JPH103703A - 光磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

光磁気記録媒体の製造方法

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JPH103703A
JPH103703A JP15517796A JP15517796A JPH103703A JP H103703 A JPH103703 A JP H103703A JP 15517796 A JP15517796 A JP 15517796A JP 15517796 A JP15517796 A JP 15517796A JP H103703 A JPH103703 A JP H103703A
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JP
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magneto
substrate
layer
optical recording
substrates
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JP15517796A
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English (en)
Inventor
Takashi Kobayashi
孝至 小林
Toshio Senoo
俊夫 妹尾
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経時的な変形を起すことの少ない光磁気ディ
スクを提供する。 【解決手段】 樹脂基板に記録層を形成後、硬化性樹脂
保護層を設け、これを特定温度下に特定時間アニーリン
グするもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光磁気記録媒体の製
造方法に関し、特に合成樹脂基板に光磁気記録層を設け
てなる光磁気記録媒体であって、機械特性、特に経時的
なそり(Tilt)の小さい光磁気記録媒体を製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、書き換え可能な高密度・大容
量の情報記録媒体として、光磁気記録媒体が知られてい
る。光磁気記録媒体では、記録層を形成する材料として
垂直磁気異方性を有するものが用いられている。光磁気
記録媒体は透明基板上に形成された磁気記録層への光照
射と磁気作用により記録され、カー効果、ファラデー効
果などの磁気光学効果を利用して読み出しがなされる記
録媒体であって、その記録層としては、TbFe、Tb
FeCo、DyFeCo、GdFeCo、GdTbFe
Coなどの希土類と遷移金属からなる薄膜が多く用いら
れている。
【0003】これらの記録層は一般に酸化が生じ易く、
経時安定性が悪いという欠点を有する。このため、この
記録層上に金属酸化物、金属窒化物等からなる保護層を
設けることが行なわれている。しかしながら、金属酸化
物、金属窒化物等による保護層を形成した場合において
も、この保護層に微細な膜欠陥(以下、「ピンホール」
という。)を生じたり、或いは十分な密着性が得られな
いために層剥離が生じたり、更には自己の層内応力が大
きいためにクラックを生じたりすることにより十分な保
護効果が得られないという欠点があった。
【0004】そこで、このような欠点を解決するために
金属酸化物、金属窒化物等の無機系保護層の上に更に硬
化樹脂からなる有機保護膜を形成する場合もある。有機
保護膜形成材料としては、一般に紫外線硬化型アクリル
系コート剤や、シリコーン系、チタン系等の熱硬化型ハ
ードコート剤が多く使用されている。このような有機保
護膜は、記録層上の金属酸化物や金属窒化物等の保護層
の表面のみならず、透明基板表面や記録層表面をキズ付
き或いはゴミ付着から保護する目的で透明基板表面や、
記録層表面に直接形成される場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようにして得られ
る光磁気記録媒体では基板に記録層を成膜したり保護層
を形成すること等により応力が発生したり、成膜後に基
板が空気中の水分等を吸収すること等により基板がそ
り、そのそりが経時的に増大するという問題があった。
また、得られた記録層や保護層を設けた2枚の基板を記
録層側を内側にして貼り合わせて両面使用のディスクと
する場合もあるが、経時的にそり等を生じやすい状態で
貼り合わせることになり、機械特性(特にそり)の良好
な製品が安定的に得られないという問題点があった。こ
のような問題を解決する方法として基板上に記録層や保
護層を設けた後、その経時変化が小さくなるまで一定時
間放置し、その後、基板の貼り合わせ(貼り合わせ構
造)や基板へのハブ接着(単板コーティング構造)を行
なう方法が考えられるが、工業的には生産性の面から有
利な方法とは言えない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記した従来
の問題点に鑑み、経時変化が少なく、且つ放置時間が短
くて済む光磁気記録媒体を得るべく鋭意検討を重ねた結
果、光磁気記録媒体を製造する工程における特殊な時点
で、特定温度で短時間アニーリング処理することによ
り、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成
するに至った。本発明の要旨は、合成樹脂基板の表面に
光磁気記録層を設けてなる光磁気記録媒体を製造するに
あたり、基板の光磁気記録層上及び/又は記録層が設け
られた側とは反対側の基板上に硬化性樹脂からなる保護
層を設けた後、基板のガラス転移点より90℃低い温度
から60℃低い温度の範囲内で5〜30分アニーリング
処理することを特徴とする光磁気記録媒体の製造法に存
する。
【0007】以下、本発明につきさらに詳細に説明す
る。本発明において光磁気記録媒体としては全面密着貼
り合わせ構造、単板コーティング構造等が用いられてい
る。上記全面密着貼り合わせ構造のものは両面に記録領
域を備えた構造のものであり、図1に示すように一方の
面に記録層2が成膜されその記録層2上に表面保護層3
が形成され、且つ他方の面に表面保護層4が形成された
2枚の基板1,1を接着層8によって貼り合わせた構造
であり、各記録層2,2は接着剤8を挟んで対向配置さ
れる。
【0008】また、単板コーティング構造は図2に示す
ように上記のように構成された基板1の記録層2の表面
に保護層3を形成し、そして、他方の面の最外層として
表面保護層4を形成した構造である。上記基板1は通常
合成樹脂を射出成形法や射出圧縮成形法を用いて成形さ
れる。
【0009】この成形方法は固定金型と可動金型との間
に型締め状態で形成されるキャビティー内にプリフォー
マット情報を有する環状の金属薄板からなるスタンパー
を取付け、キャビティー内に溶融させた合成樹脂を導入
することによってスタンパーの信号(ピット)やレーザ
ー案内溝等のプリフォーマット情報が転写されたディス
ク用基板を成形する。冷却後離型用の空気を吹出しつつ
金型を開き、基板を金型から取り出す。
【0010】本発明において用いられる基板としては、
ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン
樹脂等の樹脂基板が挙げられる。この基板の厚みは1〜
2mm程度が一般的である。このような樹脂基板の表面
に形成する光磁気記録層の層構成としては特に制限はな
く、公知の光磁気記録層の層構成を採用することができ
る。
【0011】例えばTbFe、TbFeCo、TbC
o、DyTbFeCo等の希土類と遷移金属との非晶質
磁性合金、MnBi、MnCuBi等の多結晶垂直磁化
膜等が用いられる。光磁気記録層としては単一の層を用
いても良いし、GdTbFe/TbFeのように2層以
上の記録層をかさねて用いても良い。
【0012】上記基板と磁気記録層との間には、第1誘
電体層、すなわち干渉層を設けることもできる。この層
は、高屈折率の透明膜による光の干渉効果により反射率
を落とすことでノイズを低下させC/N比を向上させる
ためのものである。干渉層は単層膜でも多層膜でも良
い。干渉層の構成物質としては、金属酸化物や金属窒化
物が用いられる。
【0013】金属酸化物としてはAl2 3 、Ta2
5 、SiO2 、SiO、TiO2 等の金属酸化物単独又
はこれらの混合物、或いはAl−Ta−Oの複合酸化物
等が挙げられる。更に、これらの酸化物に、他の元素、
例えば、Ti、Zr、W、Mo、Yb等が酸化物の形で
単独で、或いはAl、Taと複合して酸化物を形成して
いるものでも良い。
【0014】これらの金属酸化物よりなる干渉層は、緻
密で外部からの水分や酸素の浸入を防ぐことができ、ま
た、耐食性が高く後述の反射層との反応性も小さい。更
に、基板として樹脂基板を使用する場合、基板を構成す
る樹脂との密着性にも優れている。金属窒化物として
は、窒化シリコン、窒化アルミニウム等が挙げられる。
これらの金属窒化物のうち、特に緻密で外部からの水分
や酸素の浸入を防ぐ効果に優れることから、窒化シリコ
ンを用いるのが好ましい。
【0015】このような金属酸化物又は金属窒化物より
なる干渉層の膜厚は、その屈折率により最適膜厚が異な
るが、通常400〜1500Å程度、特に500〜10
00Å程度とするのが適当である。光磁気記録層の干渉
層と反対の面には、干渉層と同様の材質を持つ誘電体よ
りなる保護層、即ち第2誘電体層を設けるのが望まし
い。この誘電体層の膜厚は通常の場合、100〜100
0Å程度とする。
【0016】反射層を設ける構造の媒体では、記録層に
接して、又は数百Åの誘電体層を介して高反射率の金属
(例えばAl、Cu等)の単体又はその合金の層を反射
層として設ける。反射層の膜厚は100〜1000Å、
望ましくは300〜800Å程度である。なお、本発明
において、基板上に干渉層、記録層、誘電体層、反射
層、誘電体層等の各層を形成する方法としては、スパッ
タリング等の物理蒸着法(PVD)等が適用される。
【0017】PVD法にて干渉層、光磁気記録層、誘電
体層、反射層、誘電体層等を成膜形成するには、所定の
組成をもったターゲットを用いて電子ビーム蒸着又はス
パッタリングにより基板上に各層を堆積するのが通常の
方法である。膜の堆積速度は速すぎると膜応力を増加さ
せ、遅すぎると生産性が低下するので、通常、0.1〜
100Å/sec程度の範囲で適宜決定される。
【0018】以下、干渉層、光磁気記録層、誘電体層及
び反射層、さらには所望により誘電体層を含めて「記録
層」と称する。本発明の光磁気記録媒体はこのような記
録層を形成した基板の記録層上又は記録層が設けられた
側とは反対側の基板上に、硬化性樹脂からなる保護層を
形成する。
【0019】該保護層としては通常、エネルギー線(例
えば、紫外線)硬化型、或いは熱硬化型の硬化性樹脂か
らなる所謂ハードコート剤が用いられる。エネルギー線
(例えば、紫外線)硬化型樹脂としてはアクリレート又
はメタアクリレート基を単一或いは複数有する化合物よ
りなるもの、例えばエポキシアクリレートやウレタンア
クリレート等を主成分としたものが好適に用いられる。
また、熱硬化型樹脂としてはシリコン系、エポキシ系、
チタン系等が用いられる。
【0020】硬化性樹脂は、ディスク基板の記録層上又
は記録層と反対側の基板上、或いは記録層上と基板上と
の両面に、スピンコーター、ディッピング、スプレー、
ロールコーター、フローコーター法等のコーティング法
で均一に塗布することができる。また、塗膜形成後の塗
膜硬化条件は各コート剤に合った硬化方法を用いれば良
く、例えばエネルギー硬化型、すなわち紫外線硬化型で
あれば紫外線を照射し、電子線硬化型であれば電子線を
照射し、また、熱硬化型であれば加熱処理するなどの方
法が採用される。
【0021】形成される保護層の厚さ(硬化後)は通常
0.5〜50μm望ましくは1〜20μmの範囲であ
る。このようにして得られる光磁気記録媒体はこのまま
ではその後の機械的特性、特にそり(Tilt)の経時
変化が大きく、この経時変化の大きい状態での貼り合わ
せや、ハブ付けを実施しても、機械特性、特にそり(T
ilt)の良好な製品は安定的に得られない。
【0022】本発明においては、上記で得られる光磁気
記録媒体を基板を形成する合成樹脂のガラス転移点(T
G)より90℃低い温度から60℃低い温度の範囲、好
ましくはTGより85℃低い温度から65℃低い温度の
範囲内で5〜30分好ましくは10〜30分の時間アニ
ーリング処理を行なうことにより基板のそり(Til
t)が経時的に増大しない光磁気記録媒体単板を得るこ
とに特徴を有するものである。
【0023】上記アニーリング処理温度が上限より高い
と基板中の水分が放出されすぎて、アニール処理後に該
基板の吸水が安定するまでの時間が長くなり、結果とし
て基板のそりが安定しにくい。また、下限より低いと基
板のそり(Tilt)の経時変化を小さくする効果が少
ない。
【0024】また、アニーリング処理時間が30分より
長いと基板の水分が放出されすぎて、アニール処理後に
該基板の吸水が安定するのに時間がかかり、基板のそり
が安定しにくい。上記のアニーリング処理の作用効果と
しては基板を低温で短時間熱処理するので、基板に過度
の変形を起すことなく、基板上に形成した記録層や保護
層等による膜応力等の残留応力を適度に緩和促進し、そ
の後の経時的変形を防止するものと推定される。アニー
リングの温度の範囲を別の表現とすれば、基板としてポ
リカーボネート樹脂を用いた場合には通常60〜80℃
の範囲となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に実施例を示すが、本発明は
その要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるもの
ではない。 実施例1 厚さ1.2mm、直径5.25インチのポリカーボネー
ト製基板(ガラス転移点:145℃)に誘電体層として
酸化タンタルを80nm、光磁気記録層としてTb(2
0)Fe(72)Co(8)を20nm、断熱層として
SiNを20nm、反射層としてAlTaを50nmス
パッタリングにより設けた。その上に保護層として紫外
線硬化樹脂をスピンコートし、紫外線を照射して硬化さ
せた。
【0026】得られた光磁気ディスクを70℃の恒温槽
に20分間保持し、アニーリング処理を行なった。上記
アニーリング処理後の基板につき機械特性(Tilt)
を測定した結果を表1に示す。なお、機械特性(Til
t)は光ディスク国際規格ドキメントN531に準拠し
て測定したものである。
【0027】実施例2 実施例1においてアニーリング処理を60℃で20分間
行なったこと以外は同様にして行なった。その結果を表
1に示す。 比較例1 実施例1においてアニーリング処理を全く行なわなかっ
たこと以外は同様にして行なった。その結果を表1に示
す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明の方法によれば、経時的な基板の
変形の少ない光磁気記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】媒体の縦断面図
【図2】媒体の縦断面図
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 保護層 4 保護層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂基板の表面に光磁気記録層を設
    けてなる光磁気記録媒体を製造するにあたり、基板の光
    磁気記録層上及び/又は記録層が設けられた側とは反対
    側の基板上に硬化性樹脂からなる保護層を設けた後、基
    板のガラス転移点より90℃低い温度から60℃低い温
    度の範囲内で5〜30分アニーリング処理することを特
    徴とする光磁気記録媒体の製造法。
JP15517796A 1996-06-17 1996-06-17 光磁気記録媒体の製造方法 Pending JPH103703A (ja)

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