JPH1051223A - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置

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JPH1051223A
JPH1051223A JP8214967A JP21496796A JPH1051223A JP H1051223 A JPH1051223 A JP H1051223A JP 8214967 A JP8214967 A JP 8214967A JP 21496796 A JP21496796 A JP 21496796A JP H1051223 A JPH1051223 A JP H1051223A
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JP
Japan
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antenna
frequency
parasitic
length
band
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Application number
JP8214967A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Egawa
潔 江川
Hideo Ito
英雄 伊藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP8214967A priority Critical patent/JPH1051223A/ja
Publication of JPH1051223A publication Critical patent/JPH1051223A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の周波数帯域で共振し、複数のシステム
への共用が可能であり、安定した通信品質を確保するこ
とができるアンテナ装置を提供する。 【解決手段】 複数の周波数に共振するアンテナ装置で
あって、線状の給電エレメント1と、この給電エレメン
トに近接配置された線状の無給電エレメント2とを備
え、無給電エレメントが、高い方の周波数に共振する長
さを有し、給電エレメントが、低い方の周波数におい
て、無給電エレメントとともに作用して前記周波数に共
振する長さを有するように構成する。複数の周波数での
多共振が可能となり、複数システムの共用無線機に使用
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話機や移動
無線機などに使用されるアンテナ装置に関し、特に、複
数の周波数帯域での共振を可能にしたものである。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信システムが多様化し、
それに伴って、使用される周波数帯域が800MHz
帯、1.5GHz帯、1.9GHz帯というように、広
がってきている。携帯電話機や移動無線機では、使用さ
れるシステムの帯域に合った受信特性を有するアンテナ
装置が用いられている。
【0003】従来の携帯電話機では、電話機の筐体を地
板として利用するホイップアンテナが使用されている。
このホイップアンテナは、図15に示すように、通話時
に無線機筐体6外に引き出され、待受け時には、図16
に示すように、無線機筐体6内に収納される。このアン
テナは、先端に配置されたヘリカルアンテナ9と、ヘリ
カルアンテナ9に電気的に接続しているスリーブ13と、
棒状のモノポールアンテナ15と、スリーブ13及びモノポ
ールアンテナ15を一体化成形している絶縁体14とから成
り、スリーブ13とモノポールアンテナ15との間は電気的
に切断されている。
【0004】無線機筐体6内には、無線回路5と、アン
テナとのインピーダンス整合を取るための整合回路4
と、整合回路4をホイップアンテナに接続する接続バネ
16とが収容され、接続バネ16は、ホイップアンテナの伸
長時(図15)にはモノポールアンテナ15に接続し、ホ
イップアンテナの収納時(図16)にはスリーブ13に接
続する。
【0005】整合回路4は、整合回路4からモノポール
アンテナ15を見た時のインピーダンスをZ1 とし、モノ
ポールアンテナ15から整合回路4を見た時のインピーダ
ンスをZ2 とし、また、ヘリカルアンテナ9から整合回
路4を見た時のインピーダンスをZ3 とするとき、Z1
≒Z2≒Z3 となるように構成される。
【0006】このホイップアンテナは、伸長時には、無
線回路5から整合回路4を通じ、接続バネ16を介してモ
ノポールアンテナ15のみに給電され、その長さ(この長
さは、機械的長さでは無く、電気長、つまり波長換算し
た長さであり、機械的長さが同じであっても、その材質
などで波長が変わる場合には電気長も変化する。この明
細書では、この長さを「実質等価電気長」という。)に
応じて、1/4波長、3/8波長、1/2波長などの実
質等価電気長を持つモノポールアンテナとして動作す
る。
【0007】また、ホイップアンテナ収納時には、無線
回路5から整合回路4を通じ、接続バネ15を介してヘリ
カルアンテナ9にのみ給電され、1/4波長、3/8波
長、1/2波長などの実質等価電気長を持つヘリカルア
ンテナとして動作する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】移動体通信システムが
多様化し、使用周波数帯域が800MHz帯、1.5G
Hz帯、1.9GHz帯というように増えている中で、
市場では、このような周波数の異なるシステムに共用で
きる移動無線機が要望されている。
【0009】しかし、従来のモノポールアンテナは1つ
の周波数帯域にしか対応しておらず、複数のシステムに
共用できるように多共振化すると、その特性が著しく劣
化する。
【0010】また、ホイップアンテナを収納した際のヘ
リカルアンテナは、動作帯域が狭帯域である。そのた
め、送信帯域と受信帯域との間に大きい周波数差を設け
ている(二重分離している)800MHz帯のシステム
などでは、高品質な移動通信が実施できず、また、単一
のヘリカルアンテナにより複数のシステムに共用できる
多共振アンテナを実現することはとても無理である。
【0011】また、現在の移動体通信端末には、小型、
軽量化などの観点から、1/4波長や3/8波長の実質
等価電気長をもつモノポールアンテナやヘリカルアンテ
ナが用いられているが、1/4波長や3/8波長のアン
テナでは、1/2波長アンテナに比べて端末の筐体上に
流れる電流が多くなることが知られている。このよう
に、筐体に多くの電流が流れるアンテナでは、人が移動
体端末を手に持ったときに、電流分布が変化し、定在波
比(VSWR)が乱れ、アンテナの放射効率の低下が生
じる。
【0012】本発明は、こうした従来の問題点を解決す
るものであり、複数の周波数帯域で共振し、複数のシス
テムへの共用が可能であり、安定した通信品質を確保す
ることができるアンテナ装置を提供することを目的とし
ている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の周波数
に共振するアンテナ装置であって、線状の給電エレメン
トと、この給電エレメントに近接配置した線状の無給電
エレメントとを設け、無給電エレメントが、高い方の周
波数に共振する長さを有し、給電エレメントが、低い方
の周波数において、無給電エレメントとともに作用して
前記周波数に共振する長さを有するように構成してい
る。
【0014】このアンテナ装置では、高い方の周波数に
対して、無給電エレメントと、給電エレメントの無給電
エレメントに平行する部分とから成る先端開放の平行2
線で構成されるインピーダンスが共振し、また、低い方
の周波数に対しては、この周波数における前記平行2線
のインピーダンスに、給電エレメントの無給電エレメン
トより延びる部分で形成されるインピーダンスが装荷さ
れ、その合成のインピーダンスが共振する。
【0015】そのため、複数の周波数での多共振が可能
となる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、複数の周波数に共振するアンテナ装置であって、線
状の給電エレメントと、この給電エレメントに近接配置
された線状の無給電エレメントとを備え、無給電エレメ
ントが、高い方の周波数に共振する長さを有し、給電エ
レメントが、低い方の周波数において、無給電エレメン
トとともに作用して前記周波数に共振する長さを有する
ように構成したものであり、複数の周波数での多共振が
可能となり、複数システムの共用無線機に使用すること
ができる。
【0017】請求項2に記載の発明は、無給電エレメン
トの長さを、共振する周波数の約1/2波長の実質等価
電気長に設定したものであり、筐体に流れる電流が減
り、安定した動作が可能となる。
【0018】請求項3に記載の発明は、給電エレメント
及び無給電エレメントを、ヘリカルアンテナで構成した
ものであり、ヘリカルアンテナの狭帯域を是正すること
ができる。
【0019】請求項4に記載の発明は、給電エレメント
と無給電エレメントとを、同心的に配置された異なる直
径を有するヘリカルアンテナで構成したものであり、複
数の周波数での多共振が可能なヘリカルアンテナが得ら
れる。
【0020】請求項5に記載の発明は、給電エレメント
と無給電エレメントとを、同一直径を有し、交互に巻き
付けられたヘリカルアンテナで構成したものであり、こ
のヘリカルアンテナをメッキなどで製造することがで
き、製作が容易である。
【0021】請求項6に記載の発明は、無給電エレメン
トを複数本有し、無給電エレメントの中の最も短いエレ
メントが、最も高い周波数に共振する長さを有し、その
他の無給電エレメントが、共振するそれぞれの周波数に
おいて、各無給電エレメント及び給電エレメントととも
に作用して前記周波数に共振する長さを有するように構
成したものであり、多数の周波数に共振する多共振アン
テナを構成することができる。
【0022】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。
【0023】(第1の実施形態)第1の実施形態のアン
テナ装置は、図1に示すように、無線機筐体6内に、第
1周波数及び第2周波数で動作する無線回路5と、アン
テナとのインピーダンス整合を図る整合回路4とが収納
された無線機のホイップアンテナ3であって、整合回路
4を通じて給電される給電エレメント1と、給電エレメ
ント1に近接して平行に配置された無給電エレメント2
とを備えている。
【0024】給電エレメント1と無給電エレメント2と
は、両者の間隔が、第1周波数(<第2周波数)の1波
長の実質等価電気長より十分小さくなるように近接して
配置している。
【0025】ホイップアンテナ3は、線状の給電エレメ
ント1と無給電エレメント2とをモールドして円筒形の
ホイップアンテナとして形成してもよいし、ストリップ
線路で給電エレメント1と無給電エレメント2とを構成
し、平板形アンテナとして形成してもよい。
【0026】給電エレメント1のエレメント長をL1
無給電エレメント2のエレメント長をL2 (<L1 )と
するとき、無給電エレメント2のエレメント長L2 は、
第1周波数より高い第2周波数の1/2波長(λ2
2)の実質等価電気長に設定する。
【0027】無給電エレメント2とそれに平行する給電
エレメント1の部分とから成る平行2線の(無給電エレ
メント2の先端より見た)インピーダンスZinは、先端
開放の平行2線の特性インピーダンスをZ0 とすると Zin = −j・Z0・cot(β・l) (数1) で表される。但し、lは無給電エレメントの長さ、βは
周波数に依存する伝搬係数であり、β=2π/λの関係
にある。
【0028】ここで、l=λ2 /2とすると、Zin→∞
となるため、図2に示すように、給電エレメント1にお
ける無給電エレメント2から先の部分(L1−L2)は等
価的に無くなり、ホイップアンテナ3は、長さL2 (=
λ2 /2)の平行2線の部分だけが、第2周波数の1/
2波長(λ2 /2)で共振する等価エレメント8として
動作する。
【0029】また、給電エレメント1の長さL1 は、次
のように設定する。
【0030】ホイップアンテナ3の第1周波数における
等価エレメントのインピーダンスは、図3に示すよう
に、無給電エレメント2とそれに平行する給電エレメン
ト1の部分とから成る平行2線のインピーダンスZin
に、給電エレメント1の無給電エレメント2から先の部
分(L1−L2)の等価インピーダンス7を中間装荷した
ものとなる。従って、給電エレメント1は、この等価イ
ンピーダンス7を中間装荷した平行2線のインピーダン
スZinが第1周波数で共振するように、その長さL1
設定する。
【0031】このように構成することにより、このアン
テナ装置は、第1周波数及び第2周波数の両周波数で共
振する2共振アンテナとして動作し、この無線機は、第
1周波数及び第2周波数を使用帯域とするシステムへの
共用が可能となる。
【0032】現在、日本で運用されている公衆向けディ
ジタル移動通信サービスは、800MHz帯、1.5G
Hz帯、1.9GHz帯の3種類である。例えば、80
0MHz帯及び1.9GHz帯の共用機のアンテナを構
成する場合には、無給電エレメント2の長さを1.9G
Hz帯の1/2波長の実質等価電気長に設定し、また、
給電エレメント1の長さは、800MHz帯で得られる
インピーダンスの中間装荷を考慮に入れ、それを加味し
た給電エレメント1と無給電エレメント2とからなる先
端開放の平行2線のインピーダンスが800MHz帯で
共振するように、その長さを決定する。
【0033】また、同じようにして、800MHz帯及
び1.5GHz帯の共用機や、1.5GHz帯及び1.
9GHz帯の共用機を実現することができる。
【0034】また、このアンテナ装置では、無給電エレ
メントの長さをλ/2に設定しているため、無線機筐体
に流れる電流が少なく、人が無線機筐体を手に持ったと
きの電流分布の変化が小さい。そのため、アンテナの放
射効率の低下を抑えることができる。
【0035】(第2の実施形態)第2の実施形態のアン
テナ装置は、アンテナをヘリカル状に形成している。
【0036】このアンテナ装置は、図4に示すように、
給電ヘリカルアンテナ9と、無給電ヘリカルアンテナ10
とから成り、給電ヘリカルアンテナ9と無給電ヘリカル
アンテナ10との間隔は、第1周波数(<第2周波数)の
1波長の実質等価電気長より十分小さくなるように設定
している。この給電ヘリカルアンテナ9と無給電ヘリカ
ルアンテナ10とは、先端解放の平行2線を形成する。
【0037】これらの2つのヘリカルアンテナ9、10
は、ABSやエラストマなどの樹脂で一体的にモールド
してもよい。このとき、給電ヘリカルアンテナ9と無給
電ヘリカルアンテナ10とは、図7に示すように、径の異
なる同心円状に巻き付けたり、また、図8に示すよう
に、同一径の円上に交互に巻き付ける。後者の場合に
は、ヘリカルアンテナをメッキにより製作することがで
き、製造が容易である。
【0038】一体化された2つのヘリカルアンテナは、
無線機筐体6に収納された整合回路4を通して第1周波
数及び第2周波数で動作する無線回路5に接続する。
【0039】この給電ヘリカルアンテナ9と無給電ヘリ
カルアンテナ10とから成る平行2線は、第1の実施形態
(図1)における給電エレメント1及び無給電エレメン
ト2と電気的に同じように動作する。従って、無給電ヘ
リカルアンテナ10のエレメント長L2 を第2周波数の1
/2波長(λ2 /2)の実質等価電気長に設定すること
により、(数1)のインピーダンスZinがZin→∞とな
り、図5に示すように、無線機用アンテナの実質的なエ
レメント長がL2 となり、第2周波数で共振するヘリカ
ルアンテナとなる。
【0040】また、給電ヘリカルアンテナ9の長さL1
は、(L1−L2)部分による第1周波数でのインピーダ
ンスの中間装荷を考慮に入れ、これを加味した、給電ヘ
リカルアンテナ9と無給電ヘリカルアンテナ10とから成
る先端開放の平行2線のインピーダンスZinが、第1周
波数で共振するように、その長さを決定する。この状態
を図6に示す。
【0041】このように構成することにより、ヘリカル
アンテナにおいても第1周波数及び第2周波数の両周波
数で共振する2共振アンテナを得ることができる。
【0042】このヘリカルアンテナでは、無給電ヘリカ
ルアンテナ10の長さを1.9GHz帯の1/2波長の実
質等価電気長に設定し、ヘリカルアンテナ9の長さを、
800MHz帯で得られるインピーダンスの中間装荷を
考慮に入れて800MHz帯で共振するようにエレメン
ト長さを決定することにより、800MHz帯と1.9
GHz帯との共用機のヘリカルアンテナを構成すること
ができる。同様に、800MHz帯と1.5GHz帯と
の共用機や、1.5GHz帯と1.9GHz帯との共用
機も実現できる。
【0043】また、ヘリカルアンテナは元々の帯域が狭
いため、現在の800MHz帯(送信帯域:940〜9
58MHz、受信帯域:810〜828MHz)や、
1.5GHz帯(送信帯域:1429〜1453MH
z、受信帯域:1477〜1501MHz)のように2
重分離(送受帯域を分離)したシステムでは、送信帯
域、受信帯域のどちらかの帯域しか十分な通信品質を確
保できないが、この実施形態のアンテナでは、無給電ヘ
リカルアンテナ10の長さを高い周波数帯域の1/2波長
相当の実質等価電気長に設定し、給電ヘリカルアンテナ
9の長さを、インピーダンスの中間装荷を考慮に入れた
平行2線のインピーダンスが低い周波数帯域で共振する
ように、その長さを決定することにより、送信帯域、受
信帯域共に良好な通信品質を確保できるヘリカルアンテ
ナが実現できる。
【0044】(第3の実施形態)第3の実施形態のアン
テナ装置は、3以上の周波数帯域における多共振化を可
能にしたものである。
【0045】このアンテナ装置は、図9に示すように、
ホイップアンテナ3が、1つの給電エレメント1と、給
電エレメント1に平行して配置された(n−1)本の無
給電エレメント11とを具備している。また、無線機筐体
6に収納された無線回路5はn種類の周波数帯で動作す
る。その他の構成は第1の実施形態(図1)と変わりが
ない。
【0046】ホイップアンテナ3の給電エレメント1
は、無線機筐体6に収納された整合回路4を通して、第
1周波数、第2周波数‥第n周波数で動作する無線回路
5に接続している。この周波数は、数が増える程周波数
が高くなり、第n周波数が最も高く、第1周波数が最も
低い。
【0047】給電エレメント1と各無給電エレメント11
とは、その間隔が、第1周波数の1波長の実質等価電気
長より十分小さくなるように近接して配置されている。
【0048】ホイップアンテナ3は、線状の給電エレメ
ント1と(n−1)本の無給電エレメント11とをモール
ドして円筒形のホイップアンテナとして形成してもよい
し、ストリップ線路で給電エレメント1と各無給電エレ
メント11とを構成し、平板形アンテナとして形成しても
よい。
【0049】ここで、(n−1)本の無給電エレメント
11に対して、2、3、‥、nの番号を付すことにする。
無給電エレメントの長さは番号が増える程短くなり、無
給電エレメントnの長さが最も短い。この無給電エレメ
ントnのエレメント長Ln は、第n周波数の1/2波長
(λn /2)の実質等価電気長に設定する。
【0050】このとき、無給電エレメントnの先端から
みたインピーダンスZn-1は、無給電エレメントn−1
とnとによる先端開放の平行2線により、その特性イン
ピーダンスをZ0とすると、 Zn-1 =−j・Z0・cot(β・l) (数2) で表される。但し、lは無給電エレメントの長さ、βは
周波数に依存する伝搬係数であり、β=2π/λの関係
にある。
【0051】ここで、l=λn /2とすると、Zn-1
∞となるため、図2の場合と同様に、無線機用アンテナ
の実質的なエレメント長がLn となり、このエレメント
が1番高い周波数の第n周波数で共振する等価エレメン
ト8となる。
【0052】また、無給電エレメントn-1、n-
2、...3、2及び給電エレメント1のエレメント長を
それぞれLn-1、Ln-2、‥L2、L1とすると、これらの
エレメントで構成されるアンテナについて、それぞれの
エレメント間の先端開放の平行2線によるインピーダン
スに、n-1個(nは自然数)の等価的なインピーダン
スが中間装荷された構成と見て、その合成のインピーダ
ンスが、それぞれの周波数の1/2波長(λn-1/2、
λn-2/2、‥λ2/2、λ1/2)で共振するように、
各エレメントの実質等価電気長を決定する。
【0053】こうしたとき、あるm番目の無給電エレメ
ントmについて考える。無給電エレメントmの先端より
見たインピーダンスZm-1は、無給電エレメントm-1と
mとによる先端開放の平行2線により、前記同様その特
性インピーダンスをZm-1 0とすると、 Zm-1 =−j・Zm-1 0・cot(β・l) (数3) で表され、l=λm-1/2の時、Zm-1→∞となる。従っ
て本構成のアンテナは、図10に示すように、それぞれ
の周波数でn-1個の等価インピーダンス7が装荷され
た等価給電エレメント8となり、第m周波数で共振する
等価エレメントとなる。
【0054】このように構成することにより、多数の周
波数の1/2波長を有する多共振アンテナを実現するこ
とができる。
【0055】多共振アンテナの具体例として、800M
Hz帯と1.5GHz帯と1.9GHz帯との3つの共
用機のアンテナを考える。このアンテナでは、無給電エ
レメント3の長さを1.9GHz帯の1/2波長の実質
等価電気長に設定する。無給電エレメント2の長さは、
1.5GHz帯で得られるインピーダンスの中間装荷を
考慮に入れ、無給電エレメント2と無給電エレメント3
とからなる先端開放の平行2線が、1.5GHz帯で共
振するように1/2波長の実質等価電気長を決定する。
【0056】給電エレメント1も同様に、給電エレメン
ト1と無給電エレメント2とからなる先端開放の平行2
線が、800MHz帯で得られるインピーダンスの中間
装荷を考慮に入れて、800MHz帯で共振するように
1/2波長の実質等価電気長を決定する。
【0057】こうすることにより、800MHz帯、
1.5GHz帯及び1.9GHz帯の周波数を使用する
3つのシステムへの共用機が実現できる。
【0058】(第4の実施形態)第4の実施形態のアン
テナ装置は、第3の実施形態をヘリカルアンテナに適用
したものである。
【0059】この多共振ヘリカルアンテナは、図11に
示すように、1つの給電ヘリカルアンテナ9と、複数の
無給電ヘリカルアンテナ12とで構成される。給電ヘリカ
ルアンテナ9と複数の無給電ヘリカルアンテナ12とは、
図13に示すように、径の異なる同心円状に巻き付けた
り、また、図14に示すように、同一径の円上に交互に
巻き付けて構成する。後者の場合には、メッキで製作す
ることができ、製造が容易である。また、巻き付けたヘ
リカルアンテナは、ABSなどの樹脂で一体的にモール
ドしてもよい。
【0060】この給電ヘリカルアンテナ9及び複数の無
給電ヘリカルアンテナ12の長さは、第3の実施形態の場
合と同じように設定することにより、多数の周波数と共
振する多共振アンテナを実現することができる。
【0061】図12は、等価インピーダンス7が装荷さ
れた等価給電エレメント8の等価回路を示しており、図
10に対応する。
【0062】この多共振ヘリカルアンテナにより、80
0MHz帯と1.5GHz帯と1.9GHz帯との3つ
の共用機のヘリカルアンテナを構成することができる。
この場合、1本の給電ヘリカルアンテナと、4本の無給
電ヘリカルアンテナ2、3、4、5とを使用する。
【0063】無給電ヘリカルアンテナ5の長さは1.9
GHz帯の1/2波長の実質等価電気長に設定する。無
給電ヘリカルアンテナ4の長さは、1.5GHz帯の受
信帯域で得られるインピーダンスの中間装荷を考慮に入
れ、無給電ヘリカルアンテナ4と無給電ヘリカルアンテ
ナ3とからなる先端開放の平行2線が、1.5GHz帯
の受信帯域で共振するように、1/2波長の実質等価電
気長を有するエレメント長を決定する。以下、同様に無
給電ヘリカルアンテナ3、2の長さを、1.5GHz帯
の送信帯域、800MHz帯の送信帯域に共振するエレ
メント長に合わせる。また、給電ヘリカルアンテナにつ
いても同様に、800MHz帯の受信帯域で得られるイ
ンピーダンスの中間装荷を考慮に入れて、給電ヘリカル
アンテナと無給電ヘリカルアンテナ2とからなる先端開
放の平行2線が、800MHz帯の受信帯域で共振する
ように1/2波長の実質等価電気長を有するエレメント
長に決定する。
【0064】こうすることにより、ヘリカルアンテナを
用いて、800MHz、1.5GHz帯及び1.9GH
z帯の周波数を使用するシステムの共用機を実現するこ
とができる。また、このアンテナでは、全ての帯域にお
いて良好な通信品質を確保することができる。
【0065】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のアンテナ装置は、複数の周波数帯で共振することがで
き、複数システムの共用無線機におけるアンテナとして
用いることができる。
【0066】また、ヘリカルアンテナの狭帯域を改善
し、ヘリカルアンテナの応用範囲を広げることができ
る。
【0067】また、無線機筐体への電流の流れを抑え、
高品位で安定した移動通信を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるアンテナ装置
の構成図、
【図2】第1の実施形態のアンテナ装置における第2周
波数受信時の動作原理を説明する図、
【図3】第1の実施形態のアンテナ装置における第1周
波数受信時の動作原理を説明する図、
【図4】本発明の第2の実施形態におけるアンテナ装置
の構成を示す説明図、
【図5】第2の実施形態のアンテナ装置における第2周
波数受信時の動作原理を説明する図、
【図6】第2の実施形態のアンテナ装置における第1周
波数受信時の動作原理を説明する図、
【図7】第2の実施形態のアンテナ装置の構成図、
【図8】第2の実施形態のアンテナ装置の他の構成図、
【図9】本発明の第3の実施形態におけるアンテナ装置
の構成図、
【図10】第3の実施形態のアンテナ装置における動作
原理を説明する図、
【図11】本発明の第4の実施形態におけるアンテナ装
置の構成図、
【図12】第4の実施形態のアンテナ装置における動作
原理を説明する図、
【図13】第4の実施形態のアンテナ装置の構成図、
【図14】第4の実施形態のアンテナ装置の他の構成
図、
【図15】従来のアンテナ装置の伸長時を示す構成図、
【図16】従来のアンテナ装置の収納時を示す構成図で
ある。
【符号の説明】
1 給電エレメント 2 無給電エレメン 3 ホイップアンテナ 4 整合回路 5 無線回路 6 無線機筐体 7 等価インピーダンス 8 等価エレメント 9 ヘリカルアンテナ 10 無給電ヘリカルアンテナ 11 無給電エレメント 12 無給電ヘリカルアンテナ 13 スリーブ 14 絶縁体 15 モノポールアンテナ 16 接続バネ 17 地板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の周波数に共振するアンテナ装置で
    あって、 線状の給電エレメントと、前記給電エレメントに近接配
    置された線状の無給電エレメントとを備え、 前記無給電エレメントが、高い方の前記周波数に共振す
    る長さを有し、 前記給電エレメントが、低い方の前記周波数において、
    前記無給電エレメントとともに作用して前記周波数に共
    振する長さを有することを特徴とするアンテナ装置。
  2. 【請求項2】 前記無給電エレメントの長さが、共振す
    る前記周波数の約1/2波長の実質等価電気長であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 【請求項3】 前記給電エレメント及び無給電エレメン
    トが、ヘリカルアンテナから成ることを特徴とする請求
    項1または2に記載のアンテナ装置。
  4. 【請求項4】 前記給電エレメントと無給電エレメント
    とが、同心的に配置された異なる直径を有するヘリカル
    アンテナから成ることを特徴とする請求項3に記載のア
    ンテナ装置。
  5. 【請求項5】 前記給電エレメントと無給電エレメント
    とが、同一直径を有し、交互に巻き付けられたヘリカル
    アンテナから成ることを特徴とする請求項3に記載のア
    ンテナ装置。
  6. 【請求項6】 前記無給電エレメントを複数本有し、前
    記無給電エレメントの中の最も短いエレメントが、最も
    高い前記周波数に共振する長さを有し、その他の無給電
    エレメントが、共振するそれぞれの前記周波数におい
    て、各無給電エレメント及び給電エレメントとともに作
    用して前記周波数に共振する長さを有することを特徴と
    する請求項1乃至5に記載のアンテナ装置。
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