JPH10509613A - 無針注射器に用いて好適な医療用ガラス容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 無針注射器として用いられて好適な円筒状医療用ガラス容器（１）は、液体（４）と該液体に接触するピストン（５）を含む。ラムでピストン（５）を操作することにより、液体（４）が高圧となり容器（１）の孔（３）を通って速やかに投薬される。加圧状態下でのガラス容器の破損を防止するため、包設スリーブ（６）が容器（１）の外側に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】 無針注射器に用いて好適な医療用ガラス容器 本発明は、ガラス容器に関し、特に高圧にさらされるものに関する。 国際出願ＷＯ９５／０３８４４明細書には、液体薬剤を皮膚下に注射するため の無針注射器が開示されている。注射の間、短時間に非常に高い圧力が発生する 。上記発明の好ましい実施形態は、ガラス容器、好ましくは円筒状ガラス容器内 において液体薬剤がディスペンサ内に蓄えられることを要請し、該ガラス容器を 圧力容器として用いる。これらの高い圧力に耐えるため、容器は厚い壁を備える 方がよい。しかしながら、厚い壁は容器をさらに不利にしかつ製造を高価にする 。これらの大きさおよびコストの不利益は、従来の皮下注射器と対比される無針 注射器の潜在的な利益を部分的に減殺する。本発明の好ましい実施形態の目的は 、このような厚い壁を備えることなしで、前記無針注射器に用いることができる ガラス容器を提供することである。 本発明は、ガラスが、その表面に圧縮力がかかった状態が維持されていても高 い圧力に抵抗することができる原理を用いている。ガラス破砕の受容説は、ガラ スに圧力がかかるときガラス表面の微小なきずが急成長し、その後、全体の表面 にきずが生じて破裂することでその破砕が起こると論じている。圧縮力でその表 面を握持することにより、きずの成長が起こる前にこの圧力に打ち勝つことがで きよう。 本発明によれば、中空ガラス体と、該中空ガラス体に圧縮力を加えるための圧 縮手段とを備えてなり、高い内圧に耐えるのに適した容器が提供される。 その一つの実施形態においては、圧縮手段が、好ましくはその円筒状の壁に圧 縮力を働かせるようにカプセル体に組み付けられて密着嵌合するスリーブである 。 直径が５ｍｍの口径と２．１９ｍｍの壁厚を有するホウケイ酸ガラスシリンダ が、８０バールの内圧と４０００バールの瞬間的な圧力にさらされると、やがて 破砕することが分かっている。さらに、シリンダは、前記圧力の二つ以上の印加 に耐えることは不可能である。０．０５ｍｍの僅かな締め代で嵌合されたポリカ ーボネートスリーブは、シリンダをして少なくとも２０のこのような圧力の印加 に損傷なしで耐えることを可能にする。 本発明の実施形態は唯一の図面に示され、この図面は概略縦断面図である。 図１は、内面および外面の双方が円筒状である壁によって画定され、その一端 にフランジ２を有し、かつ他端に排出オリフィスで終端したテーパー部分を有す る主本体部分を備えガラス無針注射器カプセル１を示している。カプセル１は注 射部４と自由に摺動可能なピストン５とを含んでいる。スリーブ６は、カプセル １の円筒状の壁に嵌合される干渉体である。スリーブ６のねじ山部７は、ねじ込 まれて注射作動器（図示しない）により保持される組み付けを可能にする。作動 器への組み付けを確実にすることについては、いくつかの例を示すと、スナップ 嵌め、若しくは超音波溶接、接着、または金属クリップのような多数の代替方法 がある。 使用に際しては、排出オリフィス３は、看者の皮膚にあてがわれ、自由ピスト ン５が作動器のラムによって打ち込まれる。この打ち込みは、注射部４に圧力の 急増を引き起こすことに変換される。これは、相応する引張力をカプセル１の壁 にもたらし、それを破砕せしめんとする。これは、水圧の衝撃から生じる引張力 に部分的にまたは全体的に抵抗し密着嵌合したスリーブ６によってもたらされる 圧縮力によって防止される。 このようにして、本発明は、高圧下にあるガラスカプセルの破損を防ぐことが 理解されよう。しかも、本発明は、保管時の損傷からガラスの表面を保護する。 スリーブ６は、ポリカーボネート、ポリエエーテルテトラフタレート、ポリス チレン、またはセルロースエステル（たとえば、セルロースアセテートプロピオ ネート）のような透明プラスチック製であることが好ましく、内容物の把握が可 能である。さらに、ガラスの耐力は、イオンスタッフィング、熱プレストレス、 またはエッチングによって向上される方がよいし、本明細書は本発明の目的を達 成するすべての物質および方法の組み合わせを許容する。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，Ｕ Ｇ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，Ｂ Ｙ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ， ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，Ｍ Ｄ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ， ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ライセンス，アンソニー，フィリップ イギリス・アイピー12 ４エイチアール サフォーク・ウッドブリッジ・ミルビュー クロース 44

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 中空ガラス体と、該中空ガラス体に圧縮力を加える圧縮手段とを備える、 高い内圧に耐えるように適合されたガラス容器。 ２． 前記中空ガラス体は、その少なくとも一部がほぼ円筒状であることを特徴 とする請求項１による容器。 ３． 内側に円筒状の壁が形成され、その一端にフランジを有し、かつ他端に排 出オリフィスで終端したテーパー部分を有する主本体部分を備え、無針注射器の カプセルとして用いられるのに適した請求項１による容器。 ４． 前記主本体部分の壁もまた外形が円筒状であることを特徴とする請求項３ による容器。 ５． 前記圧縮手段が、前記中空ガラス体の周囲に密着嵌合されたスリーブであ ることを特徴とする前述したいずれかの請求項によるガラス容器。 ６． 前記スリーブがプラスチック物質でなることを特徴とする請求項５による 容器。 ７． 前記プラスチック物質が透明であることを特徴とする請求項６による容器 。 ８． 前記プラスチック物質が、ポリカーボネート、ポリエーテルテトラフタレ ート、ポリスチレンおよびセルロースエステルからなる一群から選択されること を特徴とする請求項７による容器。 ９． 前記プラスチック物質がセルロースアセテートプロピオネートであること を特徴とする請求項８による容器。