JPH10337663A - 研削盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 砥石修正装置の設計上の自由度を高め、ドレ
ッサの支持剛性を向上し、多種類のドレッサを使用可能
にする。 【解決手段】 ベッド１の前部にテーブル２を設け、テ
ーブル２に主軸台３及び押台４を設置する。テーブル２
より後方のベッド１に砥石台８をＺ軸及びＸ軸方向へ移
動可能に設置し、砥石台８の側面に砥石９を設ける。砥
石９より後方のベッド１に砥石修正装置１５を設置し、
そのドレッサベース１６の前端にドレッサ１７を主軸台
３と反対側で砥石９に対向するように設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、砥石修正装置を備
えた研削盤に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、砥石修正装置を主軸台と砥石台と
の間に設置し、砥石台を主軸軸線に対し平行な方向と直
交する方向とに移動し、砥石台上の砥石を修正装置のド
レッサで主軸台側からドレスする研削盤が知られてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の研削
盤によると、砥石修正装置が主軸台と砥石台との間の狭
いスペースに設置されているので、ドレッサベースの大
きさが制限され、特に、大型ドレッサを用いる場合にそ
の支持剛性が不充分になるという問題点があった。ま
た、修正装置が砥石よりも主軸台側に設置されているた
め、主軸台や心押台の形式によって使用可能なドレッサ
の種類に制約を受けるばかりでなく、ドレッサが砥石の
ワーク側への寄り付きを制限するため、砥石の減り代を
十分に確保できなくなるなどの不具合もあった。

【０００４】そこで、本発明の課題は、砥石修正装置の
設計上の自由度を高め、ドレッサの支持剛性を向上でき
るとともに、多種類のドレッサを使用できる研削盤を提
供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の研削盤は、主軸台をベッドの前部に設置
し、主軸台にワークを保持する主軸を設け、主軸台より
後方のベッドに砥石台を主軸軸線を含む平面内で移動可
能に設置し、砥石台にワークを研削する砥石を設け、砥
石より後方のベッドに砥石修正装置を設置し、砥石修正
装置に主軸台と反対側で砥石と対向するドレッサを設け
て構成される（請求項１）。

【０００６】ここで、砥石のＲ部をドレッシングするた
めに、砥石修正装置をベッドに対し旋回位置決め可能に
設置してもよい（請求項２）。また、研削工程で砥石と
ドレッサとが干渉しないように、ドレッサを砥石に接近
する位置と砥石から退避する位置とに移動可能に設けて
もよい（請求項３）。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１に示す研削盤においては、ベ
ッド１の前部に左右に長いテーブル２が設けられ、テー
ブル２の左端部に主軸台３が設置され、テーブル２の右
端部には心押台４が設置されている。主軸台３にはワー
ク（図示略）の一端を保持する主軸５が設けられ、心押
台４にはワークの他端を保持するセンタ６が設けられて
いる。

【０００８】テーブル２より後方のベッド１には砥石台
８が設置され、砥石台８の左側面にワークを研削する砥
石９が設けられている。砥石台８は、研削時及びドレッ
シング時に、モータ１０により送り軸１１を介し主軸５
の軸線と平行なＺ軸方向に移動されるとともに、モータ
１２により送り軸１３を介し主軸５の軸線と直交するＸ
軸方向に移動される。

【０００９】砥石９より後方のベッド１には砥石修正装
置１５が設置されている。砥石修正装置１５はベッド１
に固定されたドレッサベース１６を備え、ドレッサベー
ス１６の前端にドレッサ１７が主軸台３と反対側で砥石
９に対向するように設けられている。図示例のドレッサ
１７は非回転のダイヤモンドツールであって、砥石台８
のＺ軸及びＸ軸方向の動きを利用して砥石９を所定形状
にドレスするようになっている。

【００１０】この実施形態の研削盤は、砥石修正装置１
５を砥石９より後方に設置して構成されているので、次
のような効果を奏する。 ベッド１後部の広いスペースに大形のドレッサベー
ス１６を設置できて、ドレッサ１７の支持剛性を向上で
きる。 ドレッサベース１６の形状及び構成を簡略化でき
る。 砥石修正装置１５の各部を自由に設計できる。 砥石修正装置１５をベッド１の後方に張り出せば、
大形ドレッサの使用が可能になるなど、多種類のドレッ
サ１７を使用できる。 ドレッサ１７と周辺部材との干渉を回避できる。 砥石修正装置１５が砥石台８の前進を妨げないた
め、砥石９の減り代を十分に確保できる。 砥石９は砥石台８の後退端でドレスされるので、ワ
ーク交換時間を有効利用して、サイクルタイムを短縮で
きる。

【００１１】図２は砥石修正装置１５の変更例を示すも
のである。ここでは、ドレッサベース１６がベッド１に
対し旋回可能に設けられ、図示しないモータ等の駆動手
段によって軸１９の周りで位置決めされる。こうすれ
ば、砥石修正装置１５自体に砥石９のＲ部をドレッシン
グする機能を与えることができる。

【００１２】図３は砥石修正装置１５の別の変更例を示
すものである。ここでは、ドレッサ１７が軸２０により
ドレッサベース１６に回動可能に取り付けられ、図示し
ないモータ等の駆動手段によって砥石９に接近する位置
と砥石９から退避する位置とに配置される。この場合
は、研削中、ドレッサ１７を退避位置に保持すること
で、砥石９とドレッサ１７との干渉を確実に防止できる
利点がある。

【００１３】なお、本発明は上述のようなＺ軸とＸ軸と
が直交する形態の研削盤に限定されるものではなく、図
４に示すようなＺ軸とＸ軸とが斜めに交差するいわゆる
アングル研削盤に対しても適用することができる。

【００１４】また、ドレッサ１７は非回転式のダイヤモ
ンドツールに限定されるものではなく、ブレードドレッ
サや回転式のロータリプランジドレッサを用いることが
できる。また、ドレッサ１７として、送りを砥石台８側
で行うロータリトラバースドレッサ、又は旋回式Ｒドレ
ッサ、或いは両者を組み合わせた複合ドレッサも使用可
能である。その他、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の
形状並びに構成を適宜に変更して実施することも可能で
ある。

【００１５】

【発明の効果】以上詳述したように、請求項１の発明に
よれば、砥石より後方のベッドに砥石修正装置を設置し
たので、砥石修正装置の設計上の自由度を高め、ドレッ
サの支持剛性を向上できるとともに、多種類のドレッサ
を使用できるという優れた効果を奏する。

【００１６】請求項２の発明によれば、砥石修正装置を
ベッドに対し旋回可能に設置したので、砥石のＲ部をド
レッシングできる効果がある。

【００１７】請求項３の発明によれば、ドレッサを砥石
に接近する位置と砥石から退避する位置とに移動可能に
設けたので、研削中の砥石とドレッサとの干渉を防止で
きる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示す研削盤の平面図であ
る。

【図２】砥石修正装置の変更例を示す平面図である。

【図３】砥石修正装置の別の変更例を示す平面図であ
る。

【図４】本発明の別の適用例を示すアングル研削盤の平
面図である。

【符号の説明】

１・・ベッド、２・・テーブル、３・・主軸台、４・・
心押台、５・・主軸、８・・砥石台、９・・砥石、１５
・・砥石修正装置、１６・・ドレッサベース、１７・・
ドレッサ。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 主軸台をベッドの前部に設置し、主軸台
   にワークを保持する主軸を設け、主軸台より後方のベッ
   ドに砥石台を主軸軸線を含む平面内で移動可能に設置
   し、砥石台にワークを研削する砥石を設け、砥石より後
   方のベッドに砥石修正装置を設置し、砥石修正装置に主
   軸台と反対側で砥石と対向するドレッサを設けてなる研
   削盤。
2. 【請求項２】 砥石修正装置をベッドに対し旋回位置決
   め可能に設置した請求項１記載の研削盤。
3. 【請求項３】 ドレッサを砥石に接近する位置と砥石か
   ら退避する位置とに移動可能に設けた請求項１記載の研
   削盤。