JPH1057374A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JPH1057374A
JPH1057374A JP9006684A JP668497A JPH1057374A JP H1057374 A JPH1057374 A JP H1057374A JP 9006684 A JP9006684 A JP 9006684A JP 668497 A JP668497 A JP 668497A JP H1057374 A JPH1057374 A JP H1057374A
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ultrasonic
signal
phase
complex
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JP9006684A
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English (en)
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Yoshiyuki Okuno
喜之 奥野
Masahiko Gondo
雅彦 権藤
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K11/00Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound in general; Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
    • G10K11/18Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound
    • G10K11/26Sound-focusing or directing, e.g. scanning
    • G10K11/34Sound-focusing or directing, e.g. scanning using electrical steering of transducer arrays, e.g. beam steering
    • G10K11/341Circuits therefor
    • G10K11/346Circuits therefor using phase variation
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/52Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S15/00
    • G01S7/52017Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S15/00 particularly adapted to short-range imaging
    • G01S7/52023Details of receivers
    • G01S7/52025Details of receivers for pulse systems
    • G01S7/52026Extracting wanted echo signals
    • G01S7/52028Extracting wanted echo signals using digital techniques

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイドローブ等の不要応答成分を抑制でき、
分解能が良いBモード像が得られる超音波診断装置を提
供する。 【解決手段】 超音波プローブ2の振動素子群を形成す
る複数の振動素子5−1〜5−5は時分割で順次駆動さ
れ、順次得られたエコー信号は乗算器14−1,14−
2等で直交検波された後、A/D変換器16−1,16
−2により複素データに変換され、実数データ成分及び
虚数データ成分はそれぞれ波面メモリ17−1,17−
2に格納され、波面ローカスLUT18により観測点を
焦点としたアドレス情報により波面ローカスLUT18
から読み出された各データは位相補正回路19に入力さ
れ、各振動素子の遅延時間に対応した位相を一致させる
位相の回転補正がされた後、加算してビーム合成を行う
ことにより、位相精度の高い、つまり分解能が高いBモ
ード像を得ることを可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体の超音波断層
像を表示する超音波診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生体内に超音波パルスを発射し、生体内
組織からの反射波を受信し、この受信信号を処理して生
体の超音波断層像を得る超音波診断装置がある。この装
置では、X線診断装置のようにX線写真を得る際に患者
をX線で被爆させてしまうことなく、断層像を得ること
が可能となるため、産婦人科での検診等に広く用いられ
ている。
【0003】図15は、従来例の開口合成法を採用した
超音波診断装置51のブロック構成の一例を示す。超音
波プローブ52はアレイ状に配置された複数の超音波振
動素子53−1ないし53−5からなる振動素子群を有
する。
【0004】また、送信信号発生回路54は送信駆動回
路55に接続された送信アンプ56−1ないし56−5
を経てそれぞれ超音波振動素子53−1ないし53−5
と接続され、各超音波振動素子53−1ないし53−5
に送信信号を印加し、超音波パルスを対象物体側に放射
できるようにしている。
【0005】また、各超音波振動素子53−1ないし5
3−5はそれぞれ信号線を介してマルチプレクサ57に
接続され、振動素子群から1個の振動素子53−i(i
=1〜5の1つ)を選択する。送信に用いられた振動素
子53−iと同じ振動素子53−iをマルチプレクサ5
7で選択し、観測対象組織側の音響インピーダンスの変
化部分で反射された超音波パルスを受信して、電気信号
に変換し、得られた超音波受信信号(エコー信号)を受
信増幅回路58に入力する。この受信増幅回路58はS
TCコントロール回路59により制御され、所定の大き
さに増幅される。
【0006】この受信増幅回路58の出力信号は、バン
ドパスフィルタ60に入力され、不要な雑音を除去した
後、A/D変換器61でディジタル信号に変換された
後、波面データを記憶する波面メモリ62へ格納され
る。
【0007】この動作を、マルチプレクサ57で振動素
子53−5まで切り替えて行う。振動素子53−5まで
切り替えて波面メモリ62にデータ格納後、波面ローカ
スLUT63で発生するアドレスをもとに、波面メモリ
62から合成しようとする焦点に対応するデータを取り
出し、加算回路64−1、64−2で加算処理を行い、
2乗器65−1、65−2で2乗演算される。
【0008】ここで、加算回路64−1、64−2及び
2乗器65−1、65−2が2系統あるのは、実数成分
と虚数成分とを分けて加算と2乗演算を処理するためで
あり、波面ローカスLUT63からも実数用ローカスと
虚数用ローカスの2種類のアドレスが発生される。これ
より、得られた実数データと虚数データは加算器66に
より加算されてビーム合成処理された後、DSC67へ
出力される。このような、直交サンプリング法を用いた
複素数的に合成処理する方向は特願平7−62444号
に詳細に説明されている。
【0009】図16は、図15の従来例における直交サ
ンプリング法により、受信したエコー信号をA/D変換
器61で量子化されたデータが波面メモリ62に格納さ
れた様子を模式的に示すものである。ここで、図16の
a1,a2等で示す○は量子化されたデータのサンプル
点を、●は実数用波面ローカス上にあるサンプル点を、
◎は●で示す実数用波面ローカス上から90°位相がず
れた虚数用波面ローカス上にあるサンプル点を示す。
【0010】例えば、中心周波数が7.5MHzのエコ
ー信号をサンプリング周波数60MHzでサンプリング
した場合、エコー信号の1周期Tのサンプル数は、60
/7.5=8となる。このサンプル間の時間tを、位相
へ換算すると360°/8サンプル=45°である。
【0011】従来例の方式では、図16に示す実数用及
び虚数用波面ローカス上のサンプル点のデータを取り出
し、これを実数及び虚数の各加算回路で分けて加算して
2乗し、それらを加算することによって焦点の合成出力
を得る。
【0012】この波面ローカスは、画像化しようとする
点を焦点として、この焦点と各振動素子との超音波伝搬
に対する相対的な位置関係によって決まる一種のアドレ
ス情報である。この波面ローカスを変化させることによ
り、表示領域をカバーするように焦点位置を2次元的に
変えて、表示領域に対するBモードの超音波断層像を得
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述した方法では、エ
コー信号をA/D変換器61で量子化し、これより得ら
れたデータを実数成分用及び虚数成分用の波面ローカス
に沿って複素データとして取り出し、Bモード像を合成
する。受信信号を離散化した信号として記憶することに
より信号の遅延処理を行うビーム形成法に関して記述し
た文献(「離散的処理による超音波ビームの形成とその
方式」 片倉ら著,日本音響学会誌44巻7号)による
と、このような直交サンプリング法による合成では、不
要応答成分を低下させるために高い時間精度(位相精
度)が要求される。
【0014】しかしながら、上述した先行例では、現実
に使用しているA/D変換器61の変換速度に限界があ
るため、A/D変換された1周期分のエコー信号は8サ
ンプルと量子化が粗く、位相精度に換算すると45°の
位相である。このように低い位相精度で合成を行うと、
得られるBモード像に不要応答成分であるサイドローブ
が現れ、分解能の高い鮮明なBモード像或いは超音波断
層像が得られないという問題がある。
【0015】このようなサイドローブを抑えるには、エ
コー信号に対する量子化を細かくして高い時間精度を実
現すれば良い。しかし、これを実現するには高速なA/
D変換器と大容量のメモリが必要となり、コストがかか
りすぎたり、構成が複雑になるという問題がある。
【0016】本発明はこのような問題点を考慮してなさ
れたもので、サイドローブ等の不要応答成分を抑制で
き、分解能が良いBモード像が得られる超音波診断装置
を提供することを目的とする。また、ディジタル信号へ
変換してビーム合成処理する回路において、安価で比較
的単純なビーム合成回路を提供することを目的の1つと
している。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、受信したエコー信号からディジタルの複
素データを生成する複素データ生成回路と、複素データ
を格納する波面メモリと、波面メモリに格納された複素
データを読み出す回路と、読み出した複素データの位相
を各振動素子で決まる遅延時間に対応して複素ベクトル
的な位相補正により位相を合わせる処理を行い、ビーム
合成を行う位相補正回路とを設けた構成とした。
【0018】上記構成により、波面メモリに格納された
複素データに対して、各振動素子毎に位相がまちまちの
複素データの位相を位相補正回路によりその位相を揃え
る処理を行った後、ビーム合成をすることにより、サイ
ドローブの影響を抑制した分解能の高いBモード像を得
ることを可能にしている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形
態の超音波診断装置1の構成を示す。この超音波診断装
置1は体腔内に挿入され、超音波の送受を行う超音波プ
ローブ2と、この超音波プローブ2の後端が接続され、
超音波を励振する送信信号と受信して得られたエコー信
号に対する信号処理を行う超音波処理装置3と、この超
音波処理装置3から出力される映像信号を表示するモニ
タ4とから構成される。
【0020】超音波プローブ2は細長のプローブ本体の
先端部には、音響ー電気変換する圧電素子からなる複数
の超音波振動素子(単に、振動素子と略記)5−1ない
し5−5が一定間隔等でアレイ状に並べられて形成され
た振動素子群が設けられている。各振動素子5−i(i
=1ないし5)はプローブ本体内を挿通された信号線を
介して、その後端のコネクタに接続され、そのコネクタ
は着脱自在で超音波処理装置3と接続される。
【0021】この超音波処理装置3は送信信号(或いは
送信駆動信号)を発生する送信信号発生器6を有し、こ
の送信信号発生器6から出力される所定の中心周波数の
送信信号はこの超音波処理装置3内の各回路のタイミン
グを制御するタイミングコントロール回路7に入力され
ると共に、送信信号の出力先を制御する送信駆動制御回
路8に入力される。
【0022】そして、送信駆動制御回路8の出力端には
複数の送信アンプ9−1ないし9−5が接続されてお
り、送信駆動制御回路8により1つの送信アンプ9−i
が選択され、選択された送信アンプ9−iに接続された
振動素子5−iに送信信号を増幅してパルス的に印加
し、その振動素子5−iを短い時間励振させて超音波を
体腔内の臓器等の観測対象物体側にパルス的に送波(発
射)する。
【0023】送波された超音波パルス或いはビームは、
音響インピーダンスの変化部分で反射され、超音波エコ
ーとなり、その一部が振動素子5−iで受信され、電気
信号に変換されて(超音波)エコー信号或いは超音波受
信信号となる。各振動素子5−iはそれぞれ信号線を介
してマルチプレクサ10に接続され、送信に使用された
振動素子5−iと同じ振動素子5−iがマルチプレクサ
10により選択され、エコー信号は後段の受信増幅回路
11に入力される。
【0024】なお、送信駆動制御回路8及びマルチプレ
クサ10とによる選択は、タイミングコントロール回路
7からの所定のタイミングで互いに同期して順次切り換
えられる。つまり、送信に使用された振動素子5−iと
同じ振動素子5−iによるエコー信号がマルチプレクサ
10を経て受信増幅回路11に入力される。
【0025】この受信増幅回路11のゲイン制御端はS
TCコントロール回路12と接続され、STCコントロ
ール回路12は受信増幅回路11のゲインを制御し、S
TC制御を行う。この受信増幅回路11を経て増幅され
たエコー信号はバンドパスフィルタ(以下BPFと略
す)13に入力され、送信信号の周波数帯域以外の高域
側及び低域側の不用な周波数成分が除去された後、送信
信号を参照信号として直交検波を行う乗算器14−1及
び14−2に入力される。
【0026】乗算器14−1及び14−2には送信信号
発生器6からの送信信号(の連続波)及びこの送信信号
の位相を90°シフトする90°位相器27を経た送信
信号がそれぞれ入力され、BPF13を経て入力される
エコー信号とそれぞれ乗算されて直交検波され、位相が
直交する複素信号に変換される。なお、90°(或いは
π/2)位相をシフトする90°位相器27を図1では
単にπ/2と略記している。
【0027】乗算器14−1及び14−2により直交検
波されて生成された複素信号の実信号成分及び虚信号成
分はローパスフィルタ(LPFと略記)15−1及び1
5−2にそれぞれ入力されて不用な高周波成分が除去さ
れた後、それぞれA/D変換器16−1及び16−2に
入力されてアナログの信号からディジタルの信号、つま
り複素データに変換される。
【0028】上記A/D変換器16−1及び16−2に
より変換されたディジタルの実信号データ成分及び虚信
号データ成分は振動素子群による複素の波面データを記
憶する波面データ記憶手段である波面メモリ17−1、
17−2にそれぞれ時系列的に格納される。このような
処理が各振動素子5ー1で得られたエコー信号から振動
素子5−5で得られたエコー信号までの全てのエコー信
号に対して順次行われる。
【0029】その後、波面ローカスルックアップテーブ
ル(波面ローカスLUTと略記)18からのアドレス情
報により、画像化しようとする点を焦点とするような位
置関係の波面ローカスに沿って波面メモリ17−1、1
7−2から複素データ成分が読み出されて位相補正回路
19に入力され、実成分位相補正メモリ20−1及び虚
成分位相補正メモリ20−2の実成分及び虚成分の位相
補正情報を参照して同じ位相となるように各振動素子の
(焦点との音響的距離により決定される)遅延時間を考
慮した位相補正を行い、更に合成処理(ビーム合成処
理)される。この処理を振動素子群による超音波走査領
域内の表示を望む領域(断層領域)をカバーするように
2次元領域にわたって行う。
【0030】位相補正されて合成処理された合成処理デ
ータの2次元データはデジタルスキャンコンバータ(D
SC)21に入力され、標準的な映像信号に変換された
後、モニタ4に入力され、モニタ4の表示面に映像信号
に対応する超音波断層画像(Bモード像)を表示する。
【0031】図2は位相補正回路19の内部構成を示
す。この図2に示すように、実成分の信号データは乗算
器22−1及び22−3に入力され、それぞれ実成分位
相補正メモリ20−1及び虚成分位相補正メモリ20−
2の各位相補正情報と乗算される。また、虚成分の信号
データは乗算器22−2及び22−4に入力され、それ
ぞれ虚成分位相補正メモリ20−2及び実成分位相補正
メモリ20−1の各位相補正情報と乗算される。
【0032】乗算器22−1及び22−2の出力信号は
加算器23に入力されて加算され、また乗算器22−3
及び22−4の出力信号は加算器24に入力されて加算
される。そして、加算器23及び加算器24の出力信号
はそれぞれ2乗する2乗器25−1及び25−2に入力
され、2乗された後、加算器26に入力されて加算され
て合成処理された後、後段側に出力される。
【0033】本実施の形態では、各振動素子5−iで得
たエコー信号を直交検波手段により直交検波して、周波
数が低い複素信号成分に変換した後、A/D変換手段で
ディジタルの複素データに変換し、波面記憶手段に格納
する構成にして、低速のA/D変換手段でも十分に利用
できるようにしていることが特徴の1つになっている。
【0034】また、上記のように波面記憶手段に格納さ
れた、複素データ、つまり波面データに対して各振動素
子の焦点位置に対する空間的な配置などで決定される遅
延時間に対応した位相回転処理(整相処理)を伴うビー
ム合成処理を行う構成にして、従来例よりもはるかに分
解能の高いBモード像を得るようにしていることが主要
な特徴となっている。
【0035】次に本実施の形態の動作を説明する。本実
施の形態では、まず、タイミングコントロール回路7に
より、送信駆動制御回路8とマルチプレクサ10との選
択を制御し、送信駆動制御回路8と送信アンプ9−1を
経て選択した1個の振動素子5−1で超音波パルスを送
信する。
【0036】そして、マルチプレクサ10でも選択され
た同じ振動素子5−1で受信されて得られたエコー信号
は受信増幅回路11に入力され、所定の大きさに増幅さ
れる。この時、遠距離になるほど受信信号が小さくなる
ために、STCコントロール回路12の制御により時間
と共に利得が大きくなるようにSTC制御をする。
【0037】受信増幅回路11の出力信号は、BPF1
3に入力され不要な雑音成分が取り除かれた後、乗算器
14−1,14−2とLPF15−1,15−2で直交
検波が行れる。
【0038】この時、直交検波のための参照信号とし
て、送信信号発生器6とタイミングコントロール回路7
により、送信信号に同期した信号を使用する。さらに、
乗算器14−2の参照信号は、乗算器14−1の参照信
号に比べ、90°位相器27により90°位相を遅らせ
たものとする。これにより、乗算器14−1,LPF1
5−1から複素信号の実数成分が、乗算器14−2,L
PF15−2から複素信号の虚数成分がそれぞれ求めら
れる。
【0039】求められた複素信号の実数成分はA/D変
換器16−1でディジタルデータに変換して実数成分用
波面メモリ17−1におけるライン状のメモリ部分に、
虚数成分は、A/D変換器16−2でディジタルデータ
に変換し虚数成分用波面メモリ17−2におけるライン
状のメモリ部分にそれぞれ時系列に格納される。
【0040】次に、送信駆動制御回路8及びマルチプレ
クサ10により、隣の振動素子5−2を選択するように
切り換えて、上記と同様に、超音波パルスを送信し、同
じ振動素子5−2で受信し、受信増幅回路11とBPF
13を通り、乗算器14−1と14−2、LPF15−
1と15−2により直交検波して得られた複素信号を各
々A/D変換器16−1と16−2でディジタルデータ
に変換し、複素データの実数成分及び虚数成分をそれぞ
れ波面メモリ17−1と17−2における対応するライ
ン状のメモリ部分に時系列に格納する。
【0041】同様の処理を振動素子5−5まで行う。以
上の説明のように直交検波回路に入力される超音波受信
信号を実数成分と虚数成分の複素信号に変換すれば、入
力される高い周波数は低い周波数成分へ変換される。例
えば、中心周波数7.5MHzの超音波受信信号は直交
検波すれば2MHzの周波数帯域をもつ低周波の信号と
なる。そのため、A/D変換器16−1、16−2とし
て比較的定速のものを利用できる。また、この低周波の
信号に対してA/D変換を行うことにより、その信号周
期当たりのサンプル数を多くでき、サンプル間の位相差
を小さくできる。
【0042】上記のように振動素子5−5まで同様に処
理して波面メモリ17−1,17−2に格納する処理を
行った後、波面ローカスLUT18で発生するアドレス
をもとに、波面メモリ17−1と17−2から合成しよ
うとする焦点を構成する複素データを取り出し、位相補
正回路19に入力して整相処理及びビーム合成処理を行
う。
【0043】ここで、本実施の形態における主要部とな
る位相補正回路19での位相補正処理について図3によ
り、その基本概念を説明する。図3は、振動素子5−1
〜5−5で受信して得たエコー信号と、このエコー信号
を直交検波して波面メモリ17−1,17−2に格納し
た状態を模式的に示したものである。図3における3A
は受信したエコー信号を、3Bは直交検波回路を、3C
は直交検波の参照信号を、3Dは直交検波後の各波面メ
モリ17−1、17−2に格納された実数成分、複素成
分を示す。
【0044】また、図3の3D中の実線は実数成分、点
線は虚数成分を、●は任意の実数成分用波面ローカスの
サンプルを、○は任意の虚数成分用波面ローカスのサン
プルを示す。そして、3Eは3D各々のサンプル点を複
素座標のベクトルでそれぞれ示したものである。
【0045】例えば、振動素子5−1〜5−5で受信さ
れたエコー信号が図3の3Aに示すようなパルス幅Ta
であるとする。振動素子5−1で受信したエコー信号に
対して、3Cに示す参照信号で直交検波を行う。この参
照信号は、連続波でかつエコー信号の中心周波数と同じ
周波数であり、各振動素子への送信信号と同期してい
る。
【0046】参照信号とエコー信号との時間ずれが位相
の変化として現れ、3Dに示すようなパルス幅Taをも
つ直流信号が得られる。同様に他の振動素子5−2〜5
−5で受信したエコー信号も、3Cに示す参照信号で直
交検波することによって参照信号とエコー信号との時間
ずれが位相の変化として、3Dに示すようなパルス幅T
aをもつ直流信号が得られる。
【0047】図3中の3Dの2点鎖線で示す波面ローカ
スαは、各振動素子5−1〜5−5と、画像化しようと
する焦点と超音波伝播距離によってきまる遅延時間の軌
跡に対応するもので、この波面ローカスαで示される遅
延時間上のエコー信号は、対象とする焦点からの反射信
号を示している。この波面ローカスα上のサンプル信号
S1〜S5のデータを複素ベクトルとして図3中の3E
の複素座標で示すと、各々のベクトルは矢印で示すよう
にバラバラの方向をもった信号となる。
【0048】この波面ローカスα上のサンプル信号S1
〜S5を、単純に加算しても複素ベクトルがバラバラの
方向であるために、大きくなることは少ない。このた
め、図8及び図9を用いて説明したように単純な加算処
理でビーム合成しても分解能の低い或いはS/Nの低い
ものしか得られない。
【0049】直交検波して得られたサンプル信号S1〜
S5をもとに、分解能の高いビーム合成を行うには、各
サンプル信号S1〜S5の位相を回転補正し、複素ベク
トルが同じ位相となって同じ方向を向くようにして、合
成すれば良い。
【0050】図3の3Dに示す具体例では、波面ローカ
スαの中心音線上のサンプル信号S3を位相合わせの基
準となるように設定し、合成処理を行う。つまり、振動
素子5−3によるサンプル信号S3の位相が例えば0と
なる時刻をTcとして、残りの各振動素子5−1、5−
2及び5−4、5−5による遅延時間t1、t2及びt
4,t5をこの時刻Tcから決定する。
【0051】そして、遅延時間t1〜t5に相当する位
相を次の(1)式で求めて、回転補正値の位相データと
する。各振動素子の番号をnとし、各遅延時間をtn、
エコー信号の1周期の時間をTs、回転補正するための
位相をφn(度)とすると、以下の式で位相に変換され
る。
【0052】 φn={(tn−t3)/Ts}×360 …(1) (1)式により回転補正する位相φnを使用して、サン
プル信号Snの位相をサンプルS3の基準位相に合わせ
る処理を行う。
【0053】ここで、サンプルSnの位相をサンプルS
3の位相に合わせる処理は、サンプルSnの実数成分を
In、虚数成分をQn、補正する位相量をφnとすると
次のように示される。
【0054】 (In+jQn)×An・exp(jφn) ={In・An・cos(φn)−Qn・An・sin(φn)}+ j{Qn・An・cos(φn)+In・An・sin(φn)}…(2) ただし、Anは振幅補正係数を示す。ここでは、An=
1とする。
【0055】(2)式の右辺、第1項の実数成分と第2
項の虚数成分が、位相補正後のサンプルSnの実数成分
及び虚数成分を示す。
【0056】この位相補正した結果を図4を用いて模式
的に説明する。図4(A)は図3の3Dの波面ローカス
αから取り出した複素数のデータを、図4(B)は3D
のデータに対して(2)式で位相補正した結果を示す。
図4(A)、(B)において、●は実数成分、○は虚数
成分のデータを、複素座標で各々のサンプルの複素ベク
トルを示す。
【0057】図4(A)では各々のサンプル信号S1〜
S5の各複素ベクトルP1〜P5が不揃いな方向である
のに対して、図4(B)の位相処理後では全てのサンプ
ル信号S1′,S2′,S3,S4′,S5′の複素ベ
クトルP1′,P2′,P3,P4′,P5′は複素ベ
クトルP3の方向に一致するよう位相の回転補正により
整相される。
【0058】位相の回転補正してビーム合成を行う合成
法では、ベクトル的に位相を直接操作できるため位相精
度がきわめて高く、図15を用いて説明した従来例の直
交サンプリング法の合成法に比べて理想的な合成が可能
である。
【0059】このようなビーム合成法では、算出された
パワー成分のビーム指向特性が図5(A)で示すように
サイドローブに代表される不要成分が抑えられた鋭い指
向特性を持つビーム特性となり、(超音波断層領域の各
観測点を焦点としたビーム合成を行い)DSC21を経
てモニタ4に表示した場合にはサイドローブによる影響
の少ない分解能が高い鮮明なBモード像が得られる。
【0060】なお、図5(B)は従来例により得られる
ビーム特性を比較のため示し、この場合にはサイドロー
ブが大きく、指向特性が広がったものになってしまう。
図5(A),(B)ではビーム合成したパワー成分のパ
ワーを横軸の角度θに対してdBでその概略を示してい
る。
【0061】より具体的には、従来の遅延時間のみを考
慮して合成した場合の位相精度は45°程度であるが、
本実施の形態における位相補正を行ったビーム合成手段
或いはビーム合成法によれば、その位相精度がはるかに
高い2〜3°の装置を簡単に構成できる。
【0062】また、本実施の形態におけるビーム合成法
では、低周波に変換し、波面記憶手段に記憶した複素デ
ータに対して位相回転補正を行うので、エコー信号を直
接ディジタル変換した高周波のデータの場合よりも、低
速な回路素子を用いることができると共に、配線パター
ンのインダクタンスとか浮遊容量の影響もより少なくな
り、より簡単な回路構成で位相補正を行うことができ
る。
【0063】なお、特開平5−115477号公報では
図15の構成において、直交検波をした後にA/D変換
を行う構成になっているので、A/Dコンバータとして
は図15のものより、低速なものが使用できるが、ビー
ム合成を行う部分は図15の装置と同様に遅延時間のみ
を考慮して合成するため、得られるビーム特性は図5
(B)と類似したものとなる。
【0064】再び、図1にもどり、本実施の形態をさら
に説明する。実際は(2)式で示される位相補正の計算
をリアルタイム処理できないため、波面ローカスLUT
18に格納されている波面ローカスの時刻に合う(2)
式のcos(φ)とsin(φ)をあらかじめ計算し、
各々を実成分位相補正データ、虚成分位相補正データと
し、実成分位相補正データは実成分位相補正メモリ20
−1に、虚成分位相補正データは虚成分位相補正データ
は虚成分位相補正メモリ20−2にデータテーブル化し
て格納している。
【0065】実際の処理は、波面メモリ17−1から実
数データを、波面メモリ17−2から虚数データを波面
ローカスLUT18により読み出し、この波面ローカス
の時刻に合う実数成分及び虚数成分位相補正データを実
数成分位相補正メモリ20−1と虚数成分位相補正メモ
リ20−2から読み出す。
【0066】読み出された実数データと虚数データに対
して、実数データと実数成分位相補正データを乗算器2
2−1で、虚数データと虚数成分位相補正データを乗算
器22−2で乗算し、結果を加算器23で加算し、2乗
器25−1で2乗演算を行い、位相補正した実数データ
を求める。
【0067】また、実数データと虚成分位相補正データ
を乗算器22−3で、虚数データと実成分位相補正デー
タを乗算器22−4で乗算し、結果を加算器24で加算
し、2乗器25−2で2乗演算を行い、位相補正した虚
数データを求める。これらの結果を加算器26で加算
し、観測点の反射信号のパワー成分を算出する。
【0068】これらのパワー成分算出を超音波断層面の
各観測点を焦点位置にしてそれぞれ行い、算出されたパ
ワー成分をDSC21に出力し、DSC21では座標変
換や補間などの処理をほどこし、Bモード像の映像信号
を生成し、モニタ4に出力する。
【0069】上記説明では、振幅補正係数Anの大きさ
を一定にしていたが、必ずしもこれに限定される必要は
なく、以下の変形例のように振幅補正係数の大きさを変
えて重み付けを与えるようにしてもよい。
【0070】例えば、図3の3Dに示すサンプル信号S
1、S2、S4、S5の複素ベクトルP1、P2、P
4、P5を複素ベクトルP3の方向に合うようにする過
程で、中央のサンプル信号S3の複素ベクトルP3を中
心にし、このサンプル信号S3からの距離が大きい周辺
(両端)のサンプル信号S1及びS5の複素ベクトルP
1及びP5の寄与が小さくなるように、各々のサンプル
に対する振幅補正係数を変えて整相処理を行う。この結
果、図6の複素座標で示すように、複素ベクトルP3の
大きさが一番大きく、両端の複素ベクトルP1及びP5
になるほど大きさが小さくなっている。
【0071】このように、振幅補正係数の大きさを変え
て基準となる中央のサンプル信号S3の複素ベクトルP
3を中心に大きく、波面ローカスの両端にあたるサンプ
ル信号S1及びS5の複素ベクトルP1及びP5を小さ
くすることで、重み付けの効果が得られ、ビームの指向
特性も図7に示すように、(図5(A)よりもさらに)
サイドローブ成分をより抑えた特性にすることができ、
位相補正のみの処理に比べ、よりサイドローブを抑えた
Bモード像が得られる。
【0072】以上の説明では、説明の都合上、振動素子
の数を5個として説明したが、実際の振動素子の数は6
4個以上の数で構成することが多く、振動素子の数に限
定さされるものでない。
【0073】例えば上記振幅補正係数Anの大きさを変
更して重み付けを行う場合は一般化して述べると、中心
或いは中央の振動素子により得られるエコー信号(音線
とも言う)に対する振幅補正係数を大きくし、この振動
素子から離れる振動素子による音線に従って、その振幅
補正係数を小さくする重み付けを行うことになる。
【0074】また、特に多数の振動素子の場合に対し
て、位相補正してビーム合成を行う場合、このように重
み付けを行うと、重み付けを行わない場合に対して計算
量を削減でき、高速化などが可能になる。
【0075】より具体的に述べると、振動素子群の振動
素子数が多数であると、重み付けを行わないと、つまり
振幅補正係数が全ての振動素子に対して同じであると、
観測点に対するエコー信号に寄与する全ての振動素子に
対してそれらのエコー信号に対して位相補正を行わなけ
ればならないが、重み付けをすると、観測点に対するエ
コー信号に寄与する主要な振動素子のみに対して位相補
正によるビーム合成を行うことにより、はるかに少ない
計算量でほぼ同等な結果が得られるようにできる。
【0076】つまり、この重み付けの振幅補正係数を適
当な値に設定することにより、計算上では位相補正を行
わない(観測点のエコー信号に寄与する)振動素子のエ
コー信号の寄与を含めることができる。
【0077】また、多数の振動素子からなる振動素子群
(便宜上Aとする)の場合には観測点mに応じて,その
観測点mに対するエコー信号に寄与が大きい振動素子群
Am毎に重み付けを行うようにしても良いし、振動素子
群Aを複数sの振動素子群Asに分けて各振動素子群A
s内で(その中心の振動素子によるエコー信号に対する
振幅補正係数を大きく、その中心の振動素子から離れる
振動素子ほど、そのエコー信号に対する振幅係数を小さ
くする等の)重み付けを行うようにしても良い。この場
合にも計算量を削減して位相精度の高いビーム合成を行
うことができ、分解能が高いBモード像を得ることがで
きる。
【0078】(第2の実施の形態)次に本発明の第2の
実施の形態を図8ないし図10を参照して説明する。図
8は本発明の第2の実施の形態の超音波診断装置の構成
を示し、図9は体外式の超音波プローブの外形を示し、
図10は直交検波回路の構成を示す。
【0079】第1の実施の形態ではアナログの超音波エ
コー信号をアナログ回路素子で構成された乗算器14−
1,14−2、LPF15−1,15−2により直交検
波して複素信号を生成した後に2つのA/Dコンバータ
16−1、16−2でディジタルの複素信号データを生
成した。この場合には、A/Dコンバータ16−1、1
6−2として低速のものが使用できるメリットがある。
【0080】この場合には、アナログの回路素子間でば
らつきがあり、調整することが必要となり、その調整作
業が面倒となるので、本実施の形態では回路素子間のば
らつきを考慮することなく、小さな回路構成の直交検波
回路を用いてサイドローブを抑制できる画質の良いBモ
ード像が得られるようにすることを目的とする。
【0081】図8に示す第2の実施の形態の超音波診断
装置1Bは、例えば体外式の超音波プローブ2Bと、図
1の超音波処理装置3とは一部構成が異なる超音波処理
装置3Bとからなる。
【0082】図9に示すように体外式の超音波プローブ
2Bは振動素子5−1〜5−5(図8参照)を内蔵した
プローブ本体41と、このプローブ本体41の後端から
延出され、振動素子5−1〜5−5と接続された信号伝
送線が内蔵された超音波コード42と、超音波コード4
2の基端に設けられたプローブコネクタ43とから構成
される。このプローブコネクタ43は超音波処理装置3
Bに着脱自在で接続される。
【0083】プローブ本体41の超音波送受面側には音
響レンズ44が設けてあり、図9の例えば上下方向にア
レイ状に配置された各振動素子5−1〜5−5から順次
出射される超音波はこの音響レンズ44を経て、この音
響レンズ44に密着された体内に送出される。なお、プ
ローブ本体41の外側には滑り止めも溝が形成されてい
る。
【0084】図8に示す超音波処理装置3Bは図1の超
音波処理装置3において、BPF13の出力信号はA/
Dコンバータ33に入力され、ディジタルのエコー信号
に変換された後、ディジタルの直交検波回路34に入力
され、ディジタルの複素信号データが生成される。
【0085】そして、ディジタルの複素信号データはそ
れぞれ波面メモリ17−1、17−2に格納される。タ
イミングコントロール回路7は、同期信号を発生し、送
信信号発生器6、A/Dコンバータ33、直交検波回路
34に出力し、それぞれ同期した処理を行う。
【0086】図10に示すように直交検波回路34は第
1及び第2の乗算器35−1,35−2と、直交するc
os関数データ及びsin関数データをそれぞれ発生す
るcos関数データ発生回路36−1,sin関数デー
タ発生回路36−2と、第1及び第2の乗算器35−
1,35−2の出力データから高域側の不要なデータを
除去するLPF37−1,37−2とから構成される。
【0087】A/Dコンバータ33の出力信号とcos
関数データ発生回路36−1の出力データとは第1の乗
算器35−1に入力され、乗算された後LPF37−1
で高域側の不要なデータが除去されることにより検波さ
れて実成分データが抽出される。そして、この実成分デ
ータは波面メモリ17−1に格納される。
【0088】また、A/Dコンバータ33の出力信号と
sin関数データ発生回路36−2の出力データとは第
2の乗算器35−2に入力され、乗算された後LPF3
7−2で高域側の不要なデータが除去されることにより
検波されて虚成分データが抽出される。そして、この虚
成分データは波面メモリ17−2に格納される。
【0089】本実施の形態では、高速の変換レートのA
/Dコンバータ33が必要になるが、ディジタルの直交
検波回路34を採用できるので、アナログの直交検波回
路の場合における回路素子のばらつきの影響を殆ど受け
ない。つまり、殆ど無調整で、精度の高い直交検波を行
うことができる。また、小さい回路規模で実現できる。
その他は、第1の実施の形態とほぼ同様の作用及び効果
を有する。
【0090】(第3の実施の形態)次に本発明の第3の
実施の形態を図11及び図12を参照して説明する。図
11は本発明の第3の実施の形態の超音波診断装置1C
の構成を示し、図12は超音波プローブ2Cの構造を示
す。
【0091】上述の実施の形態ではアレイ状に配置され
た複数の超音波振動素子を時系列的に順次駆動して、そ
れぞれ異なる位置の超音波振動素子から超音波を送信
し、かつ受信した。
【0092】これに対し、本実施の形態では単一の超音
波振動子を用いて上述の実施の形態の場合と同様のエコ
ー信号を得るものである。
【0093】具体的には図11に示すように超音波プロ
ーブ2Cを形成する超音波振動子45をモータ46で駆
動し、それぞれ異なる各位置で超音波振動子45から超
音波を送信し、かつ受信する。
【0094】モータ46はモータ駆動回路47により、
モータ駆動信号が印加される。このモータ駆動回路47
にはタイミングコントロール回路7から同期信号が印加
され、この同期信号に同期してモータ46はステップ状
のモータ駆動信号を出力する。
【0095】モータ駆動信号に同期して送信信号発生器
6は送信信号を送信アンプ9を経て超音波振動子45に
印加し、超音波を送信させると共に、受信して音響−電
気変換されたエコー信号を受信増幅回路11に出力す
る。この受信増幅回路11以降は図8の信号処理と同様
であり、同じ符号で示している。
【0096】図12は超音波プローブ2Cを示し、モー
タ46により超音波振動子45は回転駆動される。円筒
形状の筒体48内にモータ46が収納してそのステータ
側が固定され、シール部材でシールされて突出する回転
軸46aの先端には円板部材49が取り付けられ、この
円板部材49の円筒面に超音波振動子45が取り付けて
ある。筒体48内は超音波を伝達する液体で充満されて
いる。
【0097】モータ46の回転により、超音波振動子4
5は円板部材49のほぼ半径の長さの円弧に沿って位置
を移動し、例えばセクタ状の超音波走査領域Ssを走査
する。なお、筒体48における少なくともこの超音波走
査領域Ssに相当する部分は超音波を通すプラスチック
等の部材で形成されて音響窓となっている。
【0098】また、超音波振動子45と接続された信号
線は中空の回転軸46a内を通してモータ46の内部の
空間に取り付けた図示しないスリップリング等の伝達部
材を介して回転されない信号線と接続される。なお、モ
ータ46を振動的に回転させる場合には、スリップリン
グ等の伝達部材を介挿することを必要としない。
【0099】本実施の形態は単一の超音波振動子45を
用い、その位置を変えるようにして超音波を送受信する
ことにより、アレイ状に複数の超音波振動素子を配置し
た場合に対して得られる画像と同様の画像が得られる効
果がある。
【0100】なお、モータ46の代わりにリニアモータ
を用いて超音波振動子45を直線状に駆動することによ
り、リニアスキャンの超音波断層画像を得るようにして
も良い。
【0101】なお、第1の実施の形態に使用される体内
式の超音波プローブ2の場合には図13に示すような構
造にすれば良い。
【0102】円筒管形状の細長のプローブ27の先端部
27aの円筒面に沿って複数の超音波振動素子5−1,
5−2,…,5−5が取り付けられている。各超音波振
動素子5−iに接続された信号線はプローブ27の内部
を挿通され、プローブ27の後端に設けた把持部28の
後端から延出されたケーブル29内を挿通され、コネク
タ29aと接続されている。
【0103】このコネクタ29aは超音波処理装置3に
着脱自在で接続される。先端部27aの円筒面に沿って
複数の超音波振動素子5−iを順次駆動することによ
り、セクタ状の超音波走査領域Ssを走査する。なお、
凸面に沿って複数の超音波振動素子5−1,5−2,
…,5−5を配置したコンベックスタイプにしても良
い。
【0104】また、図14に示すように円筒面の長手方
向に複数の超音波振動素子5−1,5−2,…,5−5
を取り付けても良い。このようにすると、複数の超音波
振動素子5−iを順次駆動することにより、リニア状の
超音波走査領域Slを走査し、リニアスキャンの超音波
断層画像が得られる。
【0105】なお、複素信号データを得るために、第1
の実施の形態ではアナログの直交検波を行った後にA/
D変換する構成とし、第2の実施の形態ではA/D変換
した後にディジタルの直交検波を行う構成としたが、こ
の他に直交サンプリング法を用いて複素信号データを得
るようにしても良い。
【0106】例えば図8の超音波診断装置1Bにおい
て、A/Dコンバータ33と直交検波回路34の代わり
に、BPF13を通したエコー信号に対して送信信号の
周期に同期し、互いに1/4周期だけずれた2つのサン
プリングパルスでサンプリングする直交サンプリング回
路と、サンプリングされた2つの信号列をそれぞれA/
D変換するA/D変換回路とに置換する。
【0107】つまり、t=mT/2(T=2π/ωo,
ここで、ωoは送信信号の角周波数、mは整数)のタイ
ミングでエコー信号を順次サンプリングして実成分に対
応する信号を得、同様にこのタイミングtからT/4だ
けずれたタイミング、つまりt=mT/2+T/4のタ
イミングでエコー信号を順次サンプリングして虚成分に
対応する信号を得、これらの信号をA/D変換すること
により、複素信号データを得ることができる。実際には
下記の文献の(11)及び(12)式のように(−1)
のm乗の因子の補正も考慮する。この手段或いは方法を
採用すると、混合手段(具体的には図10の乗算器35
−1,35−2)を必要としない利点がある。
【0108】この直交サンプリング法を用いて複素信号
データを得ることは、例えばJEFFREY E.PO
WERS et al.”Ultrasound Ph
ased Array Delay Lines Ba
sed on Quadrature Samplin
g Techniques” IEEE TRANS.
SONICS AND ULTRASONICS,V
OL.SU−27,NO.6,(1980) pp.2
87−294に記載されている。
【0109】なお、例えば第1の実施の形態では、振動
素子群の各振動素子をそれぞれ時分割で1つづつ駆動し
て得られた各エコー信号に対して合成を行う開口合成法
を用いた超音波診断装置において,位相回転によって合
成の位相精度を向上することを説明したが、本発明にお
ける位相回転によるビーム合成手段は、開口合成法にと
らわれることなく、複数の振動素子をほぼ同時に送信・
受信してビーム合成する超音波診断装置にも適用しても
良い。
【0110】上記開口合成法の場合は各振動素子5−1
〜5−5での受信を時分割とすることができ、直交検波
回路は1系統ですむ。一方、多数の振動素子を同時駆動
・受信する超音波診断装置では、同時に駆動する数だけ
の直交検波回路が必要となる違いが生ずる。
【0111】また、演算速度は多少遅くなるが、図1の
位相補正回路19にディジタルシグナルプロセッサ(D
SP)等に代表される高速演算処理プロセッサを使用し
てもよい。また、本実施の形態はリニアスキャン、セク
タスキャンに限定されるものでなく、ラジアルスキャン
等その他の超音波走査法を採用した超音波プローブの場
合にも適用できる。なお、上述した実施の形態等を部分
的に組み合わせて構成される実施の形態等も本発明に属
する。
【0112】[付記] 1.アレイ状に並べた超音波振動素子群と、前記超音波
振動素子群で得られた超音波受信信号を複素信号へ変換
する直交検波回路と、前記複素信号をディジタルの複素
データに変換する変換回路と、前記複素データを格納す
る波面メモリと、前記波面メモリに格納された複素デー
タを読み出し、各超音波振動素子で決まる遅延時間に対
応して位相回転処理を行い、ビーム合成処理を行うビー
ム合成処理回路と、を設けたことを特徴とする超音波診
断装置。
【0113】2.アレイ状に並べた超音波振動素子群
と、各超音波振動素子を切り換えて受信するための振動
素子切り換え回路と、各超音波振動素子で得られた超音
波受信信号を複素信号へ変換する直交検波回路と、前記
複素信号をディジタルの複素データに変換する変換回路
と、各超音波振動素子毎に得られた複素データを格納す
る波面メモリと、波面メモリに格納された複素データを
読み出し、各超音波振動素子で決まる遅延時間に対応し
て位相回転を行う位相回転手段と、それら位相回転され
た複素データを加算する処理手段と、とを含むことを特
徴とする超音波診断装置。
【0114】3.受信したエコー信号を直交検波して得
られた複素データの実数及び虚数データを成分毎の波面
メモリへ格納する手段と、画像化しようとする焦点と各
振動素子の位置関係によって決まる一種のアドレス情報
である波面ローカスの設定手段と、波面メモリから波面
ローカスに沿って読み出したデータの位相を波面ローカ
スの中心音線の時刻から割り出した位相に合うように演
算する際に用いる実数成分及び虚数成分位相補正データ
を格納する格納手段と、実数及び虚数成分の波面メモリ
に格納されたデータを波面ローカスに沿って読み出す手
段と、読み出した実数及び虚数データに対して、実数デ
ータと実数成分位相補正データを乗算し、これに虚数デ
ータと虚成分位相補正データを乗算した結果を加算する
ことにより、波面ローカスの中心音線の時刻から割り出
した位相に合った実数データを求める手段と、読み出し
た実数及び虚数データに対して、虚数データと実数成分
位相補正データを乗算し、これに実数データと虚成分位
相補正データを乗算した結果を加算することにより、波
面ローカスの中心音線の時刻から割り出したデータの位
相に合った虚数データを求める手段と、前記実数及び虚
数データを各々で2乗演算し、結果を加算してパワー成
分を算出する手段と、を含むことを特徴とする超音波診
断装置。
【0115】(付記1,2,3の効果)超音波信号を直
交検波して波面メモリに格納し、波面ローカスで波面メ
モリからデータを取り出し、波面ローカスの中心音線の
時刻から割り出した位相に合うように位相補正して加算
合成することから、単なる遅延時間を調節して合成する
従来例に比べて、合成的の位相精度が格段に向上する。
この結果、合成時のビーム特性でサイドローブに代表さ
れる不要なビーム成分が低減されるため、分解能が向上
した高画質のBモード像が得られる。
【0116】また、受信超音波信号は直交検波されれば
その最大周波数は小さくなり、A/D変換器が扱う周波
数は低くなり比較的低価格のA/D変換器を採用できる
とともに、波面メモリの容量を小さくできるために、低
価格で合成回路を実現できる。
【0117】4.アレイ状に並べた超音波振動素子群
と、前記超音波振動素子群で得られた超音波受信信号を
複素信号に変換する直交検波回路と、前記複素信号をデ
ィジタルの複素データに変換する変換回路と、前記複素
データを格納する波面メモリと、波面メモリに格納され
た複素データ読み出し、各超音波振動素子で決まる遅延
時間に対応して位相回転処理を行う手段と、中心音線で
の振幅補正係数を大きくし、中心から離れるにしたがっ
て振幅補正係数を小さくする重み付け手段と、を含んで
ビーム合成処理を行うビーム合成処理手段と、を有する
ことを特徴とする超音波診断装置。
【0118】(付記4の効果)位相補正した結果、波面
ローカスの中心音線のデータの振幅が一番大きく、波面
ローカスの両端で小さくなるように、位相補正データの
振幅補正係数を設定することにより、重み付けの効果も
得られるため、よりサイドローブを抑えた良好なBモー
ド像が得られる。
【0119】さらに、位相補正回路において、波面ロー
カスで読み出したデータの位相を波面ローカスの中心音
線の時刻から割り出した位相に合わせるとともに重み付
けの効果が得られるような位相補正データを用いること
で、さらにサイドローブが抑えられた良好なBモード像
を得ることができる。
【0120】5.複数の超音波振動素子をアレイ状に並
べた超音波振動素子群と、前記複数の超音波振動素子を
送信信号で順次駆動して得られたエコー信号からディジ
タルの複素データを生成する複素データ生成回路と、前
記複素データを格納するメモリと、前記メモリに格納さ
れた複素データを読み出し、各超音波振動素子の位置関
係で決まる遅延時間に対応して前記複素データにおける
対となる実成分データ及び虚成分データの各位相を1つ
の基準の位相に揃えるように複素ベクトル的な位相補正
を行う位相補正回路と、前記位相補正回路によりそれぞ
れが揃えられた各複素データから反射強度を算出するた
めの合成処理を行うビーム合成処理回路と、を有する超
音波診断装置。
【0121】6.前記複素データ生成回路は前記エコー
信号に対して直交検波を行い複素信号を生成する直交検
波回路と、直交検波された複素信号に対してA/D変換
して前記複素データを生成するA/D変換回路とを有す
る付記5記載の超音波診断装置。 7.前記複素データ生成回路は前記エコー信号に対して
A/D変換するA/D変換回路と、A/D変換されたデ
ィジタルのエコー信号データに対して直交検波を行い、
前記複素データを生成する直交検波回路とを有する付記
5記載の超音波診断装置。 8.前記複素データ生成回路は前記エコー信号に対して
前記送信信号の周期に同期し、互いに1/4周期だけず
れた2つのサンプリングパルスでサンプリングする直交
サンプリング回路と、サンプリングされた2つの信号列
をそれぞれA/D変換するA/D変換回路とを有する付
記5記載の超音波診断装置。
【0122】9.複数の超音波振動素子でそれぞれ受信
したエコー信号を直交検波して得られた複素データの実
及び数データをそれぞれ格納するメモリと、前記メモリ
に格納された複素データに対し、前記複数の超音波振動
素子でそれぞれ走査された走査領域内で、画像化しよう
とする任意の位置と各超音波振動素子との超音波伝搬距
離によって決まる超音波の波面ローカスの分布に沿って
読み出すアドレスデータを格納するアドレス格納部と、
前記メモリから波面ローカスに沿って読み出した複素デ
ータの位相を基準となる超音波振動素子により得られた
複素データの時刻から割り出した基準の位相に合わせる
ための位相補正データを格納する位相補正データ格納部
と、前記メモリから波面ローカスに沿って読み出した複
素データに対して前記位相補正データで複素ベクトル的
な位相補正を行うことにより前記基準の位相に合わせる
位相補正回路と、前記位相補正回路により位相が揃えら
れた位相の複素データから前記任意の位置に対する超音
波の反射強度を算出する反射強度算出部と、とを有する
エコー信号処理回路。
【0123】10.位置を変えて超音波の送信及び受信
を行う超音波振動子と、各位置の前記超音波振動子で得
られたエコー信号からディジタルの複素データを生成す
る複素データ生成回路と、前記複素データを格納するメ
モリと、前記メモリに格納された複素データを読み出
し、各位置の超音波振動子で決まる遅延時間に対応して
各複素データの各位相を1つの基準の位相に揃えるよう
に複素ベクトル的な位相補正を行う位相補正回路と、前
記位相補正回路によりそれぞれが揃えられた各複素デー
タから反射強度を算出するための合成処理を行うビーム
合成処理回路と、を有する超音波診断装置。
【0124】11.所定の範囲内におけるそれぞれ異な
る位置から送信した超音波を送信した時の位置の超音波
振動素子でそれぞれ受信して得たエコー信号を直交検波
して得られた複素データを記憶するメモリと、前記所定
の範囲内の各位置から超音波が走査された走査領域内
で、画像化しようとする点と送信及び受信した超音波振
動素子の位置との音響的距離によって決定される超音波
の波面ローカスの分布に沿って前記メモリから複素デー
タを読み出す複素データ読み出し部と、前記メモリから
前記波面ローカスに沿って読み出した複素データに対
し、基準となる位置の超音波振動素子で得られる基準と
なる複素データが生成される時刻から割り出した基準の
位相に合わせるための位相補正データを格納する位相補
正データ格納部と、前記メモリから前記波面ローカスの
分布に沿って読み出した複素データにおけるそれぞれ対
となる実データ及び虚データに対して、前記位相補正デ
ータで補正して前記基準の位相に一致するように複素ベ
クトル的な位相補正を行う位相補正回路と、前記位相補
正回路により位相補正された複素データの実数データ及
び虚数データそれぞれを2乗演算した後、それぞれを加
算してエコー信号のパワー成分を算出するパワー算出部
と、を含むエコー信号処理回路。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の超音波振動素子をアレイ状に並べた超音波振動素子
群と、前記複数の超音波振動素子を送信信号で順次駆動
して得られたエコー信号からディジタルの複素データを
生成する複素データ生成回路と、前記複素データを格納
するメモリと、前記メモリに格納された複素データを読
み出し、各超音波振動素子の位置関係で決まる遅延時間
に対応して前記複素データにおける対となる実成分デー
タ及び虚成分データの各位相を1つの基準の位相に揃え
るように複素ベクトル的な位相補正を行う位相補正回路
と、前記位相補正回路によりそれぞれが揃えられた各複
素データから反射強度を算出するための合成処理を行う
ビーム合成処理回路と、を設けているので、得られる各
超音波振動素子毎にまちまちの複素データの位相を位相
補正回路により複素ベクトル的に位相を揃える位相補正
処理を行った後、ビーム合成をするので、従来例よりも
はるかに不要応答成分を抑圧してはるかに分解能の高い
Bモード像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の超音波診断装置の
構成を示すブロック図。
【図2】位相補正回路の構成を示す回路図。
【図3】位相補正回路による位相補正処理の作用を説明
する説明図。
【図4】位相補正回路に入力されるサンプルデータと位
相補正された後のサンプルデータの複素ベクトルを示す
図。
【図5】位相補正回路で位相補正されて得られるビーム
の指向特性と従来例によるビームの指向特性を示す図。
【図6】変形例による位相補正された後のサンプルデー
タの複素ベクトルを示す図。
【図7】変形例により得られるビームの指向特性を示す
図。
【図8】本発明の第2の実施の形態の超音波診断装置の
構成を示すブロック図。
【図9】体外式の超音波プローブを示す側面図。
【図10】直交検波回路の構成を示すブロック図。
【図11】本発明の第3の実施の形態の超音波診断装置
の構成を示すブロック図。
【図12】体外式の超音波プローブを示す斜視図。
【図13】体内式の超音波プローブを備えた超音波診断
装置の構成図。
【図14】リニアスキャンの体内式の超音波プローブの
先端側を示す構成図。
【図15】従来例の開口合成法を採用した超音波診断装
置の構成例を示す図。
【図16】従来例によるBモード合成方法を示す図。
【符号の説明】
1…超音波診断装置 2…超音波プローブ 3…超音波処理装置 4…モニタ 5−1〜5−5…振動素子 6…送信信号発生器 7…タイミングコントロール回路 8…送信駆動制御回路 9−1〜9−5…送信アンプ 10…マルチプレクサ 11…受信増幅回路 12…STCコントロール回路 13…BPF 14−1,14−2…乗算器 15−1,15−2…LPF 16−1,16−2…A/D変換器 17−1,17−2…波面メモリ 18…波面ローカスLUT 19…位相補正回路 20−1…実成分位相補正メモリ 20−2…虚成分位相補正メモリ 21…DSC 22−1〜22−4…乗算器 23,24…加算器 25−1,25−2…2乗器 26…加算器 27…90°位相器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の超音波振動素子をアレイ状に並べ
    た超音波振動素子群と、 前記複数の超音波振動素子を送信信号で順次駆動して得
    られたエコー信号からディジタルの複素データを生成す
    る複素データ生成回路と、 前記複素データを格納するメモリと、 前記メモリに格納された複素データを読み出し、各超音
    波振動素子の位置関係で決まる遅延時間に対応して前記
    複素データにおける対となる実成分データ及び虚成分デ
    ータの各位相を1つの基準の位相に揃えるように複素ベ
    クトル的な位相補正を行う位相補正回路と、 前記位相補正回路によりそれぞれが揃えられた各複素デ
    ータから反射強度を算出するための合成処理を行うビー
    ム合成処理回路と、 を有する超音波診断装置。
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