JPH11150129A - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法

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JPH11150129A
JPH11150129A JP23248198A JP23248198A JPH11150129A JP H11150129 A JPH11150129 A JP H11150129A JP 23248198 A JP23248198 A JP 23248198A JP 23248198 A JP23248198 A JP 23248198A JP H11150129 A JPH11150129 A JP H11150129A
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JP
Japan
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resist film
layer
gate electrode
forming
opening
Prior art date
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Application number
JP23248198A
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English (en)
Inventor
Yoshiharu Anda
義治 按田
Toshinobu Matsuno
年伸 松野
Manabu Yanagihara
学 柳原
Mitsuru Tanabe
充 田邊
Toshiaki Matsui
敏明 松井
Nobumitsu Hirose
信光 広瀬
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 頂部と該頂部から下方に延びる脚部とからな
るT型のゲート電極を製造する際に、高スループット及
び高安定度を達成しつつ、ゲート電極の脚部に頂部側部
分の径が大きくなる良好な順テーパ形状を得られるよう
にする。 【解決手段】 基板21の上にEB露光用のPMMAか
らなり、膜厚が200nm程度のレジスト膜35を塗布
し、該下層のレジスト膜35の上にi線露光用の上層の
レジスト膜36を塗布する。その後、上層のレジスト膜
36と下層のレジスト膜35との界面に両レジスト膜が
混合してなるミキシング層37が形成される。次に、上
層のレジスト膜36の頂部形成領域36aを除く領域に
対してi線露光を行ない現像を行なって上層開口部36
bを得ると共に、ミキシング層37及び下層のレジスト
膜35の脚部形成領域35aに対してEB露光を行ない
現像を行なうことにより、順テーパ形状を有する下層開
口部35bを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置のうち
の電界効果型トランジスタ、特に、0.1μm〜0.2
μm程度の微細なゲート長を有する電界効果型トランジ
スタのT型のゲート電極及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、無線通信を用いた情報通信技術は
ますます進展しており、とりわけ、広大な周波数資源を
有する周波数が30GHz以上のミリ波帯の高周波を無
線LANや自動車衝突防止用レーダー等に応用すること
が期待されている。
【0003】ミリ波帯を扱うような超高周波デバイスを
実現させるにはゲート長を短縮する必要があり、具体的
には、0.1μm〜0.2μmのゲート長形成技術が必
須となる。現在、電子ビーム(以下、EBと略称す
る。)露光を用いる方法が一般的であるが、ゲート長を
短縮していくと、それにつれてゲート抵抗が上昇し、高
周波帯域においてゲインが低下したり耐ノイズ特性が劣
化したりする一因となる。このゲート長の短縮と低ゲー
ト抵抗化との双方を実現する手段としてゲートの基板面
に接触する下部を微細化し且つ該下部よりも上部の断面
積を大きくする、いわゆるT型のゲート構造又はマッシ
ュルーム型のゲート構造が有効であり、超高周波FET
では広く用いられている。
【0004】(第1の従来例)以下、従来のT型ゲート
電極を有する半導体装置の製造方法について図面を参照
しながら説明する。なお、本願においては、T型形状を
有するゲート電極を、低抵抗化を図るために相対的に大
きく形成されている上部側を頂部と呼び、該頂部から下
方に延び、短ゲート長化を図るために相対的に小さく形
成されている下部側を脚部と呼ぶこととする。
【0005】図8及び図9は従来の多層レジストを用い
たEB露光によるT型ゲート電極の製造工程の工程順の
断面構成を示している。ここではEBレジストとして広
く用いられており、感度がそれぞれ異なる2層のポリメ
チルメタクリレート(以下、PMMAと略称する。)を
用いた例を示す。
【0006】まず、図8(a)に示すように、半導体基
板101の上に、高分子量で且つ低感度のPMMAから
なる下層のレジスト膜102を塗布し、続いて、低分子
量で且つ高感度のPMMAからなる上層のレジスト膜1
03を塗布する。その後、図8(b)に示すように、上
層のレジスト膜103におけるゲート電極の頂部形成領
域103aに対して1回目のEB露光を行ない、図8
(c)に示すように、上層のレジスト膜103に対して
現像を行なうことにより、上層のレジスト膜103に頂
部形成領域103aのレジストが除去されてなる開口部
103bを形成する。
【0007】次に、図8(d)に示すように、下層のレ
ジスト膜102におけるゲート電極の脚部形成領域10
2aに対して2回目のEB露光を行なった後、図9
(a)に示すように、下層のレジスト膜102に対して
現像を行なって、下層のレジスト膜102に脚部形成領
域102aのレジストが除去されてなる開口部102b
を形成する。これにより、上層のレジスト膜103の開
口部103b及び下層のレジスト膜102の開口部10
2bにT型ゲート電極形成用のレジストパターンが得ら
れる。
【0008】次に、図9(b)に示すように、半導体基
板101の上に全面にわたって金属膜104Aを蒸着
し、続いて、上層のレジスト膜103及び下層のレジス
ト膜102をリフトオフすることにより、金属膜104
AからなるT型ゲート電極104Bを得る。
【0009】このように、1層目には高分子量で低感度
且つ高解像度のPMMAからなる下層レジスト102を
用いると共に、2層目には低分子量で且つ高感度のPM
MAからなる上層レジスト膜103を用いているため、
上層のレジスト膜103を露光する際に下層のレジスト
102への影響を低減しつつ、脚部がサブクォーターミ
クロンで且つ頂部が相対的に大きいT型ゲート電極10
4Bを形成することができる。
【0010】前記第1の従来例では2度のEB露光が必
要であるが、1度のEB露光でT型ゲートパターンを形
成する方法も提案されている。
【0011】また、レジストが2層ではなく、リフトオ
フをより容易にするためにオーバーハングを形成しやす
い3層のレジストを用いた例もある。
【0012】(第2の従来例)以下、従来のT型ゲート
電極を有する半導体装置の製造方法について図面を参照
しながら説明する。
【0013】図10は従来の単層レジストを用いたEB
露光によるT型ゲート電極の製造工程の工程順の断面構
成を示している。まず、図10(a)に示すように、半
導体基板105の上に全面にわたってSiO2 又はSi
N等からなる絶縁膜106を堆積した後、該絶縁膜10
6の上にEB露光用レジストの、例えば、PMMAから
なる第1のレジスト膜107を塗布する。その後、第1
のレジスト膜107の上面におけるゲート電極の脚部形
成領域に対してEB露光を行なった後、第1のレジスト
膜107に対して現像を行なって、第1のレジスト膜1
07に脚部形成領域用でレジストが除去されてなる開口
部107aを形成する。
【0014】次に、第1のレジスト膜107をマスクと
して、絶縁膜106に対してCF4等のガスを用いたド
ライエッチングを行なうことにより、図10(b)に示
すように、絶縁膜106におけるゲート電極の脚部形成
領域に開口部106aを形成する。その後、第1のレジ
スト膜107を除去し、図10(c)に示すように、半
導体基板105の上に全面にわたって、紫外線のうちの
i線に感光する第2のレジスト膜108を塗布し、その
後、第2のレジスト膜108におけるゲート電極の頂部
形成領域に対してi線を用いてパターンニングを行な
い、所定の現像を行なって開口部108aを形成する。
これにより、第2のレジスト膜108の開口部108a
及び絶縁膜106の開口部106aにT型のゲート電極
形成用パターンが得られる。
【0015】次に、図10(d)に示すように、半導体
基板105の上に全面にわたって金属膜を蒸着し、続い
て、第2のレジスト膜108をリフトオフすることによ
り、金属膜からなるT型ゲート電極109を得る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のT型ゲート電極の製造方法は、以下に説明するよう
に種々の問題を有している。
【0017】まず、第1の従来例においては、上層のレ
ジスト膜103及び下層のレジスト膜102が共にEB
露光用であるため、上層のレジスト膜103に対して行
なう1回目の露光の際に、上層のレジスト膜103と接
する下層のレジスト膜102の上部が弱く露光される。
その結果、下層のレジスト膜102における開口部10
2bは上方が広がる順テーパ形状となるため、T型ゲー
ト電極104Bにおける頂部と脚部との接続が良好とな
るものの、EB露光を2度行なう必要があるため、現状
のEB露光装置ではスループットが大幅に低下するとい
う問題を有している。また、上層のレジスト膜103に
対して行なう露光や現像によって生じる下層のレジスト
膜102の感光や、現像による膜減りが生じるため、こ
れらを抑制するような制御も必要となる。
【0018】また、一度の露光で上層及び下層のレジス
ト膜に対して同時に露光する方法を採るならば、上層の
レジスト膜を介して下層のレジスト膜を露光するため、
最適なT型形状を得るには、上層と下層とのパターン形
状及びパターン寸法を同時に満足する露光パターンや現
像条件を求める必要があり、このため、最適化が困難と
なり且つゲート電極のT型形状が不安定となる。
【0019】一方、単層のEB露光用のレジストを用い
る第2の従来例では、上層と下層とからなる2層のレジ
スト膜を用いる製造方法の問題を回避することができる
ため、プロセスのスループット及び電極のT型形状の安
定度の面では有利となる。しかしながら、脚部形成用で
且つ頂部支持用の絶縁膜106は、開口部106aの内
壁面が基板面に対してほぼ垂直となるため、ゲート電極
形成用の金属膜を開口部106a及び108aに充填す
る際に、該開口部106aの底面に金属膜が堆積しつつ
ある脚部が上端部に達して絶縁膜106の上面に堆積し
つつある頂部と接続されるよりも先に、開口部106a
の上端部が金属膜によってふさがれやすくなるので、T
型ゲート電極109の頂部と脚部との接続が不充分とな
るという問題を有している。この方法では、0.1μm
程度のゲート長を持つT型ゲート電極109を製造する
のは困難であり、ゲート抵抗も大きくなる。また、T型
ゲート電極109の脚部は、絶縁膜106に形成された
開口部106aにゲート電極形成用の金属膜が充填され
てなるため、T型ゲート電極109の脚部の周辺部に空
気と比べて誘電率が大きい絶縁膜106が存在するの
で、ゲート容量が大きくなるという問題を有している。
【0020】このように、第1の従来例に示す多層EB
レジストを用いる製造方法においては、T型ゲート電極
の脚部のテーパ形状は順方向となって好ましいものの、
スループットやT型ゲート電極の安定度が低く、一方、
第2の従来例に示す単層EBレジストを用いる製造方法
においては、スループットは好ましいものの、ゲート電
極の脚部のテーパ形状が不充分であり、ゲート抵抗が大
きく且つゲート容量が大きいといったトレードオフの関
係にある。
【0021】本発明は、頂部と該頂部から下方に延びる
脚部とからなるT型のゲート電極を製造する際に、高ス
ループット及び高安定度を達成しつつ、ゲート電極の脚
部に頂部側部分の径が大きくなる良好な順テーパ形状を
得られるようにすることを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、半導体基板上に、電子ビームに対して反
応する下層のレジスト膜と、紫外線に対して反応する上
層のレジスト膜とを順次塗布し、その後、上層のレジス
ト膜を紫外線露光し且つパターンニングを行なって上層
開口部を形成し、続いて、下層のレジスト膜の上面にお
ける上層開口部に露出する領域を電子ビーム露光し且つ
パターンニングを行なって下層開口部を形成するもので
ある。
【0023】本発明に係る半導体装置は、半導体基板上
に形成され、頂部と該頂部から下方に延びる脚部とから
なるT型のゲート電極を備え、T型のゲート電極は、脚
部の頂部側部分における基板面に平行な断面積が頂部側
に徐々に大きくなるように形成されている。
【0024】本発明の半導体装置によると、T型のゲー
ト電極が、脚部の頂部側部分における基板面に平行な断
面積が頂部側に徐々に大きくなるように形成されている
ため、T型のゲート電極の脚部における頂部側部分が上
方に向かって径が大きくなる順テーパ形状となるので、
頂部と脚部との機械的且つ電気的接続が良好となって、
低ゲート抵抗化且つ短ゲート長化の両立を図ることがで
きる。
【0025】本発明に係る半導体装置の製造方法は、半
導体基板上に、頂部と該頂部から下方に延びる脚部とか
らなるT型のゲート電極を形成する半導体装置の製造方
法であって、半導体基板の上に電子ビームに対して反応
する下層のレジスト膜を塗布する下層レジスト膜塗布工
程と、下層のレジスト膜の上に紫外線に対して反応する
上層のレジスト膜を塗布する上層レジスト膜塗布工程
と、上層のレジスト膜に対して紫外線を照射することに
より、上層のレジスト膜におけるゲート電極の頂部形成
領域をパターンニングした後、パターンニングされた上
層のレジスト膜を現像することにより、上層のレジスト
膜における頂部形成領域に上層開口部を形成する上層開
口部形成工程と、下層のレジスト膜の上面における上層
開口部に露出する領域に対して電子ビームを照射するこ
とにより、下層のレジスト膜におけるゲート電極の脚部
形成領域をパターンニングした後、パターンニングされ
た下層のレジスト膜を現像することにより、下層のレジ
スト膜における脚部形成領域の頂部形成領域側に、該頂
部形成領域に向かうにつれて開口径が徐々に大きくなる
下層開口部を形成する下層開口部形成工程と、半導体基
板の上における前記下層開口部及び上層開口部にゲート
電極形成用の導体膜を充填することにより、該導体膜か
らなるT型のゲート電極を形成するゲート電極形成工程
とを備えている。
【0026】本発明の半導体装置の製造方法によると、
半導体基板上に、電子ビームに対して反応する下層のレ
ジスト膜と、紫外線に対して反応する上層のレジスト膜
とを順次塗布し、上層のレジスト膜に対して紫外線を照
射して上層のレジスト膜におけるゲート電極の頂部形成
領域をパターンニングした後、パターンニングされた上
層のレジスト膜を現像することにより、上層のレジスト
膜における頂部形成領域に上層開口部を形成する。続い
て、下層のレジスト膜の上面における上層開口部に露出
する領域に対して電子ビームを照射することにより、下
層のレジスト膜におけるゲート電極の脚部形成領域をパ
ターンニングした後、パターンニングされた下層のレジ
スト膜を現像することにより、下層のレジスト膜におけ
る脚部形成領域の頂部形成領域側に、該頂部形成領域に
向かうにつれて開口径が徐々に大きくなる下層開口部を
形成する。従って、電子ビーム露光を下層のレジスト膜
に対してのみ行なうため、スループットが大幅に低下す
ることがなく、また、電子ビーム露光用のレジスト膜を
複数層積層した場合に生じる膜減りに対する制御が不用
となる。さらに、ゲート電極の脚部形成領域となる下層
開口部の頂部形成領域側は、該頂部形成領域に向かうに
つれて開口径が徐々に大きくなるように形成されている
ため、T型のゲート電極の脚部における頂部側が上方に
向けて径が大きくなる順テーパ形状となるので、頂部と
脚部との機械的且つ電気的接続が良好となって、低ゲー
ト抵抗化且つ短ゲート長化の両立を図ることができる。
【0027】本発明の半導体装置の製造方法において、
上層開口部形成工程が、下層のレジスト膜と上層のレジ
スト膜との界面に、該下層のレジスト膜と該上層のレジ
スト膜とが混合されてなるミキシング層を形成する工程
を含むことが好ましい。
【0028】本発明の半導体装置の製造方法において、
上層のレジスト膜が化学増幅型のレジストからなること
が好ましい。
【0029】本発明の半導体装置の製造方法において、
下層のレジスト膜がポリメチルメタクリレートを含むレ
ジストからなり、上層のレジスト膜がプロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテートを含むレジストから
なることが好ましい。
【0030】本発明の半導体装置の製造方法は、上層開
口部形成工程と下層レジスト膜露光工程との間に、上層
のレジスト膜に対してベーキングを行なう工程をさらに
備えていることが好ましい。
【0031】本発明の半導体装置の製造方法において、
下層開口部形成工程が、下層のレジスト膜及び上層のレ
ジスト膜に対してドライエッチングを行なうことによ
り、下層のレジスト膜及び上層のレジスト膜の残滓を除
去する工程を含むことが好ましい。
【0032】本発明の半導体装置の製造方法において、
下層レジスト膜塗布工程が、下層のレジスト膜を塗布す
るよりも前に、半導体基板上に絶縁膜からなる密着層を
堆積する工程を含むことが好ましい。
【0033】
【発明の実施の形態】本願発明者らは、スループットの
向上を図りつつ、T型のゲート電極における頂部と脚部
との接合部の改善、つまり、脚部における頂部側の断面
が上方に向かって広がる順テーパ形状を容易に且つ確実
に形成する形成方法について種々の検討を重ねた結果、
以下に述べる知見を得ている。
【0034】すなわち、半導体基板上に、EB露光用の
下層のレジスト膜と、i線露光用の上層のレジスト膜と
を順次塗布した後、上層のレジスト膜をi線露光して上
層開口部を形成し、さらに、下層のレジスト膜の上面に
おける上層開口部に露出する領域をEB露光して下層開
口部を形成する。このとき、ある種のEB露光用の下層
のレジスト膜とi線露光用の上層のレジスト膜とを組み
合わせると、上層のレジスト膜における下層のレジスト
膜側に、上層のレジスト膜と下層のレジスト膜とが混合
してなるミキシング層が形成される。このミキシング層
に対してEB露光を行なうと、該ミキシング層に順テー
パ形状を有する開口部が形成されるというものである。
従って、上層開口部及び下層開口部にゲート電極形成用
の導体膜を充填することにより、脚部における頂部側の
断面が上方に向かって広がる順テーパ形状を容易に且つ
確実に形成できる。
【0035】(第1の実施形態)以下、本発明の第1の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0036】図1は本発明の第1の実施形態に係る半導
体装置の断面構成を示している。図1に示す半導体装置
は、サブクォタ−ミクロンのT型ゲート電極を有するヘ
テロ接合型電界効果トランジスタである。半絶縁性Ga
Asからなる基板11の上には、厚さが1μmのアンド
ープGaAsからなり、基板11と該基板11上に成長
するエピタキシャル層との格子不整合を緩和するための
バッファ層12と、厚さが10nmのアンドープIn
0.2 Ga0.8 Asからなり、キャリアが走行するチャネ
ル層13と、厚さが3nmのアンドープAl0.25Ga
0.75Asからなるバリア層14と、n型不純物イオンと
なるSiがドーズ量5.0×1012cm-2となるように
1原子層のみプレナードーピングされてなるキャリア供
給層15と、厚さが30nmのアンドープAl0.25Ga
0.75Asからなり、ゲート電極とショットキー接触する
ショットキー層16と、厚さが50nmのn型GaAs
からなり、ソース・ドレインとオーミック接触するキャ
ップ層17とが順次エピタキシャル成長している。
【0037】ショットキー層16におけるリセス部に
は、Ti/Pt/Au(50nm/50nm/400n
m)が積層されてなり、頂部18aと該頂部18aから
下方に延びる脚部18bとからなるT型ゲート電極18
が形成されている。このT型ゲート電極18の脚部18
bは、脚部18bの頂部18a側部分における基板面に
平行な断面積が徐々に大きくなるように形成されてい
る。なお、T型ゲート電極18には、Al/Tiの積層
体を用いてもよい。
【0038】キャップ層17におけるT型ゲート電極1
8のゲート長方向側には、Au等を含む金属膜からなる
ソース電極19及びドレイン電極20がそれぞれ形成さ
れている。
【0039】このように、本実施形態によると、頂部1
8aと該頂部18aから下方に延びる脚部18bとから
なるT型ゲート電極18は、脚部18bの頂部18a側
部分における基板面に平行な断面積が頂部18a側に徐
々に大きくなるように形成されているため、脚部18b
の頂部18a側が上方に向かって広がる順テーパ形状と
なるので、頂部18aと脚部18bとの機械的且つ電気
的接続が良好となる。その結果、安定して短ゲート長化
を図れるようになり、低抵抗で且つ高周波特性に優れた
電界効果トランジスタを実現できる。
【0040】以下、前記のように構成された半導体装置
の製造方法について図面を参照しながら説明する。
【0041】図2〜図4は第1の実施形態に係る半導体
装置の製造方法におけるT型ゲート電極の製造工程の工
程順の断面構成を示している。エピタキシャル基板に
は、図2(a)に示すように、主面上にエピタキシャル
層31が形成された半絶縁性GaAsからなる基板21
を用いる。このエピタキシャル層31は、下側から順に
エピタキシャル成長により形成され、厚さが1μmのア
ンドープGaAsからなるバッファ層22と、厚さが1
0nmのアンドープIn0.2 Ga0.8 Asからなるチャ
ネル層23と、厚さが3nmのアンドープAl0.25Ga
0.75Asからなるバリア層24と、n型不純物イオンと
なるSiがドーズ量5.0×1012cm-2となるように
1原子層のみプレナードーピングされてなるキャリア供
給層25と、厚さが30nmのアンドープAl0.25Ga
0.75Asからなるショットキー層26と、厚さが50n
mのn型GaAsからなるキャップ層27とから構成さ
れている。
【0042】次に、図2(b)に示すように、基板21
における素子分離領域21aに対してホウ素イオン又は
酸素イオンを注入することにより素子間の分離を行な
う。ここで、素子分離領域21aに対してメサエッチン
グを行なって素子分離領域21aを除去することにより
素子間の分離を行なってもよい。その後、エピタキシャ
ル層31の上に、ソース・ドレイン形成領域に開口部3
2aを有するレジストパターン32を形成した後、基板
21の上に全面にわたって、例えば、Auを含む金属膜
を蒸着させ、レジストパターン32をリフトオフするこ
とにより、図2(c)に示すように、基板21における
エピタキシャル層31の上に互いに間隔をおき、金属膜
からなるソース電極33及びドレイン電極34をそれぞ
れ形成する。なお、図2(b)以降においては、基板2
1上におけるエピタキシャル層31の各半導体層を省略
して記すこととする。
【0043】次に、図3(a)に示すように、基板21
の上に全面にわたってEB露光用のPMMAからなる下
層のレジスト膜35を塗布し、該下層のレジスト膜35
に対して所定のベーキングを行なう。下層のレジスト膜
35の膜厚は、T型ゲート電極の脚部の高さ寸法を規制
し、脚部を高くするとゲート電極と基板及びオーミック
電極間の寄生容量が低減するため、該膜厚は、高周波帯
域におけるトランジスタの動作特性に大きな影響を与え
る。一方、下層のレジスト膜35の膜厚を厚くしすぎる
とゲート長とのアスペクト比が大きくなるため、T型ゲ
ート電極の脚部と頂部との接続が不充分となるので、ゲ
ート抵抗が増加する。従って、本実施形態においては、
下層のレジスト膜35の膜厚を200nm〜250nm
程度としている。
【0044】次に、図3(b)に示すように、基板21
の上に全面にわたって、波長が365nmの紫外線であ
るi線に対して感光するi線露光用の上層のレジスト膜
36を塗布する。ここで、上層のレジスト膜36には、
東京応化(株)製のネガ型レジストであるプロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)
を主成分とする商品名TLOR−N001(以下、TL
ORと略称する。)を用いる。上層のレジスト膜36の
膜厚はT型ゲート電極の頂部の高さ寸法を規制する。一
般に、ゲート電極形成用の金属膜はゲート抵抗を低減す
るためには500nm以上の膜厚にする必要があり、こ
こでは、上層のレジスト膜36の膜厚を0.5μm〜
1.5μm程度としている。なお、このTLORは化学
増幅型のレジストであって、塗布後には、プリベーキン
グ処理、露光処理、露光後ベーキング(PEB,Post E
xposure Baking)処理及び現像処理を順次行なう必要が
ある。その結果、図3(b)に示すように、上層のレジ
スト膜36を塗布した後のいずれかの処理において、上
層のレジスト膜36における下層のレジスト膜35側
に、上層のレジスト膜36と下層のレジスト膜35とが
混合してなるミキシング層37が形成されると思われ
る。
【0045】次に、図3(c)に示すように、上層のレ
ジスト膜36に対して所定のプリベーキングを行なった
後、ステッパを用いて、上層のレジスト膜36における
T型ゲート電極の頂部形成領域36aを除く領域に対し
てi線露光を行ない、続いて、PEBベーキングを行な
って、上層のレジスト膜36用の現像液であるテトラメ
チルアンモニウムハイドロオキサイド(以下、TMAH
と略称する。)溶液を用いて上層のレジスト膜36を現
像する。ここで、下層のレジスト膜35及びミキシング
層37はTMAH溶液に侵されることがない。
【0046】これにより、図3(d)に示すように、上
層のレジスト膜36には、頂部形成領域36aのレジス
トが除去されてなる上層開口部36bが形成される。次
に、上層のレジスト膜36に対してベーキングを行なう
ことにより、上層のレジスト膜36が、以下に述べる下
層のレジスト膜35用の現像液に溶解しにくくなるよう
にする。その後、EB露光装置を用いて、ミキシング層
37及び下層のレジスト膜35におけるT型ゲート電極
の脚部形成領域35aに対してEB露光を行なう。
【0047】続いて、図4(a)に示すように、下層の
レジスト膜35用の現像液であるメチルイソブチルケト
ン(以下、MIBKと略称する。)とイソプロパノール
(以下、IPAと略称する。)との混合液を用いて下層
のレジスト膜35を現像すると、該下層のレジスト膜3
5には、脚部形成領域35aのレジストが除去されてな
る下層開口部35bが形成される。ここで、一般に、下
層のレジスト膜35は下方が広がる逆テーパー形状とな
るように現像されるが、下層のレジスト膜35と上層の
レジスト膜36との界面にミキシング層37が形成され
ているため、下層開口部35bはこのミキシング層37
に形成される開口部が順テーパ形状となるように現像さ
れる。その結果、T型ゲート電極の脚部における頂部側
が順テーパ形状となる。
【0048】その後、O2 プラズマを用いて、下層のレ
ジスト膜35における下層開口部35bに対してドライ
エッチングを行なって、ミキシング層37の残留物であ
ると思われるレジストの残滓を除去する。これにより、
次工程で行なうリセスエッチングが確実に行なえるよう
になるため、ショットキー接触の接触不良を防止でき
る。ここで、PMMAからなる下層のレジスト膜35は
通常のポジレジストと比べてドライエッチングに対する
耐性が小さいため、パターンサイズが広がったり、下層
のレジスト膜35の膜厚の減少によってT型ゲート電極
の頂部が基板面に接近したりすること等が考えられるの
で、該ドライエッチングはエッチング条件の最適化を充
分に行なう必要がある。
【0049】次に、図4(b)に示すように、エピタキ
シャル層31におけるキャップ層に対してリセスエッチ
ングを行なってショットキー層を露出させるリセス部3
1aを形成した後、図4(c)に示すように、EB蒸着
法を用いて、基板21の上に全面にわたってTi/Pt
/Au(50nm/50nm/400nm)からなるゲ
ート電極形成用の金属膜38Aを順次蒸着する。その
後、図4(d)に示すように、下層のレジスト膜35及
び上層のレジスト膜36をリフトオフすることにより、
金属膜38Aからなり、頂部38aと該頂部38aから
下方に延びる脚部38bとから構成されるT型ゲート電
極38Bを形成する。
【0050】このように、本実施形態に係る半導体装置
の製造方法によると、T型ゲート電極38Bの脚部形成
領域35aを形成するための下層のレジスト膜35に
は、EB露光用のPMMAを用いると共に、T型ゲート
電極38Bの頂部形成領域36aを形成するための上層
のレジスト膜36には、i線露光用のPGMEAを主成
分とするTLORを用いているため、上層のレジスト膜
36における下層のレジスト膜35側に、上層のレジス
ト膜36と下層のレジスト膜35とが混合してなるミキ
シング層37が形成されることになる。ミキシング層3
7及び下層のレジスト膜35に対してEB露光を行なっ
て、脚部形成領域35aである下層開口部35bを設け
ると、該ミキシング層37には、上方に広がる順テーパ
形状を持つ開口部が形成される。従って、このような形
状を有する下層開口部35bを用いてT型ゲート電極3
8Bを形成すると、該T型ゲート電極38Bには、頂部
38a側部分が上方に向かって径が大きくなる順テーパ
形状を有する脚部38bを容易に且つ確実に形成できる
ため、頂部38aと脚部38bとの機械的且つ電気的な
接続が確実に行なえるので、低ゲート抵抗化及び短ゲー
ト長化をスループットを低下させることなく、確実に実
現することができる。
【0051】また、TLORはネガ型レジストであるた
め、図3(c)に示すように、露光されない頂部形成領
域36aは、上方が狭まる逆テーパ形状となり、オーバ
ハング状態が得られやすいため、図4(c)に示すゲー
ト電極形成用の金属膜38Aを蒸着する際に、金属膜3
8Aにおける、上層開口部36bの底面に堆積する部分
と上層のレジスト膜36の上に蒸着される部分との接続
部の膜厚が薄くなるので、金属膜38Aの該接続部を容
易に切り離せるようになり、その結果、リフトオフ時に
頂部38aの側端部に発生しやすいバリを抑制できる。
【0052】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0053】図5〜図7は本発明の第2の実施形態に係
る半導体装置の製造方法におけるT型ゲート電極の製造
工程の工程順の断面構成を示している。本実施形態にお
いても、図2(a)に示すような第1の実施形態で用い
た基板と同様の、主面にエピタキシャル層31が形成さ
れた基板21を用いる。従って、第1の実施形態で示し
た構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付すこと
とする。
【0054】まず、図5(a)に示すように、基板21
における素子分離領域21aに対してホウ素イオンや酸
素イオンを注入して素子間の分離を行なう。ここで、素
子間の分離には、該素子分離領域21aに対してメサエ
ッチングを行なってもよい。その後、膜厚が30nm程
度のSiO2 又はSiN等からなり、密着層としての保
護絶縁膜40を堆積する。保護絶縁膜40の膜厚はT型
ゲート電極の脚部の高さ寸法の一部となるため薄いほど
良い。
【0055】次に、図5(b)に示すように、エピタキ
シャル層31の上に、ソース・ドレイン形成領域に開口
部32aを有するレジストパターン32を形成した後、
基板21の上に全面にわたってAuを含む金属膜を蒸着
させ、レジストパターン32をリフトオフして、図5
(c)に示すように、基板21におけるエピタキシャル
層31の上に互いに間隔をおき、金属膜からなるソース
電極33及びドレイン電極34をそれぞれ形成する。
【0056】次に、図5(d)に示すように、基板21
の上に全面にわたってEB露光用のPMMAからなる下
層のレジスト膜35を塗布し、該下層のレジスト膜35
に対して所定のベーキングを行なう。下層のレジスト膜
35の膜厚は、保護絶縁膜40の膜厚と合わせてT型ゲ
ート電極の脚部の高さ寸法を規制し、脚部を高くすると
ゲート電極と基板及びオーミック電極間の寄生容量が低
減するため、該膜厚は、高周波帯域における動作特性に
大きな影響を与える。一方、下層のレジスト膜35の膜
厚を厚くしすぎるとゲート長とのアスペクト比が大きく
なるため、T型ゲート電極の脚部と頂部との接続が不充
分となるので、ゲート抵抗が増加する。従って、ここで
は、下層のレジスト膜35の膜厚を200nm〜250
nm程度としている。
【0057】次に、図6(a)に示すように、基板21
の上に全面にわたって、i線露光用の上層のレジスト膜
36を塗布する。ここで、上層のレジスト膜36には、
ネガ型レジストであるプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート(PGMEA)を主成分とするTL
ORを用いる。上層のレジスト膜36の膜厚はT型ゲー
ト電極の頂部の高さ寸法を規制しており、一般にゲート
電極形成用の金属膜の膜厚はゲート抵抗を低減するため
に500nm以上に堆積する必要があり、ここでは、上
層のレジスト膜36の膜厚を0.5μm〜1.5μm程
度としている。その後、上層のレジスト膜36における
下層のレジスト膜35側に、上層のレジスト膜36と下
層のレジスト膜35とが混合してなるミキシング層37
が形成される。
【0058】次に、図6(b)に示すように、上層のレ
ジスト膜36に対して所定のプリベーキングを行なった
後、ステッパを用いて、上層のレジスト膜36における
T型ゲート電極の頂部形成領域36aを除く領域に対し
てi線露光を行ない、続いて、露光後ベーキングを行な
って、上層のレジスト膜36用の現像液であるTMAH
溶液を用いて上層のレジスト膜36を現像する。ここ
で、下層のレジスト膜35及びミキシング層37はTM
AH溶液には侵されない。
【0059】これにより、図6(c)に示すように、上
層のレジスト膜36には、頂部形成領域36aのレジス
トが除去されてなる上層開口部36bが形成される。次
に、上層のレジスト膜36に対してベーキングを行なう
ことにより、上層のレジスト膜36が、下層のレジスト
膜35用の現像液であるMIBKとIPAとの混合溶液
に対して溶解しにくくなるようにする。その後、EB露
光装置を用いて、ミキシング層37及び下層のレジスト
膜35におけるT型ゲート電極の脚部形成領域35aに
対してEB露光を行なう。
【0060】続いて、図6(d)に示すように、MIB
KとIPAとの混合溶液を用いて下層のレジスト膜35
を現像することにより、該下層のレジスト膜35におけ
る脚部形成領域35aのレジストが除去されてなる下層
開口部35bを形成する。ここで、一般に、下層のレジ
スト膜35は下方が広がる逆テーパー形状となるように
現像されるが、下層のレジスト膜35と上層のレジスト
膜36との界面にミキシング層37が形成されているた
め、下層開口部35bはこのミキシング層37に形成さ
れる開口部が順テーパ形状となるように現像される。そ
の結果、T型ゲート電極の脚部における頂部側が順テー
パ形状となる。
【0061】その後、O2 プラズマを用いて、下層のレ
ジスト膜35における下層開口部35bに対してドライ
エッチングを行なって、ミキシング層37の残留物であ
ると思われるレジストの残滓を除去する。これにより、
次工程で行なうリセスエッチングが確実に行なえるよう
になるため、ショットキー接触の接触不良を防止でき
る。
【0062】次に、図7(a)に示すように、CF4
のガスを用いて、下層のレジスト膜35における下層開
口部35bをマスクとして保護絶縁膜40に対してドラ
イエッチングを行なうことにより、T型ゲート電極の脚
部形成領域の一部となる開口部40aを形成する。ここ
で、PMMAからなる下層のレジスト膜35は通常のポ
ジレジストと比べてドライエッチングに対する耐性が小
さいため、パターンサイズが広がったり、下層のレジス
ト膜35の膜厚の減少によってT型ゲート電極の頂部が
基板面に接近したりすること等が考えられるので、該ド
ライエッチングはエッチング条件の最適化を充分に行な
う必要がある。
【0063】次に、図7(b)に示すように、エピタキ
シャル層31におけるキャップ層に対してウエットエッ
チングによるリセスエッチングを行なってショットキー
層を露出させるリセス部31aを形成した後、図7
(c)に示すように、EB蒸着法を用いて、基板21の
上に全面にわたってTi/Pt/Au(50nm/50
nm/400nm)からなるゲート電極形成用の金属膜
38Aを順次蒸着する。その後、図7(d)に示すよう
に、下層のレジスト膜35及び上層のレジスト膜36を
リフトオフすることにより、金属膜38Aからなり、頂
部38aと該頂部38aから下方に延びる脚部38bと
から構成されるT型ゲート電極38Bを形成する。
【0064】このように、本実施形態に係る半導体装置
の製造方法によると、第1の実施形態と同様に、下層の
レジスト膜35にEB露光用のPMMAを用いると共
に、上層のレジスト膜36にi線露光用のPGMEAを
主成分とするTLORを用いると、上層のレジスト膜3
6における下層のレジスト膜35側に、上層のレジスト
膜36と下層のレジスト膜35とが混合してなるミキシ
ング層37が形成される。このため、T型ゲート電極3
8Bの脚部形成領域35aを形成するためのミキシング
層37及び下層のレジスト膜35に対してEB露光を行
なって、脚部形成領域35aである下層開口部35bを
設けると、該ミキシング層37には、上方に広がる順テ
ーパ形状を持つ開口部が形成される。従って、このよう
な形状を有する下層開口部35bを用いてT型ゲート電
極38Bを形成すると、該T型ゲート電極38Bには、
頂部38a側部分が上方に向かって径が大きくなる順テ
ーパ形状を有する脚部38bを容易に且つ確実に形成で
きる。その結果、頂部38aと脚部38bとの機械的且
つ電気的な接続が確実に行なえるため、低ゲート抵抗化
及び短ゲート長化をスループットを低下させることな
く、確実に実現することができる。
【0065】さらに、PMMAからなる下層のレジスト
膜35は、一般に、i線露光用のポジ型レジストに比べ
て半導体基板に対する密着性が低い。この密着性の低さ
はドライエッチングを用いるリセスエッチングにおいて
は問題にならないが、ウェットエッチングを用いたリセ
スエッチングを行なう場合には、リセス液がソース電極
33やドレイン電極34と基板との間に浸入し、電気特
性の劣化を引き起こす可能性がある。
【0066】従って、本実施形態のように、半導体基板
21上のエピタキシャル層31の上面にSiO2 又はS
iN等からなる保護絶縁膜40を形成すれば、下層のレ
ジスト膜35の基板に対する密着性が向上するため、リ
セスエッチングにドライエッチングよりも簡便で且つ制
御性が高いウエットエッチングを用いたとしても、FE
Tの特性に悪影響を与えることがない。
【0067】
【発明の効果】本発明に係る半導体装置は、T型のゲー
ト電極が、脚部の頂部側部分における基板面に平行な断
面積が頂部側に徐々に大きくなるように形成されている
ため、T型のゲート電極の脚部における頂部側部分が上
方に向かって径が大きくなる順テーパ形状となるので、
頂部と脚部との機械的且つ電気的接続が良好となって、
低ゲート抵抗化且つ短ゲート長化の両立を図ることがで
きる。その結果、高周波帯域においても安定した動作を
行なえる。
【0068】本発明に係る半導体装置の製造方法は、E
B露光を下層のレジスト膜に対してのみ行なうため、ス
ループットが大幅に低下することがなく、また、EB露
光用のレジスト膜を複数積層した場合の、膜減りの制御
が不用となる。さらに、ゲート電極の脚部形成領域とな
る下層開口部は、頂部形成領域に向かうにつれて開口径
が徐々に大きくなるように形成されているため、T型の
ゲート電極の脚部における頂部側部分が上方に向かって
径が大きくなる順テーパ形状となるので、頂部と脚部と
の機械的且つ電気的接続が良好となって、低ゲート抵抗
化且つ短ゲート長化の両立を図ることができる。その結
果、高周波帯域においても、安定した動作を行なえる半
導体装置を高スループットを保ちながら実現することが
できる。
【0069】本発明の半導体装置の製造方法において、
上層開口部形成工程が、下層のレジスト膜と上層のレジ
スト膜との界面に、該下層のレジスト膜と該上層のレジ
スト膜とが混合されてなるミキシング層を形成する工程
を含むと、該ミキシング層に対してEB露光を行なえ
ば、露光後に形成される開口部が上方に向かって広がる
順テーパ形状となるので、T型のゲート電極の脚部にお
ける頂部側を確実に順テーパ形状とすることができる。
【0070】本発明の半導体装置の製造方法において、
上層のレジスト膜が化学増幅型のレジストからなると、
ゲート電極の脚部形成領域となる下層開口部の頂部形成
領域側が該頂部形成領域に向かうにつれて開口径が徐々
に大きくなる順テーパ形状を確実に形成することができ
る。
【0071】本発明の半導体装置の製造方法において、
下層のレジスト膜がポリメチルメタクリレートを含むレ
ジストからなり、上層のレジスト膜がプロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテートを含むレジストから
なると、ゲート電極の脚部形成領域となる下層開口部の
頂部形成領域側が該頂部形成領域に向かうにつれて開口
径が徐々に大きくなる順テーパ形状を確実に形成するこ
とができる。
【0072】本発明の半導体装置の製造方法は、上層開
口部形成工程と下層レジスト膜露光工程との間に、上層
のレジスト膜に対してベーキングを行なう工程をさらに
備えていると、上層開口部が形成された上層のレジスト
膜が、下層のレジスト膜用の現像液に溶解しにくくなる
ため、T型のゲート電極の頂部を確実に形成することが
できる。
【0073】本発明の半導体装置の製造方法において、
下層開口部形成工程が、下層のレジスト膜及び上層のレ
ジスト膜に対してドライエッチングを行なうことによ
り、下層のレジスト膜及び上層のレジスト膜の残滓を除
去する工程を含むと、半導体基板におけるリセス部に対
してリセスエッチングを確実に行なえるため、半導体基
板のリセス部とゲート電極の脚部とのショットキー接触
の接触不良を防止できる。
【0074】本発明の半導体装置の製造方法において、
下層レジスト膜塗布工程が、下層のレジスト膜を塗布す
るよりも前に、半導体基板上に絶縁膜からなる密着層を
堆積する工程を含むと、下層のレジスト膜が、半導体基
板の基板面に対する密着性が低いEB露光用のレジスト
であっても基板面に対する密着性が向上するため、リセ
スエッチングをウエットエッチングで行なう際に、該密
着層が、リセス液がソース・ドレイン電極部の下側に侵
入することを防止するので、半導体装置の電気特性に悪
影響を与えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置を示
す構成断面図である。
【図2】(a)〜(c)は本発明の第1の実施形態に係
る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図であ
る。
【図3】(a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係
る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図であ
る。
【図4】(a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係
る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図であ
る。
【図5】(a)〜(d)は本発明の第2の実施形態に係
る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図であ
る。
【図6】(a)〜(d)は本発明の第2の実施形態に係
る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図であ
る。
【図7】(a)〜(d)は本発明の第2の実施形態に係
る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図であ
る。
【図8】第1の従来例に係る半導体装置の製造方法にお
けるT型ゲート電極の製造工程を示す工程順の構成断面
図である。
【図9】第1の従来例に係る半導体装置の製造方法にお
けるT型ゲート電極の製造工程を示す工程順の構成断面
図である。
【図10】第2の従来例に係る半導体装置の製造方法に
おけるT型ゲート電極の製造工程を示す工程順の構成断
面図である。
【符号の説明】
11 基板 12 バッファ層 13 チャネル層 14 バリア層 15 キャリア供給層 16 ショットキー層 17 キャップ層 18 T型ゲート電極 18a 頂部 18b 脚部 19 ソース電極 20 ドレイン電極 21 基板 21a 素子分離領域 22 バッファ層 23 チャネル層 24 バリア層 25 キャリア供給層 26 ショットキー層 27 キャップ層 31 エピタキシャル層 31a リセス部 32 レジストパターン 32a 開口部 33 ソース電極 34 ドレイン電極 35 下層のレジスト膜 35a 脚部形成領域 35b 下層開口部 36 上層のレジスト膜 36a 頂部形成領域 36b 上層開口部 37 ミキシング層 38A 金属膜 38B T型ゲート電極 38a 頂部 38b 脚部 40 保護絶縁膜(密着層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田邊 充 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 松井 敏明 東京都小金井市貫井北町4丁目2−1 郵 政省通信総合研究所内 (72)発明者 広瀬 信光 東京都小金井市貫井北町4丁目2−1 郵 政省通信総合研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に形成され、頂部と該頂部
    から下方に延びる脚部とからなるT型のゲート電極を備
    え、 前記T型のゲート電極は、前記脚部の頂部側部分におけ
    る基板面に平行な断面積が前記頂部側に徐々に大きくな
    るように形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 半導体基板の上に、頂部と該頂部から下
    方に延びる脚部とからなるT型のゲート電極を形成する
    半導体装置の製造方法であって、 前記半導体基板の上に電子ビームに対して反応する下層
    のレジスト膜を塗布する下層レジスト膜塗布工程と、 前記下層のレジスト膜の上に紫外線に対して反応する上
    層のレジスト膜を塗布する上層レジスト膜塗布工程と、 前記上層のレジスト膜に対して紫外線を照射することに
    より、前記上層のレジスト膜における前記ゲート電極の
    頂部形成領域をパターンニングした後、パターンニング
    された前記上層のレジスト膜を現像することにより、前
    記上層のレジスト膜における前記頂部形成領域に上層開
    口部を形成する上層開口部形成工程と、 前記下層のレジスト膜の上面における前記上層開口部に
    露出する領域に対して電子ビームを照射することによ
    り、前記下層のレジスト膜における前記ゲート電極の脚
    部形成領域をパターンニングした後、パターンニングさ
    れた前記下層のレジスト膜を現像することにより、前記
    下層のレジスト膜における前記脚部形成領域の前記頂部
    形成領域側に、該頂部形成領域に向かうにつれて開口径
    が徐々に大きくなる下層開口部を形成する下層開口部形
    成工程と、 前記半導体基板の上における前記下層開口部及び上層開
    口部にゲート電極形成用の導体膜を充填することによ
    り、前記導体膜からなるT型のゲート電極を形成するゲ
    ート電極形成工程とを備えていることを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記上層開口部形成工程は、 前記下層のレジスト膜と前記上層のレジスト膜との界面
    に、該下層のレジスト膜と該上層のレジスト膜とが混合
    されてなるミキシング層を形成する工程を含むことを特
    徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記上層のレジスト膜は化学増幅型のレ
    ジストからなることを特徴とする請求項2に記載の半導
    体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記下層のレジスト膜はポリメチルメタ
    クリレートを含むレジストからなり、 前記上層のレジスト膜はプロピレングリコールモノメチ
    ルエーテルアセテートを含むレジストからなることを特
    徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記上層開口部形成工程と前記下層開口
    部形成工程との間に、前記上層のレジスト膜に対してベ
    ーキングを行なう工程をさらに備えていることを特徴と
    する請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記下層開口部形成工程は、 前記下層のレジスト膜及び上層のレジスト膜に対してド
    ライエッチングを行なうことにより、前記下層のレジス
    ト膜及び上層のレジスト膜の残滓を除去する工程を含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記下層レジスト膜塗布工程は、 前記下層のレジスト膜を塗布するよりも前に、前記半導
    体基板の上に絶縁膜からなる密着層を堆積する工程を含
    むことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造
    方法。
JP23248198A 1997-09-11 1998-08-19 半導体装置及び半導体装置の製造方法 Pending JPH11150129A (ja)

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