JPH11179444A - プリント基板打抜き加工装置 - Google Patents

プリント基板打抜き加工装置

Info

Publication number
JPH11179444A
JPH11179444A JP36352797A JP36352797A JPH11179444A JP H11179444 A JPH11179444 A JP H11179444A JP 36352797 A JP36352797 A JP 36352797A JP 36352797 A JP36352797 A JP 36352797A JP H11179444 A JPH11179444 A JP H11179444A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit board
printed circuit
punching
hydraulic cylinder
movable pad
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP36352797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3943686B2 (ja
Inventor
Ichiro Kitaura
一郎 北浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pascal KK
Original Assignee
Pascal KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pascal KK filed Critical Pascal KK
Priority to JP36352797A priority Critical patent/JP3943686B2/ja
Publication of JPH11179444A publication Critical patent/JPH11179444A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3943686B2 publication Critical patent/JP3943686B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のプリント基板打抜き加工装置では、打
抜き加工性能が低く、衝撃緩衝機能も低く、油圧供給手
段の構造も複雑である。 【解決手段】 プリント基板打抜き加工装置のノックア
ウト装置にガススプリングと油圧シリンダを設け、下死
点においてガススプリングとガススプリングの押圧力で
プリント基板を押えた状態で、多数の打抜き加工用ピン
でプリント基板に打抜き加工し、下死点からの上昇開始
時にガススプリングのなお強力な押圧力でプリントを押
えた状態で、プリント基板から多数のピンを抜き、上死
点近傍又は上死点において油圧シリンダの押圧力により
プリント基板を枠形ダイスからノックアウトする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント基板打抜
き加工装置に関し、特に、スライドの下端に装着される
ノックアウト装置に油圧シリンダとガススプリングを設
け、打抜き加工性能を高め且つ衝撃緩衝機能を高め且つ
油圧供給手段を簡単化し得るようにしたプリント基板打
抜き加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、実開平2−118623号公報、
実開平3−76622号公報にも記載されているよう
に、プリント基板打抜き加工装置は、一般に、プレス機
械のスライドの下端に装着されるノックアウト装置と、
ノックアウト装置の下端に装着されるプリント基板打抜
加工用上型ユニットと、上型ユニットに対向状にプレス
機械の基台上に装着されるプリント基板打抜加工用下型
ユニットを備えている。
【0003】ノックアウト装置は、前記スライドの下端
に固定される本体部材と、本体部材の下部に下端開放状
に凹設された収容穴と、収容穴に昇降自在に装着された
可動パッドと、可動パッドの上側において本体部材に設
けられ且つ可動パッドと一体のピストン部材を含む1つ
のホールド兼ノックアウト用油圧シリンダと、この油圧
シリンダに油圧を供給するエア駆動式ブースタ等を有
し、上型ユニットは、プリント基板の上面を押える昇降
自在の押え板と、押え板を挿通した多数の打抜き加工用
ピンと、可動パッドからの押圧力を押え板に伝達する伝
達機構と、本体部材からの押圧力をピン保持板に伝達す
る伝達機構等を有する。
【0004】このプリント基板打抜き加工装置により打
抜き加工する場合、油圧シリンダに油圧を供給して可動
パッドを下限位置に移動させた状態でスライドが下降
し、その下死点近傍において押え板でプリント基板が所
定のホールド油圧によるホールド力でホールドされ、そ
の直後にスライドの下死点において多数の打抜き加工用
ピンによりプリント基板が打抜き加工される。
【0005】その後、多数のピンをプリント基板に挿通
させ且つ油圧シリンダの油圧をロックした状態でスライ
ドが上昇し、スライドの上死点又はその近傍において、
所定のノックアウト油圧(これは、ホールド油圧よりも
高圧である)を油圧シリンダに供給して、多数のピンに
対して押え板を相対的に下降させることで、プリント基
板から多数のピンが引抜かれプリント基板がノックアウ
トされる(上死点ノックアウト方式)。但し、前記公報
に記載の打抜き加工装置においても、スライドの下死点
において、打抜き加工後も油圧シリンダに油圧をロック
せずに供給し続けると、プリント基板から多数のピンを
引抜きプリント基板をノックアウトさせることが可能で
ある(下死点ノックアウト方式)。
【0006】尚、前記公報に記載の装置には、説明を省
略してあるが、前記プリント基板の打抜き加工と並行的
に、プリント基板の外周残余部からその内側のプリント
基板本体部を打抜く為に、上型ユニットにパンチプレー
トを設け、下型ユニットに枠形ダイスを設け、パンチプ
レートと枠形ダイスとでプリント基板本体部を打抜き加
工するように構成してある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】最近、プリント基板に
装着される電子部品が小型化し、多数の電子部品を高密
度に装着する傾向があり、プリント基板のピン穴及びピ
ン穴間隔が小さくなり、ピン穴の数も多くなって来たの
で、一層高度の打抜き加工性能が要求される。前記打抜
き加工性能を高める為には、打抜き加工時に押え板でプ
リント基板を押えるホールド力を強化する必要がある
が、従来の打抜き加工装置では、ホールド力を十分に強
化することが難しかった。
【0008】例えば、実開平3−76622号公報に記
載されたノックアウト装置でも、1つの油圧シリンダし
か設けられていないので、前記ホールド力を強化するこ
とは難しい。エア駆動式ブースタの空圧回路や油圧回路
を変更してホールド力を強化することも不可能ではない
が、1つの油圧シリンダにより押圧力が押え板全体に均
等に作用しにくく、押え板が全体的に又は局部的に微小
角度傾いたまま、多数の打抜き加工用ピンがプリント基
板から引抜かれプリント基板がノックアウトする虞があ
る。この場合、前記打抜き加工性能が低下する一方、細
径の多数の打抜き加工用ピンの一部のピンが折損したり
曲がったりして損傷し易くなる。
【0009】しかも、強力なノックアウト力によりプリ
ント基板をノックアウトするので、そのノックアウト力
に抗して、上型ユニットをノックアウト装置に強力に固
定しなければならなず、上型ユニット固定用のクランプ
装置の所要台数が多くなるか、高出力の高価なクランプ
装置を適用しなければならないこと、ブースタにおいて
ホールド油圧とノックアウト油圧の2種類の油圧を発生
させる必要があるので、ブースタを含む油圧供給手段の
構造が複雑化し大型化し製作コストが高価になること、
等の問題がある。更に、プリント基板の打抜き加工時、
打抜き加工装置とプレス機械にはかなり大きな衝撃が作
用するが、ホールド兼ノックアウト用の油圧シリンダで
はその衝撃を緩衝する衝撃緩衝機能を高めることが難し
い。
【0010】本発明の目的は、プリント基板打抜き加工
装置において、ホールド力を強化し打抜き加工性能を高
めること、下死点からの上昇開始時に打抜き加工用ピン
をプリント基板から引抜き且つ下死点ノックアウトを防
止すること、小さなノックアウト力でプリント基板をノ
ックアウト可能にすること、押え板全体に押圧力を均等
に作用させること、ブースタを含む油圧供給手段の構造
を簡単化且つ小型化すること、等である。
【0011】
【課題を解決するための手段】 請求項1のプリント基
板打抜き加工装置は、プレス機械のスライドの下端に装
着されるノックアウト装置と、このノックアウト装置の
下端に装着される打抜き加工用上型ユニットと、この上
型ユニットに対向状にプレス機械の基台上に固定される
打抜き加工用下型ユニットとを備えたプリント基板打抜
き加工装置において、前記ノックアウト装置は、前記ス
ライドの下端に固定される本体部材と、前記本体部材の
下部に下端開放状に凹設された収容穴に昇降自在に装着
された可動パッドと、前記可動パッドの上側において本
体部材に設けられ、可動パッドを下方へ付勢する立向き
のガススプリングと、前記可動パッドを摺動自在に挿通
した立向きのピストン部材を備え、本体部材に設けられ
た立向きの油圧シリンダであって、ガススプリングのピ
ストンストロークよりも大きなピストンストロークの油
圧シリンダとを備えたものである。
【0012】ガススプリングの押圧力が可動パッドから
上型ユニットの押え板に伝達され、油圧シリンダの押圧
力が可動パッドを介さずに押え板に伝達され、ガススプ
リングと油圧シリンダで押え板に強力なホールド力を発
生させ、打抜き加工性能を高めることができる。上型ユ
ニットの構成如何により、スライドの下死点からの上昇
開始時にガススプリングにより打抜き加工用ピンをプリ
ント基板から抜いて、上型ユニットにプリント基板を保
持した状態で上昇させ、上死点近傍又は上死点におい
て、ストロークの大きい方の油圧シリンダにより、小さ
なノックアウト力でプリント基板を上型ユニットからノ
ックアウトすることができる。
【0013】請求項2のプリント基板打抜き加工装置
は、プレス機械のスライドの下端に装着されるノックア
ウト装置と、このノックアウト装置の下端に装着される
打抜き加工用上型ユニットと、この上型ユニットに対向
状にプレス機械の基台上に固定される打抜き加工用下型
ユニットとを備えたプリント基板打抜き加工装置におい
て、前記ノックアウト装置は、前記スライドの下端に固
定される本体部材と、前記本体部材の下部に下端開放状
に凹設された収容穴に昇降自在に装着された可動パッド
と、前記可動パッドの上側において本体部材に設けら
れ、可動パッドを下方へ付勢する立向きのガススプリン
グと、前記可動パッドの上側において本体部材に設けら
れた立向きの油圧シリンダであって、そのピストン部材
で可動板を駆動可能で且つガススプリングのピストンス
トロークよりも大きなピストンストロークの油圧シリン
ダとを備えたものである。
【0014】このプリント基板打抜き加工装置において
は、油圧シリンダのピストン部材から可動板を介して押
え板に押圧力を伝達する点において、請求項1と異なる
のみであり、基本的に請求項1と同様の作用を奏する。
【0015】請求項3のプリント基板打抜き加工装置
は、請求項1の発明において、前記上型ユニットは、複
数の打抜き加工用ピンが挿通した押え板であってプリン
ト基板を押える為の押え板と、ガススプリングの押圧力
を可動パッドから押え板に伝達する第1伝達系と、油圧
シリンダの押圧力を可動パッドを介さずに押え板に伝達
する第2伝達系とを備えたことを特徴とするものであ
る。それ故、ガススプリングによる可動パッドと第1伝
達系を介しての押圧力と、油圧シリンダによる可動パッ
ドを介さずに第2伝達系を介しての押圧力とで、押え板
に対する強力なホールド力を発生させることができる。
その他請求項1と同様の作用を奏する。
【0016】請求項4のプリント基板打抜き加工装置
は、請求項2の発明において、前記上型ユニットは、複
数の打抜き加工用ピンが挿通した押え板であってプリン
ト基板を押える為の押え板と、ガススプリングの押圧力
を可動パッドから押え板に伝達する第1伝達系と、油圧
シリンダの押圧力を可動パッドから押え板に伝達する第
2伝達系とを備えたことを特徴とするものである。この
プリント基板打抜き加工装置においては、請求項2と同
様の作用を奏するが、第2伝達系が、油圧シリンダの押
圧力を可動パッドから押え板に伝達する点において請求
項3と異なるのみであり、基本的に請求項3と同様の作
用が得られる。
【0017】請求項5のプリント基板打抜き加工装置
は、請求項3又は請求項4の発明において、前記上型ユ
ニットは、押え板の外周部を昇降自在に案内する枠形ダ
イスを有し、前記下型ユニットは、枠形ダイスと協働し
てプリント基板の外周残余部以外のプリント基板本体部
を枠形ダイス内へ打ち抜くパンチプレートを有すること
を特徴とするものである。
【0018】従って、打抜き加工用ピンによる打抜き加
工と並行的にプリント基板本体部を打抜いて枠形ダイス
内に保持でき、枠形ダイスの深さを押え板の移動ストロ
ーク以上に構成しておけば、スライドの下死点おいて油
圧シリンダの油圧をロックし、スライドの下死点からの
上昇開始時に、ガススプリングにより押圧される押え板
でプリント基板本体部を下型ユニット上に押えた状態で
打抜き加工用ピンをプリント基板から抜き、プリント基
板本体部を枠形ダイス内に保持したままスライドを上昇
させ、上死点近傍又は上死点において油圧シリンダへ油
圧を再供給して押え板を下動させることで、上型ユニッ
トからプリント基板本体部をノックアウトすることがで
きる。その他請求項3又は4と同様の作用奏する。
【0019】請求項6のプリント基板打抜き加工装置
は、請求項5の発明において、前記スライドの下死点か
らの上昇開始時に、押え板でプリント基板を押えたまま
ガススプリングにより第1伝達系と押え板を介して打抜
き加工用ピンをプリント基板から抜き、また、スライド
の上死点への到達直前又は到達時に、油圧シリンダによ
り第2伝達系と押え板を介してプリント基板を枠形ダイ
スからノックアウトするように構成したことを特徴とす
るものである。それ故、強力なホールド力で押えつつ打
抜き加工でき、打抜き加工用ピンの損傷を防止でき、プ
リント基板本体部を外部へ取り出し易くなる。その他請
求項5と同様の作用を奏する。
【0020】請求項7のプリント基板打抜き加工装置
は、請求項6の発明において、前記油圧シリンダが可動
パッドの中央部に対応する位置に設けられ、ガススプリ
ングが油圧シリンダの外側に位置するように複数個設け
られ、複数のガススプリングの総押圧力は、油圧シリン
ダの押圧力よりも大きく設定されたことを特徴とするも
のである。それ故、複数のガススプリングによる強力な
押圧力でもって、打抜き加工用ピンをプリント基板本体
部から抜くことができ、また、上死点近傍又は上死点に
おけるノックアウトは、油圧シリンダの比較的小さな押
圧力で行うことができる。そして、この場合、上型ユニ
ットをノックアウト装置に固定する為のクランプ装置の
所要台数を格段に少なくすることができる。その他請求
項6と同様の作用を奏する。
【0021】請求項8のプリント基板打抜き加工装置
は、請求項7の発明において、前記複数のガススプリン
グに接続され加圧ガスが充填された共通のリザーバタン
クを設けたことを特徴とするものである。それ故、ガス
スプリング内のガスがリークし、そのガス圧が所定圧力
以下に低下しても、リザーバタンクに充填されている加
圧ガスをガススプリングに自動的に供給できるようにな
る。その他請求項7と同様の作用を奏する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係るプリン
ト基板打抜き加工装置は、プリント基板に多数のピン穴
を打抜き加工するのと並行してプリント基板の外周残余
部を打抜き加工する為のものである。図1に示すよう
に、プリント基板打抜き加工装置1は、クランクプレス
機械のスライド2の下端に装着されるノックアウト装置
10と、このノックアウト装置10の下端に装着される
上型ユニット70と、この上型ユニット70の下側に対
向状にプレス機械の基台3の上面に装着される下型ユニ
ット90を備えている。
【0023】最初に、ノックアウト装置10について説
明する。図1〜図3に示すように、ノックアウト装置1
0は、スライド2の下端面に複数のボルト等で固定され
る矩形厚盤状の本体部材11、本体部材11の下部の中
央部に凹設された下端開放状の矩形状の収容穴12、収
容穴12に昇降自在に装着された可動パッド13、本体
部材11の中央部に設けられそのピストン部材19が可
動パッド13を摺動自在に挿通する立向の油圧シリンダ
18、可動パッド13且つ油圧シリンダ18の外側にお
いて本体部材11に設けられた複数のガススプリング1
4を有する。
【0024】更に、ノックアウト装置10には、可動パ
ッド13の4隅に対応する位置において本体部材11に
組込まれ可動パッド13を上方へ弾性付勢する4組の弾
性復帰機構25と、複数のガススプリング14に接続さ
れ加圧ガス(例えば、加圧窒素ガス)が充填された共通
のリザーバタンク50(図3参照)と、油圧シリンダ1
8に油圧を供給する駆動ユニット40(図4参照)等が
設けられている。
【0025】本体部材11は、その中央部分(前記収容
穴12の上側)の凹部11aに内嵌され複数のボルト3
0,31等で固定されたブロック部材29を含み、この
ブロック部材29の中央部の孔29aに、ピストン部材
19がシール部材を介して移動自在に内嵌され、本体部
材11とそのブロック部材29とピストン部材19等で
油圧シリンダ18が構成され、ピストン部材19のスト
ロークは、例えば7.0mmに設定されている。このピス
トン部材19は、本体部材11に固定された鍔付きロッ
ド21と圧縮コイルスプリング22とピストン部材19
に固定された蓋部材23により上方へ弾性付勢されてい
る。油圧シリンダ18の作動油室20には、駆動ユニッ
ト40から油路24を介して油圧が供給・排出される。
【0026】また、ブロック部材29には複数の取付孔
29bが形成されており、これら複数の取付孔29bに
複数のガススプリング14が倒立状に嵌込まれ、そのシ
リンダ本体15をブロック部材29又はその上側の本体
部材11に固着し取付けられている。各ガススプリング
14と前記リザーバタンク50は、ガス通路17,49
により接続され、ガススプリング14内のガスがリーク
し、そのガス圧が所定圧力以下に低下しても、リザーバ
タンク50に充填されている加圧ガスがガス通路49,
17を介してガススプリング14に供給されるようにな
っている。
【0027】ここで、図3に示すように、リザーバタン
ク50とガス通路17とを接続するガス通路49には、
所定のガス圧に規制するレギュレータ51と圧力計52
が設けられている。ガススプリング14のシリンダ本体
15の上下長は、ブロック部材29に形成された取付孔
29bの上下長よりも短く、ガススプリング14のシリ
ンダ本体15は、取付孔29a内の少し上側へ入込んだ
位置に固定されるが、シリンダ本体15から延びるピス
トンロッド16においては、その下端部が取付け孔bの
下端から下側へ5.0 mm以上伸長可能に構成されてい
る。
【0028】各弾性復帰機構25は、可動パッド13に
立設されたボルト26、ボルト26に外嵌されて可動パ
ッド13に固定され本体部材11に摺動自在の鍔付きス
リーブ27、この鍔付きスリーブ27を上方へ付勢する
圧縮コイルスプリング28等で構成されている。図1に
示すように、本体部材11の下面には、上型ユニット7
0が複数個(例えば、8個)の油圧クランプ装置71で
固定されるが、図2に示すように、本体部材11の下面
部には、油圧クランプ装置71を取付ける為のT溝3
3,34が形成されている。
【0029】次に、ノックアウト装置10の駆動ユニッ
ト40について説明する。図4に示すように、エア駆動
式ブースタ41は、エアシリンダ42、プランジャ4
6、油タンク48、油室45等を有する。油室45には
吐出ポート47が形成され、この吐出ポート47が油圧
シリンダ18の作動油室20へ通ずる油路24に接続さ
れている。
【0030】約5.0 Kg/cm2G 以上の加圧エアを供給する
エア供給源53から延びるエア供給路54には、開閉コ
ック55、フィルタ56、リュブリケータ57が設けら
れ、このエア供給路54からエアシリンダ42の往動室
43と復動室44へ延びるエア通路58には、5.0 Kg/c
m2G のエア圧に規制するレギュレータ59、リザーバタ
ンク60、パイロットエア切換え式の方向切換え弁61
が設けられ、方向切換え弁61へのパイロットエア通路
62には電磁方向切換え弁63が設けられている。電磁
方向切換え弁63は制御ユニット66により制御され、
制御ユニット66はクランクプレス機械の制御盤から受
ける複数の信号に基づいて電磁方向切換え弁63を切換
え制御する。
【0031】次に、上型ユニット70について説明す
る。図1に示すように、上型ユニット70は、ベース板
72、枠部材73及びその内部で昇降自在の可動板7
4、ピン保持上板75及びピン保持下板76、枠形ダイ
ス77及びその内側で昇降自在の押え板78、可動の円
板79、4個以上の可動の第1ロッド80、8個以上の
可動の第2ロッド81、4個以上の第3ロッド82、ピ
ン保持上板75とピン保持下板76に固定されて押え板
78の多数のピンガイド孔78aに夫々挿入された打抜
き加工用の多数のピン84、4本の連結ボルト85、ベ
ース板72をノックアウト装置10の本体部材11に固
定する為の複数のクランプ装置71等を有する。
【0032】複数のガススプリング14による総押圧力
を可動パッド13を介して押え板78に伝達する第1伝
達系は、第1ロッド80、可動板74、第2ロッド81
からなり、油圧シリンダ18のピストン部材19の押圧
力を可動パッド13を介さずに押え板78に伝達する第
2伝達系は、円板79、可動板74、第2ロッド81か
らなる。尚、図1において、例えば、ピストン部材19
の上側(作動油室20)の隙間は7.0 mm、可動パッド
13の上側の隙間は5.0 mm、第1ロッド80の上側の
隙間は2.0 mm、可動板74の上側の隙間は7.0 mm、
押え板78の上側の隙間は7.0 mmである。
【0033】次に、下型ユニット90について説明す
る。図1に示すように、下型ユニット90は、ベース板
92、多数のピン84に対応する多数のダイス孔93a
を備え且つ枠形ダイス77と協働してプリント基板Pの
外周残余部Pbを打抜き加工するパンチプレートとして機
能する下型本体93、下型本体93に昇降自在に外嵌さ
れた枠形受板94、この枠形受板94を案内する4本の
ガイドロッド95、ガイドロッド95に外嵌され枠形受
板94を昇降可能に弾性支持するラバー部材96又はコ
イルスプリング、下型本体93をベース板92に連結す
る4本の連結ボルト97、ベース板92をプレス機械の
基台3の上面に固定する為の複数のクランプ装置91等
を有する。
【0034】次に、プリント基板打抜き加工装置1の作
動について説明する。図5に示す加工開始直前状態にお
いては、スライド2が上死点にあり、エア駆動式ブース
タ41の往動室43に加圧エアが供給され、エア駆動式
ブースタ41で発生した油圧が油圧シリンダ18に供給
され、油圧シリンダ18のピストン部材19が下方へ駆
動される。油圧シリンダ18による押圧力は第2伝達系
を介して押え板78に伝達され、また、複数のガススプ
リング14により可動パッド13が下方へ押圧され、可
動パッド13、可動板74、押え板78はそれぞれの下
限位置に位置する。この状態でガススプリング14の押
圧力は第1伝達系で押え板78に伝達されていない。
【0035】下型ユニット90上にはプリント基板Pが
セットされており、図5の状態からスライド2が下降し
下死点近傍に達すると、図6のホールド開始状態にな
り、先ず、第2伝達系介して油圧シリンダ18の押圧力
だけで下方へ押圧された押え板78により、下型本体9
3上のプリント基板Pが押さえられる。尚、図6の状態
で、ピン84の下端からプリント基板Pの上面までの間
隔は約2.0 mmであり、第1ロッド80の上側の隙間
(2.0 mm)以上に設定されている。この状態からスラ
イド2が下死点に達する間に多数のピン84による打抜
き加工と、枠形ダイス77と下型本体93による外周残
余部Pbの打抜き加工が実行される。
【0036】即ち、図6の状態からスライド2が第1ロ
ッド80の上側の隙間の分(2.0 mm)下降し、ピン8
4がプリント基板Pの上面に達する直前に、第1ロッド
80の上側の隙間が0になり、その時点から、油圧シリ
ンダ18の押圧力に加えて、複数のガススプリング14
の総押圧力が第1伝達系を介して押え板78に伝達さ
れ、その強力なホールド力が作用する押え板78でプリ
ント基板Pが下型本体93上にホールドされる。
【0037】その後、スライド2が下降すると、ベース
板72、複数の第3ロッド82、ピン保持上板75を介
して多数のピン84が下降し、図7に示すように、多数
のピン84でプリント基板Pが打抜き加工される。この
打抜き加工時、ガススプリング14のピストンロッド1
6が退入し、油圧シリンダ18のピストン部材19が油
圧の逆流により退入するが、前記プリント基板Pは強力
なホールド力でホールドされた状態で、可動パッド1
3、可動板74、押え板78がそれぞれの上限位置へ後
退しながら、スライド2が下死点に達する間にプリント
基板Pに対する打抜き加工が実行される。
【0038】図7は、プリント基板Pの打抜き加工が完
了し、スライド2が下死点に達した状態を示し、この状
態において、押え板78は上限位置に達し、プリント基
板Pの外周残余部Pbは枠形受板94上に残り、打抜かれ
た外周残余部Pb以外のプリント基板P(プリント基板本
体部)が、枠形ダイス77内の下端から例えば7.0 mm
上方の位置に内嵌状態になる。
【0039】次に、駆動ユニット40の方向切換え弁6
1を切換えて、復動室44に加圧エアを供給すると、油
圧シリンダ18の油圧が排出され、油圧シリンダ18の
ピストン部材19は上限位置に移動し、その後、スライ
ド2が下死点から上昇すると、ガススプリング14から
の押圧力が押え板78に作用するので、図8に示すよう
に、スライド2が下死点から5.0 mm上昇する時に、押
え板78は上昇せずに、複数のガススプリング14の総
押圧力が作用する押え板78で、プリント基板Pを下型
本体93上になお強力にホールドしたまま、多数のピン
84がプリント基板Pから抜け、スライド2の上昇分だ
け、プリント基板Pが枠形ダイス77に対して相対的に
下方へ移動し、枠形ダイス77の下端部に内嵌状態に保
持される。この状態で、押え板78はその下限位置より
も2.0 mm上方の位置にある。
【0040】図8の状態のまま、スライド2が上昇する
と、図9の状態でスライド2が上死点の方へ上昇してい
き、スライド2が下死点と上死点のほぼ中間に達した時
点において、再び駆動ユニット40の方向切換え弁61
を切換えて、往動室43に加圧エアを供給して油圧を発
生させ、その油圧が油圧シリンダ18に供給されると、
油圧シリンダ18のピストン部材19が下方へ進出し、
その押圧力が第2伝達系を介して押え板78に作用する
ため、押え板78が下限位置へ移動する。
【0041】そして、この時、図10に示すように、ス
ライド2の上死点近傍又は上死点の位置において、プリ
ント基板Pが枠形ダイス77からノックアウトされて落
下する。このノックアウトの際には、多数のピン84を
プリント基板Pから抜き取る必要がなく、プリント基板
Pの外周面に作用する摩擦力に抗してノックアウトする
だけでよいので、油圧シリンダ18で発生する比較小さ
なノックアウト力でノックアウト可能である。
【0042】尚、このノックアウトの時点までに、上型
ユニット70の下側に取出し用シュータが配置されて、
プリント基板Pが取出し用シュータ上へ落下する。以上
の説明はプリント基板Pを1枚打抜き加工する1サイク
ル分の説明であるが、複数サイクルにわたって連続的に
打抜き加工が実行される。
【0043】以上説明したプリント基板打抜き加工装置
の作用・効果について説明する。複数のガススプリング
14の総押圧力と油圧シリンダ18の押圧力により、プ
リント基板Pを強力にホールドした状態で、プリント基
板Pに、多数のピン84による打抜き加工と、枠形ダイ
ス77と下型本体93による外周残余部Pbの打抜き加工
を実行し、しかも、複数のガススプリング14の総押圧
力により、プリント基板Pをなお強力にホールドした状
態で、多数の打抜き加工用ピン84をプリント基板Pか
ら抜くので、打抜き加工性能を著しく高めることができ
る。
【0044】複数のガススプリング14を油圧シリンダ
18の外側に位置するように設けたので、複数のガスス
プリング14の総押圧力を押え板78全体に均等に作用
させることができ、更に、上記のように、押え板78及
びプリント基板Pを全体的に完全に水平状態にして打抜
き加工用ピン84をプリント基板Pから抜くため、打抜
き加工性能を低下させず、打抜き加工用ピン84の折損
や曲げ等の損傷を防止できる。
【0045】プリント基板Pを枠形ダイス77に内嵌し
た状態でスライド2を上昇させ、スライド2の上死点近
傍又は上死点において、上型ユニット70からノックア
ウトするようにしたので、プリント基板Pを外部へ取り
出す為の取り出し装置の構造が複雑化することもないう
え、小さなノックアウト力でノックアウトすることがで
きる。ノックアウト力が小さくなるため、上型ユニット
70を本体部材11に固定する為のクランプ装置71の
所要台数を格段に少なくできる。
【0046】複数のガススプリング14を設けること
で、駆動ユニット40において、従来装置のようにホー
ルド用油圧とノックアウト用油圧との2種類の油圧を発
生させる必要がなく、1種類の油圧を発生すればよいか
ら、駆動ユニット40の構成が簡単化し、小型化でき製
作コストを低減できる。
【0047】更に、プリント基板Pが打抜き加工される
とき、プリント基板打抜き加工装置1とプレス機械には
かなり大きな衝撃が作用するが、複数のガススプリング
14によりその衝撃を緩衝することができ、衝撃による
騒音等が発生するのを確実に防止できる。つまり、別
途、衝撃緩衝装置を設けずに、衝撃緩衝機能を高めるこ
とができ、製作コスト的にも非常に有利になる。
【0048】別実施形態(図11〜図19参照) 次に、前記実施形態を部分的に変更した別実施形態のプ
リント基板打抜き加工装置1Aについて説明する。但
し、前記実施形態のものと同一のものに同一符号を付し
てそれらについての説明は省略する。この実施例におい
ては、主にノックアウト装置10Aの構成が変更されて
いるので、このノックアウト装置10Aについて簡単に
説明する。
【0049】図11〜図13に示すように、ノックアウ
ト装置10Aは、スライド2の下端面に複数のボルト等
で固定される矩形厚盤状の本体部材11A、本体部材1
1Aの下部の中央部に凹設された下端開放状の矩形状の
凹部11aに嵌合して固定された矩形枠状の枠状本体部
材32、この枠状本体部材32に凹設された下端開放状
の矩形状の収容穴12A、この収容穴12Aに昇降自在
に装着された可動パッド13A、可動パッド13Aの上
側において本体部材11Aの中央部に設けられた立向き
の油圧シリンダ18A、可動パッド13Aの上側の油圧
シリンダ18Aの外側において本体部材11Aに設けら
れた複数のガススプリング14A、可動パッド13Aの
4隅に対応する位置に設けられ可動パッド13Aを上方
へ弾性付勢する4組の弾性復帰機構25A、油圧シリン
ダ18Aに油圧を供給する前記と同様の駆動ユニット
(図示略)等を有する。
【0050】尚、ブロック部材29Aは本体部材11A
に含まれ、本体部材11Aの中央部分の凹部11bに内
嵌され複数のボルト30a,31a等で固定されてい
る。尚、本体部材11A、ブロック部材29A、枠状本
体部材32が請求項における本体部材に相当する。例え
ば、ガススプリング14Aのピストンロッド16Aは、
ブロック部材29Aの下面から最大下側へ5.0 mm伸長
し、油圧シリンダ18Aのピストン部材19Aのストロ
ークは7.0 mmである。尚、弾性復帰機構25Aは、前
記と同様のものである。
【0051】上型ユニット70は、前記と同様の構成で
あるが、円板79Aと第1ロッド80Aの高さ寸法が前
記実施例のものと比較して例えば2.0 mm長く変更され
ている。ガススプリング14Aの押圧力を可動パッド1
3Aを介して押え板78に伝達する第1伝達系は、第1
ロッド80A、可動板74、第2ロッド81からなり、
油圧シリンダ18Aのピストン部材19Aの押圧力を可
動パッド13Aを介して押え板78に伝達する第2伝達
系は、円板79A、可動板74、第2ロッド81からな
る。
【0052】尚、図11において、例えば、ピストンロ
ッド15Aの下側の隙間は2.0 mm、油圧シリンダ18
Aのピストン部材19Aの上側の隙間は7.0 mm、可動
パッド13Aの上側の隙間は7.0 mm、第1ロッド80
の上側の隙間は2.0 mm、可動板74の上側の隙間は7.
0 mm、押え板78の上側の隙間は7.0 mmである。
【0053】この別実施形態のプリント基板打抜き加工
装置1Aの作動は、前記実施例の装置とほぼ同様で、図
14〜図19に示す作動説明図から明らかであるので、
その説明は省略する。尚、図14〜図19は、前記図5
〜図10に夫々対応している。また、このプリント基板
打抜き加工装置1Aの効果についても前記実施例のもの
と同様であるのでその説明を省略する。但し、油圧シリ
ンダ18Aの構造が一層簡単になる。
【0054】前記実施形態を部分的に変更した変更形態
について説明する。 1〕前記実施形態では、ガススプリング14,14Aを
倒立状に取付けだが、ピストンロッド16,16Aが上
方へ進出するように取付けてもよい。この場合、ガスス
プリング14,14Aをシリンダ本体15,15Aを可
動パッド13,13Aに固定するのが望ましい。
【0055】2〕ガススプリング14,14Aの数、複
数のガススプリング14,14Aの総押圧力、油圧シリ
ンダ18,18Aの押圧力等は、プリント基板Pの厚さ
や大きさ等の条件に応じて、適宜適正な値に設定され
る。ガススプリング14,14Aの総押圧力について
は、ガススプリング14,14Aの数を調節し適正値に
設定することができる。
【0056】3〕前記実施形態では、本体部材11,1
1Aに複数のガススプリング14,14Aを取付けた
が、油圧シリンダ18,18Aのように、本体部材1
1,11Aに複数のガススプリングを組込んで構成して
もよい。また、この場合、複数のガススプリングの代わ
りに、油圧シリンダ18,18A囲撓するように、1つ
のガススプリングを設けてもよい。
【0057】4〕打抜き加工用上型ユニット70及び下
型ユニット90の構造は、前記実施形態のものに限定さ
れるものではなく、例えば、打抜き加工用ピン84とし
ては、先端側の打抜き加工部のみが細い段付き状のピン
を適用することもあるし、また、本発明の趣旨を逸脱し
ない範囲において、プリント基板Pのプリント基板本体
部の外側の外周側部分を略一定幅の枠状部と、この枠状
部の外側の残余部とに分割して打抜き加工する上型ユニ
ット及び下型ユニットとを適用することもあるし、上型
ユニットと下型ユニットとに種々の変更を付加して実施
することもある。
【0058】5〕前記実施形態、別実施形態において
は、プリント基板を打抜く打抜き加工装置を例として説
明したが、プリント基板以外の金属製又は非金属製の板
状のワークに穿孔加工するとともに外周部を打抜き加工
する打抜き加工方法と、打抜き加工装置にも、本発明を
同様に適用可能である。
【0059】
【発明の効果】 請求項1のプリント基板打抜き加工装
置によれば、ノックアウト装置において、本体部材はス
ライドの下端に固定され、この本体部材の下部には下端
開放状に収容穴が凹設され、可動パッドは収容穴に昇降
自在に装着され、可動パッドの上側において本体部材に
設けられた立向きのガススプリングで可動パッドが下方
に付勢され、本体部材に設けられた立向きの油圧シリン
ダのピストン部材は可動パッドを摺動自在に挿通し、油
圧シリンダのピストンストロークは、ガススプリングの
ピストンストロークよりも大きく設定されている。
【0060】ガススプリングの押圧力が可動パッドから
上型ユニットの押え板に伝達され、油圧シリンダの押圧
力が可動パッドを介さずに押え板に伝達され、ガススプ
リングと油圧シリンダで押え板に強力なホールド力を発
生させ、打抜き加工性能を高めることができる。上型ユ
ニットの構成如何により、スライドの下死点からの上昇
開始時にガススプリングにより打抜き加工用ピンをプリ
ント基板から抜いて、上型ユニットにプリント基板を保
持した状態で上昇させ、上死点近傍又は上死点におい
て、ストロークの大きい方の油圧シリンダにより、小さ
なノックアウト力でプリント基板を上型ユニットからノ
ックアウトすることができ、上型ユニット固定用のクラ
ンプ装置の所要台数を少なくすることができる。
【0061】更に、ブースタにおいてホールド油圧とノ
ックアウト油圧の2種類の油圧を発生させる必要がなく
なり、ブースタを含む油圧供給手段の構造が簡単化し小
型化するため、製作コストを低減できるし、プリント基
板の打抜き加工時、打抜き加工装置とプレス機械にはか
なり大きな衝撃が作用するが、ガススプリングによりそ
の衝撃を緩衝することができ、衝撃による騒音等が発生
するのを防止することができる。つまり、衝撃緩衝機能
を高めることができる。
【0062】請求項2のプリント基板打抜き加工装置に
よれば、油圧シリンダのピストン部材から可動板を介し
て押え板に押圧力を伝達する点において、請求項1と異
なるのみであり、基本的に請求項1と同様の効果が得ら
れる。
【0063】請求項3のプリント基板打抜き加工装置に
よれば、請求項1と同様の効果を奏するが、上型ユニッ
トは、複数の打抜き加工用ピンが挿通した押え板であっ
てプリント基板を押える為の押え板と、ガススプリング
の押圧力を可動パッドから押え板に伝達する第1伝達系
と、油圧シリンダの押圧力を可動パッドを介さずに押え
板に伝達する第2伝達系とを備えているため、ガススプ
リングによる可動パッドと第1伝達系を介しての押圧力
と、油圧シリンダによる可動パッドを介さずに第2伝達
系を介しての押圧力とで、押え板に対する強力なホール
ド力を発生させることができる。
【0064】請求項4のプリント基板打抜き加工装置に
よれば、請求項2と同様の効果を奏するが、第2伝達系
が、油圧シリンダの押圧力を可動パッドから押え板に伝
達する点において請求項3と異なるのみであり、基本的
に請求項3と同様の効果が得られる。
【0065】請求項5のプリント基板打抜き加工装置に
よれば、請求項3又は請求項4と同様の効果を奏する
が、上型ユニットは、押え板の外周部を昇降自在に案内
する枠形ダイスを有し、下型ユニットは、枠形ダイスと
協働してプリント基板の外周残余部以外のプリント基板
本体部を枠形ダイス内へ打ち抜くパンチプレートを有す
るため、打抜き加工用ピンによる打抜き加工と並行的に
プリント基板本体部を打抜いて枠形ダイス内に保持でき
る。
【0066】ここで、枠形ダイスの深さを押え板の移動
ストローク以上に構成しておけば、スライドの下死点お
いて油圧シリンダの油圧をロックし、スライドの下死点
からの上昇開始時に、ガススプリングにより押圧される
押え板でプリント基板本体部を下型ユニット上に押えた
状態で打抜き加工用ピンをプリント基板から抜き、プリ
ント基板本体部を枠形ダイス内に保持したままスライド
を上昇させ、上死点近傍又は上死点において油圧シリン
ダへ油圧を再供給して押え板を下動させることで、上型
ユニットからプリント基板本体部をノックアウトするこ
とができる。この場合、押え板でプリント基板本体部を
下型ユニット上に押えた状態で打抜き加工用ピンをプリ
ント基板から抜くため、打抜き加工用ピンの折損や曲げ
等の損傷を防止できるし、上死点近傍や上死点において
プリント基板本体部をノックアウトするため、プリント
基板本体部を外部へ取り出し易くなる。
【0067】請求項6のプリント基板打抜き加工装置に
よれば、請求項5と同様の効果を奏するが、スライドの
下死点からの上昇開始時に、押え板でプリント基板を押
えたままガススプリングにより第1伝達系と押え板を介
して打抜き加工用ピンをプリント基板から抜き、また、
スライドの上死点への到達直前又は到達時に、油圧シリ
ンダにより第2伝達系と押え板を介してプリント基板を
枠形ダイスからノックアウトするため、請求項4の効果
の欄で説明したように、強力なホールド力で押えつつ打
抜き加工でき、打抜き加工用ピンの損傷を防止でき、プ
リント基板本体部を外部へ取り出し易くなる。
【0068】請求項7のプリント基板打抜き加工装置に
よれば、請求項6と同様の効果を奏するが、前記油圧シ
リンダが可動パッドの中央部に対応する位置に設けら
れ、ガススプリングが油圧シリンダの外側に位置するよ
うに複数個設けられ、複数のガススプリングの総押圧力
は、油圧シリンダの押圧力よりも大きく設定されている
ため、複数のガススプリングによる強力な押圧力でもっ
て、打抜き加工用ピンをプリント基板本体部から抜くこ
とができ、また、上死点近傍又は上死点におけるノック
アウトは、油圧シリンダの比較的小さな押圧力で行うこ
とができる。そして、この場合、上型ユニットをノック
アウト装置に固定する為のクランプ装置の所要台数を格
段に少なくすることができる。
【0069】しかも、複数のガススプリングを油圧シリ
ンダの外側に位置するように設けたので、複数のガスス
プリングの総押圧力を、押え板全体に均等に作用させる
ことが可能になり、打抜き加工されたプリント基板を押
え板とともに平行な姿勢のまま、プリント基板から多数
の打抜き加工用ピンを引抜きプリント基板をノックアウ
トすることができるため、打抜き加工性能を低下させ
ず、細径の多数の打抜き加工用ピンの一部のピンの折損
を極力防止できる。
【0070】請求項8のプリント基板打抜き加工装置に
よれば、請求項7と同様の効果を奏するが、前記複数の
ガススプリングに接続され加圧ガスが充填された共通の
リザーバタンクを設けたので、ガススプリング内のガス
がリークし、そのガス圧が所定圧力以下に低下しても、
リザーバタンクに充填されている加圧ガスをガススプリ
ング14に自動的に供給できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るプリント基板打抜き加工
装置の縦断面図である。
【図2】図1の加工装置のノックアウト装置の底面図で
ある。
【図3】ノックアウト装置の縦断面図である。
【図4】ノックアウト装置の駆動ユニットの構成図であ
る。
【図5】打抜き加工装置の加工開始直前状態における要
部縦断面図である。
【図6】打抜き加工装置のホールド開始状態における要
部縦断面図である。
【図7】打抜き加工装置の打抜き加工完了状態における
要部縦断面図である。
【図8】打抜き加工装置のピン引抜き完了状態における
要部縦断面図である。
【図9】打抜き加工装置のスライド上昇状態における要
部縦断面図である。
【図10】打抜き加工装置のプリント基板ノックアウト
状態における要部縦断面図である。
【図11】本発明の別実施例に係るプリント基板打抜き
加工装置の縦断面図である。
【図12】図11の加工装置のノックアウト装置の底面
図である。
【図13】図11の加工装置のノックアウト装置の縦断
面図である。
【図14】打抜き加工装置の加工開始直前状態における
要部縦断面図である。
【図15】打抜き加工装置のホールド開始状態における
要部縦断面図である。
【図16】打抜き加工装置の打抜き加工完了状態におけ
る要部縦断面図である。
【図17】打抜き加工装置のピン引抜き完了状態におけ
る要部縦断面図である。
【図18】打抜き加工装置のスライド上昇状態における
要部縦断面図である。
【図19】打抜き加工装置のプリント基板ノックアウト
状態における要部縦断面図である。
【符号の説明】
1,1A プリント基板打抜き加工装置 2 スライド 3 基台 10,10A ノックアウト装置 11,11A 本体部材 12,12A 収容穴 13,13A 可動パッド 14,14A ガススプリング 18,18A 油圧シリンダ 19,19A ピストン部材 29,29A ブロック部材 32 枠状本体部材 40 駆動ユニット 47 吐出ポート 70 打抜き加工用上型ユニット 74 可動板 77 枠形ダイス 78 押え板 79,79A 円板 80,80A 第1ロッド 81 第2ロッド 82 第3ロッド 84 打抜き加工用ピン 90 打抜き加工用下型ユニット 93 下型本体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレス機械のスライドの下端に装着され
    るノックアウト装置と、このノックアウト装置の下端に
    装着される打抜き加工用上型ユニットと、この上型ユニ
    ットに対向状にプレス機械の基台上に固定される打抜き
    加工用下型ユニットとを備えたプリント基板打抜き加工
    装置において、 前記ノックアウト装置は、 前記スライドの下端に固定される本体部材と、 前記本体部材の下部に下端開放状に凹設された収容穴に
    昇降自在に装着された可動パッドと、 前記可動パッドの上側において本体部材に設けられ、可
    動パッドを下方へ付勢する立向きのガススプリングと、 前記可動パッドを摺動自在に挿通した立向きのピストン
    部材を備え、本体部材に設けられた立向きの油圧シリン
    ダであって、ガススプリングのピストンストロークより
    も大きなピストンストロークの油圧シリンダと、 を備えたことを特徴とするプリント基板打抜き加工装
    置。
  2. 【請求項2】 プレス機械のスライドの下端に装着され
    るノックアウト装置と、このノックアウト装置の下端に
    装着される打抜き加工用上型ユニットと、この上型ユニ
    ットに対向状にプレス機械の基台上に固定される打抜き
    加工用下型ユニットとを備えたプリント基板打抜き加工
    装置において、 前記ノックアウト装置は、 前記スライドの下端に固定される本体部材と、 前記本体部材の下部に下端開放状に凹設された収容穴に
    昇降自在に装着された可動パッドと、 前記可動パッドの上側において本体部材に設けられ、可
    動パッドを下方へ付勢する立向きのガススプリングと、 前記可動パッドの上側において本体部材に設けられた立
    向きの油圧シリンダであって、そのピストン部材で可動
    板を駆動可能で且つガススプリングのピストンストロー
    クよりも大きなピストンストロークの油圧シリンダと、 を備えたことを特徴とするプリント基板打抜き加工装
    置。
  3. 【請求項3】 前記上型ユニットは、複数の打抜き加工
    用ピンが挿通した押え板であってプリント基板を押える
    為の押え板と、ガススプリングの押圧力を可動パッドか
    ら押え板に伝達する第1伝達系と、油圧シリンダの押圧
    力を可動パッドを介さずに押え板に伝達する第2伝達系
    とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のプリント
    基板打抜き加工装置。
  4. 【請求項4】 前記上型ユニットは、複数の打抜き加工
    用ピンが挿通した押え板であってプリント基板を押える
    為の押え板と、ガススプリングの押圧力を可動パッドか
    ら押え板に伝達する第1伝達系と、油圧シリンダの押圧
    力を可動パッドから押え板に伝達する第2伝達系とを備
    えたことを特徴とする請求項2に記載のプリント基板打
    抜き加工装置。
  5. 【請求項5】 前記上型ユニットは、押え板の外周部を
    昇降自在に案内する枠形ダイスを有し、 前記下型ユニットは、枠形ダイスと協働してプリント基
    板の外周残余部以外のプリント基板本体部を枠形ダイス
    内へ打ち抜くパンチプレートを有することを特徴とする
    請求項3又は請求項4に記載のプリント基板打抜き加工
    装置。
  6. 【請求項6】 前記スライドの下死点からの上昇開始時
    に、押え板でプリント基板を押えたままガススプリング
    により第1伝達系と押え板を介して打抜き加工用ピンを
    プリント基板から抜き、また、スライドの上死点への到
    達直前又は到達時に、油圧シリンダにより第2伝達系と
    押え板を介してプリント基板を枠形ダイスからノックア
    ウトするように構成したことを特徴とする請求項5に記
    載のプリント基板打抜き加工装置。
  7. 【請求項7】 前記油圧シリンダが可動パッドの中央部
    に対応する位置に設けられ、ガススプリングが油圧シリ
    ンダの外側に位置するように複数個設けられ、複数のガ
    ススプリングの総押圧力は、油圧シリンダの押圧力より
    も大きく設定されたことを特徴とする請求項6に記載の
    プリント基板打抜き加工装置。
  8. 【請求項8】 前記複数のガススプリングに接続され加
    圧ガスが充填された共通のリザーバタンクを設けたこと
    を特徴とする請求項7に記載のプリント基板打抜き加工
    装置。
JP36352797A 1997-12-15 1997-12-15 プリント基板打抜き加工装置 Expired - Fee Related JP3943686B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36352797A JP3943686B2 (ja) 1997-12-15 1997-12-15 プリント基板打抜き加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36352797A JP3943686B2 (ja) 1997-12-15 1997-12-15 プリント基板打抜き加工装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11179444A true JPH11179444A (ja) 1999-07-06
JP3943686B2 JP3943686B2 (ja) 2007-07-11

Family

ID=18479537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36352797A Expired - Fee Related JP3943686B2 (ja) 1997-12-15 1997-12-15 プリント基板打抜き加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3943686B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009006432A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Sumitomo Bakelite Co Ltd 回路基板外形打抜き金型
WO2011043148A1 (ja) * 2009-10-08 2011-04-14 パスカルエンジニアリング株式会社 ノックアウト装置
CN102848426A (zh) * 2011-06-28 2013-01-02 延锋伟世通(北京)汽车饰件系统有限公司 冲切装置的改进结构
CN105120594A (zh) * 2015-09-08 2015-12-02 奥士康科技(益阳)有限公司 一种烤板车
CN106140947A (zh) * 2016-08-11 2016-11-23 成都陵川常友汽车部件制造有限公司 阻抗复合式消声器的制造装置
WO2023109050A1 (zh) * 2021-12-14 2023-06-22 生益电子股份有限公司 Pcb加工用多功能支撑台面及生产线

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110695184B (zh) * 2019-10-25 2020-07-03 徐州瑞益晟机械有限公司 一种可减少工件形变冲裁模具设备

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009006432A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Sumitomo Bakelite Co Ltd 回路基板外形打抜き金型
WO2011043148A1 (ja) * 2009-10-08 2011-04-14 パスカルエンジニアリング株式会社 ノックアウト装置
CN102848426A (zh) * 2011-06-28 2013-01-02 延锋伟世通(北京)汽车饰件系统有限公司 冲切装置的改进结构
CN105120594A (zh) * 2015-09-08 2015-12-02 奥士康科技(益阳)有限公司 一种烤板车
CN106140947A (zh) * 2016-08-11 2016-11-23 成都陵川常友汽车部件制造有限公司 阻抗复合式消声器的制造装置
CN106140947B (zh) * 2016-08-11 2018-07-03 佛山市鑫昌富诚汽车消声器制造有限公司 阻抗复合式消声器的制造装置
WO2023109050A1 (zh) * 2021-12-14 2023-06-22 生益电子股份有限公司 Pcb加工用多功能支撑台面及生产线

Also Published As

Publication number Publication date
JP3943686B2 (ja) 2007-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0442010Y2 (ja)
KR19990028590A (ko) 고속·고부하 실린더장치 및 그의 제어방법
JPH11179444A (ja) プリント基板打抜き加工装置
KR20160077452A (ko) 프레스 성형 장치
JP3680102B2 (ja) プリント基板打抜き加工装置
CN106238553B (zh) 汽车扭力梁的成型方法
JPH08309450A (ja) プレス加工方法およびプレス加工装置
JP2568069B2 (ja) ブレスのダイクツシヨン装置
KR20000062090A (ko) 프로세싱 기계의 무음구조, 가압기계의 무음구조, 드로잉다이의무음구조, 및 그 무음런업유니트
WO2011043148A1 (ja) ノックアウト装置
JPH0723069Y2 (ja) ノックアウト装置
JP5313736B2 (ja) 油圧クッションのサージ圧防止装置
EP1293337B1 (en) Bolster-elevating device for a press
JPS63281800A (ja) プレス機械の金型ソフトタツチ制御方法
JP2511794B2 (ja) 油圧式コイニングプレス
JPS5865522A (ja) 薄鋼板用の深絞り装置
JPH08132299A (ja) プレス装置
JPH0670923U (ja) ノックアウト装置
KR900003340Y1 (ko) 프레스금형의 유압발생장치
KR20080023386A (ko) 드로잉 금형장치
CN218835799U (zh) 一种精密液压整板装置
CN220497529U (zh) 一种新能源汽车端子冲压模具
JPH0239621Y2 (ja)
JPS6258807B2 (ja)
JPH07276100A (ja) プレス装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040308

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060628

A521 Written amendment

Effective date: 20060724

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061108

A521 Written amendment

Effective date: 20070109

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20070403

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20070406

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100413

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100413

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees