JPH11128711A - 撹拌装置 - Google Patents

撹拌装置

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JPH11128711A
JPH11128711A JP29204797A JP29204797A JPH11128711A JP H11128711 A JPH11128711 A JP H11128711A JP 29204797 A JP29204797 A JP 29204797A JP 29204797 A JP29204797 A JP 29204797A JP H11128711 A JPH11128711 A JP H11128711A
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JP
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stirring
blade
helical ribbon
tank
blades
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JP29204797A
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English (en)
Inventor
Satoo Eto
恵男 江藤
Kumiko Minezaki
久美子 峯崎
Mitsugi Saito
貢 斎藤
Nobumoto Kasahara
伸元 笠原
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J19/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J19/18Stationary reactors having moving elements inside
    • B01J19/20Stationary reactors having moving elements inside in the form of helices, e.g. screw reactors

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高粘度流体の上下方向の流れを向上させ、撹拌
槽内全体にわたり混合を促進し、伝熱効率を向上させ
る。 【解決手段】ヘリカルリボン翼4の一部から撹拌軸に向
けて伸びたリボン状の翼6、およびヘリカルリボン翼の
外周に沿わせてスクレイパー5が設けられたヘリカルリ
ボン翼を有する撹拌翼、またこの撹拌翼の下部にパドル
翼7を組み合わせた複合撹拌翼、さらに、この複合撹拌
翼にさらに邪魔板8を組み合わせた撹拌装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高粘度流体および
懸濁状態の流体を撹拌するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ヘリカルリボン翼を有する撹拌翼は化学
工業、食品工業などで高粘度流体、ペースト状流体の撹
拌混合に用いられる。このヘリカルリボン翼は、当該翼
と伝熱面である撹拌槽壁とのクリアランスを小さくする
ことにより、壁近傍の流体を積極的に流動させ、滞留し
やすい流体の層(以下、境膜という)の更新を促進さ
せ、伝熱速度を向上させるという効果を有する。また、
ヘリカルリボン翼を使用することによって、槽内全域に
流体の上下方向の流れを起こし、伝熱効率を向上させ、
撹拌槽内温度の均一化が図られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】実際の撹拌系では、た
とえば、重合反応のように徐々に流体の粘度が高粘度化
するものが数多くみられる。しかし、流動状態が層流域
では撹拌に要する動力が液の粘度に比例して増大するの
で、液が高粘度になるほど大きな撹拌動力を要し、充分
な分散、混合状態を得ることが困難となる。また、境膜
の充分な更新が達成されず伝熱効率も低下し槽内の温度
むら(槽内の最高温度と最低温度の差をいう)も大きく
なる。さらに、液の粘度が高いと、撹拌動力から変換さ
れる熱、すなわち剪断熱の発生が撹拌槽内の温度むらを
さらに助長させる場合がある。
【0004】この対策として、スクレイパーを撹拌軸に
平行に、かつ撹拌槽壁に接触して設置して、境膜の更新
をより促進させて伝熱効率の向上を図る撹拌翼を有する
撹拌装置が知られている。図6にこの装置の例を示す。
スクレイパー7を撹拌軸1に平行にヘリカルリボン翼4
に取り付けたフレーム10に設置してなる撹拌翼が支持
棒2を介して撹拌軸1に固定されている。
【0005】しかし、この撹拌装置では、撹拌軸に平行
に設置したスクレイパー7がヘリカルリボン翼による上
下方向の流れを阻害し、流体と撹拌翼の共まわりを助長
し、槽全体の流動を悪化させる。また、境膜更新の効果
を打ち消し伝熱効率が低下する欠点がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決すべくなされたもので、ヘリカルリボン翼の一部から
撹拌軸槽に向けて伸びたリボン状の翼、およびヘリカル
リボン翼の外周に沿わせてスクレイパーが設けられたヘ
リカルリボン翼を有する撹拌翼、を有する撹拌装置を提
供する。
【0007】また、撹拌翼が、ヘリカルリボン翼を一条
または複数条有し、その下部にパドル翼を有する上記撹
拌装置を提供する。
【0008】さらに、撹拌槽の静止気液界面部に邪魔板
を設置してなる上記撹拌装置を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の撹拌装置の一例を図1に
示す。図1に示すように、上段のヘリカルリボン翼4の
一部から撹拌軸に向けて伸びたリボン状の翼6を有して
いる。リボン状の翼6の先端部は、ヘリカルリボン翼4
上のリボン状の翼6の起点よりも撹拌軸への距離は小さ
い。ヘリカルリボン翼4の外周に沿って、撹拌槽の内壁
に接する部分にスクレイパー5が設けられる。通常、ス
クレイパー5はリボン状の翼6に設けないが、設けても
よい。図2は本発明の撹拌装置の一例の立面図である。
【0010】このヘリカルリボン翼4は支持棒2および
3を介して撹拌軸1に取り付けられている。撹拌翼を固
定する方法としては、1本の支持棒で固定する方法もあ
るが、複数本の支持棒を設けるなど複数の点で撹拌翼を
固定することができる。ヘリカルリボン翼4は2条設け
ているが、1条のみまたは3条以上からなるヘリカルリ
ボン翼も設置できる。通常は、2条または1条のヘリカ
ルリボン翼が好ましい。上記ヘリカルリボン翼に、さら
に1条のみまたは3条以上からなるヘリカルリボン翼を
支持棒を介して撹拌軸に取り付けて数段とした撹拌装置
でもよい。また、設置された数段のヘリカルリボン翼が
それぞれその一部から撹拌槽の内部に向けたリボン状の
翼を有していてもよく、一段のヘリカルリボン翼のみが
リボン状の翼を有していてもよい。
【0011】リボン状の翼6は、撹拌槽壁近傍の高粘性
流体を撹拌軸方向に強制流を起こし伝熱速度を向上さ
せ、さらに、槽内の流体を均一に混合、分散させると同
時に、パドル翼7は槽下部の液滞留部が生じさせない効
果を有する。
【0012】パドル翼7として、撹拌軸1に対し平行す
なわちパドル翼の傾斜角度が0°か、傾斜しているもの
を適宜選択して用いることができる。通常、ヘリカルリ
ボン翼により撹拌槽壁近傍の流体を槽上方向に、ヘリカ
ルリボン翼の一部から撹拌槽の内部に向けて伸びたリボ
ン状の翼により流体を槽下方向に、パドル翼7により槽
上方向に強制流を起こすことが好ましい。
【0013】さらに、撹拌槽壁の静止気液界面部に邪魔
板8が取り付けることにより、撹拌効率を上げることが
できる。邪魔板8は2枚以上が好ましく、通常、2また
は4枚設置される。また、スクレイパー付きのヘリカル
リボン翼のみからなる撹拌翼と邪魔板の組み合わせから
なる撹拌装置としてもよい。
【0014】邪魔板を設置することにより、懸濁重合等
に代表されるような微小固体の分散する系、および反応
の進行につれ高粘度化する系において、たとえば、低粘
度の重合初期から高粘度の重合後半まで均一に混合でき
る。
【0015】リボン状の翼は、形状や大きさの異なるリ
ボン状の翼を適宜用いることができる。リボン状の翼と
して、全てのヘリカルリボン翼の一部から伸ばすことも
でき、また一条のヘリカルリボン翼の端部からのみ伸ば
すこともできる。このように様々な組み合わせが可能で
あり、種々の特性を有する流体の撹拌に適用することが
できる。
【0016】また、リボン状の翼の翼幅を、ヘリカルリ
ボン翼の翼幅より細くすることも、太くすることもでき
る。撹拌する流体に適した翼幅を用いることで、種々の
特性を有する流体の撹拌に適用することができる。
【0017】図1において、Dは撹拌槽径、dはヘリカ
ルリボン翼径、d1 はヘリカルリボン翼幅、d3 はヘリ
カルリボン翼4の一部から撹拌軸に向けて伸びたリボン
状の翼6の翼長、d4 はパドル翼7の翼長、hはヘリカ
ルリボン翼高、h1 はヘリカルリボン翼のピッチを示
す。
【0018】リボン状の翼をヘリカルリボン翼の上部の
末端に設置することもできる。図3にその例を示す。リ
ボン状の翼の一部を気液界面部より上に設置することに
より、一般に混合されにくい気液界面部、特に撹拌槽の
中心部での混合性が向上するという効果がある。また、
ガス吸収またはガス放出を伴う工程においては、ガス吸
収性またはガス放出性が向上するという効果がある。こ
の場合、通常、ヘリカルリボン翼4の外周に沿って、撹
拌槽の内壁に接する部分にスクレイパー5が設けられ
る。
【0019】リボン状の翼の傾きは、ヘリカルリボン翼
と同様にすることもできるが、異なる傾きにすることも
できる。リボン状の翼の傾きがヘリカルリボン翼の傾き
と異なる例を図4に示す。リボン状の翼は様々な傾きに
することができ、撹拌する流体に適した傾きを用いるこ
とで、種々の特性を有する流体の撹拌に適用することが
できる。
【0020】本発明の撹拌装置は、ヘリカルリボンの外
周に沿わせてスクレイパーを設置して境膜の更新をより
促進させて伝熱効率の向上を図るとともに、リボン状の
翼により上下方向の流れを向上させ、ヘリカルリボン翼
のみの翼に比べ流体の混合や伝熱速度を向上させるとい
う優れた効果を有する。
【0021】ヘリカルリボン翼の外周に沿って設けられ
たスクレイパーは、撹拌槽壁に押し付け、曲げて用いら
れるため、スクレイパーの材質としては、撹拌槽壁との
摩耗による撹拌槽自体の損傷がないこと、軽量で取り付
け取り外しが容易であることから樹脂製であることが好
ましい。特に、耐熱性、耐薬品性、付着スケールが除去
しやすいなどからフッ素樹脂、たとえばポリテトラフル
オロエチレン製が好ましい。
【0022】本発明のヘリカルリボン翼にスクレイパー
を取り付けた一例を図5に示す。翼幅d1 の平板状のヘ
リカルリボン翼4に一部重ね合わせて幅d2 のスクレイ
パー5が取り付けられる。スクレイパー5はヘリカルリ
ボン翼4にネジ止めしてあるが、他の方法で固定しても
よい。なお、ヘリカルリボン翼4の厚みは撹拌系により
適宜設定される。
【0023】本発明の撹拌装置のサイズに関しては、取
り付けたスクレイパー外端までの径(d+2d2 )の撹
拌槽径Dに対する比は1.01〜1.05が好ましい。
この範囲外では、撹拌装置として撹拌槽壁を掻く充分な
効果が得られにくい。スクレイパー外端からヘリカルリ
ボン翼内端の長さ(d1 +d2 )の撹拌槽径Dに対する
比は0.04〜0.16が好ましい。この範囲外では、
撹拌動力が上昇し、さらに、均一な混合状態や適正な伝
熱係数が得られにくい。
【0024】リボン状の翼の翼長d3 の撹拌槽径Dに対
する比は0.2〜0.85が好ましい。この範囲外で
は、撹拌動力が上昇し、均一な混合状態が得られにく
い。撹拌翼の下部に設置されたパドル翼7の翼長d4
撹拌槽径Dに対する比は0.70〜0.98が好まし
い。この範囲外では、下部の混合が不良となり、槽下部
に液の滞留部が生じやすくなる。
【0025】ヘリカルリボン翼の翼ピッチh1 のヘリカ
ルリボン翼の翼高hに対する比は、通常、1以上である
が、1未満でもよい。ヘリカルリボン翼の翼径dの撹拌
槽径Dに対する比は0.95〜0.97が好ましい。
【0026】本発明の撹拌装置は、単量体を重合して重
合体を製造するための重合反応装置として特に適する。
実施例に示す含フッ素単量体の重合体ばかりでなく、オ
レフィン、塩化ビニル、メタクリレート等の種々の単量
体の重合体の製造に適用できる。とりわけ、テトラフル
オロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビ
ニリデン、へキサフルオロプロペン等の含フッ素単量体
の単独重合体や共重合体の製造に最適の撹拌装置であ
る。
【0027】
【実施例】
[合成例]内容積10リットルのステンレス製反応容器
を脱気し、重合溶媒として3,3,4,4,5,5,
6,6,6−ノナフルオロヘキサンを10.5kg、
(パーフルオロブチル)エチレンを15g、テトラフル
オロエチレンを710g、エチレンを50g、連鎖移動
剤としてシクロヘキサンを10.5g仕込んだ。開始剤
としてビス(パーフルオロブチリル)パーオキシドの1
重量%パーフルオロヘキサン溶液を仕込み、65℃にて
反応を開始させた。
【0028】反応中、テトラフルオロエチレン/エチレ
ンの組成比が53/47(モル比)の混合ガスを導入
し、反応圧力を8.1kg/cm2 に保持し、重合速度
がほぼ一定になるように重合開始剤を断続的に仕込み、
合計100cc仕込んだ。
【0029】8時間後に共重合体を1.1kg、濃度と
して130g/リットルのスラリーが得られた。このス
ラリーの粘度は撹拌動力から推算すると重合温度65℃
において5000cPであった。使用した撹拌装置は、
2条のヘリカルリボン翼にスクレイパーを撹拌軸に平行
に設置された撹拌翼を有し、邪魔板を設置しなかった。
【0030】[例1]2条で、翼径dが195mm、翼
高hが150mm、翼幅d1 が20mm、翼ピッチと翼
径の比(h1 /d)が0.821であるヘリカルリボン
翼の上部から75mmの位置に撹拌軸に向けて伸び、翼
長が80mm、斜度45°のリボン状の翼を有し、スク
レイパーは、厚さ1mm、幅15mmのPTFE板をヘ
リカルリボン翼の外周に沿わせ、ヘリカルリボン翼の外
端から5mm(d2 )はみ出すように取り付けた。この
撹拌翼を撹拌槽底部が1/2半楕円で、槽径が200m
m、槽高380mmで内容積10リットルのガラス撹拌
槽に設置した。この装置を図1に示す。
【0031】この槽に濃度1.5重量%、粘度5000
cPのヒドロキシエチルセルロース(HEC)(Aqu
alon社製、商品名;NATROSOL−250H
R)水溶液7kgを仕込み、それにトレーサ粒子(粒子
径5mm、密度1.4g/cm 3 )を添加し60rpm
にて撹拌し、トレーサ粒子の動きを目視観察した。その
結果、トレーサ粒子は回転方向および上下方向に移動
し、槽内全体に充分な混合が得られた。
【0032】[例2(比較例)]2条で、翼径dが19
5mm、翼高hが150mm、翼幅d1 が20mm、翼
ピッチと翼径の比(h1 /d)が0.821のヘリカル
リボン翼に、厚さ1mm、幅10mmのPTFE製スク
レイパーを、撹拌軸に平行でヘリカルリボン翼の外端に
設置されたフレームに取り付けた。この翼を例1と同じ
ガラス撹拌槽に設置した。例1と同様にこの槽にHEC
水溶液7kgとトレーサ粒子を仕込み、トレーサ粒子の
動きを目視観察した。その結果、トレーサ粒子は回転方
向には移動するが上下方向にはほとんど移動せず、槽内
全体に充分な混合は得られなかった。
【0033】[例3]例1と同じ撹拌翼を、槽底部が1
/2半楕円で、槽径が200mm、槽高が380mmの
ジャケット付きステンレス製の内容積10リットルの撹
拌槽に設置した。この槽に濃度1.5重量%HEC水溶
液7kg、水酸化ナトリウム1kgを仕込み、回転数3
00rpm一定条件下で、濃硫酸(濃度98%)を15
g/分の速度で600g滴下し、槽内温度およびジャケ
ット温度と、中和熱および水和熱を基に算出した総括伝
熱係数は438kcal/m2 /hr/℃であった。ま
た、槽内の温度むらは0.5℃以内であった。
【0034】[例4(比較例)]例2と同じ撹拌翼を例
3と同じステンレス撹拌槽に設置し、例3と同様にして
総括伝熱係数を求めた。総括伝熱係数は335kcal
/m2 /hr/℃であった。また、槽内の温度むらは
2.8℃であった。
【0035】[例5]例1の撹拌翼の下部に上向流促進
のために、槽底部の形状に合わせた翼長が195mm、
翼幅が55mmで30°傾斜の2枚パドル翼を設置した
撹拌翼を例1と同じガラス撹拌槽に設置し、合成例で得
られたスラリーを11kg仕込み、例1と同様にしてト
レーサ粒子を添加し100rpmにて撹拌し、トレーサ
粒子の動きを目視観察した。その結果、共重合体濃度が
高いスラリー系においても淀みがなく、トレーサは回転
方向および上下方向に移動し、槽内全体に充分な混合が
得られた。
【0036】[例6(比較例)]例2と同じ撹拌翼の下
部に上向流促進のために、槽底部の形状に合わせた翼長
が195mm、翼幅が55mmで30°傾斜の2枚パド
ル翼を設置した撹拌翼を例1と同じガラス撹拌槽に設置
し、合成例で得られたスラリーを11kg仕込み、例5
と同様の試験を行った。その結果、トレーサは回転方向
には移動するが上下方向にはほとんど移動せず、槽内全
体に充分な混合は得られなかった。
【0037】[例7]例5と同じ撹拌翼を、例3と同じ
ステンレス撹拌槽に設置した。この槽を用いて合成例と
同様にして溶液重合を行った。共重合体濃度が125g
/リットルのスラリーが得られた。この重合における総
括伝熱係数は、285kcal/m2/hr/℃であっ
た。また反応槽内の温度むらも、1℃以内と小さかっ
た。共重合体が重合溶媒に膨潤した得られたスラリーの
重合反応温度における見掛け粘度は、撹拌動力から49
00cPと推算された。
【0038】[例8]重合溶媒を1,1,2,2,3,
3,4,4,5,5,6,6,6−トリデカフルオロヘ
キサンに代えた以外は例7と同様にして溶液重合を行っ
た。共重合体濃度が122g/リットルのスラリーが得
られた。この重合における総括伝熱係数は、287kc
al/m2 /hr/℃であった。また反応槽内の温度む
らも、1℃以内と小さかった。このスラリーの重合温度
におけるその見かけ粘度は撹拌動力から4800cPと
推算された。
【0039】[例9]重合溶媒をパーフルオロヘキサン
に代えた以外は例7と同様にして溶液重合を行った。共
重合体濃度が130g/リットルのスラリーが得られ
た。この重合における総括伝熱係数は、290kcal
/m2 /hr/℃であった。また、反応槽内の温度むら
も1℃以内と小さかった。
【0040】[例10(比較例)]例6と同様の撹拌翼
を用いる以外は例9と同様にして溶液重合を行った。共
重合体の濃度が120g/リットルのスラリーが得られ
た。この重合における総括伝熱係数は、125kcal
/m2 /hr/℃であった。また、反応槽内の温度むら
は2.3℃であった。共重合体がパーフルオロヘキサン
に膨潤した得られたスラリーの重合温度におけるその見
かけ粘度は、撹拌動力から4700cPと推算された。
【0041】[例11]例5の撹拌翼を例1と同じガラ
ス撹拌槽に設置し、また静止気液界面に2枚の邪魔板を
取り付けた。その槽に脱塩水を3.59kg、パーフル
オロヘキサンを5.62kgを仕込み、トレーサ粒子を
添加し、200rpmにて撹拌してトレーサ粒子の動き
の目視観察を行った。滞留部もなく均一な懸濁状態が得
られた。
【0042】[例12(比較例)]例6の撹拌翼に代え
た以外は、例11と同様にして撹拌試験を行った。その
結果300rpmにて、ガラス槽下部周辺にトレーサ粒
子の滞留部が現れ、さらに撹拌回転数を上げてもその滞
留部は解消されず、均一な懸濁状態が得られなかった。
【0043】[例13]例5の撹拌翼を例3と同様の撹
拌槽に設置し、また静止気液界面に2枚の邪魔板を取り
付けた。この槽を脱気し、3.59kgの脱塩水、5.
62kgのパーフルオロヘキサン、15gの(パーフル
オロヘキシル)エチレン、798gのテトラフルオロエ
チレン、28gのエチレンを仕込んだ。連鎖移動剤とし
てシクロヘキサンを3.59g、開始剤としてビス(パ
ーフルオロブリチル)パーオキシドの1重量%パーフル
オロヘキサン溶液を仕込み、懸濁重合反応を開始させ
た。反応中、反応器内にテトラフルオロエチレン/エチ
レンの組成が60/40(モル比)の混合ガスを導入
し、反応圧力を14.7kg/cm2 に保持し、重合速
度が一定になるように断続的に重合開始剤を仕込み、合
計200cc仕込んだ。8時間後に共重合体にて1.1
kg、濃度として135g/リットルの懸濁液が得られ
た。この重合における総括伝熱係数は、420kcal
/m2 /hr/℃であった。また、反応槽内の温度むら
も1℃以内と小さかった。
【0044】[例14(比較例)]例6と同様の撹拌翼
を用いた以外は例13と同様にして懸濁重合を行った。
この重合における総括伝熱係数は120kcal/m2
/hr/℃であった。また、反応槽内の温度むらは2.
3℃であった。
【0045】
【発明の効果】本発明は、ヘリカルリボン翼の一部から
撹拌軸に向けて伸びたリボン状の翼、およびヘリカルリ
ボン翼の外周に沿わせてスクレイパーが設けられたヘリ
カルリボン翼を有する撹拌翼により上下方向の流れを向
上し、撹拌槽全体にわたり混合を促進させ伝熱速度を向
上し、撹拌槽内温度の均一化の促進を図かることができ
る。また、流体の循環流を促進すべく、下部にパドル翼
を補助翼として併設することにより、全体の混合をさら
に改良できる。さらに、撹拌槽に邪魔板を設置すること
により、重合初期の低スラリー濃度の低見掛け粘度の懸
濁分散状態から重合後期の高スラリー濃度の高見掛け粘
度の懸濁重合系において良好な混合状態が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撹拌装置の一例の正面図
【図2】本発明の撹拌装置の別の例の立面図
【図3】本発明の撹拌装置の別の例の正面図
【図4】本発明の撹拌装置の別の例の正面図
【図5】本発明におけるスクレイパー付ヘリカルリボン
翼の断面図
【図6】従来の撹拌装置の正面図
【符号の説明】
1:撹拌軸 2、3:支持棒 4:ヘリカルリボン翼 5:スクレイパー 6:リボン状の翼 7:下部パドル翼 8:邪魔板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠原 伸元 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘリカルリボン翼の一部から撹拌軸に向け
    て伸びたリボン状の翼、およびヘリカルリボン翼の外周
    に沿わせてスクレイパーが設けられたヘリカルリボン翼
    を有する撹拌翼、を有する撹拌装置。
  2. 【請求項2】撹拌翼が、ヘリカルリボン翼を一条または
    複数条有する撹拌翼である請求項1記載の撹拌装置。
  3. 【請求項3】撹拌翼が、その下部にパドル翼を有する請
    求項1または2記載の撹拌装置。
  4. 【請求項4】さらに、撹拌槽の静止気液界面部に邪魔板
    を設置してなる請求項1〜3のいずれか記載の撹拌装
    置。
JP29204797A 1997-10-24 1997-10-24 撹拌装置 Pending JPH11128711A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014231563A (ja) * 2013-05-29 2014-12-11 旭硝子株式会社 硬化性樹脂組成物の製造方法
CN106179165A (zh) * 2016-08-01 2016-12-07 江苏极易新材料有限公司 一种避免固体物料堆积的反应釜
JP2017096882A (ja) * 2015-11-27 2017-06-01 株式会社東芝 トリチウム濃度測定装置及びトリチウム濃度測定方法
CN114100494A (zh) * 2021-11-08 2022-03-01 江西睿达新能源科技有限公司 一种三元前驱体的生产设备及生产工艺
WO2023189629A1 (ja) * 2022-03-31 2023-10-05 Agc株式会社 含フッ素共重合体の製造方法

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