JPH1042807A - 10℃以下の低温で自然解凍できる冷凍米飯 - Google Patents

10℃以下の低温で自然解凍できる冷凍米飯

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JPH1042807A
JPH1042807A JP8220642A JP22064296A JPH1042807A JP H1042807 A JPH1042807 A JP H1042807A JP 8220642 A JP8220642 A JP 8220642A JP 22064296 A JP22064296 A JP 22064296A JP H1042807 A JPH1042807 A JP H1042807A
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freezing
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文夫 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、10℃以下の低い温度帯でも、冷
凍寿司を含む冷凍米飯類が安定して自然解凍できる製法
を確立するものである。 【解決手段】 冷凍食品は糖度が高いものほど解凍しや
すいという原理を応用し、生米重量2kgにたいし、テ
トラップとソルビットの混合溶液45g・絹たん白加水
分解物20g・清酒などの醗酵酒250g・木酢燻液と
醗酵酒の混合溶液5gからなる冷凍および解凍促進剤を
用いて炊飯し、米飯を急速凍結する。この製法により、
すべての冷凍米飯は10℃以下の低温でも自然解凍でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、10℃以下の低温
でも安定した自然解凍ができる冷凍米飯を製造する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、焼きおにぎり・各種チャーハ
ン・各種ピラフ・ちらし寿司など、食する前に電子レン
ジ等で加熱して解凍する冷凍米飯は、いくつかの種類が
発表、また市販されている。現在までのところ、自然解
凍が可能だとする調理米飯はみられない。そのいっぽう
で、自然解凍を前提にした冷凍寿司の製造法も発表され
ているが、現状では、自然解凍には15℃から25℃以
上の温度が必要とされている(特開平4−94654お
よび特開平4−166045)。
【0003】市販されている冷凍富山マス寿司を例にと
ると、これは炊飯の段階で木酢の活性燻液とオリゴ糖の
水溶液を添加して製造されているが(株式会社ニューア
クア技術研究所KMリサーチインターナショナル栗田
学『食品の新しい鮮度保持技術〈電子と活性木酢燻液の
活用〉』)、無難な自然解凍の温度は30℃±で、それ
以下の温度ではときとしてごはんがボロボロになり、い
わゆる白蝋化する。
【0004】このように、従来の技術では、冷凍調理米
飯では食する前に電子レンジなどによる加熱が必要とさ
れ、自然解凍を前提にした冷凍寿司なども、解凍に要す
る温度は15℃から30℃と相当に高いものであった。
要するに、従来の技術では加熱する設備や条件のないと
ころでは冷凍米飯を食することができず、自然解凍を前
提にした冷凍寿司も、15℃または30℃以下の温度帯
ではごはんが白蝋化して食物としては利用できないとい
う制約と欠陥があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】冷凍米飯を加熱して解
凍する設備や条件がない環境下を想定し、また国内の主
要地域では、冬季における部屋の常温が10℃以下にな
ることもまれではないことを考慮すると、商品の幅広い
利用と展開のためには、冷凍寿司を含む冷凍米飯類は、
できるだけ低い温度帯で自然解凍できるのが理想であ
る。
【0006】本発明は、そのため、流水などによる水中
解凍・熱湯に浸漬するような加熱解凍・電子レンジで加
熱するような電子解凍などの手段を用いなくとも、10
℃以下の温度帯でも安定した自然解凍ができる冷凍米飯
類の製造をめざすものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】冷凍寿司を含む冷凍米飯
類を、10℃以下の温度帯で、安定した形で自然解凍さ
せるために、本発明は、濃度を高めた溶液の浸透圧とい
う自然現象や、冷凍食品は糖度が高ければ高いほど解凍
温度が低くなる、つまり溶けやすくなるという現象を利
用するものである。
【0008】したがって、基本的な素材は糖類、および
アルコール類であり、炊飯時に糖類・調理酒を含む醸造
酒または蒸留酒類・たん白加水分解物・木酢燻液のすべ
て、またはそれら素材の一部を組み合わせることによ
り、冷凍および解凍促進剤の糖度を高めることによって
米飯への浸透圧を強め、結果的に糖度が高められた冷凍
米飯を10℃以下の低温できわめて解凍しやすい状態に
するものである。
【0009】さて、本発明では糖類が冷凍および解凍促
進剤の基本的素材のひとつである。原則として糖類はす
べての種類が利用可能だが、たとえば砂糖などをそのま
ま使用すれば、甘さが勝ちすぎて米飯の食味がそこなわ
れてしまう。
【0010】したがって、ここでは糖度が高く、甘味が
すくないオリゴトース(砂糖の4分の1の甘味.三和澱
粉工業)・テトラップ(砂糖の5分の1の甘味.林原商
事)・ソルビット(蔗糖の60〜70%の甘味.サンエ
イ糖化)などの糖類を選んだ。これらは保湿性にもすぐ
れているが、米飯の老化防止には、さらにトレハオース
(林原商事)などを使用するのもよい。オリゴトース・
テトラップ・ソルビットは、アミノ酸と反応しても褐変
はほとんどみられない。
【0011】絹たん白加水分解物として利用した「かや
シルクパウダー21」も、グリシン・アラニン・セリン
・チロシンなど天然アミノ酸を多く含みながら糖度が高
く、素材の1員として活用できる。また、「かやシルク
パウダー21」は、木酢燻液とともに、日持ち向上剤と
しての作用もすぐれている。
【0012】アルコール類については、清酒・合成酒・
調理酒などの醸造酒、さらに焼酎などの蒸留酒を使用し
たが、いずれも良好な結果がえられる。食品添加物とし
て認可されているエタノールの利用も可能である。
【0013】核酸については、たとえば冷凍米飯用に開
発されたアルファ1(クリエイトアイワ)などを、糖類
・アルコール類・絹たん白加水分解物・木酢燻液などの
素材とともに添加使用してみたが、これもあるていどの
効果は認められる。
【0014】ここでは素材の都合から冷凍および解凍用
の促進剤は液状のものとなっているが、製造方法によっ
ては粉状・顆粒状・固形状・ゼリー状などの形態も考え
られる。
【0015】なお、米飯には食味をととのえるために、
その多くは炊飯時に食塩や植物油も添加する。
【0016】
【作用】浸透圧という現象で冷凍米飯は糖度が高められ
ているので、10℃以下の温度帯の場所に置いても、じ
ゅうぶんに自然解凍できる。寿司飯用の酢、炊き込みご
はん用の具や醤油など、添加する素材におうじて解凍温
度にはじゃっかんの相違がみられるが、冷凍米飯の種類
によっては6℃前後から7℃以上での温度帯で安定した
自然解凍が可能である。米飯の種類によっては、まだ凍
ったままの状態でも食せるものがある。また、米飯は糖
度が高いので、長期間冷凍ストッカーなどに保存してお
いても品質が劣化しないという特徴がある。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。な
お、炊飯にあたっては服部工業の三段式ガス式炊飯機、
急速凍結にあたってはナショナルの電気冷凍庫(急速凍
結庫)、糖類の糖度の測定にあたってはアタゴの手持屈
折計N3を使用した。 (1)サバ押し寿司 コシヒカリ 4000g 加水量 6100g 木酢燻液(10%.萬有栄養)と合成酒(90%)の溶液 15g オリゴトース(糖度74.4度.三和澱粉工業) 85g 絹たん白加水分解物(かやシルクパウダー21) 40g 調理酒(ミツカン) 500g ハイミー(味の素) 30g 和風だし(味の素) 20g 食塩 30g 植物油(日清サラダ油) 30g コンブ 数切 寿司酢(東京ミツカン.調味酢SK−094) 1050g 砂糖 30g サバつけ酢(マルカン) 900g 調理酒(ミツカン) 150g ほんてり(ミツカン) 150g 食塩 10g ハイミー(味の素) 10g コンブ 数切 サバ押し寿司1本につき、ごはん280g・サバ200
グラムを使用した。これをサランラップに巻いて−40
℃の急速凍結庫で急速凍結。6〜7時間後、7℃の冬季
の室温で自然解凍。ごはんもぱさつかず、しっとりと戻
る。質感・風味などもそこなわれていず、食味も良好。
同様の製法でマスの押し寿司・ウナギの押し寿司・サー
モンの押し寿司などもつくったが、いずれも結果は良好
であった。本実施例においては、木酢燻液と合成酒の溶
液・オリゴトース・絹たん白加水分解物(かやシルクパ
ウダー21)・調理酒の組み合わせが冷凍および解凍促
進剤となる。 (2)握り寿司 コシヒカリ 4000g 加水量 6000g 木酢燻液(10%.萬有栄養)と水(90%)の溶液 15g オリゴトース(糖度74.4度.三和澱粉工業) 85g 絹たん白加水分解物(かやシルクパウダー21) 40g 調理酒(ミツカン) 500g ハイミー(味の素) 30g 和風だし(味の素) 20g 食塩 30g 植物油(日清サラダ油) 30g コンブ 数切 寿司酢(東京ミツカン.調味酢SK−094) 1050g 砂糖 30g 1個につき28gのシャリ玉をつくり、マグロ・ママカ
リ・エビ・イカ・タコなどの生ネタをのせ、−40℃の
急速凍結庫で3〜4時間凍結。冬季、7℃の室温で自然
解凍。白蝋化せず、ごはんもしっとり戻る。食味も良
好。本実施例においては、木酢燻液と水の溶液・オリゴ
トース・絹たん白加水分解物(かやシルクパウダー2
1)・調理酒の組み合わせが冷凍および解凍促進剤とな
る。 (3)いなり寿司 コシヒカリ 4000g 加水量 6000g 木酢燻液(10%.萬有栄養)と調理酒(90%)の溶液 15g オリゴトース(糖度74.4度.三和澱粉工業) 85g 絹たん白加水分解物(かやシルクパウダー21) 40g 調理酒(ミツカン) 500g ハイミー(味の素) 30g 和風だし(味の素) 20g 食塩 30g 植物油(日清サラダ油) 30g コンブ 数切 寿司酢(東京ミツカン.調味酢SK−094) 1000g 刻みショウガ(寿司飯にまぜる) 350g 黒ゴマ(寿司飯にまぜる) 100g イナリアゲに40gの寿司飯を入れ、275個できる。
−40℃の急速凍結庫で4〜5時間凍結。冬季、7℃の
室温で自然解凍。寿司飯も白蝋化せずにしっとりと戻
り、食味もいい。本実施例においては、木酢燻液と調理
酒の溶液・オリゴトース・絹たん白加水分解物(かやシ
ルクパウダー21)・調理酒の組み合わせが冷凍および
解凍促進剤となる。 (4)山菜の炊き込みごはん 標準米 1600g もち米 400g 加水量 3400g テトラップ(60%)+D−ソルビット液(40%) 150g (上記2者の混合液の糖度71度) 調理酒(ミツカン) 150g しょうゆ(キッコーマン) 120g 山菜ミックス(カネカ) 1000g ニンジン 大2本 油揚 2枚 ほんてり(ミツカン) 100g ハイミー(味の素) 10g だしの素(シマヤ) 40g 食塩 10g 上記の材料で山菜ごはんが6120gできる。300g
でパック詰めし、−40℃の急速凍結庫で8時間凍結。
5℃の冷蔵庫と7℃の冷蔵庫に入れて解凍実験をおこな
ったが、ふたつのサンプルともに、まだ氷の結晶があ
り、ごはんが凍っている状態でもじゅうぶんに食するこ
とができる。解凍後も、ごはんは白蝋化していない。本
実施例においては、テトラップとD−ソルビット液の混
合液・調理酒が冷凍および解凍促進剤となる。 (5)マツタケごはん 標準米 1600g もち米 400g 加水量 3600g テトラップ(60%)+D−ソルビット液(40%) 150g (上記2者の混合液の糖度71度) 焼酎(甲類25%.メルシャン株式会社) 150g 具(理研ビタミン株式会社) 1000g だしの素(シマヤ) 20g 上記の材料でマツタケごはんが5410gできる。25
0g入りのパック詰めにし、−40℃の急速凍結庫で6
時間凍結。5℃と7℃の冷蔵庫で解凍実験をおこなった
が、ふたつのサンプルともに、まだ氷の結晶がのこって
いる状態でもじゅうぶんに食することが可能である。解
凍後もごはんは白蝋化していない。本実施例において
は、テトラップとD−ソルビット液の混合液・焼酎の組
み合わせが冷凍および解凍促進剤となる。 (6)ウナギ丼 コシヒカリ 2000g 加水量 3250g 木酢燻液(10%.萬有栄養)+清酒(90%) 5g テトラップ(60%)+D−ソルビット液(40%) 45g (上記2者の混合液の糖度71度) 絹たん白加水分解物(かやシルクパウダー21) 20g 調理酒(ミツカン) 250g 食塩 20g 植物油(日清サラダ油) 20g ウナギタレ(自家製) 400g 上記の材料で、ウナギ丼用のごはん250g入りが18
パックできる。ごはんだけのパックと、ウナギ2切・シ
シトウ・カボチャのてんぷら、およびしば漬けをのせた
ウナギ丼を−40℃の急速凍結庫で凍結。5〜6時間
後、25℃±の室温、および5℃と7℃の冷蔵庫で解凍
実験をおこなう。室温に放置したものは1時間もかから
ずに自然解凍でき、ごはんも良好に戻る。5℃と7℃の
冷蔵庫に入れたふたつのサンプルは、氷の結晶があり、
まだ凍っている状態でも食することができた。解凍後
も、ごはんは白蝋化していない。本実施例においては、
木酢燻液と清酒の溶液・テトラップとD−ソルビット液
の混合液・絹たん白加水分解物(かやシルクパウダー2
1)・調理酒の組み合わせが冷凍および解凍促進剤とな
る。 (7)おはぎ用ごはん コシヒカリ 1000g もち米 1000g 加水量 3500g 木酢燻液(10%.萬有栄養)と清酒(90%)の溶液 5g オリゴトース(糖度74.4度.三和澱粉工業) 45g 絹たん白加水分解物(かやシルクパウダー21) 20g 合成清酒(協和醗酵工業) 150g 食塩 10g 砂糖 100g 1個70gのおはぎ用ごはんにし、−40℃の急速凍結
庫で3〜4時間凍結。冬季、7℃の室温で解凍実験をお
こなったところ、良好に解凍。本実施例においては、木
酢燻液と清酒の溶液・オリゴトース・絹たん白加水分解
物・合成清酒・砂糖の組み合わせが冷凍および解凍促進
剤となる。 (8)赤飯 コシヒカリ 1000g もち米 1000g アズキ 250g 加水量 3000g 木酢燻液(10%.萬有栄養)と清酒(90%)の溶液 5g オリゴトース(糖度74.4度.三和澱粉工業) 45g 絹たん白加水分解物(かやシルクパウダー21) 20g 合成清酒(協和醗酵工業) 150g 食塩 10g −40℃の急速凍結庫で3〜4時間凍結。冬季、7℃の
室温で解凍実験をおこなったところ、良好に解凍。本実
施例においては、木酢燻液と清酒の溶液・オリゴトース
・絹たん白加水分解物・合成清酒の組み合わせが冷凍お
よび解凍促進剤となる。実施例については以上のとおり
である。
【0018】
【発明の効果】以上の技術を利用して、米飯類なら、1
0℃以下の低温での自然解凍を前提に、すべての種類を
冷凍化することが可能である。つまり、押し寿司・握り
寿司・ちらし寿司・いなり寿司・巻き寿司などの寿司類
をはじめ、ウナギ丼・カツ丼・牛丼・玉子丼・親子丼・
天丼・イクラ丼・鉄火丼などの丼物、さらに山菜ごはん
・マツタケごはん・タケノコごはん・五目ごはんなどの
炊き込みごはん、また焼きおにぎり・のり巻きおにぎり
・炊き込みごはんのおにぎり、またカレーライスやハヤ
シライス、さらにチャーハンやピラフ類、そしてお粥や
雑炊など、その種類を問わない。本発明者はそれらのす
べてについて冷凍化と自然解凍の実験をおこなっている
が、いずれについても良好な結果をえている。
【0019】なお、うなぎタレなど、米飯にからめるタ
レの性質によっては、まだ凍った状態でもじゅうぶんに
食せる種類の米飯もあるので、この特質を利用して、ス
ティック状またはカップ入りのアイス・キャンディおよ
びアイス・クリーム状の冷凍米飯を製造することも可能
である。米飯類の一種の氷菓化は、夏バテ対策の食品の
ひとつにもなりうると考えられる。
【0020】本発明による冷凍米飯類は、解凍するにさ
いして、基本的に、流水などによる水中解凍・熱湯に浸
漬する加熱解凍・電子レンジなどによる電子解凍などの
手段が不要で、10℃以下の低温でもじゅうぶんに安定
した自然解凍ができる。これは、電子レンジや他の加熱
・解凍手段がつかえない環境下にある場合でも、本発明
による冷凍米飯類は食用可能だということであり、米飯
類の食空間の拡大に大いに役立つものと考えられる。
【0021】冷凍米飯類を10℃以下の低温で自然解凍
できる利点については、いちいち例を述べる必要もない
ほどである。たとえば、本発明による冷凍米飯類を大型
冷凍ストッカーや冷凍倉庫などで大量貯蔵ができれば、
震災時などの非常食としても利用が可能である。自然解
凍できるので、水もいらず、容器もいらず、燃料もいら
ず、つまり調理する手間がはぶけるという最大の長所が
あり、コスト面ではまだ高いという問題があるものの、
冷凍米飯類の大量冷凍貯蔵法さえ確立されれば、将来的
には地方自治体などに非常食として採用される可能性も
高い。この点では、また、食する場所も時間も自由にな
るので、現代というアウトドア時代の代表的な食品にな
る可能性も秘められている。
【0022】また、生ネタを使用した寿司類の場合、特
殊な包装を採用しないかぎり生ネタが煮えるという欠点
があって電子レンジなどによる電子解凍は無理だが、本
発明が可能にした自然解凍なら、生ネタやシャリとも
に、つくりたての新鮮さを味わうことができる。
【0023】本発明を業務用として利用する場合も、そ
の利点はたくさんある。たとえば、本発明による製法を
採用すると、安い米・古い米でもふっくらつやつや炊
け、しかも通常の炊飯に比較して10パーセント以上も
ごはんが炊き増えするという副次的な効果がある。この
炊き増えしたぶんだけでも、冷凍化にかけた経費が帳消
しになる。また、人工添加物の日持ち向上剤などもつか
う必要がなく、よほどの高温・多湿という悪条件下でな
いかぎり、米飯は製造後、または解凍後、48時間の抗
菌作用が持続する。
【0024】実際の製造面でみれば、冷凍寿司類を含む
冷凍米飯類は、人件費の安い時間帯に集中して大量に生
産することが可能になる。しかも、生物と異なり、冷凍
米飯類は長期保存・広範囲の流通が可能で、また製品の
管理が容易だという長所もある。しかも、生物と異な
り、冷凍米飯類はほとんどロスがでない。天候条件や需
要に応じて解凍し、店頭などにならべることができるか
らである。
【0025】もちろん、本発明による冷凍米飯類は、生
ネタの寿司以外なら、電子レンジなどによる急速解凍も
可能である。
【0026】冷凍米飯類の唯一ともいえる欠点は、すべ
ての冷凍食品につうじることであるが、再凍結や再解凍
をすると、製品の品質が低下・劣化するおそれがあると
いうことぐらいである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木酢燻液、絹たん白加水分解物、醗酵
    酒、糖類を素材とした米飯用の冷凍および解凍促進剤の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の素材の一部を組み合わせる
    か、または有機酸類や有機酸塩類、核酸、たん白加水分
    解物または合成アミノ酸、調理酒を含む醗酵酒または蒸
    留酒、糖類を組成とした米飯用の冷凍および解凍促進剤
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 調理酒を含む醗酵酒または蒸留酒と糖
    類、またはそのいずれかを素材とした米飯用の冷凍およ
    び解凍促進剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1・請求項2および請求項3の冷
    凍および解凍促進剤を使用して炊飯し、10℃以下の低
    温で自然解凍できる冷凍米飯。
  5. 【請求項5】 請求項1・請求項2および請求項3の冷
    凍および解凍促進剤を使用して炊飯し、請求項4の条件
    を満たしながら、同時に流水による水中解凍や熱湯への
    浸漬による加熱解凍、また電子レンジによる電子解凍な
    どができる冷凍米飯。
JP8220642A 1996-08-01 1996-08-01 10℃以下の低温で自然解凍できる冷凍米飯 Pending JPH1042807A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6792768B2 (en) * 2000-12-21 2004-09-21 Mayekawa Manufacturing Co., Ltd. Low temperature physical distribution system and method and apparatus for maintaining quality in auction market
JP2009247294A (ja) * 2008-04-08 2009-10-29 Ajikyo:Kk 寿司用冷凍米飯の製造方法及び寿司用冷凍米飯
JP2012024056A (ja) * 2010-07-27 2012-02-09 Inoue Seihyo Reizo Kk 冷凍米飯の製造方法
JP2013055953A (ja) * 2012-11-20 2013-03-28 Ajikyo:Kk 寿司用冷凍米飯の製造方法及び寿司用冷凍米飯

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