JPH1050601A - 位置合わせ方法 - Google Patents

位置合わせ方法

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JPH1050601A
JPH1050601A JP8312420A JP31242096A JPH1050601A JP H1050601 A JPH1050601 A JP H1050601A JP 8312420 A JP8312420 A JP 8312420A JP 31242096 A JP31242096 A JP 31242096A JP H1050601 A JPH1050601 A JP H1050601A
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JP
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plate
plate alignment
alignment mark
center line
equation
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JP8312420A
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English (en)
Inventor
Nobutaka Fujimori
信孝 藤森
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】プレート・アライメントマークの微小な位置ず
れや計測誤差があっても重ね合わせ誤差を小さく抑え
る。 【解決手段】X方向のプレート・アライメントマーク1
4cx及びY方向のプレート・アライメントマーク14
ay,14byをプレートの中心線15x,15yに対
し略対称となるように配置し、X方向、Y方向のプレー
ト・アライメントマークの計測値の平均値を露光基準O
(Xo,Yo)とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光装置を用いて
感光基板上に半導体装置や液晶パネルのデバイスパター
ンを露光する際の感光基板の位置合わせ方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶パネルの製造等に使用される
露光装置として、レチクル上に形成されたパターンをス
テージに保持された感光基板(以下、プレートという)
の所定領域に露光した後、ステージを一定距離だけステ
ッピングさせて再びレチクルのパターンを露光すること
を繰り返す、いわゆるステップ・アンド・リピート方式
のものが知られている。
【0003】図16は、ステップ・アンド・リピート方
式の露光装置の概略図である。図16において、投影光
学系5の光軸方向をZ軸としている。プレート7を保持
したステージ6は、図示しない駆動手段によりZ軸と直
交するX軸及びY軸によって定められるステージ移動座
標系に沿ってステップ駆動される。図示しない照明光学
系からの露光光で照明されたレチクル3上のパターン4
は、投影光学系5により、ステージ6に保持されたプレ
ート7上に結像される。ステージ6のX,Y方向位置は
X方向位置を測定するレーザ干渉計8aとY方向位置を
測定するレーザ干渉計8bによって正確にモニタされ、
図示しないX方向及びY方向の駆動手段によって位置制
御される。これらにより構成される直交座標系XとYが
露光装置の基準座標系16(16x,16y)となる。
レチクル3の位置合わせは、レチクル・アライメントセ
ンサ9a,9bを用いてレチクル3上のレチクル・アラ
イメントマーク11a,11bを計測することにより行
われる。このレチクル・アライメントセンサ9a,9b
は、ステージ6上の基準マーク10によって基準座標系
16についてキャリブレーションされている。
【0004】このステップ・アンド・リピート方式の露
光装置には、レチクル3を交換しながらパターン4を継
なぎ合わせ露光してより大きなパネル等を製造すること
ができるように、レチクル交換機構12が装備されてい
る。投影光学系5の周囲には、プレート7の位置合わせ
に使用されるオフアクシスのプレート・アライメントセ
ンサ13a,13b,13cが配置されている。プレー
ト・アライメントセンサ13a,13b,13cは、X
方向とY方向についてプレート・アライメントマーク1
4a,14b,14cを計測することができる。
【0005】プレート・アライメントセンサ13a,1
3b,13cによるプレート7の位置合わせは、以下の
手順で行われる。最初にステージ6上のプレート・アラ
イメントマーク14と同様のマークである基準マーク1
0を計測し、プレート・アライメントセンサ13a,1
3b,13cのX方向、Y方向の位置をステージ6の位
置をモニタしているレーザ干渉計8a,8bでキャリブ
レーションする。すなわち基準座標系16に対して、プ
レートアライメントセンサ13をキャリブレーションす
る。次に、キャリブレーションされたプレート・アライ
メントセンサ13a,13b,13cでプレート7上の
プレート・アライメントマーク14a,14b,14c
を計測し、プレート7の位置合わせを行う。
【0006】液晶パネルのデバイスパターンの露光例で
ある図17により、プレートの位置合わせを説明する。
この例では、露光パターン4a,4b,4c,4dを継
ぎ合わせて構成されるパネル1と、露光パターン4
a’,4b’,4c’,4d’を継ぎ合わせて構成され
るパネル2とが、プレート7のY軸に平行な中心線15
yについてほぼ対称になるように配置されている。また
パネル自体も、X軸に平行な中心線15xについてほぼ
対称である。パネルや露光パターンの配置は、プレート
7を効率よく使うために、この例のようにプレート7の
中心線15x及び15yについて対称に配置されるのが
一般的である。またプレート・アライメントマーク14
ax,14ay;14bx,14by;14cx,14
cyは予め露光することにより形成されたものであり、
14ax,14bx,14cxはX方向の計測を行うた
めのマーク、14ay,14by,14cyはY方向の
計測を行うためのマークである。
【0007】キャリブレーションされたプレート・アラ
イメントセンサ13aでプレート・アライメントマーク
14ayを、またプレート・アライメントセンサ13b
でプレート・アライメントマーク14byを測定できる
ようにステージ6を位置制御し、Y方向のプレート・ア
ライメントマーク14ay及び14byを計測する。レ
ーザ干渉計8a,8bにより管理されるXY座標系での
プレート・アライメントマーク14ay,14byのX
座標の設計値をxa,xb、Y座標の設計値をya,y
b、またプレート・アライメントマーク14ay,14
byの計測値をYa,Ybとすれば、次式で計算される
θはX軸に対するプレート6の角度誤差を表す。
【0008】θ=〔(Yb−yb)−(Ya−ya)〕
/(Xb−Xa) 角度誤差θがある状態で重ね合わせ露光を行うと重ね合
わせ誤差が発生するので、角度誤差θをできるだけ0に
近づけるようにステージ6をXY平面内で回転させる。
θ=0のとき、(Yb−yb)−(Ya−ya)=0
であるから、プレート・アライメントマーク14ay及
び14byのY座標は設計値どおりであり、この状態で
プレート・アライメントセンサ13cによりX方向のプ
レート・アライメントマーク14cxを測定する。プレ
ート・アライメントマーク14ay又は14byにより
決定されるY座標(Yo)と、プレート・アライメント
マーク14cxにより決定されるX座標(Xo)をもと
にステージ6をX,Y方向に位置制御しながら露光パタ
ーン4a,4b,4c,4d;4a’,4b’,4
c’,4d’をプレート7上の所定位置に露光すること
により重ね合わせ露光を行う。すなわち、プレート・ア
ライメントマーク14ay又は14byにより決定され
るY座標(Yo)と14cxにより決定されるX座標
(Xo)は、露光を行う際の基準となる座標(ショット
領域の配列座標の原点)であり、この座標値が設計値ど
おりであると仮定して露光を行う。ここでY座標を決定
するアライメントマークは14ayと14byのどちら
であってもよいので、仮に14ayで決定するものとす
る。
【0009】また、各プレート・アライメントマーク1
4ax,14ay;14bx,14by;14cx,1
4cyを測定できるようにステージ6を位置制御し、プ
レート・アライメントセンサ13a,13b,13cを
用いて各プレート・アライメントマークを計測し、各プ
レート・アライメントマークに対する設計座標位置と各
プレート・アライメントマークの計測結果とから、重ね
合わせ露光を行う際の最適な補正パラメータを算出す
る。そして、これらの補正パラメータに従って重ね合わ
せ露光を行うことにより、重ね合わせ誤差を低減するこ
とができる。
【0010】補正パラメータはプレート7の基準座標系
に対する平行移動を表すシフト(ξ,υ)、基準座標系
に対する回転を表すローテーションθ、基準座標系の直
交からのズレ、すなわちX軸を基準にしたときのY軸の
倒れいわゆる直交度ω、基準座標系に対するプレート7
の伸縮率を表すスケーリング(κ,λ)からなる。ここ
でシフトとスケーリングのパラメータがそれぞれ2つあ
るのは、X方向とY方向の2つの成分が基準座標系に対
して独立に存在するからである。
【0011】いま、図17のように複数存在するプレー
ト・アライメントマーク14を区別するため添字iとj
を導入し、X方向が計測できるプレート・アライメント
マーク14iの設計位置を(xi,yi)とし、このマー
クのプレート・アライメントセンサ13a,13b又は
13cによる計測結果をXiとする。また、Y方向が計
測できるプレート・アライメントマーク14jの設計位
置を(xj,yj)とし、このマークのプレート・アライ
メントセンサ13a,13b又は13cによる計測結果
をYjとする。
【0012】プレート・アライメントマーク14iの設
計位置(xi,yi)と計測結果Xi、プレート・アライ
メントマーク14jの設計位置(xj,yj)と計測結果
j、補正パラメータ〔シフト(ξ,υ)、ローテーシ
ョンθ、直交度ω、スケーリング(κ,λ)〕、及びこ
れらの補正パラメータでは補正しきれない残留誤差をプ
レート・アライメントマーク14iについてはΔXi
プレート・アライメントマーク14jについてはΔYj
として、次の〔数1〕で関係づけることができる。
【0013】
【数1】
【0014】上記〔数1〕は、X方向が計測できるプレ
ート・アライメントマーク14iのY方向成分、及びY
方向が計測できるプレート・アライメントマーク14j
のX方向成分を省略して示してある。ここで、角度のパ
ラメータθ、ω、及びスケーリングκ,λは実際には微
少量であるので2次以上の項を省略すると、〔数1〕は
次の〔数2〕のように表すこともできる。
【0015】
【数2】
【0016】上記〔数1〕あるいは〔数2〕において、
残留誤差ΔXi,ΔYjを最小にすることができる補正パ
ラメータ(ξ,υ;θ;ω;κ,λ)を算出し、これら
の補正パラメータに従って重ね合わせ露光を行う。補正
パラメータを算出する方法としては、例えば残留誤差の
自乗和Σ(ΔXi 2+ΔYj 2)が最小になるように補正パ
ラメータを求める最小自乗法がよく知られている。計測
結果Xi,Yjの代わりに設計位置xi,yjからのズレ量
δi,εjを導入し、計測結果Xi,Yjの測定結果の総数
をni,njとし、{xi},{yi};{xj},{yj
の平均値を次の〔数3〕のように表す。
【0017】
【数3】
【0018】その他、式を見やすくするため、次の〔数
4〕で表される媒介変数を導入する。
【0019】
【数4】
【0020】このとき、最小自乗法による補正パラメー
タは、以下の〔数5〕の連立1次方程式系を解くことで
算出される。
【0021】
【数5】
【0022】上記〔数4〕から明らかなように、〔数
5〕の左辺の3×3正方行列内の各要素はプレート・ア
ライメントマーク14の設計位置と総数とで決まる定数
と見なせる。このとき求めようとするパラメータは6個
(ξ,υ;θ;ω;κ,λ)あるので、連立方程式系
〔数5〕を解くためには最低6つの独立な方程式が必要
である。ここでいう独立とは連立方程式系〔数5〕が一
意的な解を持つこと、すなわち左辺にある3×3正方行
列の行列式が0でないこと、及び右辺の1×3行列の要
素が存在することが必要であることを意味する。
【0023】これをプレート・アライメントマーク14
の配置について考えると、X方向が計測できるプレート
・アライメントマーク14i(xi,yi)がプレート7
上に3個以上、Y方向が計測できるプレート・アライメ
ントマーク14j(xj,yj)がプレート7上に3個以
上存在し、かつ、プレート・アライメントマーク14i
または14jのそれぞれについて、全ての点が同一線上
にないこと、さらにこの最低6個のプレート・アライメ
ントマーク14についてそれぞれ測定結果Xi(=xi
δi)またはYj(=yj+εj)が存在すること、と同等
である。図17に示したプレート・アライメントマーク
配置はまさにこのようなものとなっているので、6個の
補正パラメータ(ξ,υ;θ;ω;κ,λ)を全て算出
することができる。
【0024】このように、最低6個のプレート・アライ
メントマーク設計値とそれに対する測定結果の関係が得
られれば、6個の補正パラメータ(ξ,υ;θ;ω;
κ,λ)を全て算出することができ、これらの補正パラ
メータに従って重ね合わせ露光を行うことにより重ね合
わせ誤差を低減することができる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】前記のような、プレー
ト・アライメントマーク14ay又は14byにより決
定されるY座標(Yo)と14cxにより決定されるX
座標(Xo)をショット領域の配列座標の原点としたプ
レートの位置合わせ方法による重ね合わせ露光は、プレ
ート・アライメントマーク14と露光パターン4との相
対的な位置が設計値どおりであること、及び、プレート
・アライメントセンサ13によるプレート・アライメン
トマーク14の計測が正確であることが前提である。し
たがって、プレート・アライメントマーク14と露光パ
ターン4との相対的な位置に微小なずれがある場合や、
プレート・アライメントセンサ13に計測誤差がある場
合は、所定の重ね合わせ精度を得られないという問題点
がある。図18、図19を例にして具体的に説明する。
【0026】図18(a)は、プレート・アライメント
マーク14ayが誤差Δyだけずれて14ay’の位置
に計測された場合を示す。このずれは、プレート・アラ
イメントマーク14ayを露光形成したときのステッピ
ング誤差、又はプロセスを経たことによるマークのダメ
ージ、あるいはプレート・アライメントセンサ13aの
計測誤差などにより発生する。このとき、誤差Δyに相
当する角度誤差Δθがゼロになるようにステージ6を回
転させると、図18(b)に示すようにプレート7全体
が傾くので、プレート7上の露光パターン全体、すなわ
ち4a,4b,4c,4d,4a’,4b’,4c’,
4d’及びプレート・アライメントマーク14cxも傾
いてしまう。
【0027】この状態でX方向の露光基準Xoをプレー
トマーク14cxにより、またY方向の露光基準Yoを
プレート・アライメントマーク14ay’により決定し
て重ね合わせ露光を実行すると、図18(c)のように
なる。ここで露光パターン4a+,4b+,4c+,4
+,4a’+,4b’+,4c’+,4d’+はそれぞれ
パターン4a,4b,4c,4d,4a’,4b’,4
c’,4d’に対して重ね合わされたパターンを示す。
図18(c)から、プレート7の各所により重ね合わせ
精度が異なることが分かるが、例えば、露光パターン4
b’上の任意の点Pに対応するパターン4b’+の点P+
の重ね合わせ誤差を表すベクトル20(Vx,Vy)
は、次の〔数6〕のように表すことができる。
【0028】
【数6】Vx=−Py・sinΔθ+ly・sinΔθ≒−Py
・Δθ+ly・Δθ=(−Py+ly)・Δθ Vy=Δy+Px・sinΔθ≒Δy+Px・Δθ ただし、Px,Pyは、図18(a)で、露光基準X
o,Yoからなる座標系における点Pの座標を表し、Δ
θは微小量であるとした。また、lyはプレート・アラ
イメントマーク14ayに対する14cxのY方向間隔
であり、〔数6〕のVxについての第2項+ly・Δθ
は、プレート・アライメントマーク14cxが回転誤差
ΔθによりX方向にずれた分を補正したものである。な
お、プレート・アライメントマーク14ayと14by
の間隔をlxとすれば、回転誤差Δθは次の〔数7〕の
ように計算できる。
【0029】
【数7】 Δθ=tan-1(0−Δy/ly)≒−Δy/ly 図19は、スケーリング誤差を計測するときに、プレー
ト・アライメントマーク14axがΔxだけずれて14
ax’として計測された場合を示す。スケーリング誤差
はプレートの伸縮率であり、図19のようにプレート・
アライメントマーク14axずれて計測されると、X方
向に全体が縮むように露光されるが、X座標を決定して
いるプレート・アライメントマーク14cxの位置が理
想的に正しく計測されていると、図19の左方向すなわ
ちアライメントマーク14cxから離れるほど重ね合わ
せ誤差は大きくなる。
【0030】図19において、点Pでの重ね合わせ誤差
を表すベクトル20(Vx,Vy)は、X方向の露光基
準となるプレート・アライメントマーク14cx(X
o)から点PまでのX方向の設計上の距離をPx、プレ
ート・アライメントマーク14cxからプレート・アラ
イメントマーク14axまでのX方向の設計上の距離を
lxとすれば、X方向のスケーリング誤差Δsxは〔数
8〕であるから、シフト方向の誤差Δxを考慮して、以
下の〔数9〕のように表すことができる。ただし、伸縮
率は広がる方向を+(プラス)にとった。
【0031】
【数8】Δsx=−Δx/lx
【0032】
【数9】Vx=Δx+Px・Δsx=Δx+Px・(−Δ
x/lx) Vy=0 以上、プレート・アライメントマーク14ayと14a
xが各々単独でずれて計測された場合について説明し
た。ところで、プレート・アライメントマーク14と露
光パターン4との相対的な位置の微小なずれやプレート
・アライメントセンサ13の計測誤差を完全に除去する
ことは困難であり、また、どのプレート・アライメント
マークについても同様に発生すると考えられるので、重
ね合わせ誤差はより複雑になる。
【0033】また、6個の補正パラメータ(ξ,υ;
θ;ω;κ,λ)を用いるプレートの位置合わせ方法で
は、残留誤差成分ΔXi,ΔYjが全て0であれば、補正
パラメータはプレート・アライメントマーク14の設計
位置によらず一義的に決定することができる。しかし、
一般にΔXi,ΔYjを全て0にすることは極めて困難で
ある。すなわち、プレート・アライメントマーク14は
露光装置により予め露光して形成されたものであるか
ら、露光装置のステージ6の位置決め誤差やレチクル・
アライメントセンサ9a,9bの位置決め誤差、投影光
学系5のディストーション等により設計位置と完全に同
一位置に形成できないこと、また重ね合わせ露光時にプ
レート・アライメントマーク14を計測するためのプレ
ート・アライメントセンサ13a,13b,13cに測
定誤差が存在することなどから、プレート・アライメン
トマーク14の計測値は補正パラメータによる線形補正
では補正できない誤差を含むことになる。
【0034】このような非線形誤差を含んだ計測結果か
ら、前記〔数5〕を用いて補正パラメータ(ξ,υ;
θ;ω;κ,λ)を計算すると、計算結果は不正確にな
り結果的に重ね合わせ精度の悪化をもたらす。そこで、
このような非線形誤差を平均化させるため、プレート・
アライメントマーク14の個数を増やし、設計位置と計
測結果の関係式を増やすことにより、補正パラメータの
計算精度を上げることが考えられる。しかし、プレート
・アライメントマークの計測をむやみに増やすことは1
枚のプレート7を処理する時間を増大させ、スループッ
トの悪化につながる。
【0035】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたもので、プレート・アライメントマーク
の微小な位置ずれや計測誤差があっても、重ね合わせ誤
差を小さく抑えることのできる位置合わせ方法を提供す
ることを目的とする。また、本発明は、できるだけ少な
い計測数で補正パラメータ(ξ,υ;θ;ω;κ,λ)
の計算精度を上げ、重ね合わせ精度を向上させることの
できる合理的なプレート・アライメントマーク配置を提
供することを目的とする。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明では、プレート・
アライメントマークをプレートの中心線に対し略対称と
なるように配置すること、あるいは、プレートに形成さ
れているプレート・アライメントマークのうちプレート
の中心線に対し略対称となる位置に配置されているプレ
ート・アライメントマークを利用すること、及びX方
向、Y方向のプレート・アライメントマークの計測値の
平均値を露光基準とすることにより前記目的を達成す
る。換言すると、本発明は、プレート・アライメントマ
ークの位置ずれや計測誤差により発生する重ね合わせ誤
差をプレート中心線に対し均等に振り分けることによ
り、重ね合わせ誤差の絶対値を小さくしようとするもの
である。
【0037】すなわち、本発明は、レチクルのパターン
を投影光学系を介して感光基板上に投影露光する際に投
影光学系の露光領域に対して感光基板上のショット領域
を位置合わせする方法において、感光基板の中心線上に
配置されたアライメントマーク及び/又は中心線に対し
て略対称な位置に配置された1又は複数のアライメント
マーク対を用いてショット領域の位置を求めることを特
徴とする。
【0038】また、本発明は、レチクルのパターンを投
影光学系を介して感光基板上に投影露光する際に、投影
光学系の露光領域に対して感光基板上のショット領域を
位置合わせする方法において、感光基板上に設けられた
複数のショット領域を複数のグループに分け、各グルー
プ毎にそのグループの領域の中心線上に配置されたアラ
イメントマーク及び/又は中心線に対して略対称な位置
に配置された1又は複数のアライメントマーク対を用い
てグループ内のショット領域の位置を求めることを特徴
とする。
【0039】いずれの場合においても、露光を行う際の
基準座標、すなわちショット領域の配列座標を計算する
ときの原点は、前記感光基板の中心線上に配置されたア
ライメントマーク及び/又は中心線に対して略対称な位
置に配置されたアライメントマーク対の重心位置とす
る。プレート・アライメントマークは、X方向とY方向
の個数を同一にする必要はない。また計測したプレート
・アライメントマークの配置が対称であることが重要で
あり、計測したマークが対称性を壊す場合、その計測値
を省くことにより、露光基準をプレート中心線の交点近
傍にする。
【0040】また、本発明は、レチクルのパターンを投
影光学系を介して感光基板上に投影露光する際に、投影
光学系の露光領域に対して感光基板上のショット領域を
位置合わせする方法において、感光基板の中心線に対し
略平行かつ略線対称な4辺によって構成される矩形の4
つの頂点の位置に配置されたアライメントマークを用い
てショット領域の位置を求めることを特徴とする。
【0041】このようなプレート・アライメントマーク
配置を採用することにより、効率的に、かつ、高精度に
補正パラメータ(ξ,υ;θ;ω;κ,λ)を求めるこ
とができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。ここでは典型的な例として、複数
の露光パターンを継ぎ合わせて一つのデバイスパターン
を形成する、いわゆる画面合成の技術を用いた大型の液
晶ディスプレイ用のパターン露光について説明する。た
だし、本発明の位置合わせ方法は、画面合成によるパタ
ーン露光に限られるものではなく、他のパターンの露光
方法に対しても同様に適用できる。なお、以下の図にお
いて、従来例を示す図18、図19におけるのと同様な
部分には図18、図19と同じ符号を付してその詳細な
説明を省略する。
【0043】図1(a)は、本発明の第1の実施の形態
で用いるプレート・アライメントマークの配置を示す図
である。図示するように、Y方向を計測するためのプレ
ート・アライメントマーク14ayと14byは、ほぼ
プレート7のX軸に平行な中心線15x上にあり、かつ
Y軸に平行な中心線15yについてほぼ対称な位置に配
置されている。すなわち中心線15yからプレート・ア
ライメントマーク14ayまでの距離Laxと中心線1
5yからプレート・アライメントマーク14byまでの
距離Lbxとは、ほぼ等しくなるよう配置されている。
また、プレート・アライメントマーク14cxは、中心
線15xと15yのほぼ交点に配置されており、全体と
してプレート・アライメントマーク14ay,14b
y,14cxはプレート7の中心線15x及び15yに
ついてほぼ対称となるように配置されている。
【0044】図1(b)は、図1(a)に示したプレー
ト・アライメントマークを用いた位置合わせておいて、
プレート・アライメントマーク14ayが誤差Δyだけ
ずれて14ay’として計測された状態を示している。
このようなとき、露光パターン全体は回転誤差Δθをも
ったまま露光される。図18(c)に示した従来例との
比較のために、露光パターン4b’上の任意の点Pに対
応する露光パターン4b’+の点P+の重ね合わせ誤差を
表すベクトル20(Vx’,Vy’)を求める。このと
き、本実施の形態では、プレート・アライメントマーク
の計測値の平均値を露光基準とすることに注意する。す
なわち、X方向の露光基準Xoはプレート・アライメン
トマーク14cxの計測値の平均値であり、Y方向の露
光基準Yoはプレート・アライメントマーク14ay’
と14byの計測値の平均値とするので、図1(b)の
例ではX方向のシフト誤差は発生せず、またY方向のシ
フト誤差はΔy/2となる。よって、露光基準O(X
o,Yo)に対する点Pの座標を(Px’,Py’)と
すれば、図18(a)におけるly=0を考慮して、点
Pでの重ね合わせ誤差ベクトル20(Vx’,Vy’)
は、次の〔数10〕のようになる。
【0045】
【数10】Vx’=−Py’・Δθ Vy’=Δy/2+Px’・Δθ 点Pは露光パターン上の任意の点であり、図1(b)、
図18(a)より|Px|,|ly−Py|,|Px’
|,|Py’|のとりうる最大値を考えれば、明らかに
|Py’|≦1/2|Py−ly|、|Px’|≦1/
2|Px|であるから、〔数6〕と〔数10〕より、次
の〔数11〕が成り立つ。
【0046】
【数11】|Vx’|≦1/2|Vx| |Vy’|≦1/2|Vy| すなわち、プレート・アライメントマークの配置をプレ
ート中心線についてほぼ対称とすること、及びプレート
・アライメントマークの計測値の平均値を露光基準とす
ることにより、重ね合わせ誤差が従来の1/2程度以下
になることがわかる。なお、このとき露光基準点O(X
o,Yo)はプレート7の中心線15xと15yの交点
近傍にある。
【0047】図2(a)は、本発明の第2の実施の形態
を説明するものである。この例では、Y方向の位置を計
測するためのプレート・アライメントマーク14ayと
14by、及びX方向の位置を計測するためのプレート
・アライメントマーク14axと14bxは、X軸に平
行なプレート7の中心線15x上に、かつY軸に平行な
中心線15yについてほぼ対称な位置に配置される。こ
こで、プレート・アライメントマーク14はある大きさ
をもっているものなので、X方向を計測するためのプレ
ート・アライメントマークとY方向を計測するためのプ
レート・アライメントマークを全く同じ位置に配置する
ことはできない。しかしマークの大きさLmが数100
μm程度以下で、プレート7の中心線15からのプレー
ト・アライメントマーク14の距離が数100mm程度
であれば、このことによる誤差はほとんど問題にならな
い。
【0048】例えば、図2(a)でプレート・アライメ
ントマークの大きさをLm、プレート7の中心線15y
からプレート・アライメントマーク14ax,14bx
までの距離をそれぞれLax,Lbxとするとき、プレ
ート・アライメントマークの大きさを考慮すると、次の
〔数12〕が成り立つので、〔数6〕におけるPxはプ
レート・アライメントマーク14ayからみたときと1
4byからみたときではプレート・アライメントマーク
の大きさLm程度異なる可能性がある。
【0049】
【数12】|Lax−Lbx|≧Lm また、プレート7の中心線15xからプレート・アライ
メントマーク14ay及び14byまでのY方向の距離
lyは、次の〔数13〕が成立するから、やはりプレー
ト・アライメントマークの大きさLm程度異なる可能性
がある。
【0050】
【数13】ly≧Lm すなわち、プレート7の中心線15x又は15yについ
て完全に対称にすることができない可能性がある。しか
しながら、例えば図18(c)における重ね合わせの誤
差ベクトル20(Vx,Vy)を表す〔数6〕でプレー
ト・アライメントマークの大きさLmを考慮し、Pxの
代わりに(Px+Lm)、(ly−Py)の代わりに
(ly−Py+Lm)とすると、〔数6〕は次の〔数1
4〕のようになり、Lm〜数100μm、Δθ〜10-5
μrad程度であれば、Lm・Δθ〜10-3μmとな
り、〔数6〕と〔数14〕とは近似的に等しい。
【0051】
【数14】Vx=(ly−Py+Lm)Δθ=(ly−
Py)Δθ+Lm・Δθ Vy=Δy+(Px+Lm)Δθ=(Δy+Px・Δ
θ)+Lm・Δθ また、図19における重ね合わせの誤差ベクトルを表す
〔数9〕でPxの代わりに(Px+Lm)、プレート・
アライメントマーク14axと14cxの距離について
lxの代わりに(lx+Lm)とすると、次の〔数1
5〕のようになる。
【0052】
【数15】 Vx=Δx+(Px+Lm){−Δx/(lx+Lm)} ≒Δx+(Px+Lm){1−(Lm/lx)}(−Δx/lx) =Δx+Px(−Δx/lx)+Px(Δx・Lm/lx2) −Δx・Lm/lx+Δx・Lm2/lx2 Vy=0 この〔数15〕において、Vxの第3項以後の誤差はP
x,lxを数100mm、Δxを数μm、Lmを数10
0μmとすると、それぞれ〜10-3μm、〜10-3μ
m、〜10-6μmとなり、〔数9〕と〔数15〕とは近
似的に等しい。
【0053】このように、プレート・アライメントマー
クLmの大きさに比べてプレート・アライメントマーク
間の距離が十分大きい場合、Lmにより発生する誤差は
小さく、無視してもよい。従って、図2(a)でプレー
ト・アライメントマークの大きさLmに比べ、Lax,
Lbyは十分大きいものとする。このときプレート・ア
ライメントマーク14ayと14by、及び14axと
14byは、プレート7の中心線15x及び15yにつ
いてほぼ対称な位置にある。
【0054】図2(b)は、プレート・アライメントマ
ーク14axが誤差Δxだけずれて計測された場合であ
り、これを14ax’で示している。スケーリングの補
正を行う場合、ΔxによりX方向のスケーリング誤差Δ
sxが発生するが、これを表す式は図19で説明した前
記〔数8〕と同じ式である。露光基準Xoはプレート・
アライメントマーク14ax’と14bxの平均値であ
り、露光基準Yoは、プレート・アライメントマーク1
4ayと14byの平均値であるから、露光基準点O
(Xo,Yo)はプレート7の中心線15xと15yの
交点近傍にある。図2(b)の例では、Y方向のプレー
ト・アライメントマーク14ayと14byはずれずに
計測されているのでY方向のシフト誤差は発生しない
が、X方向についてはプレート・アライメントマーク1
4ax’と14bxの平均値を露光基準Xoとしたため
のシフト誤差Δx/2が生じる。よって、露光基準Xo
から点PまでのX方向の距離をPx’とすれば点Pでの
重ね合わせの誤差ベクトル20(Vx’,Vy’)は、
次の〔数16〕で表される。
【0055】
【数16】Vx’=Δx/2+Px’・Δsx Vy’=0 点Pは露光パターン上の任意の点であり、図2(b)、
図19より|Px|,|Px’|がとりうる最大値を考
えれば、明らかに|Px’|≦1/2|Px|であるか
ら、〔数9〕と〔数16〕により次の〔数17〕が成立
することが分かる。
【0056】
【数17】|Vx’|≦1/2|Vx| |Vy’|≦1/2|Vy| すなわち、プレート・アライメントマークの配置をプレ
ート中心線についてほぼ対称とすること、及びプレート
・アライメントマークの計測値の平均値を露光基準とす
ることにより、重ね合わせ誤差が従来の1/2程度以下
に向上することがわかる。
【0057】さらにY方向のプレート・アライメントマ
ーク14ayがずれて計測され、回転誤差Δθが発生し
たときの重ね合わせ誤差は図1(b)を用いて説明した
前記〔数10〕と同様であるため、やはり重ね合わせ誤
差は従来例の図18の場合より向上することがわかる。
同様にして、プレート・アライメントマーク14bxや
14byがずれて計測されたとしても、重ね合わせ誤差
は従来技術に比べて格段に向上することがわかる。
【0058】図3は本発明の第3の実施の形態の説明図
であり、図4は本発明の第4の実施の形態の説明図であ
る。これら第3及び第4の実施の形態においても、Y方
向を計測するためのプレート・アライメントマークとX
方向を計測するためのプレート・アライメントマーク
は、それぞれプレート7の中心線15xと15yについ
てほぼ対称な位置に配置される。すなわち、図3では、
Y方向を計測するためのプレート・アライメントマーク
14ay,14by,14cy,14dyとX方向を計
測するためのプレート・アライメントマーク14ax,
14bx,14cx,14dxはそれぞれプレート7の
中心線15xと15yについて、L1y≒L2y、L1
x≒L2xであり、ほぼ対称に配置される。また、図4
では、Y方向を計測するためのプレート・アライメント
マーク14ay,14by,14cy,14fy,14
gy,14hyと、X方向を計測するためのプレート・
アライメントマーク14ax,14cx,14dx,1
4ex,14fx,14hx,14ix,14jxと
は、それぞれプレート7の中心線15xと15yについ
て、L1y≒L2y,L3y≒L4y,L1x≒L2x
であり、ほぼ対称に配置される。
【0059】これらの例でわかるように、Y方向を計測
するためのプレート・アライメントマークとX方向を計
測するためのプレート・アライメントマークが、それぞ
れプレートの中心線についてほぼ対称であるような配置
の方法は一般に無限に存在するが、露光基準O(Xo,
Yo)は、それぞれX方向のプレート・アライメントマ
ークの計測値の平均値、Y方向のプレート・アライメン
トマークの計測値の平均値とすることで、プレートの中
心線15xと15yの交点近傍に存在する。また、第1
の実施の形態や第4の実施の形態におけるように、計測
すべきX方向のプレート・アライメントマークとY方向
のプレート・アライメントマーク数は一致しなくともよ
い。
【0060】なお、第3、第4の実施の形態のようにプ
レート・アライメントの補正値として、シフト方向の補
正値(ξ,υ)、回転の補正値θ、スケーリング補正値
(κ,λ)等を算出することが可能であるが、算出する
補正値の個数にくらべて計測値の個数が多い場合は最小
自乗法等によりそれらの補正値を導出することができ
る。
【0061】図5は、第5の実施の形態の説明図であ
る。この実施の形態は、露光されるパターンのショット
配置がプレート7の中心線について非対称である場合の
ものである。このような場合には、プレート7上の各シ
ョット配置を対称な配置にグループ分けすることで前述
した実施の形態と同様に考えることができる。すなわ
ち、プレート7上の全体のショット配置を1ショット以
上の露光グループAとBに分け、これらを仮のプレート
7A,7Bとする。仮のプレート7Aの中心線15Ax
及び15Ayについて、X方向のプレート・アライメン
トマーク14ax及び14bxと、Y方向のプレート・
アライメントマーク14ay及び14byはそれぞれほ
ぼ対称に配置され、仮のプレート7Bの中心線15Bx
と15Byについて、X方向のプレート・アライメント
マーク14cx,14dx,14ex,14fxと、Y
方向のプレート・アライメントマーク14cy,14d
y,14ey,14fyはそれぞれほぼ対称に配置され
る。
【0062】仮のプレート7A上の露光グループAは中
心線15Axと15Ayについて対称であるから、露光
グループAの露光基準OA(XAo,YAo)を、XA
oについてはX方向のプレート・アライメントマーク1
4axと14bxの計測値の平均値、YAoについては
Y方向のプレート・アライメントマーク14ayと14
byの計測値の平均値とすることで、露光グループAに
ついての重ね合わせ誤差を小さくすることができる。仮
のプレート7B上の露光グループBについても同様に考
えることで、重ね合わせ誤差を小さくすることができ
る。
【0063】この考え方は、全体のショット配置が対称
である場合にも適用できる。図6は本発明の第6の実施
の形態を示し、この第6の実施の形態はショットをグル
ープ分けする方法を全体のショット配置が対称である場
合に適用した例である。図6に示すように、2ショット
以上からなる露光グループA,B,C,Dは、プレート
7の中心線15x,15yについて対称に配置されてい
る。またX方向のプレート・アライメントマーク14a
x,14bx,…,14ixとY方向のプレート・アラ
イメントマーク14ay,14by,…,14iyは、
それぞれ中心線15x,15yについて対称に配置され
る。さらに仮のプレート7Aの中心線15Axと15A
yについて、露光グループA及びX方向のプレート・ア
ライメントマーク14ax,14bx,14ex,14
dx、及びY方向のプレート・アライメントマーク14
ay,14by,14ey,14dyはほぼ対称に配置
されている。同様に、仮のプレート7B,7C,7Dに
ついても、露光グループB,C,D及び露光グループ近
傍のX方向とY方向のプレート・アライメントマークは
ほぼ対称に配置されている。
【0064】このような場合、プレート7上のすべての
X方向、Y方向のプレート・アライメントマークの計測
値の平均値を露光基準O(Xo,Yo)とすることもで
きるが、露光グループAについての露光基準OA(XA
o,YAo)は近傍のX方向のプレート・アライメント
マーク14ax,14bx,14ex,14dxの計測
値の平均値をXAoとし、近傍のY方向のプレート・ア
ライメントマーク14ay,14by,14ey,14
dyの計測値の平均値をYAoとするなどして、露光基
準を露光グループA,B,C,Dでそれぞれ別に定める
こともできる。
【0065】次に、第7から第13の実施の形態によ
り、できるだけ少ない計測数で補正パラメータ(ξ,
υ;θ;ω;κ,λ)の計算精度を上げ、重ね合わせ精
度を向上させることのできる合理的なプレート・アライ
メントマーク配置を用いた本発明の詳細について説明す
る。図7は、本発明の第7の実施の形態を説明するもの
であり、プレート・アライメントマーク14a〜14d
は、プレート7の中心線15x,15yに対して平行な
辺によって構成された長方形の4つの頂点であり、かつ
全体としてプレートの中心線15x,15yに対し線対
称であるように配置されている。また各プレート・アラ
イメントマーク14a〜14dは、この例ではX方向、
Y方向のどちらの計測も可能であるとする。このときプ
レート・アライメントマーク14a〜14dのX方向、
Y方向のマークを添え字iとjで区別することにする。
すなわちX方向の計測マークを14ai,14bi,14
i,14diとし、Y方向の計測マークを14aj,1
4bj,14cj,14djとすれば、X方向の計測マー
ク14ai〜14di、及びY方向の計測マーク14aj
〜14djは、どちらもプレート7の中心線15x,1
5yに対して平行な辺によって構成された長方形の4つ
の頂点であり、かつ全体としてプレートの中心線15
x,15yに対して線対称であるように配置されてい
る。
【0066】次に、このように配置されているプレート
・アライメントマーク14a〜14dについて、補正パ
ラメータの計算精度を調べる。ここでいう計算精度と
は、プレート7上の任意の位置についてプレート・アラ
イメントマーク14の位置精度がある代表値、例えば標
準偏差σで表されるとき、プレート・アライメントマー
ク14の設計位置のみに依存する精度のことである。一
般的には、前記〔数5〕を解くことで次の〔数18〕か
ら補正パラメータ(ξ,υ;θ;ω;κ,λ)が計算さ
れる。
【0067】
【数18】
【0068】〔数18〕において、右辺の変数でδi
εj以外は、いずれもプレート・アライメントマーク1
4の設計位置(xi,yi),(xj,yj)、および計測
結果δi,εjの総数ni,njで決まる定数と見なせるか
ら、〔数18〕はδi,εjに関する線形結合となってい
る。すなわち、定数をαi,βjとして、補正パラメータ
(ξ,υ;θ;ω;κ,λ)を物理量Ψで代表させれ
ば、次の〔数19〕の形式で書くことができる。
【0069】
【数19】
【0070】ところでδi,εjは、補正パラメータ
(ξ,υ;θ;ω;κ,λ)による線形補正可能な量δ
i +,εj +と、補正しきれない残留誤差ΔXi,ΔYjとの
和となっている(δi=δi ++ΔXi,εj=εj ++Δ
j)と考えられるから、〔数19〕は次の〔数20〕
のようにかける。
【0071】
【数20】
【0072】〔数20〕の右辺の第1項をψ0、第2項
をψとすると、第1項ψ0は定数項であり、バラツキを
表す項は第2項ψである。補正パラメータΨの精度は第
2項ψであるから、誤差伝搬法則により次の〔数21〕
が成り立つ。
【0073】
【数21】
【0074】ここに、dψ2,dΔXi 2,dΔYj 2
{ψ},{ΔXi},{ΔYj}の標準偏差の自乗を表す
が、dΔXi,dΔYjはプレート・アライメントセンサ
13a,13b,13cの精度などが要因となる量であ
り、X方向とY方向とで区別できるものではないのでσ
で代表することにする(すなわち、全てのi,jについ
てdΔXi 2=σ2,dΔYj 2=σ2)と、〔数21〕は次
の〔数22〕のようにかける。
【0075】
【数22】
【0076】〔数22〕を〔数18〕に適用し、各補正
パラメータの計算精度を計算すると次の〔数23〕のよ
うになる。
【0077】
【数23】
【0078】このようにして補正パラメータ(ξ,υ;
θ;ω;κ,λ)の計算精度を求める一般的な式が得ら
れた。〔数23〕より、計算精度dψ2をよくする、す
なわち小さくするための条件は <条件>Ri,Si;Rj,Sjを大きくすること、 <条件>Ti 2;Tj 2を小さくすること、 <条件>ni;njを大きくすること、 であることがわかる。
【0079】さて、図7に示した実施の形態7である
が、プレート・アライメントマーク14ai〜14di
および14aj〜14djは全体としてプレートの中心線
15x,15yに対して線対称であるように配置されて
いるから明らかに、次の〔数24〕が成り立つことが分
かるが、Ti 2;Tj 2≧0であるから、プレート・アライ
メントマークが全体としてプレートの中心線に対し線対
称であるように配置されているとき、Ti 2;Tj 2は最小
であり、<条件>が満たされることが分かる。
【0080】
【数24】
【0081】さて、〔数4〕、〔数24〕を〔数23〕
に適用すると、次の〔数25〕が成り立つ。
【0082】
【数25】
【0083】〔数25〕から、図7に示した実施の形態
7のようにプレート・アライメントマーク14が全体と
してプレート7の中心線15x,15yに対して線対称
であるように配置されているとき、残留誤差σ2がプレ
ート・アライメントマーク14のプレート7上の位置に
よらず一定であるならば、補正パラメータの計算精度d
ψ2は、θ;ω;κ,λについてはプレート・アライメ
ントマーク14の設計位置(xi,yi)、および
(xj,yj)の自乗和にのみ依存し、ξ,υについては
測定結果の総数ni,njにのみ依存することがわかる。
【0084】すなわち、<条件>、<条件>のみを
問題にすればよいことになる。ただしξ,υについて
は、<条件>だけが問題となるが、θ;ω;κ,λに
ついては、やみくもにプレート・アライメントマーク1
4を増やしても効果が小さい。〔数25〕を見ても明ら
かなように、<条件>は「プレート・アライメントマ
ークの設計位置の自乗和を大きくすること」であるか
ら、xi,yi;xj,yjについてその絶対値が小さけれ
ば「自乗和」への寄与は小さくなる。すなわち、<条件
>は、単純にプレート・アライメントマーク14を増
やすのではなく、設計位置の絶対値が大きいマークを増
やすことである。設計位置の絶対値が小さいマークを計
測しても、計算精度への寄与が少なく効率的でないと言
い換えてもよい。
【0085】さらに、有限の大きさであるプレート7上
で具体的に補正パラメータθ;ω;κ,λの個々につい
て考えてみると、κについては15y軸に平行で最外周
にある辺DAと辺BC上のX方向が計測できるプレート
・アライメントマークであり、λに関しては15x軸に
平行で最外周にある辺ABと辺CD上のY方向が計測で
きるプレート・アライメントマークであり、θについて
は辺DAと辺BC上のY方向が計測できるプレート・ア
ライメントマークであり、ωについては辺ABと辺CD
上のX方向が計測できるプレート・アライメントマーク
と辺DAと辺BC上のY方向が計測できるプレート・ア
ライメントマークのことである。
【0086】したがって、補正パラメータθ;ω;κ,
λが同じレベルの計算精度で計算できるプレート・アラ
イメントマークの配置は、図7のように辺DAと辺B
C、辺ABと辺CDの共有点であるプレート7の中心線
15x,15yに対して平行な辺によって構成された長
方形の4つの頂点となる。実際にいくつかのプレート・
アライメントマーク配置についてdψ2を計算してみ
る。
【0087】いま図7の場合と、図7と同じ大きさのプ
レート上に図7と同じ様なX,Y両方向が計測できるプ
レート・アライメントマークが全体として線対称な位置
に配置されている図8、図9の場合を比較してみる。た
だし、図7はX方向のマークだけで構成される長方形と
Y方向のマークだけで構成される長方形はプレートの中
心線15x,15yに対し平行であるが、図8について
は長方形の辺の中央にマークがあり、図9ではマークが
構成する四角形が長方形とは限らず、さらに長方形であ
っても各辺がプレート7の中心線15x,15yに対し
平行ではない。次の〔表1〕では、簡単のためσ2の係
数、dψ2/σ2を比較する。
【0088】
【表1】
【0089】〔表1〕より、dξ2,dυ2がプレート・
アライメントマークの配置には無関係で測定結果の総数
i,njにのみ依存することや、dκ2,dλ2,d
θ2,dυ2についてはni,njが同じでも配置が異なる
と異なることがわかる。例えば、図7と図9の場合を比
較すると、ni,njは同じであるためdξ2,dυ2は変
わらないが、dκ2,dλ2,dθ2,dυ2についてはn
i,njは同じであるにもかかわらず図7の場合に比べ図
9は2倍悪いことがわかる。これは、先述のように図9
におけるプレート・アライメントマーク配置が、プレー
ト7の中心線15x,15yに対して平行な辺によって
構成された長方形の4つの頂点にあるのではなく辺の中
央だけにあるからである。
【0090】このように測定総数が同じであっても、プ
レート・アライメントマーク配置によっては精度が悪く
なることがあり得る。一般に測定数が多ければ1枚のプ
レートを処理する時間、いわゆるスループットが大きく
なり生産性が悪くなることを意味する。測定数と測定時
間の関係はステージの移動時間等、複雑な要因に依存す
るためこれを数値化することは困難であるが、たとえば
以下のような関数Eを導入することで簡易的に効率を表
すことができる。nはX,Y方向全ての計測結果の総数
(n=ni+nj)を表す。
【0091】
【数26】
【0092】〔数26〕ではEが大きいほどより効率的
であると言える。例えば〔表1〕についてEを計算して
みる。ただし、比較をみやすくするためLx=Ly=1
としている。
【0093】
【表2】
【0094】〔表2〕より、「効率」を〔数26〕で表
すとき、図7、図8、図9の中で補正パラメータθ;
ω;κ,λについて最も効率的なプレート・アライメン
トマーク配置であるものは、プレート7の中心線15
x,15yに対して平行な辺によって構成された長方形
の4つの頂点に配置されている図7の場合であることが
わかる。
【0095】効率を表す関数Eは、計測時間をどの程度
重く見るかによって関数をかえてもよい。例えばプレー
ト・アライメントマークの計測によるスループットの悪
化を重要視するのであれば、例えば次の〔数27〕のよ
うにする。
【0096】
【数27】
【0097】
【0098】
【数28】
【0099】ちなみに、〔数27〕による「効果」を
〔表3〕に示す。
【0100】
【表3】
【0101】このようにして、任意のプレート・アライ
メントマーク配置に対して計算精度と「効率」をシミュ
レーションすることができるが、プレート7の中心線1
5x,15yに対して平行な辺によって構成される長方
形の4つの頂点であり、かつ全体としてプレート7の中
心線15x,15yに対して線対称であるように配置さ
れた場合が最も精度がよく、かつ効率的であることが分
かる。
【0102】図10は本発明の第8の実施の形態を説明
するものであり、プレート・アライメントマークの4つ
の頂点を構成する長方形が複数存在する場合を示す。プ
レート・アライメントマーク14a〜14fは、全体と
してプレート7の中心線に対して線対称であるように配
置されている。ただし、プレート・アライメントマーク
14a,14b,14d,14eはX方向、Y方向のど
ちらの計測も可能であるが、プレート・アライメントマ
ーク14c,14fはX方向のみの計測が可能である
か、もしくはY方向の計測マークがあってもあえてこれ
を計測しないか、計測しても補正パラメータを計算する
式に使用しないものとする。
【0103】このとき、Y方向のマーク14aj,14
j,14dj,14ejは、プレート7の中心線15
x,15yに対し平行な辺によって構成される長方形の
4つの頂点である。X方向のマーク14ai,14bi
14ci,14fiはプレート7の中心線15x,15y
に対し平行な辺によって構成される長方形の4つの頂点
であり、また14fi,14ci,14di,14eiもプ
レート7の中心線15x,15yに対し平行な辺によっ
て構成される長方形の4つの頂点を構成する。
【0104】プレート・アライメントマークがこのよう
に配置されているとき、補正パラメータの計算精度を次
の〔表4〕に示し、〔数26〕で示される「効率」を
〔表5〕に示す。
【0105】
【表4】
【0106】
【表5】
【0107】〔表1〕と〔表4〕、〔表2〕と〔表5〕
の比較より、補正パラメータκに関しては図8と同じ計
算精度を得ることができ、補正パラメータξについても
第7の実施の形態よりよい精度を得ることができる。他
の精度に関しては、第7の実施の形態と同じ精度のまま
で効率的にもほとんど変わらないことがわかる。すなわ
ち第8の実施の形態の場合、計測点数を2個増やすだけ
でX方向の補正パラメータ(κ:スケーリングX、ξ:
シフトX)の計算精度を向上することができる。この例
のように、効率を大きく下げることなく、いくつかの補
正パラメータに着目して計算精度を向上することもでき
る。
【0108】一般に、第8の実施の形態のようにプレー
ト・アライメントマークの4つの頂点を構成する長方形
が複数存在するように配置する方法は無数に存在する
が、代表的なものを第9〜第13の実施の形態に示す。
また各実施の形態での計算精度と〔数26〕で示される
「効率」について計算した結果を、以下の〔表6〕と
〔表7〕に示す。
【0109】図11は本発明の第9の実施の形態を説明
するものであり、第8の実施の形態(図10)がX方向
の補正パラメータ(κ:スケーリングX、ξ:シフト
X)の計算精度を強調したものであるのに対し、Y方向
の補正パラメータ(λ:スケーリングY、υ:シフト
Y)の計算精度を強調したものである。プレート・アラ
イメントマーク14a〜14fは全体としてプレート7
の中心線15x,15yに対して線対称であるように配
置されている。ただし、プレート・アライメントマーク
14a,14c,14d,14fはX方向、Y方向のど
ちらの計測も可能であるが、プレート・アライメントマ
ーク14b,14eはY方向のみの計測が可能である
か、もしくはX方向の計測マークがあってもあえてこれ
を計測しないか、計測しても補正パラメータを計算する
式に使用しないものとする。
【0110】このときX方向の計測マーク14ai,1
4ci,14di,14fiはプレート7の中心線15
x,15yに対して平行な辺によって構成される長方形
の4つの頂点である。Y方向の計測マーク14aj,1
4bj,14ej,14fjはプレート7の中心線15
x,15yに対し平行な辺によって構成される長方形の
4つの頂点である。また、14bj,14cj,14
j,14ejもプレート7の中心線15x,15yに対
し平行な辺によって構成される長方形の4つの頂点であ
る。
【0111】図12は本発明の第10の実施の形態を説
明するものであり、特にローテーション(θ)の計算精
度を強調したものである。プレート・アライメントマー
ク14a〜14fは全体としてプレート7の中心線15
x,15yに対し線対称であるように配置されている。
ただし、プレート・アライメントマーク14a,14
b,14d,14eはX方向、Y方向のどちらの計測も
可能であるが、プレート・アライメントマーク14c,
14fはY方向のみの計測が可能であるか、もしくはY
方向の計測マークがあってもあえてこれを計測しない
か、計測しても補正パラメータを計算する式に使用しな
いものとする。
【0112】このとき、X方向の計測マーク14ai
14bi,14di,14eiはプレート7の中心線15
x,15yに対し平行な辺によって構成される長方形の
4つの頂点である。Y方向の計測マーク14aj,14
j,14cj,14fjはプレート7の中心線15x,
15yに対して平行な辺によって構成される長方形の4
つの頂点であり、また計測マーク14fj,14cj,1
4dj,14ejもプレート7の中心線15x,15yに
対して平行な辺によって構成される長方形の4つの頂点
である。
【0113】図13は本発明の第11の実施の形態を説
明するものであり、回転成分(θ:ローテーション、
ω:直交度)の計算精度を強調したものである。プレー
ト・アライメントマーク14a〜14hは全体としてプ
レート7の中心線15x,15yに対して線対称である
ように配置されている。ただし、プレート・アライメン
トマーク14a,14c,14e,14gはX方向、Y
方向のどちらの計測も可能であるが、プレート・アライ
メントマーク14b,14fはX方向のみの計測が可能
であるか、もしくはX方向の計測マークがあってもあえ
てこれを計測しないか、計測しても補正パラメータを計
算する式に使用しないものとし、プレート・アライメン
トマーク14d,14hはY方向のみの計測が可能であ
るか、もしくはY方向の計測マークがあってもあえてこ
れを計測しないか、計測しても補正パラメータを計算す
る式に使用しないものとする。
【0114】X方向の計測マーク14ai,14bi,1
4fi,14giはプレート7の中心線15x,15yに
対して平行な辺によって構成される長方形の4つの頂点
であり、また計測マーク14bi,14ci,14ei
14fiもプレート7の中心線15x,15yに対して
平行な辺によって構成される長方形の4つの頂点であ
る。Y方向の計測マーク14aj,14cj,14dj
14hjはプレート7の中心線15x,15yに対して
平行な辺によって構成される長方形の4つの頂点であ
り、また計測マーク14hj,14dj,14ej,14
jもプレート7の中心線15x,15yに対して平行
な辺によって構成される長方形の4つの頂点である。
【0115】図14は本発明の第12の実施の形態を説
明するものであり、X方向の補正パラメータ(κ:スケ
ーリングX、ξ:シフトX)および、回転成分(θ:ロ
ーテーション)の計算精度をそれぞれ第8の実施の形
態、第10の実施の形態よりもより強調したものであ
る。プレート・アライメントマーク14a〜14hはX
方向、Y方向のマークそれぞれに対し、全体としてプレ
ート7の中心線15x,15yに対して線対称であるよ
うに配置されている。プレート・アライメントマーク1
4a〜14hはX方向、Y方向のどちらの計測も可能で
ある。X方向の計測マークの組{14ai,14bi,1
4ci,14hi},{14hi,14ci,14di,1
4gi},{14gi,14di,14ei,14fi}は
プレート7の中心線15x,15yに対して平行な辺に
よって構成される長方形の4つの頂点であり、またY方
向の計測マークの組{14aj,14bj,14cj,1
4hj},{14hj,14cj,14dj,14gj},
{14gj,14dj,14ej,14fj}もプレート7
の中心線15x,15yに対して平行な辺によって構成
される長方形の4つの頂点である。
【0116】図15は本発明の第13の実施の形態を説
明するものである。プレート・アライメントマーク14
a〜14hはX方向、Y方向のマークそれぞれに対し、
全体としてプレート7の中心線15x,15yに対して
線対称であるように配置されている。プレート・アライ
メントマーク14a〜14hはX方向、Y方向のどちら
の計測も可能である。プレート・アライメントマーク1
4aと14b,14cと14d,14eと14f,14
gと14hはごく近傍に配置されているか、または同一
のマークを2回計測する。X方向の計測マークの組{1
4aiと14bi、14ciと14di、14eiと14
i、14giと14hi}、またY方向の計測マークの
組{14ajと14bj、14cjと14dj、14ejと1
4fj、14gjと14hj}もプレート7の中心線15
x,15yに対し平行な辺によって構成される長方形の
4つの頂点である。
【0117】以下の〔表6〕及び〔表7〕に示すよう
に、例えば、実施の形態7に対し実施の形態13ではど
の精度も同じ比率で向上していることがわかり、また
〔数26〕で示される効率は第7の実施の形態と同じで
ある。実施の形態13のように、長方形の4頂点近傍の
数個のマーク、もしくは同一マークを複数回計測するこ
とにより計測精度をより向上させることもできる。
【0118】
【表6】
【0119】
【表7】
【0120】このように、本発明によると、補正パラメ
ータ(ξ,υ;θ;ω;κ,λ)の計算精度の点でもス
ループットの点でも合理的、かつ効率的なプレート・ア
ライメントマーク配置を得ることができる。また、前記
〔数18〕、〔数23〕、〔数28〕により、任意のプ
レート・アライメントマーク配置に対して補正パラメー
タ計算式、計算精度、効率を求めることができる。
【0121】第8〜第12の実施の形態で示したよう
に、プレート・アライメントマークの位置をいくつかの
補正パラメータの計算精度だけをより向上させるように
特化させることができる。例えば第8の実施の形態(図
10)は、X方向の補正パラメータ(κ、ξ)の計算精
度を強調したものであり、特にX方向の重ね合わせ精度
が要求される場合に有効である。
【0122】さらに実際に露光に使用するのではなく、
投影露光装置のメンテナンスや固有のオフセットを計測
する際にも利用できる。例えば、図13(第11の実施
の形態)や図15(第13の実施の形態)では直交度を
精度よく検出することが可能であるから、図13や図1
5等に代表されるようなマーク配置のプレートを用意
し、これを基準プレートとして複数の露光機で計測すれ
ば各投影露光装置での直交度の違いを認識することが可
能であるし、定期的に基準プレートを計測することによ
りメンテナンスの指標となりうる。
【0123】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、プレート
上のプレート・アライメントマークの配置をプレートの
中心線についてほぼ対称とすること、及び露光基準をX
方向、Y方向のプレート・アライメントマークの計測値
の平均値とすることにより、重ね合わせ誤差を小さくす
ることができる。
【0124】また、本発明によれば、プレート・アライ
メントマークをプレートの中心線に対して平行な辺によ
って構成される長方形の4つの頂点とし、かつ全体とし
てプレートの中心線に対して線対称に配置することによ
り、補正パラメータ(ξ,υ;θ;ω;κ,λ)の計算
精度の点でもスループット点でも合理的、かつ効率的な
プレート・アライメントマーク配置を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施の形態によるプレ
ート・アライメントマークの配置を説明する図、(b)
は回転誤差が生じたときの重ね合わせ誤差を説明する
図。
【図2】(a)は本発明の第2の実施の形態によるプレ
ート・アライメントマークの配置を説明する図、(b)
はスケーリング誤差が生じたときの重ね合わせ誤差を説
明する図。
【図3】本発明の第3の実施の形態によるプレート・ア
ライメントマークの配置を説明する図。
【図4】本発明の第4の実施の形態によるプレート・ア
ライメントマークの配置を説明する図。
【図5】本発明の第5の実施の形態によるプレート・ア
ライメントマークの配置を説明する図。
【図6】本発明の第6の実施の形態によるプレート・ア
ライメントマークの配置を説明する図。
【図7】本発明の第7の実施の形態によるプレート・ア
ライメントマークの配置を説明する図。
【図8】第7の実施の形態との比較を説明する図。
【図9】第7の実施の形態との比較を説明する図。
【図10】本発明の第8の実施の形態によるプレート・
アライメントマークの配置を説明する図。
【図11】本発明の第9の実施の形態によるプレート・
アライメントマークの配置を説明する図。
【図12】本発明の第10の実施の形態によるプレート
・アライメントマークの配置を説明する図。
【図13】本発明の第11の実施の形態によるプレート
・アライメントマークの配置を説明する図。
【図14】本発明の第12の実施の形態によるプレート
・アライメントマークの配置を説明する図。
【図15】本発明の第13の実施の形態によるプレート
・アライメントマークの配置を説明する図。
【図16】露光装置の概略図。
【図17】従来のプレート・アライメントマークの配置
を説明する図。
【図18】従来のプレート・アライメントマーク配置で
回転誤差が生じたときの重ね合わせ誤差を説明する図。
【図19】従来のプレート・アライメントマーク配置で
スケーリング誤差が生じたときの重ね合わせ誤差を説明
する図。
【符号の説明】
3…レチクル、4…露光パターン、5…投影光学系、6
…ステージ、7…プレート、8a,8b…レーザ干渉
計、9a,9b…レチクル・アライメントセンサ、10
…基準マーク、11a,11b…レチクル・アライメン
トマーク、12…レチクル交換機構、13a〜13c…
プレート・アライメントセンサ、14a〜14c…プレ
ート・アライメントマーク、15x,15y…プレート
中心線、20…誤差ベクトル、16x,16y…露光装
置の基準座標系

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レチクルのパターンを投影光学系を介し
    て感光基板上に投影露光する際に、前記投影光学系の露
    光領域に対して前記感光基板上のショット領域を位置合
    わせする方法において、 前記感光基板の中心線上に配置されたアライメントマー
    ク及び/又は前記中心線に対して略対称な位置に配置さ
    れた1又は複数のアライメントマーク対を用いて前記シ
    ョット領域の位置を求めることを特徴とする位置合わせ
    方法。
  2. 【請求項2】 前記感光基板の中心線上に配置されたア
    ライメントマーク及び/又は前記中心線に対して略対称
    な位置に配置されたアライメントマーク対の重心位置を
    前記ショット領域の配列座標の原点とすることを特徴と
    する請求項1記載の位置合わせ方法。
  3. 【請求項3】 レチクルのパターンを投影光学系を介し
    て感光基板上に投影露光する際に、前記投影光学系の露
    光領域に対して前記感光基板上のショット領域を位置合
    わせする方法において、 前記感光基板上に設けられた複数のショット領域を複数
    のグループに分け、各グループ毎にそのグループの領域
    の中心線上に配置されたアライメントマーク及び/又は
    前記中心線に対して略対称な位置に配置された1又は複
    数のアライメントマーク対を用いて前記グループ内のシ
    ョット領域の位置を求めることを特徴とする位置合わせ
    方法。
  4. 【請求項4】 前記感光基板の中心線上に配置されたア
    ライメントマーク及び/又は前記中心線に対して略対称
    な位置に配置されたアライメントマーク対の重心位置を
    前記ショット領域の配列座標の原点とすることを特徴と
    する請求項3記載の位置合わせ方法。
  5. 【請求項5】 レチクルのパターンを投影光学系を介し
    て感光基板上に投影露光する際に、前記投影光学系の露
    光領域に対して前記感光基板上のショット領域を位置合
    わせする方法において、 前記感光基板の中心線に対し略平行かつ略線対称な4辺
    によって構成される矩形の4つの頂点の位置に配置され
    たアライメントマークを用いて前記ショット領域の位置
    を求めることを特徴とする位置合わせ方法。
JP8312420A 1996-05-31 1996-11-22 位置合わせ方法 Pending JPH1050601A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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