JPH11110420A - 回路シミュレーション方法、回路シミュレーション装置及び記録媒体 - Google Patents

回路シミュレーション方法、回路シミュレーション装置及び記録媒体

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JPH11110420A
JPH11110420A JP9269042A JP26904297A JPH11110420A JP H11110420 A JPH11110420 A JP H11110420A JP 9269042 A JP9269042 A JP 9269042A JP 26904297 A JP26904297 A JP 26904297A JP H11110420 A JPH11110420 A JP H11110420A
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transient
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Akihiro Sakamoto
明広 坂本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アナログ回路設計等で重要である回路の動作点
を高速にかつ確実に求めることができるようにする。 【解決手段】動作点を決定する際に、まず、入力データ
13に基づいて過渡解析16を行い、この過渡解析16
で得た各ノードの電圧値を初期値として、直流解析17
を実行する。過渡解析16では、収束条件(精度パラメ
ータ)を変化させるものとし、相対的に甘い収束条件で
まず第1の過渡解析を行い、第1の過渡解析での結果を
初期値として、相対的に厳しい収束条件で第2の過渡解
析を行うようにしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子回路の動
作や特性を計算機によって解析する回路シミュレーショ
ン方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI(大規模集積回路)の設計支援な
どを目的として、計算機により回路の特性や動作を解析
することを回路シミュレーションといい、回路シミュレ
ーションを実行するための計算機プログラムのことを一
般に回路シミュレータという。
【0003】図6は、従来の回路シミュレーション方法
でのシミュレーション手順とデータの流れとを示す図で
ある。回路を構成する素子の接続関係(回路構成81)
と各素子の特性(素子特性82)とからなる回路情報を
入力データ83とし、この入力データ83に基づいて回
路シミュレーション84を実行する。回路シミュレーシ
ョン84では、時刻を表わす変数をtとして、まず、電
源投入直後の状態等の初期状態に相当するt=0での動
作点の解析を行う。動作点の解析とは、各ノードの電圧
(や電流)を決定することである。動作点の解析は、直
流解析85あるいは過渡解析86のいずれかを選択して
実行される。そして、解析された動作点に基づいてt>
0での解析が過渡解析87によって行われ、回路シミュ
レーション84の結果として回路特性90が出力する。
【0004】ここで直流解析とは、解析対象の回路を直
流回路網とみて、キルヒホッフの法則などを用いて回路
網中の各点の電圧や電流を決定する解析方法である。こ
れに対し、過渡解析は、各素子の過渡応答に基づき、回
路網の各ノードの電流や電圧の時間変化を求める解析方
法である。本来ならば直流電流解析での情報である動作
点について、その解析に過渡解析を適用する場合には、
例えば、全ての素子の印加電圧が0である状態から回路
網に所定の電源電圧が印加された状態に変化したとし
て、その時の各ノードでの電圧値の変化を調べ、各ノー
ドの電圧値が時間に関してほぼ一定の値に落ち着いた
ら、それらの値をもって各ノードの動作点とする。
【0005】解析対象の回路は多数の素子やノードを含
むとともに非線形要素も含むため、t=0での動作点を
解析する場合、直流解析を用いるにせよ過渡解析を用い
るにせよ、反復計算を行って収束値を求める数値演算を
行うことになる。直流解析と過渡解析とを比べると、直
流解析は、過渡解析に比べて解析速度が10倍ぐらい速
いという利点を有するが、収束しないノードがかなり発
生する可能性がある。一方、過渡解析は、直流解析に比
べて解析に時間がかかり、また、間違った動作点を求め
てしまうおそれがあるものの、発振回路などの発散系の
回路を除けば、ほとんどの回路の動作点を求めることが
できるという利点を有する。
【0006】また、特開平5−342294号公報に
は、直流解析を基本とし例えばニュートン−ラプソン法
(ニュートン法)による反復演算によってt=0での動
作点を求める場合に、収束・未収束のノードの情報を記
録し、未収束のノードがある場合には、収束条件を新た
に設定するとともに収束したノードの情報を次の動作点
解析の初期値を設定して動作点解析を再実行し、回路の
全ノードが収束するまでこの処理を繰り返す方法が開示
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
t=0での動作点を求める場合、直流解析を用いると、
処理時間は比較的少なくて済むものの未収束のノードが
残ることがあるという問題点が生じる。一方、過渡解析
を用いると、回路の動作点が安定するまで時間変化を繰
り返すので処理時間がかかるとともに、相対的に大きす
ぎる容量や小さすぎる容量を含む回路の場合に微少な電
位変動中で収束していないものを回路の動作点に収束し
たものと判断したり、回路の定常状態になる前に処理を
打ち切ったりすることがあって、誤った動作点を求める
ことがあるという問題点が生じる。さらに、特開平5−
342294号公報に開示の方法では、動作点を求める
のに収束条件を再設定しながら動作点解析を試行錯誤で
反復実行するので、収束条件の与え方次第で処理時間が
かかってしまい、また、どのノードが収束しなかったか
どうかは分かるもののその時の電圧値等の情報が得られ
ない、という問題点がある。
【0008】本発明の目的は、アナログ回路設計等で重
要である回路の動作点を高速にかつ確実に求めることが
できる回路シミュレーション方法及び装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の回路シミュレー
ション方法は、回路情報を入力データとして回路の動作
点の解析を行う回路シミュレーション方法において、入
力データに基づいて過渡解析を実行する第1の工程と、
第1の工程で得た結果を初期値として直流解析を実行し
動作点を決定する第2の工程とを有する。
【0010】本発明の回路シミュレーション装置は、回
路情報を入力データとして回路の動作点の解析を行う回
路シミュレーション装置において、回路の過渡解析を行
う過渡解析手段と、回路の直流解析を行って動作点を決
定する直流解析手段と、入力データに基づいて過渡解析
手段に過渡解析を行わせ、その後、過渡解析手段による
過渡解析の結果を初期値として直流解析手段に直流解析
を行わせる制御手段と、を有する。
【0011】すなわち本発明では、t=0での動作点の
解析を行う場合に、まず、過渡解析を行って各ノードの
電圧などの値を求め、この求めた値を初期値として直流
解析を行うことにより、動作点を決定する。このように
過渡解析と直流解析とを組み合わせることにより、後述
の発明の実施の形態から明らかになるように、従来法に
比べ、動作点解析に要する時間が大幅に短縮される。さ
らに本発明では、動作点を求める際の過渡解析におい
て、精度パラメータ(収束条件)を変化させることと
し、精度パラメータを相対的に緩和されたものから厳し
いものへと変化させながら過渡解析を繰り返し行うよう
にすることで、さらに、解析に要する時間を短縮するこ
とができる。具体的には、例えば、まず、相対的に緩和
された精度パラメータによって第1の過渡解析を実行
し、この第1の過渡解析で得た結果を初期値とし相対的
に厳しい精度パラメータによって第2の過渡解析を実行
するようにすればよい。
【0012】以上述べたように、本発明によれば、従来
法に比べて少ない計算時間で動作点解析を完了すること
ができる。動作点解析が完了すれば、その時のノードの
電圧値などを用いて、回路の動作状態の時間変化を例え
ば過渡解析や周波数解析で追跡することが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施の形
態について、図面を参照して説明する。図1は本発明の
実施の一形態の回路シミュレーション方法におけるシミ
ュレーション手順とデータの流れを示す図である。
【0014】解析対象の回路を構成する素子の接続関係
(回路構成11)と各素子の特性(素子特性12)とか
らなる回路情報を入力データ13とし、この入力データ
13に基づいて回路シミュレーション14を実行する。
この回路シミュレーション14では、時刻を表わす変数
をtとして、まず、t=0での動作点の解析を行い、そ
の後、解析された動作点に基づいてt>0での解析を行
い、回路シミュレーション14の結果として回路特性2
0を出力する。本実施形態では、t=0での動作点の解
析は、直流解析15のみによって実行するか、過渡
解析16と直流解析17を組み合わせて実行するか、の
いずれかを選択することによって実行される。動作点の
解析のためのこれら2通りの方法のうち、として示す
過渡解析16と直流解析17とを組み合わせた方法は、
本発明を最も特徴づけるものであり、この方法について
は、以下に詳述する。また、t>0での解析は、過渡解
析18によって行われるが、過渡解析18の代わりに周
波数解析を用いるようにしてもよい。
【0015】過渡解析16と直流解析17とを組み合わ
せて動作点の解析を行うときは、まず、入力データ13
に基づいて過渡解析16を実行し、各ノードの電圧を求
める。そして、過渡解析16で求めた各ノードの電圧値
を初期値として、直流解析17を実行する。過渡解析1
6は、直流解析17の初期値を求めるためのものなの
で、動作点自体を過渡解析で求める場合に比べて収束条
件を甘くすることができるとともに過渡解析での時間の
刻みを大きくでき、その分、十分に高速に実行すること
ができる。過渡解析16の後に直流解析17を実行する
ので、過渡解析16では非定常状態が動作点として得ら
れたとしても、この非定常状態が最終的に動作点として
出力されることは起こらない。また、直流解析17で使
用する初期値は過渡解析16で求めた各ノードの電圧値
であってこれは真の動作点に一応近い値であるから、こ
の直流解析17では、従来の直流解析のみで動作点を求
める場合に比べ、反復計算の回数が大幅に減少し、ま
た、動作点の収束性が向上する。
【0016】結局、このように過渡解析16と直流解析
17を組み合わせた場合、過渡解析のみで動作点を求め
る場合はもちろんのこととして、直流解析のみで動作点
を求める場合に比べても、大幅な計算時間の短縮が達成
される。直流解析17での動作点の収束性が向上してい
るため、本実施の形態では、未収束のノードが発生する
可能性が大いに減少する。また、本実施の形態では、そ
れでもなお収束しなかった場合には、未収束情報21と
して、未収束のノードの数、ノード名、その時のノード
電圧などの情報を出力するようにしている。この未収束
情報21を用いることにより、回路情報の修正が容易に
なる。
【0017】図2は、過渡解析16での処理を説明する
フローチャートである。
【0018】まず、入力データ13に基づいて素子特性
を計算し(ステップ101)、回路行列を計算し(ステ
ップ102)、各ノードの電圧値を算出する。そして、
所定の収束条件を満足しているかの判定(収束判定)を
実行する(ステップ103)。判定の結果、収束してい
ない場合には、その時の各ノードの電圧値を用いてステ
ップ101からの計算を再度実行する(ニュートン法ル
ープ)。一方、ステップ103で収束したと判定した場
合には、解析時間を変更し(ステップ104)、定常状
態に達したかどうかの判定(定常状態判定)を実行する
(ステップ105)。定常状態でない場合には、その時
の各ノードの電圧値を用いてステップ101からの計算
を再度実行する(解析時間ループ)。ステップ105に
おいて定常状態であると判定された場合には、過渡解析
16を終了し、この時の各ノードの電圧値を次の直流解
析17での初期値として使用するようにする。
【0019】以上が本実施の形態の回路シミュレーショ
ン方法の基本手順であるが、本発明では、動作点を求め
るための過渡解析16において、収束条件などを指定す
るための精度パラメータを制御しながら解析を実行する
ようにしてもよい。具体的には、まず、過渡解析16に
対して規定されている相対誤差や絶対誤差といった精度
パラメータを一時的に大幅に緩和し、緩和された精度パ
ラメータでもって過渡解析を行って収束させ、その後、
精度パラメータを元に戻し、緩和された精度パラメータ
により求められた収束結果(各ノードの電圧値)を初期
値として用い、再度、過渡解析を実行する。このように
精度パラメータを制御しながら過渡解析16を実行する
ためには、図1に示すように、外部から与えられる精度
パラメータ制御情報22に基づき、過渡解析16の精度
パラメータを変化させる精度パラメータ制御23が実行
されるようにすればよい。
【0020】図3は、制御パラメータ制御を行う場合の
過渡解析16での処理を説明するフローチャートであ
る。
【0021】まず、精度パラメータ制御情報22から、
相対誤差、絶対誤差のパラメータを読み取り、それらを
変更することによって収束条件が甘くなるように精度パ
ラメータを変更する(ステップ111)。次に、入力デ
ータ13に基づいて素子特性を計算し(ステップ11
2)、回路行列を計算し(ステップ113)、各ノード
の電圧値を算出する。そして、所定の収束条件を満足し
ているかの判定(収束判定)を実行する(ステップ11
4)。判定の結果、収束していない場合には、その時の
各ノードの電圧値を用いてステップ112からの計算を
再度実行する(ニュートン法ループ)。
【0022】一方、ステップ114で収束したと判定し
た場合には、解析時間を変更し(ステップ115)、定
常状態に達したかどうかの判定(定常状態判定)を実行
する(ステップ116)。定常状態でない場合には、そ
の時の各ノードの電圧値を用いてステップ112からの
計算を再度実行する(解析時間ループ)。ステップ11
6において定常状態であると判定された場合には、精度
パラメータが変更されているかを判定する(ステップ1
17)。精度パラメータが変更されている場合には、精
度パラメータを元の値に戻し(ステップ118)、過渡
解析を再度実行するためにステップ112に戻る。ステ
ップ117で精度パラメータが変更されていないと判定
したとき(一度、ステップ118を実行して精度パラメ
ータを元に戻したとき)は、この過渡解析16を終了
し、この時の各ノードの電圧値を次の直流解析17での
初期値として使用するようにする。
【0023】このように収束条件(精度パラメータ)を
緩和して過渡解析を行い、その後、収束条件を元に戻し
て過渡解析を再度実行すると、収束条件を変化させずに
そのままで過渡解析を行った場合に比べ、計算時間を短
縮することができる。その理由は以下の通りである。す
なわち、解析対象の回路は一般に多数のノードを含んで
おり、収束条件を緩和して過渡解析を行った場合、各ノ
ードの収束値がことごとくその緩和された収束条件ぎり
ぎりの値となっているわけではなく、大多数のノードの
収束値は、そのノードについての真の値により近いもの
となっている。したがって、緩和された収束条件の下で
の収束値を次の(収束条件が緩和されていない)過渡解
析への初期値として用いることにより、大多数のノード
については真の値に近い値が与えられることとなり、収
束条件を緩和した過渡解析を前段として用いない場合に
比べ、当該次の過渡解析の計算時間が大幅に短縮され
る。収束条件を緩和した過渡解析自体の計算時間は、収
束条件(精度パラメータ)をどの程度緩和するかにもよ
るものの、事実上無視できる程度に短いものと考えられ
る。結局、収束条件(精度パラメータ)を緩和して過渡
解析を行い、その後、収束条件を元に戻して過渡解析を
再度実行することによって、大幅に計算時間を短縮する
ことができるのである。
【0024】以上、動作点解析のときに直流解析に与え
る初期値を求めるために、収束条件を2段階(緩和した
ものと緩和していないもの)に変化させて過渡解析を実
行する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではない。すなわち収束条件を3段階以上に変化させ
ることとし、収束条件を厳しくしながら過渡解析を繰り
返し実行し、その結果を直流解析への初期値として用い
るようにしてもよい。
【0025】次に、本実施の形態の回路シミュレーショ
ン方法と従来の回路シミュレーション方法とを実際に比
較した結果を説明する。ここでは、素子(トランジス
タ、抵抗、キャパシタ、インダクタ)の数が22個から
39967個までの12種類のネットリスト(A〜L)
を用意し、t=0での動作点の解析を行った。結果を表
1に示す。従来法とは、図6に示す従来の回路シミュレ
ーション方法のうち、過渡解析だけで動作点解析を行う
方法である。この従来法では、過渡解析のみで動作点解
析を行うので、収束条件を厳しく設定する必要がある。
一方、本実施形態としては、収束条件(精度パラメー
タ)のデフォルト値を100倍に緩和してから過渡解析
を実行し、その後、精度パラメータを元に戻してから過
渡解析を再度実行する方法であり、ここでは直流解析は
行っていない。計算には、通常のエンジニアリングワー
クステーション(EWS)を用いた。結果を表1に示
す。表中、速度比は、従来法に比べて本実施形態の方法
によりどれだけ計算速度が向上したか(計算時間が短縮
されたか)を示している。
【0026】
【表1】 表において本実施形態によるデータは、直流解析を省略
した場合のものであるので、従来法と本実施形態とで動
作点解析に要する時間を厳密には比べることはできない
が、直流解析に要する時間は過渡解析に比べて大幅に短
いことを考えると、上述の表に示されたデータによっ
て、おおよその傾向を知ることができる。すなわち、本
実施形態の回路シミュレーション方法によれば、従来法
に比べ、動作点解析のための計算時間を著しく短縮する
ことができる。特に、従来法では計算時間が3日を超え
て解析が事実上不可能であるようなネットリスト(K,
L)であっても、本実施形態の方法によれば短時間で解
析が可能になることは、注目に値する。
【0027】次に、上述した回路シミュレーション方法
を実行する回路シミュレーション装置について説明す
る。図4はこの回路シミュレーション装置の構成を示す
ブロック図である。
【0028】この回路シミュレーション装置は、回路構
成と素子特性とからなる回路情報を入力データとして受
け入れる回路データ入力部31と、受け入れた入力デー
タを格納するとともに回路シミュレーションでの計算途
中のデータや計算結果を保持するデータ格納部32と、
データ格納部32にアクセスして動作点の解析結果を含
む回路シミュレーション結果を外部に出力するデータ出
力部33と、データ格納部32にアクセスして過渡解析
を行う過渡解析部34と、データ格納部32にアクセス
して直流解析を行う直流解析部35と、過渡解析部34
で過渡解析を行う際の精度パラメータを制御する精度パ
ラメータ制御部36と、この回路シミュレーション装置
全体の制御を行う制御部37とによって、構成されてい
る。
【0029】制御部37は、具体的には、過渡解析部3
4、直流解析部35及び精度パラメータ制御部36を制
御することによって回路シミュレーション計算の制御を
行う。制御パラメータ制御を実行しない場合、すなわち
動作点解析のための過渡解析において制御パラメータを
変化させない場合には、制御部37は、入力データに基
づいて過渡解析部34が過渡解析を行ってその結果をデ
ータ格納部32に格納し、その後、データ格納部32に
格納されている過渡解析の結果を初期値として直流解析
部35が直流解析を行いその結果をデータ格納部32に
格納するように、過渡解析部34及び直流解析部35を
制御する。また、精度パラメータ制御を行う場合には、
制御部37は、精度パラメータ制御部36が過渡解析部
34での精度パラメータを緩和しその状態で入力データ
に基づいて過渡解析部34が過渡解析を行ってその結果
をデータ格納部32に格納し、次に、精度パラメータ制
御部36が過渡解析部34での精度パラメータを元に戻
しその状態で直前の過渡解析の結果に基づいて過渡解析
部34が過渡解析を再度行ってその結果をデータ格納部
32に格納し、その後、データ格納部32に格納されて
いる2回目の過渡解析の結果を初期値として直流解析部
35が直流解析を行いその結果をデータ格納部32に格
納するように、過渡解析部34、直流解析部35及び精
度パラメータ制御部36を制御する。
【0030】このように回路シミュレーション装置を構
成することにより、上述した本実施の形態の回路シミュ
レーション方法を実行することができる。
【0031】また、本発明の回路シミュレーション方法
は、汎用のコンピュータやワークステーションなどに、
この回路シミュレーション方法を実行するためのプログ
ラムを読み込ませ、このプログラムをそのコンピュータ
やワークステーションによって実行することによって
も、実行することができる。回路シミュレーション方法
を実行するためのプログラムは、磁気テープやCD−R
OMなどの記録媒体によって、計算機に読み込まれる。
図5は、本発明の回路シミュレーション方法を実行する
計算機システムの一般的な構成を示すブロック図であ
る。
【0032】この計算機システムは、中央処理装置(C
PU)41と、プログラムやデータを格納するためのハ
ードディスク装置42と、主メモリ43と、キーボード
やマウスなどの入力装置44と、CRTなどの表示装置
45と、磁気テープやCD−ROM等の記録媒体47を
読み取る読み取り装置46とから構成されている。ハー
ドディスク装置42、主メモリ43、入力装置44、表
示装置45及び読み取り装置46は、いずれも中央処理
装置41に接続している。この計算機では、回路シミュ
レーションを行うためのプログラムを格納した記録媒体
47を読み取り装置46に装着し、記録媒体47からプ
ログラムを読み出してハードディスク装置42に格納
し、ハードディスク装置42に格納されたプログラムを
中央処理装置41が実行することにより、回路シミュレ
ーションが実行される。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、回路シミ
ュレーション時にt=0での動作点を求める際に、ま
ず、過渡解析を行ってその結果を直流解析での初期値と
して用いることにより、直流解析での収束性が大幅に向
上するとともに、従来法に比べて動作点解析に要する時
間を大幅に短縮できるという効果がある。過渡解析で求
めたものが非定常状態であったしても、その後に直流解
析を行うため、非定常状態に対応するものが誤って動作
点として出力されることが防止される。その結果、アナ
ログ回路設計等で重要である回路の動作点を高速にかつ
確実に求めることができるようになる。さらに、収束条
件を甘いものから厳しいものへと変化させながら過渡解
析を繰り返すことにより、より一層計算時間が短縮され
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の回路シミュレーション
方法におけるシミュレーション手順とデータの流れを示
す図である。
【図2】精度パラメータ制御を実行しない場合の過渡解
析の手順を示すフローチャートである。
【図3】精度パラメータ制御を実行する場合の過渡解析
の手順を示すフローチャートである。
【図4】回路シミュレーション装置の構成の一例を示す
ブロック図である。
【図5】本発明の回路シミュレーション方法を実施する
ための計算機システムの構成の一例を示すブロック図で
ある。
【図6】従来の回路シミュレーション方法でのシミュレ
ーション手順とデータの流れとを示す図である。
【符号の説明】
11,81 回路構成 12,82 素子特性 13,83 入力データ 14,84 回路シミュレータ 15,17,85 直流解析 16,18,86,87 過渡解析 20,90 回路特性 21 未収束情報 22 精度パラメータ制御情報 23 精度パラメータ制御 31 回路データ入力部 32 データ格納部 33 データ出力部 34 過渡解析部 35 直流解析部 36 精度パラメータ制御部 37 制御部 41 中央処理装置 42 ハードディスク装置 43 主メモリ 44 入力装置 45 表示装置 46 読み取り装置 47 記録媒体 101〜105,111〜118 ステップ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路情報を入力データとして回路の動作
    点の解析を行う回路シミュレーション方法において、前
    記入力データに基づいて過渡解析を実行する第1の工程
    と、前記第1の工程で得た結果を初期値として直流解析
    を実行し動作点を決定する第2の工程とを有することを
    特徴とする回路シミュレーション方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の工程が、相対的に緩和された
    精度パラメータによって過渡解析を実行する第3の工程
    と、前記第3の工程で得た結果を初期値とし相対的に厳
    しい精度パラメータによって過渡解析を実行する第4の
    工程とを有する請求項1に記載の回路シミュレーション
    方法。
  3. 【請求項3】 回路情報を入力データとして回路の動作
    点の解析を行う回路シミュレーション装置において、 前記回路の過渡解析を行う過渡解析手段と、 前記回路の直流解析を行って動作点を決定する直流解析
    手段と、 前記入力データに基づいて前記過渡解析手段に過渡解析
    を行わせ、その後、前記過渡解析手段による過渡解析の
    結果を初期値として前記直流解析手段に直流解析を行わ
    せる制御手段と、を有することを特徴とする回路シミュ
    レーション装置。
  4. 【請求項4】 回路情報を入力データとして回路の動作
    点の解析を行う回路シミュレーション装置において、 前記回路の過渡解析を行う過渡解析手段と、 前記回路の直流解析を行って動作点を決定する直流解析
    手段と、 前記過渡解析手段における過渡解析での精度パラメータ
    を制御する精度パラメータ制御手段と、 前記精度パラメータ制御手段によって前記精度パラメー
    タを相対的に緩和したものとしその状態で前記入力デー
    タに基づいて前記過渡解析手段に第1の過渡解析を行わ
    せ、その後、前記精度パラメータ制御手段によって前記
    精度パラメータを相対的に厳しいものとしその状態で前
    記第1の過渡解析の結果を初期値として前記過渡解析手
    段に第2の過渡解析を行わせ、前記第2の過渡解析の結
    果を初期値として前記直流解析手段に直流解析を行わせ
    る制御手段と、を有することを特徴とする回路シミュレ
    ーション装置。
  5. 【請求項5】 回路情報を入力データとして回路の動作
    点の解析を行う回路シミュレーションを実行するための
    プログラムを格納し、計算機が読み取り可能である記録
    媒体において、 前記計算機に、前記入力データに基づいて過渡解析を実
    行する第1の工程と、前記第1の工程で得た結果を初期
    値として直流解析を実行し動作点を決定する第2の工程
    と、を実行させるプログラムを格納したことを特徴とす
    る記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記第1の工程が、相対的に緩和された
    精度パラメータによって過渡解析を実行する第3の工程
    と、前記第3の工程で得た結果を初期値とし相対的に厳
    しい精度パラメータによって過渡解析を実行する第4の
    工程とを有する請求項5に記載の記録媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007226567A (ja) * 2006-02-23 2007-09-06 Fujitsu Ltd 回路シミュレータおよび回路シミュレーションプログラム
US8056045B2 (en) 2007-12-26 2011-11-08 Renesas Electronics Corporation System and method for circuit simulation

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