JPH10341593A - 冷凍冷蔵庫の制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 交流電流を整流し平滑することにより得る直
流電流を基に圧縮機をインバータ駆動する冷凍冷蔵庫に
おいて、スイッチング素子を用いず、入力交流電源の高
調波電流を抑制することを目的とする。 【解決手段】 庫内温度が低い時に圧縮機５を停止し蓄
電池６に電気を充電し、庫内温度が高い時に入力交流電
源１を切り離し、蓄電池６から電気を供給する。すなわ
ち、高調波歪みの影響が大きい圧縮機５の運転時に、入
力交流電源１、つまり一般家庭の商用電源への高調波電
流の影響を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍冷蔵庫（以下
冷蔵庫と省略する）において、入力交流電源の交流電流
の高調波歪みを抑制するための制御装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】近年、国際的な地球環境保全の動きが見
られるようになってきており、その中で今注目を集めて
いるのが、電源高調波歪み規制である。これは、コンデ
ンサインプット型整流回路を使用したすべてのスイッチ
ングレギュレータが対象となり、様々な高調波歪み対策
が検討されている。例えば、エアコンや空気調和機とい
った商品分野において、特開平５−２２７７５０号公報
に示されているものがある。

【０００３】また、蓄電池を用いた冷蔵庫については、
特開昭６４−７５８７２号公報に示されているものがあ
る。これは、夜間通電タイマーを設けることにより、電
気料金の安い夜間に蓄電池に電気を充電し、昼間の運転
に充電した電気を活用するといったものである。

【０００４】以下、従来の制御装置について図面を参照
しながら説明する。図３は、従来の制御装置を示すもの
である。図３において、２は入力交流電源１の交流電流
を整流する整流回路であり、３は整流回路２にて整流さ
れた電流を平滑し直流電源に変換する平滑回路であり、
この直流電源はインバータ部４に供給され、圧縮機５を
駆動する。また圧縮機５をインバータ制御するため、制
御手段１２はＰＷＭ波形を生成し、このＰＷＭ波形に応
じてインバータ部４を制御するようになっている。

【０００５】ところで、入力交流電流を直流に変換する
回路は平滑回路３に示すコンデンサ入力形になっている
が、このような回路は入力電流が歪み、高調波電流を発
生する。そこで、この高調波電流を抑制するため、入力
交流電流１とインバータ部４との間の電源回路に閉回路
を構成するスイッチング素子１４を設け、そのスイッチ
ング素子１４をドライブ回路１３が所定のスイッチング
パターンに基づき高速でオン／オフ制御し、入力電流波
形が略正弦波となるようにしている。

【０００６】なお、１５は入力電流が入力交流電源１の
定格を超えない範囲で制御するために入力電流を検出す
る入力電流検出手段である。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、スイッチング素子１４を高速でオン／オ
フするため、スイッチングノイズの問題、あるいは素子
の発熱といった問題を有していた。

【０００８】本発明は従来の課題を解決するもので、ス
イッチング素子１４を用いず、入力交流電源１への高調
波電流の影響を抑制する冷凍冷蔵庫の制御装置を提供す
ることを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、冷蔵庫に蓄電池を設けることにより、高調
波歪みの影響が少ない圧縮機停止時に（入力が低い時
に）蓄電池に電気を充電し、高調波歪みの影響が大きい
圧縮機運転時に入力交流電源を切り離し蓄電池から電気
を供給するように構成したものである。

【００１０】これにより、冷蔵庫からの高調波電流が、
入力交流電源、つまり、一般家庭の商用電源に影響を及
ぼすことを抑制することができる。またスイッチング素
子を用いないため、スイッチングノイズや素子の発熱と
いった問題はない。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、入力交流電源からの交流電流を整流し平滑すること
により得る直流電源を基に圧縮機をインバータ駆動する
冷凍冷蔵庫において、前記入力交流電源からの入力を基
に電気を充電し、充電された電気を直流に変換し出力す
る蓄電池と、前記入力交流電源からの入力を入り／切り
するスイッチＡと、前記蓄電池からの出力を入り／切り
するスイッチＢと、冷凍冷蔵庫内に設けられた温度セン
サにより庫内温度を検出する庫内温度検出手段と、前記
庫内温度検出手段の出力によりインバータ部を制御する
とともに、前記スイッチＡ及び前記スイッチＢの入り／
切りを制御するモーター制御手段とを備えることを特徴
とする冷凍冷蔵庫の制御装置であり、庫内温度が低い時
に圧縮機を停止し蓄電池に電気を充電し、庫内温度が高
い時に入力交流電源を切り離し、蓄電池から電気を供給
し圧縮機を運転するという作用を有する。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。尚、従来と同じ部分については詳細
な説明を省略する。

【００１３】（実施例１）図１は本発明の実施例１を示
す冷凍冷蔵庫の制御装置のブロック図、図２は同実施例
の動作を示すフローチャートである。

【００１４】図１において、６は入力交流電源１からの
入力を基に電気を充電し、充電された電気を直流に交換
し出力する蓄電池であり、７は入力交流電源１からの入
力を入り／切りするスイッチＡであり、８は蓄電池６か
らの出力を入り／切りするスイッチＢである。

【００１５】また、９は冷蔵庫内に設けられた温度セン
サであり、１０は温度センサ９により庫内温度を検出す
る庫内温度検出手段であり、１１は庫内温度検出手段１
０の出力によりインバータ部を制御するとともに、スイ
ッチＡ７及びスイッチＢ８の入り／切りを制御するモー
ター制御手段である。

【００１６】以上のように構成された冷凍冷蔵庫の制御
装置について、以下その動作を説明する。

【００１７】まず、庫内温度検出手段１０は温度センサ
９により冷蔵庫内の庫内温度を検出する（ステップ
１）。そして、モーター制御手段１１は、庫内温度検出
手段１０が検出した庫内温度が高いかどうかを判断し
（ステップ２）、温度が低いときインバータ部４を制御
し圧縮機５を停止する（ステップ３）とともに、スイッ
チＡ７を入れ、スイッチＢ８を切ることにより、蓄電池
６に電気を充電する（ステップ４）。

【００１８】一方温度が高いとき、モーター制御手段１
１はスイッチＡ７を切り、スイッチＢ８を入れることに
より、蓄電池６から電気を放電する（ステップ５）とと
もに、インバータ部４を制御し圧縮機５を運転する（ス
テップ６）。

【００１９】従って本実施例では、庫内温度が低い時に
圧縮機５を停止し蓄電池６に電気を充電し、庫内温度が
高い時に入力交流電源１を切り離し、蓄電池６から電気
を供給する。すなわち、高調波歪みの影響が大きい圧縮
機５の運転時に、入力交流電源１への高調波電流の影響
を抑制することができる。

【００２０】また、圧縮機５運転時に発生する、インバ
ータ部４のパワー素子のスイッチングによる端子雑音ノ
イズの影響を防止することができる。

【００２１】さらに、消費電力の大きい圧縮機５運転時
に、入力交流電源１、すなわち商用電源を消費しないの
で、夏場の電力需要のピーク電力を緩和することができ
る。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、高調波歪
みの影響が少ない圧縮機停止時に蓄電池に電気を充電
し、高調波歪みの影響が大きい圧縮機運転時に入力交流
電源を切り離し蓄電池から電気を供給することにより、
冷蔵庫からの高調波電流が、入力交流電源、つまり一般
家庭の商用電源に影響を及ぼすことを抑制することがで
きる。

【００２３】また、従来の制御装置にあるスイッチング
素子を用いないので、高速でオン／オフすることによる
スイッチングノイズの問題、あるいは素子の発熱といっ
た問題を解決することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による冷凍冷蔵庫の制御装置の実施例１
のブロック図

【図２】図１の動作を示すフローチャート

【図３】従来の冷凍冷蔵庫の制御装置のブロック図

【符号の説明】

１ 入力交流電源 ２ 整流回路 ３ 平滑回路 ４ インバータ部 ５ 圧縮機 ６ 蓄電池 ７ スイッチＡ ８ スイッチＢ ９ 温度センサ １０ 庫内温度検出手段 １１ モーター制御手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】入力交流電源からの交流電流を整流し平滑
   することにより得る直流電源を基に圧縮機をインバータ
   駆動する冷凍冷蔵庫において、前記入力交流電源からの
   入力を基に電気を充電し、充電された電気を直流に変換
   し出力する蓄電池と、前記入力交流電源からの入力を入
   り／切りするスイッチＡと、前記蓄電池からの出力を入
   り／切りするスイッチＢと、冷凍冷蔵庫内に設けられた
   温度センサにより庫内温度を検出する庫内温度検出手段
   と、前記庫内温度検出手段の出力によりインバータ部を
   制御するとともに、前記スイッチＡ及び前記スイッチＢ
   の入り／切りを制御するモーター制御手段とを備えるこ
   とを特徴とする冷凍冷蔵庫の制御装置。