JPH10509740A - カチオン性オリゴヌクレオチド、ならびに関連の合成および使用の方法 - Google Patents

カチオン性オリゴヌクレオチド、ならびに関連の合成および使用の方法

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JPH10509740A
JPH10509740A JP9508693A JP50869397A JPH10509740A JP H10509740 A JPH10509740 A JP H10509740A JP 9508693 A JP9508693 A JP 9508693A JP 50869397 A JP50869397 A JP 50869397A JP H10509740 A JPH10509740 A JP H10509740A
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トーマス ホーン,
ロバート エル. レトシンガー,
タンジョーレ ナラヤナスワミー バラサブラマニアム,
Original Assignee
カイロン コーポレイション
ノースウェスタン ユニバーシティ
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Abstract

(57)【要約】 カチオン性ヌクレオシド間結合を有する新規なオリゴヌクレオチドを提供する。このカチオン性ヌクレオシド間結合は、構造 を有し、ここで、W、X、Y,Z、R1、R2およびR3は本明細書中で規定される通りであり、P*は2つの異なる立体異性体的配置で存在し得る不斉的なリン原子を表し、そしてさらにこのヌクレオシド間結合は立体的に均一である。これらのオリゴヌクレオチドの特定のものは、交互のアニオン性およびカチオン性ヌクレオシド間結合(必ずしも立体的に均一ではない)を有し得る。この化合物を合成するための方法もまた提供し、同様に、例えばアンチセンスとしておよび核酸ハイブリダイゼーションアッセイにおいてこの化合物を使用するための方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 カチオン性オリゴヌクレオチド、ならびに関連の合成および使用の方法 技術分野 本発明は一般に核酸化学に関する。より詳細には、本発明は、カチオン性ヌク レオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドに関する。さらに、本発明は、このよ うなオリゴヌクレオチドを調製するための方法および試薬に関する。本発明は、 診断上または臨床上のモニター目的のためのアンチセンス治療および核酸ハイブ リダイゼーションアッセイにおける応用を有する。背景 改変されたヌクレオシド間ホスホジエステル結合を含む配列特異的オリゴヌク レオチドは、治療的応用のためのアンチセンス分子、および診断または治療の効 力のモニター応用のための核酸ハイブリダイゼーションプローブとしての有用性 を有する。 好結果のアンチセンス分子および核酸ハイブリダイゼーションプローブは、生 理学的条件下で目的の一本鎖または二本鎖の標的核酸配列と特異的に結合しなけ ればならない。このような分子およびプローブはまた、インタクトの細胞によっ て効果的に取り込まれなければならず、そしてヌクレアーゼ分解に対して抵抗性 でなければならない。 ホスホジエステル骨格が、これらの規準を満足する試みにおいて改変されてき た。例えば、ホスホジエステル骨格は、ホスホネート骨格(Millerら(1980)J.Bio l.Chem.255:9659-9665)、ホスホトリエステル骨格(Plessら(1977)Biochemistry 16:1239-1250)またはホスホロチオエート骨格(Stecら(1984)J.Am.Chem.Soc. 1 06 :6077-6079)で置換されてきた。 オリゴヌクレオチド骨格改変に対する1つのアプローチは、ヌクレオシド間ホ スホジエステル(「PDE」)結合の負の電荷を取り除いて中性骨格、例えば、メチル ホスホネート(Vyazovkinaら(1994)Nucleic Acids Res.22:2404-2409)、ホスホ (Egholmら(1992)J.Am.Chem.Soc.114:1895-1897)を生成することであった。 オリゴヌクレオチド骨格を改変するための別のアプローチは、アニオン性PDE 基をカチオン性基で置換することであった。カチオン性置換基は、ホスホルアミ デート結合を介してヌクレオシド間リン原子に結合させてきた(Letsingerら(198 8)J.Am.Chem.Soc.110:4470-4471)。カチオン性基はまた、アニオン性酸素がリ ン−炭素結合を介してカチオン性基で置換されているホスホネート誘導体を介し てオリゴヌクレオチドに導入され得る。従って、骨格が交互の(alternating)ホ スホジエステルおよび立体異性体的に純粋な(2-アミノエチル)-ホスホネート結 合からなるオリゴヌクレオチドの調製、ならびに(アミノメチル)-ホスホネート からなる骨格を含むオリゴヌクレオチドの調製は、それぞれ、Fathiら(1994)Nuc leic Acids Res.22:5416-5424およびFathiら(1994)Bioconjugate Chem.5:47-5 7に報告されている。 Patilら(1994)Biorg.Medicinal Chem.Lett.4:2663-2666は、立体異性体的に 純粋な改変ジヌクレオシドを使用して、交互の立体調節されたアニオン性ホスホ ロチオエートおよびアニオン性PDE結合を有するデカチミジレートを合成する、 ホスホロチオエートの立体異性体を含むオリゴチミジレートアナログの合成を報 告した。 Peyrottesら(1994)Nucleosides & Nucleotides 13:2135-2149は、予め生成し たダイマーを使用して、メトキシホスホルアミデートヌクレオシド間結合を有す るオリゴマーを調製した。さらに、オリゴ(dT)と比較した場合、メトキシホスホ ルアミデートヌクレオシド間結合を有するオリゴマーは、ポリ(dA)またはポリ( A)とハイブリダイズしたときの温度安定性の減少を示した。 標準的なホスホジエステルヌクレオシド間結合のみを有するオリゴヌクレオチ ドより大きな標的核酸への親和性を有するカチオン性ヌクレオシド間結合を有す るオリゴヌクレオチドが当該分野において必要とされている。このようなオリゴ ヌクレオチドは、アンチセンス治療剤、および核酸ハイブリダイゼーションアッ セイにおけるプローブとして役立ち得る。発明の要旨 従って、診断上または臨床上のモニター目的のためのアンチセンス治療薬およ び核酸ハイブリダイゼーションアッセイにおいて有用なカチオン性ヌクレオシド 間結合を有するオリゴヌクレオチドを提供することが本発明の目的である。 カチオン性ヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドを合成する方法を提 供することが本発明の別の局面である。 カチオン性ヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドプローブを使用する 核酸ハイブリダイゼーションアッセイを提供することが、本発明のなお別の目的 である。 本発明の1つの実施態様において、構造(I)を有するカチオン性ヌクレオシド 間結合を有するオリゴヌクレオチドが提供される。 ここで、 Wは、O、SおよびSeからなる群より選択される; XおよびYは、O、S、C(R4)R5からなる群より独立して選択され、ここでR4 およびR5はHおよびC1〜C6アルキル、ならびにNR6(R6はHまたはC1〜C6アルキル である)からなる群より独立して選択される; Zは、O、S、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン およびNR7(R7はHまたはC1〜C6アルキルである)からなる群より選択され、ただ しW、XおよびYがOである場合、ZはO、SまたはNR7である; R1は、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン、単環式 アリーレンおよび結合からなる群より選択される; R2およびR3は、H、C1〜C6アルキル、1〜4のNH2基で置換されたC1〜C6アル キル、および単環式アリールからなる群より独立して選択されるか、あるいはR2 およびR3は、5員環または6員環のアルキルまたはアリール環、またはN、Oも しくはSを含む複素環を形成するよう結合され得る;そして ここで、P*は2つの異なる立体異性体的配置で存在し得る不斉的なリン原子を 表し、 そして、さらにこの結合は立体的に均一(stereouniform)である。 本発明の別の実施態様において、交互のカチオン性およびアニオン性ヌクレオ シド間結合を有するオリゴヌクレオチドを提供する。ここで、カチオン性ヌクレ オシド間結合は構造(II)を有する。 ここで、W、X、Y、Z、R1、R2およびR3は上記の規定の通りであり、ただし、 W、XおよびYがOである場合、ZはOまたはSであり、ここでPは、2つの異 なる立体異性体的配置で存在し得るリン原子であってもよいしまたはそうでなく ともよく、そしてさらにその結合は立体的に均一であってもよいしまたはそうで なくてもよい。 本発明のなお別の実施態様において、以下の構造(II)を有する少なくとも1つ のカチオン性ヌクレオシド間結合を有するオリゴヌクレオチドを提供する。 ここで、W、X、Y、Z、R1、R2およびR3は上記の規定の通りであり、ただし 、W、XおよびYがOである場合、ZはOまたはSである。 本発明のさらなる実施態様において、以下の構造(I)を有する少なくとも1つ のカチオン性ヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドを作成するための方 法を提供する。 ここで、 Wは、O、SおよびSeからなる群より選択される; XおよびYは、O、S、C(R4)R5からなる群より独立して選択され、ここでR4 およびR5はHおよびC1〜C6アルキル、ならびにNR6(R6はHまたはC1〜C6アルキル である)からなる群より独立して選択される; Zは、O、S、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン およびNR7(R7はHまたはC1〜C6アルキルである)からなる群より選択され、ただ しW、XおよびYがOである場合、ZはO、SまたはNR7である; R1は、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン、単環式 アリーレンおよび結合からなる群より選択される; R2およびR3は、H、C1〜C6アルキル、1〜4個のNH2基で置換されたC1〜C6ア ルキル、および単環式アリールからなる群より独立して選択されるか、あるいは R2およびR3は、5員環または6員環のアルキルまたはアリール環、またはN、O もしくはSを含む複素環を形成するよう結合され得る;そして ここで、P*は2つの異なる立体異性体的配置で存在し得る不斉的なリン原子を 表し、そして、さらにこの結合は立体的に均一であり、この方法は、 (a)カチオン性ヌクレオシド間結合および3'-O-TBDMS保護基を含む、保護され たカチオン性ヌクレオチドダイマーのポイントラセミ(point rasemic)混合物を 合成する工程; (b)必要に応じて、上記混合物に立体異性体を溶解する工程; (c)工程(b)において単離されたカチオン性ヌクレオチドダイマーを脱保護す る工程; (d)工程(c)において提供された脱保護されたカチオン性ヌクレオチドダイマ ーを、Cl-P(N(iPr)2)-O-BCEとの反応によって、対応する3'-O-CH2CH2CNホスホル アミダイト誘導体に変換する工程;および (e)3'-O-CH2CH2CNホスホルアミダイト誘導体を、オリゴヌクレオチド鎖の保 護されていないヒドロキシル含有末端ユニットに結合する工程、 を含む。 本発明のなお別の実施態様において、核酸ハイブリダイゼーションアッセイを 提供する。このアッセイは、 (a)少なくとも1つのカチオン性ヌクレオシド間結合を含む標識されたオリゴ ヌクレオチドプローブを提供する工程; (b)このプローブを一本鎖分析物核酸にハイブリダイズさせて、標識された二 重鎖を生成させる工程;および (c)この標識された二重鎖を検出する工程、 を含む。 本発明のさらなる目的、利点および新規な特徴は、以下の説明に部分的に記載 され、そして以下を検討する際に部分的に当業者に明らかになるか、または本発 明の実施によって学ばれ得る。発明の詳細な説明 定義および名称: 本発明を詳細に開示および記載する前に、本発明が特定のアッセイ方式、材料 または試薬(これらはもちろん変化し得る)に限定されないことを理解すべきであ る。本明細書中で使用される用語は特定の実施態様を記載する目的のためだけで あり、そして限定する意図はないことも理解すべきである。 本明細書および添付の請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」 および「the」は、内容が明らかに別のことを示さない限り、複数の指示物を含む ことに注意しなければならない。従って、例えば、「カチオン性ヌクレオシド間 結合」を含むオリゴヌクレオチドに対する言及は、2またはそれ以上のカチオン 性ヌクレオシド間結合を含む複数のポリヌクレオチドも含む、などである。 本明細書および以下の請求の範囲において、以下の意味を有すると定義される 多くの用語に対する言及がなされる: 本明細書において使用される場合、用語「ポリヌクレオチド」および「オリゴヌ クレオチド」は、ポリデオキシリボヌクレオチド(2'-デオキシ-D-リボースを含 む)、ポリリボヌクレオチド(D-リボースを含む)、プリン塩基またはピリミジン 塩基のN-グリコシドまたはC-グリコシドである任意の他のタイプのポリヌクレ オチド、ならびに非ヌクレオチド骨格(例えば、ポリアミド(例えば、ペプチド核 酸(PNA))およびポリモルホリノ(polymorpholino;Anti-Virals,Inc.(Corvallis , Oregon)からNeugeneTMポリマーとして市販されている))、および他の合成配列 特異的核酸ポリマー(ポリマーが、DNAおよびRNAで見出されるように、塩基対合 および塩基重層を可能にする配置でヌクレオベース(nucleobase)を含むことを提 供する)を含む他のポリマーに対する一般名称である。用語「ポリヌクレオチド」 と「オリゴヌクレオチド」との間で長さの違いは意図されず、そしてこれらの用語 は互換的に使用される。これらの用語は分子の一次構造のみをいう。従って、こ れらの用語は二本鎖および一本鎖DNA、ならびに二本鎖および一本鎖のRNA、DNA :RNAハイブリッド、およびPNAとDNAまたはRNAとの間のハイブリッドを含み、そ して公知のタイプの改変体(例えば、当該分野において公知である標識、メチル 化、「キャップ(cap)」、アナログでの1またはそれ以上の天然に存在するヌクレ オチドの置換、ヌクレオチド間改変体)、ならびに非改変形態のポリヌクレオチ ドまたはオリゴヌクレオチドもまた含まれる。ヌクレオチド間改変体は、例えば 、非荷電結合(例えば、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホルア ミデート、カルバメート、など)を有する改変体および負に荷電した結合(例えば 、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエートなど)を有する改変体、3'-オキシ リボース部分または3'-デオキシリボース部分の2'-O-ヌクレオチド間結合を含む 改変体、ペンダント部分、例えば、タンパク質(ヌクレアーゼ、トキシン、抗体 、シグナルペプチド、ポリL-リジンなどを含む)を含む改変体、インターカレー ター(例えば、アクリジン、プソラレンなど)を有する改変体、キレート剤(例え ば、金属、放射性金属、ホウ素、酸化力を有する金属など)を含む改変体、アル キル化剤を含む改変体、改変された結合(例えば、αアノマー核酸など)を有する 改変体などである。 本明細書で使用される場合、用語「ヌクレオシド」および「ヌクレオチド」は、公 知のプリン塩基およびピリミジン塩基だけでなく、改変された他の複素環式塩基 も含む部分を包含することが理解される。このような改変は、メチル化プリンま たはメチル化ピリミジン、アシル化プリンまたはアシル化ピリミジン、あるいは 他の複素環を包含する。さらに、用語「ヌクレオシド」および「ヌクレオチド」は、 従来のリボース糖およびデオキシリボース糖だけでなく、他の糖も含む部分を包 含する。改変されたヌクレオシドまたはヌクレオチドもまた糖部分に改変を含む 。例えば、ここで、1またはそれより多いヒドロキシル基がハロゲン、脂肪族基 で置換されているか、あるいはエーテル、アミンとして官能化されているなどで ある。 名称「3'」は、ヌクレオシド間結合の構造的な表示において使用される場合、 結合に対して5'側に位置するヌクレオシドのリボース部分の3'炭素との結合を いう。名称「5'」は、ヌクレオシド間結合の構造的な表示において使用される場 合、結合に対して3'側に位置するヌクレオシドのリボース部分の5'炭素との結 合をいう。しかし、上記に示すように、本発明を、骨格の一部分としてリボース 糖を含むオリゴヌクレオチドに限定する意図はない。従って、当業者は、本明細 書中に示されるような、カチオン性ヌクレオシド間結合を含む新規なオリゴヌク レオチドが、伝統的な3'および5'ヌクレオシド間結合に限定される必要はない ことを理解する。 用語「カチオン性」は、本明細書中で使用される場合、約9未満、好ましくは約 8未満のpHで正の電荷を有する化学的部分をいう。より好ましくは、中性に近い 水溶液中の場合、すなわち約pH4〜pH8の範囲、好ましくは約pH7、最も好まし くは約pH7.3において、カチオン性部分は陽子を得て正の電荷を帯びる。従って 、「カチオン性ヌクレオシド間結合」は、上記の条件下で正に帯電している置換基 化学部分を含むような結合である。「カチオン性オリゴヌクレオチド」は、本明細 書中では、1またはそれより多いカチオン性ヌクレオシド間結合を有するオリゴ ヌクレオチドを示すために使用される。 用語「アルキル」または「低級アルキル」は、本明細書で使用される場合、1〜6 個の炭素原子の、分枝または非分枝の飽和炭化水素基(例えば、メチル、エチル 、n-プロピル、イソプロピル(「iPr」)、n-ブチル、イソブチル、t-ブチルなど)を いう。用語「アルキレン」または「低級アルキレン」は、本明細書で使用される場合 、1〜6個の炭素原子を含む、二官能性の飽和分枝または非分枝炭化水素鎖をい い、そして例えば、メチレン(-CH2-)、エチレン(-CH2-CH2-)、プロピレン(-CH2- CH2-CH2-)、2-メチルプロピレン(-CH2-CH(CH3)-CH2-)、ヘキシレン(-(CH2)3-)な どを含む。 用語「アルケニレン」または「低級アルケニレン」は、本明細書中で使用する場合 、 2〜6個の炭素原子および少なくとも1つの二重結合を含む、二官能性の分枝ま たは非分枝の炭化水素鎖をいう。用語「アルキニレン」または「低級アルキニレン」 は、本明細書中で使用する場合、2〜6個の炭素原子および少なくとも1つの三 重結合を含む、二官能性の分枝または非分枝の炭化水素鎖をいう。 用語「アリール」は、本明細書中で使用される場合、1〜5の芳香族環を含む、 代表的には、ハロゲンおよびC1〜C6アルキルからなる群より選択される1または それより多い置換基で置換されていないかまたは置換されているかのいずれかの 芳香族種をいう。 用語「アリーレン」は二官能性芳香族部分をいい;「単環式アリーレン」はフェニ レン基をいう。これらの基は上記で概説されるような4つまでの環置換基で置換 されていてもよい。 用語「複素環」はその従来の意味で使用され、複素原子(例えば、O、N、S、 Pおよびハロゲン)を含む置換または非置換の芳香族環式分子および非芳香族環 式分子を包含する。このような複素環の例には、ピロール、ピロリジン、ピリジ ン、ピペリジン、モルホリン、キノリン、インドール、ピリミジン、ピペラジン 、ピペコリン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、プリンなどが含まれる。こ れらの基はまた、上記で概説したように、置換されていてもよい。 「精製(された)」または「均質な」とは、ポリペプチドまたはヌクレオチド配列に 言及する場合、同じタイプまたは立体異性体的配置の他の生物学的高分子が実質 的に存在することなく、示された分子が存在することを意味する。用語「精製(さ れた)」または「均質な」は、本明細書中で使用される場合、好ましくは少なくとも 約90重量%、より好ましくは少なくとも約95重量%、そして最も好ましくは少な くとも約98重量%の同じタイプの生物学的高分子が存在することを意味する。 用語「立体異性体」はその従来の意味で使用され、少なくとも1つの不斉的な原 子を有する化学的化合物(この化合物は、同じ数および種類の原子ならびに同じ 原子配置を有するが空間的な関係は異なる、2つまたはそれ以上の形態で存在し 得る)をいう。不斉的なヌクレオシド間リン原子の場合、2つの可能な立体異性 体的配置が存在する。 用語「立体異性体的に純粋」または「立体化学的に純粋」とは、他の立体異性体が 実質的に存在することなく1つの立体異性体が存在することを意味する。少なく とも1つの不斉的なヌクレオシド間リン原子を含む分子に言及する場合、この用 語は、他の立体異性体的配置が実質的に存在することなく、その不斉的なヌクレ オシド間リン原子の1つの立体異性体的配置が存在することを意味する。用語「 立体化学的に純粋」は、本明細書中で使用される場合、好ましくは少なくとも約7 0重量%、より好ましくは少なくとも約80重量%、そして最も好ましくは少なく とも約90重量%の特定の立体異性体的配置のダイマーまたはオリゴヌクレオチド が、他の立体異性体的配置を除外して存在することを意味する。立体異性体の「 分割」は、立体異性体が互いに分離されて立体異性体的に純粋な異性体を生成し 得る手段を示す。「ポイントラセミ混合物(point racemic mixture)」または「ポイ ントラセミ化合物(polnt racemate)」は、本明細書中で、特定の不斉的なリン原 子での両立体異性体が存在する立体異性体の混合物であると定義される。このよ うな「ポイントラセミ混合物」は、代表的には、40%〜60%のオーダーの1つの立 体異性体、およびこれに対応して60%〜40%の他の立体異性体を含むが、必ずし も必要ではない。しかし、一般的には、2つの立体異性体は概ね等量で存在する 。例えば、不斉的なヌクレオシド間リンを有するダイマーでは、あるいは1つの このような不斉的なリンを有するオリゴヌクレオチドでは、ポイントラセミ混合 物は、一般的に、概ね等量の各立体異性体を含む。 ヌクレオシド間結合が2つの異なる立体異性体的配置のうちの1つで存在し得 るような、不斉的なリン原子を有する特定のカチオン性ヌクレオシド間結合に言 及する場合、用語「立体的均一(stereouniform)」は、このヌクレオシド間結合を 含むこのような分子の実質的な部分が、異なる立体異性体的配置で存在する結合 を有することを意図する。「実質的な部分」は、好ましくは70%より大きい、より 好ましくは80%より大きい、そして最も好ましくは90%より大きいこのようなヌ クレオシド間結合が立体異性体的配置で存在することを意図する。 立体異性体は、当該分野で公知の任意の種々の方法によって分割され得る。例 えば、いくつかのラセミ混合物を、同様な立体異性体的配置の分子が、可視的に 不斉的な結晶に集合する様式で結晶化させる。このような結晶は物理学的に分離 されて、立体化学的に純粋な立体異性体を生成し得る。 当該分野で周知である第2の方法は、ラセミ混合物が、第2の標準的な不斉的 な分子と反応することを可能にする化学的手順を包含する。例えば、ラセミ化合 物が酸である場合、光学的に活性なアミン(例えば、キニン、ブルシンまたはス トリキニーネ)を使用してこの混合物を分割し得る。この方法は、標準的な物理 学的手段(例えば、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなど)によって分離され得 る2つの立体異性体を生成する。 ヌクレオシド間リンに結合した置換基を含むオリゴヌクレオチドの場合、ヌク レオシド間リンでのキラリティーによって決定される異性体が、実際にジアステ レオマーである。なぜなら、オリゴヌクレオチド骨格の糖成分がキラルであるか らである。ジアステレオマーは従来の方法(例えば、蒸留、結晶化、クロマトグ ラフィーなど)によって分離され得る。 ジアステレオマーである立体異性体は、薄層クロマトグラフィー(「TLC」)、ま たはアキラルな媒体を使用するカラムクロマトグラフィーを使用して分離され得 る。立体異性体のTLC分割は、固相(例えば、シリカ)を含む適切なTLCプレート上 で行われ得る。これは、必要に応じてキラル試薬などを含み、そして立体異性体 を分割するに効果的である。TLCによって分離された立体異性体は、TLC基質およ びプレートの展開に使用された溶媒中におけるそれらの差分(differentdial)溶 解性によって特徴付けられ得る。代表的には、差分溶解性は、特定の溶媒系にお けるプレート上での化合物の移動を、プレートの展開に使用された溶媒系の移動 に対して決定することによって表される。従って、プレートの展開後のプレート 上の立体異性体の位置は、溶媒の先端の位置に対する、化合物が塗布されたスポ ットから移動した距離として表される。この比は、代表的には、立体異性体のRf と呼ばれる。カラムクロマトグラフィーによる立体異性体の分割もまた、固相マ トリックス(例えば、シリカゲル)を使用して行われ得る。これは、必要に応じて 、当該分野において周知の技術および試薬を使用するキラル試薬を含む。より高 いRf、すなわち特定の溶媒系中のTLCプレート上でのより高い移動性を有するか またはカラムから最初に溶出する立体異性体は、本明細書中では、「最初に溶出 する」異性体と呼ばれる。一方、より低いRfを有するかまたはカラムから2番目 に溶出する立体異性体は、本明細書中では、「2番目に溶出する」異性体と呼ばれ る。 リン原子での絶対的な立体化学は、Fathiら(1994)Nucleic Acids Res.(前出) によって記載されるように、Loschnerら(1990)Nucleic Acids Res.18:5083-508 8の2D-NMR法によって決定され得る。絶対的な立体化学的配置もまた、当該分野 において周知である従来の方法(例えば、旋光分散(optical rotatory dispersio n)または円二色性(circular dichroism)測定)によって決定され得る。 「随意の」または「必要に応じて」は、後に記載される事象または状況が生じても よくまたは生じなくてもよいこと、ならびにその記載がその事象または状況が生 じる例および生じない例を包含することを意味する。例えば、語句「必要に応じ て置換されたアルキレン」は、アルキレン部分が置換されていてもよく、または 置換されていなくてもよいこと、ならびにこの記載が置換されていないアルキレ ンおよび置換が存在するアルキレンの両方を包含することを意味する。新規なオリゴヌクレオチド 本発明の新規なオリゴヌクレオチドは、以下の構造(I)を有するカチオン性ヌ クレオシド間結合を含む: 構造(I)については、W、X、Y、Z、R1、R2およびR3は上記の規定の通りであ る。 この構造において、P*は、例えば、ホスホトリエステル、ホスホルアミデート 、ホスホチオエステルまたはアルキルアミノホスホネート結合中に存在する不斉 的なリン原子を表す。オリゴヌクレオチドは、アニオン性および/またはカチオ ン性ヌクレオシド間結合の任意の組み合わせを含み得る。オリゴヌクレオチドに おいて、カチオン性ヌクレオシド間結合は、ホスホトリエステル、ホスホルアミ デート、ホスホチオエステル、アルキルアミノホスホネート結合の任意の組み合 わせであり得る。 不斉的なリン原子の存在の結果として、カチオン性ヌクレオシド間結合は、2 つの立体異性体的配置のうちの1つで存在し得る。オリゴヌクレオチドは、以下 に記載および例示されるように、2つの立体異性体のうちのただ1つが予め決定 された任意のヌクレオシド間結合に存在するよう、すなわちオリゴヌクレオチド 中の予め決定されたヌクレオシド間結合が立体的均一であるように調製され得る 。 上記のように、WはO、SおよびSeであり得る。特に好ましい実施態様におい て、P*が不斉的なリン原子であり、そしてこのような結合のそれぞれが立体的均 一である場合、WはSである。 XおよびYは、独立して、O、S、C(R4)R5であり得、ここでR4およびR5はH およびC1〜C6アルキル、ならびにNR6(R6はHまたはC1〜C6アルキルである)から なる群より独立して選択される。好ましくは、XおよびYは独立してO、S、CH2 、NHであり、より好ましくは、XおよびYは共にOである。 Zは、O、S、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン およびNR7(R7はHまたはC1〜C6アルキルである)であり得る。P*が不斉的なリン 原子であり、そして各カチオン性ヌクレオシド間結合が立体的均一であるとき、 W、XおよびYがOである場合、ZはO、SまたはNR7である。好ましい立体的 均一のカチオン性ヌクレオシド間結合において、ZはOまたはNHである。 本発明の他の好ましい実施態様において、カチオン性ヌクレオシド間結合は立 体的均一である必要はない。これらの実施態様において、W、XおよびYがOで ある場合、ZはOまたはSである。これらの実施態様のうちの1つのセットにお いて、オリゴヌクレオチドは、交互のカチオン性およびアニオン性ヌクレオシド 間結合を含む。 R1は、低級アルキレン、低級アルケニレン、低級アルキニレン、単環式アリー レンおよび結合からなる群より選択される。従って、例えば、R1が結合である場 合、ZはNR2R3に直接結合している。R1は、ヌクレオシド間リンとカチオン性中 心との間のスペーサーを提供するよう選択され、そして核酸とハイブリダイズす るための、カチオン性ヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドの親和性を 最適化するよう選ばれ得る。R1として有用な特に好ましい基には、(CH2)2または (CH2)3が含まれる。 R2およびR3は、H、低級アルキル、1〜4個のNH2基で置換された低級アルキ ル、 および単環式アリールの任意の組み合わせであり得る。あるいは、R2およびR3は 、5員環または6員環のアルキルまたはアリール環、またはN、OもしくはSを 含む複素環を形成するよう結合され得る。P*が不斉的なリン原子であり、そして このような結合のそれぞれが立体的均一である場合、R2およびR3は、H、CH3、 または1個のNH2基で末端を置換された低級アルキルであることが好ましい。よ り好ましくは、R2およびR3はCH2NH2またはCH2CH2NH2である。好ましい複素環に は、ピロール、ピロリジン、ピリジン、ピペリジン、モルホリン、キノリン、イ ンドール、ピリミジン、ピペラジン、ピペコリン、イミダゾール、ベンズイミダ ゾールおよびプリンが含まれ、これらはハロゲンまたはC1〜C6アルキルで置換さ れていなくてもあるいは置換されていてもよい。好ましい複素環には、イミダゾ ール、モルホリン、ピロリジン、ピペラジン、ピペコリン、メチルピペラジンが 含まれる。 一般には、W、X、Y、Z、R1、R2およびR3は、生理学的な条件下で加水分解 に対して化学的に非感受性であり、ヌクレアーゼに対して抵抗性であるオリゴヌ クレオチドを提供し、そして/あるいは相補的なオリゴヌクレオチドと安定な二 重鎖を形成するカチオン性ヌクレオシド間結合を、オリゴヌクレオチドに提供す るよう選ばれる。 1つの特に好ましい実施態様において、カチオン性ヌクレオシド間結合は下記 の構造(II)を有する ここで、P*は不斉的なリン原子を表し、その結果、この結合は、ヌクレオシド間 結合を含むヌクレオチドダイマーのポイントラセミ混合物がシリカゲルカラムク ロマトグラフィーを使用して分割される場合、最初に溶出した立体異性体の配置 に対応する立体異性体的配置で存在する。 本明細書中で開示しそして特許請求したオリゴヌクレオチドは、カチオン性ヌ クレオシド間結合によって置換される、任意の割合のアニオン性PDE結合を有し 得る。従って、オリゴヌクレオチドは、カチオン性ヌクレオシド間結合によって 置換される、約1個程度のアニオン性PDE結合を含み得、そしてカチオン性結合 で置換される100%程度のアニオン性PDE結合を有し得る。負電荷と正電荷との割 合は所望の正味の電荷を有するオリゴヌクレオチドを生成するよう変化し得る。 オリゴヌクレオチドは、そこに組み込まれるカチオン性ヌクレオシド間結合の数 に依存して、全体的に正、中性、または負の電荷を有し得る。 オリゴヌクレオチドは交互のアニオン性およびカチオン性ヌクレオシド間結合 を含むよう調製され得る。本明細書の下記の実施例4に記載するように、交互の アニオン性およびカチオン性ヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドは、 DNAまたはRNAと、アニオン性の対応物より安定な二重鎖を形成する。 アニオン性およびカチオン性ヌクレオシド間結合は、オリゴヌクレオチドじゅ うにランダムに分布し得るか、またはアニオン性結合およびカチオン性結合のか たまりでオリゴヌクレオチド中に存在し得る。 本発明の1つの好ましい実施態様において、オリゴヌクレオチドは、このオリ ゴヌクレオチド中の選択されたヌクレオシドの間に立体的均一なカチオン性ヌク レオシド間結合を有する。 カチオン性ヌクレオシド間結合を有するオリゴヌクレオチドは、従来のオリゴ ヌクレオチド合成技術を使用して調製され得る。例えば、その結合において予め 決定された立体異性体的配置を有するカチオン性ヌクレオシド間結合を有するオ リゴヌクレオチドは、所望のホスホトリエステル、ホスホルアミデートまたはア ルキルアミノホスホネート結合を有するダイマーブロックを合成し、ダイマーブ ロックの立体異性体を分割し、そしてダイマーブロックの分割された立体異性体 を、固相オリゴヌクレオチド合成技術を使用してオリゴヌクレオチドに組み込む ことによって調製され得る。最初に溶出する立体異性体または2番目に溶出する 立体異性体のいずれかが、オリゴヌクレオチドに組み込まれ得る。例えば、以下 の2つの立体異性体構造(IVa)および(IVb)を有するカチオン性チミジレートダイ マーは、実施例1に記載されそしてスキーム1に示されるように、5'-HO-T-O-t- ブチルジメチルジシリル(「TBDMS」)をジメトキシトリチル(「DMT」)-T-O-P(OCH3)-N (iPr)2と反応させることによって調製され得る。 (ここで、Tはチミジレートヌクレオシドを表す) DMT-T-O-P(OCH3)-N(CHCH3)2(V)を、テトラゾール中で5'-HO-T-O-TBDMS(VI)と 反応させた。この反応が本質的に終了した後、この反応混合物を濃縮し、CH2Cl2 で希釈し、そしてNaHCO3および80%飽和NaClで抽出した。有機相を乾燥させ、濾 過し、そしてエバポレートして粗ホスファイト−トリエステル中間体(VII)を生 成した。この中間体を、ヨウ素の存在下で3-ジアミノプロピルアミンと反応させ た。最終反応の生成物は、粗DMT-T-O-P(O)-(NH-(CH2)-N(CH3)2)-O-T-O-TBDMS(IV aおよびIVb)のポイントラセミ混合物である。 さらに、このポイントラセミ化合物は、カチオン性ヌクレオシド間結合(この 結合の配置は立体特異的である必要はない)を有するオリゴヌクレオチドを調製 するために使用され得る。 カチオン性ホスホルアミデートヌクレオシド間結合を有するオリゴマーは、実 施例6に記載される2段階法を用いて調製され得る。この反応は、メチルホスフ ァイト−トリエステル結合を有する予め合成されたダイマーをジチオジピリジン で酸化して、活性化されたS-Pyr-ホスホロチオジエステルを得ることを包含す る。新たに形成された立体異性体は分割され得、そしてその後S-Pyr基は3-ジメ チルプロピルアミンのような反応アミンで置換されて、所望の立体化学的配置中 に所望のホスホルアミデートジエステル結合を有するダイマーを生成する。 上記および実施例6に記載の2段階法は、カチオン性ホスホルアミデート結合 オリゴマーの固相合成のために使用され得る。鎖伸張の間、オリゴマーをアミン 溶液に曝さず、そして反応の終了時にすべてのS-Pyr-ホスホロチオジエステル 結合をホスホルアミデート結合に変換する。固相合成の間にヌクレオシド間結合 を改変するこの方法は、ホスホルアミデート結合での立体特異性を生じない。 カチオン性ヌクレオシド間結合を有するオリゴヌクレオチドを調製する他の方 法は、当業者に明らかである。 カチオン性ヌクレオシド間結合を有するオリゴヌクレオチドは、核酸とで形成 される二重鎖の安定性の増加の結果として、核酸に対するプローブとしての有用 性を見出される。カチオン性および両性イオン性オリゴヌクレオチドは、核酸標 的を含む二重鎖形成をさらに制御するために塩および/またはpHを使用する可能 性を提供する。代表的には、オリゴヌクレオチドとRNA標的とのハイブリダイゼ ーションは、RNAにおける大規模な(extensive)2次構造および3次構造のために 困難であり得る。しかし、低塩濃度で、これらの構造はよりずっと不安定である 。RNA標的と、塩濃度によって制御され得る、すなわち低塩で安定な二重鎖を形 成するカチオン性オリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーションは、安定な二 重鎖形成を可能にする。 例えば、増加した二重鎖安定性を有するオリゴヌクレオチドは、遺伝子研究、 生物医学研究および臨床診断学において一般に使用される核酸ハイブリダイゼー ションアッセイにおける有用性を見出される。基本的な核酸ハイブリダイゼーシ ョンアッセイにおいて、一本鎖分析物核酸は、標識された一本鎖核酸プローブと ハイブリダイズし、そして得られる標識された二重鎖を検出する。このようなア ッセイにおけるハイブリダイゼーション工程は、適切なストリンジェンシー条件 下で実施される。ストリンジェンシーは、熱力学的変数であるパラメータを変化 させることによって制御され得る。このような変数は当該分野において周知であ り、そしてホルムアミド濃度、塩濃度、カオトロピック塩濃度、pH、有機溶媒含 有量、および温度を含む。好ましいストリンジェンシーの制御は、pHおよび塩濃 度である。ストリンジェンシーは分析物配列の長さおよび性質に依存して変化し 得る。 この基本的なスキームの多様性は、正確性を向上させ、無関係(extraneous)の 物質からの検出すべき二重鎖の分離を容易にし、そして/あるいは検出されるシ グナルを増幅するように開発されてきた。1つのこのようなアッセイは、共有に 譲渡されたUrdeaらの米国特許第4,868,105号に詳細に記載される(この開示は、 本明細書中に参考として援用される)。さらに、塩濃度および/またはpHを変化さ せることによって二重鎖形成を制御する能力は、共有に譲渡されたCollinsらの 米国特許出願第08/298,073号(この開示は、本明細書中に参考として援用する)に 記載されるように、非特異的なハイブリダイゼーションに起因するバックグラン ドノイズを減少させるために、カチオン性ヌクレオシド間結合を有するオリゴヌ クレオチドを、核酸ハイブリダイゼーションアッセイにおいて特に有用とする。 カチオン性ヌクレオシド間結合を含むハイブリダイズするオリゴヌクレオチド の構築が有用性を見出す別の応用は、アンチセンス化合物の設計においてである 。 アンチセンス化合物は、例えば、Chingら(1989)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.86: 10006-10010、Broderら(1990)Ann.Int.Med.113:604-618、Loreauら(1990)FEBS Letters 274:53-56、ならびにPCT公開第WO91/11535号、第WO91/09865号、第WO91 /04753号、第WO90/13641号、第WO91/13080号、および第WO91/06629号に説明され るように、特定のタンパク質の産生を担うmRNAに結合し、そしてそのmRNAの生成 を不能にするかまたは防ぐオリゴヌクレオチドである。従来のアンチセンス分子 は、一般的に、種々のオリゴヌクレオチド種と反応し得る。三重構造(例えば、 二本鎖オリゴヌクレオチド標的とハイブリダイズしたアンチセンス分子)もまた 、アンチセンス機能を提供し得る。 本発明のオリゴヌクレオチドは、これらを、アンチセンス分子として、天然に 結合したオリゴヌクレオチドより望ましくする特性を有する。カチオン性ヌクレ オシド間結合を有するオリゴヌクレオチドは、天然に存在するオリゴヌクレオチ ドを加水分解するヌクレアーゼに対してより抵抗性である。従って、カチオン性 ヌクレオシド間結合を有するオリゴヌクレオチドは、細胞中でより長い半減期を 有する。このようなオリゴヌクレオチドは、天然に存在する対応物より高い安定 性で、細胞中の相補的なオリゴヌクレオチドと相互作用し得る。細胞中でのカチ オン性ヌクレオシド間結合を有するオリゴヌクレオチドによるこの実質的に安定 な複合体の形成は、遺伝子発現の選択的な阻害を可能にする。実験 本発明の実施には、他に指示しない限り、当該分野の技術の範囲内である合成 有機化学、生化学、分子生物学などの従来の技術を用いる。このような技術は文 献に十分に記載されている。例えば、Sambrook、Fritsch および Maniatis、Mol ecular Cloning :A Laboratory Manual 、第2版(1989);Oligonucleotide Synt hesis (M.J.Gait ら編、1984);Nucleic Acid Hybridization(B.D.Hamesおよ び S.J.Higgins 編、1984)および一連の、Methods in Enzymology(Academic P ress、Inc.)を参照のこと。 本明細書中で言及されるすべての特許、特許出願、および刊行物は、前出およ び後出の両方とも、本明細書中で参考として援用される。 本発明は、その好ましい特定の実施態様に関して記載されるが、上記の説明お よび以下の実施例は、本発明の範囲を例示するが、限定しないことを意図するこ とが理解される。本発明の範囲内の他の局面、利点および改変は、本発明に関連 する分野における当業者に明白である。 以下の実施例において、使用された数字(例えば、量、温度など)に関して精 確さを確実にするための努力がなされたが、いくらかの実験誤差および偏差が考 慮されるべきである。温度は常に℃で与えられ、他に示されなければ、圧力は大 気圧かまたはほぼ大気圧である。 NMR 分光学。以下の実施例において、NMR スペクトルは Varian 300MHz 装置 で記録した。31Pスペクトルは121MHz において、140ppm にセットされたトリメ チルホスファイトに関して稼動させた。 高速液体クロマトグラフィー。逆相高速液体クロマトグラフィー(「RP-HPLC 」)分析および精製を、0.1M 酢酸トリエチルアンモニウム緩衝液(pH7.5)中5 %の CH3CN への CH3CN の0〜50%グラジエント(25分間)、流速1mL/分にて 溶出させるSupelco LC-18 5ミクロンカラム(25cm×4.6mm)で行った。 実施例1 カチオンダイマー DMT-T-O-PO(NH-(CH2)3-N(CH3)2)-O-T-O-TBDMS の合成 5'-HO-T-O-TBDMS(VI)(3.7 グラム;10.4 ミリモル)およびテトラゾール( 20ミリモル)を乾燥アセトニトリル(2×100mL)とともに共エバポレートし、 そして残渣を乾燥アセトニトリル(50mL)に溶解した。DMT-T-O-P(OCH3)-N(iPr)2 (V)(10ミリモル)を、分液丸底フラスコ中の乾燥アセトニトリル(50mL) に溶解し、次いで、ゆっくり5'-HO-T-O-TBDMS/テトラゾール溶液に5分間の時 間をかけて添加した。シリカプレート上の薄層クロマトグラフィー分析を、2回 、5%メタノール/CH2Cl2で展開した。ここで、DMT 陽性産物は、5'-HO-T-O-TB DMS よりわずかに速く移動し、反応が5分以内に完了した様であることを示した 。 反応混合物を穏やかに濃縮して少量とし、400mL の CH2Cl2で希釈しそして有 機 相を5%NaHCO3水溶液(400mL)および80%飽和 NaCl 水溶液(400mL)で抽出し た。有機相を固体 NaSO4で乾燥し、濾過し、そしてエバポレートして乾燥した。 残渣をトルエン(100mL)およびアセトニトリル(2×200mL)とともに共エバポ レートして、10グラムの粗製亜リン酸トリエステル中間体(VII)を得た。 粗製中間体を、さらなる精製を行わずに直接使用して、アセトニトリル(200m L)に溶解した。希釈していない3−ジアミノプロピルアミン(10mL;16ミリモ ル)を溶液に直接添加し、続いて、急速撹拌しながら、ヨウ素(2.53 グラム;1 0 ミリモル)のアセトニトリル溶液(100mL)を滴下して加えた。添加するとヨ ウ素の紫色は直ちに消失し、僅かに黄色が、添加の完了後に残った。反応混合物 を4℃で18時間放置した。 次いで、反応混合物を少量まで穏やかに濃縮し、そして400mL のCH2Cl2で希釈 した。この調製物の有機相を、15%の亜硫酸水素ナトリウム(300mL)、5%NaH CO3水溶液(2×400mL)、そして80%飽和NaCl 水溶液(2×400mL)で抽出した 。有機相を固体NaSO4で乾燥し、濾過し、そしてエバポレートして乾燥した。残 渣を、トルエン(100mL)およびアセトニトリル(2×200mL)と共エバポレート し、12グラムの粗製DMT-T-O-PO(NH-(CH2)3-N(CH3)2)-O-T-O-TBDMS((IVa)およ び(IVb))を得た。 生成物を、2% TEA/CH2Cl2中のメタノール(0〜6%)のグラジエントを用 いてシリカゲルクロマトグラフィー(2%トリエチルアミン(「TEA」)/CH2Cl2 の溶媒系中に注いだ「600mL」のMerckシリカゲル60)で分画し、100mLの画分を 得た。画分16〜25をプールし、そして濃縮した。画分を上記のようにシリカゲル クロマトグラフィーにより、2% TEA/CH2Cl2中のメタノールの長い(drawn-ou t)グラジエント(2%(8画分)、4%(16画分)、5%(16画分)および6 %(16画分)メタノール)で繰り返し、50mLの画分を採取した。3つのプールを 単離した:#1、画分19〜22;#2、画分23〜32;そして#3、画分33〜40。各 プールを濃縮し、そしてトルエンおよびアセトニトリルとともに共エバポレート して、以下の特性を有する3つのプールを得た。 DMT-T-O-PO(NH-(CH2)3-N(CH3)2)-O-T-O-TBDMS の最初の精製物からのプール#2 を、さらにシリカゲルクロマトグラフィー(2%TEA/CH2Cl2の溶媒系中に注い だ「400mL」のMerckシリカゲル60)により、2% TEA/CH2Cl2中のメタノールの グラジエント(2%(16個の50-mL画分)、3%(8×50mL、10×25mL)、4% (16×50mL)および5%(6×50mL))を用いて、分画した。以下のように、3 つのプールを単離した:プール#1、画分24〜34:最初に溶出する異性体、1.62 グラム;プール#2、画分23〜32:異性体の混合物、0.73グラム;そしてプール #3、画分33〜40:2番目に溶出する異性体、1.2グラム。 TBDMS 基の脱離は、テトラブチルアンモニウムフルオライド(「TBAF」)を用 いて達成した。19mLのアセトニトリル中のシリカ精製した DMT-T-O-PO(NH-(CH2)3 -N(CH3)2)-O-T-O-TBDMS(最初の精製物からのプール#1(1.14グラム;0.95ミリ モル))を、5当量のTBAF(THF 中1Mの TBAF の5mL)で2.5時間処理し、その 時間で、反応は事実上完結した。反応混合物を250mL の塩化メチレンで希釈し、 そして5%NaHCO3水溶液(250mL)および80%飽和NaCl水溶液(250mL)で 抽出した。有機相を固体NaSO4で乾燥し、濾過し、そして乾燥するまでエバポレ ートした。残渣をトルエン(100mL)およびアセトニトリル(2×200mL)ととも に共エバポレートした。プール#1からの粗製 DMT-T-O-PO(NH-(CH2)-N(CH2)2)-O- T-O-Hを、シリカゲルクロマトグラフィー(2%TEA/CH2Cl2溶媒系中に注いだ「 250mL」のMerckシリカゲル60)により、2% TEA/CH2Cl2中のメタノール(0〜 18%)のグラジエント(0%(4画分)、3%(4画分)、6%(8画分)、9 %(8画分)、12%(8画分)、15%(8画分)、18%(8画分))を用いて精 製し、50mLの画分を採取した。画分32〜40をプールした。 プールした画分32〜40の濃縮により、純粋なDMT-T-O-PO(NH-(CH2)3-N(CH3)2)- O-T-OH(最初に溶出する異性体;0.61グラム;0.57ミリモル)を得た。外部標準 としてd6-DMSOを用いたCH2Cl2中の31P NMR:8.3ppm(100%);外部標準として d6-DMSOを用いたCH3CN中の31P NMR:8.87ppm(100%)。 同様に、シリカ精製したDMT-T-O-PO(NH-(CH2)3-N(CH3)2)-O-T-O-TBDMS(最初 の精製物からのプール#3(0.8グラム;0.7ミリモル))を、5当量のTBAFで処理 した。DMT-T-O-PO(NH-(CH2)3-N(CH3)2)-O-T-O-TBDMS(プール#1)についての上 記のような、後処理(workup)および精製により、純粋な DMT-T-O-PO(NH-(CH2)3 -N(CH3)2)-O-T-OH(より遅い異性体;0.57 グラム;0.53 ミリモル)を得た。3 1 PNMR(外部標準としてd6-DMSOを用いたCH2Cl2):8.57ppm(98%)。 実施例2 DMT-T-O-PO(NH-(CH2)3-N(CH3)2)-O-T-O-P(N(iPr)2)-O-BCE の合成 DIPEA(5.7 ミリモル)を含有するCH2Cl2中の DMT-T-O-PO(NH-(CH2)3-N(CH3)2 )-O-T-OH(最初に溶出する異性体;0.61 グラム;0.57 ミリモル)をCl-P(N(iPr )2)-O-BCE(1.14ミリモル;2倍過剰)と反応させた、ここで、BCE は、β-シア ノエチルである。反応の進行を、2%TEA/CH2Cl2中の8%メタノール中におけ る TLC によりモニターした。反応混合物を4℃にて 18 時間放置した。反応混 合物を 250mL の塩化メチレンで希釈し、そして5%NaHCO3水溶液(250mL)およ び80%飽和NaCl水溶液(250mL)で抽出した。有機相を固体NaSO4で乾燥し、 濾過し、そして乾燥するまでエバポレートした。残渣をトルエン(50mL)および アセトニトリル(2×100mL)とともに共エバポレートして、0.6 グラムを得た (0.47 ミリモル)。31P NMR(外部標準として d6-DMSO を用いた CH3CN):14 8.5 、148.3 、8.87ppm(積分:ホスホルアミダイト対ホスホルアミデートの比1 /1)。 DMT-T-O-PO(NH-(CH2)3-N(CH3)2)-O-T-OH(2番目に溶出する異性体;0.57 グ ラム;0.53ミリモル)を、同様の手順を用いて、BCEホスホルアミダイトに変換 し、0.6 グラムの生成物を得た。31P NMR(外部標準としてd6-DMSO を用いたCH3 CN):148.5 、148.3、9.07ppm(積分:ホスホルアミダイト対ホスホルアミデー トの比1/1)。 DMT-T-O-PO(NH-(CH2)3-N(CH3)2)-O-T-O-TBDMS の立体異性体を、TLC およびシ リカ上のカラムクロマトグラフィーにより、容易に分離した。しかし、3'-O-TBD MS基の除去の後、それらをいずれの溶媒系におけるTLCによっても分割できなか った。 DMT-T-O-PO(NH-(CH2)3-N(CH3)2)-O-T-O-P(N(iPr)2)-(O-BCE)についてのNMRデ ータ。 (a)最初に溶出する異性体。1H NMR(CDCl3)δ(ppm):9.0(s、1H、NH、D により交換可能);7.48(s、1H、H6);7.45(s、1H、H6);7.45〜6.8(m、13 H、トリチル);6.16(t、1H、H1');6.15(t、1H、H1');5.05(m、1H、H3' );4.16(m、1H、H3');4.1(m、1H、H4');4.05〜3.9(m、2H、H5'、5'); 3.85(m、1H、H4');3.75(s、6H、OCH3);3.28〜3.21(m、2H、H5');2.9〜 2.7(m、4H、NCH2);2.46(m、2H、H2');2.3(s、6H);2.06(m、2H、H2') ;1.74(s、3H、CH3);1.7〜1.5(m、2H、CH2);1.43(s、3H、CH3);1.0(s 、9H);0.0(s、6H);31P NMR(CDCl3):8.75ppm。 (b)2番目に溶出する異性体:31P NMR(CDlI3):9.1ppm。 DMT-T-O-PO(NH-(CH2)3-N(CH3)2)-O-T-3'-O-P(N(iPr)2)-O-BCEについてのNMRデ ータ。 (a)最初に溶出する異性体:31P NMR:148.5ppm、147.9ppm、8.75ppm(ホスホ ルアミダイト/ホスホルアミデートの積分比=1:1)。 (b)2番目に溶出する:148.45ppm、147.96ppm、9.1ppm(ホスホルアミダイト /ホスホルアミデートの積分比=1:1)。 実施例3 5'-O-DMT-U(2'-O-(CH3))-3'-O-P(O)(NH-(CH2)3-N(CH3)2)- 5'-O-U(2'-O-(CH3))-3'-OR の合成 5'-O-DMT-U(2'-O-(CH3))-3'-O-P(O)(NH-(CH2)3-N(CH3)2)-5'-O-U(2'-O-CH3)-3 '-OR(ここでRはTBDMS、HまたはP(O-CH2CH2CN)-N(iPr)2である)を、以下のよ うに合成した。 7.9ミリモルの5'-O-DMT-U(2'-O-CH3)-3'-O-P(O-CH3)-N(iPr)2(MW721)を、市 販の5'-O-DMT-U(2'-O-CH3)-3'-OH(ChemGenes(Waltham、MA)から購入した)か ら調製した。5'-O-U(2'-O-CH3)-3'-O-TBDMS を、5'-O-DMT-U(2'-O-CH3)-3'-OH( Monomer Sciences(Huntsville、AL)から購入した)から調製した。5'-O-DMT-U (2'-O-CH3)-3'-O-P(O-CH3)-N(iPr)2(MW7210)(7.9 ミリモル)と5'-O-U(2'-O- CH2)-3'-O-TBDMS(8ミリモル)とを、テトラゾール(16ミリモル)の存在下で 、まずカップリングして、十分に保護された誘導体を調製し、ホスファイトトリ エステル中間体を得た。ホスファイトトリエステル中間体(VII)(実質的に実 施例1に記載の通り、水性後処理(aqueous workup)の後に直接使用した)を、 2倍過剰の3-ジメチルアミノプロピルアミンと混合し、そしてCH3CN中の0.1Mヨ ウ素溶液80mLと反応させた。実施例1に記載の水性後処理の後、この反応で8.54 グラムの粗製生成物を得た。31P-NMR(外部標準としてd6-DMSO を用いたCH3CN において):8.9および9.5ppm。 実施例1および2の記載と同様にシリカゲルクロマトグラフィー(「700mL」 のMerckシリカゲル60)による精製を行って、2つの画分プールを得た:最初に 溶出する画分(画分番号32〜44、1.69グラム、31P-NMR 8.9ppm(100%))お よび画分番号47〜60、低速、1.62グラム、31P-NMR 8.9ppm(>5%)、9.5ppm (80%)、10.2+10.7ppm(合計18%)(正体不明)。 実施例4 立体規定ホスホルアミデート結合 を交互に有するカチオン性オリゴマーの調製 アニオン性および立体均一なカチオン性ホスホルアミデート結合を交互に有す るオリゴヌクレオチドを、カチオン性の立体異性体的に純粋な Tp(+)T ダイマー ホスホルアミダイトを取り込むことにより調製した。ここで、Tp(+)Tは、ヌクレ オシド間のリン原子上のカチオン性ジメチルアミノプロピルアミド置換基を示し 、そしてTp(-)Tは、従来のホスホジエステルヌクレオシド間結合を示す。 以下のオリゴマーを、実施例1〜3に記載した方法を用いて合成した:(Tp(+) Tp)7T(最初に溶出する異性体を用いる);(Tp(+)Tp)7T(2番目に溶出する異性 体を用いる);および(Tp(+)Tp)7T(ポイントラセミ化合物、すなわち、任意の 1位置における第1および2番目に溶出する異性体のランダム混合物)。 カチオン性ダイマーを用いたオリゴマー合成を、Millipore Expedite DNA 合 成装置上で、10 分間のカップリング工程を用いて行った。DMT-Tp(+)T BCE(最 初に溶出する異性体または2番目に溶出する異性体、あるいはポイントラセミ化 合物(ほぼ等量の第1および2番目に溶出する異性体))を、乾燥アセトニトリ ルに溶解して、0.1M の濃度にした。合成したオリゴマー配列は、7サイクルの ダイマー付加によるDMT-(Tp(+)Tp)7Tであった;最終DMTは取り出されなかった。 NH4OH水溶液を用いて(1時間/20℃)、粗製オリゴマーを支持体から切断した 。上清を濃縮し、そして残渣を 400 μL の水に再溶解した。20 分付近に1つの 主要なピーク溶出を示したすべての場合、高速液体クロマトグラフィー(HPLC) による粗製オリゴマー生成物の分析を、実験のセクションに記載したように行っ た。 完全長DMT生成物を逆相HPLC(「RP-HPLC」)により、100μL(約43A260単位 )の注入により精製した。20 分付近のピーク溶出を集め(約1 mL)、そしてエ バポレートして乾燥した。残渣を 200 μL の 80%酢酸水溶液に1時間再溶解し て、5'-末端の DMT 基を除去した。酸溶液をエバポレートにより除去し、そして 残渣を、100μL の80%酢酸水溶液に再溶解した。溶液を1時間室温にて放置し 、次いで、エバポレートして乾燥した。残渣を約0.5mLの水に溶解した。水溶液 を約0.5mL の酢酸エチルで2回洗浄し、次いで凍結乾燥した。細かい粒子状の物 質を遠心分離により除去した。脱トリチル化したオリゴマーを、最終的に RP- HPLCにより、上記と同じ手順を用いて精製した。 実施例5 異性体分解によるダイマーブロックの調製 本実施例に記載する方法は、1つのモノマータイプを用いた、固体支持体上で のモノマー単位からのカチオン性オリゴマーの合成に使用し得る。この方法は、 ヌクレオシドメチルホスホルアミダイトを用いて例証された。 A.ホスホロチオエートダイマーTp(S)T を、ピリジン中の2〜4倍過剰のMeS O2-Cl で処理した。出発物質を完全に消費して、2つの新たな31P NMR シグナ ルを 67ppm/68ppm で得た。反応混合物をジメチルアミノプロピルアミン(「DM APA」)でクエンチしたとき、67ppm/68ppm のシグナルは、直ちに、72ppm/73p pmの新たなペアに置き替えられた;Nu-O-P-(O)(NH-R)-O-Nuに対応する、8.8ppm /9.4ppmのシグナルは、観察されなかった。 B.20℃にて、MeSO2-Cl(20μ L;2倍過剰)を、ピリジン中の5'-O-DMT-T-O -P(S)O-O-5'-T-3'-O-TBDMS(0.2M 溶液の 0.6mL)に添加した。反応は、31P NM Rにより67/6ppmおよび67/0ppmの2つの新たなシグナルで判断されるように、 数分で完了した。DMAPA(ホスホロチオエートに対して4倍過剰)を添加し、そ して反応を進行させた。5分より短い時間の後、31P NMR は、67.6ppm および6 7.0ppmの2つのシグナルが完全に消失し、新たな73.5ppmおよび72.9ppmの、2つ のシグナルに置き替えられたことを示した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、 NaHCO3およびNaCl で抽出した。粗製生成物の TLC は、2つの DMT/糖陽性スポ ットを示し、これは、2%TEA/8%MeOH/90%CH2Cl2中で、5'-O-DMT-T-O-P(O) (NH-(CH2)3-N(CH3)2)-O-5'-T-3'-O-TBDMSよりわずかに速く移動した。従って、 反応は排他的に、いずれのS活性化を伴うことなくO活性化に導く。 実施例6 カチオン性ヌクレオシド間ホスホルアミデート結合を有する カチオン性ダイマーの調製 本実施例は、カチオン性ホスホルアミデート結合したオリゴマーの2段階合成 を記載する。この反応は、メチルホスファイト-トリエステル結合を、ジチオジ ピリジンで酸化して、活性化S-Pyr-ホスホロチオジエステルを得、続いてアミ ンで置換して所望のホスホルアミデートジエステル結合を得る工程を包含する。 このスキームは、カチオン性ホスホルアミデート結合オリゴマーの固相合成に関 して魅力的である。鎖延長の間、オリゴマーはアミン溶液に曝されず、そして反 応の終了時にすべてのS-Pyr-ホスホロチオジエステル結合は、ホスホルアミデ ート結合に変換される。 トリエチルアミン(0.1mL)を、CH3CN 中の DMT-O5'-T-O3'-P(O-(CH3))-O5'-O3' -TBDMS の溶液(0.3mL;0.2M)に添加した。CH3CN 中の5倍過剰のジチオピリ ジン(0.3mL;1.0M)を添加し、そして反応を 20℃にて進行させた。反応の経過 に続いてNMRを行った。 出発物質の2つの立体異性体に対応する最初の 140ppm の2つのシグナルは、 3時間後に消失し、そして DMT-O5'-T-O3'-PO(S-Pyr)-O5'-T-O3'-TBDMS の2つ の立体異性体に対応する20.3ppm/20.6ppmの新たな2つのシグナルに置き換わっ た。 0.2mL の3-ジメチルプロピルアミンを、NMRチューブに直接加えた。約1時間 後、20.3ppm/20.6ppm シグナルは、DMT-O5'-T-O3'-PO(NH-(CH2)3-N(CH3)2)-O5' -T-O3'-TBDMSの2つの立体異性体に対応する9.1ppm/8.8ppmの2つの新たなシグ ナルに置き換わった。薄層クロマトグラフィー分析により、ヌクレオチド的な物 質のみが、実施例1に記載の方法により調製された化合物の純種のサンプルとと もに共移動することを確認した。 実施例7 カチオン性ホスホルアミデート結合の オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション特性への効果 オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーション特性へのカチオン性ヌクレオシ ド間結合の効果を、アニオン性およびカチオン性ホスホルアミデート結合を交互 に有するオリゴヌクレオチドを用いて評価した。カチオン結合は立体異性体的に 純粋であった。従って、カチオン性オリゴヌクレオチドを合成するのに用いたダ イマーブロックは、実施例1に記載されたように調製した、立体異性体的に純粋 な Tp(+)T ダイマーホスホルアミデートであった。ポイントラセミの[Tp(+)Tp(- )]7T(ここでp(+)およびp(-)は上記に定義された通りである)を、Letsinger ら(1988)J.Am.Chem.Soc.110:4470〜4471 に記載された通りに合成した。[Tp(+ )Tp(-)]7Tの構造を有するオリゴヌクレオチドアナログを、固体支持体上で、シ リカゲルカラムから最初にまたは2番目に溶出する 5'-O-DMT-Tp(+)T-3'-P(N(iP r)2-O-CH2CH2CN の純粋な立体異性体、あるいは最初に溶出する異性体と2番目 に溶出する異性体とのポイントラセミ混合物のいずれかを用いて、標準的なホス ホルアミダイト化学を用いて合成した。各合成の生成物を、RP-HPLC によりDMT 形態で精製し、続いて80%酢酸水溶液で脱トリチル化した。最終生成物を貯蔵の ために凍結乾燥した。 陽性および陰性結合を交互に含有するカチオン性ホモチミジンオリゴヌクレオ チドのハイブリダイゼーション特性を、ポリ(dA)およびポリ(A)標的配列に 対して評価した。15mM リン酸緩衝液(pH 7.3)において、Perkin Elmer Lambda 2 UV/Vis 分光光度計で、熱融解分析を行った。カチオン性オリゴヌクレオチ ドの濃度は約5μ M であった。1℃/分の温度勾配で、260nm、280nm、および3 30nm において、吸光度の変化を測定した。Tmは、温度に対するA260のプロッ トにおける最大傾斜領域の中点に対応する温度である。 二重鎖形成についてのオリゴヌクレオチド配列および融解温度を表1および2 に示す。 表1および表2のハイブリダイゼーションデータは、速く溶出する立体異性体 形態に対応する立体異性体的ホスホルアミデート結合を有するカチオン性オリゴ ヌクレオチドが、DNA標的と非常に安定な二重鎖を形成することを示す。加えて 、試験したカチオン性オリゴヌクレオチド(最初に溶出する、またはポイントラ セミ化合物)についての二重鎖安定性が示されたこれらのデータは、実質的に塩 濃度非依存性であった。このハイブリダイゼーション挙動は、天然に発生する全 アニオン性オリゴヌクレオチド(塩濃度に非常に依存するそのDNA標的と二重鎖 を形成する)ときわめて異なる。一般的に、2番目に溶出する立体異性体に対応 する立体異性体的ホスホルアミデート結合を有するカチオン性オリゴヌクレオチ ドは、DNA標的との安定な二重鎖を形成しない。 例えば、この実験において、正常な全アニオン性オリゴヌクレオチド-ポリ(d A)二重鎖についてのTmは、塩濃度が1.0Mから0.1Mまで、さらに塩添加なしまで 下げられた場合、53℃から35℃まで、さらに25℃まで減少した。対照的 に、最初に溶出する Tp(+)T 異性体から調製されたカチオン性オリゴヌクレオチ ドは、塩濃度非依存性である最高のTm値を有した。塩がない場合でさえ(この 条件下では、天然オリゴマーに対する二重鎖安定性の劇的な損失が観察された) 、最初に溶出する Tp(+)T 異性体から調製されたカチオン性オリゴヌクレオチド で得られたTm値は56℃であった。2番目に溶出する Tp(+)T 異性体から調製さ れたカチオン性オリゴヌクレオチドは、塩がない場合および0.1M NaCl の場合に 、ポリ(dA)と安定な二重鎖を形成しなかった。1.0M NaCl の場合でさえ、2番 目に溶出する異性体は、最初に溶出する異性体から調製されたカチオン性ヌクレ オチドで得られたTm値より低いTm値(-17℃)を示した。Tp(+)T のポイントラ セミ混合物から調製されたカチオン性オリゴヌクレオチドは、塩濃度が0および 低い場合、中間の安定性を有する二重鎖DNA分子を形成した;しかし、ポイント ラセミ化合物についてのTm値は、塩非依存性であり、そして塩が添加されない 場合、ポイントラセミ化合物で得られたTm値は、全アニオン性オリゴヌクレオ チドよりも大きかった。 より高いTm値を反映して、ポリ(A)標的との二重鎖安定性は、最初に溶出 するカチオン性オリゴマーについて、全アニオン性オリゴマーについてよりも高 かった。2番目に溶出する異性体は、ポリ(A)と安定な二重鎖を形成しなかった が、ポイントラセミ化合物は、中間の二重鎖安定性を示した。 実施例8 カチオン性ホスホトリエステル結合の オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション特性への効果 (1)全標準ホスホジエステルヌクレオシド間結合(5'-TTTTTTTTTTTTTTT-3'); (2)交互のアニオン性標準 PDE 結合およびカチオン性ホスホルアミデートヌクレ オシド間結合、ここでカチオン性 N-置換基はジメチルアミノプロピルである( [Tp(N+)Tp(-)]7T と表す)(Letsinger ら(1988)J.Am.Chem.Soc.110:4471 〜4472);および(3)交互の標準 PDE 結合およびカチオン性ホスホトリエステル ヌクレオシド間結合、ここでカチオン性置換基はジメチルアミノプロピル(「[ Tp(O+)Tp(-)7T]」と表す)である(固体支持体上で、標準的なホスホル アミダイト化学を用いて合成される)を有する3つのチミジンオリゴヌクレオチ ドを調製した。 交互の陽性および陰性の結合を含有するカチオン性ホモチミジンオリゴヌクレ オチドのハイブリダイゼーション特性を、ポリ(dA)に対して、実施例7に記載 したように評価した。結果を表3に示す。 表3のデータは、[Tp(O+)Tp(-)]7Tオリゴマーが、塩濃度に非依存性であり、 そして全アニオン性チミジン 15 マーよりも、10℃(0.1M NaCl)および 21℃( NaClなし)高いTmを有することを示す。加えて、[Tp(O+)Tp(-)]7Tオリゴマーは 、[Tp(N+)Tp(-)]7Tオリゴマーよりも安定なポリ(dA)との二重鎖を形成する。 実施例9 チミジンおよび2'-O-メチルウリジン両性イオン性誘導体の 二重鎖標的へのハイブリダイゼーション 両性イオン性のチミジンおよび2'-0-メチルウリジン誘導体の二重鎖標的 d(T1 5 C4A15)へのハイブリダイゼーションを研究し、このようなオリゴヌクレオチド の、二本鎖DNAについてのプローブとしての有用性を示した。他のオリゴマーの 非存在下で、d(T15C4A15)は、高安定性のdT.dA幹(stem)を有する自己相補的( self-complementary)構造を形成する(0.1 M NaCl 中でTm62℃;1 M NaCl中で Tm78℃)。すべての立体均一両性イオン性オリゴマーを、上記実施例1から6 までに記載した手順、または Horn ら(1996) Tetrahedron Lett.37:743〜 745およびChaturvedi ら(1996)Nucleic Acids Res.24:2318〜2323に記載さ れた手順を用いて調製した。上記のように、より高いRfを有する立体異性体を 、本明細書中で、「最初に溶出する」異性体と表し、より低いRfを有する立体 異性体を、本明細書中で、「2番目に溶出する」異性体と表す。 オリゴチミジレート誘導体の二重鎖標的 d(T15C4A15)に対する親和性は、プロ ーブの電荷および立体化学ならびに溶液のイオン強度に強く依存する(表4)。 両性イオン性異性体の1つ、d(T+T-)7T(最初に溶出する)は、0.1M NaCl 中で さえ、標的との比較的安定な三本鎖複合体を形成した。d(T+T-)7T(最初に溶出 する)と d(T15C4A15)との等モル混合物についての融解曲線は、両性イオン性鎖 の二重鎖セグメントからの解離についての遷移(Tm24℃)、ならびに d(T15C4A15 )の変性についての遷移(Tm68℃)を示した。そして0℃における d(T+T-)7 T(最初に溶出する)のd(T15C4A15)での滴定について滴定液対A260のプロットは 、dT.dA.dT モチーフを有する複合体のために、2つのオリゴマーの等モル濃度 での遷移点を示した(データは示さず)。同じ条件下で、dT15も両性イオン性異 性体オリゴマーd(T+T-)7T(2番目に溶出する)もd(T15C4A15)と顕著には相互作 用しなかった。高塩溶液(0.1M NaCl)では、dT15は、d(T15C4A15)に結合した( Tm30℃)。d(T+T-)7T(最初に溶出する)により形成した複合体の安定性はまた 、塩濃度の増大とともに増加した(1.0M NaCl 中でのTm32℃)。しかし、Tmの 上昇は、全アニオン性プローブの場合よりも低かった。オリゴマーd(T+T-)7T( 2番目に溶出する)は、1M NaCl 中でさえも、d(T15C4A15)と顕著に結合しなか った。 ホスホジエステルオリゴヌクレオチドプローブ中の2'-O-メチルウリジンによ るチミジンの置換が、プローブとで形成される三本鎖複合体の安定性を増強する ことが示されている(Escude ら(1992)C.R.Acad.Sci.Paris III、315:521〜52 5)ので、立体異性体的オリゴマー(U'+U'-)7dT(最初に溶出する)および(U'+U' -)7dT(2番目に溶出する)を調製して、二本鎖標的への両性イオン性オリゴヌ クレオチドの結合に対するこの置換体の効果を調べた。(U'+U'-)7dT(最初に溶 出する)(Tm35℃、0.1M NaCl)は、チミジンアナログ、d(T+T-)7T(最初に溶 出する)(Tm24℃、0.1M NaCl)よりも効果的にd(T15C4A15)に結合した。 異性体オリゴマー(U'+U'-)7dT(2番目に溶出する)も、その対応するホスホジ エステルコントロールU'14dT も、これらの条件下ではd(T15C4A15)と顕著に相互 作用しなかった。三本鎖複合体についての結果とは対照的に、2'-O-メチルウリ ジン誘導体(U'+U'-)7dT(最初に溶出する)は、ポリ(dA)の等価物への結合が 、チミジンアナログd(T+T-)7T(最初に溶出する)より効果的でないことが見出 された。0 M NaCl、0.1M NaCl、および1.0M NaCl 溶液中での二本鎖複合体の形 成についてのTm値は、それぞれ、(U'+U'-)7dT(最初に溶出する)について35℃ 、36℃、および41℃であり、そして d(T+T-)7T(最初に溶出する)については、 58℃、58℃、および58℃であった(Horn ら、Tetrahedron Lett.前出を参照のこ と)。 混合 dT、dC オリゴマーd(T+T-)2(T+C-)5T(最初に溶出する)および d(T+T-)2 (T+C-)5T(2番目に溶出する)のデータを表5に示す。標的d[A5(GA)5T4(TC)5T5 ]は、用いた条件(pH 7.0 においてTm68℃、そして pH6.0 においてTm67℃;0.1M NaCl)下で自己会合する。dT、dC ペンタデカマーは、d TまたはdU'ペンタデカマーがd(T15C4A15)に結合する親和性よりも高い親和性で 、d[A5(GA)5T4(TC)5T5]に結合し、そして、dC を含有する三本鎖構造について予 想された(Lipsett、M.N.、J.Biol.Chem.239:1256〜1260(1964))ように、親 和性は、pH 6において、pH 7の場合よりも大きかった。両性イオン性プローブ の1つ、d(T+T-)2(T+C-)5Tb(最初に溶出する)、および標的d[A5(GA)5T4(TC)5T5 ]により、pH 7の低塩溶液(0.1M NaCl)中で、三本鎖複合体の熱的安定性が形 成された。Tm値は、対応する全ホスホジエステルプローブによって形成された 複合体についてのTm値よりも23℃高かった。両性イオン性オリゴヌクレオチド の高い親和性が、配列ならびにイオン電荷およびリンにおける立体化学に依存す ることが、実験により示された。この実験で、d(T+T-)7T(最初に溶出する)は 、不適合の標的、d[A5(GA)5T4(TC)5T5]とペアになり、そしてd(T+T-)2(T+C-)5Tb (最初に溶出する)は、同様に、d(T15C4A15)とペアになった。これらの系のい ずれもが、安定な三本鎖複合体を与えなかった(表4および5)。 3つのペアの立体異性体的両性イオン性15マーをこの研究のために調製した。 第1のペアはチミジンから誘導され、第2のペアは2'-O-メチルウリジンから誘 導され、そして第3のペアはチミジンおよびデオキシシチジンから誘導された。 それぞれの場合において、所定のオリゴマーにおけるすべてのホスホルアミデー ト結合は、同じ形状を有した。熱変性実験は、三本鎖複合体の形成におけるこれ らの交互カチオン性−アニオン性オリゴヌクレオチドの関係が、改変されたリン 酸結合のキラリティに非常に依存することを示した。 それぞれの場合、立体異性体的なプローブの1つ(最初に溶出する異性体と表 される)は、対応する全ホスホジエステルプローブが結合するよりも効果的に相 補的二本鎖 DNA 標的に結合する。pH 7の0.1M NaCl 水溶液中におけるTmの増 強は、dTおよびdT、dC両性イオン性15マー(d(T+T-)7T(最初に溶出する)および d(T+T-)2(T+C-)5T(最初に溶出する))について、20℃のオーダーであり、そし て 2'-O-メチルウリジン誘導体((U'+U'-)7dT(最初に溶出する))について、約3 5℃である。1M NaCl 溶液中におけるTmの増強は、比較して小さいが、しかし依 然とし顕著である。プローブはいくつかのdCユニットを含むが、pH 7において 、d(T+T-)2(T+C-)5T(最初に溶出する)の親和性が比較的高いことは注目すべき である。二本鎖標的に対するこの非対称的な混合塩基プローブの強力な結合は、 2つのピリミジンおよび1つのプリン鎖から誘導された他の三本鎖複合体におい てと同様に、第3の鎖がプリン鎖と平行に配向する構造と一致する。 最初に溶出する立体異性体的オリゴマーでの結果と対照的に、リンにおける配 置が反対であるホスホルアミデートオリゴマー(2番目に溶出する)は、二本鎖 標的に対して非常に低い親和性を示した。異性体の絶対的配置がまだ確定的に指 定されてなく、そして三本鎖複合体のジオメトリーについての構造的情報が限定 されているので、これらの相違の理由についての推測は早尚である。しかしなが ら、興味深いことに、二本鎖DNAに対するオリゴヌクレオチドプローブの結合を 有利にするホスホルアミデート連結における配置は、二本鎖複合体を得るための 一本鎖標的への結合を有利にするものと同じである(Horn ら、Tetrahedron Let t.前出)。 Gryaznovらは、オリゴデオキシリボヌクレオチドN3'-P5'ホスホルアミデート 誘導体がDNA二重鎖に結合して異常に安定なpyr.pur.pyrおよびpur.pur.pyr複 合体を与えることを示している(Gryaznov ら、(1994)J.Am.Chem.Soc.116:314 3〜3144 および Gryaznov ら、(1995 Proc.Natl.Acad.Sci.USA、92:5798〜580 )。Nielsen らは、「ペプチド核酸」(PNA)が、鎖侵入により、適切なDNA配列 と相互作用してPNA.pur.PNA三本鎖セグメントを与えることを見出した(Nielsen ら、(1991)Science 254:1497〜1500;Cherny ら、(1993)Proc.Natl.Acad.S ci.USA、90:1667〜1670;およびNielsen ら、(1993)NucleicAcids Res.21:19 7〜200)。立体均一カチオン性ホスホルアミデート誘導体は、二本鎖DNA標的に 強力に結合するオリゴヌクレオチドアナログの別のファミリーを含む。これらの 3つのファミリーは、物理的および化学的性質ならびに、疑いなく、生物学的系 における挙動もまた、互いに異なるので、それらは、化学者に、特定のアプリケ ーションのための DNA 結合剤を調製(tailoring)する豊富な機会を提供する。 実施例10 Horn ら(Tetrahedron Lett.前出)は、以前に、1M NaCl 溶液における d(T+T -)7T(2番目に溶出する)とポリ(dA)との1/1 dT/dA 混合物について、26 0nm で得られた融解曲線の異常な特徴に言及した。融解曲線はTm値で約 20℃異 なる2つの遷移を示した。第1の遷移は、2つの d(T+T-)7T(2番目に溶出す る).ポリ(dA)二重鎖セグメントの可逆的な不均化から生じて、dA.dA.dT モチ ーフおよび d(T+T-)7T(2番目に溶出する)の鎖を有する三重鎖を与えるようで あり、そして第2の遷移は、遊離のポリ(dA)および d(T+T-)7T(2番目に溶出 する)を与える三重鎖の可逆的解離を示す。いくつかの証拠がこの結論を支持す る。 (i)2つの遷移が、280nm で測定した融解曲線、および260nm で測定した融解 曲線において現れる(Chaturvedi ら、Nucleic Acids Res.前出、を参照のこと )。280nm 曲線中のより高い温度遷移は淡色(hypochromic)である。特徴的に は、dT.dA 二重鎖および dT.dA.dT 三重鎖の解離についての遷移は、これらの波 長で濃色(hyperchromic)である。この結果は、新規構造を有する複合体の解離 を示す。 (ii)低塩溶液(0〜0.1M NaCl)中で得られた融解曲線は、塩濃度に非依存的 な1つの遷移(Tm約22℃)を示した。塩濃度が増加するにつれて、第2の遷移 が、次第により高い温度に現れた。第2の遷移についての塩依存性は、両性イオ ン性および2つのアニオン性鎖を含有する三本鎖複合体の解離についての予想と 一致する。 (iii)オリゴマーの溶液を 80℃から0℃までゆっくり冷却することによって得 られる会合曲線は、遷移が完全に可逆的であることを示した。さらなる試験とし て、1M NaCl 中のd(T+T-)7T(2番目に溶出する)とポリ(dA)との1 dT/1 dA 混合物を 80℃から 25℃まで冷却し、そしてその低い方の温度で2時間保持して ゆっくりと平衡化を起こさせた。その2時間の間には吸光度の変化は起こらなか った。これは、系がこの温度において安定であることを示している。次いで、温 度が、低い方の遷移についての範囲を超えて 18℃までさらに下げられた場合、2 60nmでの吸光度は急速に低下し、そして2分間以内に平衡に達した。 (iv)1 dT/2 dA ヌクレオチド比の d(T+T-)7T(2番目に溶出する)とポリ (dA)との混合物を0℃から 80℃まで加熱すると、1つの遷移(Tm42℃;1M N aCl)が観察された。このことは、三本鎖複合体が過剰の d(T+T-)7T(2番目に 溶出する)が存在しない場合、0℃で安定であることを例示している。 (v)これらの結果に一致して、1M NaCl(pH 7.0)中の d(T+T-)7T(2番目に溶 出する)のポリ(dA)での滴定は、30℃においては、0℃における場合の2倍の ポリ(dA)を消費し、そしてその遷移点は、30℃での1 dT/2 dA 複合体、お よび0℃での1 dT/1 dA 複合体の形成に対応した。コントロールとして、dT1 5 をまた同じ条件下でポリ(dA)により滴定した。これらの実験は、遷移点が、1 .0M NaCl 中0℃、1.0M NaCl 中30℃、および0.1M NaCl 中0℃での滴定につい て、予想通り、それぞれ2 dT/1 dA、1 dT/1 dA、および1 dT/1 dAに対応す ることを示した。また、0.1M NaCl 中0℃での d(T+T-)7T(2番目に溶出する) の滴定は、1 dT/1 dA比を与えた。 (vi)1.0M NaCl 中で、d(T+T-)7T(2番目に溶出する)と、d(CCA15CC)の1つ または2つの等価物との混合物を加熱すると、1つの遷移(Tm26℃)が見られ た。この結果は、ポリ(dA)の場合の第2の遷移の出現が、ポリ(dA)が dA.dA .dT 三本鎖複合体を安定化するヘアピン構造に折り畳まれ得るという事実に関連し得 ることを示唆した。したがって、本発明者らは、d(T+T-)7T(2番目に溶出する )と、より短く、十分に規定されたオリゴマーd(A15C4A15)(これも、ヘアピン 構造に折り畳まれ得る)とのハイブリダイゼーションを試験した。形成した複合 体はいくらかより不安定であった(1.0M NaCl 中で、不均化反応についてTm約1 7℃、そして三重鎖の解離についてTm約 32℃;Chaturvedi ら、Nucleic Acid R es.前出、を参照のこと)が、この標的は、実際に、ポリ(dA)の挙動を擬態し た。d(A15C4A15)単独についての加熱曲線との比較は、これらの遷移点が実際に 、d(T+T-)7T(2番目に溶出する)とこの標的オリゴヌクレオチドとの相互作用 を反映していることを示した。ポリ(dA)の場合と同様に、遷移は可逆的であっ た。 d(T+T-)7T(2番目に溶出する)およびポリ(dA)からの2つの異なる複合体 の形成はさらに、CD スペクトルデータ(Chaturvedi ら、Nucleic Acids Res.、 前出を参照のこと)により支持される。5℃、1M NaCl 中で、等濃度の dT およ びdAユニットを含有するd(T+T-)7T(2番目に溶出する)とポリ(dA)との混合 物の CD スペクトルは、0.1M NaCl 中での、d(T+T-)7T(2番目に溶出する)と ポリ(dA)との同じ組合せの CD スペクトル、ならびに0.1M NaCl 中および1 M NaCl 中のポリ(dT).ポリ(dA)のスペクトルと非常に類似している。255nm〜 300nm の領域で観察される2つのピークおよび谷(trough)は特徴的であり(We lls ら(1970)J.Mol.Biol.54:465〜497を参照のこと)、そしてポリ(dT). ポリ(dA)の二重鎖のサインとしての役割を果たす。これらのすべての系におけ るスペクトルの類似は、塩基のスタッキングがすべての場合においてほとんど同 じであることを示す。したがって、これらのデータは、5℃、1 M NaCl 中にお ける、d(T+T-)7T(2番目に溶出する)およびポリ(dA)から誘導された複合体 についての従来の二重鎖構造を示す。d(T+T-)7T(2番目に溶出する)とポリ(d A)との溶液を 27℃まで加温した場合、非常に異なるスペクトルが得られた。24 7nm における谷は深くなり、259nm におけるピークは減少し、268nmにおける谷 は消失し、そして282nmにおけるピークは増大した。次いで、溶液を冷却したと き、27℃において得られたスペクトルは容易に、0℃において得られたスペクト ルに戻った。これらの変化は、溶液を加熱および冷却する際に 観察される UV吸収の変化によく相関する。さらに、27℃において得られるスペ クトルは、遊離 d(T+T-)7T(2番目に溶出する)とポリ(dA)との混合物につい て予想されたスペクトルとかなり異なる。本発明者らは、27℃において得られた スペクトルが、ポリ(dA)およびd(T+T-)7T(2番目に溶出する)から誘導され たdA.dA.dT三本鎖複合体の存在によるとする。この指摘は、27℃の1 M NaCl 中 における、2 dA/1 dT 比のポリ(dA)および d(T+T-)7T(2番目に溶出する) のCDスペクトルが、27℃での、1 dA/dT 比のポリ(dA)およびd(T+T-)7T(2番 目に溶出する)について得られたスペクトルに類似しているであろうという予想 、およびそれは5℃までの冷却の際に変化しないままであろうという予想に導く 。これらの結果は実際に観察された。 27℃の1M NaCl 中における、オリゴマーd(T+T-)7T(最初に溶出する)とポリ (dA)との1 dT/1 dA 混合物についての CD スペクトルは、ポリ(dT).ポリ(d A)二重鎖のスペクトルに非常に類似している。d(T+T-)7T(2番目に溶出する) の場合と対照的に、dA.dA.dT 三重鎖の形成についての証拠は見つからなかった 。CD スペクトルは、5℃に冷却する際に実際に変化せず、ポリ(dA)の第2の 等価物の添加によって顕著に変化しなかった。これらの結果は、融解曲線からの データを支持し、d(T+T-)7T(最初に溶出する)が、ポリ(dA)と二重鎖を形成 するが、dA.dA.dT三重鎖は形成しないことを示している。 驚くべき平衡のセットが、1M NaCl 溶液において2番目に溶出するd(T+T-)7T 異性体およびポリ(dA)または d(A15C4A15)を含有する系について見出された 。2番目に溶出するd(T+T-)7T 異性体およびポリ(dA)を1 dT/1 dA の比で 含有する系については、0℃において成分は二本鎖複合体を形成し;30℃におい ては成分はdA.dA.dT三本鎖複合体および遊離d(T+T-)7T(2番目に溶出する)の 等価物として存在し;そして 50℃においては複合体は完全に解離する。状態間 の遷移は、比較的鋭く(Tm22℃およびTm42℃)、そして平衡は、溶液を加熱お よび冷却する際に共に急速に確立される。d(A15C4A15)を含有する系は、同じ スキームに適合するが、dC4鎖はリンカーとして作用し、2つの dA15セグメント の配向を容易にする。ホスホルアミデート結合の配置の重要性は、オリゴマーd( T+T-)7T(最初に溶出する)が、d(T+T-)7T(2番目に溶出する)とは対照的に、 このタイプの三本鎖複合体を形成しなかったという事実によって示される。 これらの平衡における2つの特徴は、いくつかの関連する先例がないわけでは ないが、通常ではない:(i)排他的に dA.dA.dT 3つ組元素(triad)を含有する 安定な三本鎖複合体の形成;および(ii)二本鎖複合体の熱的に誘導された不均化 による三本鎖複合体の形成。多くの pur.pur.pyr 三重鎖の例が報告されている (Lipsett,(1964)J.Biol.Chem.239:1256〜1260;Anna ら、(1989)Scienc e 241:456〜459;Beal ら、(1992)Nucleic Acids Res.20:2773〜2776;お よびPilch ら、(1991)Biochemistry 30:6081〜6087、を代表的なケースとし て参照のこと)が、記載されている dA.dA.dT の3つ組元素を含む安定な複合体 はまた、dGユニットもプリン鎖の1つに含む。Pilchら、は「グアニン残基の存 在は、短いpur.pur.pyr三重鎖の安定化に重大であるようである」と記載してい る(Pilch ら、Biochemistry、前出)。しかし、リボヌクレオチドファミリーに ついて、Broitman ら、(1987)Proc.Natl.Acad.Sci.USA、84:5120〜5124 は、 三本鎖複合体、ポリ(A).ポリ(A).ポリ(U)を記載している。これは、ポ リ(A)の重合度が約28〜150の範囲にあるときに形成し得る。そしてLauceri ら、(1996)Angew.Chem.Int.Ed.Engl.35:215〜216は、低濃度のカチオン性ポ ルフィリンが、高分子量のポリ(A)(>400bp)からのポリ(A).ポリ(A) .ポリ(U)三本鎖複合体の形成を誘導することを示している。熱的に誘導され た不均化に関して、pyr.pur.pyr 複合体を与える例が、リボヌクレオチド[ポリ (A).ポリ(U)](Miles ら、(1964)Biochem.Biophys.Res.Comm.14:129 〜136;Stevens ら(1964)Biopolymers 2:293〜314;および Broitman ら、Pr oc.Natl.Acad.Sci.USA、前出)、およびデオキシリボヌクレオチドポリマー[ポ リ(dTdC).ポリ(dGdA)](Lee ら、(1979)Nucleic Acids Res.6:3073〜30 91;Lee ら、(1984)Nucleic Acids Res.12:6603〜6613;および Hampel ら 、(1991)Biochemistry 30:4455〜4459)の両方について報告されている。 オリゴヌクレオチドd(T+T-)7T(2番目に溶出する)を含むdA.dA.dT複合体の 異常な安定性、およびその形成に導く不均化反応は、プローブ中の立体均一側鎖 の存在を反映しなければならないようである。このキラリティーを有する両性イ オン性オリゴマーの性質は、オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションに基づ く新規な自己アセンブリー系を設計するのに有用であることを証明し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AU,CA,JP,M X (72)発明者 ホーン, トーマス アメリカ合衆国 カリフォルニア 94708, バークレー,アーチ ストリート 1583エ イ (72)発明者 レトシンガー, ロバート エル. アメリカ合衆国 イリノイ 60019, ウ ィルメッテ,サード ストリート 316 (72)発明者 バラサブラマニアム, タンジョーレ ナ ラヤナスワミー インド国 マドラス 600102, アナ ネ ガー イースト,ドア ナンバー60, ブ ロック ジェイ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下の構造(I)を有する少なくとも1つのカチオン性ヌクレオシド間結合 を有するオリゴヌクレオチド: ここで、 Wは、O、SおよびSeからなる群より選択され; XおよびYは、O、S、C(R4)R5からなる群より独立して選択され、ここでR4 およびR5はHおよびC1〜C6アルキル、ならびにNR6からなる群より独立して選択 され、ここで、R6はHまたはC1〜C6アルキルであり; Zは、O、S、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン およびNR7からなる群より選択され、ここで、R7はHまたはC1〜C6アルキルであ り、ただしW、XおよびYがOである場合、ZはO、SまたはNR7であり; R1は、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン、単環式 アリーレンおよび結合からなる群より選択され; R2およびR3は、H、C1〜C6アルキル、1〜4個のNH2基で置換されたC1〜C6ア ルキル、および単環式アリールからなる群より独立して選択されるか、あるいは R2およびR3は、5員環または6員環のアルキルまたはアリール環、またはN、O もしくはSを含む複素環を形成するよう結合され得;そして ここで、P*は2つの異なる立体異性体的配置で存在し得る不斉的なリン原子を 表し、 そして、さらに該結合は立体的に均一である。 2.以下の構造(I)を有する少なくとも1つのカチオン性ヌクレオシド間結合 を有するオリゴヌクレオチド: ここで、 WはSであり; XおよびYはOであり; ZはNHであり; R1は(CH2)3であり; R2およびR3はCH3であり;そして ここで、P*は、該ヌクレオシド間結合を含むヌクレオチドダイマーのポイント ラセミ混合物がシリカゲルカラムクロマトグラフィーを使用して分割される場合 、該結合が、最初に溶出した立体異性体の配置に対応する立体異性体的配置で存 在するような、不斉的なリン原子を表す。 3.カチオン性およびアニオン性ヌクレオシド間結合を交互に有するオリゴヌ クレオチドであって、該カチオン性ヌクレオシド間結合が以下の構造(II)を有す る、オリゴヌクレオチド: ここで、 Wは、O、SおよびSeからなる群より選択され; XおよびYは、O、S、C(R4)R5からなる群より独立して選択され、ここでR4 およびR5はHおよびC1〜C6アルキル、ならびにNR6からなる群より独立して選択 され、ここで、R6はHまたはC1〜C6アルキルであり; Zは、O、S、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン お よびNR7からなる群より選択され、ここで、R7はHまたはC1〜C6アルキルであり 、ただしW、XおよびYがOである場合、ZはOまたはSであり; R1は、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン、単環式 アリーレンおよび結合からなる群より選択され; R2およびR3は、H、C1〜C6アルキル、1〜4個のNH2基で置換されたC1〜C6ア ルキル、および単環式アリールからなる群より独立して選択されるか、あるいは R2およびR3は、5員環または6員環のアルキルまたはアリール環、またはN、O もしくはSを含む複素環を形成するよう結合され;そして ここで、Pは2つの異なる立体異性体的配置で存在していてもよいし、または そうでなくてもよい不斉的なリン原子を表し、 そして、さらに該結合は立体的に均一であってもよいしそうでなくてもよい。 4.以下の構造(II)を有する少なくとも1つのカチオン性ヌクレオシド間結合 を有するオリゴヌクレオチド: ここで、 Wは、O、SおよびSeからなる群より選択され; XおよびYは、O、S、C(R4)R5からなる群より独立して選択され、ここでR4 およびR5はHおよびC1〜C6アルキル、ならびにNR6からなる群より独立して選択 され、ここで、R6はHまたはC1〜C6アルキルであり; Zは、O、S、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン およびNR7からなる群より選択され、ここで、R7はHまたはC1〜C6アルキルであ り、ただしW、XおよびYがOである場合、ZはOまたはSであり; R1は、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン、単環式 アリーレンおよび結合からなる群より選択され; R2およびR3は、H、C1〜C6アルキル、1〜4個のNH2基で置換されたC1〜C6ア ル キル、および単環式アリールからなる群より独立して選択されるか、あるいはR2 およびR3は、5員環または6員環のアルキルまたはアリール環、またはN、Oも しくはSを含む複素環を形成するよう結合され;そして ここで、Pは2つの異なる立体異性体的配置で存在していてもよいし、または そうでなくてもよい不斉的なリン原子を表し、 そして、さらに該結合は立体的に均一であってもよいしそうでなくてもよい。 5.以下の構造(I)を有する少なくとも1つのカチオン性ヌクレオシド間結合 を含むオリゴヌクレオチドを製造する方法: ここで、 Wは、O、SおよびSeからなる群より選択され; XおよびYは、O、S、C(R4)R5からなる群より独立して選択され、ここでR4 およびR5はHおよびC1〜C6アルキル、ならびにNR6からなる群より独立して選択 され、ここで、R6はHまたはC1〜C6アルキルであり; Zは、O、S、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン およびNR7からなる群より選択され、ここで、R7はHまたはC1〜C6アルキルであ り、ただしW、XおよびYがOである場合、ZはO、SまたはNR7であり; R1は、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン、単環式 アリーレンおよび結合からなる群より選択され; R2およびR3は、H、C1〜C6アルキル、1〜4個のNH2基で置換されたC1〜C6ア ルキル、および単環式アリールからなる群より独立して選択されるか、あるいは R2およびR3は、5員環または6員環のアルキルまたはアリール環、またはN、O もしくはSを含む複素環を形成するよう結合され得;そして ここで、P*は2つの異なる立体異性体的配置で存在し得る不斉的なリン原子を 表し、 そして、さらに該結合は立体的に均一であり、 ここで、該方法は、 (a)該カチオン性ヌクレオシド間結合および3'-O-TBDMS保護基を含む、保護さ れたカチオン性ヌクレオチドダイマーのポイントラセミ混合物を合成する工程; (b)必要に応じて、該混合物中の該立体異性体を分割する工程; (c)工程(b)において単離された該カチオン性ヌクレオチドダイマーを脱保護 する工程; (d)工程(c)において提供された該脱保護されたカチオン性ヌクレオチドダイ マーを、Cl-P(N(iPr)2)-O-BCEとの反応によって、対応する3'-O-CH2CH2CNホスホ ルアミダイト誘導体に変換する工程;および (e)該3'-O-CH2CH2CNホスホルアミダイト誘導体を、オリゴヌクレオチド鎖の 保護されていないヒドロキシル含有末端ユニットに結合する工程、 を包含する、方法。 6.以下の工程を包含する核酸ハイブリダイゼーションアッセイ: (a)少なくとも1つのカチオン性ヌクレオシド間結合を含む標識されたオリゴ ヌクレオチドプローブを提供する工程; (b)該プローブを一本鎖分析物核酸とハイブリダイズさせて標識された二重鎖 を生成する工程;および (c)該標識された二重鎖を検出する工程。 7.前記カチオン性ヌクレオシド間結合が以下の構造(I)を有する、請求項6 に記載の核酸ハイブリダイゼーションアッセイ: ここで、 Wは、O、SおよびSeからなる群より選択され; XおよびYは、O、S、C(R4)R5からなる群より独立して選択され、ここでR4 およびR5はHおよびC1〜C6アルキル、ならびにNR6からなる群より独立して選択 され、ここで、R6はHまたはC1〜C6アルキルであり; Zは、O、S、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン およびNR7からなる群より選択され、ここで、R7はHまたはC1〜C6アルキルであ り、ただしW、XおよびYがOである場合、ZはO、SまたはNR7であり; R1は、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン、単環式 アリーレンおよび結合からなる群より選択され; R2およびR3は、H、C1〜C6アルキル、1〜4個のNH2基で置換されたC1〜C6ア ルキル、および単環式アリールからなる群より独立して選択されるか、あるいは R2およびR3は、5員環または6員環のアルキルまたはアリール環、またはN、O もしくはSを含む複素環を形成するよう結合され得;そして ここで、P*は2つの異なる立体異性体的配置で存在し得る不斉的なリン原子を 表し、 そして、さらに該結合は立体的に均一である。 8.前記オリゴヌクレオチドプローブがカチオン性およびアニオン性ヌクレオ シド間結合を交互に有し、ここで該カチオン性ヌクレオシド間結合が以下の構造 (II)を有する、請求項6に記載の核酸ハイブリダイゼーションアッセイ: ここで、 Wは、O、SおよびSeからなる群より選択され; XおよびYは、O、S、C(R4)R5からなる群より独立して選択され、ここでR4 およびR5はHおよびC1〜C6アルキル、ならびにNR6からなる群より独立して選択 され、ここで、R6はHまたはC1〜C6アルキルであり; Zは、O、S、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン お よびNR7からなる群より選択され、ここで、R7はHまたはC1〜C6アルキルであり 、ただしW、XおよびYがOである場合、ZはOまたはSであり; R1は、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン、単環式 アリーレンおよび結合からなる群より選択され;そして R2およびR3は、H、C1〜C6アルキル、1〜4個のNH2基で置換されたC1〜C6ア ルキル、および単環式アリールからなる群より独立して選択されるか、あるいは R2およびR3は、5員環または6員環のアルキルまたはアリール環、またはN、O もしくはSを含む複素環を形成するよう結合される。 9.前記カチオン性ヌクレオシド間結合が以下の構造(II)を有する、請求項6 に記載の核酸ハイブリダイゼーションアッセイ: ここで、 Wは、O、SおよびSeからなる群より選択され; XおよびYは、O、S、C(R4)R5からなる群より独立して選択され、ここでR4 およびR5はHおよびC1〜C6アルキル、ならびにNR6からなる群より独立して選択 され、ここで、R6はHまたはC1〜C6アルキルであり; Zは、O、S、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン およびNR7からなる群より選択され、ここで、R7はHまたはC1〜C6アルキルであ り、ただしW、XおよびYがOである場合、ZはOまたはSであり; R1は、C1〜C6アルキレン、C2〜C6アルケニレン、C2〜C6アルキニレン、単環式 アリーレンおよび結合からなる群より選択され;そして R2およびR3は、H、C1〜C6アルキル、1〜4個のNH2基で置換されたC1〜C6ア ルキル、および単環式アリールからなる群より独立して選択されるか、あるいは R2およびR3は、5員環または6員環のアルキルまたはアリール環、またはN、O もしくはSを含む複素環を形成するよう結合される。
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