JPH11155996A - ハンドル付き雪上滑走具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】一枚の滑走板に両足で乗り，滑走板の前方に取
り付けられたハンドルを握り，全身のバランスを保ちな
がら雪上を，初心者でも安定した立ち姿勢で自由に意の
まま滑走することができ，転倒や衝突をした場合でも，
足の捻挫や骨折等の肉体的損傷を受けることが少なく，
安全に滑走を楽しむことができ，また高度なテクニック
も楽しめる，魅力あふれる新しい次世代の雪上滑走具で
ある。 【解決手段】滑走板（１）の上面前方にハンドル止め具
（２）を設け，そのハンドル止め具（２）にハンドル
（３）の下部を接続し，そして滑走板（１）の上面後方
に左右のブーツ固定具（４）を設け，左右のブーツ固定
具（４）に左右のスベリ止め（５）の作動を連動させる
連結棒（６）を設け，滑走板（１）の側面と裏の滑走面
との角にエッジを設けたハンドル付き雪上滑走具であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は，一枚の滑走板
（１）にハンドル（３）を設け，滑走板（１）に両足で
乗り，ハンドル（３）を操作するこにより，雪上を安全
にそして安定した立ち姿勢で自由に意のまま滑走するた
めのスポーツに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来，雪上を滑走する主なスポーツとし
て，スキーやスノーボード等がある。これらのスポーツ
は，それぞれの共通した特徴と独自の特徴を持ち，世界
の多くの人たちから愛好されているスポーツであるが，
次の欠点を有している。 （イ）スキーは，スキーを装着する両足とストックを持
つ両手が，それぞれ別な動きとなりやすく，そのため全
身のバランスを保ちながら滑走するこが難しく，そして
初心者が意のまま自由に滑走できるまでには多くの時間
と熟練を必要とする。また，転倒や衝突した場合，両足
のスキーが別々な動きや角度となるため，安全装置があ
るものの，特に足の捻挫や骨折等の肉体的損傷を受ける
ことが多い。 （ロ）スノーボードは，両足で一枚板に乗るが，手はフ
リーで支えがないため，これもスキーと同様全身のバラ
ンスを保ちながら滑走することが難しく，初心者が意の
まま自由に滑走できるまでには多くの時間と熟練を必要
とする。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題と新しい技術の創作】
（イ）本発明は，これらの欠点を除くため，胴体，腕，
足の三体が別々な動きとならないで雪上を安定して滑走
できること，また 転倒や衝突してもより安全であるこ
とが求められるためになされたものである。 （ロ）本発明は，これらの欠点を除くことに加え，従来
にない新しい次世代のスポーツとして創作されたもので
ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】（イ）図面１の滑走板
（１）の上面前方にハンドル止め具（２）を設け，その
ハンドル止め具（２）にハンドル（３）の下部を接続す
る。 （ロ）滑走板（１）の上面後方に左右のブーツ固定具
（４）を設ける。 （ハ）滑走板（１）は，前方の先端を細くし，滑走によ
って前方の先端が雪面に沈み込まないよう先端を上方へ
反らせ，側面と裏の滑走面との角には雪面との抵抗を増
し，回転を容易するために公知のスキーのエッジと同様
の，図面２の金属製のエッジ（１１）を設ける。 （ニ）滑走板（１）の後部直角面に，図面２の左右両サ
イドに方向指示灯（７）とその中央に停止灯（８）を設
ける。 （ホ）図面１のハンドル止め具（２）は，ハンドル
（３）の下部が接続されると，容易に外れない機構とす
る。 （ヘ）ハンドル止め具（２）は，ハンドル（３）の着脱
を容易にするため図面１の着脱レバー（１０）を設け
る。着脱レバー（１０）を操作することにより，ハンド
ル（３）の着脱は容易となるが，着脱レバー（１０）を
解除すると，通常の滑走状態における負荷では容易にハ
ンドル（３）は外れないが，ハンドル（３）がハンドル
止め具（２）の前方向あるいは左右の傾斜方向に対し，
通常の滑走状態における負荷を大きくこえる負重が加わ
るとハンドル（３）が外れる機構とする。従って，ハン
ドル（３）が外れる荷重を任意に調整できる機構を有す
る。これは，滑走中に衝突や転倒した場合，ハンドル
（３）が身体に激しく当たった時に，身体に衝撃が加わ
らないようにするための安全装置であり，調整可能な機
構は，体重あるいは滑走プレーの種類によって要求され
る荷重を任意に変更するためである。 （ト）ハンドル止め具（２）は，滑走中の雪面の起伏の
変化に応じて，ハンドル（３）の上下角度の変化あるい
は左右の回転時に，身体を傾斜するとハンドル（３）も
左右に傾斜する機構を有する。この場合，体重あるいは
プレーの種類によって要求される上下角度あるいは左右
の傾斜角度の強さを任意に調整できる機構とする。 （チ）図面１のハンドル（３）の上部両サイドに，滑走
板（１）の後部直角面に設けた左右の方向指示灯（７）
と，それぞれが連動して点滅する左右の方向指示灯
（９）を設ける。 （リ）図面１のブーツ固定具（４）は，公知であるスキ
ーのビンディングと構造，機能及び材質はほとんど同じ
であるが，ブーツを装着していない場合に働く滑走板
（１）の自走落下を防止するスベリ止め（５）の機構
は，左右両ブーツ固定具（４）から左右の両ブーツが外
れたときにのみ，連結棒（６）を介して作動する機構と
する。本発明は，以上のような機構と構成からなるハン
ドル付き雪上滑走具である。

【０００５】

【発明の実施の形態】（イ）本発明のハンドル付き雪上
滑走具で滑走プレーをする者が，両足にスキー用ブーツ
を履き，それぞれのブーツ固定具（４）に装着固定し，
ハンドル（３）を両手でにぎり，膝をかるくまげた状態
で雪面の下方へ向かって滑り出すとそのままスピードを
増しながら滑走する。 （ロ）滑走中，左右いずれかの方向へまがろうとする場
合は，身体を左右いずれかの方向に傾斜しながらハンド
ル（３）も左右いずれかの方向へ傾けると，滑走板
（１）も傾き，そのエッジ（１１）が雪面にくい込んで
エッジ（１１）と雪との間で抵抗が増し，その部分を中
心として滑走板（１）が回転を始め目的とする方向へま
がる。 （ハ）上記（ロ）の状態の場合に，ハンドル止め具
（２）に内蔵された左右それぞれのスイッチが働いて，
滑走板（１）の後部直角面に設けた左右の方向指示灯
（７）とハンドル（３）の上部両サイドに設けた左右の
方向指示灯（９）のそれぞれが点滅し，後続者あるいは
周りの人たちに回転中であることを知らせる。 （ニ）滑走状態から停止しようとする場合は，上記
（ロ）の状態からハンドル（３）を両手で引き下げ，さ
らに身体の傾斜を強めるとエッジと雪との間の抵抗が大
きくなり，抵抗がスピードを上回ったときにハンドル付
き雪上滑走具は停止する。 （ホ）上記（ニ）のハンドル（３）を両手で引き下げた
場合に，ハンドル止め具（２）に内蔵されたスイッチが
働き，滑走板（１）の後部直角面に設けた停止灯（８）
が点灯し，後続者あるいは周りの人たちに停止状態であ
ることを知らせる。 （ヘ）滑走中に転倒や衝突があって，ブーツ固定具
（４）から左右の足に無理な力が加わった場合は，足に
損傷を与えないようにするためにブーツ固定具（４）に
内蔵された安全装置が働いて，ブーツ固定具（４）から
ブーツが外れる機能は公知のスキーのビンディングと同
じである。しかし本発明の滑走板（１）の自走落下を防
止するスベリ止め（５）は，左右の両ブーツが装着され
ていない場合のみ働くように，左右のブーツ固定具
（４）を連結した連結棒（６）を介して作動する。 （ト）上記（ヘ）のスベリ止め（５）が，両足のブーツ
が外れないと作動しない機構の必要性は，スキー場で移
動する場合やリフトに乗る場合等で，片方のブーツはブ
ーツ固定具（４）に装着固定し，他方のブーツで雪面を
けることによって，ハンドル付き雪上滑走具と共に移動
するためである。 （チ）本発明のハンドル付き雪上滑走具を収納する場合
は，着脱レバー（１０）を操作することにより，ハンド
ル（３）をハンドル止め具（２）から外し，コンパクト
にして収納する。また収納している状態から本ハンドル
付き雪上滑走具を組み立てる場合，あるいは転倒してハ
ンドル（３）がハンドル止め具（２）から外れた場合
に，着脱レバー（１０）を操作してハンドル（３）をハ
ンドル止め具（２）に取りつけた後に着脱レバー（１
０）を解除し，滑走動作にはいる。 以上の如く，雪上を安全にそして安定した立ち姿勢で自
由に意のまま滑走し，また取り扱うこができる。

【０００６】

【実施例】以下，本発明の実施例について説明する。 （イ）図面１の滑走板（１）の上面前方にハンドル止め
具（２）を設け，そのハンドル止め具（２）に長方形状
のハンドル（３）の下部を接続する。 （ロ）滑走板（１）の上面後方に左右のブーツ固定具
（４）を設ける。 （ハ）滑走板（１）は，軽くて薄い高弾性材料で造り，
前方の先端を細くし，滑走によって前方の先端が雪面に
沈み込まないよう先端を上方へ反らせ，側面と裏の滑走
面との角には雪面との抵抗を増し，回転を容易するため
に公知のスキーのエッジと同様の金属製のエッジ（１
１）を設ける。 （ニ）図面１の滑走板（１）の裏面のエッジ（１１）だ
けでは，十分な回転力が得られない場合に，図面３の金
属製のエッジ（１２）を左右に設ける。 （ホ）図面１のハンドル（３）は，通常の滑走状態では
容易に曲がらない，中空で丸形あるいは角形のパイプの
アルミニュム，ジュラルミン，チタン等の軽く強度の高
い金属材料あるいは高弾性材料のプラスチックまたはガ
ラス，カーボングラファイト，ケブラー，アモルファ
ス，セラミック等の繊維で強化したプラスチックで造
り，形状は，長方形状または自転車のハンドル型のハン
ドルとする。そして手で握る部分はゴムあるいは半硬質
のプラスチックで覆い，強く長時間握っていても疲れな
い形状及び材料とする。 （ヘ）図面１の滑走板（１）の後部直角面に，図面２の
左右両サイドに方向指示灯（７）とその中央に停止灯
（８）を設ける。この場合，方向指示灯（７）は点滅す
る黄色の灯火及び停止灯（８）は点灯した赤色の灯火と
する。 （ト）図面１のハンドル止め具（２）は，ハンドル
（３）の下部が接続されると，内蔵するスプリングの圧
力が加わり，容易に外れない機構とする。 （チ）ハンドル止め具（２）は，ハンドル（３）の着脱
を容易にするため図面１の着脱レバー（１０）を設け
る。着脱レバー（１０）を操作することにより，ハンド
ル（３）に加わっているスプリングの圧力が緩められ，
ハンドル（３）の着脱は容易となるが，着脱レバー（１
０）を解除すると，通常の滑走状態における負荷では容
易にハンドル（３）は外れないが，ハンドル（３）がハ
ンドル止め具（２）の前方向あるいは左右の傾斜方向に
対し，通常の滑走状態における負荷を大きくこえる負重
が加わるとハンドル（３）が外れる機構とする。従っ
て，ハンドル（３）が外れる荷重を，スプリングと調節
ネジによって任意に調整できる機構を有する。これは，
滑走中に衝突や転倒した場合，ハンドル（３）が身体に
激しく当たった時に，身体に衝撃が加わらないようにす
るための安全装置であり，調整可能な機構は，体重ある
いは滑走プレーの種類によって要求される荷重を任意に
変更するためである。 （リ）ハンドル止め具（２）は，滑走中の雪面の起伏の
変化に応じて，ハンドル（３）の上下角度の変化あるい
は左右の回転時に，身体を傾斜するとハンドル（３）も
左右に傾斜する機構を有する。この場合，体重あるいは
プレーの種類によって要求される上下角度あるいは左右
の傾斜角度の強さを，スプリングと調節ネジによって任
意に調整できる機構とする。 （ヌ）図面４のハンドル（３）の上部両サイドに，滑走
板（１）の後部直角面に設けた左右の方向指示灯（７）
と，それぞれが連動して点滅する黄色の左右の方向指示
灯（９）を設ける。 （ル）ブーツ固定具（４）は，公知であるスキーのビン
ディングと構造，機能及び材質はほとんど同じである
が，ブーツを装着していない場合に働く滑走板（１）の
自走落下を防止するスベリ止め（５）の機構は，左右両
ブーツ固定具（４）ら左右の両ブーツが外れたときにの
み，連結棒（６）を介して作動する機構とする。 （ヲ）滑走板（１）の後部直角面の方向指示灯（７）と
ハンドル（３）の方向指示灯（９）及び停止灯（８）の
電源は，ハンドル（３）に設けた太陽電池とその充電器
または乾電池により供給する。

【０００７】

【発明の効果】本発明は以上のような構造で，次のよう
な効果がある。 （イ）本発明を使用する場合は，身体と本ハンドル付き
雪上滑走具との関係が，滑走板（１）と，ハンドル
（３）及びそれをを握る手と，胴とが，それぞれ三角形
の一辺となり，外力が加わっても容易に変形しない安定
した三角形が形ちづくられるため，上体がフラつかず全
身のバランスを保ちながら雪上を安定した立ち姿勢で自
由に意のまま滑走することができる。また，転倒や衝突
をした場合でも，スキーのように両足が別々な動きや角
度とならないため，足の捻挫や骨折等の肉体的損傷を受
けることが少なく，安全に滑走を楽しむことができる。 （ロ）本発明は，スキーやスノーボードのように両足あ
るいは両手が別々に動くのとは異なるため，初心者でも
滑る感覚をつかめばスキーやスノーボードよりは少ない
練習で滑走を楽しむことができる。 （ハ）しかし，本発明は，決して初心者のみを対象にし
たものではない。経験を積むことにより，スピードを増
したり回転やジャンプ等の高度なテクニックを必要とす
るプレーも容易に行うことができ，奥の深い多彩な技術
が楽しめる，魅力あふれる新しいスポーツである。。 （ニ）本発明を使ってプレーする場所を新たに開発する
必要はなく，スキーのゲレンデでプレーすることができ
る。これは非常に大きな利点であり，本発明の使用場所
としては無限の受入があるといってもよい。しかし，ス
ノーボードがそうであったように，スノーボードは最初
のころのスキーゲレンデでは，スキーと一緒にプレーす
ることは危険視され歓迎されることはなかったが，本発
明の場合は，プレーする側からみると上記（イ）の通り
スキーより安全であり，またスキーではありえない，回
転や停止の意志表示が，滑走板（１）の後部の方向指示
灯（７）やハンドル（３）の方向指示灯（９）及び停止
灯（８）によって周囲の人に認められるため，この点に
ついてもスキーより安全であるといえる。よってスキー
ゲレンデでプレーすることを拒まれる理由はどこにもな
く，スキーやスノーボードと十分共存してプレーするこ
とが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図 １】 本発明の斜視図である。

【図 ２】 本発明の実施の一例を示す滑走板（１）の
裏面後方部の一部斜視図である。

【図 ３】 本発明の実施の一例を示す滑走板（１）の
一部断面図である。（Ａ−Ａ′）

【図 ４】 本発明の実施の一例を示すハンドル（３）
の上部の一部斜視図である。

【符号の説明】

１ は滑走板 ２ はハンドル止め具 ３ はハンドル ４ はブーツ固定具 ５ はスベリ止め ６ は連結棒 ７ は方向指示灯 ８ は停止灯 ９ は方向指示灯 １０は着脱レバー １１はエッジ １２はエッジ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】（イ）滑走板（１）の上面前方にハンドル
   止め具（２）を設け，そのハンドル止め具（２）にハン
   ドル（３）の下部を接続する。 （ロ）滑走板（１）の上面後方に左右のブーツ固定具
   （４）を設ける。以上の如く構成されたハンドル付き雪
   上滑走具。
2. 【請求項２】左右のブーツ固定具（４）に，左右のスベ
   リ止め（５）の作動を連動させる連結棒（６）を設けた
   請求項１のハンドル付き雪上滑走具。
3. 【請求項３】（イ）滑走板（１）の滑走面に対し，後部
   直角面の左右両サイドに方向指示灯（７）とその中央に
   停止灯（８）を設ける。 （ロ）ハンドル（３）の上部の左右両サイドに方向指示
   灯（９）を設ける。以上の如く構成された請求項１のハ
   ンドル付き雪上滑走具。