてコンデンサC1の充電電圧が基準電圧を越
えており、タイマ出力S3’がローレベルになっている
ときには、コンパレータ43の出力信号S4とタイマ回
路44の出力信号S3’とが共にローレベルになり、O
Rゲート45の出力信号S4’がローレベルとなる。
【0073】これにより、再びANDゲート47の出力
信号S6がローレベルとなり、同時に、上記ORゲート
45からのローレベル出力信号S4’がホールド電流制
御回路35へ入力され、以下に説明するPWM信号によ
る閉弁用電磁コイル6のホールド電流制御が開始される
(D区間)。
【0074】この場合、図6中にaのバルブリフト曲線
で示すように、C区間でのバルブ速度が比較的遅い場合
には、トリガレベルV4のリフト位置に達したとき、コ
イル電流は必要な吸引力を得るだけの電流値まで立ち上
がっているが、図中bのバルブリフト曲線で示すよう
に、バルブ速度が速い場合には、従来のようにトリガレ
ベルV4のリフト位置で直ちにC区間からD区間のホー
ルド電流制御に移行すると、コイル電流の立ち上がり時
間が短くなるため、過励磁を行っているにも拘わらずコ
イル電流が破線で示すように規定のホールド電流よりも
小さいうちにD区間に移行してしまい、全閉位置直前で
の吸引力不足あるいは全閉位置に達したときのアーマチ
ュア17のバウンス等により全閉位置を保持できなくな
る虞がある。
【0075】従って、本発明では、トリガレベルV3の
リフト位置を通過してから設定時間が経過したときのタ
イミングと、トリガレベルV4のリフト位置に達したと
きのタイミングとのうち、遅い方のタイミングでC区間
からD区間へ移行するようになっており、バルブ速度が
速く、コイル電流の立ち上がりが十分でない早期のタイ
ミングでトリガレベルV4のリフト位置に達してしまっ
た場合においても、タイマ回路44によってコイル電流
を立ち上げる時間を延長して全閉位置近辺でのバルブ保
持に必要な吸引力を確保するようにしており、次のD区
間でホールド電流によって全閉位置を確実に保持でき
る。
【0076】D区間における閉弁用電磁コイル6のホー
ルド電流制御は、上記ORゲート45からのローレベル
の出力信号S4’がホールド電流制御回路35のDフリ
ップフロップ61のCLR端子に入力されるとととも
に、ハイレベルからローレベルへの立ち下がりエッジに
よる閉弁トリガ信号としてワンショットパルス発生回路
64のch1へ入力されることで、開始される。
【0077】すなわち、Dフリップフロップ61では、
ローレベルの信号S4’のCLR端子への入力により、
Q端子の出力信号S9がローレベルになり、このローレ
ベルの信号S9が閉弁用電磁コイル制御回路33の最終
出力段のANDゲート48,49に入力されてANDゲ
ート48,49の論理出力を無効にするとともに、イン
バータ62によって反転されたハイレベルの信号S21
が開弁用電磁コイル制御回路34の最終出力段のAND
ゲート58,59へ入力されてANDゲート58,59
の論理出力を有効とし、次の開弁動作に備える。
【0078】一方、ワンショットパルス発生回路64で
は、閉弁トリガ信号の立ち下がりでマイクロコンピュー
タ31からのバルブホールド時間データに相当するパル
ス幅のワンショットパルスがch1から出力され、閉弁
出力信号としてANDゲート64に入力される。これに
より、マイクロコンピュータ31からのPWM信号がA
NDゲート64を介して閉弁用電磁コイル駆動回路36
に出力される。
【0079】これにより、閉弁用電磁コイル駆動回路3
6では、ホールド電流用のパワートランジスタ83のみ
がONし、電源71からの電圧が閉弁用電磁コイル6に
印加されてコイル電流がPWM信号の周波数及びデュー
ティ比によって定まる一定のホールド電流(平均電流)
に制御される。
【0080】尚、このとき、開弁用電磁コイル制御回路
34においては、リフトセンサ出力がトリガレベルV5
より大きい状態では、コンパレータ50,52の出力信
号S16、S18が共にローレベル、コンパレータ5
1,53の出力信号S17,S7が共にハイレベルであ
り、ANDゲート56,57による論理出力は、閉弁用
電磁コイル制御回路33における閉弁初期状態と同様、
ローレベルであり、最終出力段のANDゲート58,5
9からの出力信号S22,S23は、それぞれローレベ
ルとなる。
【0081】また、ワンショットパルス発生回路64の
ch2トリガ信号(開弁トリガ信号)であるORゲート
55の出力信号S7’もハイレベルのまま変化しないた
め、ワンショットパルス発生回路64からのch2出力
信号(開弁出力信号)S24がローレベルでANDゲー
ト65からの出力信号S25もローレベルとなる。従っ
て、開弁用電磁コイル駆動回路37への入力信号S2
2,S23,S25は全てローレベルであり、開弁用電
磁コイル5はOFF状態に保たれる。
【0082】そして、マイクロコンピュータ31からの
バルブホールド時間データによって指定される時間が経
過すると、ワンショットパルス発生回路64におけるc
h1の閉弁出力信号S13がローレベルとなり、AND
ゲート64の出力信号S15がローレベルとなって閉弁
用電磁コイル駆動回路36のホールド電流用のパワート
ランジスタ83がOFFし、閉弁用電磁コイル6の全閉
位置でのコイル電流制御が終了して開弁動作に移行す
る。
【0083】この開弁動作は、開弁用電磁コイル5と閉
弁用電磁コイル6とが共にOFFの状態で、バルブ4が
全閉位置から閉弁用スプリング13の付勢力と開弁用ス
プリング19の付勢力との釣り合い位置方向(この場
合、開弁方向)に移動することで開始され、リフトセン
サ出力と開弁用電磁コイル制御回路34における各コン
パレータ50,51,52,53のトリガレベルV5,
V6,V7,V8(V5>V6>V7>V8)との大小
関係に応じ、閉弁用電磁コイル制御回路33と同様の関
係でANDゲート56,57による論理出力が変化し、
閉弁動作時と同様の駆動パルス波形となる。
【0084】この開弁動作においても、閉弁時と同様、
アーマチュア17の速度が速い場合にタイマ回路54に
よってC区間が延長され、必要な吸引力が得られるよう
コイル電流を十分に立ち上げてからD区間のホールド電
流制御に移行し、全開位置を確実に保持することができ
る。
【0085】尚、上記タイマ回路44,54は、マイク
ロコンピュータ31の内部クロックによるデジタルタイ
マによって置き換えても良く、実働時にもマイクロコン
ピュータ31側でタイマ設定時間を条件に応じて変更す
ることでタイミング精度を向上することができる。
【0086】図7〜図9は本発明の実施の第2形態に係
わり、図7は電磁バルブ駆動制御装置の回路構成図、図
8は電流検出回路の構成図、図9はバルブ速度が異なる
場合のリフトセンサ出力とコイル電流との関係を示す説
明図である。
【0087】前述の第1形態では、トリガレベルV3の
リフト位置からの経過時間が設定時間に達する前にトリ
ガレベルV4のリフト位置に達した場合、C区間を延長
するようにしているが、本形態は、実際にコイル電流を
検出し、このコイル電流検出値が設定値に達する前にト
リガレベルV4のリフト位置に達した場合にC区間を延
長するものである。
【0088】すなわち、図7に示すように、本形態の電
磁バルブ駆動制御装置30Aでは、第1形態に対し、閉
弁用電磁コイル制御回路33側では、タイマ回路44を
廃止して電流検出回路90を設け、この出力信号SC1
をタイマ回路44の出力信号S3’に代えてORゲート
45に入力するようにしており、同様に、開弁用電磁コ
イル制御回路34側では、タイマ回路54を廃止して電
流検出回路93を設け、この出力信号SC2をタイマ回
路54の出力信号S18’に代えてORゲート55に入
力するようにしている。
【0089】上記電流検出回路90,93は、閉弁用電
磁コイル制御回路33側と開弁用電磁コイル制御回路3
4側とで同様の構成であり、図8に示すように、コンパ
レータ91の反転入力端子に開弁用電磁コイル5あるい
は閉弁用電磁コイル6のコイル電流を検出する電流セン
サ92からの信号を入力し、バルブ保持に必要な吸引力
を開弁用電磁コイル5あるいは閉弁用電磁コイル6で発
生させるための設定電流値に相当する基準電圧を非反転
入力端子に印加するよう構成されている。すなわち、電
流検出回路90,93では、コイル電流を検出する電流
センサ92の出力電圧が基準電圧を越えたとき、出力信
号SC1,SC2がハイレベルからローレベルに反転す
る。その他の構成は、前述した第1形態の電磁バルブ駆
動制御装置30と同様である。
【0090】本形態では、第1形態で説明したように、
閉弁動作初期にリフトセンサ出力がトリガレベルV1を
越えると、コンパレータ40の出力信号S1がローレベ
ルからハイレベルに反転して閉弁用電磁コイル6が初め
てONされ(A区間)、次いで、リフトセンサ出力がト
リガレベルV2を越えると、コンパレータ41の出力信
号S2がハイレベルからローレベルに反転し、閉弁用電
磁コイル6がOFFされる(B区間)。
【0091】さらに、リフトセンサ出力がトリガレベル
V3を越えると、コンパレータ42の出力信号S3がロ
ーレベルからハイレベルに反転し、OFFされた閉弁用
電磁コイル6が再びONされる(C区間)。そして、バ
ルブ4のリフト位置が着座位置近傍に達し、リフトセン
サ出力がコンパレータ43のトリガレベルV4より大き
くなると、コンパレータ43の出力信号S4がハイレベ
ルからローレベルに反転する。
【0092】このとき、閉弁用電磁コイル6のコイル電
流がバルブ保持に必要な吸引力を得られる電流値に達し
ていないときには、電流検出回路90の出力SC1がハ
イレベルのままで、この電流検出回路90の出力信号S
C1とコンパレータ43の出力信号S4とが入力される
ORゲート45の出力信号S4’がハイレベルのまま変
化せず、C区間での電磁コイル6への通電が継続され
る。
【0093】そして、リフトセンサ出力がコンパレータ
43のトリガレベルV4を越えた後、閉弁用電磁コイル
6のコイル電流が設定電流値を越えたとき、あるいは、
リフトセンサ出力がコンパレータ43のトリガレベルV
4を越える前に、既に閉弁用電磁コイル6のコイル電流
が設定電流値を越えているときには、コンパレータ43
の出力信号S4と電流検出回路80の出力信号SC1と
が共にローレベルになり、ORゲート45の出力信号S
4’がローレベルとなって、PWM信号による閉弁用電
磁コイル6のホールド電流制御が開始される(D区
間)。
【0094】開弁時の動作も同様であり、第1形態と同
様、アーマチュア17の速度が速い場合にも、バルブ保
持に必要な吸引力が得られるようコイル電流を十分に立
ち上げてからホールド電流制御に移行するため、全閉あ
るいは全開位置を確実に保持することができるが、本形
態では、図9に示すように、立ち上げ時のコイル電流値
を検出しているため、必要なレベルまで確実にコイル電
流を立ち上げることができ、より制御信頼性を向上する
ことができる。
【0095】尚、以上の実施の各形態では、過励磁によ
るコイル電流の立ち上げを実施し、コイル電流の立ち上
げ途中でアーマチュアの速度を減速するために一旦通電
をOFFするようにしているが、本発明は、これに限定
されるものではなく、過励磁を行わないコイル通電制
御、及び、アーマチュアの減速を行わない制御に対して
も有効である。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
磁駆動バルブの電磁コイルに通電し、初期の立ち上げ電
流から全閉あるいは全開位置での規定のホールド電流に
切り換える際、バルブ速度の影響によるコイル電流の立
ち上げ時間減少を防止し、立ち上げ電流を規定のホール
ド電流以上としてからホールド電流に切り換えるため、
必要な吸引力を確保して全閉あるいは全開位置を確実に
保持することができる等優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係わり、電磁バルブ
駆動制御装置の回路構成図
【図2】同上、タイマ回路の構成図
【図3】同上、駆動回路の構成図
【図4】同上、電磁駆動バルブの構成図
【図5】同上、バルブ制御信号波形を示す説明図
【図6】同上、バルブ速度が異なる場合のリフトセンサ
出力とコイル電流との関係を示す説明図
【図7】本発明の実施の第2形態に係わり、電磁バルブ
駆動制御装置の回路構成図
【図8】同上、電流検出回路の構成図
【図9】同上、バルブ速度が異なる場合のリフトセンサ
出力とコイル電流との関係を示す説明図
【図10】従来例に係わり、バルブ速度が異なる場合の
リフトセンサ出力とコイル電流との関係を示す説明図
【符号の説明】
1 …電磁駆動バルブ 4 …バルブ 5 …開弁用電磁コイル 6 …閉弁用電磁コイル 10…リフトセンサ 30,30A…電磁バルブ駆動制御回路 31…マイクロコンピュータ 44,54…タイマ回路 90,93…電流検出回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸気ポートあるいは排気ポー
    トに介装された電磁駆動バルブの電磁コイルを励磁して
    コイル電流を立ち上げ、上記電磁駆動バルブのバルブリ
    フト位置が全閉あるいは全開位置近辺に達したとき、規
    定のホールド電流に制御する電磁駆動バルブの制御装置
    において、 上記電磁駆動バルブのバルブリフト位置がコイル電流を
    立ち上げるための制御期間が終了する前で設定位置に達
    したとき、計時を開始するタイマ回路部と、 上記電磁駆動バルブのバルブリフト位置が上記ホールド
    電流に制御する期間へ切り換えるための設定位置に達し
    たとき、上記ホールド電流への切り換えを指示する信号
    を出力する比較回路部と、 上記タイマ回路部からの計時終了信号と上記比較回路部
    からの上記ホールド電流への切り換えを指示する信号と
    が共に入力されたとき、上記電磁コイルのコイル電流を
    上記ホールド電流に切り換える制御回路部を備えたこと
    を特徴とする電磁駆動バルブの制御装置。
  2. 【請求項2】 エンジンの吸気ポートあるいは排気ポー
    トに介装された電磁駆動バルブの電磁コイルを励磁して
    コイル電流を立ち上げ、バルブリフト位置が全閉あるい
    は全開位置近辺に達したとき、規定のホールド電流に制
    御する電磁駆動バルブの制御装置において、 上記電磁コイルに流れる過渡電流を検出し、この過渡電
    流の検出値が設定電流値に達したとき、検出信号を出力
    する電流検出回路部と、 上記電磁駆動バルブのバルブリフト位置が上記ホールド
    電流に制御する期間へ切り換えるための設定位置に達し
    たとき、上記ホールド電流への切り換えを指示する信号
    を出力する比較回路部と、 上記電流検出回路部からの検出信号と上記比較回路部か
    らの上記ホールド電流への切り換えを指示する信号とが
    共に入力されたとき、上記電磁コイルのコイル電流を上
    記ホールド電流に切り換える制御回路部を備えたことを
    特徴とする電磁駆動バルブの制御装置。
JP9351305A 1997-12-19 1997-12-19 電磁駆動バルブの制御装置 Pending JPH11182217A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6390036B1 (en) 1999-08-19 2002-05-21 Nissan Motor Co., Ltd. Apparatus for controlling electromagnetically powered engine valve
JP2008298078A (ja) * 2007-06-01 2008-12-11 Robert Bosch Gmbh 弁に対する操作装置の制御方法および装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6390036B1 (en) 1999-08-19 2002-05-21 Nissan Motor Co., Ltd. Apparatus for controlling electromagnetically powered engine valve
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