JPH1098869A - 電磁ブレーキ装置 - Google Patents

電磁ブレーキ装置

Info

Publication number
JPH1098869A
JPH1098869A JP25211096A JP25211096A JPH1098869A JP H1098869 A JPH1098869 A JP H1098869A JP 25211096 A JP25211096 A JP 25211096A JP 25211096 A JP25211096 A JP 25211096A JP H1098869 A JPH1098869 A JP H1098869A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetic pole
magnetic field
moving conductor
moving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25211096A
Other languages
English (en)
Inventor
Aki Watarai
亜起 度會
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aichi Steel Corp
Original Assignee
Aichi Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aichi Steel Corp filed Critical Aichi Steel Corp
Priority to JP25211096A priority Critical patent/JPH1098869A/ja
Publication of JPH1098869A publication Critical patent/JPH1098869A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)
  • Dynamo-Electric Clutches, Dynamo-Electric Brakes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】永久磁石使用量を減少し、ブレーキの制動力の
向上を実現できる電磁ブレーキ装置を提供する。 【解決手段】永久磁石板4、5の各磁極面6、7の各中
央部に凹部60、70を設けると、移動導体1を貫通す
る磁束の移動方向における波形形状が非線形となって誘
導電圧の増大により渦電流が増大して制動力を増大で
き、しかも高価な永久磁石使用量も削減できることがわ
かった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リニア型もしくは
ロータ型の電磁ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電磁ブレーキ装置の一例を図14
(a)に示す。所定方向に移動する薄肉の銅板やアルミ
板からなる移動導体1を挟んでその両側に小ギャップを
隔てて軟鉄板からなる一対のヨーク2、3が配設されて
いる。ヨーク2の移動導体1側の平坦表面には薄い永久
磁石板4が接着され、ヨーク3の移動導体1側の平坦表
面には薄い永久磁石板5が接着され、永久磁石板4、5
は着磁されている。移動導体1に面する永久磁石板4の
表面40には、N極である第1磁極面6とS極である第
2磁極面7とが移動方向へ所定間隔で交互に形成されて
いる。移動導体1に面する永久磁石板5の表面50に
は、N極である第1磁極面6とS極である第2磁極面7
とが移動方向へ所定間隔で交互に形成されている。永久
磁石板4の第1磁極面6は移動導体1を挟んで永久磁石
板5の第2磁極面7に対向し、永久磁石板4の第2磁極
面7は移動導体1を挟んで永久磁石板5の第1磁極面6
に対向している。
【0003】これにより、移動導体1内には貫通磁束Φ
が形成され、移動導体1が所定速度で移動すると渦電流
効果により移動導体1に制動力が生じる。図14(b)
に移動導体1中の移動方向への磁束分布を示す。磁界密
度Bは移動方向において略正弦波形状、又は、それの頂
部を飽和させた略台形形状になっている。図14(a)
において、永久磁石板4、5は異方性磁石材料で構成す
ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図14に示す電磁ブレ
ーキ装置の制動力を向上するために、永久磁石板4、5
により移動導体1内に形成される磁束密度Bの最大値B
maxを増大することと、各磁極面6、7の移動方向長
を短縮して移動導体1の移動による磁束変化率dΦ/d
tを増大すればよい。
【0005】しかしながら、上記最大磁束密度Bmax
は永久磁石板4、5の厚さの増大などを必要とするが、
優れた残留磁束密度特性をもつ永久磁石は高価であるの
で、その使用量の増大は顕著なコスト増加を招く。ま
た、各磁極面6、7の移動方向長の過度の短縮は隣接す
る反対極性の磁極面の影響の増大を招いて最大磁束密度
Bmaxが低下して制動力の減少を招いてしまう。
【0006】本発明は上記問題に鑑みなされたものであ
り、着磁部材に用いる永久磁石の使用量を増大すること
なく、制動力の増大を実現した電磁ブレーキ装置を提供
することを、その目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電磁ブレ
ーキ装置によれば、一対の着磁部材は、移動導体に面し
てそれぞれ第1磁極面及び第2磁極面を交互に有する。
第1の着磁部材の第1磁極面とそれに対向する第2の着
磁部材の第2磁極面とは、それらの間の移動導体を一方
向へ貫通する磁束を形成し、第1の着磁部材の第2磁極
面とそれに対向する第2の着磁部材の第1磁極面とは、
それらの間の移動導体を反対方向へ貫通する磁束を形成
する。
【0008】特に、本発明では、各磁極面は、少なくと
も一つの弱磁界形成領域と、それに移動方向前後に隣接
する強磁界形成領域をもつ。弱磁界形成領域は、対面す
る移動導体に弱磁界の領域を形成し、強磁界形成領域は
弱磁界の領域の移動方向前後に隣接して移動導体中に弱
磁界の領域と同一磁界方向へ強磁界の領域を形成する。
【0009】すなわち、各磁極面はそれぞれ、移動導体
中に、移動方向に複数の山部(強磁界の領域)とそれら
に挟まれる谷部(弱磁界の領域)とを形成する。ただ
し、同一磁極面により形成される強磁界の領域と弱磁界
の領域とは同一方向へ磁束を形成する。このようにすれ
ば、従来より格段に制動力が向上できることがわかっ
た。
【0010】なお、永久磁石板にはその厚さ方向に磁化
容易軸をもつ異方性磁石素材を採用することが好ましい
が、等方性磁石素材を採用することも可能である。着磁
部材は軟磁性のヨークの移動導体側の表面に永久磁石板
を接着して構成する他、永久磁石板のみで構成すること
もできる。着磁部材を永久磁石板のみで構成してもよ
い。
【0011】請求項2記載の電磁ブレーキ装置によれ
ば、磁極面に弱磁界形成領域として凹部を形成すること
により移動導体中に弱磁界の領域が形成される。このよ
うにすれば、一斉、均一に着磁磁界を印加できるので着
磁部材の磁化が簡単となり、永久磁石使用量を削減する
こともできる。請求項3記載の電磁ブレーキ装置によれ
ば、優れた制動力が得られる。
【0012】請求項4記載の電磁ブレーキ装置によれ
ば、制動力の低減を抑止しつつ、永久磁石使用量を削減
することができる。請求項5記載の電磁ブレーキ装置に
よれば、制動力の低減を抑止しつつ、永久磁石使用量を
削減することができる。請求項6記載の電磁ブレーキ装
置によれば、両側に隣接する強磁界形成領域と反対向き
に磁化された弱磁界形成領域をこれら強磁界形成領域の
間に設けてそれぞれの磁極面を構成する。このようにす
れば、形状が簡素となる。
【0013】
【発明を実施するための形態】本発明の好適な実施態様
を図1に基づいて説明する。この電磁ブレーキ装置は、
ロータ型電磁ブレーキであって、回転する薄肉の銅板か
らなる移動導体1を挟んでその軸方向両側に小ギャップ
を隔てて軟鉄板からなる一対のヨーク2、3が配設され
ている。ヨーク2の移動導体1側の平坦表面には薄い永
久磁石板4が接着され、ヨーク3の移動導体1側の平坦
表面には薄い永久磁石板5が接着され、永久磁石板4、
5は着磁されている。したがって、ヨーク2と永久磁石
板4、又は、ヨーク3と永久磁石板5とは、それぞれ本
発明でいう着磁部材を構成している。
【0014】上記着磁により、移動導体1に面する永久
磁石板4の表面40には、N極である第1磁極面6とS
極である第2磁極面7とが移動方向へ所定間隔で交互に
形成されている。同様に、移動導体1に面する永久磁石
板5の表面50には、N極である第1磁極面6とS極で
ある第2磁極面7とが移動方向へ所定間隔で交互に形成
されている。永久磁石板4の第1磁極面6は移動導体1
を挟んで永久磁石板5の第2磁極面7に対向し、永久磁
石板4の第2磁極面7は移動導体1を挟んで永久磁石板
5の第1磁極面6に対向している。第1磁極面6の移動
方向中央部には凹部60が形成され、第2磁極面6の移
動方向中央部には凹部70が形成されている。
【0015】したがって、これらの凹部60、70と移
動導体1との間のギャップgは、他の部位のギャップ
g’より大きくなり、更に凹部60、70の部分の永久
磁石板4、5の厚さは薄くなって、この部分の永久磁石
板4、5の保持力は小さくなっている。これらの理由に
より、移動導体1の凹部60、70に挟まれる部分11
は、他の部分12より弱磁界となっている。そこで、本
実施例では、各磁極面6のうち凹部60の部分を弱磁界
形成領域61と呼び、他の部分を強磁界形成領域62と
呼ぶ。同様に、各磁極面7のうち凹部70の部分を弱磁
界形成領域71と呼び、他の部分を強磁界形成領域72
と呼ぶ。
【0016】このように各磁極面60、70の移動方向
中央部に弱磁界形成領域61、71を形成することによ
り、図2に示すように、凹部60、70に挟まれる移動
導体1の部位に弱磁界の領域11が形成され、移動導体
1のその他の部分に強磁界の領域12が形成される。移
動導体1中におけるその厚さ方向への磁束密度Bの分布
形状を図3に破線で示し、凹部60、70を持たない従
来の磁束密度Bの分布形状を図3に実線又は一点鎖線に
て示す。なお、実線は磁極面の移動方向長が大きい場合
の略台形形状の磁束密度Bを示し、一点鎖線は磁極面の
移動方向長が短い場合の略正弦波形状の磁束密度Bを示
す。すなわち、各磁極面6、7の移動方向長(周方向
長)が短い場合、任意の一個の磁極面が、対面する移動
導体1中に形成する貫通磁界は、それに隣接する反対極
性の一対の磁極面が上記貫通磁界を弱めるために略正弦
波形状となる。本実施例によれば、図3に破線で示すよ
うに、磁束密度Bは1個の谷部を挟んで双ピーク形状の
半波波形形状をもつ。
【0017】試験及び解析によれば、本実施例のように
永久磁石板4、5に凹部60、70を設けることによ
り、言い換えれば、移動導体に磁化反転しない範囲で弱
磁界の領域11を形成することにより、制動力を大幅に
向上できることを発見した。解析 以下、上記制動力向上の原因を以下に説明する。
【0018】移動導体1を貫通する磁束により、移動導
体1に電流(いわゆる渦電流)が流れ、渦電流損失に相
当する移動エネルギの消耗がブレーキ力として移動導体
1に作用する。電磁ブレーキの制動力Feはフレミング
の法則から、磁束密度をB、Bと導線の移動速度vとに
それぞれ直角な導線長をL、それを流れる電流をi、導
線抵抗をrとすれば、 F=BLi (数式1) であり、 i=−(dΦ/dt)/r (数式2) であり、 dΦ/dt=(dΦ/dθ)・(dθ/dt) =(dΦ/dθ)・v (数式3) であり、 F=BLv(dΦ/dθ) (数式4) となる。すなわち、制動力FはBとともに空間的な磁束
変化率(dΦ/dθ)にも比例する。
【0019】図3に実線で示す略台形形状の磁束密度B
の分布波形100の中央部の磁束密度を減衰させて本実
施例の双ピーク形状の磁束密度Bの分布波形200を形
成することは、図3のハッチング領域だけ貫通磁束量を
減少することに相当する。けれども、図3に示すよう
に、実線で示す略台形形状の磁束密度Bにおけるこのハ
ッチング領域の貫通磁束は、それと直角に交差する移動
導体1中の導体部分に誘導電圧−dΦ/dtをなんら発
生しない。すなわち、貫通磁束がそれと直角に交差する
導体部分に誘導電圧を発生するには、この貫通磁束が常
に変化している必要があり、しかもその変化速度が高速
であるほど誘導電圧は大きい。
【0020】本実施例は、この点に着眼してなされたも
のであり、図3に実線で示す略台形形状の磁束密度Bの
分布波形100(又は図3に一点鎖線で示す略正弦波形
状の磁束密度Bの分布波形300)に対して、その中央
部を減衰させて磁束密度Bの変化を増大させたものであ
り、これはその基本周波数成分の3倍の高調波成分を増
大させることに当たる。このような磁束密度Bの高調波
成分は周波数が高いので大きな制動トルクを発生するこ
とが上記式から推定される。
【0021】なお、図1において、凹部60、70を大
型化していくと、図3に2点鎖線400で示すように、
ほとんど弱磁界の領域の磁束密度Bが0となってしまう
が、この場合には3倍の高調波成分の最大磁束密度Bn
max(n=3)は増大するものの、基本波成分の最大
磁束密度Bmax(n=1)は著しく小さくなってしま
い、全体としての制動トルクが減少してしまうことがわ
かった。
【0022】更に、この凹部に反対極性の永久磁石を埋
め込めば、この永久磁石が反対極性の磁極面となり、図
3に磁界分布500で示すように各磁極面60、70の
移動方向長が1/3の従来の凹部なしの磁極配列方式に
なってしまう。しかし、このようにすると、上述したよ
うに隣接磁極面の磁界相殺効果によりその最大磁束密度
Bmax(n=3)が減少してしまい、制動トルクが却
って減少してしまう。
【0023】そこで、種々の実験、解析の結果、各磁極
面6、7の移動方向長は、隣接する反対極性の磁極面に
よる最大磁束密度Bmaxの低減が少なくとも20%未
満、更に好ましくは10%未満となるように設定するこ
とが好ましく、凹部60、70による弱磁界の領域11
の形成は、それによる両側の強磁界の領域の最大磁束密
度の低下が20%未満、好ましくは10%未満とするこ
とが好ましいことがわかった。更に、この凹部60、7
0の形成による弱磁界の領域の最低磁束密度はできるだ
け小さいほうがよいが、この弱磁界の領域の谷の部分の
磁束密度が反対の極性に反転してもまだ両側の強磁界の
領域の最大磁束密度の低下が20%未満あるいは10%
未満であるということは、各磁極面6、7の移動方向長
が長すぎるのであって、この場合には、弱磁界の領域の
磁束密度を反転させるよりも各磁極面6、7の移動方向
長を短縮して基本周波数を向上させて制動トルクの向上
を図ったほうがよいことがわかった。
【0024】実験及び解析によれば、隣接する反対極性
の磁極面による最大磁束密度Bmaxの低減は10%未
満とし、凹部60、70の形成による弱磁界の領域の形
成は、それによる両側の強磁界の領域の最大磁束密度の
低下が10%未満となる範囲で行い、この凹部60、7
0の形成による弱磁界の領域の最低磁束密度はその両側
の強磁界の領域の最大磁束密度の50%以上とすること
が、好適であった。
【0025】更に言えば、上記強磁界の領域の最大磁束
密度Bmaxの低下が20%未満又は10%未満で(こ
の最大磁束密度Bmaxの低下により制動トルクの減少
が少ない範囲で)、常に磁束密度Bを移動方向(回転方
向)に変化させることが重要である。また、凹部60、
70は各磁極面6、7毎に1個設けることが最も好適で
あって、これら凹部60、70は各磁極面6、7毎に複
数設けるよりは各磁極面6、7の移動方向長を短縮する
ほうがより好ましい。しかし、凹部60、70を多数設
けることは永久磁石使用量削減の点で好適であり、この
観点から複数の凹部60、70を各磁極面6、7にそれ
ぞれ配置することは好ましく、この場合でも従来の略台
形波形状の磁束密度Bの波形よりは制動トルクが向上す
ることは当然である。
【0026】試験結果例を図4〜図9を参照して説明す
る。 (試験1)図14に示す従来品の貫通磁束密度Bの分布
波形を図4に示し、そのブレーキ力(制動トルク)とブ
レーキ性能(磁石使用量当たりブレーキ力)とをそれぞ
れ1とする。
【0027】試験条件は、ヨーク2、3は軟鉄で厚さは
2mm、永久磁石板4、5の素材はNdFeB系プラス
チック磁石、残留磁束密度は0.8T、厚さは2mmと
した。各磁極面6、7の占有角は60度、移動導体1の
厚さは7mm、永久磁石板(凹部でない部分)の磁極面
と移動導体との間のギャップは1mm、移動導体1の角
速度ωは16.6rpsとした。
【0028】図5に図1に示す実施例1品の貫通磁束密
度Bの分布波形を示し、そのブレーキ力(制動トルク)
とブレーキ性能(磁石使用量当たりブレーキ力)の相対
値を示す。なお、この実施例1品は、上記図4の従来品
において、凹部60、70を形成したものである。凹部
60、70の深さは1mm、その占有角は20度とし
た。なお、実施例1品では、凹部60、70の形成によ
る永久磁石使用量の削減によりブレーキ性能すなわち費
用/効果比は一層改善される。 (試験2)次に、図1の凹部60、70と同じ大きさの
凹部8を、図6に示すように互いに隣接する各磁極面
6、7の境界部分にも設けた場合の貫通磁束密度Bの分
布波形を図7に示し、そのブレーキ力(制動トルク)と
ブレーキ性能(磁石使用量当たりブレーキ力)の相対値
を示す。図7に示すこの実施例2品は、上記実施例1品
よりも制動トルクは劣るものの、永久磁石使用量の削減
によりブレーキ性能は更に向上することがわかった。 (試験3)次に、図1の凹部60、70を、図8に示す
ように各磁極面6、7にそれぞれ2個配置し、それらの
両側の合計3つの強磁界形成領域62、72を同じ長さ
で形成した。その貫通磁束密度Bの分布波形を図9に示
し、そのブレーキ力(制動トルク)とブレーキ性能(磁
石使用量当たりブレーキ力)の相対値を示す。なお、図
8に示すこの実施例3品は、上記実施例1品よりも制動
トルクは劣るものの、永久磁石使用量の削減によりブレ
ーキ性能は更に向上することがわかった。 (試験4)次に、図4の従来品と同じ条件で、ただヨー
ク2、3を省略した条件で試験を実施した。図10に、
この場合の従来品(ヨーク無し品)の貫通磁束密度Bの
分布波形を示し、そのブレーキ力(制動トルク)とブレ
ーキ性能(磁石使用量当たりブレーキ力)とをそれぞれ
1とする。
【0029】また、図5の実施例1品と同じ条件で、た
だヨーク2、3を省略した条件で試験を実施した。図1
1に、その貫通磁束密度Bの分布波形を図9に示し、そ
のブレーキ力(制動トルク)とブレーキ性能(磁石使用
量当たりブレーキ力)の相対値を示す。図11に示すこ
の実施例4品は、図10の従来品よりも制動トルク及び
ブレーキ性能が格段に向上することがわかった。 (変形態様)なお、永久磁石板4、5中の弱磁界形成領
域は、凹部を形成するのではなく、図12に示すように
狭幅の反対極性領域65、75を形成することによって
も構成できる。すなわち、このような狭幅の反対極性領
域65、75が移動導体1中に形成する貫通磁界は両側
に隣接する強磁界形成領域62、72のそれにより打ち
消されて反転してしまい、隣接する強磁界の領域と同方
向の弱磁界の領域となる。
【0030】また、凹部60の形状は、例えば図13
(a)、図13(b)、図13(c)のような形状でも
よく、これらの場合でも上記説明した図1の凹部60と
同様の磁界変調効果が得られることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の電磁ブレーキ装置の模式部分断面図
である。
【図2】図1の電磁ブレーキ装置の磁束分布図である。
【図3】図2の装置の移動導体を貫通する磁界の分布波
形図である。
【図4】図14に示す従来の電磁ブレーキ装置の貫通磁
界の実測分布波形図である。
【図5】図1に示す実施例1品の装置における貫通磁界
の実測分布波形図である。
【図6】実施例2品の電磁ブレーキ装置の磁束分布図で
ある。
【図7】図2の装置の移動導体を貫通する磁界の分布波
形図である。
【図8】実施例3品の電磁ブレーキ装置の磁束分布図で
ある。
【図9】図8の装置の移動導体を貫通する磁界の分布波
形図である。
【図10】ヨークが無い場合の従来の電磁ブレーキ装置
における貫通磁界の実測分布波形図である。
【図11】ヨークが無い実施例4品の電磁ブレーキ装置
の磁界の分布波形図である。
【図12】変形態様品の電磁ブレーキ装置の磁束分布図
である。
【図13】(a)、(b)、(c)はそれぞれ永久磁石
板4の凹部61の変形態様例を示す側面図である。
【図14】(a)は従来の電磁ブレーキの磁束分布図で
あり、(b)はその貫通磁界の分布波形図である。
【符号の説明】
1は移動導体、2、3はヨーク(着磁部材)、4、5は
永久磁石板(着磁部材)、6、7は磁極面、60、70
は凹部、61、71は弱磁界形成領域、62、72は強
磁界形成領域。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の移動方向へ移動可能に配設される薄
    肉の移動導体と、前記移動導体を移動可能に挟んで配設
    されるとともに第1磁極面及び第2磁極面が前記移動導
    体の主面に面して前記移動方向へ交互に形成される一対
    の着磁部材とを備え、前記両着磁部材の一方の第1磁極
    面は前記両着磁部材の他方の第2磁極面に前記移動導体
    を挟んで対向して前記移動導体内にその厚さ方向一方側
    へ磁束を貫通させ、前記両着磁部材の他方の第1磁極面
    は前記両着磁部材の一方の第2磁極面に前記移動導体を
    挟んで対向して前記移動導体内にその厚さ方向他方側へ
    磁束を貫通させる電磁ブレーキ装置において、 前記各磁極面は、前記移動導体の所定部位に弱磁界の領
    域を形成する少なくとも一つの弱磁界形成領域と、前記
    弱磁界の領域の移動方向前後に隣接して前記移動導体中
    に前記弱磁界の領域と同一磁界方向へ強磁界の領域を形
    成する強磁界形成領域とを備えることを特徴とする電磁
    ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電磁ブレーキ装置におい
    て、 前記弱磁界形成領域は、前記磁極面に形成された凹部か
    らなることを特徴とする電磁ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の電磁ブレーキ装置におい
    て、 前記各磁極面は、移動方向中央部に凹部を一個もつこと
    を特徴とする電磁ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の電磁ブレーキ装置におい
    て、 前記各磁極面の間の境界部に凹部を有することを特徴と
    する電磁ブレーキ装置。
  5. 【請求項5】請求項2記載の電磁ブレーキ装置におい
    て、 前記各磁極面は、前記凹部を二個もつことを特徴とする
    電磁ブレーキ装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の電磁ブレーキ装置におい
    て、 前記磁極面は、移動方向に隣接する磁極面の強磁界形成
    領域よりも移動方向に短小かつ同極性に形成されること
    を特徴とする電磁ブレーキ装置。
JP25211096A 1996-09-24 1996-09-24 電磁ブレーキ装置 Pending JPH1098869A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25211096A JPH1098869A (ja) 1996-09-24 1996-09-24 電磁ブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25211096A JPH1098869A (ja) 1996-09-24 1996-09-24 電磁ブレーキ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1098869A true JPH1098869A (ja) 1998-04-14

Family

ID=17232633

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25211096A Pending JPH1098869A (ja) 1996-09-24 1996-09-24 電磁ブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1098869A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7777382B2 (en) Motor
EP2600499B1 (en) Rotating electric machine rotor
WO2020216012A1 (zh) 电动汽车用非对称磁极式永磁与爪极电励磁驱动电机
JP2003299330A (ja) 回転電機
JPH1098868A (ja) 電磁ブレーキの磁極配列方式
JP2017055493A (ja) 埋込磁石型ロータおよび埋込磁石型ロータの製造方法
JPH1066285A (ja) 永久磁石電動機
CN111711292A (zh) 转子结构、电机及压缩机
JPH1098869A (ja) 電磁ブレーキ装置
JPS5927508A (ja) 着磁方法
CN110401284A (zh) 转子组件和永磁电机
JP2851731B2 (ja) 同期電動機のラジアルタイプローター
CN111541323B (zh) 一种磁阻电机及其转子
JP2002199669A (ja) 永久磁石の着磁方法
RU2138110C1 (ru) Статор магнитоэлектрической машины постоянного тока
JPH0614521A (ja) 磁気回路
JP3380822B2 (ja) 電磁流体発電用磁場発生装置
JPS6146153A (ja) ステツピングモ−タ用ロ−タ
WO2014050261A1 (ja) ラジアルギャップ型回転電機、送風機、圧縮機、空気調和機
JP2609286B2 (ja) 永久磁石式回転機
JP2001275287A (ja) 磁石内装形回転子
CN111711296A (zh) 转子结构、电机及压缩机
JPS63260118A (ja) ラジアル異方性円筒状磁石の着磁装置
JPH1141906A (ja) 磁気的ダンピング構造
JP2007221941A (ja) Vcm装置及び着磁方法