JPH1069086A - 銀塩拡散転写法により改良された印刷版を製造するための像形成要素 - Google Patents

銀塩拡散転写法により改良された印刷版を製造するための像形成要素

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JPH1069086A
JPH1069086A JP19336097A JP19336097A JPH1069086A JP H1069086 A JPH1069086 A JP H1069086A JP 19336097 A JP19336097 A JP 19336097A JP 19336097 A JP19336097 A JP 19336097A JP H1069086 A JPH1069086 A JP H1069086A
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JP
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silver halide
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silver
image
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JP19336097A
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English (en)
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Paul Coppens
パウル・コツペンス
Eric Hoes
エリク・ヘス
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Agfa Gevaert NV
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Agfa Gevaert NV
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銀塩拡散転写法により改良された印刷版を製
造するための像形成要素を提供すること。 【解決手段】 本発明は、支持体の親水性表面上に、
(i)物理的現像核を含有する受像層、(ii)該受像層
と水透過性関係にあるハロゲン化銀乳剤を含有する感光
層、並びに該受像層と水透過性関係にありそして各々が
独立して硬膜化されていないゼラチンを含んでなる(ii
i)第一抗応力層および(iv)第二抗応力層を記載の順
序で含んでなる像形成要素であって、該第二抗応力層が
少なくとも30mg/m2の3μmより大きい重量平均
直径を有する無光沢剤を含んでなることを特徴とする像
形成要素を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は銀塩拡散転写法により改良され
た平版印刷版を製造するための像形成要素に関する。
【0002】本発明はまた銀塩拡散転写法による改良さ
れた平版印刷版を製造する方法にも関する。
【0003】
【発明の背景】以下DTR法と称する銀錯体拡散転写反
転法の原理は、例えば、米国特許第2,352,014号
並びに Andre Rott および Edith Weyde による書籍 "P
hotographic Silver Halide Diffusion Processes", -
The Focal Press - London andNew York, (1972) に記
載されている。
【0004】DTR法では、情報通りに露光された写真
ハロゲン化銀乳剤層材料の現像されていないハロゲン化
銀をいわゆるハロゲン化銀溶媒を用いて可溶性の銀錯体
化合物に転換させ、それが受像要素の中で拡散しそして
その中で現像主薬を用いて、一般的には物理的現像核の
存在下で、還元されて、写真材料の露光された部分で得
られる黒色の銀像に関して反転された像濃度値を有する
銀像(DTR像)を形成する。
【0005】DTR像を有する材料はプラノグライー印
刷版として使用することができ、そこではDTR銀像領
域が水受容性インキ反撥性背景上に水反撥性インキ受容
性領域を生ずる。
【0006】DTR像は写真ハロゲン化銀乳剤材料に関
して別個の要素であるシートもしくはウェブ材料の受像
層の中で形成でき(いわゆる2シートDTR要素)、ま
たは受像層と水透過性関係で一体となっている少なくと
も1つの写真ハロゲン化銀乳剤層を含有するモノ−シー
ト要素とも称されるいわゆる単一支持体要素の受像層の
中で形成できる。DTR法によるオフセット印刷版の製
造のために好ましいのは後者のモノ−シート方式であ
る。
【0007】モノ−シートDTRオフセット印刷版には
2つのタイプが存在する。例えば米国特許第4,722,
535号および英国特許第1,241,661号に開示さ
れている第一のタイプによると、ハロゲン化銀乳剤層お
よび受像層として作用する物理的現像核を含有する層を
記載の順序で有する支持体が提供される。情報通りの露
光および現像後に、乳剤層を除去せずに像形成要素は印
刷版として使用される。
【0008】第二のタイプのモノ−シートDTRオフセ
ット印刷版によると、物理的現像核を含んでなる受像層
およびハロゲン化銀乳剤層を記載の順序で有する親水性
支持体、ほとんどは陽極処理されたアルミニウム、が供
される。情報通りの露光および現像後に、像形成された
要素を処理して乳剤層を除去すると、銀像を有する支持
体が残り、それを印刷版として使用する。そのようなタ
イプの平版印刷版は例えば米国特許第3,511,656
号に開示されている。
【0009】他の印刷版に関しては、第二のタイプのモ
ノ−シートDTRオフセット印刷版に属するオフセット
印刷版が良好な印刷品質、すなわち高い印刷耐性、印刷
部分における良好なインキ受容性および非印刷部分にお
ける非インキ受容性(調色なし)を有する。適切なセン
シトメトリー、特に印刷版の高い階調度、が従って要求
される。
【0010】第二のタイプのモノ−シートDTRオフセ
ット印刷版に属するオフセット印刷版はほとんどの面で
良好な印刷品質を有する。しかしながら、それらの印刷
版前駆体は劣悪な物理的性質を示す。該印刷版の印刷版
前駆体を貯蔵する時の写真感度における望ましくない増
加を避けるために、これらの印刷版前駆体は挿入紙と共
に包装しなければならず、それには追加の費用がかかり
且つ該印刷版前駆体の自動処理においても問題を生ず
る。さらに、未処理物質の取り扱いで該物質上に指紋跡
が生じ、それは減じられたまたは0の銀収率の箇所とな
り処理された物質上で目立ちそしてその結果としてこれ
らの箇所で減じられたまたは0のインク受容性を生ず
る。
【0011】これらの問題は印刷版前駆体中に乳剤層を
覆っている上部層に無光沢剤を適用することにより部分
的に解決することができる。
【0012】
【発明の要旨】本発明の一つの目的は銀塩拡散転写法に
よりオフセット印刷版を製造するための指紋に敏感でな
い像形成要素を提供することである。
【0013】本発明の他の目的は像形成要素を貯蔵する
時に顕著な感度の変化なしに挿入紙を用いずに包装でき
る銀塩拡散転写法によりオフセット印刷版を製造するた
めの像形成要素を提供することである。
【0014】本発明の他の目的は上記の利点を有する該
像形成要素を用いてオフセット印刷版を製造する方法を
提供することである。
【0015】本発明の他の目的は以下の記載から明白と
なるであろう。
【0016】本発明によると、支持体の親水性表面上に
(i)物理的現像核を含有する受像層、(ii)該受像層
と水透過性関係にあるハロゲン化銀乳剤を含有する感光
層、並びに該受像層と水透過性関係にありそして各々が
独立してゼラチンを含んでなる(iii)第一抗応力層(a
ntistress layer)および(iv)第二抗応力層を記載の
順序で含んでなる像形成要素であって、該第二抗応力層
が少なくとも30mg/m2の3μmより大きい重量平
均直径を有する無光沢剤(matting agent)を含んでな
ることを特徴とする像形成要素が提供される。
【0017】本発明によるとまた、(a)本発明に従う
像形成要素を像通りに露光し、(b)1種もしくは複数
の現像主薬および1種もしくは複数のハロゲン化銀溶媒
の存在下でアルカリ性水溶液を像形成要素に適用し、
(c)像形成要素を処理して該受像層の上部にある1つ
もしくは複数の層を除去し、それにより該受像層に形成
された該銀像を露呈せしめる段階を含んでなる銀塩拡散
転写法によりオフセット印刷版を製造する方法も提供さ
れる。
【0018】
【発明の詳細な記述】第二抗応力層が少なくとも30m
g/m2の3μmより大きい重量平均直径を有する無光
沢剤を含んでなる場合には、ゼラチンを含んでなる2つ
の上部層(抗応力層)を含んでなる像形成要素を使用す
ることにより、良好な物理的および写真性質を有する像
形成要素から良好な印刷品質を有する平版印刷版がDT
R法により得られる。
【0019】EP−A−637777は、(i)親水性
ベース、(ii)物理的現像核を含有する受像層および
(iii)該受像層と水透過性関係にあるハロゲン化銀乳
剤を含有する感光層を記載の順序で含んでなる像形成要
素であって、少なくとも1つのゼラチンを含む層はゼラ
チン種の10重量%水溶液が36℃およびpH6におい
て1000s-1の剪断速度で20mPa.sより低い粘
度を有するような少なくとも1つのゼラチン種を含有す
ることを特徴とする像形成要素を開示している。該文献
は抗応力層の存在を開示しておらずそして本出願の目的
とは関係ない。
【0020】EP−A−679938はハロゲン化銀写
真感光性材料の製造方法を開示している。ハロゲン化銀
写真感光性材料は、ハロゲン化銀乳剤層、第一の親水性
コロイド層および最も外側の第二の親水性コロイド層を
支持体から記載の順序で含む写真層を上部に有する支持
体を含んでなる。上部の下塗り層はその中に含まれた無
光沢剤を有していた。該特許はDTR−材料を記載して
おらずそして本出願の目的とは関係ない。
【0021】EP−A−567178はDTR−材料用
の支持体としての使用に適する粗面化されそして陽極処
理されたアルミニウム支持体を処理する方法を記載して
いる。該特許は抗応力層の使用を開示しておらずそして
本出願の目的とは関係ない。
【0022】JP−A−01/261643は平版印刷
材料を開示している。該材料はアンダーコート層中に無
光沢剤を含んでなる。
【0023】JP−A−08/015811は支持体を
ハロゲン化銀乳剤とハロゲン化乳剤を親水性コロイドで
コーテイングすることにより製造された親水性コロイド
層とでコーテイングすることにより製造された写真材料
を開示している。最も外側の親水性コロイド層は4−5
0μmの粒子直径の無光沢剤を4−50mg/m2の量
で含有する親水性コロイドを適用することにより製造さ
れる。該材料はDTR−材料ではなくそして本出願の目
的とは関係ない。
【0024】JP−A−61/048851はベース上
のハロゲン化銀乳剤および無光沢剤を含む最も外側の層
を含んでなる銀塩拡散転写法用の感光性材料を開示して
いる。この材料は2シートDTR−要素であり、2つの
抗応力層の存在を開示しておらずそして本出願の目的と
は関係ない。
【0025】JP−A−02/115832は無光沢剤
がハロゲン化銀乳剤層および裏層の両方に加えられてい
るハロゲン化銀写真感光性材料を開示している。該材料
は抗応力層を含有しておらず、2つの抗応力層とは関係
なく且つDTR−材料ではない。
【0026】JP−A−07/287342は少なくと
も1つのハロゲン化銀乳剤層を支持体上に有する感光性
材料を開示しておりそして少なくとも1つの支持体から
最も離れた層は単分散された無光沢剤を含有する。該材
料はDTR−材料ではなくそして該開示は本出願の目的
とは関係ない。
【0027】DE−A−1447900は平版を得るた
めの2シートDTR−要素を開示している。該材料はモ
ノ−シートDTR−要素ではなく、無光沢剤を有する抗
応力層を含有しておらずそして本出願の目的とは関係な
い。
【0028】本発明によると、該無光沢剤は水−不溶性
のアルカリ可溶性有機重合体または共重合体、例えばア
クリル酸およびメタクリル酸メチルの共重合体であって
よい。より好適には、該無光沢剤は水不溶性の無機化合
物、例えばシリカである。最も好適には、該無光沢剤は
アルカリ−不溶性の有機重合体または共重合体、例えば
(メタ)アクリル酸メチルの重合体または共重合体であ
る。特に好適な無光沢剤はスチレン、メタクリル酸メチ
ルおよびマレイン酸の共重合体である。
【0029】本発明によると、無光沢剤は3μmより大
きい、より好適には4μmより大きい、最も好適には少
なくとも5μmの重量平均直径を有する。該無光沢剤の
重量平均直径の上限はそれほど重要ではないが、実際的
な理由のために好適には15μmより小さく、より好適
には10μmより小さい。
【0030】本発明によると、該第二の抗応力層は少な
くとも30mg/m2の3μmより大きい重量平均直径
を有する無光沢剤、より好適には50〜500mg/m
2の間の該無光沢剤、最も好適には100〜200mg
/m2の間の該無光沢剤を含んでなる。
【0031】本発明によると、該第一の抗応力層は50
mg/m2より少ない3μmより大きい重量平均直径を
有する無光沢剤、より好適には10mg/m2より少な
い該無光沢剤、最も好適には0の該無光沢剤を含んでな
る。
【0032】本発明によると、第一および第二の抗応力
層は各々独立して好適には硬膜化されていないゼラチン
またはゼラチン混合物を好適には0.1〜3g/m2の間
の量で、より好適には0.2〜2g/m2の間の量で含ん
でなる。第一および第二の抗応力層中の硬膜化されてい
ないゼラチンの合計量は好適には0.3〜3.5g/m2
の間、より好適には0.6〜1.75g/m2の間、最も
好適には0.8〜1.25g/m2の間である。
【0033】好適には該硬膜化されていないゼラチンま
たはゼラチン混合物の少なくとも50%、より好適には
少なくとも75%、最も好適には少なくとも90重量%
が、その10重量%水溶液が36℃およびpH6におい
て1000s-1の剪断速度で35mPa.sより低い、
より好適には30mPa.sより低い粘度を有する1種
もしくはそれ以上のゼラチン種に属する。
【0034】該抗応力層は10重量%水溶液が36℃お
よびpH6において1000s-1の剪断速度で35mP
a.sより低い粘度を有する1種より多いゼラチン種を
含んでなることができるが、実際的な理由のためには該
層が1種だけの該ゼラチンを含んでなることが好まし
い。
【0035】該抗応力層は該応力層中の処理溶液の拡散
を改良するために小粒子、例えば0.2〜3μmの間の
平均直径を有する無光沢剤、を含有していてもよい。
【0036】乳剤層および第二の抗応力層の間に1つよ
り多い層があってもよいが、実際的な理由のためには乳
剤層および第二の抗応力層の間には1つだけの層すなわ
ち第一の抗応力層があることが好ましい。第二の抗応力
層は乳剤層を有する支持体側の上に置かれている像形成
要素の表面層である。第一の抗応力層は第二の抗応力層
と隣接している層である。
【0037】本発明に従う抗応力層は像形成要素中の該
受像層と水透過性関係でなければならない。互いに水透
過性関係で接触している層は互いに隣接している層であ
るかまたは1つもしくは複数の水透過性層によってのみ
離されている層である。水透過性層の性質は、それが水
または水溶液中に含有されている化合物、例えば現像主
薬もしくは錯化された銀、の拡散を実質的に抑制または
制限しないようなものである。
【0038】像形成要素は好適には異なる層を支持体の
親水性表面上にコーテイングすることにより製造され
る。或いは米国特許第5,068,165号に開示されて
いるように異なる層を逆の順序でそれらの層を担持する
一時的ベースから該受像層上に積層してもよい。
【0039】支持体の該親水性表面は、親水性結合剤お
よび柔軟な支持体上にコーテイングされた硬膜剤を含有
する硬膜化された親水性層であることができる。
【0040】そのような親水性結合剤は例えばここに引
用することにより本発明の内容となるEP−A 450,
199に開示されている。好適な硬膜化された親水性層
は例えばここに引用することにより本発明の内容となる
EP−A 514,990に開示されているようにアルデ
ヒドで硬膜化された部分的に改質されたデキストラン類
またはプルランを含んでなる。より好適な親水性層は例
えばここに引用することにより本発明の内容となるGB
−P 1,419,512、FR−P 2,300,354、
US−P−3,971,660、US−P 4,284,7
05、EP−A405,016およびEP−A 450,
199に開示されているようなオルト珪酸テトラアルキ
ルで硬膜化されそして好適にはSiO2および/または
TiO2を含有しており、ポリビニルアルコールおよび
オルト珪酸テトラアルキルの間の重量比が0.5〜5の
間であるポリビニルアルコールの層である。
【0041】柔軟な支持体は不透明であってもまたは透
明であってもよく、例えば紙支持体または樹脂支持体で
あってよい。紙支持体が使用される時には、一面または
両面がアルファ−オレフィン重合体でコーテイングされ
ているものが好ましい。有機樹脂支持体、例えばポリ
(エチレンテレフタレート)フィルムまたはポリ−アル
ファ−オレフィンフィルムを使用することもできる。そ
のような有機樹脂フィルムの厚さは好適には0.07〜
0.35mmの間である。これらの有機樹脂支持体は好
適には例えばシリカまたは二酸化チタンの如き水不溶性
粒子を含有できる親水性接着層でコーテイングされる。
【0042】支持体の該親水性表面は好適には親水性金
属支持体、例えばアルミニウム箔である。
【0043】本発明に従う使用のための像形成要素のア
ルミニウム支持体は純粋なアルミニウムまたはアルミニ
ウム合金から製造することができ、そのアルミニウム含
有量は少なくとも95%である。支持体の厚さは普通は
約0.13〜約0.50mmの範囲である。
【0044】平版オフセット印刷用のアルミニウムまた
はアルミニウム合金箔の製造は下記の工程を含んでな
る:粗面化(graining)、陽極処理、および場合により
箔の密封。
【0045】本発明に従い高品質印刷を与えることがで
きる平版印刷版を得るためには箔の粗面化および陽極処
理が必要である。密封は必要ではないが、印刷結果を改
良するかもしれない。好適にはアルミニウム箔は0.2
〜1.5μmの間のCLA値の粗さを有し、陽極処理層
は0.4〜2.0μmの間の厚さを有しそして炭酸水素塩
水溶液で密封される。
【0046】本発明によると、アルミニウム箔の粗面化
は先行技術で既知の方法に従い行うことができる。アル
ミニウム基質の表面を機械的、化学的もしくは電気化学
的粗面化によりまたはこれらの組み合わせにより粗面化
して、アルミニウム支持体に対するハロゲン化銀乳剤層
の満足のいく接着性を得て且つ版表面上の非印刷部分を
形成する部分に対して良好な水保持性を与えることがで
きる。
【0047】電気化学的粒状化方法が好ましく、その理
由はそれが平版印刷版用に使用される時に一般的に望ま
しい非常に微細で且つ均一な粒子を有する大きい平均表
面積を有する均一な表面粗さを形成するからである。
【0048】粗面化は好適には主として脂肪物質をアル
ミニウム箔の表面から除去するための脱脂処理により行
われる。
【0049】従ってアルミニウム箔を界面活性剤および
/またはアルカリ性水溶液を用いる脱脂処理にかけるこ
とができる。
【0050】好適には粗面化は酸を含有する水溶液を用
いる化学的エッチング工程により行われる。化学的エッ
チングは好適には少なくとも30℃の温度において、よ
り好適には少なくとも40℃においてそして最も好適に
は少なくとも50℃において行われる。
【0051】粗面化および任意の化学的エッチング後
に、アルミニウム箔は陽極処理され、それは下記の如く
行うことができる。
【0052】硫酸、燐酸、シュウ酸、クロム酸、もしく
は有機酸、例えばスルファミン酸、ベンゾスルホン酸な
ど、またはそれらの混合物を含有する溶液中に陽極とし
て浸漬されている粒状化されたアルミニウム箔に電流を
通す。1〜70重量%の電解質濃度を0−70℃の温度
範囲内で使用することができる。陽極電流密度は1−5
0A/dm2に変えられそして電圧は1−100V内で
変えられ、1−8g/m2のAl23.H2Oの陽極処理
されたフィルム重量を得ることができる。陽極処理され
たアルミニウム箔を引き続き脱イオン水で10−80℃
の温度範囲内ですすいでもよい。
【0053】陽極処理は好適にはアルミニウム箔の裏面
(乳剤層でコーテイングされないであろうアルミニウム
箔の面)が少なくとも0.5g/m2のAl23.H2Oの
重量そしてほとんどは前面のAl23.H2Oの重量に等
しい重量の陽極処理層も有するようにして実施される。
裏面上のAl23.H2Oのこの量は、電気の損流に対す
るアルミニウム箔の裏面の断路器での保護により調節す
ることができる。
【0054】陽極処理工程後に、密封を陽極表面に適用
してもよい。陽極処理により製造される酸化アルミニウ
ム層の孔の密封はアルミニウム陽極処理技術分野の専門
家に既知の技術である。この技術は例えば "Belgisch-N
ederlands tijdschrift voorOppervlaktetechnieken va
n materialen", 24ste jaargang/januari 1980 に "Sea
ling-kwaliteit en sealing-controle van geanodiseer
d Aluminum" の標題で記載されている。多孔性の陽極処
理されたアルミニウム表面の種々のタイプの密封が存在
する。
【0055】好適には、該密封はここで引用することに
より本発明の内容となるEP−A567178に開示さ
れているように粗面化されそして陽極処理されたアルミ
ニウム支持体を炭酸水素塩を含有する水溶液で処理する
ことにより行われる。
【0056】好適には上記の工程の各々は、特定工程で
使用される液体がその前の工程のもので汚染されるのを
避けるため、すすぎ工程により分離されている。
【0057】像の鮮鋭度およびその結果としての最終的
な印刷されたコピーの鮮鋭度を増すために、例えばJA
−Pu−58−14,797に記載されている如く陽極
酸化層を全体的に抗ハレーション染料または顔料で着色
してもよい。
【0058】アルミニウム箔の裏面は有機重合体または
共重合体を含んでなる層でコーテイングすることもでき
る。これは親水性重合体または共重合体、例えばポリア
クリル酸、ポリビニルアルコール、デキストラン類、デ
キストリン類、プルラン、セルロースおよび誘導体、ポ
リビニルピロリドンなどであることができる。これは疎
水性重合体または共重合体、例えばポリスチレン、ポリ
(メタ)アクリレート類、ポリエステル類、ポリオレフ
ィン類などであることができる。
【0059】上記の如き支持体の親水性層の製造後に、
該親水性層を直ちに物理的現像核を含有する溶液でコー
テイングしてもよく、またはその後の段階で該溶液でコ
ーテイングしてもよい。
【0060】受像層は好適には物理的現像核を0.1m
g〜20mg/m2の範囲内の量で含んでなる。物理的
現像核を含有する受像層は親水性結合剤を含まなくても
よいが、層の親水性を改良するために該層の合計重量の
80重量%までの少量の親水性コロイド、例えばポリビ
ニルアルコールを含んでいてもよい。
【0061】本発明に従う使用に好適な現像核は、重金
属の硫化物、例えばアンチモン、ビスマス、カドミウ
ム、コバルト、鉛、ニッケル、パラジウム、白金、銀、
および亜鉛の硫化物である。本発明に関する特に適する
現像核は硫化パラジウム核である。他の適する現像核は
塩類、例えばセレン化物、ポリセレン化物、ポリ硫化
物、メルカプタン、およびハロゲン化錫(II)である。
重金属、好適には銀、金、白金、パラジウム、および水
銀はコロイド形で使用することができる。
【0062】本発明に従い使用される感光層は親水性コ
ロイド結合剤および少なくとも1種のハロゲン化銀乳剤
を含んでなるいずれの層であってもよく、ここでハロゲ
ン化銀の少なくとも1種は感光性である。
【0063】本発明に従い使用される1種もしくは複数
の写真ハロゲン化銀乳剤は、例えばP.Glafkides による
"Chimie et Physique Photographique", Paul Montel,
Paris (1967)、G.F.Duffin による "Photographic Emu
lsion Chemistry", The Focal Press, London (1966)、
および V.L.Zelikman による "Making and CoatingPhot
ographic Emulsion", The Focal Press, London (1966)
に記載されているような種々の方法に従い可溶性銀塩
および可溶性ハロゲン化物から製造できる。
【0064】本発明に従う使用のためには、1種もしく
は複数のハロゲン化銀乳剤は好適には原則的に塩化銀か
らなっているが、臭化銀部分が1モル%〜40モル%の
範囲で存在していてもよい。最も好適には、少なくとも
70モル%の塩化銀を含有するハロゲン化銀乳剤が使用
される。
【0065】ハロゲン化銀粒子の平均寸法は0.10〜
0.70μmの、好適には0.25〜0.45μmの範囲
であることができる。
【0066】好適には沈澱段階中にイリジウムおよび/
もしくはロジウム含有化合物または両者の混合物が加え
られる。これらの加えられる化合物の濃度は1モルのA
gNO3当たり10-8〜10-3モルの、好適には1モル
のAgNO3当たり10-7〜10-5モルの間の範囲であ
る。
【0067】乳剤は、例えば化学熟成段階中に硫黄−含
有化合物、例えばイソチオシアン酸アリル、アリルチオ
ウレア、およびチオ硫酸ナトリウムを加えることによ
り、化学増感させることができる。また、還元剤、例え
ばBE−P−493,464および568,687に記載
されている錫化合物、並びにポリアミン類、例えばジエ
チレントリアミンもしくはアミノエタン−スルホン酸の
誘導体を化学増感剤として使用することができる。他の
適する化学増感剤は貴金属および貴金属化合物、例えば
金、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウムおよび
ロジウムである。この化学増感方法は R.Koslowsky, Z.
Wiss. Photogr. Photophys. Photochem., 46, 65-72
(1951) の論文中に記載されている。
【0068】それらの高い感光性のために好ましいネガ
−作用性ハロゲン化銀乳剤は別として、1つもしくは複
数の乳剤層中でポジ銀像をそして受像層上にネガ像を形
成する直接−ポジハロゲン化銀乳剤を使用することもで
きる。
【0069】本発明に従う使用に適する直接ポジハロゲ
ン化銀乳剤は予めかぶり処理されているかまたは主とし
て内部潜像を形成するハロゲン化銀乳剤である。
【0070】DTR要素のハロゲン化銀乳剤はDTR要
素用に設計されている露光源の分光放射に応じて分光増
感させることができる。
【0071】可視分光領域用に適する増感染料には、例
えば F.M.Hamer により "The Cyanine Dyes and Relate
d Compounds", 1964, John Wiley & Sons に記載されて
いるもののようなメチン染料が包含される。この目的の
ために使用できる染料には、シアニン染料、メロシアニ
ン染料、複合シアニン染料、複合メロシアニン染料、同
極性シアニン染料、ヘミシアニン染料、スチリル染料お
よびヘミオキソノール染料が包含される。特に価値ある
染料は、シアニン染料、メロシアニン染料、複合メロシ
アニン染料に属するものである。
【0072】一般的な光源、例えばタングステン光の場
合には、緑色増感染料が必要である。アルゴンイオンレ
ーザーによる露光の場合には、青色増感染料が加えられ
る。赤色発光源、例えばLEDまたはHeNeレーザー
による露光の場合には、赤色増感染料が使用される。半
導体レーザーによる露光の場合には、近赤外線用に適す
る特殊な分光増感染料が必要である。適当な赤外線増感
染料は例えば米国特許第2,095,854号、2,09
5,856号、2,955,939号、第3,482,97
8号、第3,552,974号、第3,573,921号、
第3,582,344号、第3,623,881号および第
3,695,888号に開示されている。
【0073】本発明に関して好適な青色増感染料、緑色
増感染料、赤色増感染料および赤外増感染料はEP−A
554,585に記載されている。
【0074】赤色または近赤外線領域における感度を高
めるためには、いわゆる強色増感剤を赤色または近赤外
増感染料と組み合わせて使用できる。適切な強色増感剤
はResearch Disclosure, Vol 289, May 1988, item 289
52 に記載されている。分光増感剤を写真乳剤に対して
水溶液、有機溶媒中溶液または分散液の形態で加えるこ
とができる。
【0075】ハロゲン化銀乳剤層は一般的な乳化安定剤
を含有してもよい。適する乳化安定剤はアザインデン
類、好適にはテトラ−およびペンタ−アザインデン類、
特にヒドロキシまたはアミノ基で置換されたものであ
る。この種類の化合物は BIRR により Z. Wiss. Photog
r. Photophys. Photochem. 47, 2-27 (1952) に記載さ
れている。他の適する乳化安定剤は例えば複素環式メル
カプト化合物である。
【0076】本発明に関する1つもしくは複数のハロゲ
ン化銀乳剤層中の結合剤として、親水性コロイド、一般
的には蛋白質、好適にはゼラチン、を使用することがで
きる。しかしながら、ゼラチンの一部または全部を合
成、半合成、または天然の重合体により代替することも
できる。好適には、ハロゲン化銀乳剤層は、ゼラチンの
10重量%水溶液が36℃およびpH6において100
0s-1の剪断速度で20mPa.sより低い粘度を有す
るゼラチンを、それより高い粘度のゼラチンと組み合わ
せて含有する。該低粘度ゼラチン対高粘度ゼラチンの重
量比は好適には>0.5である。
【0077】好適には、1つもしくは複数のゼラチン層
は硬膜化されていない。硬膜化されていないとは、該ゼ
ラチン層が下塗りされたポリエチレンテレフタレートフ
ィルムベース上に1.2g/m2の乾燥厚さでコーテイン
グされ、57℃および35%相対湿度において3日間乾
燥されそして30℃の水中に浸漬された時に、該ゼラチ
ン層が5分間以内に95重量%以上溶解することを意味
する。
【0078】ハロゲン化銀乳剤はpH調節成分を含有す
ることができる。好ましくは、該ゼラチン含有コーテイ
ング層と以下に挙げられている中間層との間の相互作用
を避けるために少なくとも1つのゼラチン含有層はゼラ
チンの等電点より低くないpH値においてコーテイング
される。より好ましくは、乳剤層はゼラチンの等電点よ
り低くないpH値においてコーテイングされる。最も好
ましくは、全てのゼラチン含有層はそれらのゼラチンの
等電点より低くないpH値においてコーテイングされ
る。例えばかぶり防止剤、現像促進剤、湿潤剤、および
ゼラチン用の硬膜剤の如き他の成分も存在できる。ハロ
ゲン化銀乳剤層は、拡散光を吸収し且つその結果として
像の鮮鋭度を促進させる光−遮蔽染料を含んでなること
もできる。適する光−吸収染料は例えば米国特許第4,
092,168号、米国特許第4,311,787号およ
びドイツ特許第2,453,217号に記載されている。
【0079】本発明に従う使用に適するハロゲン化銀乳
剤の組成、製造およびコーテイングに関するさらに詳細
な事項は例えば Product Licensing Index, Vol. 92, D
ecember 1971, publication 9232, p. 197-109 に見ら
れる。
【0080】好適には、像形成要素は支持体の親水性表
面上の受像層と感光層(パケット)との間に中間層も含
んでなり、該層(パケット)の除去を促進させて、それ
により像形成要素を処理することにより受像層中で形成
された銀像をむきだしにさせる。
【0081】一つの態様では、中間層はEP−A 41
0500に開示されているように0.01〜2.0g/m
2の比でコーテイングされておりそして少なくとも1種
の非蛋白質性親水性フィルム生成重合体、例えばポリビ
ニルアルコールを含んでなりそして場合により抗ハレー
ション染料もしくは顔料を含んでなる水−膨潤性中間層
である。
【0082】他の態様では、中間層は0.2μmより小
さくない平均直径を有しそして少なくとも1種のエチレ
ン系不飽和単量体の重合により製造された疎水性重合体
ビーズを含んでなる層である。好適には、該中間層は乾
燥状態で該疎水性重合体ビーズをその合計重量の80%
までの量で含んでなる。さらに詳細な事項はEP−A−
483415に開示されている。
【0083】さらに他の態様では、中間層は0.1μm
より小さくない数平均寸法を有する水不溶性無機化合物
の粒子を含んでなる層である。好適には、該中間層は該
水不溶性無機化合物を少なくとも0.1g/m2の量で含
んでなる。さらに詳細な事項はEP−A−942037
79.7に開示されている。
【0084】さらに他の態様では、中間層は少なくとも
50℃の融点を有するアルカリ不溶性の非重合体状有機
化合物の粒子を含んでなり、該粒子は0.1μm〜10
μmの間の数平均寸法を有する。好適には、該中間層は
該アルカリ不溶性の非重合体状有機化合物を少なくとも
0.1g/m2の量で含んでなる。さらに詳細な事項はE
P−A−95201713.5に開示されている。
【0085】さらに他の態様では、中間層は重縮合によ
り得られるアルカリ不溶性の重合体状有機化合物の粒子
を含んでなり、該粒子は0.02μm〜10μmの間の
数平均寸法を有する。好適には、該中間層は重縮合によ
り得られる該アルカリ不溶性の重合体状有機化合物を少
なくとも0.1g/m2の量で含んでなる。さらに詳細な
事項はEP−A−95203052.6に開示されてい
る。
【0086】全ての該中間層は0.2〜1μmの間の数
平均直径を有する顔料粒子、例えばCaCO3、Ti
2、BaSO4、Al23、SiO2、ZnO2などを含
んでなっていてもよい。
【0087】該ハロゲン化銀乳剤含有層と該中間層との
間に存在できる追加中間層は1種もしくはそれ以上の成
分、例えば抗ハレーション染料または顔料、現像主薬、
ハロゲン化銀溶媒、ベース前駆体、および抗腐食物質を
含むことができる。
【0088】感光層を含んでなる層パケットを受像層上
に積層することにより像形成要素を製造する時には、1
つもしくは複数の中間層が1つもしくは複数の感光層の
上に供され、ここで中間層は上部の層である。
【0089】本発明によると、像形成要素はその特定用
途による装置の中で情報通りに露光することができる。
感光性ハロゲン化銀乳剤を露光するための広範囲のカメ
ラ選択が市場に存在する。特定種類のリプログラフィー
操作に適する水平、垂直および暗室タイプのカメラおよ
び接触露光装置を利用することができる。本発明に従う
像形成要素は例えばレーザー記録計およびカソード線管
を用いて露光することもできる。
【0090】本発明によると、該感光層中で銀像を形成
しそして還元されていないハロゲン化銀またはそれから
製造された錯体が感光層から該受像層に像通りに拡散し
てその中で銀像を形成できるようにするための、情報通
りに露光された像形成要素の現像および拡散転写は、1
種もしくは複数の現像主薬および1種もしくは複数のハ
ロゲン化銀溶媒の存在下でアルカリ性水溶液を用いて行
われる。1種もしくは複数の現像薬および/または1種
もしくは複数のハロゲン化銀溶媒はアルカリ性水溶液中
におよび/または像形成要素中に加えることができる。
【0091】好適にはアルカリ性水溶液中のハロゲン化
銀溶媒は0.05重量%〜5重量%の間のそしてより好
適には0.5重量%〜2重量%の間の量で使用される。
ハロゲン化銀用の錯化剤として作用するハロゲン化銀溶
媒は好適には水溶性チオ硫酸塩またはチオシアン酸塩、
例えばチオ硫酸ナトリウム、カリウム、もしくはアンモ
ニウムおよびチオシアン酸ナトリウム、カリウム、もし
くはアンモニウムである。
【0092】本発明に関して使用することができる別の
ハロゲン化銀溶媒は例えば亜硫酸塩、アミン類、2−メ
ルカプト安息香酸、環式イミド化合物、例えばウラシ
ル、5,5−ジアルキルヒダントイン類、アルキルスル
ホン類およびオキサゾリドン類である。
【0093】本発明に関する使用のための別のハロゲン
化銀溶媒はアルカノールアミン類である。本発明に関し
て使用することができるアルカノールアミン類の例は下
記式:
【0094】
【化1】
【0095】[式中、XおよびX′は独立して水素、ヒ
ドロキシル基またはアミノ基を表し、lおよびmは0ま
たは1もしくはそれ以上の整数を表し、そしてnは1も
しくはそれ以上の整数を表す]に相当する。該アルカノ
ールアミン類はアルカリ性処理液中で好適には0.1〜
5重量%の間の濃度で存在できる。しかしながら、アル
カノールアミンの一部または全部が像形成要素の1つも
しくは複数の層の中に存在することもできる。
【0096】本発明に関する使用のためのさらに他の好
適な別のハロゲン化銀溶媒はチオエーテル類である。好
適に使用されるチオエーテル類は下記の一般式: Z−(R1−S)t−R2−S−R3−Y [式中、ZおよびYは各々独立して水素、アルキル基、
アミノ基、アンモニウム基、ヒドロキシル、スルホ基、
カルボキシル、アミノカルボニルまたはアミノスルホニ
ルを表し、R1、R2およびR3は各々独立してアルキレ
ンを表し、それは置換されていてもよく且つ場合により
酸素架橋を含有していてもよく、そしてtは0〜10の
整数を表す]に相当する。上記式に相当するチオエーテ
ル化合物の例は例えば米国特許第4.960.683号お
よびEP−A 554,585に開示されている。
【0097】さらに別の適するハロゲン化銀溶媒は1,
2,4−トリアゾリウム−3−チオレート類、好適には
少なくとも3個の弗素原子を含有するC1−C8アルキル
基、C4−C10炭化水素基並びに少なくとも3個の弗素
原子および/またはC4−C10炭化水素基を含有するC1
−C8アルキル基で置換された4−アミノ基よりなる群
から選択される少なくとも1個の置換基で置換された
1,2,4−トリアゾリウム−3−チオレート類である。
【0098】異なるハロゲン化銀溶媒の組み合わせを使
用することもでき、そして少なくとも1種の別のハロゲ
ン化銀溶媒を像形成要素の適当な層の中に加えること並
びに少なくとも1種の他の別のハロゲン化銀溶媒を現像
溶液に加えることも可能である。
【0099】アルカリ性処理液は1種もしくは複数の現
像主薬を含有していてもよい。この場合には、アルカリ
性処理液は現像液と称される。他方では、1種もしくは
複数のの現像主薬が写真材料または像形成要素の1つも
しくはそれ以上の層の中に存在していてもよい。現像主
薬の全てが像形成要素中に含有される時には、アルカリ
性処理液は活性化剤または活性化液と称される。
【0100】本発明に従う使用のためのハロゲン化銀現
像主薬は好適には副現像薬と組み合わされているp−ジ
ヒドロキシベンゼンタイプのもの、例えばヒドロキノ
ン、メチルヒドロキノンまたはクロロヒドロキノンであ
り、副現像薬は1−フェニル−3−ピラゾリドン−タイ
プ現像薬および/またはp−モノメチルアミノフェノー
ルである。特に有用な副現像薬は1−フェニル−3−ピ
ラゾリドン類である。特にそれらが写真材料中に加えら
れる時には、例えばヒドロキシ、アミノ、カルボン酸
基、スルホン酸基などの如き親水性置換基により水溶性
が高められる1−フェニル−3−ピラゾリドン類がさら
に好ましい。1個もしくはそれ以上の親水性基で置換さ
れた1−フェニル−3−ピラゾリドン類の例は、例え
ば、1−フェニル−4,4−ジメチル−2−ヒドロキシ
−3−ピラゾリドン、1−(4−カルボキシフェニル)−
4,4−ジメチル−3−ピラゾリドンなどである。しか
しながら、他の現像薬も使用することができる。
【0101】ヒドロキノン−タイプの現像主薬の好適な
量は1リットル当たり0.05モル〜0.40モルの範囲
でありそして1種もしくは複数の副現像薬の好適な量は
1リットル当たり1.8×10-3〜2.0×10-1モルの
範囲である。
【0102】本発明に従うアルカリ性水溶液はさらに亜
硫酸塩、例えば亜硫酸ナトリウムを1リットル当たり4
0g〜180gの、好適には1リットル当たり60〜1
60gの範囲の量で他のハロゲン化銀溶媒と組み合わせ
て含んでいてもよい。
【0103】現像薬、ハロゲン化銀溶媒、および亜流酸
塩に関して示されている量的範囲は、これらの化合物が
アルカリ性水溶液の一部を構成するかまたはそれらがア
ルカリ性水溶液の適用時にそれらを含有する層から溶解
されたかのいずれかで、DTR処理中にアルカリ性水溶
液中に存在するこれらの化合物の量に適用される。
【0104】乳剤がアルカリ性水溶液で膨潤される時に
乳剤層が移送ローラーに粘着するのを防止するために、
本発明に従う使用に適するアルカリ性水溶液は好ましく
はアルミニウムイオンを少なくとも0.3g/lの量
で、より好ましくは少なくとも0.6g/lの量で含ん
でなる。
【0105】アルカリ性処理液は好ましくは9〜14の
間、そしてより好ましくは10〜13の間のpHを有す
るが、それは現像しようとするハロゲン化銀乳剤材料の
タイプ、意図する現像時間、および処理温度に依存す
る。
【0106】例えば温度および時間の如き処理条件は、
処理しようとする材料の機械的強度が悪影響を受けず且
つ分解が起きない限り、広い範囲で変えることができ
る。
【0107】アルカリ性処理液のpHは有機もしくは無
機アルカリ性物質またはそれらの組み合わせにより設定
できる。適当な無機アルカリ性物質は例えばナトリウム
およびカリウムの水酸化物、燐酸および/または珪酸の
アルカリ金属塩類、例えば燐酸三ナトリウム、ナトリウ
ムもしくはカリウムのオルト珪酸塩、メタ珪酸塩、ヒド
ロ二珪酸塩、並びに炭酸ナトリウムなどである。適当な
有機アルカリ性物質は例えばアルカノールアミン類であ
る。後者の場合には、アルカノールアミン類がそのpH
を生ずるかまたは生ずるのを助け、そしてハロゲン化銀
錯体生成剤として作用する。
【0108】アルカリ性水溶液はさらに受像層で得られ
る銀像の疎水性を改良するための疎水化剤を含んでいて
もよい。一般的には、これらの化合物はメルカプト基ま
たはチオレート基および1つもしくはそれ以上の疎水性
置換基を含有する。特に好適な疎水化剤はDE−A 1,
228,927および米国特許第4,563,410号に
記載されている如きメルカプト−1,3,4−チアジアゾ
ール類、2−メルカプト−5−ヘプチル−オキサ−3,
4−ジアゾール並びに長鎖(少なくとも炭素数5の)ア
ルキル置換されたメルカプトテトラゾール類である。疎
水化剤は単独でまたは互いに組み合わせて使用できる。
【0109】これらの疎水化用化合物はアルカリ性水溶
液に好ましくは1リットル当たり0.1〜3gの量でそ
して好ましくは1−フェニル−5−メルカプトテトラゾ
ールと混合して加えることができ、後者の化合物は1リ
ットルの溶液当たり例えば50mg〜1.2gの量で使
用することができ、それは該化合物の溶解性を改良する
ために少量のエタノールを含有できる。
【0110】アルカリ性水溶液は他の成分、例えば酸化
防止剤、カルシウム−捕獲化合物、抗−スラジ剤、およ
び潜在硬膜剤を含む硬膜剤を含んでなることができる。
【0111】溶液を1種もしくは複数の現像薬に加える
かどうかにかかわらず、既知の方法に従うアルカリ性水
溶液の再生はもちろん可能である。
【0112】しばしば不必要であるがいわゆる安定化液
を用いて現像を停止することもでき、それは実際には好
ましくは5〜7の範囲のpHを有する酸性停止浴であ
る。
【0113】オルト燐酸二水素ナトリウムとオルト燐酸
水素二ナトリウムの混合物を含んでなりそして該範囲の
pHを有する緩衝停止浴が好ましい。
【0114】現像および拡散転写は種々の方法で、例え
ばローラーでこすることにより、例えば綿もしくはスポ
ンジ栓の如き吸収手段を用いて拭うことにより、または
処理しようとする材料を液体組成物中に浸漬することに
より開始できる。好ましくは、それらは自動操作装置中
で行われる。それらは一般的には18℃〜30℃の範囲
の温度においてそして5秒〜5分の時間で行われる。
【0115】支持体の親水性表面上での銀像の形成後
に、ベース上に依然として存在する過剰のアルカリ性水
溶液は好ましくは箔を一対の絞りローラー中に案内する
ことにより除去してもよい。
【0116】像形成要素を処理して物理的現像核を含有
する層の上にある全ての層を除去し、それによりアルミ
ニウム支持体の像形成表面を露呈することにより、物理
的現像核の層中でこのようにして得られた銀像が次にむ
きだしになる。
【0117】本発明の特に好適な態様によると、物理的
現像核を含有する層の上にある全ての層をすすぎ水で洗
浄除去することにより物理的現像核の層の中の銀像がむ
きだしになる。
【0118】すすぎ水の温度は広く変えることができる
が、好適には30℃〜50℃の間、より好適には35℃
〜45℃の間である。
【0119】支持体の親水性表面の像形成表面を非銀像
部分の親水性および銀像部分の親油性を増加させる化学
的処理にかけることができる。
【0120】この化学的後処理は、銀像のインキ−受容
性および/またはラッカー−受容性を強める少なくとも
1種の化合物並びに親水性表面のインキ−反撥特性を改
良する少なくとも1種の化合物を含んでなるしばしば仕
上げ剤と称される平版組成物を用いて行われる。
【0121】仕上げ剤用に適する成分は例えばメルカプ
ト基を含有する有機化合物、例えば以上でアルカリ性溶
液に関して挙げられている疎水化用化合物である。好適
な化合物は下記式の1種に相当する:
【0122】
【化2】
【0123】[式中、R5は水素またはアシル基を表
し、R4はアルキル、アリールまたはアラルキルを表
す]。最も好適に使用される化合物は、R4が炭素数3
〜16のアルキルを表す上記式の1種に従う化合物であ
る。該1種もしくは複数の疎水化剤は仕上げ剤中に好適
には0.1g/l〜10g/lの間の合計濃度で、より
好適には0.3g/l〜3g/lの間の合計濃度で含ま
れる。
【0124】親水性表面部分の親油性インキ−反撥性を
改良する添加剤は、例えば、炭水化物、例えばアラビア
ゴムのような酸多糖類、カルボキシメチルセルロース、
アルギン酸ナトリウム、アルギン酸のプロピレングリコ
ールエステル、ヒドロキシエチル澱粉、デキストリン、
ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、
ポリスチレンスルホン酸、酸化エチレンおよび/または
酸化プロピレンと水またはアルコールとの反応生成物で
あるポリグリコール類、並びにポリビニルアルコールで
ある。場合により、吸湿性物質、例えばソルビトール、
グリセロール、グリセロールのトリ(ヒドロキシエチル)
エステル、およびターキーレッドオイルを加えてもよ
い。
【0125】さらに、1種もしくは複数の界面活性化合
物が仕上げ剤に好適に加えられる。その濃度は版が仕上
げられる時に過度の発泡を示さない限り広い範囲内で変
えることができる。好適な界面活性化合物はアニオン系
または非イオン系界面活性化合物である。
【0126】US−A−4.563.410に開示されて
いるような適する仕上げ剤は4,000の分子量を有す
るポリ酸化エチレンの溶液中にメルカプトトリアゾール
の溶液を含んでなる組成物である。別の適する仕上げ剤
は例えばUS−A 4.062.682およびEP 681
219に開示されている。
【0127】仕上げ剤を用いる処理が開始される時点に
おいて、銀パターンを有する表面は乾燥状態であっても
または湿潤状態であってよい。一般的には、仕上げ剤を
用いる処理は長くかからず、普通は約30秒以内であ
り、そしてそれは好適には30℃〜60℃の範囲内の仕
上げ剤の温度において処理およびむきだし工程直後に行
われる。
【0128】仕上げ剤は種々の方法で、例えばローラー
でこすることにより、例えば綿もしくはスポンジ栓の如
き吸収手段で拭うことにより、または処理しようとする
材料を仕上げ剤中に浸漬することにより適用できる。印
刷版の像−疎水化段階を、印刷版を仕上げ剤が充填され
ている狭い溝を有する装置の中に通しそして印刷版を2
つの絞りローラー間の溝の終点に移送して過剰の液体を
除去することにより、自動的に行ってもよい。
【0129】銀像を有する支持体の親水性表面を仕上げ
剤で処理した直後に、それは印刷版として使用できる状
態にある。
【0130】下記の実施例は本発明を説明するものであ
るが、それを限定するものではない。全ての部数、百分
率および比は断らない限り重量による。
【0131】
【実施例】
実施例1 0.30mm厚さのアルミニウム箔(AA1050)を
10%の燐酸を含有する水溶液中に箔を浸漬することに
より脱脂しそして次に2g/lの水酸化ナトリウムを含
有する水溶液中でエッチングした。箔を次に4g/lの
塩酸および4g/lのヒドロホウ酸(hydroboric acid)
を含有する水溶液中で35℃の温度において交流を使用
して電気化学的に粒状化して0.6μmの平均中心線粗
面度Raを有する表面トポグラフィーを製造した。アル
ミニウム版を次に30%の硫酸を含有する水溶液中で6
0℃において129秒間にわたり洗浄した。箔を次に2
0%硫酸水溶液中で陽極酸化にかけて3.0g/m2のA
23.H2Oの陽極酸化フィルムを製造し、20g/l
のNaHCO3を含有する45℃の水溶液で30秒間処
理し、そして次に脱イオン水ですすぎそして乾燥した。
【0132】粒状化され、陽極処理されそして密封され
たアルミニウム支持体を物理的現像核として4mg/m
2のAg°を含有する銀−受容性単層でコーテイングす
ることにより、像形成要素が得られた。
【0133】次に中間層を乾燥銀−受容層上にプルラン
および Levanyl Rot(赤色顔料用のバイエルA.G.の商
品名)の水性組成物から、生じる乾燥した層が1m2
たり120mgのプルランおよび250mgの Levanyl
Rot を有するような方法で付与した。
【0134】引き続き、1ミリモル/モルのAgXの4
−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラア
ザインデンおよび1ミリモル/モルのAgXの1−(3
−(2−スルホベンズアミド))フェニル−5−メルカプ
ト−テトラゾールを含有する実質的に硬膜化されていな
い感光性のネガ作用性のカドミウムを含まないゼラチン
塩化ヨウ化銀乳剤層(99.8/0.2モル%)を中間層
にコーテイングし、ここでハロゲン化銀は1m2当たり
2.50gの硝酸銀に相当しそして乳剤層のゼラチン含
有量は1.50g/m2であり、それは0.7g/m2の2
1mPa.sの粘度を有するゼラチンおよび残りの量の
14mPa.sの粘度を有するゼラチンからなってい
た。
【0135】最後に、感光性乳剤層に1.05g/m2
10−12mPasの粘度を有するゼラチン(コエッフ
のゼラチンK7598)および60mg/m2のLev
anyl Rot(赤色顔料に関するバイエルA.G.の
商品名)を含んでなる硬膜剤を含有していない抗応力層
をオーバーコーテイングした。像形成要素Iがこのよう
にして得られた。
【0136】抗応力層が140mg/m2のスチレン、
メタクリル酸メチルおよびマレイン酸の共重合体を7μ
mの重量平均直径を有する無光沢剤として含んでいたこ
と以外は像形成要素Iと同じ方法で像形成要素IIが得ら
れた。
【0137】感光性乳剤コーテイングを0.70g/m2
の10−12mPasの粘度を有するゼラチン(コエッ
フのゼラチンK7598)および60mg/m2のLe
vanyl Rotを含んでなるがシリカ無光沢剤を含
まない硬膜剤なしの第一の抗応力層をオーバーコーテイ
ングしたこと以外は像形成要素IIと同じ方法で像形成要
素IIIが得られた。第一の抗応力層を最後に0.35g/
2の10−12mPasの粘度を有するゼラチン(コ
エッフのゼラチンK7598)および140mg/m2
の7μmの重量平均直径を有するシリカを含んでなる硬
膜剤なしの第二の抗応力層をオーバーコーテイングし
た。
【0138】アルミニウム箔の裏面が0.7g/m2のA
23.H2Oを含有していたこと以外は像形成要素III
と同じ方法で像形成要素IVが得られた。
【0139】像形成要素の各々からサンプルの半分を挿
入紙なしで密封バッグ中で20℃および40%相対湿度
において包装しそして57℃および34%相対湿度にお
いて5日間にわたり貯蔵した。
【0140】種々の像形成要素の新しいおよび貯蔵した
サンプルを1本の線の中に同じ寸法を有するドットの線
を有しそして異なる線の中に異なる寸法のドットを有す
る試験目標と接触配置しそして製版用カメラの中で貫通
露光した。次の段階で各々の像形成要素を下記の組成を
有する製造したての現像溶液の中に24℃において10
秒間にわたり浸漬した: カルボキシメチルセルロース 4g 水酸化ナトリウム 22.5g 無水亜硫酸ナトリウム 120g ヒドロキノン 20g 1−フェニル−3−ピラゾリジノン 6g 臭化カリウム 0.75g 無水チオ硫酸ナトリウム 8g エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩 2g 脱イオン水で 1000mlとする pH(24℃)=13 始まった拡散転写を20秒間にわたり続けて、受像層中
で銀像を形成した。
【0141】現像されたハロゲン化銀乳剤層および抗応
力層をアルミニウム箔から除去するために、現像された
モノシートDTR材料をLP82(ベルギーのアグファ
−ゲヴァルト,N.V.により販売されている処理剤)の
中で5秒間にわたり40℃の水ジェットですすいだ。
【0142】次に、アルミニウム箔の像形成表面をLP
82(ベルギーのアグファ−ゲヴァルト,N.V.により
販売されている)の中で15秒間にわたり45℃の仕上
げ剤で処理して非−像部分の水−受容性を高めそして像
部分を親油性インキ−受容性にした。仕上げ剤は下記の
組成を有していた: Gebo(ドイツのヘミッシェ・ファブリク・ヘム−Y, 250mg Gmbhにより販売されている界面活性剤の商品名) ポリエチレングリコール3000 75g 硝酸カリウム 12.5g クエン酸 20.0g 2−メルカプト−5−ヘプチル−オキサ−3,4−ジアゾール 2.0g NaH2PO4.2H2O 20.0g 5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン 200mg 水酸化ナトリウム 13.0g 水で 1000mlとする pH(20℃)=5.9 このようにして製造された印刷版を同一条件下での印刷
用に使用した。印刷版を同じオフセット印刷機(HID
ELBERG GTO−46)の上に設置した。湿し液
として50%のRotamaticを使用しそしてイン
キとしてドイツのカスト・アンド・エヒンガーからのK
+E 123Wを使用した。圧縮可能なゴムブランケッ
トを使用した。
【0143】印刷版の品質を指紋出現傾向(A)、20
℃および40%相対湿度で包装された挿入紙なしのパッ
ケージの57℃および34%相対湿度における5日間に
わたる貯蔵による写真感度の変化(B:正の数は感度増
加を意味する)および銀転写なしのローラー方向におけ
る線に関する視覚的外観(C)の基準により判定した。
結果は表1に示されている。
【0144】 表1 品質特徴 I II III IV A 非常に劣悪 中程度 良好 良好 B 0.20 0.10 0.06 0.02 log It log It log It log It C 劣悪 中程度 中程度 良好 これらの結果から、像形成要素I(比較要素)から得ら
れた印刷版は指紋傾向および貯蔵時の写真感度の変化に
関して許容できないほど劣悪な結果を与えたことが明ら
かである。これらの特徴は像形成要素IIから得られた印
刷版を用いると改良された。これらの指紋傾向および貯
蔵時の写真感度の変化は、像形成要素IIIまたはIV(本
発明に従う要素)から得られた印刷版が使用された時に
さらに改良された。アルミニウム箔の裏面に0.7g/
2の陽極処理層を有する像形成要素IVから得られた印
刷版は、貯蔵時の写真感度の特徴的変化および銀転写な
しのローラー方向における線に関して、アルミニウム箔
の裏面に0.3g/m2の陽極処理層を有する像形成要素
IIIから得られた印刷版よりさらに良好な結果を与え
た。
【0145】本発明の主なる特徴および態様は以下のと
おりである。
【0146】1.支持体の親水性表面上に、(i)物理
的現像核を含有する受像層、(ii)該受像層と水透過性
関係にあるハロゲン化銀乳剤を含有する感光層、並びに
該受像層と水透過性関係にありそして各々が独立して硬
膜化されていないゼラチンを含んでなる(iii)第一抗
応力層および(iv)第二抗応力層を記載の順序で含んで
なる像形成要素であって、該第二抗応力層が少なくとも
30mg/m2の3μmより大きい重量平均直径を有す
る無光沢剤を含んでなることを特徴とする像形成要素。
【0147】2.該無光沢剤がアルカリ−不溶性有機重
合体または共重合体である上記1の像形成要素。
【0148】3.該無光沢剤が少なくとも5μmの重量
平均直径を有する上記1または2の像形成要素。
【0149】4.該第二の抗応力層が50〜500mg
/m2の3μmより大きい重量平均直径を有する該無光
沢剤を含んでなる上記1〜3のいずれかの像形成要素。
【0150】5.該第二の抗応力層が100〜200m
g/m2の3μmより大きい重量平均直径を有する該無
光沢剤を含んでなる上記4の像形成要素。
【0151】6.該第一の抗応力層が50mg/m2
り少ない3μmより大きい重量平均直径を有する該無光
沢剤を含んでなる上記1〜5のいずれかの像形成要素。
【0152】7.第一および第二の抗応力層が各々独立
して硬膜化されていないゼラチンまたはゼラチン混合物
を0.1〜3g/m2の量で含んでなる上記1〜6のいず
れかの像形成要素。
【0153】8.支持体の該親水性層が粗面化されそし
て陽極処理されたアルミニウム箔である上記1〜7のい
ずれかの像形成要素。
【0154】9.該粗面化されそして陽極処理されたア
ルミニウム箔がその裏面に少なくとも0.5g/m2のA
23.H2Oの重量を有する陽極処理層を有する上記8
の像形成要素。
【0155】10.(a)上記1〜9のいずれかに従う
像形成要素を像通りに露光し、(b)1種もしくは複数
の現像主薬および1種もしくは複数のハロゲン化銀溶媒
の存在下でアルカリ性水溶液を像形成要素に適用し、
(c)像形成要素を処理して該受像層の上部にある1つ
もしくは複数の層を除去し、それにより該受像層に形成
された該銀像を露呈せしめる段階を含んでなる銀塩拡散
転写法によりオフセット印刷版を製造する方法。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の親水性表面上に、(i)物理的
    現像核を含有する受像層、(ii)該受像層と水透過性関
    係にあるハロゲン化銀乳剤を含有する感光層、並びに該
    受像層と水透過性関係にありそして各々が独立して硬膜
    化されていないゼラチンを含んでなる(iii)第一抗応
    力層および(iv)第二抗応力層を記載の順序で含んでな
    る像形成要素であって、該第二抗応力層が少なくとも3
    0mg/m2の3μmより大きい重量平均直径を有する
    無光沢剤を含んでなることを特徴とする像形成要素。
  2. 【請求項2】 (a)請求項1記載の像形成要素を像通
    りに露光し、(b)1種もしくは複数の現像主薬および
    1種もしくは複数のハロゲン化銀溶媒の存在下でアルカ
    リ性水溶液を像形成要素に適用し、(c)像形成要素を
    処理して該受像層の上部にある1つもしくは複数の層を
    除去し、それにより該受像層に形成された該銀像を露呈
    せしめる段階を含んでなる銀塩拡散転写法によりオフセ
    ット印刷版を製造する方法。
JP19336097A 1996-07-04 1997-07-04 銀塩拡散転写法により改良された印刷版を製造するための像形成要素 Pending JPH1069086A (ja)

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