JPH1088335A - 薄膜形成方法および装置 - Google Patents

薄膜形成方法および装置

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JPH1088335A
JPH1088335A JP23943596A JP23943596A JPH1088335A JP H1088335 A JPH1088335 A JP H1088335A JP 23943596 A JP23943596 A JP 23943596A JP 23943596 A JP23943596 A JP 23943596A JP H1088335 A JPH1088335 A JP H1088335A
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JP
Japan
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electrode
thin film
gas
substrate
hole
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JP23943596A
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Sumio Ashida
純生 芦田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品や基板における欠陥等を、熟練を要
することなく効率的に修復することができ、またスルー
ホールを簡易に形成するとことができる薄膜形成方法お
よび装置を提供する。 【解決手段】 本発明の薄膜形成装置は、円筒状の外部
電極2と、この電極内に同軸的に配置された棒状の内部
電極1と、直流電源4と、雰囲気ガス6の供給機構とを
備えている。そしてこの装置において、直流電源4によ
り電極間に電圧を印加して、内部電極1を囲む雰囲気ガ
ス6にグロー放電を生起し、電離した雰囲気ガス6の衝
撃により内部電極1から飛出したスパッタ粒子を、ある
いは電離・生成した雰囲気ガスのイオンそのものを、内
部電極1に近接して配置された基板9上に堆積させるこ
とにより、良好な薄膜10が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜形成方法およ
び装置に係わり、特に電子部品や電子機器の補修・修復
のために有効な薄膜形成方法とその方法に使用する装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、半導体デバイスをはじめとす
る電子部品を搭載しそれらを接続してなる電子機器が、
テレビ、VCR、パーソナルコンピュータなどに広く応
用されている。そして、このような電子機器の主要部
は、ガラス・エポキシ複合材料のようなリジッドな、あ
るいはポリイミドフィルムのような可とう性を有する基
板上に、銅箔のパターンを形成し、このパターンにより
電子部品を接続して構成されている。
【0003】電子部品を接続する銅箔パターンは、厚さ
が数10μm で大略mmオーダーのパターン幅並びにパター
ン間隔を有し、部品を搭載する前の基板上に、通常フォ
トエッチングにより転写形成されるが、エッチング過剰
やパターン現像時の不良などにより、連続しているべき
配線パターンが途中で切れてしまう場合がある。そのた
め、別に用意した導線(ジャンパ線)をハンダ付けする
ことにより、切断箇所の補修を行なっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような補
修方法は、導線のハンダ付けを手作業に頼らざるを得
ず、また熟練を要するため、コストの上昇につながって
いた。
【0005】また近年、電子部品をより高密度に実装し
て機器の機能向上を図るために、基板の両面に銅箔パタ
ーンを形成した両面配線基板が盛んに使用されている
が、両面基板では両面のパターンを接続するスルーホー
ルを効率的に形成する方法が求められていた。すなわ
ち、基板にスルーホールを形成するには、従来から、孔
開け後孔の内周面を含めた基板の全面に無電解メッキに
より銅層を形成した後、エッチングにより基板両面の配
線パターンを作製する方法が採られているが、この方法
では、基板の全面に形成した銅メッキ層の大部分を薬液
によりエッチング除去することになるため、高価な銅材
料を無駄に廃棄することになるばかりでなく、使用薬液
の疲労速度が大きく、資源的に無駄が多く作業効率が悪
いという問題があった。
【0006】さらに、接続される個々の電子部品は、通
常シリコンウェハやガラス基板上に金属や半導体等の膜
を成膜し、フォトリソグラフィーを繰り返すことにより
製造されるが、それらの過程のどこかで断線等の欠陥が
生じた場合、リペア(修復)が必要となる。しかし、こ
のような欠陥の修復技術は未だ確立されておらず、多く
の工程を経て製造された基板等を捨て去ることが多かっ
た。
【0007】また最近、電子部品のリペア方法として、
レーザーを用い反応性ガスの分解による選択成膜を利用
する方法が提案されているが、この方法では、反応性ガ
スの分解を促進するために比較的波長の短いレーザーを
使わなければならない。そのため、例えばArレーザーや
エキシマレーザのような非常に高価なレーザー光源を必
要とし、コスト的に有利な方法とは言えなかった。
【0008】本発明は、これらの問題を解決するために
なされたもので、電子部品や基板における断線等の欠陥
不良を、熟練を要することなく効率的に修復することが
できる薄膜形成方法および薄膜形成装置を提供すること
を目的とする。
【0009】また、フォトリソグラフィーに伴う人的・
物的コストを削減し、環境保護並びに資源節約に大きく
寄与することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明の薄
膜形成方法は、筒状のスパッタ面を有するターゲットに
電圧を印加して、前記ターゲットを囲む気体にグロー放
電を生起し、電離して生成した前記気体イオンの衝撃に
より前記ターゲットから飛出したスパッタ粒子を、前記
ターゲットに近接して配置された基体上に堆積させるこ
とを特徴とする。
【0011】第2の発明の薄膜形成方法は、棒状の電極
に電圧を印加して、前記電極を囲む金属化合物気体にグ
ロー放電を生起し、この金属化合物気体の電離により生
じた金属イオンを、前記電極に近接して配置された基体
上に堆積させることを特徴とする。
【0012】本発明の薄膜形成装置は、筒状の外部電極
と、この外部電極の中空内部に、同軸的にかつ該外部電
極に対して軸方向に進退可能に配置された棒状の内部電
極と、前記内部電極と外部電極との間に電圧を印加する
電源と、前記内部電極と外部電極との間の空隙部内に雰
囲気ガスを供給する供給機構とを備えたことを特徴とす
る。
【0013】本第1の発明の薄膜形成方法において、タ
ーゲットの周囲に供給されグロー放電が生起される気体
としては、アルゴン(Ar)ガス、クリプトン(Kr)ガ
ス、キセノン(Xe)ガスのような希ガスが用いられる。
【0014】また、第2の発明において、グロー放電が
生起される金属化合物気体としては、例えばトリメチル
アルミニウムAl(CH3 3 や三塩化アルミニウムA
lCl3 が使用され、これらの気体を必要に応じて水素
ガス等で希釈したものが供給される。さらに、アルミニ
ウム以外の金属の成膜には、例えばタングステンにはW
6 ガス、SiにはSiH4 やSiCl4 ガスなど、各
種の金属化合物気体を使用することができる。
【0015】本発明の薄膜形成装置において、同軸的に
対向配置された内部電極と外部電極との間に電源により
電圧を印加すると、内部電極を取りまいて存在する前記
希ガスや金属化合物気体にグロー放電が発生する。放電
は、大別して、電離・生成した気体イオンと電子の密度
がほぼ等しく電気的に中性なプラズマ領域と、このプラ
ズマ領域と電極表面との間に形成されるシース領域によ
り構成され、シース領域では、電極に向かって通常数10
Vから数 100Vの電位傾度が生じ、この領域で電離した
気体イオンが加速される。そして、電極間に供給される
雰囲気ガスとして、Arガスのような希ガスを使用した場
合には、加速された希ガスイオンの衝撃により、ターゲ
ットである電極から電極を構成する原子、分子が外部に
飛出し、飛出したスパッタ粒子がターゲットに近接して
配置された基体上に堆積し、狭い範囲に薄膜が形成され
る。また、雰囲気ガスとして、金属化合物気体を使用し
た場合には、プラズマ中での放電により電離・生成した
金属イオンが、電極に近接して配置された基体上に直接
堆積して互いに結合し、緻密な金属薄膜が形成される。
【0016】一般に、雰囲気ガスの圧力が高いほど放電
部分が限定されて小さいプラズマが発生するが、このと
き、アーク放電のように大量の電力消費と大きな発熱を
伴う態様の放電が発生し、安定した薄膜形成を行なうこ
とができない。また反対に、雰囲気ガスの圧力を下げて
基板に対する熱負荷の少ないプラズマを実現すると、プ
ラズマが電極近傍の狭い範囲に限定されなくなるばかり
でなく、スパッタ粒子等のガスイオンとの衝突頻度が下
がり、広い範囲に成膜されてしまう。
【0017】これに対して本発明の薄膜形成方法におい
ては、基板を電極に対して近接して配置するとともに、
雰囲気ガスの圧力を通常のスパッタ成膜と比べて高く設
定し、かつ雰囲気ガスにグロー放電を生起することによ
り、基板上の極めて狭い限られた範囲に安定して薄膜を
形成することができる。ここで、放電および薄膜形成範
囲を、配線パターンの形成乃至補修用として実用的な長
さ数10μm から数mmの範囲とするとき、電極と基板との
距離を 5mm以下とし、かつ雰囲気ガスの圧力と電極−基
板間の距離との積を、150Torr-cm以下とすることが望ま
しい。
【0018】また、電極の少なくとも片方に、放電電源
と直列に電流制限用抵抗器を接続しておくことが望まし
い。抵抗器の好適な抵抗値は、電極材料や電極の寸法に
よって変化するので、安定なグロー放電を保つために、
予め最適な抵抗値に設定しておくことが望ましい。
【0019】こうして、電極−基板間の距離を適当に設
定することにより、雰囲気ガスの圧力が大気圧乃至それ
以上でも、安定にグロー放電を起こすことができ、真空
排気機構を要しないグロー放電による薄膜形成が可能と
なる。さらにこのとき、基板への熱負荷が少ないグロー
放電が実現され、またさらにスパッタ粒子あるいは電離
した金属イオンが適度の運動エネルギーを持つため、基
板への付着・堆積性が良くなり、良好な薄膜が得られ
る。
【0020】また、本発明においては、電極(ターゲッ
ト)を基板の貫通孔内に挿入し、この電極の周りの雰囲
気ガスのグロー放電を生起することにより、ターゲット
から飛出したスパッタ粒子あるいは電離・生成した金属
イオンを、貫通孔の内周面に堆積させて導電性薄膜を形
成することができ、こうしてエッチングプロセスを経る
ことなくスルーホールを形成することができる。
【0021】なお、こうして本発明の方法により基板上
あるいは基板の貫通孔の内周面に薄膜を形成した後、所
望のイオンを含む薬液(*具体的には何を使用しますか
?説明をお願いします。)を作用させることにより、薄
膜上にのみ選択的に同一または異なる材料からなる膜を
析出・成長させることができる。なお、薬液としては、
銅のメッキにはピロリン酸銅を主成分とするメッキ液
を、ニッケルのメッキには硫酸ニッケルを主成分とする
メッキ液を、それぞれ使用することができる。一般に、
湿式プロセスは乾式プロセスに比較して速い成膜速度が
得られるため、このような湿式プロセスを組合わせた方
法では、より効率的に所望の膜厚が得られるという利点
がある。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。
【0023】図1は、本発明の薄膜形成装置の一実施例
を模式的に示す図である。
【0024】この薄膜形成装置においては、外径が 0.3
〜 1mmの棒状の内部電極1と、内径が 0.5〜 5mmの円筒
状の外部電極2とが、環状の絶縁スペーサ3を介して同
軸的に、かつ外部電極2に対して内部電極1が固定され
て配置されており、これらの電極の間には、内部電極1
が陰極、外部電極2が陽極となるように、直流電源4が
接続されている。また、外部電極2の後端部(上端部)
には絶縁体からなるチューブ5が連結されている。さら
に、この絶縁体チューブ5には雰囲気ガスの供給機構
(図示を省略。)が付設され、絶縁体チューブ5内に供
給された雰囲気ガス6が、内部電極1と外部電極2との
間の空隙部内を一定の流量で流れるようになっている。
なお、図中符号7は、直流電源4の接続回路に介挿され
たスイッチを示し、8は放電電流を制限するための抵抗
器を示している。
【0025】このような構造の装置により薄膜を形成す
るには、内部電極1の先端部に近接して、好ましくは内
部電極1の先端部との間の距離dが 5mm以下となるよう
に、基板9を配置するとともに、雰囲気ガス6の圧力を
調整し、内部電極1−基板9間の距離dと雰囲気ガスの
圧力との積が150Torr-cm以下となるようにする。そし
て、内部電極1と外部電極2との間に直流電源4により
電圧を印加し、これらの電極間の環状の空隙部内を一定
の流量で流動する雰囲気ガス6を、グロー放電させる。
ここで、雰囲気ガス6の導入は、ガス導入機構により放
電電極(内部電極1と外部電極2)の側方から行なって
も良いし、また放電電極全体をガスを充填した気密容器
内に設置することにより行なっても良い。いずれの場合
も、雰囲気ガス6を放電電極の周りに充満させ、電極に
電圧を印加することで、このガスを電離させ放電させ
る。
【0026】雰囲気ガス6として希ガスが供給された場
合は、放電により電離・生成した希ガスイオンの衝撃に
より、ターゲットである内部電極1から飛出したスパッ
タ粒子(電極を構成する原子)が基板9上に堆積し、ま
た雰囲気ガス6として、金属化合物気体を使用した場合
は、放電により電離・生成した金属イオンが直接基板9
上に衝突して堆積し、いずれの場合も、基板9上の長さ
数10μm から数mmの極めて狭い範囲に良好な薄膜10が
形成される。
【0027】このように、実施例の装置および方法によ
れば、プリント基板や電子部品における断線等の補修を
簡便に行なうことができる。また、装置の走査移動を精
度良く行なうための制御機構を設けることにより、自在
な薄膜パターンを形成することができ、新規の配線にも
有効に用いることができる。
【0028】次に、本発明の薄膜形成装置の別の実施例
を、図2に基づいて説明する。
【0029】図2に示す薄膜形成装置においては、棒状
の内部電極1と円筒状の外部電極2とが、環状の絶縁ス
ペーサ3を介して同軸的に配置されており、内部電極1
には、これを外部電極2に対して軸方向に前進または後
退(図において、下降方向を前進方向、上昇方向を後退
方向とする)させる進退機構(図示を省略。)が連結さ
れている。また、これらの電極の間には直流電源4が接
続されており、外部電極2の後端部には絶縁体チューブ
5が連結されている。さらに、絶縁体チューブ5には雰
囲気ガスの供給機構(図示を省略。)が付設され、絶縁
体チューブ5内に供給された雰囲気ガス6が、電極間の
空隙部内を一定の流量で流れるようになっている。
【0030】このような構造の装置によれば、以下に示
すようにして効率的にスルーホール形成を行なうことが
できる。
【0031】すなわち、まず内部電極1を軸方向に前進
させて外部電極2の先端部から突出させ、この内部電極
1の突出部を、基板9の貫通孔11内に挿入して、内部
電極1と貫通孔11の内周面との間に 5mm以下の適当な
距離dが保たれるようにする。そして、内部電極1−貫
通孔11内周面間の距離dと雰囲気ガスの圧力との積が
150Torr-cm以下となるように、雰囲気ガス6の圧力を調
整し、内部電極1と外部電極2との間に直流電源4によ
り電圧を印加し、これらの電極間の雰囲気ガス6をグロ
ー放電させる。こうして、電離した希ガスイオンの衝撃
により内部電極1から飛出したスパッタ粒子、あるいは
放電により電離・生成した金属イオンが、貫通孔11の
内周面に堆積し、金属等からなる薄膜10が形成され
る。
【0032】
【実施例】以下に、具体的に実施例を挙げて本発明をさ
らに詳しく説明する。
【0033】実施例1 図1に示す薄膜形成装置において、内部電極1を銅で外
部電極2をタンタルでそれぞれ構成するとともに、内部
電極1の外径を 0.5mm、外部電極2の内径を 1.0mmと
し、絶縁体チューブ5内に雰囲気ガス6としてArガスを
100sccmの流量で流した。なお、周囲は特に真空排気す
ることなく、実質的に大気圧に保たれるようにした。そ
して、内部電極1の先端部からの距離dが 1mmとなるよ
うにガラス基板9を配置し、直流電源4により内部電極
1と外部電極2との間に直流電圧を印加し、電極間でAr
ガスのグロー放電を開始させた。
【0034】こうして、内部電極1の先端部と基板9と
の距離dを 1mmに保ちながら、装置を基板9面に平行に
0.05cm/sの速度で走査した結果、基板9上にCuが堆積
して薄膜10が形成された。形成されたCu膜の膜厚を
測定したところ、 223nmであった。また、形成されたC
u膜の幅は約 1.2mmで不必要に広がっておらず、周囲の
回路との短絡等は生じていなかった。
【0035】こうして、本発明の方法および装置が、プ
リント基板や電子部品における断線等の補修に有効であ
ることがわかった。なお、この実施例では、他方の電極
(外部電極2)材料としてはタンタルを使用したが、そ
れ以外に、ステンレスやタンタル・タングステンのよう
な耐熱性金属を使用することができる。
【0036】実施例2 図1に示す薄膜形成装置において、内部電極1の外径を
0.5mm、外部電極の内径を 1.0mm、内部電極1の先端部
とガラス基板9との間の距離dを 0.5mmとするととも
に、雰囲気ガス6として、トリメチルアルミニウムと水
素との混合ガス(トリメチルアルミニウムの分圧80Tor
r、水素の分圧 120Torr)を用い、この混合ガスを絶縁
体チューブ5内に 100sccmの流量で流した。そして、装
置全体を真空容器に入れ、ロータリーポンプにより内部
を減圧排気しながら、直流電源4により内部電極1と外
部電極2との間に直流電圧を印加し、電極間のガスを放
電させた。なおこのとき、雰囲気ガス6の圧力と電極−
基板間の距離dとの積は、150Torr-cm以下となってい
る。
【0037】こうして、内部電極1の先端部と基板9と
の距離dを 0.5mmに保ちながら、装置を基板9面に平行
に0.05cm/sの速度で走査した結果、基板9上にAlが堆
積して薄膜10が形成された。形成されたAl膜の膜厚
を測定したところ、 530nmであった。
【0038】こうして、本発明の方法および装置によれ
ば、薄膜を構成する材料を雰囲気ガスのかたちで供給し
た場合にも、限定された範囲に良好に薄膜を形成するこ
とができることがわかった。
【0039】実施例3 まず実施例1と同様にして、厚さ80nmのCuの薄膜パタ
ーンをガラス基板9上に形成した後、無電解銅メッキ液
に基板全体を漬け、10分間処理した。その結果、基板9
上のCuの薄膜パターン上にのみメッキ液が作用し、短
時間でCuパターンの膜厚は 1.2μm に成長した。
【0040】こうして、本発明を実施し次いで無電解メ
ッキのような湿式プロセスを行なうことにより、短時間
で効率よく比較的厚い膜の微細パターンを形成できるこ
とがわかった。
【0041】実施例4 図2に示す薄膜形成装置を使用し、以下に示すようにし
て、厚さ.7mmのガラスエポキシ基板9に穿設された内径
1.2mmの貫通孔11内に、金属薄膜10を形成し、スル
ーホールを形成した。
【0042】すなわち、図2に示す薄膜形成装置におい
て、内部電極1を銅で外部電極2をタンタルでそれぞれ
構成するとともに、内部電極1の外径を 0.5mm、外部電
極2の内径を 1.0mmとし、内部電極1を軸方向に前進さ
せて外部電極2の先端部から1.0mm突出させた。また、
周囲を特に真空排気することなく実質的に大気圧に保
ち、絶縁体チューブ5内に雰囲気ガスとしてArガスを 1
00sccmの流量で流しながら、内部電極1の突出部を基板
9の貫通孔11内に挿入した。
【0043】そして、そのまま内部電極1の外周面(ス
パッタ面)と貫通孔11の内周面との間の距離dを 1mm
に保ちながら、直流電源4により電極間に電圧を印加
し、内部電極1の周りのArガスを 3秒間放電させた結
果、Cuが貫通孔11の内周面に堆積して薄膜10が形
成された。形成されたCu膜の膜厚を測定したところ 3
50nmであった。
【0044】次いで、電解銅メッキ液を用いて銅の電解
メッキを行なったところ、十分な膜厚のCu膜が貫通孔
11の内周面に形成された。最終的に形成されたCu膜
の厚さを基板を割って測定したところ、約25μm とスル
ーホールとして十分な膜厚を有していた。また、Cu膜
は不必要に周囲に広がっておらず、周囲の回路との短絡
等は見られなかった。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フォトリソグラフィー等のエッチングプロセスを用いる
ことなく、簡便な装置構成により基板上に薄膜パターン
を形成することができ、電子部品や基板における断線等
の欠陥を、熟練を要することなく効率的に修復すること
ができる。
【0046】したがって、電子機器の製造、補修におけ
る人的・物的コストが削減され、環境の保護並びに資源
の節約に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜形成装置および薄膜形成方法の一
実施例を模式的に示す図。
【図2】本発明の薄膜形成装置および薄膜形成方法の別
の実施例を模式的に示す図。
【符号の説明】
1………内部電極 2………外部電極 3………絶縁スペーサ 4………直流電源 5………絶縁体チューブ 6………雰囲気ガス 8………抵抗器 9………ガラス基板 10………薄膜 11………貫通孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のスパッタ面を有するターゲットに
    電圧を印加して、前記ターゲットを囲む気体にグロー放
    電を生起し、電離して生成した前記気体イオンの衝撃に
    より前記ターゲットから飛出したスパッタ粒子を、前記
    ターゲットに近接して配置された基体上に堆積させるこ
    とを特徴とする薄膜形成方法。
  2. 【請求項2】 前記ターゲットを基体の貫通孔内に挿入
    し、前記スパッタ粒子を前記貫通孔の内周面に堆積させ
    てスルーホールを形成することを特徴とする請求項1記
    載の薄膜形成方法。
  3. 【請求項3】 棒状の電極に電圧を印加して、前記電極
    を囲む金属化合物気体にグロー放電を生起し、この金属
    化合物気体の電離により生じた金属イオンを、前記電極
    に近接して配置された基体上に堆積させることを特徴と
    する薄膜形成方法。
  4. 【請求項4】 前記棒状電極を基体の貫通孔内に挿入
    し、電離により生じた前記金属イオンを、前記貫通孔の
    内周面に堆積させてスルーホールを形成することを特徴
    とする請求項3記載の薄膜形成方法。
  5. 【請求項5】 筒状の外部電極と、この外部電極の中空
    内部に、同軸的にかつ該外部電極に対して軸方向に進退
    可能に配置された棒状の内部電極と、前記内部電極と外
    部電極との間に電圧を印加する電源と、前記内部電極と
    外部電極との間の空隙部内に雰囲気ガスを供給する供給
    機構とを備えたことを特徴とする薄膜形成装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014051699A (ja) * 2012-09-06 2014-03-20 Nihon Univ 合金薄膜生成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014051699A (ja) * 2012-09-06 2014-03-20 Nihon Univ 合金薄膜生成装置

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