JPH10339103A - タービンエンジン部材の損傷チップの補修方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計長さＬを有するタービンエンジン部材で
あって少なくともチップ１０にまで達する耐環境皮膜１
４、１６を表面に有する外壁１２を含む部材の損傷チッ
プ１０の補修法の提供。 【解決手段】 損傷チップ１０に隣接する外壁１２の皮
膜１４、１６を除去せずに、損傷チップ１０を取り除い
て部材上に中間加工端面２４を与える。この中間加工端
面に、設計長さＬを上回る第二の長さの交換チップ材料
３２を接合する。次いで、交換チップ材料３２の一部を
除去して、補修された部材チップ３４をもつ実質的に設
計長さＬの部材を得る。この際、補修された部材チップ
に隣接する外壁１２の皮膜１４、１６は保持される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばガスタービ
ンエンジン部材の補修に関するものであり、より詳細に
は、耐環境皮膜を表面に有する外壁を含むタービンエン
ジンブレードの損傷チップの補修に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えばガスタービンエンジンなどのター
ビンエンジンの作動中、タービンのブレード、ベーン及
びシール歯(seal teeth)のような部材の先端（チップと
もいう）が損傷することがある。このような損傷は相対
運動する部材間の部材先端で起こる可能性があり、少な
くとも部分的には部材間の熱膨張及び収縮の差に基づい
て、対向する部材との先端の干渉の結果として、或いは
空中浮遊微粒子又は腐食性ガスの衝撃の結果として、或
いはこれらの事象が組合わさった結果として起こり得
る。

【０００３】かかるタービンエンジン部材は生産コスト
が比較的高いので、部材を完全に交換するのを避けるた
めの様々な補修技術が開発されてきた。ＤｅＭｕｓｉｓ
の米国特許第４０２８７８８号（１９７７年６月１４日
特許）及び同第４１２８９２９号（１９７８年１２月１
２日特許）はタービンエンジンブレードの先端もしくは
チップシュラウドの補修に関するもので、損傷部に溶接
で材料をビルドアップし次いで先端を再成形することに
よって補修を行う。翼形中空体を含むターボ機械ブレー
ドのチップキャップの補修方法がＺｅｌａｈｙの米国特
許第４２１４３５５号（１９８０年７月２９日特許）に
記載されている。さらに、シール歯のような突起部の補
修又は交換法が米国特許第４６５７１７１号（Ｒｏｂｉ
ｎｓ、１９８７年４月１４日特許）に示されている。こ
の米国特許では、補修は歯形突起の先端の一部を除去
し、その上に交換材料を接合し、突起部を再成形するこ
とによって達成される。

【０００４】最新式ガスタービンエンジン部材、特に上
述のＺｅｌａｈｙの米国特許に記載されたタイプの概略
半径方向に伸びた中空チップを有する高温作動空冷ター
ビンブレードは、ブレードの特に外壁に接合した複合耐
環境皮膜を有していることが多い。例えば、このような
壁に接合した複合皮膜の一例として、商業的に利用可能
なＣｏｄｅｐアルミニド皮膜のようなアルミニド皮膜の
第一の部分を含むものがあり、その一つの形態が米国特
許第３６６７９８５号（Ｌｅｖｉｎｅ他、１９７２年６
月６日特許）に記載されている。次に、少なくとも外壁
は、上記アルミニド皮膜上に接合した商業的に利用可能
なセラミック型遮熱コーティング（一般にＴＢＣ皮膜と
呼ばれる）を含んでいる。ＴＢＣ皮膜の諸形態は、米国
特許第４０５５７０５号（Ｓｔｅｃｕｒａ他、１９７７
年１０月２５日特許）及び同第４０９５００３号（Ｗｅ
ａｔｈｅｒｌｙ他、１９７８年６月１３日特許）を始め
とする様々な文献に記載されている。ガスタービンエン
ジン技術分野で常用されているこうしたＴＢＣ皮膜の一
形態がイットリアで安定化されたジルコニアであり、例
えば８重量％のイットリアで安定化された９２重量％の
ジルコニアである。

【０００５】このように複雑で比較的コストの高いコー
ティングの存在のため、部材先端の補修は複雑になる。
このような被覆ブレードチップを補修するための常套手
段には、損傷チップと中空チップ内部とを含むブレード
先端部から複合皮膜を除去(stripping) することが含ま
れていた。こうした処理でチップ本体の基材、ブレード
本体の隣接部分の基材及びチップ中空内部の基材が露出
される。このような脱膜処理で、基材の一部が除去さ
れ、壁及び縁が薄肉化し、作動寿命及び後々の部材の補
修を危うくする傾向があることが観察されている。脱膜
処理後、損傷チップ本体を除去し、新しい材料で置き換
えて再成形する。皮膜は損傷チップに隣接した壁の一部
並びにチップ中空内部から既に除去されているので、交
換チップ全体、本体露出部及びチップ中空内部を再度被
覆する必要がある。明らかに、このような皮膜除去、皮
膜の交換並びにそれらに付随する熱処理と検査を含めた
補修は、かかる被覆部材のチップ補修コストを大幅に増
大させる可能性があるとともに、作動寿命及び部材の補
修可能性(repairability) を制限する可能性がある。

【０００６】

【発明の概要】本発明は、一つの形態では、所定の設計
長さのタービンエンジン部材であって少なくともチップ
にまで達する耐環境皮膜を表面に有する外壁を含む部材
の損傷チップを補修するための方法を提供する。当該方
法には、損傷した被覆チップに隣接する外壁の皮膜を除
去せずに、損傷被覆チップを除去して上記部材に中間加
工端面を与える段階が含まれる。皮膜は、中間加工端面
に隣接する外壁上、並びに中空チップ内部又はリセス内
に保持される。交換チップ材料を上記中間加工端面に接
合して、上記設計長さを上回る第二の長さの補修部材プ
リフォームを与える。次いで、補修された部材チップを
有する実質的に設計長さの部材を与えるべく、補修され
た部材チップに隣接する外壁の皮膜を保持しながら、上
記交換チップ材料の一部を除去する。

【０００７】

【発明の実施の形態】ここで、添付の図面について簡単
に説明しておく。図１は、先端部に中空内部又はリセス
を有する被覆損傷ブレードチップの断片的断面図であ
る。図２乃至図６は、図１の損傷ブレードチップを補修
するための現在の慣用法の諸段階を連続的に示す概略図
である。

【０００８】図７乃至図９は、図１の損傷ブレードチッ
プを補修するための本発明の方法の段階を連続的に示す
概略図である。図１０は、本発明にしたがって補修する
とともに、少なくとも当初の耐環境皮膜に追加皮膜を設
けたブレードチップの断片的断面図である。例えば図１
の断片的断面図に示すもののような、空冷ガスタービン
エンジンの高温作動タービンブレードの損傷した被覆チ
ップの現在の慣用補修法では、損傷したチップだけでな
く補修すべきチップに隣接するブレード表面からも皮膜
を除去する必要がある。一般に、かかるブレードチップ
はブレードが使用不可能とみなされるまでに損傷を受け
たもので、チップは摩耗、酸化などの作用によって設計
時の長さ（本明細書中では設計長さという）よりもかな
り短い長さになる。こうした摩耗は、例えばブレードの
凹側と凸側での長さの不均等などを始め、一様でないこ
とが多い。かかる典型的な状態を図１に示す。図１では
ブレードの元々の状態及び設計長さを点線で示す。現在
の慣用法で皮膜を取り除いた後のブレードの状態を図２
の断片的断面図に示す。このような皮膜除去は、余計な
労力及び経費を要するだけでなく、母材もしくは基材の
除去によるブレード作動寿命の低下並びに壁及び縁の薄
肉化を生じかねない。本発明は、かかる損傷ブレードチ
ップの補修の前又は途中に付加的なブレード皮膜除去を
一切必要としない方法を提供することで、かかる補修を
簡単にする。

【０００９】本発明は、図面を参照するとともに以下に
述べる具体的な実施例を参照することでより深く理解さ
れるであろう。図１の実施形態は、上述のＺｅｌａｈｙ
の米国特許第４２１４３５５号に記載されたタイプの中
空空冷タービンブレードのチップを示すもので、一般に
符号１０で示す損傷チップ並びに実質的に半径方向に伸
びた設計長さＬを有する。例えば、設計長さＬは、エン
ジン内でのブレードの相対的な半径方向の位置を確立す
るため、図示はしていないがブレードのルート（根元）
又はダブテイル(dovetail)上の点から測ることができ
る。図に示したブレードに関しては、設計長さＬはブレ
ードのダブテイルのセレーションから測定した。ブレー
ドは、ブレードの中空内部を画定する外壁１２、並びに
開放リセス１８を画定するチップ内壁１３を含んでい
る。チップの外壁１２上には複合耐環境皮膜が含まれて
いて、該複合皮膜には、上述のＣｏｄｅｐアルミニド皮
膜のような、外壁１２の表面に接合したアルミニドの第
一皮膜１４が含まれる。外壁１４の皮膜１４に接合して
いるのは、上述のＴＢＣタイプのセラミック型第二皮膜
１６である。第一皮膜１４は、ブレードチップのリセス
部１８を保護するため、チップ１０のリセス１８にまで
広がっている。

【００１０】損傷ブレードチップ１０を補修するための
現在の慣用法の概略を図２から図６に連続して示す。図
２では、上記複合皮膜が、グリットプラスト、機械ブレ
ンディングなどによって、損傷ブレードチップだけでな
く、損傷チップに隣接する外壁１２及びリセス１８から
も除去される。図３に示すように損傷チップが取り除か
れ、図４に示すように、プリフォーム交換チップ材料２
０が一連の溶接段階などによって壁に接合される。しか
る後に、機械加工、研削などによってプリフォーム交換
チップ材料２０が成形され、図５に示すような交換チッ
プ２２を与えるが、これは少なくとも耐環境皮膜１４で
再被覆しなければならない。こうして、図６に示すよう
なチップの補修されたブレードが与えられる。上述の通
り、この公知の方法では、最初に耐環境皮膜を損傷チッ
プから除去するだけでなく、補修する必要のない損傷チ
ップに隣接する外壁並びにチップリセス１８からも皮膜
を除去するという時間と経費のかかる段階が必要とされ
る。さらに、かかる皮膜除去処理は、外壁及び縁、特に
チップシェルフ１９から半径方向内側のブレード外壁を
除去及び薄肉化して、ブレードの作動寿命を縮めてしま
うおそれがある。また、こうした薄肉化はその後でのエ
ンジン作動後のブレードチップの補修の可能性を危うく
する。

【００１１】本発明は、不必要なチップ皮膜の脱膜もし
くは除去を省くことによって、上述した現在実施されて
いるタイプのチップ補修法を大幅に簡略化する。その結
果、本発明を実施すると、従前必要とされていた溶接前
もしくは溶接後の熱処理、壁厚又は気流の検査及びＸ線
検査を始めとする加工段階がもはや必要なくなる。図７
から図９に、図１の被覆ブレードの損傷チップ１０を補
修するための本発明の一形態を示す。図２のように最初
に皮膜を除去する代わりに、図７に点線で示す損傷チッ
プ１０をそれに付着した皮膜を含めて、図７に示すよう
に、例えば研削、機械加工などによって除去して、外壁
複合皮膜１４、１６のそれぞれの縁２６及び２８並びに
開放リセス１８の皮膜１４の縁２６を含む中間加工端面
２４を与えた。これらの皮膜は、図７に示す通り、損傷
チップに隣接する壁上に維持された。

【００１２】面２４への交換チップの接合を容易にする
ため、表面の汚染が接合に影響を与えるおそれのある実
施形態では、皮膜１６の露出面３０を清浄化して、例え
ばエンジン作動中に生じた酸化物などの表面汚染を、皮
膜を実質的に除去することなく、取り除いた。この例で
は、融接などの接合に適した清浄基材が供給された。か
かる清浄化は、例えばワイヤブラッシングなど、軽度の
機械的処理のような無害な方法で達成できる。

【００１３】図８に示すように、交換チップ材料３２を
一連の溶接段階で融接することにより、皮膜の縁２６及
び２８から張出すように、中間加工端面２４に接合し
た。これによって、図８に示すように設計長さＬを上回
る第二の長さの補修部材プリフォーム（図８）が得られ
た。次いで、図９に示すように、交換チップ材料３２の
一部を例えば研削、機械加工などによって除去し、補修
部材チップに隣接する外壁の皮膜１４、１６並びにリセ
ス１８の壁の皮膜１４を保ちながら、実質的に設計長さ
Ｌの補修チップ３４を有するブレード部材を得た。図９
に示す実施形態では、交換チップ材料３２の一部分を、
補修ブレードチップ３４と皮膜（すなわち外壁１２の皮
膜１６及びリセス１８の壁の皮膜１４）との間に張出段
３６が残るように除去した。これは、壁の薄肉化やかか
る隣接皮膜１４及び１６の表面への損傷が全く起こらな
いようにするとともに、後日エンジン作動後にブレード
チップを補修する必要が生じた場合に壁の薄肉化を避け
るのに役立てるために行った。

【００１４】交換チップ材料３２は、エンジン作動中の
環境での酸化及び腐食に耐性の合金から用意できる。こ
のような場合、補修された部材チップ３４は追加の保護
皮膜を必要としない。ただし、交換チップ３４の材料の
環境に対する耐性が不十分であったり或いは目的とする
用途が特に厳しいような事例では、図１０に示すように
追加の耐環境皮膜３８を施工してもよい。

【００１５】

【実施例】本発明のある具体的な実施例では、ガスター
ビンエンジン内で作動した空冷高圧タービンブレード
を、損傷及び使用可能性について検査した。そのブレー
ドチップ（図１に示す一般的なタイプ）が損傷を受けて
いて補修を必要とし、補修後に再使用できると判断され
た。このブレードはルネ(Rene') Ｎ５と呼ばれるニッケ
ル基超合金から鋳造されたものであった。なお、ルネＮ
５の諸形態については米国特許第５１７３２５５号（Ｒ
ｏｓｓ他、１９９２年１２月２２日特許）に記載されて
いる。環境から保護するため、図面で符号１４、１６で
示した複合皮膜は、図１に示すようにブレードの外壁に
施工された商用白金アルミニド皮膜からなる第一皮膜１
４、及び上述のイットリア安定化ジルコニアのＴＢＣ皮
膜からなる外皮膜１６を含んでいた。最初に白金を電着
し、次いで上述のＣｏｄｅｐ被覆プロセスで白金をアル
ミナイジングすることによってまず白金アルミニドを施
工した。この白金アルミニド皮膜はリセス１８内にも及
んでいたが、ＴＢＣ皮膜は図面に示したように外壁だけ
に施工した。

【００１６】補修のためのブレードの下準備として、図
７に示す通り、取り除いた損傷チップに隣接する壁の皮
膜は除去せずに、損傷チップを研削で取り除いた。この
処理はブレードに中間加工端面２４を与えた。溶接に先
立って、エンジン作動に起因する表面酸化、腐食、異物
粒子などを始めとする生成物を除去するため、端面２４
に隣接する皮膜表面３０をワイヤブラシで清浄化した。
このようにして、チップは、交換チップ材料３２の融接
に対してより適切に準備された。

【００１７】交換チップ材料３２を、ルネ１４２ニッケ
ル基超合金からなる溶加材の融接によって施工した。な
お、ルネ１４２の諸形態については米国特許第４１６９
７４２号（Ｗｕｋｕｓｉｃｋ他、１９７９年１０月２日
特許）に記載されている。補修ブレードプリフォームを
与えるための溶接は図８に示すように約３溶接パスで行
った。これは、図８に示すように、設計長さＬを上回る
第二の長さの交換チップ材料３２を生じるのに十分であ
った。設計長さＬは、この例では、ブレードのダブテイ
ルのセレーションからエンジン内でのブレードの目的位
置に関して概略半径方向に伸びる長さである。プリフォ
ーム端面２４における該端面とルネ１４２合金溶接材と
の間の溶接面積の測定で、白金アルミニド皮膜及びＴＢ
Ｃ皮膜が無傷であることが示された。白金アルミニド皮
膜の中で融接中に溶接材中に拡散浸透した部分はすべて
溶接部の表面に流し出され、そうした溶接部表面は後述
するように後で交換チップ材料を成形するときの研削に
よって取り除かれた。

【００１８】溶接後、交換チップ材料の一部をベルトグ
ラインダ上での研削によって設計長さＬまで取り除い
た。次いで、図９に示すように、交換材料３２の側壁部
分を、交換材料３２と外壁の皮膜１６との間並びに交換
材料３２とリセス１８の壁の皮膜１４との間に約０．０
０５インチの張出段３６が残るように除去して補修ブレ
ードチップ３４を得た。このように張出段を残したの
は、隣接被覆壁を保護し、壁の薄肉化を回避するととも
に、後日ブレードチップを補修する必要が生じた場合に
基材の壁の正確な位置が不明瞭なために薄肉化を生じか
ねないプロセスでも補修できるようにするためである。

【００１９】環境耐性材料であるルネ１４２は補修ブレ
ードの用途に適していたので、補修ブレードチップに追
加の保護皮膜を施工する必要はなかった。ただし、ブレ
ード及び交換材料が共に別のＮｉ基超合金からなるもう
一つの実施例では、補修ブレードチップ３４の表面に図
１０の符号３８で示すような追加耐環境皮膜を施工し
た。その実施例では、ブレードの鋳造に用いたＮｉ基超
合金は商業的に利用可能なルネ１２５合金で、重量を基
準にして、１０％Ｃｏ、４．８％Ａｌ、９％Ｃｒ、２．
５％Ｔｉ、３．８％Ｔａ、７％Ｗ、２％Ｍｏ、１．５％
Ｈｆ、０．１％Ｃ、０．０１％Ｂ、０．０５％Ｚｒと残
部のＮｉ及び不可避不純物からなる公称組成のものであ
った。溶接交換材料は商業的に利用可能なＩＮ６２５ニ
ッケル基超合金で、ブレードという具体的用途には不十
分な環境耐性を有していた。追加皮膜３８はＣｏｄａｌ
皮膜とも呼ばれるアルミニド皮膜で、米国特許第４００
４０４７号（Ｇｒｉｓｉｋ、１９７７年１月１８日特
許）に概説されているように粉体のスラリーから施工し
約１９００°Ｆで熱処理したものであった。

【００２０】本発明の提供する補修法は、現在の補修法
で必要とされる経費のかかる段階を省き、補修された部
材の作動寿命を保護し、補修部材を使用した後の補修を
可能にする。本発明を特定の実施例及び実施形態に関し
て説明してきたが、それらは典型例にすぎず、本発明の
範囲を限定するものではない。特許請求の範囲によって
規定される上範囲を逸脱することなく、様々な修正及び
変形が可能であることは当業者には明らかであろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】 先端部にリセスを有する被覆損傷ブレードチ
ップの断片的断面図

【図２】 慣用補修法の第一段階を示す概略図

【図３】 慣用補修法の第二段階を示す概略図

【図４】 慣用補修法の第三段階を示す概略図

【図５】 慣用補修法の第四段階を示す概略図

【図６】 慣用補修法で補修されたブレードチップの概
略図

【図７】 本発明の方法の第一段階を示す概略図

【図８】 本発明の方法の第二段階を示す概略図

【図９】 本発明の方法の第三段階を示す概略図

【図１０】 本発明にしたがって補修するとともに、少
なくとも当初の耐環境皮膜に追加皮膜を設けたブレード
チップの断片的断面図

【符号の説明】

Ｌ 設計長さ １０ 損傷チップ １２ 外壁 １３ 内壁 １４ アルミニド皮膜 １６ 遮熱コーティング １８ リセス ２４ 中間加工端面 ３２ 交換チップ材料 ３４ 補修された部材チップ３４ ３８ 追加の耐環境皮膜

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 設計長さＬを有するタービンエンジン部
   材の損傷チップ１０を補修するための方法であって、該
   部材は少なくともチップ１０にまで達する耐環境皮膜１
   ４、１６を表面に有する外壁１２を含んでおり、当該方
   法が、 上記部材に中間加工端面２４を与えるために、該中間加
   工端面２４に隣接する外壁の皮膜１４、１６を保持しな
   がら損傷チップ１０を除去する段階、 設計長さＬを上回る第二の長さの補修された部材プリフ
   ォームを与えるために、上記中間加工端面２４に交換チ
   ップ材料３２を接合する段階、及び補修された部材チッ
   プ３４を有する実質的に設計長さＬの部材を与えるため
   に、補修部材チップ３４に隣接する外壁１２の皮膜１
   ４、１６を保持しながら交換チップ材料３２の一部を除
   去する段階、を含んでなる方法。
2. 【請求項２】 前記部材が概略半径方向に伸びた損傷チ
   ップ１０を含むタービンエンジンブレードであり、かつ
   前記皮膜がアルミニド皮膜１４の内側部分と該内側部分
   に接合した遮熱コーティング１６からなる外側部分とを
   含んでいる、請求項１記載の方法。
3. 【請求項３】 前記接合段階に先立って、中間加工端面
   ２４に隣接する外壁１２の皮膜１６の露出面３０を外壁
   の皮膜１６を保持しながら清浄化し、 前記交換チップ材料３２が該交換チップ材料３２に隣接
   する外壁の皮膜１６から張出していて、かつ前記交換チ
   ップ材料３２の一部を、外壁の皮膜１６と交換チップ材
   料３２との間の張出段３６が保持されるように除去す
   る、請求項２記載の方法。
4. 【請求項４】 補修部材チップ３４上に追加の耐環境皮
   膜３８を施す、請求項１記載の方法。
5. 【請求項５】 空冷タービンエンジンブレードの損傷翼
   形チップ１０を補修するための方法であって、該ブレー
   ドは概略半径方向の設計長さＬ、中空内部を画定する外
   壁１２、チップ１０における開放リセス１８を画定する
   チップ内壁１３を有しており、該外壁１２及びチップ内
   壁１３は少なくともチップ１０にまで達する耐環境皮膜
   １４、１６を表面に有しており、当該方法が、 上記ブレードに中間加工端面２４を与えるために、該中
   間加工端面２４に隣接する外壁１２及びチップ内壁１３
   の皮膜１４、１６を保持しながら損傷チップ１０を除去
   する段階、設計長さＬを上回る第二の概略半径方向の長
   さの補修ブレードプリフォームを与えるために、上記中
   間加工端面２４に交換チップ材料３２を、該交換チップ
   材料３２が該交換チップ材料３２に隣接する外壁１２及
   びチップ内壁１３の皮膜１４、１６から張出すように、
   溶接する段階、及び補修されたブレードチップ３４を有
   する実質的に設計長さＬのブレードを与えるために、補
   修ブレードチップ３４に隣接する外壁１２及びチップ内
   壁１３の皮膜１４、１６を保持しながら、外壁１２及び
   チップ内壁の皮膜１４、１６と補修ブレードチップ３４
   との間の張出段３６が保持されるように交換チップ材料
   の一部を除去する段階、を含んでなる方法。
6. 【請求項６】 前記溶接段階に先立って、中間加工端面
   ２４に隣接する外壁１２の皮膜の露出面３０を外壁１２
   の皮膜１４、１６を保持しながら清浄化する、請求項５
   記載の方法。
7. 【請求項７】 補修ブレードチップ３４上に追加の耐環
   境皮膜３８を施す、請求項５記載の方法。