JPH1086059A - 研磨治具及びその製造方法 - Google Patents

研磨治具及びその製造方法

Info

Publication number
JPH1086059A
JPH1086059A JP28452896A JP28452896A JPH1086059A JP H1086059 A JPH1086059 A JP H1086059A JP 28452896 A JP28452896 A JP 28452896A JP 28452896 A JP28452896 A JP 28452896A JP H1086059 A JPH1086059 A JP H1086059A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
weight
parts
layer
inorganic filler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28452896A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Tateishi
皓 立石
Tadakatsu Mori
忠勝 毛利
Hiroyuki Yonemura
裕行 米村
Akihiro Kuwamura
陽浩 桑村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Shinko Corp
Shinko Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shinko Chemical Co Ltd
Shinko Chemical Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shinko Chemical Co Ltd, Shinko Chemical Industries Co Ltd filed Critical Shinko Chemical Co Ltd
Priority to JP28452896A priority Critical patent/JPH1086059A/ja
Publication of JPH1086059A publication Critical patent/JPH1086059A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、樹脂層に無機質フィラーを配合す
ることによって、前記従来の研摩治具の技術的課題を解
消し、従来よりも耐摩耗性に優れ、耐用期間が長い上、
研磨品の研磨精度が高く、研磨効率が良好な研摩治具及
びその製造方法とを提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、補強繊維層と樹脂層とからなる研
摩治具において、前記樹脂層には無機質フィラーが配合
されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばシリコンウ
ェハ、液晶表示装置用ガラス等を、ラップ盤、ホーニン
グ盤、バフ盤(バフレース)、ポリッシング盤などの平
面精密研磨機を用いて加工する際に使用される研磨治具
及びその製造方法に関し、特に耐摩耗性に優れ、耐用期
間が長い上、研磨品の研磨精度が高く、研磨効率が良好
な研磨治具及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、シリンコンウェハ、液晶用ガラ
スなどの薄板状のワークをラップ盤、ホーニング盤、バ
フ盤(バフレース)、ポリッシング盤などの平面精密研
磨機を用いて加工する際にワークを所定の位置に保持す
るには、薄板状のキャリア、或いはテンプレートと呼ば
れる研磨治具が用いられる。
【0003】この研磨治具としては、1つ又は複数のワ
ークを保持するワーク保持孔が形成された金属板、樹脂
コーティングした金属板、繊維補強樹脂積層板などが用
いられており、特に金属微粉の付着が嫌われるシリコン
ウェハ、液晶用ガラスなどの電子部品を研磨する場合に
は、繊維補強樹脂積層板が用いられている。
【0004】この繊維補強樹脂積層板は、図4に示すよ
うに、補強繊維層2に樹脂3を含浸させてプリプレグ1
を形成し、このプリプレグ1の複数枚を積層、接着する
という方法で製造され、使用される樹脂としては、エポ
キシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、
メラミン樹脂、ジアクリレート樹脂などの熱硬化性樹
脂、或いはポリエステル樹脂やポリプロピレン等の熱可
塑性樹脂が用いられる。
【0005】又、補強繊維としては、ガラス繊維、炭素
繊維、セラミック繊維、ボロン繊維などの無機質繊維、
熱硬化性又は熱可塑性の樹脂製繊維や天然有機繊維など
が用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この研磨治
具を用いて研磨を行う場合、必然的にこの研磨治具が面
方向に摩耗するが、これと共にワーク保持孔も摩耗し、
ワークの加工精度が低下したり、ワークが欠けるチッピ
ングが発生したりして、生産性が低下するという問題が
ある。
【0007】耐摩耗性を高めるためには、使用する樹脂
及び補強繊維の材質として耐摩耗性の優れたものが選択
されるが、この素材の選択によっては、エポキシ樹脂を
ガラス繊維層に含浸させ、加熱乾燥してBステージ状に
形成したプリプレグを積層、接着したガラス・エポキシ
積層板が耐摩耗性や耐久性等の観点から極めて優れてい
る。
【0008】そこで、耐摩耗性を高めるために、補強繊
維量を増大させることを試みたが、この場合には研磨治
具に反りが発生し易く、却って、加工精度を低下される
虞れがあることが判明した。
【0009】本発明は、樹脂層に無機質フィラーを配合
することによって、前記従来の研磨治具の技術的課題を
解消し、従来よりも耐摩耗性に優れ、耐用期間が長い
上、研磨品の研磨精度が高く、研磨効率が良好な研磨治
具及びその製造方法とを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る研磨治具
(以下、本発明品という。)は、補強繊維層と樹脂層と
からなる研磨治具において、前記目的を達成するため
に、前記樹脂層には無機質フィラーが配合されているこ
とを特徴とするものである。
【0011】これにより、耐摩耗性が著しく高く改善さ
れ、耐用期間が長くなって、ワークの加工精度の低下や
チッピングの発生を長期間にわたって防止することがで
きる。
【0012】以下、本発明品について詳細に説明する。
本発明品で用いられる補強繊維層を構成する繊維として
は特に限定されるものではなく、具体的には、例えばガ
ラス繊維、炭素繊維、ボロン繊維などの無機質繊維、又
は天然繊維、再生繊維、半合成繊維又は合成繊維から選
ばれた少なくとも一種、或いはこれらの混合繊維等、従
来よりこの種の研磨治具に用いられているものが挙げら
れるが、これらの中では、最も耐用性が高く、かつ、合
理的な価格で入手できるガラス繊維を用いるのが望まし
い。
【0013】この補強繊維の用い方は特に限定されるも
のではなく、具体的には、例えば織布、不織布、マッ
ト、クロス又は編み物などの布、繊維束、長繊維、短繊
維、フィラメントなど任意の組織を採用することができ
るが、取扱いの容易性、強度的無方向性などの観点から
織布や不織布等の布を用いることが好ましい。
【0014】又、この補強繊維層としては、取扱性及び
補強信頼性等の理由より、その坪量が50〜300g/
の範囲、特に80〜250g/mの範囲とするの
が望ましい。
【0015】又、本発明品で用いられる樹脂層を構成す
る樹脂としては特に限定されるものではなく、熱硬化性
樹脂であっても熱可塑性樹脂であってもよい。
【0016】この熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹
脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレ
タン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、アルキッ
ド樹脂、ジアクリレート樹脂等が挙げられる。
【0017】一方、熱可塑性樹脂としては、例えばポリ
アミド系樹脂、ポリサルファイド樹脂、ポリアセタール
樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂等が挙げられる。
【0018】しかしながら、熱可塑性樹脂は、機械的強
度が不充分で、しかも加工熱により一層機械的強度が低
下するので、加工熱が放散されにくい乾式研磨には適さ
ず、本発明品に用いることは適当ではないが、研磨液の
循環によりワーク及び研磨治具が十分に冷却される湿式
研磨に適している。
【0019】研磨治具用の樹脂としては、耐熱性、機械
的強度、耐久性及び研磨精度等の観点から、熱硬化性樹
脂が望ましく、特に、耐熱性、機械的強度、耐湿特性、
寸法安定性、接着性、耐久性、研磨精度、取扱性、研磨
治具の生産性及びコスト等の観点からエポキシ樹脂を用
いることが望ましい。
【0020】本発明品においては、必要により、前記樹
脂に硬化剤、硬化促進剤或いは各種安定剤更に溶剤等の
添加剤が配合される。
【0021】本発明品においては、エポキシ樹脂に硬化
剤や硬化促進剤等を配合したエポキシ樹脂組成物で形成
されたものが好ましいが、特に、耐熱性、機械的強度、
耐湿特性、寸法安定性、接着性、耐久性、研磨精度、取
扱性、研磨治具の生産性及びコスト等の観点から、例え
ば(A)ビスフェノールA型エポキシ樹脂、(B)シア
ノグアニジン、(C)イミダゾール或いはその誘導体及
び(D)3級アミンを必須成分とするものが望ましい。
【0022】ここで好適に用いられる(A)ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAとエ
ピクロルヒドリンとをアルカリの存在下で反応させて得
られるものであれば特に限定されるものではない。
【0023】前記(A)ビスフェノールA型エポキシ樹
脂の市販品の例としては、例えばシェル化学社製のEp
on825、Epon828、Epon1001、Ep
on1002、Epon1004、Epon1007、
又はEpon1009、油化シェルエポキシ社製のエピ
コート815、エピコート827、エピコート828、
エピコート834、エピコート1055、エピコート8
27−X−75、エピコート1001−B−80、エピ
コート1001−X−70、エピコート1001−X−
75、エピコート1001、エピコート1002、エピ
コート1004、エピコート1007又はエピコート1
009、旭化成社製のAER334、AER330、A
ER331、AER337、AER661、AER66
4、AER667又はAER669、旭電化社製のアデ
カレジンEP−4200、アデカレジンEP−430
0、アデカレジンEP−4100、アデカレジンEP−
4340、アデカレジンEP−5100、アデカレジン
EP−5200、アデカレジンEP−5400、アデカ
レジンEP−5700又はアデカレジンEP−590
0、住友化学社製のスミエポキシELA−115、スミ
エポキシELA−127、スミエポキシELA−12
8、スミエポキシELA−134、スミエポキシESA
−011、スミエポキシESA−012、スミエポキシ
ESA−014、スミエポキシESA−017又はスミ
エポキシESA−019、大日本インキ社製のエピクロ
ン855、エピクロン840、エピクロン860、エピ
クロン1050、エピクロン2050、エピクロン40
50、エピクロン7050又はエピクロン9050、ダ
ウ・ケミカル(日本)社製のDER330、DER33
1、DER661、DER662、DER664、DE
R667又はDER669、大日本色材社製のプリエポ
ーPE−10、プリエポーPE−25、プリエポーPE
−70、プリエポーPE−80、プリエポーPE−10
0、プリエポーPE−120又はプリエポーPE−15
0、東都化成社のエポトートYD−115、エポトート
YD−127、エポトートYD−128、エポトートY
D−134、エポトートYD−011、エポトートYD
−012、エポトートYD−014、エポトートYD−
017又はエポトートYD−019、日本チバガイギー
社製のアラルダイトGY−250、アラルダイトGY−
261、アラルダイトGY−30、アラルダイト607
1、アラルダイト6084、アラルダイト6097又は
アラルダイト6099三井化学エポキシ社製のエポミッ
クR−130、エポミックR−139、エポミックR−
140、エポミックR−144、エポミックR−30
1、エポミックR−302、エポミックR−304、エ
ポミックR−307又はエポミックR−309等が挙げ
られる。
【0024】前記(A)ビスフェノールA型エポキシ樹
脂としては、所望により複数種のものを混合して用いて
もよく、又、耐熱性、機械的強度、耐湿特性、寸法安定
性、接着性、耐久性、研磨精度、取扱性、研磨治具の生
産性、ポットライフやシートライフなどに悪影響を与え
ない範囲で、他のエポキシ樹脂、例えばウレタン変性エ
ポキシ樹脂やニトリルゴム変性エポキシ樹脂などを混合
してもよいのである。
【0025】又、前記(B)シアノグアニジンは、下記
構造式、
【0026】
【化1】
【0027】を有する化合物である。
【0028】この(B)シアノグアニジンの市販品とし
ては、例えばエイ・シー・アイ・ジャパン・リミテッド
社製のDICY CG シリーズであるCG−NA、C
G、CG−325、CG−1200、CG−1400、
DICIANEX−200、DICIANEX−325
及びDICIANEX−1200等が挙げられる。
【0029】更に、前記(C)イミダゾール或いはその
誘導体としては液状のもの或いは固形状のものであれば
特に限定れるものではなく、その市販品の例としては、
例えば四国化成社製のキュアゾールORシリーズである
2E4MZ、1B2MZ、同社製のキュアゾールCNシ
リーズである2MZ:CN、2E4MZ−CN、同社製
のキュアゾールHZシリーズである2PHZ−CNの
他、同社製の1M2EZ、1B2EZ、C11Z、2M
A−OK等が挙げられる。
【0030】加えて、前記(D)3級アミンとしては液
状或いは固形状のいずれのものでも良く特に限定される
ものではなく、その市販品の例としては、例えばエアー
プロダクツ社製のアンカミンシリーズであるK−54、
K−1110、K−61B、Curing Agent
D(シェル社製)、2−エチルヘキサノイン酸塩(D
MP−30)等が挙げられる。
【0031】前記(A)〜(D)を必須成分とするエポ
キシ樹脂を用いる場合、これらの配合量は、所要のポッ
トライフ、耐熱性、機械的強度、耐湿特性、寸法安定
性、接着性、耐久性、研磨精度、取扱性、研磨治具の生
産性、ポットライフやシートライフ等の観点から、
(A)ビスフェノールA型エポキシ樹脂100重量部に
対し、(B)シアノグアニジン3〜25重量部、(C)
イミダゾール或いはその誘導体0.1〜3重量部、
(D)3級アミン0.1〜2重量部とするのが好まし
く、特に、(A)ビスフェノールA型エポキシ樹脂10
0重量部に対し、(B)シアノグアニジン5〜20重量
部、(C)イミダゾール或いはその誘導体0.2〜2重
量部、(D)3級アミン0.15〜1.5重量部とする
のが一層好ましい。
【0032】前記(A)〜(D)を必須成分とするエポ
キシ樹脂には、これら(A)〜(D)の成分の他に、
(E)ビスフェノールA型弾性エポキシ樹脂、(F)フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂及び(G)芳香族ポ
リアミンを配合して、ポットライプ及び耐熱性を一層高
め、又、強靭性や接着性を一層高めることができる。
【0033】この場合、その配合割合は、(A)ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂10〜50重量部と、(F)
フェノールノボラック型エポキシ樹脂50〜90部と
し、この(A)ビスフェノールA型エポキシ樹脂と
(F)フェノールノボラック型エポキシ樹脂との合計重
量を100重量部とし、この100重量部に対して
(B)シアノグアニジン3〜25重量部、(C)イミダ
ゾール或いはその誘導体0.1〜3重量部、(D)3級
アミン0.1〜2重量部、(E)ビスフェノールA型弾
性エポキシ樹脂1〜20重量部、(G)芳香族ポリアミ
ン0.5〜20重量部とすることが好ましく、特に、
(A)ビスフェノールA型エポキシ樹脂と(F)フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂との合計の100重量部
に対して、(B)シアノグアニジン5〜20重量部、
(C)イミダゾール或いはその誘導体0.2〜2重量
部、(D)3級アミン0.15〜1.5重量部、(E)
ビスフェノールA型弾性エポキシ樹脂3.5〜15重量
部、(G)芳香族ポリアミン5〜15重量部とすること
が一層好ましい。
【0034】前記(E)ビスフェノールA型弾性エポキ
シ樹脂としては、ビスフェノールA型骨格を有し、か
つ、硬化物が弾性を有するエポキシ樹脂であり、その市
販品の例としては、例えば新日本理化社製のリカレジン
BEO−60E、旭電化社製のアデカレジンEP400
0、油化シェルエポキシ社製のエビコート871、東都
化成社製のエポトートYD−171等が挙げられる。
【0035】前記(F)フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂は、ノボラック樹脂とエピクロルヒドリンとを反
応させてグリシジルエーテル化させた樹脂をいい、下記
一般式で示されるものである。
【0036】
【化2】
【0037】前記(F)フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂の市販品の例としては、油化シェルエポキシ社製
のエピコート157S65、大日本インキ社製のエピク
ロンN−800、ダウ化学社製のDEN438、油化シ
ェル社製エピコート152、エピコート154、ダウケ
ミカル社製DEN−431、DEN−438、DEN−
439、DEN−485、チバガイギー社製のアラルダ
イトEPN−1138、アラルダイトEPN−113
9、DIC社製のエピクロンN−730、エピクロンN
−738、エピクロンN−740等が挙げられる。
【0038】前記(G)芳香族ポリアミンとしては特に
限定されるものではないが、具体的には例えばジアミの
ジフェニルメタン、メタフェニレンジアミン、ジアミノ
ジフェニルスルホン及びトルエンジアミン等が挙げられ
る。
【0039】加えて、前記(A)〜(G)の成分に、更
に(H)シランカップリング剤を含有させて、特に機械
的強度、耐湿接着性、耐湿強度、接着力、耐熱性及び強
靭性を一層向上させてもよい。
【0040】この場合の配合割合は、(A)ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂10〜50重量部と、(F)フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂50〜90重量部と
し、この(A)ビスフェノールA型エポキシ樹脂と
(F)フェノールノボラック型エポキシ樹脂との合計重
量100重量部に対し、(B)シアノグアニジン3〜2
5重量部、(C)イミダゾール或いはその誘導体0.1
〜3重量部、(D)3級アミン0.1〜2重量部、
(E)ビスフェノールA型弾性エポキシ樹脂1〜20重
量部、(G)芳香族ポリアミン0.5〜20重量部、
(H)シランカップリング剤0.05〜5重量部とする
ことが好ましく、特に、(A)ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂と(F)フェノールノボラック型エポキシ樹脂
との合計重量100重量部に対して、(B)シアノグア
ニジン5〜20重量部、(C)イミダゾール或いはその
誘導体0.2〜2重量部、(D)3級アミン0.15〜
1.5重量部、(E)ビスフェノールA型弾性エポキシ
樹脂3.5〜15重量部、(G)芳香族ポリアミン5〜
15重量部、(H)シランカッブリング剤0.1〜3重
量部とすることが一層好ましい。シランカップリング剤
の配合割合が、0.05重量部未満であると効果が乏し
く配合する意味がなく、一方、5重量部を超えると効果
に限界が生じる上、不経済であり、しかも、成分全体の
バランスが崩れ、逆に特性が悪化する虞れがあるので好
ましくない。
【0041】前記シランカップリング剤としてはシラン
系のカップリング剤であれば特に限定されるものではな
く、例えばビニルトリス(β−メトキシ−エトキシ)シ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリドシドキシプロピルメチルジエ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシランN−β(アミノエチル)γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、N−フェニルーγ−アミノブ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、又はγ−クロロプロピルトリメトキ
シシラン等が挙げられる。
【0042】又、前記(A)ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂と酸無水物を組み合せたものも好ましいが、その
配合割合としては(A)ビスフェノールA型エポキシ樹
脂100重量部に対して、酸無水物10〜60重量部の
範囲、好ましくは20〜40重量部の範囲とするのが望
ましい。
【0043】この場合、酸無水物としては無水フタル酸
(日本チバガイギー社製ハードナーHT9017)、無
水トリメリット酸(日本触媒化学社製)、シクロペンタ
ン・テトラカルボン酸二無水物(日立化成社製)、エン
ドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸(日立化成社製)
及びメチルヘキサヒドロ無水フタル酸(新日本理化社製
リカシッドHM−700)等が挙げられる。
【0044】本発明品で用いられるエポキシ樹脂組成物
には、所望により、有機溶媒が配合されるが、この有機
溶媒としては、有機溶媒として代表的なケトン系有機溶
媒の他に、ベンゼン、トルエン、パラキシレン等が挙げ
られる。
【0045】ケトン系有機溶媒はケトン基を有する有機
溶媒であり、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メ
チルプロピルケトン、イソプロピルメチルケトン、ブチ
ルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、ピナコロ
ン、ジエチルケトン(プロピオン)、プチロン又はジイ
ソプチルケトンなどの脂肪族飽和ケトン、メチルビニル
ケトン、メシチルオキシド又はメチルヘプテノン等の不
飽和ケトン、シクロブタノン、シクロペンタノン又はシ
クロヘキサノン等の脂環式ケトン、アセトフェノン、プ
ロピオフェノン、ブチロフェノン、バレロフェノン、ベ
ンゾフェノン、ジベンジルケトン又は2−アセトナフト
ン等の芳香族ケトン、アセトチエノン又は2−アセトフ
ロンなどの複素環式ケトン等が挙げられる。
【0046】前記エポキシ樹脂組成物を前記溶媒に溶解
ないし分散させるにあたり、その配合割合は特に限定さ
れず、取扱性やプリプレグ形成性更にプリプレグの安定
性などを配慮して任意に選択、決定できるが、前記エポ
キシ樹脂100重量部に対し50〜1000重量部の範
囲、特に100〜750重量部の範囲で好適な結果を得
ることができる。
【0047】本発明品において、樹脂層には無機質フィ
ラーが配合されているが、樹脂に配合される無機質フィ
ラーとしては、特に限定されなく、具体的には、例えば
炭酸カルシウム、溶融シリカや生シリカ更にアエロジル
及びホワイトカーボン等のシリカ、ゾノトライト、セピ
オライト、タルク、カオリン、白雲母や金雲母更に黒雲
母等のマイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、アルミナ、マグネシア、酸化チタン、酸化亜鉛、炭
化ケイ素、チッ化ケイ素、チタン酸カリウム、バライ
タ、塩基性硫酸マグネシウム又はホウ酸アルミニウムな
どを用いることができる。
【0048】これらの無機質フィラーは、樹脂に対する
適合性、必要量の充填ができること、添加により樹脂の
他の機能を損ねないことなどを考慮して適宜、選択され
る。
【0049】この無機質フィラーの配合量は、所要の耐
摩耗性及び耐久性等の諸特性が得られる範囲であれば特
に限定されるものではなく、又、用いられる樹脂や無機
質フィラーの種類によっても異なるが、一般に、樹脂層
の樹脂分100重量部に対して5〜150重量部の範
囲、特に好ましくは15〜100重量部の範囲の無機質
フィラーが配合される。
【0050】無機質フィラーの配合割合が、樹脂層の樹
脂分100重量部に対して、5重量部未満になると、所
要の耐摩耗性や耐久性更に研磨効率などの諸特性が得ら
れないので好ましくなく、一方、150重量部を超える
と、逆に樹脂の絶対量が不足し、脆くなったり、機械的
強度が著しく低下する等の理由より好ましくない。
【0051】本発明品の研磨治具においては、前記の補
強繊維層と無機質フィラーを含有する樹脂で形成された
樹脂層とから形成されてなる。
【0052】次に、本発明の研磨治具の製造方法につい
て説明する。本発明に係る研磨治具の第1の製造方法
(以下、本発明第1方法という。)においては、補強繊
維層に樹脂液を含浸させ、これを加熱乾燥してBステー
ジのプリプレグを形成し、次いで、この複数枚のプリプ
レグを積層した後、加熱、加圧して接着、硬化する研磨
治具の製造方法において、前記目的を達成するために、
前記樹脂液には無機質フィラーを配合することを特徴と
する。
【0053】又、本発明に係る研磨治具の第2の製造方
法(以下、本発明第2方法という。)においては、所定
の厚さの樹脂層と補強繊維層とを積層し、加熱、加圧し
て樹脂層の樹脂分を補強繊維層に滲入、接着させる研磨
治具の製造方法において、前記目的を達成するために、
前記樹脂層には無機質フィラーを配合することを特徴と
する。
【0054】これらの方法によれば、樹脂の溶液ないし
分散液或いは溶融液を調製する段階で無機質フィラーが
配合されることにより、工程数を増加させることなく、
補強繊維層と無機質フィラーが配合された樹脂層とを積
層した研磨治具、即ち、本発明品を得ることができる。
【0055】以下、本発明第1方法を詳細に説明する。
本発明第1方法において、補強繊維層及びこれに用いら
れる繊維、樹脂層更にこれに用いられる樹脂、並びに無
機質フィラーについての詳細な説明は上述した本発明品
におけるそれらの詳細な説明と重複するので、ここでは
省略する。
【0056】本発明第1方法においては、まず、プリプ
レグを作るために、樹脂層を構成する樹脂と無機質フィ
ラーとを常法に従って配合する。そして、この配合物液
(樹脂液)を補強繊維層に含浸させ、加熱、乾燥させる
ことによりBステージのプリプレグが形成される。
【0057】前記配合物液(樹脂液)を補強繊維層に含
浸させる方法としては特に限定されるものではなく、具
体的には、例えば前記配合物液(樹脂液)を補強繊維層
に塗布したり、前記配合物の溶液ないし分散液中に補強
繊維層を浸漬したり、樹脂の溶融液を補強繊維層に流し
込んだりすればよい。
【0058】つまり、本発明第1方法において、樹脂液
とは樹脂の溶液ないし分散液或いは溶融液をいい、この
樹脂液にはその固形分100重量部に対して、本発明品
の場合と同様の理由により、5〜150重量部の範囲、
特に好ましくは15〜100重量部の範囲の無機質フィ
ラーが配合される。
【0059】前記樹脂液を補強繊維層に塗布する方法は
特に限定されず、例えばフローコート、ヘッドコート、
ローラーブラシ、ナイフコート、ロールコート、スピン
コート、パイプドクターノズル方式(PDN方式)、キ
スコート、アプリケート又はコーティングなどの方法を
採用すればよい。
【0060】又、前記補強繊維層に樹脂液を含浸する方
法としては、樹脂液内に補強繊維層の原反を連続的に供
給するとともに連続的に引き上げる連続処理法と、所定
の寸法あるいは形状に裁断した補強繊維層を樹脂液内に
漬けて引き上げるバッチ処理法とがある。
【0061】本発明第1方法においては、無機質フィラ
ーが配合されている樹脂液を補強繊維層に含浸させた
後、加熱して表面がべとつかない程度に乾燥させること
により、いわゆる、Bステージのプリプレグが得られる
が、このBステージのプリプレグの製造方法としては特
に限定されるものではない。
【0062】樹脂液を補強繊維層に含浸させ、加熱、乾
燥させてBステージ状のプリプレグを製造する条件はそ
の樹脂の種類や成分更に無機質フィラーの種類や配合割
合によって異なるが、例えばエポキシ樹脂組成物を用い
てBステージ状のプリプレグを製造する場合、一般に
は、温度100〜150℃で、15秒〜30分間程度加
熱すればよいのである。
【0063】又、Bステージのプリプレグの他の製造方
法としては、例えば所定の輪郭形状を有する金型に補強
繊維層をセットし、これに樹脂液を流し込み、加熱、乾
燥させた後、離型させて所定の輪郭形状のプリプレグを
製造する、いわゆる、型流し法や、ベルトなどの離型性
を有する支持体上に補強繊維層をセットし、これに樹脂
液を例えばフローコート、ヘッドコート、ローラーブラ
シ、ナイフコート、ロールコート、スピンコート、パイ
プドクターノズル方式(PDN方式)、キスコート、吹
き付け、アプリケート又はコーティングなどの方法によ
り一定の厚さに塗布し、加熱、乾燥させてBステージの
プリプレグを製造する方法などをその例として挙げるこ
とができる。
【0064】ところで、補強繊維層に樹脂液を塗布又は
含浸させるにあたり、補強繊維層と樹脂液(固形分)の
割合は、補強繊維層100重量部に対し、樹脂液中の固
形成分が、20〜150重量部の範囲、特に30〜12
0重量部の範囲とするのが望ましく、樹脂液中の固形分
が20重量部未満と少な過ぎると樹脂のカケや減少が発
生しやすくなり、この為に成形圧力を高くする必要があ
る結果、成形品にひずみが発生し易くなりソリ、ネジレ
が発生して研磨治具材として使用出来なくなるので好ま
しくなく、一方、樹脂液中の固形成分が150重量部を
超えると成形品の樹脂分が多くなり耐摩耗性が低下した
り、成形工程にて樹脂の流れが多くなり易く成形し難く
なったり、成形品の厚みのバラツキが大きくなり易いの
で好ましくない。
【0065】このようにして得たプリプレグを複数枚積
層して接着、硬化する方法は常法によればよく、例え
ば、所定数のプリブレグを積み重ね、加熱、加圧して接
着、硬化するにあたり、所定の輪郭形状に成形し、ま
た、所要数のワーク保持孔を形成することにより、本発
明品、つまり研磨治具が得られる。
【0066】この加熱、硬化の条件は、プリプレグの種
類によって異なり、例えば前記無機質フィラーを配合し
たエポキシ樹脂組成物を用いたプリプレグの場合、一般
には、10〜50kg/cmの圧力を加えて、しかも
温度140〜180℃で30〜90分間の加熱、好まし
くは15〜30kg/cmの圧力を加えて、しかも温
度150〜160℃で40〜60分間の加熱を行えば良
いのである。
【0067】この輪郭形状及びワーク保持孔の形成は、
研磨治具に適した加工方法を採用すればよく、例えば打
抜き加工ができないガラス・エポキシプリプレグを用い
た研磨治具の場合には、レーザ加工によって輪郭形状及
びワーク保持孔を形成すればよいのである。
【0068】次に、本発明第2方法について詳細に説明
する。本発明第2方法においては、所定の厚さの樹脂層
と補強繊維層とを積層し、加熱、加圧して樹脂層の樹脂
分を補強繊維層に滲入、接着させる研磨治具の製造方法
において、前記樹脂層には無機質フィラーを配合するこ
とを特徴とするものである。
【0069】本発明第2方法において、補強繊維層及び
これに用いられる繊維、樹脂層更にこれに用いられる樹
脂、並びに無機質フィラーについての詳細な説明は上述
した本発明品におけるそれらの詳細な説明と重複するの
で、ここでは省略する。
【0070】本発明第2方法においては、まず、プリプ
レグを作るために、樹脂層を構成する樹脂と無機質フィ
ラーとを常法に従って配合する。そして、この配合物を
離型性の支持体上に流延し、これを加熱、乾燥してBス
テージのプリプレグを形成し、これを剥離して所定の厚
さの樹脂層を形成する。
【0071】又、本発明第2方法において、樹脂液とは
樹脂の溶液ないし分散液或いは溶融液をいい、この樹脂
液にはその固形分100重量部に対して、本発明品の場
合と同様の理由により、5〜150重量部の範囲、特に
好ましくは15〜100重量部の範囲の無機質フィラー
が配合される。
【0072】樹脂と無機質フィラーとの樹脂液から所定
の厚さのBステージの樹脂層を得る具体的な方法として
は、所定の形状の平面を有する離型性の型内に所定量の
樹脂液を流した後、加熱、乾燥して、その型内に形成さ
れた所定の厚さのBステージの樹脂層を離型する方法
(型流し法)と、例えば一定の速度で移動する離型性の
平ベルトや静止させた平面上に一定の厚さに樹脂液を塗
布し、これを加熱、乾燥して所定の厚さのBステージの
樹脂層を形成した後、この樹脂層を平ベルトや平面から
剥離する方法(塗膜形成法)となどがある。
【0073】この方法において、樹脂液を塗布する方法
は特に限定されるものではないが、具体的には、例えば
フローコート、ヘッドコート、ローラーブラシ、ナイフ
コート、ロールコート、スピンコート、パイプドクター
ノズル方式(PDN方式)、キスコート、吹き付け、ア
プリケート又はコーティングなどの方法が挙げられる。
【0074】本発明第2方法では、更に、この樹脂層と
補強繊維層とを積層した後、この積層体を所定の輪郭形
状に形成すると共に、所定数の所定形状を有するワーク
保持孔が形成される。
【0075】樹脂層と補強繊維層との積層において、各
層を積み重ねる順序は特に限定されず、最下層に樹脂層
と補強繊維層とのいずれを置くか、最上層に樹脂層と補
強繊維層とのいずれを置くかは自由に選択できるのであ
り、又、これを加熱、加圧して樹脂層の樹脂分を補強繊
維層に滲入、接着させて、本発明に係る研磨治具が得ら
れる。
【0076】又、本発明第2方法においては、樹脂層の
樹脂として熱可塑性樹脂を用いる場合、熱可塑性樹脂と
無機質フィラーとを溶融、混練し、これを公知の方法で
シート化して、所定の厚さの樹脂層を形成する。
【0077】次いで、この所定の厚さの樹脂層と補強繊
維層とを積層し、加熱、加圧して樹脂層の樹脂分を補強
繊維層に滲入、接着させることによって、本発明に係る
研磨治具が得られる。
【0078】なお、研磨治具の輪郭形状及びワーク保持
孔の形成方法更にBステージの樹脂層の硬化条件等の詳
細な説明は本発明第1方法の詳細な説明と重複するの
で、ここでは省略する。
【0079】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例に係る研
磨治具及びその製造方法を図面に基づいて具体的に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0080】実施例 図1の断面模式図に示す研磨治具1は、見掛けの厚さが
0.18mmのガラス織布(旭シューベル社製、品番A
S7628/450)からなる補強繊維層2とエポキシ
樹脂組成物からなる樹脂層3とを積層した積層体からな
り、この樹脂層3にはエポキシ樹脂組成物(固形分)1
00重量部に対して30重量部の水酸化アルミニウムか
らなる無機質フィラー4が配合されている。
【0081】この研磨治具1は、図2の工程図に示す本
発明第1方法の一実施例に係る研磨治具の製造方法によ
り、製造されたものである。
【0082】この方法では、まず、樹脂配合工程で、エ
ポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、商品名:エピコ
ート1001)100重量部に対し、硬化剤であるジシ
アンアミド(日本カーバイド社製商品名DICY)5重
量部、硬化促進剤であるイミダゾール(四国化成社製商
品名2PHZ−CN)0.1重量部及び無機質フィラー
である水酸化アルミニウム(昭和電工社製、商品名H−
32−I)30重量部に、溶剤としてメチルエチルケト
ン90重量部を配合して均一に混合し、固形分濃度60
重量%のエポキシ樹脂組成物の溶液を得た。
【0083】次に、プリプレグ製造工程で、このエポキ
シ樹脂組成物の溶液をその固形分重量比で1:1になる
ように前記補強繊維層2に含浸させた後、温度120℃
で10分間にわたり乾燥してBステージのガラス・エポ
キシプリプレグを形成した。
【0084】この後、積層工程において、このガラス・
エポキシプリプレグの4枚を積み重ね、20kg/cm
の加圧下、温度150℃で90分間にわたって加熱、
硬化して、積層体を得た。
【0085】実際の研磨治具の製造方法では、この後、
機械加工やレーザ加工などの加工工程、この場合、レー
ザ加工工程で輪郭とワーク保持孔が形成されるが、ここ
では、比較試験を行うために、前記積層体を適当な平面
形状に裁断して試片を作成した。
【0086】比較例 前記実施例において、水酸化アルミニウムを添加しない
以外は、前記実施例と同様にして試片を作成した。
【0087】図3に示すように、実施例あるいは比較例
の試片11を直径150mmの鉄プーリ12の上に乗
せ、2kgの荷重13をかけて、鉄プーリ12を周速5
m/分で回転させてそれぞれの試片11の摩耗量を測定
する比較試験を行った。
【0088】その結果、実施例の摩耗量は15mg/1
時間であるのに対して、比較例の摩耗量は25mg/1
時間と極めて高く、実施例の摩耗量が比較例の摩耗量の
6割程度と極めて低いことが認められた。
【0089】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の研磨治
具は、樹脂層に無機質フィラーが配合されているので、
耐摩耗性が極めて高く、耐久性が著しく高められる結
果、長期間にわたって、研磨加工精度が著しく高く、且
つチッピングの発生を防止できる上、研磨品の研磨精度
が高く、研磨効率が良好な効果が得られる。
【0090】又、本発明第1方法によれば、プリプレグ
を作るための樹脂液を形成する段階で無機質フィラーを
配合すればよいから、製造工程数を増加させることな
く、耐摩耗性が極めて高く、耐久性が著しく高められる
結果、長期間にわたって、研磨加工精度が著しく高く、
且つチッビングの発生を防止できる上、研磨品の研磨精
度が著しく高く、研磨効率が良好な本発明品を得ること
ができる効果が得られる。
【0091】更に、本発明第2方法においては樹脂層を
形成するための樹脂液を形成する段階で無機質フィラー
を配合すればよいので、製造工程数を増加させることな
く本発明品を得ることができ、製造コストをほとんど増
大させることがない効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係る研磨治具の断面
模式図である。
【図2】図2は本発明の一実施例に係る研磨治具の製造
方法の工程図である。
【図3】図3は研磨治具の摩耗試験の要領を示す説明図
である。
【図4】図4は従来例の断面模式図である。
【符号の説明】
1 研磨治具 2 補強繊維層 3 樹脂層 4 無機質フィラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑村 陽浩 福井市二の宮2丁目7番1号 新興化学工 業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補強繊維層と樹脂層とからなる研磨治具
    において、前記樹脂層には無機質フィラーが配合されて
    いることを特徴とする研磨治具。
  2. 【請求項2】 樹脂層の樹脂分100重量部に対して5
    〜150重量部の無機質フィラーが配合されている請求
    項1に記載の研磨治具。
  3. 【請求項3】 補強繊維層に樹脂液を含浸させ、これを
    加熱乾燥してBステージのプリプレグを形成し、次い
    で、この複数枚のプリプレグを積層した後、加熱、加圧
    して接着、硬化する研磨治具の製造方法において、前記
    樹脂液には無機質フィラーを配合することを特徴とする
    研磨治具の製造方法。
  4. 【請求項4】 樹脂液にはその固形分100重量部に対
    して5〜150重量部の無機質フィラーを配合する請求
    項3に記載の研磨治具の製造方法。
  5. 【請求項5】 所定の厚さの樹脂層と補強繊維層とを積
    層し、加熱、加圧して樹脂層の樹脂分を補強繊維層に滲
    入、接着させる研磨治具の製造方法において、前記樹脂
    層には無機質フィラーを配合することを特徴とする研磨
    治具の製造方法。
  6. 【請求項6】 樹脂層の樹脂分100重量部に対して5
    〜150重量部の無機質フィラーを配合する請求項5に
    記載の研磨治具の製造方法。
JP28452896A 1996-09-18 1996-09-18 研磨治具及びその製造方法 Pending JPH1086059A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28452896A JPH1086059A (ja) 1996-09-18 1996-09-18 研磨治具及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28452896A JPH1086059A (ja) 1996-09-18 1996-09-18 研磨治具及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1086059A true JPH1086059A (ja) 1998-04-07

Family

ID=17679648

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28452896A Pending JPH1086059A (ja) 1996-09-18 1996-09-18 研磨治具及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1086059A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10249719A (ja) * 1997-03-05 1998-09-22 Mitsubishi Rayon Co Ltd 繊維強化プラスチック製キャリアプレート
JP2003062749A (ja) * 2001-08-23 2003-03-05 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 被研磨物保持材用板状体及び被研磨物保持材
JP2009196005A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Sumitomo Bakelite Co Ltd 被研磨物保持材の製造方法
JP2010036288A (ja) * 2008-08-01 2010-02-18 Sumco Techxiv株式会社 研磨用治具
JP2012152849A (ja) * 2011-01-26 2012-08-16 Konica Minolta Holdings Inc 研磨装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10249719A (ja) * 1997-03-05 1998-09-22 Mitsubishi Rayon Co Ltd 繊維強化プラスチック製キャリアプレート
JP2003062749A (ja) * 2001-08-23 2003-03-05 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 被研磨物保持材用板状体及び被研磨物保持材
JP4517552B2 (ja) * 2001-08-23 2010-08-04 新神戸電機株式会社 被研磨物保持材
JP2009196005A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Sumitomo Bakelite Co Ltd 被研磨物保持材の製造方法
JP2010036288A (ja) * 2008-08-01 2010-02-18 Sumco Techxiv株式会社 研磨用治具
JP2012152849A (ja) * 2011-01-26 2012-08-16 Konica Minolta Holdings Inc 研磨装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3661194B2 (ja) 織物プリプレグおよびハニカムサンドイッチパネル
JP3648743B2 (ja) 「繊維強化複合材料用樹脂組成物とその製造方法、プリプレグ、繊維強化複合材料、ハニカム構造体」
CA2650554C (en) Epoxy resin composition for fiber-reinforced composite material
CN100506908C (zh) 纤维增强复合材料用环氧树脂组合物、预浸料坯和纤维增强复合材料
JP2004182850A (ja) 特性バランスに優れるプリプレグ及び積層板
JPH1143546A (ja) クロスプリプレグおよびハニカム構造体
JP5743211B2 (ja) 接着剤組成物およびそれを用いた接着シート
JP2011512441A (ja) シリコーンポリエーテルを含む熱硬化性組成物、その製造、および使用
JP2006198920A (ja) ハニカムコキュア用プリプレグ、ハニカム積層複合材およびそれらの製造方法
JPH1086059A (ja) 研磨治具及びその製造方法
JP2011162577A (ja) 粘接着シート
JPH1158224A (ja) 研磨治具及びその製造方法
JP3483684B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP2009061531A (ja) 被研磨物保持材及びその製造方法
JP5772325B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JPH04249544A (ja) プリプレグ及びその製造方法
JPH0269566A (ja) 細長く伸びた剛性の粒で強靱化された繊維強化複合材
JPH0820706A (ja) エポキシ樹脂組成物およびそれを用いたプリプレグ
JP5560747B2 (ja) 粘接着シート
JPH1158223A (ja) 研磨治具及びその製造方法
JPH09255800A (ja) プリプレグおよび繊維強化樹脂成形体
JP3106106B2 (ja) マスキング材の製造方法及びマスキング材
JPS6129613B2 (ja)
JPH051159A (ja) 多孔性樹脂粒子で強化した繊維補強複合体
JPH0841174A (ja) エポキシ樹脂組成物およびプリプレグ