JPH1058672A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

Info

Publication number
JPH1058672A
JPH1058672A JP8217498A JP21749896A JPH1058672A JP H1058672 A JPH1058672 A JP H1058672A JP 8217498 A JP8217498 A JP 8217498A JP 21749896 A JP21749896 A JP 21749896A JP H1058672 A JPH1058672 A JP H1058672A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
nozzle substrate
droplet discharge
electrodes
discharge opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8217498A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Shiratsuki
好之 白附
Ichiro Asai
市郎 浅井
Koichi Haga
浩一 羽賀
Shinobu Koseki
忍 小関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP8217498A priority Critical patent/JPH1058672A/ja
Publication of JPH1058672A publication Critical patent/JPH1058672A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14459Matrix arrangement of the pressure chambers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さいインク滴の飛翔が可能な、安価なイン
クジェットヘッドを提供する。 【解決手段】 ノズル基板2は、圧電性材料で形成され
ており、1以上の液滴吐出開口部4が設けられている。
ノズル基板2の液滴吐出開口部4の周囲部には、ノズル
基板2の表面と裏面にそれぞれ電極5a,5bが形成さ
れ、それぞれ取り出し電極5c,5dが接続されてい
る。電極5a〜5dを形成後、保護膜6がノズル基板2
の両面に形成されている。電極5a,5bに高周波電圧
を印加すると、ノズル基板2が励振され、振動エネルギ
ーを液滴吐出開口部4の周縁端から中心に向かって放
射、伝播する。液滴吐出開口部4の中心では振動エネル
ギーが集中し、インク3の表面と垂直な方向のエネルギ
ーを生じ、インク3がインク滴として吐出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動を利用してイ
ンクを飛翔させ、記録を行なうインクジェットヘッドに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ノズルからインク滴を必要に
応じて吐出させて印字を行なう、いわゆるオンデマンド
型のインクジェット記録方式がある。代表的なオンデマ
ンド型のインクジェット記録方式としては、例えばピエ
ゾ振動子型とサーマル型がある。
【0003】ピエゾ振動子型は、インク室に付設された
圧電素子にパルス電圧を印加し、圧電素子を変形させる
ことによりインク室内のインク液圧を変化させ、ノズル
からインク滴を吐出させて記録用紙にドットを記録する
ものである。図9は、従来のピエゾ振動子型インクジェ
ットヘッドの一例を示す概略構成断面図である。図中、
31はノズル、32はインク室、33は圧電素子、34
はインクである。圧電素子33は、電圧が印加されると
インク室32の容積が小さくなるように変形する。これ
によってインク室32内の圧力が高まってノズル31か
らインクが吐出する。
【0004】サーマル型は、インク室内に設けた加熱手
段によりインクを加熱し、これにより発生したバブルに
よりノズルからインク滴を吐出させて記録用紙にドット
を記録するものである。図10は、従来のサーマル型イ
ンクジェットヘッドの概略構成断面図である。図中、4
1はノズル、42はインク流路、43は発熱素子、44
はインクである。発熱素子43は電圧が印加されると発
熱し、発熱素子43付近のインク流路42内のインクを
加熱し、バブルを発生させる。この発生したバブルによ
ってインク流路42内の圧力が高まってノズル41から
インクが吐出する。
【0005】これらのインクジェット記録方式において
は、従来、解像度が300DPI程度であったが、昨
今、その解像度が600から720DPIと高解像度化
されてきた。それに伴い、高解像度化による効果を有効
に発揮するためには解像度に応じて印字するドット径を
小さくする必要がある。上述の従来の方式においてドッ
ト径を小さくする手段としては、ノズル径を小さくする
方法がある。しかしながらノズル径を小さくすると、ゴ
ミやノズル内のインク表面の乾燥等によってノズルが詰
まったり、ノズルの周辺部への残滓の付着によってイン
ク吐出方向の変化が発生しやすくなり、記録紙上の画質
に欠陥が発生してしまう。そのため、本来の解像度に対
応したドット径を印字するために必要なノズル径を採用
できないという問題があった。
【0006】一方、このようなノズルに起因する問題を
解決する方法として、ノズルを用いないインクジェット
ヘッドが提案されている。ノズルを用いない記録方法の
一例としては、例えば、米国特許第4308547号明
細書に記載されている方法がある。図11は、従来のノ
ズルを用いないインクジェットヘッドの一例を示す模式
図である。図中、51は圧電体シェル、52はインク、
53,54は電極、55はインク自由表面、56はイン
ク滴である。凹状にカーブした球面形状の圧電体シェル
51をインク52中に配置し、その球面形状をなす球の
中心がインク自由表面55に位置させる。この圧電体シ
ェル51の両面には電極53,54が設けられており、
電極53、54を通して圧電体シェル51に電圧を印加
する。これにより圧電体シェル51が変形し、この圧電
体シェル51からインク中に放射された縦波はインク自
由表面55の一点に集められ、インク自由表面55から
インク滴56が吐出される。
【0007】また、特開平3−200199号公報に記
載されているように、薄膜平板状の位相フレネルレンズ
を基板上に設け、より安価でよりシャープに焦点を合わ
せられる構成も提案されている。図12は、フレネルレ
ンズを用いた従来のインクジェットヘッドの一例を示す
模式図である。図中、61は圧電体、62はインク、6
3,64は電極、65はインク自由表面、66はインク
滴、67は基板、68は位相フレネルレンズ、69は薄
膜平板状部である。基板67の裏面には、圧電体61、
およびこれに電圧を印加するための電極63、64から
なる振動子が形成されている。また、基板67の表面に
は、複数の薄膜平板状部69がある間隔で円環状に配置
され、位相フレネルレンズ68が形成されている。振動
子で発生した振動は、基板67を介して位相フレネルレ
ンズ68に伝達される。位相フレネルレンズ68では、
入射した平面波がある間隔で円環状に配置された複数の
薄膜平板状部69で回折される。発生した複数の回折波
はインク自由表面65の一点に集中して合成される。位
相フレネルレンズ68は、その合成波の振幅が最大とな
るように構成されており、合成波によってインク自由表
面65からインク滴66が飛翔し、記録が行なわれる。
【0008】以上のようにノズルを用いない従来のイン
クジェットヘッドにおいては、振動子で発生した振動を
インク自由表面の一点に集束させ、インク滴を吐出させ
ている。振動をインクの自由表面の一点に収束させるた
め、例えば、球面凹状の振動子を用いたり、位相フレネ
ルレンズを用いている。これらの構成を用い、複数の吐
出点を形成する場合には、この振動子やレンズの形状や
特性ばらつきによって、吐出位置がばらつくといった問
題がある。また、特に位相フレネルレンズを用いる場
合、音響インピーダンスのマッチングが完全に合わない
ためエネルギーロスを生じるといった問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、微小なノズルを必要とせ
ず、しかも特別なレンズ等を用いることなく、小さいイ
ンク滴の飛翔が可能な、安価なインクジェットヘッドを
提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、インクジェットヘッドにおいて、少なくとも一つの
液滴吐出開口部を有するノズル基板と、前記液滴吐出開
口部にインクの液面が形成されるようにインクを供給す
るインク供給手段と、前記液滴吐出開口部の周辺部に形
成され前記液滴吐出開口部の中心に向けてインクに振動
エネルギを放射する振動発生手段を備えてなり、前記振
動発生手段を励振させて前記液滴吐出開口部からインク
滴を吐出させることを特徴とするものである。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のインクジェットヘッドにおいて、前記ノズル基板は圧
電性材料で形成されており、前記振動発生手段は、前記
ノズル基板の表面と裏面に配置された1対の電極を備え
てなることを特徴とするものである。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
のインクジェットヘッドにおいて、前記ノズル基板は導
電性基板で形成されており、前記振動発生手段は、前記
ノズル基板に圧電性部材と電極とを形成してなることを
特徴とするものである。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
のインクジェットヘッドにおいて、前記ノズル基板は絶
縁性材料で形成されており、前記振動発生手段は、前記
ノズル基板に圧電性部材と1対の電極とを形成してなる
ことを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のインクジェット
ヘッドの第1の実施の形態における液滴吐出開口部の断
面図、図2は、同じく平面図である。図中、1は基板、
2はノズル基板、3はインク、4は液滴吐出開口部、5
a〜5dは電極、6は保護膜である。なお、図2では最
上層の保護膜6を通して電極5a,5cが示されてい
る。
【0015】基板1とノズル基板2はギャップhで配置
され、その間にインク3が充填されている。ノズル基板
2は、圧電性材料で形成されており、1以上の液滴吐出
開口部4が設けられている。ノズル基板2の液滴吐出開
口部4の周囲部には、ノズル基板2の表面と裏面にそれ
ぞれ電極5aおよび5bが形成されている。電極5cお
よび5dは、電極5aおよび5bにそれぞれ接続された
取り出し電極である。保護膜6は、電極5a〜5dを形
成後、ノズル基板2の両面に形成される。この保護膜6
によって電極5a〜5dを保護し、例えばインクとの接
触による電極の腐食などを防止することができる。この
時、液滴吐出開口部4の内壁にも保護層6を着膜するこ
とができ、液滴吐出開口部4の内壁面を保護することが
できる。インク3は、その表面が圧電性材料で形成され
たノズル基板2の液滴吐出開口部4の端面に接触するか
あるいはそれ以上の位置で一定となるように、図示しな
いインク供給機構から供給制御されている。
【0016】具体例としては、基板1は、例えばプラス
チックで構成することができる。もちろん、プラスチッ
ク以外でもよく、表面がインクに対して耐腐食性を有し
ていればよい。また、ギャップhは例えばおよそ200
μmとすることができる。ギャップhが小さい方が液滴
吐出開口部4でインク中に放出されるエネルギを効率よ
くインクの吐出に用いることができる。また、ギャップ
hが大きい方がインクの流路抵抗を小さくすることがで
き、インクの吐出後、次のインクの吐出までの時間間隔
を短縮して高速な記録を行なうことができる。
【0017】ノズル基板2は、例えば厚みが300μm
の圧電性材料であるPZTで形成することができる。ま
た、液滴吐出開口部4は、例えばマイクロドリル加工法
やレーザー加工法などの加工法により、約200μm径
の略円形の開口として形成することができる。電極5
a,5bは、例えばスパッタリングによってニクロム
(NiCr)と金(Au)との2層の金属層を形成した
後、フォトリソエッチングにより形成することができ
る。電極5a,5bの大きさとしては、液滴吐出開口部
4の周縁に沿って幅100μm程度の円形にすることが
できる。
【0018】保護膜6としては、例えばSiO2を用い
ることができる。保護層6は、例えばスパッタリング法
を用いて形成することができ、厚みは2μm程度にする
ことができる。
【0019】図3は、本発明のインクジェットヘッドの
第1の実施の形態における動作の一例を示す説明図であ
る。図中、7はインク滴である。電極5cおよび5dに
図示しない高周波電圧印加手段により、高周波電圧を印
加する。この高周波電圧は電極5cおよび5dによって
電極5aおよび5bに高周波電圧が印加される。する
と、電極5aおよび5bの間にある圧電性材料であるノ
ズル基板2が励振され、振動エネルギーを液滴吐出開口
部4の周縁端からインク3中に放射する。この場合、ノ
ズル基板2は、振動エネルギーが液滴吐出開口部4の中
心に向かって放射するようにあらかじめ分極処理が施さ
れている。したがって、振動エネルギーは図3の実線矢
印で示したように液滴吐出開口部4の中心方向に放射さ
れる。
【0020】ノズル基板2の励振によって発生した振動
エネルギーは、液滴吐出開口部4の周縁から中心に向か
ってインク3中を伝播する。液滴吐出開口部4の中心で
は振動エネルギーが集中し、インク3の表面と垂直な方
向のエネルギーを生じ、インク3をその表面と垂直な方
向へ押し上げる。十分な振動エネルギーを与えると、押
し上げられたインクは、インクの表面張力に打ち勝っ
て、液滴吐出開口部4の中心付近のインクの表面からイ
ンク滴7として破線の矢印の方向へ吐出する。
【0021】吐出するインク滴の大きさは、インク中を
伝播する振動波(縦波)の速度vと、振動周波数fと、
波長λで表される式、v=fλの波長λにほぼ比例して
いる。振動周波数を変えることで、大きな液滴から小さ
な液滴まで同じ構成のインクジェットヘッドから形成す
ることが可能であり、高密度化および多階調化が可能で
ある。
【0022】上述の具体例に示した構成で、例えばおよ
そ7MHz、40Vの高周波電圧を71μsec間印加
し、インクジェットヘッドを駆動する実験を行なったと
ころ、吐出したインク滴7の大きさは、およそ120μ
mであった。この実験において、高周波電圧印加時はイ
ンク供給路にある電極5b、5dをGNDレベルに固定
して駆動させた。
【0023】図4は、本発明のインクジェットヘッドの
第2の実施の形態における液滴吐出開口部の断面図、図
5は、同じく平面図である。図中、図1、図2と同様の
部分には同じ符号を付して説明を省略する。5e,5f
は電極、8は振動部材、9は絶縁膜、10は保護膜であ
る。図5においても、電極5e,5fが保護膜10を通
して見えている状態を示している。
【0024】この実施の形態では、ノズル基板2を導電
性の材料で形成している。ノズル基板2の基板1と反対
の側の面に、液滴吐出開口部4の周囲部に振動部材8が
形成されている。振動部材8は、例えば圧電性材料で構
成されている。振動部材8が形成されていない部分に
は、絶縁膜9が形成される。振動部材8の上には電極5
eが形成されており、電極5eに高周波電圧を供給する
ための電極5fが接続されている。さらに、これらの電
極を覆うように保護膜10が形成されている。
【0025】このように、この第2の実施の形態では、
ノズル基板2と振動部材8と電極5eで振動を発生する
構成となっており、電極5eおよびノズル基板2に高周
波電圧を印加することによって励振する。インク3は、
その表面が振動部材8の液滴吐出開口部4の端面に接触
するかあるいはそれ以上の位置で一定となるように、図
示しないインク供給機構から供給制御されている。
【0026】具体例としては、ノズル基板2は、厚みが
約300μmであり、ニッケル−鉄(Ni−Fe)合金
を用いてエレクトロフォーミング技術により形成するこ
とができる。このノズル基板2に形成される液滴吐出開
口部4は、直径約150μmの円形とすることができ
る。ノズル基板2上に形成される振動部材8は、圧電性
材料として酸化亜鉛(ZnO)を用い、スパッタリング
法により厚みがおよそ30μmに形成する。振動部材8
が形成されていない部分に形成される絶縁膜9として
は、SiO2をスパッタリング法によって形成する。電
極5e,5fは、アルミ(Al)を用い、着膜後、フォ
トリソエッチングにより振動部材8を覆うように形成す
る。電極の保護膜10としては、SiO2をスパッタリ
ング法によって2μmの厚みで形成する。この時、ノズ
ル基板2の両面に着膜し、ノズル基板2のインクによる
腐食を防いだり、液滴吐出開口部4の内壁にも着膜する
ことにより内壁面を保護するように構成してもよい。
【0027】図6は、本発明のインクジェットヘッドの
第2の実施の形態における動作の一例を示す説明図であ
る。図中、11はインク滴である。ノズル基板2および
電極5eに図示しない高周波電圧印加手段により高周波
電圧を印加する。すると、ノズル基板2および電極5e
の間にある振動部材8が励振され、振動エネルギーを液
滴吐出開口部4の周縁端からインク3中に放射する。し
たがって、振動エネルギーは図6の実線矢印で示したよ
うに液滴吐出開口部4の周縁端から中心方向に向けて放
射される。液滴吐出開口部4の中心では振動エネルギー
が集中し、インク表面と垂直な方向のエネルギーを生じ
るため、インク3の表面を押し上げる。十分な振動エネ
ルギーを与えることにより、インクの表面張力に打ち勝
って、液滴吐出開口部4の中心部のインク表面からイン
ク滴11が図中の破線矢印方向に吐出する。
【0028】上述の具体例に示した構成で、例えばおよ
そ30MHz、20Vの高周波電圧を10μsec間印
加し、インクジェットヘッドを駆動する実験を行なった
ところ、吐出したインク滴11の大きさは、およそ50
μmであった。この実験において、高周波電圧印加時は
ノズル基板2をGNDレベルに固定して駆動させた。
【0029】図7は、本発明のインクジェットヘッドの
第3の実施の形態における液滴吐出開口部の断面図であ
る。図中、図4と同様の部分には同じ符号を付して説明
を省略する。5g〜5jは電極である。この実施の形態
では、ノズル基板2の上部に振動を発生するための構成
を形成している。ノズル基板2の基板1と反対の側の面
に、液滴吐出開口部4の周囲部に電極5gを形成し、ま
たこの電極5gに高周波電圧を供給するための電極5i
を形成する。電極5gの上には、例えば圧電性材料で構
成された振動部材8が形成されている。振動部材8が形
成されていない部分には、絶縁膜9が形成される。振動
部材8の上には電極5hが形成されており、電極5hに
高周波電圧を供給するための電極5jが接続されてい
る。さらに、これらの電極を覆うように保護膜10が形
成されている。
【0030】このように、この第2の実施の形態では、
ノズル基板2上に形成した電極5gと振動部材8と電極
5hで振動を発生する構成となっており、電極5g,5
h間に高周波電圧を印加することによって振動部材8を
励振させる。ノズル基板2は、この実施の形態では振動
の発生に関与しないので、例えばプラスチックなど、任
意の材料を用いることができる。もちろん金属材料など
の導電性材料でもよく、その場合には絶縁膜を形成後、
電極5g,5i等の形成を行なえばよい。インク3は、
その表面が振動部材8の液滴吐出開口部4の端面に接触
するかあるいはそれ以上の位置で一定となるように、図
示しないインク供給機構から供給制御される。なお、動
作などは上述の第2の実施の形態と同様である。
【0031】図8は、本発明の複数の液滴吐出開口部を
有するインクジェットヘッドの一例を示すレイアウト図
である。図中、21は液滴吐出開口部、22は電極であ
る。図8に示す例は、いわゆるマトリックス駆動ヘッド
の例であり、複数の液滴吐出開口部21がマトリックス
状に配置されている。図8に示した例では、横方向に直
線状に配列し、その配列と直交する縦方向には少しずつ
ずらして配置して、縦方向に重なる液滴吐出開口部21
がないように配置している。このような配置のインクジ
ェットヘッドと被記録媒体とを図中上下方向に相対的に
移動させながら記録を行なうことによって、液的吐出開
口部21の横方向の配列間隔よりも記録密度の高い記録
を行なうことができる。
【0032】上述の各実施の形態で示したように、各液
滴吐出開口部21の周辺部には電極22が形成されてい
る。ここでは、上述の第1及び第3の実施例で示したよ
うに、圧電性材料を挟んで両側に電極22を形成した構
成を前提にしている。一方の電極は図中縦方向にリード
A1〜5によりそれぞれ接続されている。また他方の電
極は図中横方向にリードB1〜6によりそれぞれ接続さ
れている。ここで一方のリードA1〜5のいずれかと、
他方のリードB1〜6のいずれかの間に電圧を印加する
ことにより、一つの液滴吐出開口部21が選択され、圧
電性材料が励振して液滴吐出開口部21の中心部からイ
ンク滴が吐出して記録を行なうことができる。この選択
動作と動作タイミングおよび被記録媒体との相対的移動
を画像データに応じて制御することによって、被記録媒
体への画像の記録を行なうことができる。
【0033】なお、上述の第2の実施の形態で示した構
成をマトリックス状に配置する場合には、一方の電極が
ノズル基板によってすべての液滴吐出開口部21に共通
に接続されるので、各液滴吐出開口部21ごとに設けら
れた電極からそれぞれリードを引き出して選択的に駆動
すればよい。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、振動発生手段により液滴吐出開口部の中心に
向けてインク中に振動エネルギーを放射させることによ
り、液滴吐出開口部の中心に振動エネルギーが集中し
て、その振動波長に見合った液滴を吐出させることがで
きる。従って、凹状にカーブした球面形状の特殊な圧電
体を用いたり、フレネルレンズのような特別なレンズを
用いることなく、大きな液滴吐出開口部の周辺部に振動
手段を設けるだけの簡単な構成によって小さいインク滴
を飛翔させ、記録することができる。そして、インク滴
は液滴吐出開口部の中心部から吐出するので、液滴吐出
開口部を形成する位置精度だけで被記録媒体上のドット
位置精度が決まり、従来のレンズ等のように音響インピ
ーダンスのマッチングなどの問題も発生しないので、精
度やばらつきの影響は無くなる。複数の吐出点を形成す
る場合でも吐出位置のばらつきが小さく、しかも安価で
効率の高いインクジェットヘッドを提供できる。さら
に、形成されるインク滴の大きさが振動波長λにほぼ比
例しているため、振動周波数を変えることで大きな液滴
から小さな液滴まで同じ構成のインクジェットヘッドか
ら形成することができる。このように本発明によれば種
々の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェットヘッドの第1の実施
の形態における液滴吐出開口部の断面図である。
【図2】 本発明のインクジェットヘッドの第1の実施
の形態における液滴吐出開口部の平面図である。
【図3】 本発明のインクジェットヘッドの第1の実施
の形態における動作の一例を示す説明図である。
【図4】 本発明のインクジェットヘッドの第2の実施
の形態における液滴吐出開口部の断面図である。
【図5】 本発明のインクジェットヘッドの第2の実施
の形態における液滴吐出開口部の平面図である。
【図6】 本発明のインクジェットヘッドの第2の実施
の形態における動作の一例を示す説明図である。
【図7】 本発明のインクジェットヘッドの第3の実施
の形態における液滴吐出開口部の断面図である。
【図8】 本発明の複数の液滴吐出開口部を有するイン
クジェットヘッドの一例を示すレイアウト図である。
【図9】 従来のピエゾ振動子型インクジェットヘッド
の一例を示す概略構成断面図である。
【図10】 従来のサーマル型インクジェットヘッドの
概略構成断面図である。
【図11】 従来のノズルを用いないインクジェットヘ
ッドの一例を示す模式図である。
【図12】 フレネルレンズを用いた従来のインクジェ
ットヘッドの一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1…基板、2…ノズル基板、3…インク、4…液滴吐出
開口部、5a〜5f…電極、6…保護膜、7…インク
滴、8…振動部材、9…絶縁膜、10…保護膜、11…
インク滴、21…液滴吐出開口部、22…電極、31,
41…ノズル、32…インク室、33…圧電素子、3
4,44,52,62…インク、42…インク流路、4
3…発熱素子、51…圧電体シェル、53,54,6
3,64…電極、55,65…インク自由表面、56,
66…インク滴、61…圧電体、67…基板、68…位
相フレネルレンズ、69…薄膜平板状部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小関 忍 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの液滴吐出開口部を有す
    るノズル基板と、前記液滴吐出開口部にインクの液面が
    形成されるようにインクを供給するインク供給手段と、
    前記液滴吐出開口部の周辺部に形成され前記液滴吐出開
    口部の中心に向けてインクに振動エネルギを放射する振
    動発生手段を備えてなり、前記振動発生手段を励振させ
    て前記液滴吐出開口部からインク滴を吐出させることを
    特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 前記ノズル基板は圧電性材料で形成され
    ており、前記振動発生手段は、前記ノズル基板の表面と
    裏面に配置された1対の電極を備えてなることを特徴と
    する請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 前記ノズル基板は導電性基板で形成され
    ており、前記振動発生手段は、前記ノズル基板に圧電性
    部材と電極とを形成してなることを特徴とする請求項1
    に記載のインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 前記ノズル基板は絶縁性材料で形成され
    ており、前記振動発生手段は、前記ノズル基板に圧電性
    部材と1対の電極とを形成してなることを特徴とする請
    求項1に記載のインクジェットヘッド。
JP8217498A 1996-08-19 1996-08-19 インクジェットヘッド Pending JPH1058672A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8217498A JPH1058672A (ja) 1996-08-19 1996-08-19 インクジェットヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8217498A JPH1058672A (ja) 1996-08-19 1996-08-19 インクジェットヘッド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1058672A true JPH1058672A (ja) 1998-03-03

Family

ID=16705189

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8217498A Pending JPH1058672A (ja) 1996-08-19 1996-08-19 インクジェットヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1058672A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999054140A1 (en) 1998-04-17 1999-10-28 The Technology Partnership Plc Liquid projection apparatus
JP2012071587A (ja) * 2010-09-03 2012-04-12 Toshiba Tec Corp インクジェットヘッドおよびその製造方法
US20130222484A1 (en) * 2012-02-27 2013-08-29 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Inkjet head and method of manufacturing the same
US20130235123A1 (en) * 2012-03-06 2013-09-12 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink-jet head and manufacturing method of the same
US20140071204A1 (en) * 2012-09-11 2014-03-13 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink jet head
US8801147B2 (en) 2011-09-15 2014-08-12 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Inkjet head and inkjet recording apparatus
US20140267498A1 (en) * 2013-03-13 2014-09-18 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink jet head and ink jet printing apparatus having the same
JP2014208495A (ja) * 2014-08-11 2014-11-06 東芝テック株式会社 インクジェットヘッドおよびその製造方法
US9150008B2 (en) 2012-04-17 2015-10-06 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink jet head and manufacturing method of the same
US9221255B2 (en) 2013-03-08 2015-12-29 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink jet head and ink jet printing apparatus having the same

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999054140A1 (en) 1998-04-17 1999-10-28 The Technology Partnership Plc Liquid projection apparatus
JP2012071587A (ja) * 2010-09-03 2012-04-12 Toshiba Tec Corp インクジェットヘッドおよびその製造方法
US8801147B2 (en) 2011-09-15 2014-08-12 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Inkjet head and inkjet recording apparatus
US9073319B2 (en) 2011-09-15 2015-07-07 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Inkjet head and inkjet recording apparatus with integrated nozzles and actuators
US20130222484A1 (en) * 2012-02-27 2013-08-29 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Inkjet head and method of manufacturing the same
US8944573B2 (en) 2012-02-27 2015-02-03 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Inkjet head and method of manufacturing the same
JP2013184321A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 Toshiba Tec Corp インクジェットヘッドおよびその製造方法
US9050798B2 (en) * 2012-03-06 2015-06-09 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink-jet head and manufacturing method of the same
US20130235123A1 (en) * 2012-03-06 2013-09-12 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink-jet head and manufacturing method of the same
US9150008B2 (en) 2012-04-17 2015-10-06 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink jet head and manufacturing method of the same
US9415593B2 (en) 2012-04-17 2016-08-16 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink jet head and manufacturing method of the same
JP2014054745A (ja) * 2012-09-11 2014-03-27 Toshiba Tec Corp インクジェットヘッド
US20140071204A1 (en) * 2012-09-11 2014-03-13 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink jet head
US9079400B2 (en) 2012-09-11 2015-07-14 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink jet head
US9221255B2 (en) 2013-03-08 2015-12-29 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink jet head and ink jet printing apparatus having the same
US20140267498A1 (en) * 2013-03-13 2014-09-18 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink jet head and ink jet printing apparatus having the same
US9102154B2 (en) * 2013-03-13 2015-08-11 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink jet head and ink jet printing apparatus having the same
JP2014208495A (ja) * 2014-08-11 2014-11-06 東芝テック株式会社 インクジェットヘッドおよびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0717055B2 (ja) 音響印刷用ミクロレンズ付きプリントヘッド
JPH0684071B2 (ja) インクジエツトプリンタ用プリンタヘツド
JPH1058672A (ja) インクジェットヘッド
US6336707B1 (en) Recording element and recording device
JPH0538809A (ja) インクジエツトヘツド
JP3427608B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2812967B2 (ja) 液体噴射記録装置
JP3438535B2 (ja) 記録ヘッド
JP2006130701A (ja) インク吐出装置
JP3740791B2 (ja) 液滴形成装置および画像形成方法
JP3451895B2 (ja) 記録ヘッド
JP2690336B2 (ja) 液体噴射記録装置
JP2782690B2 (ja) 液体噴射記録ヘッド
JPH11235825A (ja) 記録ヘッド
JP3422230B2 (ja) インクジェット記録ヘッド
JP2790844B2 (ja) 液体噴射記録ヘッド
JPH11254666A (ja) 記録装置
JP3438544B2 (ja) インクジェット記録ヘッド
JPH11245403A (ja) インク滴生成飛翔装置
JPH1120162A (ja) インクジェット記録装置
JPH11221916A (ja) 記録ヘッド
JPH11235819A (ja) 記録ヘッド
JPH1058673A (ja) インクジェット記録ヘッド
JPH1134314A (ja) インクジェット記録ヘッド
JPH1134327A (ja) インクジェット記録ヘッド

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050318

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071120

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080401