JPH11106202A - 部分酸化のガス化装置 - Google Patents

部分酸化のガス化装置

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JPH11106202A
JPH11106202A JP26641497A JP26641497A JPH11106202A JP H11106202 A JPH11106202 A JP H11106202A JP 26641497 A JP26641497 A JP 26641497A JP 26641497 A JP26641497 A JP 26641497A JP H11106202 A JPH11106202 A JP H11106202A
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Sanemitsu Yanome
銑三 矢野目
Sugihiro Konishi
杉弘 小西
Ryoichi Tanaka
良一 田中
Tsutomu Yasuda
力 保田
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Nippon Furnace Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス化炉に供給する蒸気の温度を、高温生成
ガスの温度に近い温度まで高められるようにして、水素
の生成効率を高める。 【解決手段】 炭化水素系の燃料2と酸化剤3とを供給
するようにしたガス化炉1に、一端を連通した第1の交
換型蓄熱熱交換器17及び第2の交換型蓄熱熱交換器1
8と、該熱交換器17,18の他端同士を連通し途中に
2個の導出弁24,25を備えた導出管23と、導出弁
24,25間に接続された高温生成ガス導出管26と、
熱交換器17,18の他端同士を連通し途中に2個の供
給弁28,29を備えた供給管27と、供給弁28,2
9間に接続された蒸気供給管30と、熱交換器17,1
8の一方から高温生成ガス4を取出している時に他方か
ら蒸気22を供給するように導出弁24,25及び供給
弁28,29の開閉を切替制御する制御器33と、から
なる蒸気加熱装置16を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタンCH4、エ
タンC26、プロパンC38、ブタンC410等の炭化
水素系のガス、及び燈油、軽油等の炭化水素系の液体を
燃料として、部分酸化により、水素を効率よく製造する
ための部分酸化のガス化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来の部分酸化のガス化装置の
一例を示したもので、図中1はガス化炉であり、該ガス
化炉1には、炭化水素系のガス又は液体の燃料2と、酸
化剤3(一般にはO2が使用されるが、空気が用いられ
ることもある)が供給されて、完全燃焼するより少ない
酸素O2によって1000kcal/h以上の熱量が保
持されるようにガス化炉1内のガスの温度(反応温度)
を1200℃以上に高めて部分酸化(燃焼)させること
により、二酸化炭素CO2と水H2O、及び一酸化炭素C
Oと水素H2からなる高温生成ガス4を得るようにして
いる。
【0003】又、図4の場合では、ガス化炉1で生じた
1200℃以上の高温生成ガス4は、高温生成ガス導出
管5により排熱回収ボイラ6に導かれて水を加熱するこ
とにより自身は冷却されて600℃前後の生成ガス4a
として図示しない水素ガス分離装置等に供給されるよう
になっている。
【0004】前記排熱回収ボイラ6において、高温生成
ガス4により水7を加熱することにより生成された50
0℃程度の蒸気8は、蒸気タービン9に供給されて該蒸
気タービン9を廻すことにより発電機10を駆動する等
の仕事を行った後、コンデンサ11により液化されて水
7となり、水7は給水ポンプ12により再び前記排熱回
収ボイラ6に供給されるようになっている。
【0005】前記ガス化炉1では、炭化水素系の燃料2
の炭素Cと、酸化剤3の酸素O2との燃焼によって10
00kcal/h以上の熱量が保持されるように燃料2
と酸化剤3の供給量が調節される。この時、前記燃料2
と酸化剤3の燃焼によって生成する二酸化炭素CO2
水H2Oは酸化発熱反応であり、また一酸化炭素COと
水素ガスH2は還元吸熱反応であると言える。
【0006】上記反応において、ガス化炉1に、蒸気H
2O(水)を酸化剤として供給する(Oを入れる)こと
が行われており、蒸気H2Oの供給によりC+H2O→C
O+H2の反応が促進されることによって、水素H2の生
成を促進させるようにしている。
【0007】このため、従来では、蒸気タービン9の途
中から取り出すようにした中圧蒸気13(300℃前
後)を、前記ガス化炉1に供給するようにしている。又
この時、前記中圧蒸気13の一部を利用して、前記ガス
化炉1に供給している燃料を熱交換器14により150
℃前後まで加熱し、また酸化剤3を熱交換器15により
80℃前後まで加熱するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記ガス化炉1におい
ては、燃料2と酸化剤3の燃焼による発熱をできるだけ
押さえた状態において1200℃以上の反応温度を保持
させるようにすれば、水素H2の生成効率を増加させる
ことができるが、従来のガス化炉1に供給している中圧
蒸気13は300℃前後と低い温度であった。
【0009】このために、300℃前後の中圧蒸気13
と、1200℃以上の反応温度との間には900℃の温
度差があり、この温度差分を加熱するために燃料2と酸
化剤3の燃焼量が増大することになり、よって水素H2
の生成効率が低く押さえられてしまうという問題があっ
た。
【0010】又、このために、前記ガス化炉1に供給す
る中圧蒸気13の温度を高めることが考えられるが、熱
交換によって得られる高温の蒸気は通常で500℃前後
であり、最高温度の蒸気を得ようとした場合でも、熱交
換器チューブの材料強度等の制限から600℃程度が限
界であった。
【0011】従って、上記したように、仮に600℃に
加熱した蒸気を前記ガス化炉1に供給するようにしたと
しても、1200℃の反応温度まで加熱するためには依
然として600℃の大きな温度差が存在しており、この
ために燃料2と酸化剤3の燃焼量が増大されて、水素H
2の生成効率が低く押さえられてしまうという問題があ
る。
【0012】また、上記従来装置によれば、1200℃
以上の反応温度を確保するために燃料2及び酸化剤3の
使用量が増加することにより、運転コストも増加すると
いう問題を有していた。
【0013】本発明は、かかる従来装置のもつ問題点を
解決すべくなしたもので、ガス化炉に供給する蒸気の温
度を、高温生成ガスの温度に近い温度まで高められるよ
うにして、水素の生成効率を高め得るようにした部分酸
化のガス化装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガス化炉に、
炭化水素系の燃料と、酸化剤と、蒸気とを供給すること
により反応温度に加熱して部分酸化により生成した水素
ガスを含む高温生成ガスを導出するようにしている部分
酸化のガス化装置であって、ガス化炉に一端が連通する
ように接続された第1の交換型蓄熱熱交換器及び第2の
交換型蓄熱熱交換器と、該第1の交換型蓄熱熱交換器及
び第2の交換型蓄熱熱交換器の他端同士を連通し且つ途
中に2個の導出弁を備えた導出管と、該導出管における
導出弁相互間に接続された高温生成ガス導出管と、前記
第1の交換型蓄熱熱交換器及び第2の交換型蓄熱熱交換
器の他端同士を連通し且つ途中に2個の供給弁を備えた
供給管と、該供給管における供給弁相互間に接続した蒸
気供給管と、前記第1の交換型蓄熱熱交換器と第2の交
換型蓄熱熱交換器の一方から高温生成ガスを取り出して
いる時に他方から蒸気を供給するように前記導出弁及び
供給弁の開閉を切替制御する制御器と、からなる蒸気加
熱装置を備えたことを特徴とする部分酸化のガス化装
置、に係るものである。
【0015】また、蒸気加熱装置をガス化炉に複数設置
させるようにする。
【0016】本発明では、ガス化炉に、第1の交換型蓄
熱熱交換器と第2の交換型蓄熱熱交換器を備えた蒸気加
熱装置を設け、第1の交換型蓄熱熱交換器及び第2の交
換型蓄熱熱交換器の一方から高温生成ガスを取り出して
いる時に他方から蒸気を供給するように、導出弁及び供
給弁を交互に切替えるようにしているので、反応温度以
上の高温生成ガスにて加熱された第1の交換型蓄熱熱交
換器又は第2の交換型蓄熱熱交換器を蒸気が通ってガス
化炉に供給される際に、蒸気が高温生成ガスの温度に近
い温度まで加熱されることになり、従って、高温生成ガ
スの温度と蒸気の温度との温度差が小さくなり、よっ
て、蒸気の温度を高温生成ガスの温度まで高めるために
使用される燃料及び酸化剤の燃焼量が減少して、ガス化
炉内での水素H2の生成効率が大幅に増大される。
【0017】更に、ガス化炉内を反応温度以上に維持す
るために必要な燃料及び酸化剤の消費量が減少するの
で、コストの低減が図れる。
【0018】またガス化炉に、蒸気加熱装置を複数個設
置して、導出弁及び供給弁を開閉させるタイミングをず
らすように制御すると、ガス化炉に供給される蒸気の温
度を略平坦にして安定させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
示例と共に説明する。
【0020】図1は本発明を実施する形態の一例であっ
て、図中、図4と同一の符号を付した部分は同一物を表
わしており、基本的な構成は図4に示す従来のものと同
様であるが、本図示例の特徴とするところは、図4にお
いて蒸気タービン9からの中圧蒸気13をガス化炉1に
直接供給するようにしている構成に代えて、ガス化炉1
に蒸気加熱装置16を備えるようにしている。
【0021】蒸気加熱装置16は、図1に示すように、
ガス化炉1に一端(左側端)が連通するように接続した
第1の交換型蓄熱熱交換器17と第2の交換型蓄熱熱交
換器18とを備えている。
【0022】第1の交換型蓄熱熱交換器17及び第2の
交換型蓄熱熱交換器18は、図2に示すように、ハステ
ロイ(Hastelloy)等の耐熱合金によって形成
された円筒状のチューブ19の内部に、セラミックによ
り円柱状(角柱もある)で、しかも軸方向に貫通した多
数の細口20を有するハニカム(多孔体)構造の蓄熱体
21を多数挿入した構成を有しており、前記チューブ1
9に実線矢印のように導入される高温生成ガス4が蓄熱
体21の細口20を通る際に蓄熱体21を加熱し、また
点線矢印のようにチューブ19に供給される蒸気22が
蓄熱体21の細口20を通る際に加熱された蓄熱体21
によって加熱されるようになっている。
【0023】前記第1の交換型蓄熱熱交換器17及び第
2の交換型蓄熱熱交換器18の他端(右側端)同士は、
図1に示すように導出管23にて連通されていると共
に、該導出管23の途中には2個の導出弁24,25が
備えてあり、前記導出管23における導出弁24と導出
弁25の相互間には、高温生成ガス導出管26の一端が
接続されており、該高温生成ガス導出管26の他端は、
ガス化炉1上部の高温生成ガス導出管5に接続されてい
る。上記における高温配管系には前述したようなハステ
ロイのような耐熱合金などを用いることができる。
【0024】更に、前記第1の交換型蓄熱熱交換器17
及び第2の交換型蓄熱熱交換器18の他端(右側端)同
士は、供給管27にて連通されていると共に、該供給管
27の途中には2個の供給弁28,29が備えてあり、
前記供給管27における供給弁28と供給弁29の相互
間には、蒸気供給管30が接続されている。
【0025】図1では、排熱回収ボイラ6を経た後の生
成ガス4aと熱交換を行うようにした熱交換器31を備
えており、給水ポンプ12出口の水7の一部を、給水管
32により前記熱交換器31に導いて、600℃前後の
生成ガス4aと熱交換することにより蒸気22を生じさ
せ、200℃程度以下の温度となった蒸気22を前記蒸
気供給管30に供給するようにしている。前記熱交換器
31に導かれた600℃前後の生成ガス4aは熱交換に
よって300℃程度に温度が低下されて取り出されるよ
うになっている。
【0026】また、前記第1の交換型蓄熱熱交換器17
と第2の交換型蓄熱熱交換器18の一方から高温生成ガ
ス4’を取り出している時に、他方には蒸気22を供給
するように、前記導出弁24,25及び供給弁28,2
9の開閉を切替えて制御するようにした制御器33を備
えている。制御器33は、タイマーを備えて所定時間間
隔(例えば20〜40秒)毎に切替えるようにしてもよ
く、また、第1の交換型蓄熱熱交換器17及び第2の交
換型蓄熱熱交換器18によりガス化炉1に供給される蒸
気22の温度、或いは導出管23に導出される高温生成
ガス4’の温度等を検出して、これらの検出温度に基づ
いて切替えを行うようにしてもよい。
【0027】上記した蒸気加熱装置16は、図1に実線
と仮想線で示すように、ガス化炉1に対して複数個配設
することができる。
【0028】次に、上記図1、図2に示した形態例の作
用を説明する。
【0029】ガス化炉1には、炭化水素系のガス又は液
体の燃料2と、完全燃焼するより少ない量の酸化剤3が
供給され、ガス化炉1内のガスの温度が1200℃(反
応温度)以上に保持されるように燃焼(部分酸化)され
て、二酸化炭素CO2と水H2O、及び一酸化炭素COと
水素H2からなる高温生成ガス4が生成される。
【0030】この時、制御器33により、図1の白抜き
で示した導出弁25と供給弁28を開けて、黒塗りで示
した導出弁24と供給弁29を閉めるように制御する。
【0031】すると、蒸気供給管30からの蒸気22が
供給管27の供給弁28を介し、第1の交換型蓄熱熱交
換器17を経てガス化炉1に供給される。
【0032】一方、ガス化炉1内で部分酸化により生じ
た1200℃以上の高温生成ガス4は、第2の交換型蓄
熱熱交換器18から導出管23の導出弁25及び第2の
高温生成ガス導出管26を介して取り出される。
【0033】この時、ガス化炉1から第2の交換型蓄熱
熱交換器18に導入される1200℃以上の高温生成ガ
ス4は、図2のチューブ19内に備えられている蓄熱体
21の細口20を通る際に、蓄熱体21を高温生成ガス
4に近い温度(1200℃前後)まで加熱するようにな
り、高温生成ガス4’は若干温度が低下されて高温生成
ガス導出管26に導かれる。
【0034】上記状態を所定時間保持した後、制御器3
3により、白抜きで示した導出弁25と供給弁28を閉
めて、黒塗りで示した導出弁24と供給弁29を開ける
ように切替える。
【0035】すると、蒸気供給管30からの蒸気22
が、今度は供給管27の供給弁29により、第2の交換
型蓄熱熱交換器18を経てガス化炉1に供給されるよう
になり、またガス化炉1内の高温生成ガス4は、第1の
交換型蓄熱熱交換器18の蓄熱体21の細口20を通っ
て蓄熱体21を加熱した後、導出管23の導出弁24を
経て高温生成ガス導出管26に導かれるようになる。
【0036】この時、前記したように第2の交換型蓄熱
熱交換器18の蓄熱体21は、既に高温生成ガス4によ
って高温生成ガス4の温度に近い温度(1200℃以
上)に加熱されているので、蒸気供給管30から第2の
交換型蓄熱熱交換器18に供給された蒸気22は、高温
に加熱された蓄熱体21の細口20を通る際に加熱され
ることになる。
【0037】図2に示したような第1及び第2の交換型
蓄熱熱交換器17,18では、加熱側(高温生成ガス
4)の温度に対して、非加熱側(蒸気22)の温度を、
30〜50℃だけ低い温度まで加熱することができる。
【0038】従って、高温生成ガス4が例えば1200
℃である場合には、蒸気22の温度を1150〜117
0℃程度まで高めてガス化炉1に供給することができ
る。
【0039】このようにガス化炉1に供給される蒸気2
2の温度が高められると、高温生成ガス4の温度と蒸気
22との温度差が30〜50℃のように小さくなり、従
って、蒸気22の温度を高温生成ガス4の温度まで高め
るために必要な酸化剤3の増加が僅かですむようにな
り、よってガス化炉1内のガス温度を高めるために消費
される燃料2及び酸化剤3の量を減少させることがで
き、これにより水素H2の生成効率を大幅に増大させる
ことができる。
【0040】上記において、ガス化炉1で生じる高温生
成ガス4の総てを第1の交換型蓄熱熱交換器17又は第
2の交換型蓄熱熱交換器18から取り出すようにしても
よいが、燃料2と酸化剤3の部分酸化によって生じるガ
スの容量に比して、ガス化炉1に供給される蒸気22の
容量の方が通常小さいので、ガス化炉1内で生成した高
温生成ガス4の一部を第1の交換型蓄熱熱交換器17又
は第2の交換型蓄熱熱交換器18を経て若干温度が低下
した高温生成ガス4’として高温生成ガス導出管26に
取り出すようにし、残りの高温生成ガス4は高温生成ガ
ス導出管5にて取り出すようにし、これらの高温生成ガ
ス4,4’を合流して排熱回収ボイラ6に供給するよう
にしている。
【0041】前記した蒸気22を、高温に加熱された蓄
熱体21に通して加熱する際、蓄熱体21は蒸気22に
熱が奪われることによって徐々に温度が低下し、このた
めにガス化炉1に供給される蒸気22の温度も時間と共
に低下するようになるので、ガス化炉1に供給される蒸
気22の温度が余り低下しないように、所定の時間間隔
(20から40秒)を設定して、或いは前記ガス化炉1
に供給される蒸気22の温度を検出してその検出値に基
づいて、制御器33は前記導出弁24,25及び供給弁
28,29の開閉を切替えるようにしている。
【0042】また、上記したように、第1又は第2の交
換型蓄熱熱交換器17,18からガス化炉1に供給され
る蒸気22の温度が時間の経過と共に低下する問題に対
し、ガス化炉1に、前記した蒸気加熱装置16を複数個
設置して、前記導出弁24,25及び供給弁28,29
を切替えるタイミングを、蒸気加熱装置16間でずらす
ように制御することにより、ガス化炉1に供給される蒸
気22の温度を略平坦にして安定させることができる。
【0043】また、図1の形態例では、熱交換器31を
備えて、排熱回収ボイラ6を経た後の生成ガス4aと給
水ポンプ12出口の水7とを熱交換し、水を加熱して得
られた200℃以下程度の蒸気22を、前記蒸気加熱装
置16に供給して利用するようにしているので、前記熱
交換器31に導かれた600℃前後の生成ガス4aの熱
を蒸気22の製造に有効に利用することができ、熱交換
器31からは300℃程度に低下した生成ガス4aを取
り出すことができる。前記蒸気加熱装置16に供給する
蒸気22は、低温(湿蒸気を含む)であっても良く、従
って前記以外の種々の高温部の熱を利用して得た蒸気を
用いることができる。
【0044】図3は、前記蒸気加熱装置16に蒸気22
を供給する蒸気供給管30を、蒸気タービン9に接続し
て、蒸気タービン9からの300℃前後の中圧蒸気13
を取り出すようにし、且つ該中圧蒸気13に、給水ポン
プ12からの水7を給水管34を介して混合するように
している。この時、蒸気22の温度が飽和温度ギリギリ
になるように水7を混合すると、中圧蒸気13の熱エネ
ルギーを有効に利用することができる。
【0045】尚、本発明は上記形態例にのみ限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内におい
て種々変更を加え得ることは勿論である。
【0046】
【発明の効果】上記した本発明によれば、ガス化炉に、
第1の交換型蓄熱熱交換器と第2の交換型蓄熱熱交換器
を備えた蒸気加熱装置を設け、第1の交換型蓄熱熱交換
器及び第2の交換型蓄熱熱交換器の一方から高温生成ガ
スを取り出している時に他方から蒸気を供給するよう
に、導出弁及び供給弁を交互に切替えるようにしている
ので、反応温度以上の高温生成ガスにて加熱された第1
の交換型蓄熱熱交換器又は第2の交換型蓄熱熱交換器を
蒸気が通ってガス化炉に供給される際に、蒸気が高温生
成ガスの温度に近い温度まで加熱されることになり、従
って、高温生成ガスの温度と蒸気の温度との温度差が小
さくなり、よって、蒸気の温度を高温生成ガスの温度ま
で高めるために使用される燃料及び酸化剤の燃焼量が減
少して、ガス化炉内での水素H2の生成効率が大幅に増
大される効果がある。
【0047】更に、ガス化炉内を反応温度以上に維持す
るために必要な燃料及び酸化剤の消費量が減少するの
で、コストの低減が図れる効果がある。
【0048】またガス化炉に、蒸気加熱装置を複数個設
置して、導出弁及び供給弁を開閉させるタイミングをず
らすように制御すると、ガス化炉に供給される蒸気の温
度を略平坦にして安定させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示すブロック図
である。
【図2】交換型蓄熱熱交換器の一例を示す斜視図であ
る。
【図3】本発明を実施する形態の他の例を示すブロック
図である。
【図4】従来の部分酸化のガス化装置の一例を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 ガス化炉 2 燃料 3 酸化剤(O2) 4 高温生成ガス 16 蒸気加熱装置 17 第1の交換型蓄熱熱交換器 18 第2の交換型蓄熱熱交換器 22 蒸気 23 導出管 24 導出弁 25 導出弁 26 高温生成ガス導出管 27 供給管 28 供給弁 29 供給弁 30 蒸気供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 良一 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目1番53号 日本ファーネス工業株式会社内 (72)発明者 保田 力 神奈川県横浜市鶴見区尻手2丁目1番53号 日本ファーネス工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス化炉に、炭化水素系の燃料と、酸化
    剤と、蒸気とを供給することにより反応温度に加熱して
    部分酸化により生成した水素ガスを含む高温生成ガスを
    導出するようにしている部分酸化のガス化装置であっ
    て、ガス化炉に一端が連通するように接続された第1の
    交換型蓄熱熱交換器及び第2の交換型蓄熱熱交換器と、
    該第1の交換型蓄熱熱交換器及び第2の交換型蓄熱熱交
    換器の他端同士を連通し且つ途中に2個の導出弁を備え
    た導出管と、該導出管における導出弁相互間に接続され
    た高温生成ガス導出管と、前記第1の交換型蓄熱熱交換
    器及び第2の交換型蓄熱熱交換器の他端同士を連通し且
    つ途中に2個の供給弁を備えた供給管と、該供給管にお
    ける供給弁相互間に接続した蒸気供給管と、前記第1の
    交換型蓄熱熱交換器と第2の交換型蓄熱熱交換器の一方
    から高温生成ガスを取り出している時に他方から蒸気を
    供給するように前記導出弁及び供給弁の開閉を切替制御
    する制御器と、からなる蒸気加熱装置を備えたことを特
    徴とする部分酸化のガス化装置。
  2. 【請求項2】 蒸気加熱装置をガス化炉に複数設置した
    ことを特徴とする請求項1に記載の部分酸化のガス化装
    置。
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