JPH1090296A - 船舶用風計測装置 - Google Patents

船舶用風計測装置

Info

Publication number
JPH1090296A
JPH1090296A JP24187296A JP24187296A JPH1090296A JP H1090296 A JPH1090296 A JP H1090296A JP 24187296 A JP24187296 A JP 24187296A JP 24187296 A JP24187296 A JP 24187296A JP H1090296 A JPH1090296 A JP H1090296A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wind
reflector
light
measuring device
optical sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP24187296A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Hori
秀之 堀
Hirobumi Azuma
博文 東
Kiyotaka Sasano
清隆 佐々野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP24187296A priority Critical patent/JPH1090296A/ja
Publication of JPH1090296A publication Critical patent/JPH1090296A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Indicating Or Recording The Presence, Absence, Or Direction Of Movement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 レーダとともに、障害物のない高所に設置さ
れる船舶用風計測装置の、発電器、およびシンクロ発信
器等がレーダ視界の障害とならないようにする。 【解決手段】 本発明は、非金属性の素材で形成され、
風向、および風速を検出する検出体5、検出体5に装着
され、入射した入射光を反射して入射光と略同じ光路の
反射光にする反射体10,入射光を発光する発光器、お
よび反射光を受光する受光器を具え、受光した反射光を
電気信号に変換して出力する光学センサ9、光学センサ
9からの電気信号を入力して、風向,風速を演算して出
力する信号処理装置12からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶上において、
風向、および風速を計測するための船舶用風計測装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の風速、および風速を計測するため
の風計測装置は、図9に示すように、立設された支柱5
0の上端部に、風圧を受けると回転する回転体(プロペ
ラ)51を一端側に設け、風圧を受けると風圧が最小と
なる方向に回転させようとするモーメントを発生させる
翼54を他端側に設けた胴体55を、支柱50のまわり
に回転自在に設けた構成にされている。
【0003】そして、回転体51を胴体55内の軸心方
向に配設された発電器52の回転子軸53に固着して取
り付け、風圧による回転体51の回転により、発電器5
2が回転して電圧を発生する構成にして、発電器52の
発生電圧の大きさにより風速を検出するとともに、胴体
55の軸心方向に配設したロッド57の一端を、支柱5
0上に配設されたシンクロ発信器56の回転子に取り付
け、風圧により風圧の方向と一致する方向に回転する、
ロッド57の支柱50まわりの回転により、シンクロ発
信器56が回転して、パルス信号を発生する構成にし
て、シンクロ発信器56のシンクロ信号により、風向を
検出するようにしている。
【0004】すなわち、風速の大きさに比例して増大す
る発電器52の発生電圧を、支柱50の内部を挿通した
電線58で信号処理装置59に伝達し、信号処理装置5
9内で処理して風速を算出するとともに、シンクロ発信
器56からのパルス信号を信号処理装置59で処理し
て、風向を算出するようにしている。
【0005】このように、風速、風向を検出する従来の
風計測装置60は、胴体55内に発電器52およびシン
クロ発信器56を装備する構造であったため、次に示す
問題点があった。
【0006】(1)風計測装置60は、風の流れを妨げ
る障害物のない場所に設置する必要がある。このため、
風計測装置60が船舶上で風計測を行なう船舶用風計測
装置60である場合には、船上で風の流れの妨げとなる
障害物がない場所、例えば、マスト構造物等の最上部に
装備するのが理想的であるが、このような場所は、船上
では限定されており、しかもこのような場所には、船舶
にとっては、船舶用風計測装置60よりも重要な、レー
ダ等の舶用電波器材も視界を確保するために装備する必
要がある。
【0007】従って、舶用電波器材と船舶用風計測装置
60を、同一のマスト構造物等の最上部に設けることが
考えられるが、船舶用風計測装置57は、上述したよう
に、構成する発電器52及びシンクロ発信器56が、少
なくとも金属部品で構成されているため、舶用電波器材
の視界障害を引き起こす不具合がある。この不具合を解
消するため、舶用電波器材の視界障害を最小限とするよ
うな、マスト構造物等の最適設計を必要としたり、マス
ト構造物等の最適設計では視界障害を解消できないとき
には、舶用電波器材をマスト構造物のモノポール部に装
備し、舶用電波器材に比べ、優先度の低い船舶用風計測
装置57を、止むを得ずヤードの両端部に複数装備せざ
るを得ない事態が生じる等の不具合が生じる場合があっ
た。
【0008】さらに、このように船舶用風計測装置60
を複数装備する場合、正しい風速・風向データを選択す
るための機能を、信号処理装置59に付加する必要が生
じ、信号処理が複雑となる不具合もあった。
【0009】(2)船舶用風計測装置60で検出された
風速・風向は、発電器52で発生した電圧、又はシンク
ロ発信器56から発信されたシンクロ信号からなる電気
信号であり、これらの電気信号は、電線58を介して信
号処理装置59に伝達し、処理する必要があるため、マ
スト構造物等に電線58を布設する必要があるととも
に、断線しやすく、また、場合によっては導通不良を起
こし易い、電線の保守点検作業が大掛かりとなる不具合
がある。
【0010】このような電線58に代えて、光ファイバ
ーを用いて、単一の計器で測定するものも一般的に知ら
れているが,この場合においても、光ファイバーをマス
ト構造物等の上部に設置された回転体51等の近くまで
敷設する必要があり、上述した保守点検作業が大掛かり
となる等の不具合が、発生するのは同様であった。
【0011】(3)また、上述したように発電器52及
びシンクロ発信器56は、少なくとも金属部品で構成さ
れる機械・電気構造物であり、特に海水の撒布による腐
食が起こり易い。従って、これらの頻繁な保守点検整備
作業が必要となり、しかも装備場所が高所であるため、
大掛かりな保守点検作業になるとともに、作業に伴う安
全上の問題が生じることもあるという不具合もあった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した船
舶用風計測装置の不具合を解消するため、(1)レーダ
等の舶用電波器材の視界障害を解消し、風の流れを妨げ
る障害物のない場所、換言すれば、レーダ等の舶用電波
器材の視界も同時に確保できるマスト構造物等の最上部
に、マスト構造物等の設計変更を必要とすることなく、
舶用電波器材とともに配置できて、舶用電波器材の装備
場所の制約を少なくでき、また、複数セットの装備が必
要なく、正確な風向、風速データ選択のための機能の信
号処理装置への付加を必要とせず、(2)また、マスト
構造物等への電気信号の伝達のための電線布設をなくす
ることができ、(3)さらには、保守点検整備作業の頻
度を少なくでき、保守点検整備作業が簡素化できるとと
もに、保守点検作業に伴う安全上の問題発生を少なくで
きる船舶用風計測装置を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、第1番目の本
発明の船舶用風計測装置は、次の手段とした。
【0014】(1)舶用電波器材の視界障害を少なくす
る素材、例えばプラスチック、FRPで形成され、風の
流れを妨げる障害物のない船舶上に設置されて、風向、
および風速を検出する検出体を設けた。
【0015】(2)検出体に塗布し、若しくは検出体の
後方に配置され、若しくは検出体の近傍に配置され、船
舶上から入射させた入射光を略入射方向と同一方向に反
射させる、白ペンキの塗布物、又はガラス質のコーティ
ング等からなり、反射性に秀れた反射体を設けた。
【0016】(3)反射体と対峙させて、反射体に入射
光を入射できるとともに、反射体からの反射光を受光で
きる位置、例えばマスト構造物等の下方に設置され、入
射光を反射体に向けて発光する発光器、および反射体か
らの略入射光と略同じ光路を通って反射される反射光を
受光する受光器とを具え、受光器からの受光信号を電気
信号に変換して出力する、光電スイッチ等からなる光学
センサを設けた。
【0017】(4)光学センサからの受光信号を変換し
た電気信号から、風向、および風速を演算して、表示板
や風向、および風速を入れて航行針路等を算出する外部
の計算機に、風向、および風速の信号を出力する信号処
理装置を設けた。
【0018】本発明の船舶用風計測装置は、上述(1)
〜(4)の手段により、(a)風速、および風向を検出
する検出体が、レーダ等の舶用電波器材の視界障害とな
らない素材で形成されているので、風の流れを妨げる障
害物のない場所、また、レーダ等の舶用電波器材の視界
も良好なマスト構造物等の最上部のモノポール部に舶用
電波器材とともに、配置できるようになる。これによ
り、舶用電波器材の装備場所の制約がなくなると共に、
船舶用風計測装置をレーダのレドーム上部等に装備する
ことも可能となり、ヤードの両端部に複数に分けて装備
するようなことが不要になり、正しい風向、風速データ
選択のための信号処理装置への機能付加が不要になり、
また信号処理も容易になる。
【0019】また、検出体で検出された風計測値は、空
間を伝送される光信号で伝達されるので、また、マスト
構造物等上部への電気信号の伝達のための電線布設をな
くすることができ、布設作業、若しくは保守点検作業を
大幅に低減できる。
【0020】また、電線の布設がマスト内部にしかでき
ないヨット等においては、電線の布設が不要になり、マ
スト構造物等の上方に設ける検出体、反射体が軽量にで
きることと相俟って、帆走性能を向上させることができ
る。さらに、検出体が舶用電波器材の視界障害とならな
い非金属性の素材で形成されているので、海水が撒布さ
れるマスト構造物等の最上部に設置される検出体の腐食
が少なくなる等により、保守点検整備作業の頻度を少な
くでき、保守点検整備作業が簡素化できるとともに、高
所作業に伴い生じる安全上の問題を少なくできる。
【0021】また、第2番目の本発明の船舶用風計測装
置は、上述(1)〜(4)の手段に加え、次の手段とし
た。
【0022】(5)検出体を、船舶のマスト構造物等の
上方に設けられた支持体上に立設された、回転軸回りに
自在に回転する回転体と、この回転体の外周から略水平
方向へ、放射状に延設されたビームの先端に固着された
風受け翼とからなる、風速を検出する風速検出体とし
た。なお、反射体は風速検出体を構成する風受け翼の外
周面、又は内周面に設けるようにしても、若しくは、船
舶上から入射された入射光が回転する風受け翼により遮
られる、風受け翼の後方に設けるようにしても良い。
【0023】本発明の船舶用風計測装置は、上述(a)
に加え、上述(5)の手段により、(b)マスト構造物
等上に立設された支持体上に、風受け翼を具え風が当た
ると回転する回転体を設け、マスト構造物等から離れた
場所に設置した光学センサによって、回転体に向けて入
射光を発光し、回転体からの反射光を受光することによ
り回転体の回転を検知することができる。すなわち、光
学センサは回転体の回転に応じて、風受け翼、又は風受
け翼の後方に設けた反射体から反射されて来る反射光を
受光し、受光した反射光に応じたパルス電圧信号を信号
処理装置に出力し、信号処理装置では、このパルス電圧
信号に応じた風速が算出される。
【0024】このように、本発明の船舶用風計測装置
は、プロペラ等の回転数を発電器等により、電圧にして
風速を計測するものではなく、風受け翼の回転数そのも
のを、光学的に検出して計測できるようにしたので、
(風速)検出体が簡単な構造の故障の少いものにできる
とともに、保守点検整備が容易になり、しかもその回数
を大幅に低減できる。また、発電器等の重量の大きいも
のをマスト構造物等の上方に設置しなくて良いため、特
に小型のヨット等に設ける船舶用風計測装置としては、
好適なものにできる。
【0025】また、第3番目の本発明の船舶用風計測装
置は、上述(1)〜(4)の手段に加え、次の手段とし
た。
【0026】(6)検出体を、船舶のマスト構造物等の
上方に設けられた支持体上に、回転自在に立設された回
転軸と、回転軸とともに回転するように回転軸に固着さ
れ、一端部に翼を具えて、翼に負荷される風圧の大きさ
を最小にする方向に回動して、風向方向に静止する胴体
とからなり、風向を検出できる風向検出体とした。
【0027】(7)反射体を、上端部に風向検出体を固
着して、風向検出体とともに回動する回転軸の途中に、
軸心を同一にして同心状に固着された円筒体の底面に白
ペンキを塗布し、又はガラス質コーティングし、反射面
を設けたものとし、船舶上から入射された入射光を、略
入射方向に反射させ、光学センサで反射光を受光できる
ようにした反射体にした。
【0028】本発明の船舶用風計測装置は、上述(a)
に加え、上述(6)〜(7)の手段により、(c)マス
ト構造物等上に立設された支持体上に、一端部に翼を具
え、風が当たると風の方向を向くように回転する胴体を
設け、胴体下方に胴体の回転に対応して、回転する円筒
体底面に反射面を設けた反射体を設けて、マスト構造物
等から離れた場所に設置した光学センサによって、反射
体に向けて入射光を発光し、その反射光を受光すること
により、胴体の回転角を検知することにより、風向を検
出できるようにした。すなわち、光学センサは、反射体
の回転に応じて反射されて来る反射光を受光し、受光し
た反射光の位相に応じた電圧信号を信号処理装置に出力
し、信号処理装置では、この電圧信号に応じて風向が算
出される。
【0029】このように、本発明の船舶用風計測装置
は、胴体等の回転角をシンクロ発信器等によるシンクロ
信号にして、風速を計測するものではなく、風向により
回動する反射体の回転角そのものを、光学的に検出し、
風向を検出するようにしたので、上述した(b)項と同
様の作用効果が得られる。また、シンクロ発信器等の重
量の大きいものを、マスト構造物等の上方に設置しなく
て良いため、(b)項と同様の効果が得られる。
【0030】また、第4番目の本発明の船舶用風計測装
置は、上述(1)〜(4)、および(6),(7)の手
段に加え、次の手段とした。
【0031】(8)反射体を、円筒体の底面に、円筒体
の周方向の角度によって、軸方向の位置が変動するよう
にされた螺旋面が形成され、この螺旋面に白ペンキを塗
布し、又はガラス質コーティングして反射面を形成した
ものとし、船舶上かつ入射された入射光を略入射方向に
反射させ、光学センサで反射光を受光できるようにした
反射体にした。
【0032】本発明の船舶用風計測装置は、上述
(a),(c)に加え、上述(8)の手段により、 (d)簡単な機構により、風の方向を向く風向検出体の
方向は、円筒体の回転に伴う、軸方向の長さの変動で一
義的に決定できるようになる。すなわち、光学センサか
ら発光し円筒体の底面の反射面で反射して光学センサで
受光される反射光は、円筒体の回転により光路差が生
じ、反射光の位相により、円筒体、換言すれば、風の方
向を向く風向検出体の方向が検出できる。これにより、
上述した(c)項と同様の効果が得られる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の船舶用風計測装置
の実施の一形態を図面にもとづき説明する。図1は本発
明の船舶用風計測装置の実施の第1形態を示す図であ
る。
【0034】図1(a)の全体斜視図に示すように、船
舶1の上部構造物2の項端に立設されたマスト構造物3
の上端、すなわち風の流れが妨げられず、レーダ等の舶
用電波器材の視界も良好な障害物のない、マスト構造物
3の最上部には、図示省略した舶用電波器材とともに、
船舶用風計測装置を構成する検出体としての風速検出体
4が設置されている。
【0035】この風速検出体4は、図(b)に示すよう
に、マスト構造物3の上端から突出させた支持体5の上
方に立設した、回転軸18のまわりに自在に回転する回
転体6と、回転体6の外周から水平方向に伸設された、
ビーム7の先端に固着された風受け翼8とからなる。こ
れらの風速検出体4は、舶用電波器材の視界の妨げにな
らないように、金属素材の使用を避けて、プラスチッ
ク、若しくはFRP等により製作されている。
【0036】さらに、半球状の形状にされた風受け翼8
の内周面には、白ペンキを塗布して光沢のある面を形成
するか、又はガラス質の物質をコーティングすることに
よって、後述する光学センサ9から発光する入射光を、
効率良く反射するようにした反射体10にするととも
に、後述する光学センサ9の表面と平行となる面を、反
射体10に形成するような、風受け翼8の形状にして、
入射光と反射光とが略平行になるようにしている。
【0037】光学センサ9は、風受け翼8に設けた反射
体10に向けて入射光を発光できる発光器を具えるとと
もに、反射体10からの反射光を受光できる受光器とを
具え、例えば、図示したように風速検出体4の直下の反
射体10と対峙する上部構造物2上等に設置されてい
る。この光学センサ9は、1例としてスイッチよりビー
ム状の入射光を発光する一方、反射体10からの反射光
を受光する光電スイッチを採用するようにしても良い。
また、光学センサ9は、上部構造物2内に配設した伝送
線11により、信号処理装置12に連結している。
【0038】本実施の形態の船舶用風計測装置は、上述
の構成となっているので、図2に示すように、光学セン
サ9の発光器から発光された入射光は、風受け翼8が入
射光の光路上にあるときには、風受け翼8に装着された
反射体10により反射されて、入射光と略同じ光路を通
り光学センサ9の受光器によって受光される。また、光
学センサ9は風受け翼8(反射体10)からの反射光の
有無を検出し、反射光に対応するパルス電圧信号を出力
する。このパルス電圧信号が信号処理装置12に送ら
れ、図3に示す信号処理装置12の計算回路13で風速
が算出され、出力回路14から風速表示板15、又は船
舶1の航路等を設定する外部の計算機16に出力され
る。
【0039】次に、図4は本発明の船舶用風計測装置の
実施の第2形態を示す全体斜視図である。図に示すよう
に、本実施の形態では、反射体10を風受け翼8の内面
に設ける代わりに、風速検出体4’の回転体6を回動自
在に支持する回転軸18の上端部に、反射体としての反
射板17を設けるようにした。
【0040】すなわち、風受け翼8に投光できる任意の
位置に装備された、光学センサ9から発光された入射光
の光路上に風受け翼8がない場合は、入射光は、風受け
翼8を通過しないため、そのまま反射板17で反射さ
れ、強い反射光となって光学センサ9で受光されるとと
もに、入射光の光路上に風受け翼8がある場合には、風
受け翼8によって遮られ、反射板17から反射されず、
光学センサ9で全く反射光が受光されないか、または風
受け翼8で反射された弱い反射光1が、光学センサ9で
受光されるようになる。
【0041】本実施の形態の船舶用風計測装置は、上述
の構成となっているので、光学センサ9の発光器から発
光された入射光は、風受け翼8が入射光の光路上になけ
れば、風受け翼8の上方に装着された反射板17により
反射されて、入射光と略同じ強さの反射光が、略同じ光
路を通り光学センサ9の受光器によって受光される。ま
た、風受け翼8が入射光の光路上にあれば、反射光は光
学センサ9の受光器によって全く受光されないか、又は
弱い反射光しか受光されない。
【0042】従って、本実施の形態においても、前述し
た実施の第1形態と同様に、光学センサ9は、風受け翼
8の有無、すなわち入射光を風受け翼8が遮る有無を検
出して、これに対応するパルス電圧信号を出力する。そ
して、このパルス電圧信号が信号処理装置12に送ら
れ、信号処理装置12の計算回路13でパルス電圧信号
に対応した風速が算出され、出力回路14から風速表示
板15、又は計算機16に出力される。
【0043】なお、本実施の形態の場合、風受け翼8が
入射光の光路上を通過するとき、積極的に反射光が減少
するように、実施の第1形態とは逆に、風受け翼8の表
面を艶消しの暗色で塗装して反射性を悪くしたり、又は
光学センサ9表面と平行となる面が風受け翼8に形成さ
れないような構造とすることが好ましい。
【0044】また、本実施の形態は、光学センサ9から
発光される入射光が、風受け翼8で遮られないときで
も、反射板17で阻止されて外部に漏れるのを防ぐの
で、艦艇等の隠匿性が要求される船舶に適用するのに好
適である。
【0045】次に、図5は本発明の船舶用風計測装置の
実施の第3形態を示す全体斜視図である。図に示すよう
に、船舶1の上部構造2の項端に立設されたマスト構造
物3の上端には、図示省略した舶用電波器材とともに、
船舶用風計測装置を構成する、検出体としての風向検出
体21が設置されている。
【0046】この風向検出体21は、マスト構造物3の
上端から突出させた支持体5の上方に立設され、軸心ま
わりに自在に回転する回転軸22と、回転軸22の上端
部に固着され、一端部に翼24を設けた胴体23とから
なる。また、胴体23の下方の回転軸22の途中には、
円筒状の反射体25が介装されている。
【0047】これらの風向検出体4,21、および反射
体25は、舶用電波器材の視界の妨げになるような金属
素材の使用を避けて、プラスチック、若しくはFRP等
で形成するようにしている点は、前述した実施の形態と
同様である。さらに、円筒状に形状された反射体25の
底面には、白ペンキを塗布して光沢のある面を形成する
か、又はガラス質の物質をコーティングすることによっ
て、反射面26が形成されている。
【0048】この反射面26は、反射面26に向けて入
射された入射光の光路と、反射面26から反射された反
射光の光路とが、近接した平行な光路となるような平行
な面に形成されるとともに、円筒状の反射体25の円周
方向に傾斜を設けた螺旋状の傾斜面が設けられ、後述す
る光学センサ9と反射面26との距離が、風向検出体2
1の回転に応じて変化するような反射面26が形成され
た反射体25にされている。
【0049】すなわち、円筒状の反射体25の底面に形
成される反射面26は、図6の斜視に示すように、反射
体25の周方向θによって軸方向の長さが変化する螺旋
状の反射面26に形成されている。従って、この反射面
に向けて、例えば、図5に示すように、風向検出体21
の斜め下方の上部構造物2上に設けた、前述した実施の
形態におけるものと同様な、光学センサ9から入射光を
発光すると、光路上の反射面26から反射された反射光
は再び光学センサ9で受光されるが、反射面26が傾斜
しているため、反射体25、換言すれば風向検出体21
の回転角度によっては、反射面26と光学センサ9との
間の光路長が変わる。
【0050】すなわち、反射体25が図6(a)に示す
ような回転角度にあるときは、図7(a)に示すような
光路長αとなり、図6(b)に示すように、さらに90
°回転角度が大きくなったときには、図7(b)に示す
ように、光路長αより小さな光路長βとなり、さらに1
80°回転角度が大きくなり、図6(c)の回転角度に
なると、光路長γはさらに短くなる。これにより、風向
検出体21の指向している方向は、光路長と1対1の対
応がつけられるようになる。
【0051】従って、図8に示すように、前述した実施
の形態と同様に、上部構造物2内に配設した伝送線11
により、光学センサ9と連結している信号処理装置12
に、光学センサ9と反射体25との距離から風向検出体
21の角度変位を検知して、電圧信号として出力する光
学センサ9からの信号が送られることにより、信号処理
装置12では、計算回路26でこの電圧信号から風向検
出体21で示されている風向が算出され、出力回路27
に出力される。出力回路27では、この風向信号を風速
表示板28、又は前述した計算機16を出力する。
【0052】なお、本実施の形態の反射面26は、円筒
状の反射体25の底面に形成された螺旋状の裏面に形成
されているので、反射面に向けて入射される入射光の光
路と、反射面26から反射される反射光の光路とが近接
した平行な光路となるように、光学センサ9表面と反射
面26を平行にするために、光学センサ9を風向検出体
21の斜め下方の上部構造物2上に設けたが、風向検出
体21の真下に設けても反射光は小さくなるが、0では
ないので検知は可能である。
【0053】本実施の形態の船舶用風計測装置は、上述
の構成となっているので、翼24は作用する風圧が最小
となる方向に、胴体23を向ける作用をして、風向検出
体21の方向を風向方向に向ける。反射体25は、風向
検出体21を固着した回転軸22に固着されており、風
向検出体21とともに回転する。
【0054】反射体25の回転とともに、光学センサ9
と反射体25に設けた反射面26との光路長が変動し、
この光路長により反射体25、すなわち風向検出体21
の方向が特定できる。従って、光学センサ9により入射
した入射光の反射面26により反射した反射光を光学セ
ンサ9で検知し、風向検出体21の角度変位に応じて生
じた光路電圧信号を出力する。信号処理装置12は、光
学センサ9が出力する電圧信号から風向を算出すること
ができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の船舶用風
計測装置によれば、特許請求の範囲に示す構成により、 (1)マスト構造物等に装備する場合でも、レーダ等の
電波器材の視界障害という問題が発生せず、マスト構造
物等の設計が容易になる。また、例えばレーダのレドー
ム上部の装備等が可能になることから、複数セットの設
置が不要になり、信号処理も容易となる。
【0056】(2)マスト構造物等上部まで電線を敷設
する必要がなくなり、装備工事が容易であるとともに、
保守点検作業が不要になる。
【0057】(3)マスト内部に敷設する電線、高所に
設置する風速・風向検出体重量によるモーメントを小さ
くでき、これらのモーメントが帆走性能上問題となるレ
ース用ヨットでは、大きな改善が期待できる。
【0058】(4)マスト構造物等の高所に機械、電気
機構を持たないため保守点検整備が容易な上に、その回
数を大幅に削減できるとともに、作業に伴う安全上の問
題を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の船舶用風計測装置の実施の第1形態を
示す図で、図1(a)は全体斜視図、図1(b)は図1
(a)に示すA部の詳細斜視図、
【図2】図1に示す実施の形態の作用状況を示す斜視
図、
【図3】図1に示す光学センサ、および信号処理装置を
示すブロック図、
【図4】本発明の実施の第2形態を示す斜視図、
【図5】本発明の実施の第3形態を示す斜視図、
【図6】図5に示す反射体の詳細を示す斜視図で、図6
(a)は回転角度0°の状態、図6(b)は回転角度9
0°の状態、図6(c)は回転角度180°の状態を示
す図、
【図7】図6に示す反射体の側面図で、図7(a)は回
転角度0°の状態、図7(b)は回転角度90°の状
態、図7(c)は回転角度180°の状態を示す図、
【図8】図5に示す光学センサ、および信号処理装置を
示すブロック図、
【図9】従来の風計測装置を一部破断して示す側面図で
ある。
【符号の説明】
1 船舶 2 上部構造物 3 マスト構造物 4,4’ 風速検出体 5 支持体 6 回転体 7 ビーム 8 風受け翼 9 光学センサ 10 反射体 11 伝送体 12 信号処理装置 13 計算回路 14 出力回路 15 風速表示板 16 計算機 17 反射体としての反射板 18 回転軸 21 風向検出体 22 回転軸 23 胴体 24 翼 25 反射体 26 反射面 27 計算回路 28 出力回路 29 風速表示体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶上に設置され、風向、および風速の
    計測を行なう船舶用風計測装置において、舶用電波器材
    の視界障害を少なくする素材で形成され、風向、および
    風速を検出する検出体と、前記検出体に装着され、入射
    する入射光を略入射方向に反射させる反射体と、前記反
    射体と対峙して設置され、前記入射光を発光する発光
    器、および前記反射体からの反射光を受光する受光器を
    設け、前記受光器からの受光信号を電気信号に変換して
    出力する光学センサと、前記光学センサからの電気信号
    から風向、および風速を演算して出力する信号処理装置
    とを設けたことを特徴とする船舶用風計測装置。
  2. 【請求項2】 前記検出体が、前記船舶上の支持体上に
    立設された回転軸回りに自在に回転する回転体と、前記
    回転体から放射状に延設されたビームの先端に固着され
    た風向け翼とを設けた風速検出体であることを特徴とす
    る請求項1の船舶用風計測装置。
  3. 【請求項3】 前記検出体が、前記船舶上の支持体上に
    回転自在に立設された回転軸と、前記回転軸に固着さ
    れ、一端部に翼を具えた胴体とを設けた風向検出体であ
    り、前記反射体が前記回転軸に同心状に固着された円筒
    体の底面に反射面を装着したものであることを特徴とす
    る請求項1の船舶用風計測装置。
  4. 【請求項4】 前記反射体が、前記円筒体の底面に形成
    された螺旋面に反射面を装着したものであることを特徴
    とする請求項3の船舶用風計測装置。
JP24187296A 1996-09-12 1996-09-12 船舶用風計測装置 Withdrawn JPH1090296A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24187296A JPH1090296A (ja) 1996-09-12 1996-09-12 船舶用風計測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24187296A JPH1090296A (ja) 1996-09-12 1996-09-12 船舶用風計測装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1090296A true JPH1090296A (ja) 1998-04-10

Family

ID=17080791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24187296A Withdrawn JPH1090296A (ja) 1996-09-12 1996-09-12 船舶用風計測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1090296A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015187571A (ja) * 2014-03-27 2015-10-29 カシオ計算機株式会社 回転数測定装置、回転数測定方法、およびプログラム
WO2017014446A1 (ko) * 2015-07-17 2017-01-26 서울대학교산학협력단 회전체 회전 주기 측정 시스템
KR20190105824A (ko) * 2018-03-06 2019-09-18 장혜영 전파 반사체를 포함하는 풍속계 및 풍속측정시스템
CN111678004A (zh) * 2020-06-20 2020-09-18 荆门宁杰机电技术服务有限公司 一种建筑模型室内自然通风测试装置
CN112578144A (zh) * 2020-12-09 2021-03-30 中国辐射防护研究院 一种核用防护服动力送风装置的出口风速检测设备
WO2022099434A1 (zh) * 2020-11-10 2022-05-19 唐山圣因海洋科技有限公司 一种海洋风力监测装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015187571A (ja) * 2014-03-27 2015-10-29 カシオ計算機株式会社 回転数測定装置、回転数測定方法、およびプログラム
WO2017014446A1 (ko) * 2015-07-17 2017-01-26 서울대학교산학협력단 회전체 회전 주기 측정 시스템
KR20190105824A (ko) * 2018-03-06 2019-09-18 장혜영 전파 반사체를 포함하는 풍속계 및 풍속측정시스템
CN111678004A (zh) * 2020-06-20 2020-09-18 荆门宁杰机电技术服务有限公司 一种建筑模型室内自然通风测试装置
WO2022099434A1 (zh) * 2020-11-10 2022-05-19 唐山圣因海洋科技有限公司 一种海洋风力监测装置
CN112578144A (zh) * 2020-12-09 2021-03-30 中国辐射防护研究院 一种核用防护服动力送风装置的出口风速检测设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1423732B1 (en) System and method of measuring flow velocity in three axes
US5294970A (en) Spatial positioning system
JP4293905B2 (ja) Loas及びlidarの組合せシステム
EP1423730B1 (en) Wide field scanning laser obstacle awareness system
US20030043058A1 (en) Distributed laser obstacle awareness system
CN110501677B (zh) 一种广域补偿毫米波雷达传感器及其使用方法
JP2006519334A (ja) ライダ風速測定装置を有する風力タービン制御装置
CN109254286A (zh) 机载激光雷达光学扫描装置
CN102313909A (zh) 光学传感器
JPH063453B2 (ja) 風向・風速・気温の高度分布の測定方法及びその装置
CN210487977U (zh) 一种360度扫描激光雷达装置
US3896446A (en) Radar mounted on helicopter
JPH1090296A (ja) 船舶用風計測装置
US11988193B2 (en) Device for a wind turbine
JP3101703B2 (ja) 空間位置決めシステム
US7151714B2 (en) Apparatus for measuring the instantaneous distance between the stern of a vessel and a fixed structure such as quay, a jetty or a landing stage
EP3927969B1 (en) Apparatus for and method of detecting one or more properties of a rotor blade during operation of a wind turbine
CN209433002U (zh) 机载激光雷达光学扫描装置和飞行器
CN207114758U (zh) 一种单激光器多线束扫描雷达
US5848763A (en) Retro-encoded missile guidance system
KR101711932B1 (ko) 선박용 레이더 제어 시스템 및 그 방법
JP2006214961A (ja) 2周波cwレーダ
CN216083085U (zh) 一种悬吊旋转式光学扫描传感器
JPS5844998B2 (ja) セキガイセンニヨルアンゼンコウコウホウシキ
CA3212032A1 (en) Anemometer

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20031202