JPH11162757A - Ａｃアダプタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ＡＣアダプタを可及的に小型化すると共に、
絶縁バリアの構造を簡素化して製作を容易にし、コスト
ダウンを図る。 【解決手段】 電源トランスが絶縁バリアにて保護され
ているＡＣアダプタに於て、絶縁バリア３３はフィルム
状の薄板から成り、電源トランス２６のボビン２７の下
鍔２７ａ上に載置され、且つ、上ケース２１と下ケース
２２間に介装して固定できるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、ＡＣアダプタに
関するものであり、特に、ＡＣアダプタの電源トランを
保護するための絶縁バリアに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、此種ＡＣアダプタについて図４及
び図５に従って説明する。図４はＡＣアダプタ１を示
し、上ケースを取外した状態の平面図である。図に於
て、該ＡＣアダプタ１は交流電源を変圧する電源トラン
ス２と直流交換の為のダイオード３やコンデンサ４等を
実装したＰＣＢ５とを外筐６内に内蔵して構成される。

【０００３】而して、該電源トランス２には外筐６の底
板より外側に突設した交流電源入力プラグ（図示せず）
が固着されてボビン７に巻装されている１次コイル８に
配線されている。該ボビン７がコア９に挿通されること
によって、該コア９内に１次コイル８と鎖交する磁束が
発生する。又、該コア９には前記１次コイル８に併設し
てその上方に２次コイル１０が前記ボビン７に巻装さ
れ、該コア９内に発生した磁束の変化によって２次コイ
ル１０に入力交流電源と同じ周波数の電圧が誘起され、
該２次コイル１０の端末が前記ダイオード３やコンデン
サ４等を実装した前記ＰＣＢ５に配線されることによっ
て直流に整流されてＤＣ出力コード１１によって出力せ
られる。又、該電源トランス２は図４に於て左側、即
ち、前記交流電源入力プラグと１次コイル８とをリード
線（図示せず）によって結線している一側を図５に示す
絶縁バリア１２によって包囲している。

【０００４】即ち、該絶縁バリア１２は溝部１２ａと該
溝部１２ａの両側縁より外側へ夫々突設したリップ部１
２ｂ，１２ｂとから成り、該溝部１２ａをボビン７の上
下の鍔部７ａに嵌合させ、そして、リップ部１２ｂ，１
２ｂをコア９の側面上下に及んで当接するようにして該
電源トランス２の左側部を囲繞して該電源トランス２を
保護している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の絶縁バリア
は溝部及び該溝部の両端縁から外側方向へ突設されたリ
ップ部とから成るので、ＡＣアダプタの大型化を招く。
又、該絶縁バリアを電源トランスの側面の形状に合せて
加工せねばならないので、該絶縁バリアの製作も容易で
はなく、コストアップの要因ともなる。

【０００６】そこで、ＡＣアダプタを可及的に小型化す
ると共に絶縁バリアの構造を簡素化して製作を容易に
し、コストダウンを図るために解決せらるべき技術的課
題が生じてくるのであり、本発明は該課題を解決するこ
とを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案せられたものであり、上ケースと下ケー
スから成る外筐内に電源トランスが内蔵されており、且
つ、該電源トランスは絶縁バリアにて保護されて成るＡ
Ｃアダプタに於て、該絶縁バリアはフィルム状の薄板か
ら成り、電源トランスのボビンの下鍔上に載置され、且
つ、上ケースと下ケース間に介装して固定できるように
構成されたＡＣアダプタを提供するものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
１乃至図３に従って詳述する。尚、従来例と対象部分も
同時に説明する。図１は本発明のＡＣアダプタ２０を示
し、上ケース２１と下ケース２２とから成る外筐は合成
樹脂により成型され、下ケース２２の底板２２ａの一側
部には図２に示すようにプラグ挿通孔２３が開穿され、
該プラグ挿通孔２３より交流電源入力プラグ２４が突設
されている。又、上ケース２１と下ケース２２の右側辺
合着部位からＤＣ出力コード２５がＡＣアダプタ２０の
外部へ配線されている。

【０００９】図２に示す如く、前記交流電源入力プラグ
２４は電源トランス２６に固着され、ボビン２７の１次
側に巻装された１次コイル２８とリード線２９を介して
結線されている。而も、前記交流電源入力プラグ２４に
接続されているリード線２８の上端部はボビン２７の下
鍔２７ａの側方から挿入されて該１次コイル２８に配線
される。

【００１０】而して、該１次コイル２８は合成樹脂製の
ボビン２７の１次側（図２に於て下側）に巻装され、該
ボビン２７がコア３０の中央に挿通されることによって
該コア３０内に１次コイル２８と鎖交する磁束が発生す
る。又、該コア３０には、前記１次コイル２８に併設し
て２次コイル３１がボビン２７の２次側（図２に於て上
側）に巻装され、そして、コア３０内に発生した磁力の
変化によって２次コイル３１に入力交流電源と同じ周波
数の電圧が誘起され、該２次コイル３１の端末がダイオ
ードやコンデンサ等を実装したＰＣＢ３２に配線される
ことによって直流に整流されて、ＤＣ出力コード２５に
よって出力される。

【００１１】又、前記上ケース２１と下ケース２２は図
２に於て左側はやゝ膨出されて図３に示すフィルム状の
薄板から成る絶縁バリア３３の取付けを容易にしてい
る。而して、該絶縁バリア３３は図３に示す如く、凹形
を為したフィルム状の薄板から成り、そして、該凹形の
絶縁バリア３３の溝部３３ａの前端部がボビン２７の下
鍔２７ａの前部上面に載置され、更に、該溝部３３ａの
両側部３３ｂ，３３ｂが該ボビン２７の下鍔２７ａの側
部上面に載置され乍ら該両側部３３ｂ，３３ｂの先端面
がコア３０の前面近傍まで到達するようにして、該フィ
ルム状の薄板から成る絶縁バリア３３が該電源トランス
２６の左側部に配設され、そして、前記交流電源入力プ
ラグ２４と１次コイル２８とを結ぶ前記リード線２９の
上面を被蔽している。

【００１２】更に、該絶縁バリア３３は上ケース２１と
下ケース２２の左側に設けられた上ケースリブ２１ａと
下ケースリブ２２ａとの間に介装して配設されるので、
該絶縁バリア３３の取付け作業も極めて容易である。

【００１３】斯くして、前記リード線２９が何らかの原
因によって破断しても、該リード線２９は電源トランス
２６のコイルに接触することがないので、ＡＣアダプタ
２０の品質を阻害するようなことはなくなる。

【００１４】尚、図中符号３４はアース端子を示す。
又、該絶縁バリア３３は溶着、接着等の手段で組み付け
ることもでき、その他本発明は、本発明の精神を逸脱し
ない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明
が該改変されたものに及ぶことは当然である。

【００１５】

【発明の効果】絶縁バリアはフィルム状の薄板から構成
されているので、該絶縁バリアの製作が極めて容易であ
って該絶縁バリアの生産コストも低減でき、更に、単に
ボビンの下鍔の上面に載置し、上ケースと下ケース間に
介装するだけで組付けることができるので組立が簡単で
あり、且つ、該絶縁バリアは必要限のサイズに構成でき
るので、ＡＣアダプタの小型化及びコストダウンにも寄
与することができる等、正に諸種の著大なる効果を奏す
る発明である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示し、ＡＣアダプタの
正面図。

【図２】図１の縦断正面図。

【図３】図１のＡＣアダプタに用いる絶縁バリアの平面
図。

【図４】従来のＡＣアダプタであって、上ケースを取り
外したときの平面図。

【図５】図４のＡＣアダプタに用いられている絶縁バリ
アの斜視図。

【符号の説明】

２０ ＡＣアダプタ ２１ 上ケース ２２ 下ケース ２４ 交流電源入力プラグ ２６ 電源トランス ２７ ボビン ２７ａ 下鍔 ２８ １次コイル ２９ リード線 ３０ コア ３１ ２次コイル ３３ 絶縁バリア

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上ケースと下ケースから成る外筐内に電
   源トランスが内蔵されており、且つ、該電源トランスは
   絶縁バリアにて保護されて成るＡＣアダプタに於て、該
   絶縁バリアはフィルム状の薄板から成り、電源トランス
   のボビンの下鍔上に載置され、且つ、上ケースと下ケー
   ス間に介装して固定できるように構成されたことを特徴
   とするＡＣアダプタ。