JPH1046254A - 電縫鋼管シーム部の熱処理方法及び装置 - Google Patents

電縫鋼管シーム部の熱処理方法及び装置

Info

Publication number
JPH1046254A
JPH1046254A JP20226096A JP20226096A JPH1046254A JP H1046254 A JPH1046254 A JP H1046254A JP 20226096 A JP20226096 A JP 20226096A JP 20226096 A JP20226096 A JP 20226096A JP H1046254 A JPH1046254 A JP H1046254A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
line
inductor
heat treatment
electric resistance
resistance welded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP20226096A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyuki Nakajima
典行 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP20226096A priority Critical patent/JPH1046254A/ja
Publication of JPH1046254A publication Critical patent/JPH1046254A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、1系列の誘導加熱装置の配置で、シ
ーム部に熱処理不良を生じさせない電縫鋼管シーム部の
熱処理方法及び装置を提供することを目的としている。 【解決手段】電縫鋼管の製造ライン上で、管体のシーム
部を誘導加熱装置の誘導子で熱処理するに際し、ライン
の一時停止後再稼働前に、上記誘導加熱装置の誘導子位
置を、停止時に熱処理されていたシーム部位置より後流
側に該誘導子の配置長さ分だけ予め前進させておき、静
止状態にある管体の加熱を再開すると同時に該誘導子を
徐々に後進させ、それが元の位置に戻ると同時にライン
の再稼働を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電縫鋼管シーム部
の熱処理方法及び装置に関し、詳しくは、電縫鋼管製造
ラインの停止時に生じる溶接部分の熱処理不足を解消す
る技術に係わる。
【0002】
【従来の技術】一般に、電縫鋼管は、図5に示す設備構
成からなるラインを経て製造される。つまり、アンコイ
ラー14で巻き戻された鋼帯15は、ガイド・ローラ1
6を介して、サイド・トリマー17に送られ、鋼帯幅方
向の両端をトリミングして揃え、成形ロール群18を順
次経るうちに、次第に管状に成形される。そして、管状
になった成形体19の鋼帯突き合わせ部分は、高周波加
熱装置4で溶融状態近くまで加熱され、所謂スクイズ・
ロール23で溶着接合(以下、溶接という)される。こ
の溶接が完了し断面が円形になった管体2は、その溶接
部分の内外面でビードが切削され、さらに、該溶接部分
(以下、シーム部という)を誘導加熱装置4で熱処理し
てから、冷却装置21、サイジング・ロール22を経て
定尺に切断される。その後、該管体は、水圧テスト、超
音波検査等の各種検査や性能試験を経て、漸く製品とし
ての電縫鋼管となる。
【0003】ところで、上記電縫鋼管の製造において留
意すべき重要事項の1つに、シーム部の状態がある。そ
の部分は、溶接後の急冷によって針状組織が形成され、
一般に靭性が悪いからである。そこで、前記したよう
に、ラインパイプ等溶接品質の厳しい品種については、
該シーム部を局部的に誘導加熱装置で熱処理(通常は、
熱処理として焼鈍を採用するので、この誘導加熱装置を
ポスト・アニーラと呼ぶことが多い)を施しているので
ある。この誘導加熱装置は、図4に示すように、直列に
配置された数個の誘導子からなり、これら誘導子の下方
を溶接が完了した管体が通過すると、渦電流が発生し
て、そのシーム部を加熱する。また、上記誘導子は、シ
ーム部高さやねじれ状態の変動に即時対応するよう、上
下方向及び管周に沿い移動できるが、管体の進行方向へ
は移動しないのが通常である。しかし、実際の操業にお
いては、種々のトラブルである程度のライン停止は不可
避である。このライン停止により管体の移動が停止する
と、該誘導子による加熱も中断され、誘導加熱装置の位
置にある管体は常温近くまで空冷される。そして、再び
ラインの運転が開始されると、改めて低温から加熱がさ
れるため、その管体のシーム部については熱処理不良と
なる。この熱処理不足のシーム部を有する管体は、品質
管理上、製造不良品としてスクラップになっていた。こ
れは、歩留りの著しい低下になり、電縫鋼管製造におい
て大きな損失となっていた。
【0004】そこで、特開平2−34723号公報は、
「電縫鋼管の製造ラインに2系列の誘導加熱装置を直列
に配置し、通常操業中は上流側の誘導加熱装置のみを運
転し、ラインが停止してラインが再稼働する際には、停
止時点で上流側の誘導加熱装置に存在した管体が下流側
誘導加熱装置を通過する時間内だけ、両方の誘導加熱装
置を運転する」という熱処理方法を開示した。
【0005】しかしながら、この方法は、高価な誘導加
熱装置を2系列設置しなければならず、経済的な見地か
ら具現化されていない。また、誘導子がライン方向に移
動可能な誘導加熱装置として、特開昭60−24882
0号公報は、「複数の誘導子の上流側と下流側を相互に
接離可能に配置した」ものを提案した。
【0006】しかしながら、この誘導加熱装置は、誘導
子の間に、別の熱処理手段、例えば焼入装置を必要に応
じて介在させるためのものであり、上記ライン停止によ
るシーム部の熱不足問題を解決手段ではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
を鑑み、1系列の誘導加熱装置の配置で、シーム部に熱
処理不良を生じさせない電縫鋼管シーム部の熱処理方法
及び装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、特開昭60−248820号公報記載の装
置に着眼し、それを有効に利用するよう鋭意改良に努
め、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、電縫鋼
管の製造ライン上で、管体のシーム部を誘導加熱装置の
誘導子で熱処理するに際し、ラインの一時停止後再稼働
前に、上記誘導加熱装置の誘導子位置を、停止時に熱処
理されていたシーム部位置より後流側に該誘導子の配置
長さ分だけ予め前進させておき、静止状態にある管体の
加熱を再開すると同時に該誘導子を徐々に後進させ、そ
れが元の位置に戻ると同時にラインの再稼働を開始する
ことを特徴とする電縫鋼管シーム部の熱処理方法であ
る。
【0009】また、本発明は、電縫鋼管の製造ライン
に、複数個の誘導子を直列に一定間隔をおいて配設して
なる電縫鋼管シーム部の熱処理装置において、上記複数
個の誘導子を支持する支持部材と、該支持部材をライン
上で前後進させる移動手段と、管体の温度を測定する複
数の温度センサと、測定した温度から管体長さ方向の温
度パターンを求め、誘導子の移動速度を演算するコンピ
ュータと、その演算値の指令を上記移動手段に伝え、誘
導子の位置を移動させる制御手段と、誘導子の位置を検
知し、ラインの再開指令を発する位置センサとを備えた
ことを特徴とする電縫鋼管シーム部の熱処理装置であ
る。
【0010】さらに、本発明は、上記支持部材を、複数
個の誘導子を等間隔で一括支持してなることを特徴とす
る電縫鋼管シーム部の熱処理装置でもある。本発明で
は、電縫鋼管シーム部の熱処理方法及び装置を上記のよ
うな構成としたので、従来通り1系列の誘導加熱装置の
利用で、シーム部に熱処理不良を生じさせないようにで
き、熱処理不良に起因した電縫鋼管のスクラップ化を防
止できるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】まず、図4は、電縫鋼管の製造ラ
イン上に通常状態で配置された誘導加熱装置4の誘導子
1位置を示している。それは、例えば、距離10数メー
ターにわたって複数個互いに間隔をおいて配置されてい
る。そして、ラインが停止した場合、誘導子1による加
熱も中断されるので、その位置にある管体2の温度、つ
まりシーム部3付近の温度は低下し、常温近くになる。
本発明は、この部分を再加熱するに際して、従来通り1
系列の誘導加熱装置4だけで、製品不良部分をださない
ように熱処理するものである。
【0012】そのため、図1及び2に示すように、予め
停止期間中に誘導子1を、停止前に加熱していた管体2
長さ相当分だけ、ライン後流方向の位置(記号A)に前
進させておき、ライン再開前に管体を移動させず、誘導
子1を後進させて加熱し、誘導子1がライン停止時の位
置(記号B)に戻ってから、ラインの再開を始めるよう
にしたのである。このようにすると、停止時に加熱され
ていた管体2のシーム部3の温度分布が、停止前の熱処
理時のものにほぼ戻り、前記したライン停止による熱不
足は、解消される。勿論、管体2の加熱時に誘導子1に
流す電流の周波数を、高周波(温度上昇が目的)から低
周波(内部に熱を浸透させる)に切り換える操作が行わ
れても良い。
【0013】次に、上記熱処理方法を実施する装置を図
3に基づき説明する。誘導子1の移動は、各誘導子1を
一括して行わせる場合には、各誘導子1を一定間隔を保
ったまま支持部材7に係止、固定し、該支持部材7を、
例えば台車8で移動させるようにしてある(個別移動で
も良い)。また、移動速度は、後述するように、管体2
のシーム部3の長手方向にわたる温度分布で決まるの
で、該台車8の移動手段9(例えば、電動モータ及び減
速機)には、その移動速度の制御手段10も備えるよう
にしてある。
【0014】該制御手段10への出力は、以下のように
する。つまり、前記温度分布をできるだけ、停止前の状
態に近ずけるため、管体2の温度を長手方向で測定する
温度センサ11(例えば、光温度計)を設け、その測定
値から、コンピュータ12で温度分布を求めるようにし
た。その結果、該誘導子1の後進速度は、その温度分布
を基準に定めることができ、所定の熱処理が可能とな
る。また、本発明では、誘導子1がライン停止時の位置
に戻ったことを検知する位置センサ13(例えば、光電
式位置計測計)を設け、ラインの再開タイミングを正確
に判断するようにしてある。
【0015】本発明に係る電縫鋼管シーム部の熱処理方
法及び装置を、外径形mmφ×厚みmmの管体シーム部
に適用した。なお、管体の鋼種としてはAPI5LX6
0,STK590,STK540等、多数のものを選
び、したがって熱処理条件もそれぞれ異なるようにし
た。その結果を表1に示すが、殆んどの鋼種で、従来熱
処理不足として処理されていたものが、製品化できるよ
うになった。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、従来
の装置に簡単な改良を加えるだけで、電縫鋼管製造ライ
ンにおけるライン停止に起因にしたシーム部の熱処理不
足は解消された。その結果、従来の不良品を製品とする
ことができるようになり、電縫鋼管の製造歩留りが大幅
に向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱処理方法における誘導子の移動
を説明する側面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】本発明に係る熱処理装置のブロック図である。
【図4】通常操業における誘電子の位置を示す電縫鋼管
製造ラインの側面図である。
【図5】電縫鋼管の製造ラインを示す模式図である。
【符号の説明】
1 誘導子 2 管体 3 シーム部 4 誘導加熱装置 5 管体の移動方向 6 誘導子の移動方向 7 支持部材 8 台車 9 移動手段 10 制御手段 11 温度センサ 12 コンピュータ 13 位置センサ 14 アンコイラー 15 鋼帯 16 ガイド・ローラ 17 サイド・トリマー 18 成形ロール群 19 成形体 21 冷却装置 22 サイジング・ロール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電縫鋼管の製造ライン上で、管体のシー
    ム部を誘導加熱装置の誘導子で熱処理するに際し、 ラインの一時停止後再稼働前に、上記誘導加熱装置の誘
    導子位置を、停止時に熱処理されていたシーム部位置よ
    り後流側に該誘導子の配置長さ分だけ予め前進させてお
    き、静止状態にある管体の加熱を再開すると同時に該誘
    導子を徐々に後進させ、それが元の位置に戻ると同時に
    ラインの再稼働を開始することを特徴とする電縫鋼管シ
    ーム部の熱処理方法。
  2. 【請求項2】 電縫鋼管の製造ラインに、複数個の誘導
    子を直列に一定間隔をおいて配設してなる電縫鋼管シー
    ム部の熱処理装置において、 上記複数個の誘導子を支持する支持部材と、該支持部材
    をライン上で前後進させる移動手段と、管体の温度を測
    定する複数の温度センサと、測定した温度から管体長さ
    方向の温度パターンを求め、誘導子の移動速度を演算す
    るコンピュータと、その演算値の指令を上記移動手段に
    伝え、誘導子の位置を移動させる制御手段と、誘導子の
    位置を検知し、ラインの再開指令を発する位置センサと
    を備えたことを特徴とする電縫鋼管シーム部の熱処理装
    置。
  3. 【請求項3】 上記支持部材を、複数個の誘導子を等間
    隔で一括支持してなることを特徴とする請求項2記載の
    電縫鋼管シーム部の熱処理装置。
JP20226096A 1996-07-31 1996-07-31 電縫鋼管シーム部の熱処理方法及び装置 Withdrawn JPH1046254A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20226096A JPH1046254A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 電縫鋼管シーム部の熱処理方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20226096A JPH1046254A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 電縫鋼管シーム部の熱処理方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1046254A true JPH1046254A (ja) 1998-02-17

Family

ID=16454604

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20226096A Withdrawn JPH1046254A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 電縫鋼管シーム部の熱処理方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1046254A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103572036A (zh) * 2013-10-31 2014-02-12 中国石油化工股份有限公司 一种管束焊区应力消除中频加热设备
CN104032119A (zh) * 2014-06-18 2014-09-10 山东电力建设第一工程公司 锅炉受热面管排伸缩式热处理夹具

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103572036A (zh) * 2013-10-31 2014-02-12 中国石油化工股份有限公司 一种管束焊区应力消除中频加热设备
CN104032119A (zh) * 2014-06-18 2014-09-10 山东电力建设第一工程公司 锅炉受热面管排伸缩式热处理夹具
CN104032119B (zh) * 2014-06-18 2016-02-03 山东电力建设第一工程公司 锅炉受热面管排伸缩式热处理夹具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3912185B2 (ja) 鋼帯端部の成形方法及び成形装置
JP5217543B2 (ja) キュリー点を有する鋼帯の連続焼鈍方法及び連続焼鈍設備
JPH1046254A (ja) 電縫鋼管シーム部の熱処理方法及び装置
EP0158979A1 (en) Continuous weld tube mill
JP2014065053A (ja) 電縫溶接管の熱処理方法
JFE Development of advanced electric resistance welding (ERW) linepipe “Mighty SeamTM” with high quality weld seam suitable for extra-low temperature services
JPH10140251A (ja) 電縫管のシーム熱処理設備
JP4474825B2 (ja) 鋼帯幅方向両端の切削装置
JP2905377B2 (ja) 熱間圧延における鋼片の接合方法
JP2009221577A (ja) キュリー点を有する鋼帯の連続焼鈍方法及び連続焼鈍設備
JP3622679B2 (ja) 異種鋼管の兼用製造装置
JPS5942731B2 (ja) 電縫鋼管溶接熱影響部の靭性改良方法
JPS62286623A (ja) 押出素管オンライン探傷装置
JP2924675B2 (ja) 溶接形鋼の製造方法
JP3329214B2 (ja) 溶接管製造時の縁波計測方法
JPH08319518A (ja) 電縫管のシーム熱処理装置
JPH04371523A (ja) 電縫鋼管溶接部の熱処理装置
JP2003164908A (ja) 電縫鋼管の製造装置
JPS6356292B2 (ja)
JPH0824932A (ja) 鋼片の連続熱間圧延方法
JP2501869B2 (ja) 鋼材の欠陥検出方法
JP5391762B2 (ja) 鋼板エッジ部の誘導加熱方法
JP3587067B2 (ja) 低炭素マルテンサイト系ステンレス溶接鋼管の製造方法
SU659222A1 (ru) Поточна лини дл производства сварных термоупрочненных труб
JP2000212710A (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20031007