JPH111437A - モズクエキスの製造方法 - Google Patents

モズクエキスの製造方法

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JPH111437A
JPH111437A JP9169538A JP16953897A JPH111437A JP H111437 A JPH111437 A JP H111437A JP 9169538 A JP9169538 A JP 9169538A JP 16953897 A JP16953897 A JP 16953897A JP H111437 A JPH111437 A JP H111437A
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JP
Japan
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mozuku
extract
producing
alcohol
boiling
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JP9169538A
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English (en)
Inventor
Kyosuke Owa
恭介 應和
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Horiuchi KK
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Horiuchi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】モズクには、例えば、動脈硬化を抑制したり制
ガン効果を表わしたりするアルギン酸やフコイダン構成
糖等の酸性多糖類、血圧の一過性の変動を調整するのに
役立つラミニン、コレステロール値を減らし、血栓がで
きるのを抑えることができるフコステロール、エイコサ
ペンタン酸等の飽和脂肪酸のような、生物活性を示す良
質の有機成分が含まれているが、このような有効成分
を、人が腸内で養分として消化したり、皮膚から体内に
浸透させたり、あるいは、点滴によって細胞中に直接入
れることができる形でエキス化することができなかっ
た。 【解決手段】モズクをアルコールの水溶液中で煮つつ、
その煮る過程でアルコールを追加し、モズクエキス混合
液を得、然る後、モズクエキス混合液を濾過してモズク
エキスを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モズクエキスの製
造方法に関するものである。更に詳しくは、極微細な分
子とし、皮膚から体内に直接浸透させることができ、
又、点滴によって細胞中に直接浸透させることもでき
る、モズクエキスの製造方法に関するものである。併せ
て、上記のように極微細な分子とし、医療品、化粧品、
キレート剤、健康食品・飲料水、その他海藻多糖類の単
一糖類物質等の素材又は末端物質として使用することも
できる、モズクエキスの製造方法に関するものである。
本明細書では、上記モズクとは、水雲、海蘊、褐藻類ナ
ガマツモ目の海藻等をいう。
【0002】
【従来の技術】モズクは海の中の養分を十分に吸収して
育った海の野菜である。モズクは陸上の一般の野菜のよ
うに蛋白質、脂質、炭水化物等を含んでいる。その上
に、野菜に比べて、ビタミンやミネラルが多く、中でも
カルシウム、マグネシウム、ヨウ素、鉄、亜鉛等の必須
微量元素の含有量が多いことが特徴である。又、モズク
は、生物活性を示す有機成分も含んでいる。例えば、動
脈硬化を抑制したり制ガン効果を表わしたりするアルギ
ン酸やフコイダン構成糖等の酸性多糖類、血圧の一過性
の変動を調整するのに役立つラミニン、コレステロール
値を減らし、血栓ができるのを抑えることができるフコ
ステロール、エイコサペンタン酸等の飽和脂肪酸であ
る。更に、良質の植物繊維を豊富に含んでいるのも大き
な特徴である。
【0003】モズクは、このような良質の有効成分を多
く含んでいるが、人の腸内では消化することができな
い。即ち、人の腸内には、食物をエンドワイズやエクソ
ワイズに分解できる酵素を分泌する菌が存在している
が、このような菌は、上記良質の有効成分を、人がモズ
クを食したときに腸内等で養分として消化できるように
分解することができない。況や、上記良質の有効成分
は、皮膚からも体内に直接浸透させることもできない
し、点滴によって細胞中に直接浸透させることもできな
い。
【0004】モズクの上記良質の有効成分を皮膚からも
体内に直接浸透させ又点滴によって細胞中に直接浸透さ
せることができるようにし、そして、食したときに腸内
等で養分として消化できるようにするために、上記良質
の有効成分を作っている構成体を切断して単体としエキ
スにすることが考えられている。しかしながら、工業的
規模によってエキスにする方法は行なわれていない。モ
ズクに含まれているフコイダン構成糖のみを実験室的に
抽出する方法が行なわれているにすぎない。その方法
は、次の通りである。
【0005】モズクの乾燥した粉砕物に多量の水を加え
て加熱し、フコイダン構成糖を水溶性アルギン酸と共に
抽出する。この抽出液に酢酸カルシウムを加え、濾過
し、アルギン酸の大部分を取り除く。この濾過液にセチ
ルピリジニウムクロリドを加え、フコイダン構成糖と残
りの少量のアルギン酸とを沈殿させる。これを塩化カル
シウムを含む液で処理し、残留しているアルギン酸を除
き、その残液にエタノールを加え、フコイダン構成糖を
沈降させて、フコイダン構成糖を得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記生産方法はモズク
の良質な有効成分のうちフコダイン構成糖のみを実験室
的に抽出する方法であり、フコダイン構成糖以外のその
他の有効成分はエキス化されていない。又、上記生産方
法によるエキスでは、モズクが有する全ての有効成分を
皮膚から体内に直接浸透させることができないし、又、
点滴によって細胞中に直接浸透させることもできない。
更に、食することにより体内に入ったときも、全ての有
効成分を腸内で消化することができない。
【0007】本発明は、上記課題を解決するもので、モ
ズクが有する全ての有効成分をエキスとして抽出するこ
とができるモズクエキスの製造方法を提供することを第
1の目的とする。モズクが有する全ての有効成分を皮膚
から体内に直接浸透させることができ、又、点滴によっ
て細胞中に直接浸透させることができるモズクエキスの
製造方法を提供することを第2の目的とする。又、食す
ることにより体内に入ったとき、全ての有効成分を腸内
で消化することができるモズクエキスの製造方法を提供
することを第3の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、モズクから抽出することによるモズクエキ
スの製造方法であって、アルコールの水溶液中でモズク
を煮て、モズクエキス混合液を得るステップ、上記モズ
クエキス混合液を濾過するステップ、を含むことを特徴
とする、モズクエキスの製造方法である。
【0009】第2の発明にあっては、モズクから抽出す
ることによるモズクエキスの製造方法であって、アルコ
ールの水溶液中でモズクを煮るステップ、モズクを煮る
過程でアルコールを追加し、モズクエキス混合液を得る
ステップ、上記モズクエキス混合液を濾過するステッ
プ、を含むことを特徴とする、モズクエキスの製造方法
である。
【0010】第3の発明にあっては、モズクから抽出す
ることによるモズクエキスの製造方法であって、加熱水
中でモズクを煮て硫酸多糖類を抽出するステップ、上記
抽出液にアルコールを添加し続けて煮るステップ、酸性
又はアルカリ性にし、更に続けて煮るステップ、硫酸多
糖類を水溶化した後、中和し濾過するステップ、を含む
ことを特徴とする、モズクエキスの製造方法である。
【0011】第4の発明にあっては、加水分解によりモ
ズクエキスを製造する方法であって、過酸化水素の水溶
液にモズクを入れ、紫外線を当て又はオゾンを吹き込
み、過酸化水素を加水分解するステップ、上記加水分解
液中でモズクを分解するステップ、モズクの分解後に生
成した酸化物を濾過するステップ、を含むことを特徴と
する、モズクエキスの製造方法である。
【0012】上記アルコールは、人体に毒性があるも
の、例えばメチルアルコール以外で、水溶性であり液状
のものは全て使用することができる。普通は、エチルア
ルコールが使用される。
【0013】(作 用)第1の発明に係るモズクエキス
の製造方法にあっては、アルコールの水溶液中でモズク
を煮るので、モズクの有効成分が、カロテノイドの分解
物、クロロフィルaの構造物の分解物、アルギン酸、フ
コイダン構成糖の分解物になるように切断され、又は微
小化する。上記エキスとなった単体は、更に詳述すれ
ば、カロテノイドの分解物はβーカロテン、ビオラキサ
ンチン、フコキサチン等であり、クロロフィルa構造物
の分解物はクロロフィルc1 、クロロフィルc2 等であ
り、フコイダン構成糖の分解物はフコース、ガラクトー
ス、マンノース、キシロース、ウロン酸、硫酸多糖類等
である。
【0014】モズクを煮る過程でアルコールが常時存在
しているので、難抽出性のクロロフィルaの構造物も確
実に抽出することができる。因に、モズクをアルコール
のみ又は水のみで煮ると、カロテノイドの分解物、クロ
ロフィルaの構造物、アルギン酸等は、各々の単体とし
ては抽出することはできない。上記のようにしてモズク
は、全ての有効成分の構成体が各成分に分離し、その結
果、分子内部がランダムに切断され、又は微小化した単
体即ちエキスとして抽出することができる。又、上記モ
ズクエキスは、切断され、又は微小化した単体であるの
で、皮膚からも体内に直接浸透することができ、点滴に
よって細胞中に直接浸透することもできる。更に、上記
モズクエキスは、食することにより体内に入ったときに
消化が極めてよくなる。
【0015】第2の発明に係るモズクエキスの製造方法
にあっては、アルコールの水溶液中でモズクを煮る工程
において、アルコールを追加する工程が設けられている
ので、上記第1の発明に係るモズクエキスの製造方法に
よる作用を更に確実にすることができる。
【0016】第3の発明に係るモズクエキスの製造方法
にあっては、モズクを加熱水中で煮るので、先ず、モズ
ク中の水溶性の硫酸多糖類が単体としてエキスとなって
抽出する。次いで、アルコールを添加することにより、
硫酸多糖類以外の有効成分の大部分を、第1の発明に係
るモズクエキスの製造方法におけるように、単体のエキ
スとして抽出する。更に、上記アルコールを添加した加
熱水を酸性又はアルカリ性にし、単体にならずに残留し
ている有効成分を、完全に切断し、又は微小化する。
【0017】その結果、モズクの全ての有効成分の構成
体が分離し、エキスとして抽出することができる。又、
上記モズクエキスは、切断され、又は微小化した単体で
あるので、皮膚からも体内に直接浸透させることがで
き、点滴によって細胞中に直接浸透させることもでき
る。更に、上記モズクエキスは、食することにより体内
に入ったときに極めて消化がよくなる。尚上記モズクエ
キスは、応用範囲を広くするために、殆どの場合、中和
して中性にしておく。
【0018】第4の発明に係るモズクエキスの製造方法
にあっては、モズクを入れた過酸化水素の水溶液は、紫
外線を当てられ又はオゾンを吹き込まれることにより、
過酸化水素が加水分解され、強い酸化力を有するように
なる。この強い酸化力により、モズクの有効成分の構成
体が分離し、その分子内部がランダムに切断され、又は
微小化する。その結果、モズクの全ての有効成分の構成
体が分離し、エキスとして抽出することができる。又、
上記モズクエキスは、切断され、又は微小化した単体で
あるので、皮膚からも体内に直接浸透させることがで
き、又点滴によって細胞中に直接入れることもできる。
更に、上記モズクエキスは、食することにより体内に入
ったときに消化が極めてよくなる。
【0019】
【実施例1】水55重量部、エチルアルコール45重量
部よりなる水溶液にモズクを入れて煮る。水及びエチル
アルコールが加熱されて蒸散し、徐々に減少していく。
このとき、水は継ぎ足さず、エチルアルコールだけを継
ぎ足していく。このような操作を続けると、モズクから
エキスが抽出するので、モズクは細っていく。そして、
最初に入れたモズクの重量とモズクエキスの混合液の重
量がほぼ同一になったときに抽出を終る。そのときモズ
クの細り具合は一定になる。これはモズク中にエキスが
含まれていないことを示す。モズクエキスの混合液を冷
却後濾過しモズクエキスを得る。
【0020】尚、最初に入れたモズクの重量とモズクエ
キスの混合液の重量とを、ほぼ同一にするのは、モズク
胞子体の表皮セルローズ(主に繊維質よりなる)及び表
皮自身には、合わせて水分がモズク重量の約半分含まれ
ており、この水分が離脱したときには、モズクエキスも
ほぼ抽出したものと考えられるからである。しかしなが
ら、上記の場合、最初に入れたモズクの重量とモズクエ
キスの混合液の重量とを、必ずしも、一致させなくても
よい。
【0021】
【実施例2】水にモズクを入れ煮こんでいき、硫酸多糖
類を十分に抽出する。この抽出物の粘性を下げ、同時に
水に不溶なクロロクィルaの構造物を溶かすため、エチ
ルアルコールを注ぎ入れる。このとき硫酸多糖類はゲル
化する。ゲル化後、加熱水の水素指数を測定しpHを4
以下の酸性又はpHを9以上のアルカリ性にし、続けて
煮込んでいき、硫酸多糖類以外のモズクの有効成分を切
断し、又は微小化する。先に抽出していた硫酸多糖類が
完全に水溶化した時点で抽出を終り濾過する。濾過後、
抽出液の水素指数を測定し、酸性であればアルカリによ
り、アルカリ性であれば酸により、それぞれ中和しモズ
クエキスを得る。
【0022】
【実施例3】過酸化水素の水溶液(過酸化水素は3.5
重量%含まれている)にモズクを入れ、紫外線を当て又
はオゾンを直接吹込み、過酸化水素を加水分解する。同
時に加水分解した液がモズクの有効成分を切断し、又は
微小化する。このような状態を2日間続ける。2日後、
この液は青紫色を呈するが、これは色素系統の物質の酸
化物であり、濾過して除く。このようにしてモズクエキ
スを得る。尚、注意すべきことは、過酸化水素は完全に
分解することである。このとき過酸化水素の安定剤、即
ちリン酸や尿酸が微量残留するので除去することであ
る。
【0023】(作 用)実施例1、2、及び3により得
られたモズクエキスは、全て実質的には同一であるの
で、実施例1により得られたものを用いた。そして、細
胞に対する浸透試験を下記3種の方法により試み、その
作用を調べた。
【0024】1:In vitroでのチロシナーゼ阻
害活性試験 表1に示す被験物質を用いた。
【0025】
【表1】
【0026】チロシナーゼ(1250nuit)を用い
て、酵素活性に対する影響を試験した。基質にはドーバ
(10nm)を用いて、モズクエキスの濃度は系内で1
00ppmとした。測定方法はドーバキノンの475n
mの吸光度を測定した。酵素を添加して14分後に測定
した。対照物質はコウジ酸を用いた。測定結果を表2に
示す。
【0027】
【表2】
【0028】表2から明らかなように、In vitr
o試験ではモズクエキスのチロシナーゼ阻害活性効果は
認められなかった。
【0029】2:B16マウスメラノーマ細胞における
チロシナーゼ阻害活性試験 表3に示す被験物質を用いた。
【0030】
【表3】
【0031】B16マウスメラノーマ細胞を表4に示す
液体培地に懸濁させ、トーマ血球計算板を使って2×1
5 /フラスコになるように計算してT−25フラスコ
に分注した。CO2 インキュベータ(5%CO2 )を用
いて37℃で1日間培養した。細胞の接着を確認して培
地交換をした後、各サンプルを25μl加え、最終濃度
が表4中の濃度になるようにした。
【0032】
【表4】
【0033】培養期間は6日間とし、3日に一度培地交
換を行なった。6日間培養後、遠心分離(800rp
m、1分間)を行ない、細胞を沈殿させ、細胞の色の程
度及び増殖の程度を表5に示す判定基準に従って肉眼で
判定した。
【0034】
【表5】
【0035】その結果を表6に示す。
【0036】
【表6】
【0037】3:線維芽細胞における細胞増殖測定試験 被験物質として、8種類の濃度の溶媒コントロール(D
MSO)とモズクエキスを用いた。上記濃度は、1pp
m、3ppm、5ppm、10ppm、30ppm、5
0ppm、100ppm、300ppm、及び500p
pmである。細胞及び培地は表7に示すものを使用し
た。
【0038】
【表7】
【0039】試験は次のようにして行なった。予め約
2.5×104 cells/mlの濃度になるように線
維芽細胞の懸濁液を作り、これを、96ウェルプレート
の各ウェルに、0.1ml/ウェル(約2500tel
ls/ウェル)になるように加えた。このプレートをイ
ンキュベータ(37℃、5%CO2 、加湿)にて培養し
た。培養を開始してから48時間後、多数の有糸分裂が
行なわれており、線維芽細胞が活発な増殖をしているこ
とを確認した。この段階で、線維芽細胞の30〜50%
がコンフルエントになっていた。
【0040】FGM−2を使って、各被験物質が、上記
7種類の濃度が最終濃度になるように希釈液を作った。
このようにして得られた各濃度の被験物質を、上記細胞
を培養した各ウェルに0.1ml/ウェル添加した。未
処理の溶媒コントロールには、FGM−2を0.1ml
/ウェル添加した。上記各ウェルのプレートをインキュ
ベータ(37℃、5%CO2 、加湿)にて培養した。
【0041】48時間後に、培養した各ウェルに、ニュ
ートラルレッド溶液(約50μl/生理食塩水1ml、
に調整)を0.1ml/ウェル添加し、インキュベータ
(37℃、5%CO2 、加湿)にて培養した。2時間
後、各ウェルのプレートを反転し、上澄液を除き、洗浄
・固定液を0.2ml/ウェル添加し、常温で放置し
た。1分後、上記プレートを反転し、上澄液を除き、D
MSOを0.1ml/ウェル添加し、常温で放置した。
【0042】20分後、マイクロプレートリーダーで5
45nmの吸光度を測定し、細胞生存率を次の式により
算出した。 被験物質希釈液添加時の545nmの吸光度/溶媒コン
トロールの545nmの吸光度=溶媒コントロールに対
する生存率 この結果を図1に示す。図1は、被験物質の各濃度の希
釈液の線維芽細胞における545nmの吸光度と溶媒コ
ントロールに対する生存率とを表わすグラフである。グ
ラフ中曲線は生存率を示す。又、上記曲線はモズクエキ
スによる線維芽細胞の増殖程度をも示す。
【0043】上記1:、2及び3:のモズクエキスを用
いての細胞に対する浸透試験の結果より、モズクエキス
を食することにより体内に入ったときに消化性がよく、
又、皮膚からも体内に直接浸透させることもでき、更に
又、点滴によって細胞中に直接浸透させることもできる
と判断される。
【0044】本明細書で使用している用語と表現は、あ
くまでも説明上のものであって、なんら限定的なもので
はなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等
価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の
技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるとい
うことは言うまでもない。
【0045】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)請求項1の発明に係るモズクエキスの製造方法に
あっては、アルコールの水溶液中でモズクを煮るので、
モズクの有効成分が、カロテノイドの分解物、クロロフ
ィルaの構造物の分解物、アルギン酸、フコイダン構成
糖の分解物になるように切断され、又は微小化する。上
記エキスとなった単体は、更に詳述すれば、カロテノイ
ドの分解物はβーカロテン、ビオラキサンチン、フコキ
サチン等であり、クロロフィルa構造物の分解物はクロ
ロフィルc1 、クロロフィルc2 等であり、フコイダン
構成糖の分解物はフコース、ガラクトース、マンノー
ス、キシロース、ウロン酸、硫酸多糖類等である。
【0046】モズクを煮る過程でアルコールが常時存在
しているので、難抽出性のクロロフィルaの構造物も確
実に抽出することができる。因に、モズクをアルコール
のみ又は水のみで煮ると、カロテノイドの分解物、クロ
ロフィルaの構造物、アルギン酸等は、各々の単体とし
ては抽出することはできない。上記のようにしてモズク
は、全ての有効成分の構成体が各成分に分離し、その結
果、分子内部がランダムに切断され、又は微小化した単
体即ちエキスとして抽出することができる。又、上記モ
ズクエキスは、切断され、又は微小化した単体であるの
で、皮膚からも体内に直接浸透することができ、点滴に
よって細胞中に直接浸透することもできる。更に、上記
モズクエキスは、食することにより体内に入ったときに
消化が極めてよくなる。
【0047】(b)請求項2の発明に係るモズクエキス
の製造方法にあっては、アルコールの水溶液中でのモズ
クを煮る工程において、アルコールを追加する工程が設
けられているので、上記請求項1の発明に係るモズクエ
キスの製造方法による作用を更に確実にすることができ
る。
【0048】(c)請求項3の発明に係るモズクエキス
の製造方法にあっては、モズクを加熱水中で煮るので、
先ず、モズク中の水溶性の硫酸多糖類が単体としてエキ
スとなって抽出する。次いで、アルコールを添加するこ
とにより、硫酸多糖類以外の有効成分の大部分を、第1
の発明に係るモズクエキスの製造方法におけるように、
単体のエキスとして抽出する。更に、上記アルコールを
添加した加熱水を酸性又はアルカリ性にし、単体になら
ずに残留している有効成分を、完全に切断し、又は微小
化する。
【0049】その結果、モズクの全ての有効成分の構成
体が分離し、エキスとして抽出することができる。又、
上記モズクエキスは、切断され、又は微小化した単体で
あるので、皮膚からも体内に直接浸透させることがで
き、点滴によって細胞中に直接浸透させることもでき
る。更に、上記モズクエキスは、食することにより体内
に入ったときに極めて消化がよくなる。
【0050】(d)請求項4の発明に係るモズクエキス
の製造方法にあっては、モズクを入れた過酸化水素の水
溶液は、紫外線を当てられ又はオゾンを吹き込まれるこ
とにより、過酸化水素が加水分解され、強い酸化力を有
するようになる。この強い酸化力により、モズクの有効
成分の構成体が分離し、その分子内部がランダムに切断
され、又は微小化する。その結果、モズクの全ての有効
成分の構成体が分離し、エキスとして抽出することがで
きる。又、上記モズクエキスは、切断され、又は微小化
した単体であるので、皮膚からも体内に直接浸透させる
ことができ、又点滴によって細胞中に直接入れることも
できる。更に、上記モズクエキスは、食することにより
体内に入ったときに消化が極めてよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】被験物質の各濃度の希釈液の線維芽細胞におけ
る545nmの吸光度と溶媒コントロールに対する生存
率とを表わすグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 7/00 A61K 7/00 K // A61K 31/725 AED 31/725 AED

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モズクから抽出することによるモズクエ
    キスの製造方法であって、 アルコールの水溶液中でモズクを煮て、モズクエキス混
    合液を得るステップ、 上記モズクエキス混合液を濾過するステップ、 を含むことを特徴とする、 モズクエキスの製造方法。
  2. 【請求項2】 モズクから抽出することによるモズクエ
    キスの製造方法であって、 アルコールの水溶液中でモズクを煮るステップ、 モズクを煮る過程でアルコールを追加し、モズクエキス
    混合液を得るステップ、 上記モズクエキス混合液を濾過するステップ、 を含むことを特徴とする、 モズクエキスの製造方法。
  3. 【請求項3】 モズクから抽出することによるモズクエ
    キスの製造方法であって、 加熱水中でモズクを煮て硫酸多糖類を抽出するステッ
    プ、 上記抽出液にアルコールを添加し続けて煮るステップ、 酸性又はアルカリ性にし、更に続けて煮るステップ、 硫酸多糖類を水溶化した後、中和し濾過するステップ、 を含むことを特徴とする、 モズクエキスの製造方法。
  4. 【請求項4】 加水分解した液によるモズクエキスの製
    造方法であって、 過酸化水素の水溶液にモズクを入れ、紫外線を当て又は
    オゾンを吹き込み、過酸化水素を加水分解するステッ
    プ、 上記加水分解液中でモズクを分解するステップ、 モズクの分解後に生成した酸化物を濾過するステップ、 を含むことを特徴とする、 モズクエキスの製造方法。
JP9169538A 1997-06-10 1997-06-10 モズクエキスの製造方法 Pending JPH111437A (ja)

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Cited By (5)

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