JPH10338033A - 自動車の跳ね上げ式ドア - Google Patents

自動車の跳ね上げ式ドア

Info

Publication number
JPH10338033A
JPH10338033A JP15263297A JP15263297A JPH10338033A JP H10338033 A JPH10338033 A JP H10338033A JP 15263297 A JP15263297 A JP 15263297A JP 15263297 A JP15263297 A JP 15263297A JP H10338033 A JPH10338033 A JP H10338033A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
damper
fulcrum
connection point
flip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP15263297A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruo Katsuta
治男 勝田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP15263297A priority Critical patent/JPH10338033A/ja
Publication of JPH10338033A publication Critical patent/JPH10338033A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Closing And Opening Devices For Wings, And Checks For Wings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で下部ドアを全開時に折り畳む
ことができ、ドアを閉める時の操作性を向上でき、また
それほどコスト高となることなく必要な開閉操作力を軽
減できる自動車の跳ね上げ式ドアを提供する。 【解決手段】 車体2のサイドパネル2dからルーフパ
ネル2eにかけて形成された開口2bをルーフパネル側
に支点を有するドア4で開閉するようにした自動車の跳
ね上げ式ドアにおいて、上記ドア4を互いにヒンジ8で
屈折自在に連結された上部ドア7と下部ドア6とからな
るものとし、上記上部ドア7の上端部を車体側の第1支
点10により回動可能に支持し、車体2の該第1支点1
0近傍に設けられた第2支点11によりリンク部材12
の基端部12aを回動可能に支持し、該リンク部材12
の先端部12bを上記下部ドア6に上記ヒンジ8近傍部
分に設けられた第3支点13により回動可能に連結し、
上記第1,第2,第3支点910,11,13及び上記
ヒンジ8によりリンク機構を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体のサイドパネ
ルからルーフパネルに渡るように形成されたドア開口を
ルーフパネル側の支点より回動自在に支持されたドアに
より開閉するようにした自動車の跳ね上げ式ドアに関す
る。
【0002】
【従来の技術】上記跳ね上げ式ドアには、全開時に必要
な車幅方向のスペースを削減するために、ドアを上部ド
アと下部ドアとに2分割するとともに該両ドアを屈折可
能に連結し、ドア開時に下部ドアを自動的に折り畳むよ
うしたものがある。
【0003】この種の跳ね上げ式ドアとして、従来、例
えば、実開平5−18929号公報に記載されているよ
うに、ドアを上部ドア2と下部ドア3とに2分割すると
ともに該両ドアを屈折可能に連結し、下部ドア2の内側
にワイヤ35の一端を連結し、該ワイヤ35を滑車30
〜32を介して配索するとともに牽引装置に連結し、ド
ア開動作に伴って下部ドア3が折り畳まれるようにした
ものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記従来公報
の装置は、ワイヤ牽引装置が必要であり、装置が大がか
りとなりコスト高となる問題がある。
【0005】また上記跳ね上げ式ドアはドア面積が大き
いことからドア重量が大きく、開閉操作が困難である。
この問題を解決するため、従来から油圧シリンダを設け
るものもあるが、そのためには油圧供給装置が別途必要
となり、この点からもコスト高となる問題がある。
【0006】また上記跳ね上げ式ドアは、全開時にドア
下端の高さが相当高くなり、操作性が悪いという問題が
ある。この操作性を改善するために、ドア下端に操作ロ
ープを取り付けたものがあるが、このものでは、ロープ
の操作が大変であり、ドア閉時に操作ロープが車体の外
に締め出される場合があるという問題もある。
【0007】本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされ
たもので、簡単な構造で下部ドアを全開時に折り畳むこ
とができ、ドアを閉める時の操作性を向上でき、またそ
れほどコスト高となることなく必要な開閉操作力を軽減
できる自動車の跳ね上げ式ドアを提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、車体
のサイドパネルからルーフパネルにかけて形成された開
口をルーフパネル側に支点を有するドアで開閉するよう
にした自動車の跳ね上げ式ドアにおいて、上記ドアを互
いにヒンジで屈折自在に連結された上部ドアと下部ドア
とからなるものとし、上記上部ドアの上端部を車体側の
第1支点により回動可能に支持し、車体の該第1支点近
傍に設けられた第2支点によりリンク部材の基端部を回
動可能に支持し、該リンク部材の先端部を上記下部ドア
に上記ヒンジ近傍部分に設けられた第3支点により回動
可能に連結し、上記第1,第2,第3支点及び上記ヒン
ジによりリンク機構を構成したことを特徴としている。
【0009】請求項2の発明は、請求項1において、帯
紐状のストラップの一端を上記下部ドアに固定し、該ス
トラップを上部ドアに設けられた第1スルーアンカ,下
部ドアの上記ストラップ固定点より下部に設けられた第
2スルーアンカを順に通して下方に垂下させ、該ストラ
ップの長さを該ストラップの下端がドア全開時に下部ド
アの下縁より下方に位置し、かつドア全閉時に下部ドア
の下縁より上方に位置するように設定したことを特徴と
している。
【0010】請求項3の発明は、車体のサイドパネルか
らルーフパネルにかけて形成された開口をルーフパネル
側に支点を有するドアで開閉するようにした自動車の跳
ね上げ式ドアにおいて、反発力がドア全閉時に最大でド
ア開度が大きくなるに伴って減少する第1ダンパ機構
と、反発力がドア全閉時に最小でドア開度が大きくなる
に伴って増加する第2ダンパ機構とを備えたことを特徴
としている。
【0011】請求項4の発明は、請求項3において、上
記第1ダンパ機構が、車体の上記支点近傍に設けられた
第1連結点と上記ドアの上記支点から離れた位置に設け
られた第2連結点との間に第1ダンパ本体を介設するこ
とにより構成されており、上記第2ダンパ機構が、車体
の上記第1連結点から離れた位置に設けられた第3連結
点に第1ダンパリンクの一端を回動可能に連結し、上記
ドアの上記支点と上記第2連結点との間に設けられた第
4連結点に第2ダンパリンクの一端を回動可能に連結
し、該第1,第2ダンパリンクの他端同士を回動可能に
連結し、該第2ダンパリンクの中間部分と上記第3連結
点との間に第2ダンパ本体を介設することにより構成さ
れており、かつ上記第1ダンパ機構と第2ダンパ機構は
ドアに対し相反する方向に反発力が作用するように配置
されていることを特徴としている。
【0012】
【発明の作用効果】請求項1の発明に係る跳ね上げ式ド
アによれば、下部ドアをヒンジを介して上部ドアにより
支持し、上部ドアを第1支点で回動可能に支持し、リン
ク部材の基端部を第2支点で支持し、該リンク部材の先
端部を第3支点により下部ドアに連結し、上記第1,第
2,第3支点及び上記ヒンジによりリンク機構を形成し
たので、該ドアの開動作に伴って下部ドアは略全閉時の
角度状態を保ったままで上昇し、全開状態では下部ドア
は上部ドアに対して内側に対して折り畳まれることとな
り、その結果、リンク部材を追加するだけの簡単な構造
により車幅方向に必要な配置スペースを削減できる効果
がある。
【0013】請求項2の発明によれば、ドア全開状態で
は、ストラップの下端部が下部ドアの下縁より下方に垂
下しており、ドアを閉めるには、この下端部を手で持っ
て下方に引き下げれば良く、これにより上部ドアが第1
支点を支点として下方に回動する。そして該ドアの下方
回動に伴ってストラップの下端部は下部ドアの下縁に対
して相対的に上側に移動し、全閉時にストラップがドア
開口に挟まれるといった問題を回避できる効果がある。
【0014】請求項3の発明によれば、反発力がドア全
閉時に最大でドア開度が大きくなるに伴って減少する第
1ダンパ機構と、反発力がドア全閉時に最小でドア開度
が大きくなるに伴って増加する第2ダンパ機構とを備え
たので、該両ダンパ機構による総反発力は、全閉状態で
はドア重量より少し小さく、全開状態ではドア重量より
少し大きく、中間開度状態ではドア重量と略等しくな
り、軽い操作力でもってドアの開閉が可能となる。
【0015】請求項4の発明によれば、第1ダンパ機構
を、ドアの支点近傍に設けられた第1連結点と該支点か
ら離れた位置に設けられた第2連結点との間に第1ダン
パ本体を介設した構成としたので、反発力をドア全閉時
に最大とし、かつドア開度が大きくなるに伴って減少さ
せるという請求項3の動作を実現可能の具体的構成を提
供できる。
【0016】また第2ダンパ機構においては、ドア全閉
状態では、ボデー側の連結点とドア側の連結点を結ぶ力
の作用線は、その延長線が上部ドアの上部ヒンジに略重
なるような配置のため、ドアを開けるトルクが発生せ
ず、ドアを開いていくとこの作用線はヒンジの上部にず
れ、ドアを開くトルクとなる。約20度程ドアが開くと
この作用線のヒンジからのずれの変化が小さくなり、ト
ルクの大きさはあまり変わらないが、ダンパが最終点付
近まで伸長するとダンパ上部連結点にある三角形状のア
ームが”てこ”の働きをし、急速にレバー比を高めて反
発力を増強させるという請求項3の動作を実現可能の具
体的構成を提供できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1ないし図8は本発明の一
実施形態による自動車の跳ね上げ式ドアを説明するため
の図であり、図1は上記跳ね上げ式ドアを備えた自動車
の左側面図、図2,図3は上記跳ね上げ式ドアの斜視
図,断面背面図、図4,図5はヒンジ部分を示す図、図
6,図7はバンパ機構部分の背面図,平面図、図8は動
作を説明するためのドア開度−ダンパ反発力,操作力特
性図である。
【0018】図において、1は自動車であり、該自動車
1の車体2の側壁部の前部にはフロントドア開口2a
が,後部にはリヤドア開口2bが、さらに後壁部にはバ
ックドア開口2cが形成されたている。上記フロントド
ア開口2aは前ヒンジ横開き式のフロントドア3により
開閉され、上記バックドア開口2cは上端ヒンジ式のバ
ックドア5で開閉される。
【0019】上記リヤドア開口2bは、サイドパネル2
dからルーフパネル2eの車幅方向略中央に渡って形成
されており、跳ね上げ式ドア4により開閉される。この
跳ね上げ式ドア4は上部ドアとしてのウィングゲート7
と下部ドアとしてのフラップ6に上,下2分割されてい
る。
【0020】上記フラップ6は後方延長部6aを有する
平パネル状のもので、その前端部及び上記延長部6aが
前,後一対のヒンジ8,8により上記ウィングゲート7
の下縁に回動可能に連結支持されている。上記各ヒンジ
8は、ウィングゲート7側に配設された上側ヒンジ片8
aとフラップ6側に配設された下側ヒンジ片8bとをヒ
ンジピン8cで回動自在に連結したものである。なお8
dは下側ヒンジ片8bに当接することによりフラップ6
の回動角度を規制するストッパである。
【0021】上記ウィングゲート7は前,後一対の第1
支点10を介してフレーム部材9に上下回動可能に支持
されている。なお、このフレーム部材9は車体2の骨格
を構成するもので、車幅方向略中心に位置して車体前後
方向に延びる角パイプ製のものである。上記第1支点1
0は、上記フレーム部材9から車幅方向外側に延びるブ
ラケット9aの車幅方向中心寄り部分に固着されたヒン
ジ片10aとウィングゲート7の車幅方向中心側の端部
に固着されたヒンジ片10bとを連結ピン10cで回動
可能に連結した構造になっている。
【0022】また上記フレーム部材9から車幅方向外側
に延びるブラケット9bにリンク部材12の基端部12
aが第2支点11を介して連結されている。この第2支
点11は上記ブラケット9bの上記第1支点10近傍部
分9dと上記基端部12aとを該ブラケット9bに植設
された連結ピン11aにより回動自在に連結した構造と
なっている。
【0023】上記リンク部材12は上記ウィングゲート
7の内面に沿う形状を有し、その先端部12bは上記フ
ラップ6の上縁に第3支点13により連結されている。
この第3支点13は上記リンク部材12の先端部12b
と上記フラップ6の下側ヒンジ片8bの近傍に固定され
た連結片13aとを連結ピン13bで回動可能に連結し
た構造となっている。
【0024】このようにして、上記第1支点10,第2
支点11,第3支点13,及び上記ヒンジ8により平行
リンク機構が構成されている。
【0025】そして上記フラップ6の内面の前後方向略
中央でかつ上縁近傍部分に、帯紐状のストラップ14の
一端14aが接続金具15aにより固定されている。該
ストラップ14は、ウィングゲート7の内面の下端側寄
り部分に固定された第1スルーアンカ16a及び上記フ
ラップ6の内面の上記ストラップ固定点より下部に固定
された第2スルーアンカ16bを順に通して下方に垂下
されており、該ストラップ14の下端には把手14bが
固定されている。ここで上記ストラップ14の長さは、
上記把手14bがドア全開時にフラップ6の下縁より下
方に位置し、かつドア全閉時にフラップ6の下縁より上
方に位置するように設定されている。
【0026】また上記ウィングゲート7と上記フレーム
部材9との間には、反発力がドア全閉時に最大であり、
かつドア開度が大きくなるに伴って減少する第1ダンパ
機構17と、反発力がドア全閉時に最小であり、かつド
ア開度が大きくなるに伴って増加する第2ダンパ機構1
8とが配設されている。
【0027】上記第1ダンパ機構17は、上記フレーム
部材9の上記第2支点11近傍に設けられた第1連結点
19と上記ウィングゲート7の上記第2支点11から車
幅方向外側に離れた位置に設けられた第2連結点20と
の間に第1ダンパ本体21を介設した構造となってい
る。
【0028】上記第1連結点19は、上記ブラケット9
bの先端部9cと上記第1ダンパ本体21のピストンロ
ッド21aに固着された連結片19bとを該ブラケット
9b側に植設された連結ピン19aにより回動自在に連
結した構造となっている。
【0029】上記第2連結点20は、上記ウィングゲー
ト7の内面に固定されたブラケット20aと上記第1ダ
ンパ本体21のシリンダ21bに固定された連結片20
bとを連結ピン20cにより回動自在に連結した構造と
なっている。
【0030】上記第2ダンパ機構18は、車体の上記第
1支点10から車幅方向外側に離れた位置で上記第2連
結点20近傍に設けられた第3連結点22と、上記ウィ
ングゲート7の内面の上記第1支点10と上記第3連結
点22との間に設けられた第4連結点23との間にリン
ク機構付きダンパ本体を介設した構造のものである。
【0031】より詳細には、上記第3連結点22により
第1ダンパリンク24の一端24aを上記ブラケット9
aの先端部9cに軸支し、上記第4連結点23により第
2ダンパリンク25の一端25aをウィングゲート7に
軸支し、該第1,第2ダンパリンク24,25の他端2
4b,25b同士を回動可能に連結し、該第2ダンパリ
ンク25の中間部分に2本の第2ダンパ本体26のシリ
ンダ側ブラケット26aを回動可能に連結し、該両第2
ダンパ本体26のピストン側ブラケット26bを上記第
3連結点22により上記ブラケット9aの先端部9eに
軸支した構造となっている。
【0032】上記第3連結点22は、上記第1ダンパリ
ンク24の一端部24a,及び第2ダンパ本体26のピ
ストン側ブラケット26bと上記ブラケット9aの先端
部9eに固定された連結ブラケット22aとを連結ピン
22bで回動自在に連結した構造となっている。
【0033】上記第4連結点23は上記ウィングゲート
7の内面に固定された連結ブラケット23aと上記第2
ダンパリンク25の一端部25aとを連結ピン23bで
回動可能に連結した構造となっている。
【0034】次に本実施形態装置の動作及び作用効果を
説明する。本実施形態の跳ね上げ式ドア4を開く場合に
は、フラップ6に設けられた把手6bを持って上方に引
き上げる。すると図示しないロック機構が解除され、ウ
ィングゲート7が第1支点10を中心に上方に回動し、
リヤドア開口2bが開かれることとなる。
【0035】このとき、車体側の第2支点11とフラッ
プ6側の第3支点13とがリンク部材12で連結されて
おり、該リンク部材12,ウィングゲート7を長辺と
し、第1,第2支点10,11間の車体部分,及び第3
支点13,ヒンジ8間のフラップ部分を短辺とする平行
リンク機構が構成されていることから、フラップ6は概
ね全閉時の角度状態を保ったままで上昇し、その結果、
全開状態ではフラップ6はウイングゲート7に対して図
3に二点鎖線で、また図5に実線で示すように折り畳ま
れることとなる。これにより車幅方向に必要なスペース
を削減できる。
【0036】また全開状態では、ストラップ14の下端
の把手14bがフラップ6の下縁より下方に垂下してい
る。ドア4を閉める場合には、この把手14bを手で持
って下方に引き下げれば良く、これによりウィングゲー
ト7が第1支点10を支点にして下方に回動する。な
お、上記全開状態で上記把手14bを下方に引っ張った
場合、ウィングゲート7側の上側ヒンジ8aのストッパ
8dがフラップ6側の下側ヒンジ8bに当接し、フラッ
プ6がさらに折れ曲がるといったことはなくドア4の全
体が円滑に下方に回動する。また該ドア4の下方回動に
伴って上記把手14bはフラップ6の下縁に対して相対
的に上側に移動し、全閉時に把手14bがドア開口に挟
まれるといった問題は生じない。
【0037】ここで上記ドア4の開閉操作力について説
明する。本実施形態のドア4自体を上記ダンパ機構の無
い状態で開けるためにドア側把手6bに加えるべき力
(ドアの重量モーメントに対応する力)は、図8(a)
に実線の曲線Aで示すように、全閉状態から半開付近ま
で徐々に増加し、全開状態に近くなるにつれて徐々に減
少する。
【0038】一方、本実施形態のドア4は、第1,第2
ダンパ機構17,18を備えており、第1ダンパ機構1
7の反発力(ドアを開く方向に作用する力)は、図8
(a)の二点鎖線の曲線Bで示すように、ドア全閉時に
最大であり、ドア開度が大きくなるに伴って徐々に減少
する。また第2ダンパ機構18の反発力は、同図に一点
鎖線の曲線Cで示すように、ドア全閉時に最小(略ゼ
ロ)であり、ドア半開付近まで徐々に大きくなり、その
後は略一定となるが全開点近くになると再び上昇する。
【0039】本実施形態のダンパ機構による総反発力
は、上記曲線B,Cに示す反発力の和であり、図8
(a)に破線の曲線Dで示すように、上記曲線Aに近似
して変化することとなる。ドア開閉時に操作者が実際に
ドアにかけるべき操作力(閉じ方向力)は、上記曲線A
とDとの差となり、その結果、図8(b)に示すよう
に、全開位置で3〜5kg,全閉付近で−5〜−7kg,そ
の間の中間開度で略ゼロとなる。即ち、全開位置ではそ
の全開状態が安定的に保持され、中間開度ではその時の
開度に保持され、全閉近くになると自然に全閉となるこ
とが判る。
【0040】ここで上記第2ダンパ機構18の反発力特
性について説明する。図6に実線で示すように、ドア全
閉状態では、第3連結ピン22bと第4連結ピン23b
を結ぶ力の作用線の延長上に第1支点の連結ピン10c
が有るため、第1支点回わりのトルクが発生しない。一
方、ウィングゲート7が開いていくと第2ダンパリンク
25が第4連結点23bを中心に図6で時計回りに回動
し、上記ダンパ軸線とリンク軸線とにずれが生じ、レバ
ー比が増加して、結果的に第2ダンパ機構18の反発力
が増加する。そして全開近くになると上記第2ダンパリ
ンク25が全閉時の位置に対して反転する位置まで回動
し、反発力は最高になる。
【0041】即ち、連結点23b〜24bを底辺,連結
点26aを頂点とする三角形を考えると、ドアの閉時と
開時とで頂点26aの位置が底辺の下側から上側に上下
反転しており、「てこの原理」におけるレバー比を変化
させることにより本発明独特の反発力特性を発生させて
いる。なお、連結点23b,22b,26aのなす角θ
1及び連結点24b,22b,26aのなす角θ2のド
ア閉時,開時における変化の差が上記レバー比の変化と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による跳ね上げ式ドアを備
える自動車の左側面図である。
【図2】上記ドアの斜視図である。
【図3】上記ドアの全体構成を車体後方から見た状態で
示す断面背面図である。
【図4】上記ドアのウィングゲート,フラップの連結部
分の全閉時状態を車体後方から見た状態で示す断面背面
図である。
【図5】上記ドアのウィングゲート,フラップの連結部
分の全開時状態を車体後方から見た状態で示す断面背面
図である。
【図6】上記ドアのダンパ機構部分を車体後方から見た
状態で示す背面図である。
【図7】上記ドアのダンパ機構部分の平面図である。
【図8】上記ドアの動作を説明するためのドア開度−ダ
ンパ反発力,操作力特性図である。
【符号の説明】
1 自動車 2 車体 2b 開口 2d サイドパネル 2e ルーフパネル 4 ドア 6 下部ドア 7 上部ドア 8 ヒンジ 10 第1支点 11 第2支点 13 第3支点

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体のサイドパネルからルーフパネルに
    かけて形成された開口をルーフパネル側に支点を有する
    ドアで開閉するようにした自動車の跳ね上げ式ドアにお
    いて、上記ドアを互いにヒンジで屈折自在に連結された
    上部ドアと下部ドアとからなるものとし、上記上部ドア
    の上端部を車体側の第1支点により回動可能に支持し、
    車体の該第1支点近傍に設けられた第2支点によりリン
    ク部材の基端部を回動可能に支持し、該リンク部材の先
    端部を上記下部ドアに上記ヒンジ近傍部分に設けられた
    第3支点により回動可能に連結し、上記第1,第2,第
    3支点及び上記ヒンジによりリンク機構を構成したこと
    を特徴とする自動車の跳ね上げ式ドア。
  2. 【請求項2】 請求項1において、帯紐状のストラップ
    の一端を上記下部ドアに固定し、該ストラップを上部ド
    アに設けられた第1スルーアンカ,下部ドアの上記スト
    ラップ固定点より下部に設けられた第2スルーアンカを
    順に通して下方に垂下させ、該ストラップの長さを該ス
    トラップの下端がドア全開時に下部ドアの下縁より下方
    に位置し、かつドア全閉時に下部ドアの下縁より上方に
    位置するように設定したことを特徴とする自動車の跳ね
    上げ式ドア。
  3. 【請求項3】 車体のサイドパネルからルーフパネルに
    かけて形成された開口をルーフパネル側に支点を有する
    ドアで開閉するようにした自動車の跳ね上げ式ドアにお
    いて、反発力がドア全閉時に最大でドア開度が大きくな
    るに伴って減少する第1ダンパ機構と、反発力がドア全
    閉時に最小でドア開度が大きくなるに伴って増加する第
    2ダンパ機構とを備えたことを特徴とする自動車の跳ね
    上げ式ドア。
  4. 【請求項4】 請求項3において、上記第1ダンパ機構
    が、車体の上記支点近傍に設けられた第1連結点と上記
    ドアの上記支点から離れた位置に設けられた第2連結点
    との間に第1ダンパ本体を介設することにより構成され
    ており、上記第2ダンパ機構が、車体の上記第1連結点
    から離れた位置に設けられた第3連結点に第1ダンパリ
    ンクの一端を回動可能に連結し、上記ドアの上記支点と
    上記第2連結点との間に設けられた第4連結点に第2ダ
    ンパリンクの一端を回動可能に連結し、該第1,第2ダ
    ンパリンクの他端同士を回動可能に連結し、該第2ダン
    パリンクの中間部分と上記第3連結点との間に第2ダン
    パ本体を介設することにより構成されており、かつ上記
    第1ダンパ機構と第2ダンパ機構はドアに対し相反する
    方向に反発力が作用するように配置されていることを特
    徴とする自動車の跳ね上げ式ドア。
JP15263297A 1997-06-10 1997-06-10 自動車の跳ね上げ式ドア Withdrawn JPH10338033A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15263297A JPH10338033A (ja) 1997-06-10 1997-06-10 自動車の跳ね上げ式ドア

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15263297A JPH10338033A (ja) 1997-06-10 1997-06-10 自動車の跳ね上げ式ドア

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10338033A true JPH10338033A (ja) 1998-12-22

Family

ID=15544642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15263297A Withdrawn JPH10338033A (ja) 1997-06-10 1997-06-10 自動車の跳ね上げ式ドア

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10338033A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002058952A1 (en) * 2001-01-23 2002-08-01 Seiko Giken Kabushiki Kaisha Wing opening/closing device for trucks or the like
KR101428272B1 (ko) * 2012-12-12 2014-08-07 현대자동차주식회사 버스용 플랩도어 이너 핸들

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002058952A1 (en) * 2001-01-23 2002-08-01 Seiko Giken Kabushiki Kaisha Wing opening/closing device for trucks or the like
KR101428272B1 (ko) * 2012-12-12 2014-08-07 현대자동차주식회사 버스용 플랩도어 이너 핸들

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4143904A (en) Station wagon tailgate
US6298604B1 (en) Torque tube liftgate
JP2002127750A (ja) トラック等のウイング開閉装置
JPH10338033A (ja) 自動車の跳ね上げ式ドア
JP4373557B2 (ja) 建設機械の運転室
JPH11291832A (ja) 開閉可能なルーフボックス
JP4252862B2 (ja) 荷箱ドア折り畳み装置及びそれを備えたバン型トラック
JPH03119279A (ja) 車両の開閉体構造
JP3621289B2 (ja) バン型トラック
JPS621800Y2 (ja)
KR100368358B1 (ko) 자동차의 트렁크 리드 힌지아암 조립체
JP3913422B2 (ja) バン型トラックの荷箱ドアはね上げ装置
JPS587020Y2 (ja) ヒンジソウチ
KR100410819B1 (ko) 자동차의 테일게이트 글래스 힌지구조.
JP2002168039A (ja) バス用トランク扉の開閉支持装置
JPH0634218Y2 (ja) パネル開閉構造
JPH0535911Y2 (ja)
JPH05294141A (ja) 車体構造
JP5997625B2 (ja) 車両用ドア開閉装置
JPH0519634B2 (ja)
KR100892477B1 (ko) 차량용 트렁크의 토션바 조립체
JPH04123928A (ja) 煽屋根の開閉装置
JPH0714036Y2 (ja) 貨物自動車あおり戸開閉補助装置
JP4130708B2 (ja) バン型トラック
JP3298292B2 (ja) 開閉装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040907