JPH1058519A - 管状体の製造方法 - Google Patents

管状体の製造方法

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JPH1058519A
JPH1058519A JP8221286A JP22128696A JPH1058519A JP H1058519 A JPH1058519 A JP H1058519A JP 8221286 A JP8221286 A JP 8221286A JP 22128696 A JP22128696 A JP 22128696A JP H1058519 A JPH1058519 A JP H1058519A
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JP
Japan
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die
tubular body
extruded
thermoplastic resin
flow path
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JP8221286A
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English (en)
Inventor
Kouichi Karikaya
孝一 刈茅
Masaki Ito
正喜 伊藤
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 円周方向の強度・剛性に優れた管状体を製造
する方法を提供する。 【解決手段】 強化繊維31と架橋性熱可塑性樹脂32
とを含む成形材料混合物を、押出機11からダイ12に
押し出す。ダイ12の円筒状流路24上流部Aにおい
て、内ダイ22a及び外ダイ23aの少なくとも一方を
円筒状流路24と同軸的に回転させながら混合物を通過
させて管状体を形成し、次いで、内ダイ22b及び外ダ
イ23bの双方が固定された円筒状流路24下流部Bを
通過させて押し出す。その後、押し出された管状体33
の架橋処理を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維強化樹脂管状体
の製造方法に関し、より詳しくは、円周方向の強度、剛
性に優れたパイプ、ポール等の管状体を製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】パイプ、ポール等の種の管状体として
は、既に、金属により構成された管状体、ガラス繊維や
炭素繊維が混合された繊維強化樹脂(FRP)により構
成された管状体が存在する。
【0003】特に、管状体の強度を大きくするために、
成形時に分子を配向させたり、補強材を混入させること
が行なわれているが、例えば補強材として短繊維を用い
て従来のように押出成形した場合、混入されている短繊
維は押出方向に沿って配向するので、円周方向の強度に
ついては短繊維を混入した効果が得られない。
【0004】これを解決する手段として、例えば実開昭
61−71421号公報には、短繊維混入未加硫ゴム材
を短繊維を未加硫ゴム材の押出方向に対して直角方向に
整列させつつ押出成形することができる押出機ヘッドが
提案されている。
【0005】しかしながら、この公報記載の管状体成形
用金型を用いた場合、金型出口部においても金型(ダイ
ス及び/又はニップル)が回転しているため、成形され
た管状体は回転しながら押し出される。そのため、回転
引取機等複雑かつ高価な設備が必要となるという問題点
を有していた。また、金型から、管状体が高温のまま回
転しながら押し出されるため、引取機の押出方向の引取
力の影響で、高温の管状体が冷却される過程において、
金型内で与えられた短繊維の円周方向の配向状態がいく
らか押出方向に再配向されてしまう。従って、管状体円
周方向の強度・剛性の向上は、不十分であるという問題
点もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記従来技術の問題点を解決し、円周方向の強度・
剛性に優れた管状体を製造する方法を提供することにあ
る。すなわち、強化繊維が円周方向に配された繊維強化
樹脂管状体を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の管状体の製造方
法は、強化繊維と架橋性熱可塑性樹脂とを含む成形材料
混合物を、押出機に取り付けられ、内ダイと外ダイとに
よって円筒状流路が形成されたダイより押し出して繊維
強化樹脂管状体を製造する方法において、円筒状流路上
流部において、内ダイ及び外ダイの少なくとも一方は前
記円筒状流路と同軸的に回転可能なものであり、内ダイ
及び外ダイの少なくとも一方を前記円筒状流路と同軸的
に回転させながら成形材料混合物を通過させて管状体を
形成し、次いで、円筒状流路下流部において、内ダイ及
び外ダイの双方は固定されたものであり、前記形成され
た管状体を通過させて押し出し、その後、押し出された
管状体を構成する熱可塑性樹脂を架橋処理することを特
徴とする。以下、本発明について詳しく説明する。
【0008】本発明で使用される架橋性熱可塑性樹脂と
しては、ABS樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
フッ素樹脂、アセタール樹脂、アミド樹脂、イミド樹
脂、アミドイミド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹
脂、オレフィン樹脂、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリアクリレート、ポリフェニレンオキシド、ポリ
スチレン、熱可塑性ポリウレタン等、及びこれらの変性
樹脂(例えばシラン変性樹脂)あるいはブレンド材(過
酸化物等と混合されたアロイ材)等の溶融成形可能であ
って、具体的には後述する各種方法により、架橋可能な
樹脂が挙げられる。
【0009】本発明で使用される強化繊維としては、ガ
ラス繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミック繊維等の無
機繊維や、アラミド繊維、超高分子量ポリエチレン繊維
等の有機繊維や、成形時に金型内でせん断力を受けるこ
とにより略繊維状補強材となる液晶ポリマー繊維化物な
どが用いられる。熱可塑性樹脂に混合する際の繊維の形
態としては、ミルドファイバーやカットファイバーのよ
うにモノフィラメント状のものをそのまま用いても良い
し、何本かを収束したチョップドストランドでも良い。
また、強化繊維は、熱可塑性樹脂の種類等に応じて適宜
表面処理やバインダーが付与されたものであっても良
い。また、強化繊維の形状としては、ガラス繊維やカー
ボン繊維のような連続繊維を適当な長さでカットしたも
のでも良いし、炭化珪素、窒化珪素等のウィスカー状の
ものでも良い。また、その長さも特に限定されないが、
アスペクト比1以上のものが望ましい。すなわち、強化
繊維の径としては、直径1〜50μm、好ましくは5〜
30μm、繊維の長さとしては、1μm〜50mm、好
ましくは5μm〜5mm程度のものが好適に使用され
る。
【0010】強化繊維と熱可塑性樹脂の混合は、タンブ
ラー等のミキサーでドライ混合された後に押出機中で達
成される。また、場合によっては、ストランドダイ等を
用いて成形された混合ペレットを本方法に用いても良
い。
【0011】熱可塑性樹脂に対する強化繊維の混合割合
は、熱可塑性樹脂の組成や製品に必要な性能によって適
宜選択されるが、通常1〜60重量%、好ましくは10
〜40重量%の範囲が適当である。このような範囲とす
ることにより、良好な押出成形を行うことができる。
【0012】上記熱可塑性樹脂と強化繊維は、該樹脂の
融点もしくは溶融温度以上で、押出機より押し出され、
続いて、内ダイと外ダイとによって円筒状流路が形成さ
れたダイより押し出され、管状体に成形される。本発明
における押出方法としては、従来公知の任意の方法が採
用されて良く、例えば1軸押出機、2軸押出機を使用す
ることができる。
【0013】本発明において用いられるダイは、円筒状
流路上流部において、内ダイ及び外ダイの少なくとも一
方は前記円筒状流路と同軸的に回転可能なものであり、
円筒状流路下流部において、内ダイ及び外ダイの双方は
固定されたものである。円筒状流路上流部における内ダ
イ及び/又は外ダイの回転は、当業者に周知の手段によ
り、例えば、押出機外部に設置された回転モーター等の
駆動系と連結することにより行うことができる。内ダイ
及び外ダイの両者を回転させても良いし、これらの一方
を回転させても良い。両者を回転させる場合には、互い
の回転周速度に差を付けて同方向に回転させても良い
し、もしくは互いに異方向に回転させても良い。内ダイ
及び/又は外ダイの回転数は、管状体の形状(外径、内
径、肉厚)や押出量により適宜選択され、特に限定され
ないが、1r.p.m.〜200r.p.m.の範囲が適当である。
また、円筒状流路を形成する内ダイと外ダイの間隙は、
管状体の形状に応じて適宜選択され、特に限定されるも
のではない。ダイ出口の断面形状・寸法も、特に限定さ
れず、管状体に応じて適宜選択されるが、円筒状流路断
面と同一形状であることが望ましい。
【0014】本発明において、押出機より押し出された
成形材料混合物は、ダイの円筒状流路上流部に導入され
る。流路上流部において、内ダイ及び/又は外ダイが回
転されているので、成形材料混合物は、ねじりせん断応
力を受け、強化繊維の管状体円周方向への配向が促され
つつ、管状体が形成される。次いで、円筒状流路下流部
において、内ダイ及び外ダイの双方が固定されているの
で、前記形成された管状体は回転することなく押し出し
方向と平行に円筒状流路を通過し、ダイ出口より押し出
される。
【0015】次に、ダイより押し出された管状体を冷却
する。冷却は従来公知の方法で行うことができる。例え
ば、管状体成形品を水槽等の冷媒の中を通過せしめる方
法、ブロア等で冷気を当てる方法、冷媒の流れる冷却ダ
イスを通過せしめる方法等が挙げられ、成形品の寸法、
成形ラインに応じて適宜選択される。冷却は少なくと
も、次工程の引き取り工程において管状体の形状及び内
外径の寸法が塑性的に変化しない温度まで行なう必要が
あり、好ましくは雰囲気温度(外気温)まで管状体成形
品を冷却することが望ましい。
【0016】冷却された成形品を引き取りは、ベルト式
引き取り機、キャタピラ式引き取り機、引き取りロール
等が適宜使用して行うことができる。
【0017】本発明においては、押し出された管状体を
構成する熱可塑性樹脂の架橋処理を行なう。この架橋処
理は、ダイから押し出した直後の前述の一連の製造工程
中、もしくは工程後に行なうことができる。熱可塑性樹
脂の架橋方法としては、従来公知の方法を採用でき、例
えば、過酸化物を用いる方法、水架橋による方法、電離
性放射線を照射する方法などである。
【0018】過酸化物を用いる方法は、過酸化ベンゾイ
ル等の各種ラジカル発生剤を熱可塑性樹脂成形材料に予
め配合しておき、過酸化物の分解温度以上に管状体を加
熱することにより、樹脂を架橋させるものである。過酸
化物を単独で配合しても良いが、ビニル基を有するモノ
マー(例えばスチレンモノマー)やポリマー(例えばブ
タジエンポリマー)等と共に配合しても良い。過酸化物
の配合量は、一般に熱可塑性樹脂に対して0.01〜
5.0重量%程度である。架橋は成形時の熱履歴によっ
ても起こるが、成形後熱処理することによって確実に架
橋される。
【0019】水架橋による方法は、熱可塑性樹脂として
シラン架橋性の熱可塑性樹脂を用い、上述の如く成形し
た管状体を水や水蒸気と接触させることにより、樹脂を
架橋させるものである。接触時の温度、時間については
適宜選択される。
【0020】この場合において、シラン架橋性熱可塑性
樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン
等の熱可塑性樹脂に不飽和基を有するシラン化合物をグ
ラフト変性したもの、またはその共重合体が挙げられ
る。不飽和基を有するシラン化合物としては、例えばビ
ニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン等が挙げられる。上記シラン架橋性
熱可塑性樹脂は、アルコキシ基(例えばメトキシ基)を
有し、そのアルコキシ基と水とが接触し加水分解してシ
ラノール基(水酸基)となる。この水酸基と他の分子の
水酸基とが反応してSi−O−Si結合を形成すること
により、架橋された熱可塑性樹脂が得られる。
【0021】また、この場合において、架橋を促進させ
る為にシラノール縮合触媒を併用しても良い。このよう
なシラノール縮合触媒としては、例えば、ジブチル錫ジ
フタレート、オクタン酸コバルト、ステアリン酸亜鉛等
が挙げられる。シラノール縮合触媒の添加量は、シラン
架橋性熱可塑性樹脂に対して、0.001〜10重量%
が好ましい。
【0022】電離性放射線を用いて架橋する方法は、電
子線、γ線等を成形品に照射することにより、樹脂を架
橋させる方法である。この場合、先述の過酸化物やビニ
ル基を有するモノマー等を組み合わせても構わない。
【0023】また、その他の架橋方法としては、紫外線
を用いて架橋する方法や可視光線を用いて架橋する方法
がある。この場合、紫外線や可視光線により分解しラジ
カルを発生する開始剤が、適宜熱可塑性樹脂に添加され
る。
【0024】また、これらの架橋処理方法は、単独もし
くはいずれかを組み合わせて行なっても良い。
【0025】本発明において、強化繊維と架橋性熱可塑
性樹脂とを含む成形材料混合物には、必要に応じて顔
料、染料等の着色材や、衝撃改良材等を配合しても良
い。
【0026】(作用)本発明の方法によれば、強化繊維
と架橋性熱可塑性樹脂とを含む成形材料混合物を、内ダ
イと外ダイとによって円筒状流路が形成されたダイより
押し出すにあたり、円筒状流路上流部において、内ダイ
及び外ダイの少なくとも一方は前記円筒状流路と同軸的
に回転可能なものであり、内ダイ及び外ダイの少なくと
も一方を前記円筒状流路と同軸的に回転させながら成形
材料混合物を通過させて管状体を形成し、次いで、円筒
状流路下流部において、内ダイ及び外ダイの双方は固定
されたものであり、前記形成された管状体を通過させて
押し出すので、流路上流部において、強化繊維が円周方
向に効率良く配向し、かつ流路下流部において、形成さ
れた繊維強化管状体は回転することなく押し出し方向に
平行に押し出される。従って、円周方向の強度・剛性に
優れた管状体を効率良く製造することができる。また、
押し出し後、管状体を構成する熱可塑性樹脂を架橋処理
するので、熱や応力に対して、管状体中の繊維配向状態
が極めて安定したものとなる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を具体例に基づいて図面を参照
して説明する。
【0028】[実施例1]図1は本発明の製造方法の工
程の一例を示す図であり、図2は本発明で用いるダイの
一例の概略を示す縦断面図であり、図3は得られた管状
体の斜視図である。
【0029】まず、図2を参照してダイ(12)の構造の概
略を説明する。ダイ(12)は主として内ダイ(22)と外ダイ
(23)とからなり、これら両ダイ(22)(23)によって円筒状
流路(24)が形成されている。円筒状流路(24)の上流部
(A) における内ダイ(22a) は円筒状流路(24)と同軸的に
回転可能に支持され、ダイ(12)外部に設置されたモータ
(13)(図示略)により回転駆動されるようになされてい
る。円筒状流路(24)の下流部(B) における内ダイ(22b)
は、上流部(A) の内ダイ(22a) と同軸的に固定され回転
しないものである。また、内ダイ(22a) の押し出し方向
両端面にはベアリング(26)が設けられている。一方、外
ダイ(23)は、円筒状流路(24)の上流部(A)においても下
流部(B) においても、内ダイ(22)と同軸的に固定され回
転しないものである。内ダイ(22a)(22b)の外径は86m
m、外ダイ(23a)(23b)の内径は100mmである。ま
た、円筒状流路(24)の上流部(A) はマニホールド(25)と
連結されている。
【0030】次に、強化繊維(31)として、直径10μ
m、長さ3mmのガラス繊維チョップドストランド:C
S3E−471S(日東紡績社製)、架橋性熱可塑性樹
脂(32)として、シラン架橋性ポリエチレン:リンクロン
HM600A(三菱化学社製)を用いて、管状体を製造
した例を図1〜3を参照して説明する。
【0031】強化繊維(31)を熱可塑性樹脂(32)に対して
10重量%用いて、これらをタンブラーミキサーにて予
備混合した。次いで得られた混合物をスクリュー径50
mmの1軸押出機(11)を用いて、樹脂温度180℃に設
定して押し出し、ダイ(12)のマニホールド(25)より円筒
状流路(24)の上流部(A) に導入した。
【0032】モータ(13)によって内ダイ(22a) を20r.
p.m.で回転させ、混合物にねじり応力を与えながら、流
路上流部(A) を通過させ、管状体を形成し、更に、円筒
状流路下流部(B) を回転を与えることなく通過させて押
し出した。
【0033】この押し出された管状体(33)を、冷却槽(1
4)で常温まで冷却し、引き取り機(15)により引き取り、
管状体(34)を得た。次に、管状体(34)を切断した後、8
0℃の熱水処理槽(16)に6時間浸漬して、架橋処理を行
い、外径100mm、内径86mmの製品管状体(35)を
得た。
【0034】図3に示すように、製品管状体(35)では、
強化繊維(31)が管状体の円周方向に配列していた。
【0035】[実施例2]図4は本発明の製造方法の工
程の他の例を示す図である。
【0036】この実施例においては、強化繊維(31)とし
て、直径10μm、長さ3mmのガラス繊維チョップド
ストランド:CS3E−471S(日東紡績社製)を用
い、架橋性熱可塑性樹脂(32)として、高密度ポリエチレ
ン:HJ560W(三菱化学社製)と、紫外線で架橋し
やすいゴム系高分子オリゴマー:JSR RB830
(日本合成ゴム社製)とを含む樹脂を用いた。
【0037】熱可塑性樹脂(32)100重量部に対して、
強化繊維(31)10重量部、前記ゴム系高分子オリゴマー
5重量部を、タンブラーミキサーにて予備混合した。次
いで得られた混合物を、実施例1と同様にして、スクリ
ュー径50mmの1軸押出機(11)を用いて、樹脂温度1
80℃に設定して押し出し、図2のダイ(12)を用いて内
ダイ(22a) を20r.p.m.で回転させ、管状体(33)を成形
し押し出し、管状体(33)を冷却槽(14)で常温まで冷却し
た。次に、紫外線照射装置(17)によって、この管状体を
架橋処理した。すなわち、管状体からの距離80mmの
位置に管状体を外側から取り囲むように設置された4本
の高圧水銀灯の間を、管状体を連続的に通過させて紫外
線照射した。管状体の受けた照度を測定したところ、5
mWh/cm2 であった。紫外線照射後、引き取り機(1
5)により引き取り、外径100mm、内径86mmの製
品管状体を得た。
【0038】この製品管状体においても、図3に示すよ
うに、強化繊維(31)が管状体の円周方向に配列してい
た。
【0039】[比較例1]実施例1において、架橋性熱
可塑性樹脂の代わりに、高密度ポリエチレン:HE42
0(三菱化学社製)を用い、架橋処理を施さなかった以
外は、実施例1と同様の操作を行ない、管状体を得た。
【0040】[比較例2]実施例1において、ダイ(12)
を用いるが内ダイ(22a) を回転させなかった以外は、実
施例1と同様の操作を行ない、管状体を得た。
【0041】[比較例3]実施例1において、強化繊維
を混合しなかった以外は、実施例1と同様の操作を行な
い、管状体を得た。
【0042】(成形品の評価)実施例1〜2、及び比較
例1〜3で得られた管状体の評価を次のように行なっ
た。各管状体を長手方向40mmの長さで輪切り状に切
り出し、長手方向に切り目を入れて、この切り目から管
状体を開くようにして、それぞれの熱可塑性樹脂の融点
もしくはガラス転移点以上の温度でプレスし、厚さ7m
mの長方形状のシートを作成した。得られたシートにつ
いて、元の管状体円周方向の引張り試験をASTM D
638に準拠して行い、円周方向の引張り強度、引張り
弾性率を求めた。この結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1より、実施例1〜2のものは、比較例
1〜3のものに比べ、円周方向の引張り強度、引張り弾
性率に優れることが明らかである。
【0045】
【発明の効果】本発明の管状体の製造方法は、上述のよ
うに、強化繊維と架橋性熱可塑性樹脂とを含む成形材料
混合物を、円筒状流路上流部において、内ダイ及び外ダ
イの少なくとも一方を前記円筒状流路と同軸的に回転さ
せながら通過させて管状体を形成し、次いで、内ダイ及
び外ダイの双方が固定された円筒状流路下流部を通過さ
せて押し出し、さらに押し出し後、管状体を構成する熱
可塑性樹脂を架橋処理するので、特別な引取り装置を必
要とすることなく、強化繊維が円周方向に効率良く配向
され、円周方向の強度・剛性に非常に優れる管状体を製
造することができる。
【0046】本発明で得られた管状体成形品はパイプ、
ポール等の強度・剛性を要する用途に好適に使用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法の工程を示す図である。
【図2】 本発明で用いるダイの概略を示す縦断面図で
ある。
【図3】 本発明で得られた繊維強化樹脂管状体の斜視
図である。
【図4】 本発明の製造方法の工程を示す図である。
【符号の説明】
(11)…押出機 (12)…ダイ (22)(22a)(22b)…内ダイ (23)(23a)(23b)…外ダイ (24)…円筒状流路 (A) …円筒状流路(24)の上流部 (B) …円筒状流路(24)の下流部 (26)…ベアリング (25)…マニホールド (13)…モータ (31)…強化繊維 (32)…架橋性熱可塑性樹脂 (33)(34)(35)…管状体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:24 B29L 23:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化繊維と架橋性熱可塑性樹脂とを含む
    成形材料混合物を、押出機に取り付けられ、内ダイと外
    ダイとによって円筒状流路が形成されたダイより押し出
    して繊維強化樹脂管状体を製造する方法において、 円筒状流路上流部において、内ダイ及び外ダイの少なく
    とも一方は前記円筒状流路と同軸的に回転可能なもので
    あり、内ダイ及び外ダイの少なくとも一方を前記円筒状
    流路と同軸的に回転させながら成形材料混合物を通過さ
    せて管状体を形成し、次いで、円筒状流路下流部におい
    て、内ダイ及び外ダイの双方は固定されたものであり、
    前記形成された管状体を通過させて押し出し、その後、
    押し出された管状体を構成する熱可塑性樹脂を架橋処理
    することを特徴とする、繊維強化樹脂管状体の製造方
    法。
JP8221286A 1996-08-22 1996-08-22 管状体の製造方法 Pending JPH1058519A (ja)

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