JPH10335649A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH10335649A
JPH10335649A JP9136955A JP13695597A JPH10335649A JP H10335649 A JPH10335649 A JP H10335649A JP 9136955 A JP9136955 A JP 9136955A JP 13695597 A JP13695597 A JP 13695597A JP H10335649 A JPH10335649 A JP H10335649A
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region
forming
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electrode layer
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Hideki Nakamura
秀城 中村
Tadakuro Minato
忠玄 湊
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 IGBTのオン電圧を低減する。 【解決手段】 nドリフト領域1内に形成されたpベー
ス領域2と電気的に接続される第1の金属電極層8aが
形成される。pベース領域2内に形成されるnエミッタ
領域3と電気的に接続される第2の金属電極層8bが形
成される。第1と第2の金属電極層8a,8bと電気的
に接続されるように直流電源装置12が設置される。こ
の直流電源装置12が、nエミッタ領域3とpベース領
域2との間のpn接合に順バイアスを与える手段として
機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体装置およ
びその製造方法に関し、特に、平面ゲート構造を持つ縦
型の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(Insulated
Gate Bipolar Transistor )(以下単に「IGBT」と
略記する)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、IGBTは、モータの制御ある
いはインバータ等のスイッチング用素子として広く用い
られている。IGBTは、バイポーラトランジスタの低
飽和電圧特性とMOSFETの高速スイッチング性とを
兼ね備えた電圧駆動素子であり、駆動電力および電力変
換時の損失が少ない特徴を持っている。チップ表面に形
成されるMOSFETの微細化とその集積度の向上によ
る低オン電圧化が可能なデバイス構造であることから、
近年、その用途が拡大している。
【0003】ここで、従来のIGBTの一例として平面
ゲート構造を持つ縦型IGBTを挙げ、その構造につい
て以下に説明する。図15は、従来の平面ゲート構造の
nチャネルIGBTの断面図である。
【0004】図15を参照して、半導体基板14の第1
の主面14a側にnドリフト領域1が形成され、このn
ドリフト領域1内に選択的にpベース領域2が形成され
ている。pベース領域2内には選択的にnエミッタ領域
3が形成される。nドリフト領域1とnエミッタ領域3
とに挟まれ、かつpベース領域2内に位置し第1の主面
14aに達する領域4をチャネル形成領域と称する。こ
のチャネル形成領域4を覆うように第1の主面14a上
にゲート絶縁層5が形成される。このゲート絶縁層5
は、nエミッタ領域3上からnドリフト領域1上へと延
在している。
【0005】pベース領域2とnエミッタ領域3とは、
金属電極層(エミッタ電極)8によって短絡した状態と
なっている。pベース領域2と金属電極層8およびnエ
ミッタ領域3と金属電極層8は、オーミック接触してい
る。また、半導体基板14の第2の主面14b側にはp
コレクタ領域10が形成される。このpコレクタ領域1
0とオーミック接触するように第2の主面14b上には
金属電極層(コレクタ電極)11が形成される。
【0006】次に、上記の構造を有するnチャネルIG
BTの動作原理について説明する。なお、以下の説明で
は、遮断(オフ)状態から導通(オン)状態に至る過
程、定常状態、オン状態からオフ状態に至る過程、オフ
状態の4つの過程に分けて説明する。
【0007】〈1〉オフ状態からオン状態に至る過程 エミッタ電極8に対してコレクタ電極11に相対的に正
の電圧を印加した状態でゲート電極6に正(+)電圧を
印加する。それにより、pベース領域2内に位置するチ
ャネル形成領域4に、n型に反転したnチャネルが形成
される。このnチャネルを通じて、キャリアの1つであ
る電子が、nエミッタ領域3からnドリフト領域1内に
注入され、pコレクタ領域10へ向かって流れる。電子
がpコレクタ領域10に達すると、pコレクタ領域10
からnドリフト領域1へ、キャリアの1つである正孔が
注入される。正孔は、相対的に負の電圧が印加されてい
るnエミッタ領域3に向かって流れ、上記のnチャネル
がnドリフト領域1と接している所へ到達する。この過
程を蓄積(ストレージ)過程と称し、この過程に要する
時間をターンオン遅れ時間(td(on))という。こ
の過程での電力損失は極めて小さくほとんど無視でき
る。
【0008】その後、エミッタ電極8とコレクタ電極1
1間に印加されている電位差に応じて十分なキャリアが
蓄積され、電子−正孔対による導電率変調(conductivi
ty modulation )と呼ばれる低抵抗状態が出現する。そ
れにより、ターンオン動作が完了する。この過程をライ
ズ(rise)過程と言い、この過程に要する時間をラ
イズ時間(t(rise))という。この過程での電力
損失は比較的大きい。
【0009】〈2〉定常状態 ターンオン完了後の定常状態をオン状態と言い、電流が
100A/cm2 流れたときの電圧をオン電圧と呼ぶこ
ととする。この状態での電力損失をオン損失または定常
損失と言い、抵抗成分によって発生する順方向の電圧降
下と通電電流の積で表わされる。オン状態での電力損失
は一般に極めて大きい。オン状態での抵抗成分は、素子
の電流経路すなわちエミッタ電極8とコレクタ電極11
間に存在する各抵抗成分の和で決定される。図16は、
図15に示されるIGBTの断面図に素子の電流経路を
併わせて記入した図である。
【0010】図16を参照して、この図においてC,E
およびGは、それぞれコレクタ,エミッタおよびゲート
の各電極の端子である。また、Icは、IGBTのコレ
クタ電流、Ihは、nドリフト領域1からpベース領域
2に流入するホール電流、Ieは、nドリフト領域1か
らチャネル形成領域4を通じてnエミッタ領域3に流入
するエレクトロン電流を示している。この図16に示さ
れるように、オン電圧に影響を及ぼす全抵抗成分Rは、
下記の式で表わされる。
【0011】R=Rcn+Rn+Rch+Ra+RJFET
+Rd+Rdiode+Rs+Rcp ここで、Rcnはnエミッタ領域3と金属電極層8との
コンタクト抵抗、Rnはnエミッタ領域3の抵抗、Rc
hはチャネルの抵抗、Raは蓄積層の抵抗、R JFETはJ
FET(Junction−FET)効果による抵抗成
分、Rdはnドリフト領域1の抵抗、Rdiodeはp
コレクタ領域10とnドリフト領域1間のダイオードの
順方向の電圧降下、Rsはpコレクタ領域10の抵抗、
Rcpはpコレクタ領域10と金属電極層11とのコン
タクト抵抗である。
【0012】〈3〉オン状態からオフ状態に至る過程 オフ状態は、ゲート電極6にたとえば負(−)電圧等の
しきい値電圧以下の電圧を印加することによって実現さ
れる。ゲート電極6の電位をしきい値電圧以下とする
と、オン状態で形成されていたnチャネルが消滅する。
そのため、nエミッタ領域3からnドリフト領域1への
電子の供給が停止される。この過程を蓄積(ストレー
ジ)過程と言い、これに要する時間をストレージ時間ま
たはターンオフ遅れ時間(td(off))という。こ
の間の電力損失は極めて小さく無視できる。電子の供給
が停止されることにより、電子密度がnエミッタ領域3
近傍から徐々に減少し始める。それに伴い、電気的中性
条件を保つためにnドリフト領域1に注入されていた正
孔も減少し始める。
【0013】一方、pベース領域2とnドリフト領域1
とは逆バイアスされているため、pベース領域2とnド
リフト領域1の界面では空乏層が広がり始める。この空
乏層は、コレクタ電極11とエミッタ電極8との間に印
加される電圧に応じた厚みを有する。この過程をフォー
ル過程、これに要する時間をフォール時間、この過程で
の電力損失をフォール損失という。この期間の電力損失
は、ターンオン損失および定常損失と同等以上に大き
い。その後、前述の空乏化領域の外のキャリアのうち正
孔は空乏化領域を通過し、nエミッタ領域3と電気的に
短絡しているpベース領域2の高濃度部分であるp+
ンタクト領域を通って金属電極層8に到達する。このよ
うにしてキャリアがすべて消失することによりターンオ
フが完了する。この過程をテール過程、これに要する時
間をテール時間(t(tail))と言い、この過程で
の電力損失をテール損失という。この間の電力損失は極
めて大きい。
【0014】〈4〉オフ状態 ターンオフ完了後の定常状態をオフ状態という。この状
態でのリーク電流と、コレクタ電極11とエミッタ電極
8間の電圧の積によって発生する電力損失は、通常他の
電力損失に比べて著しく小さく無視できる程度である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来のIGBTの通電/遮断の各工程においては、さまざ
まな電力損失が生じるが、IGBTを高性能化するため
には、これらの損失のうちいずれか1つでも低減できる
ことが望ましい。そこで、本願の発明者らは、他の損失
と比べて極めて大きい値であるオン状態での電力損失に
着目した。このオン状態での電力損失を低減するには、
オン電圧を低減すればよい。
【0016】図15に示される従来の平面ゲート型IG
BTでは、IGBTを微細化することによりオン電圧を
幾分か低減することが可能となる。それは、微細化によ
りIGBTの各要素が図16における横方向に主に縮小
され、その結果抵抗成分が低減されると考えられるから
である。しかしながら、微細化には限度があり、十分に
オン電圧を低減することは困難であった。
【0017】一方、オン電圧を低減する他の手法として
pベース領域2の濃度を低くすることが考えられる。し
かしながら、pベース領域2の濃度を低くすることによ
りラッチアップ現象が起こることが懸念される。ラッチ
アップ現象とは、nドリフト領域1からpベース領域2
へ正孔電流Ihが流れた際の電圧降下がnエミッタ領域
3とpベース領域2とnドリフト領域1とで構成される
npnバイポーラトランジスタのビルトイン電圧よりも
大きくなった場合に、nエミッタ領域3からpベース領
域2へ電子が直接注入される現象をいう。このラッチア
ップが一旦起こると、ゲート電極6に印加する電圧によ
ってIGBTに流れる電流を制御できなくなりIGBT
が破壊されることがある。
【0018】以上のように、従来の半導体装置では、ラ
ッチアップ現象を起こさせることなくオン電圧を低減す
ることは困難であった。この発明は、上記のような課題
を解決するためになされたものである。この発明の目的
は、ラッチアップを起こさせることなくオン電圧を効果
的に低減することが可能となる半導体装置およびその製
造方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体装
置は、対向する第1と第2の主面を有し、この第1と第
2の主面間で流れる電流を導通/遮断する構造を持つも
のである。そして、この発明に係る半導体装置は、第1
と第2の主面を有する半導体基板と、第1導電型(たと
えばn型)の第1の不純物領域と、第2導電型(たとえ
ばp型)の第2の不純物領域と、第1導電型の第3の不
純物領域と、チャネル形成領域と、ゲート絶縁層と、ゲ
ート電極と、順バイアス手段と、第2導電型の第4の不
純物領域とを備える。第1の不純物領域は、第1の主面
から半導体基板内に延在するように形成される。第2の
不純物領域は、第1の主面から第1の不純物領域内に延
在するように形成される。第3の不純物領域は、第1の
主面から第2の不純物領域内に延在するように形成され
る。チャネル形成領域は、第2の不純物領域内に位置し
第1の主面に達する。ゲート絶縁層は、チャネル形成領
域を覆うように第1の主面上に形成される。ゲート電極
は、ゲート絶縁層を挟んでチャネル形成領域と対向する
部分を有する。順バイアス手段は、通電時に第2と第3
の不純物領域間のpn接合に順バイアスを与えるための
ものである。第4の不純物領域は、第2の主面から半導
体基板内に延在するように形成される。
【0020】なお、上記の順バイアス手段により第2と
第3の不純物領域間のpn接合に与えられる電圧は、好
ましくは、そのpn接合のビルトイン電圧より小さい。
【0021】また、この発明に係る半導体装置は、第1
の電極層と、第2の電極層と、直流電源と、第3の電極
層とをさらに備えてもよい。第1の電極層は、第2の不
純物領域と電気的に接続され、半導体基板の第1の主面
上に形成される。第2の電極層は、第3の不純物領域と
電気的に接続され、半導体基板の第1の主面上に形成さ
れる。直流電源は、第1と第2の電極層に電気的に接続
され、順バイアス手段として機能し、第2の不純物領域
の電位を第1の不純物領域の電位よりも相対的に高く保
持するためのものである。第3の電極層は、第4の不純
物領域と電気的に接続され、第2の主面上に形成され
る。
【0022】また、上記の第1の電極層は、好ましく
は、第2の不純物領域の表面とオーミック接触するよう
に形成された金属層によって構成され、第2の電極層
は、好ましくは、第3の不純物領域の表面とオーミック
接触するように形成された金属層によって構成され、第
1と第2の電極層の間には、好ましくは、第1の主面上
から延在するように絶縁層が形成される。
【0023】また、本発明に係る半導体装置は、第1と
第2の電極層と、電圧降下手段とをさらに備えてもよ
い。第1の電極層は、第2の不純物領域と電気的に接続
され、第1の主面上に形成される。電圧降下手段は、上
記の順バイアス手段として機能し、第1の電極層と第2
の不純物領域の間に介在される。第2の電極層は、第4
の不純物領域と電気的に接続され、第2の主面上に形成
される。
【0024】また、上記の電圧降下手段として、第2の
不純物領域のシート抵抗値よりも大きい抵抗値を有する
抵抗層を用いてもよい。
【0025】また、電圧降下手段として、第2の不純物
領域と第1の電極層との間にショットキー接合領域を形
成してもよい。
【0026】この発明に係る半導体装置の製造方法は、
対向する第1と第2の主面を有し、この第1と第2の主
面間で電流を導通/遮断する構造を持つ半導体装置の製
造方法である。そして、この発明に係る半導体装置の製
造方法は、1つの局面では、下記の各工程を備える。第
1と第2の主面を有する半導体基板を準備する。第1の
主面から半導体基板内に延在するように第1導電型の第
1の不純物領域を形成する。第1の主面から第1の不純
物領域内に延在するように第2導電型の第2の不純物領
域を形成する。第1の主面から第2の不純物領域内に延
在するように第1導電型の第3の不純物領域を形成す
る。第2の主面から半導体基板内に延在するように第2
導電型の第4の不純物領域を形成する。第2の不純物領
域内に位置し第1の主面に達するチャネル形成領域を覆
うようにゲート絶縁層を形成する。ゲート絶縁層を挟ん
でチャネル形成領域と対向する部分を有するゲート電極
を形成する。第1の主面上に第2の不純物領域と電気的
に接続されるように第1の電極層を形成する。第1の電
極層をパターニングすることにより第3の不純物領域の
表面を露出させる。パターニングされた第1の電極層を
覆うように絶縁層を形成する。絶縁層上と第3の不純物
領域の表面上とに第2の電極層を形成する。第4の不純
物領域の表面上に第3の電極層を形成する。第1と第2
の電極層と電気的に接続されるように直流電源装置を設
置する。
【0027】この発明に係る半導体装置の製造方法は、
他の局面では、下記の各工程を備える。第1と第2の主
面を有する半導体基板を準備する。第1の主面から半導
体基板内に延在するように第1導電型の第1の不純物領
域を形成する。第1の主面から第1の不純物領域内に延
在するように第2導電型の第2の不純物領域を形成す
る。第1の主面から第2の不純物領域内に延在するよう
に第1導電型の第3の不純物領域を形成する。第2の主
面から半導体基板内に延在するように第2導電型の第4
の不純物領域を形成する。第2の不純物領域内に位置し
第1の主面に達するチャネル形成領域を覆うようにゲー
ト絶縁層を形成する。ゲート絶縁層を挟んでチャネル形
成領域と対向する部分を有するゲート電極を形成する。
第2の不純物領域の表面に、電圧降下を生じさせるため
の電圧降下部を形成する。第3の不純物領域の表面上か
ら電圧降下部上に延在するように第1の電極層を形成す
る。第4の不純物領域の表面上に第2の電極層を形成す
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図14を用いて、本
発明の実施の形態について説明する。
【0029】(実施の形態1)まず、図1〜図10を用
いて、本発明の実施の形態1について説明する。図1
は、本発明の実施の形態1における平面ゲート構造のn
チャネルIGBTを示す断面図である。
【0030】図1を参照して、半導体基板14の第1の
主面14a側にはnドリフト領域1が形成されている。
なお、半導体基板14は、真性半導体の基板でもよく、
複数層の半導体層によって構成されていてもよい。半導
体基板14の第1の主面14aからnドリフト領域1内
に延在するようにpベース領域2が形成されている。こ
のpベース領域2は、nドリフト領域1内に選択的に形
成されている。nドリフト領域1は、第1の主面14a
に達する部分を有する。
【0031】第1の主面14aからpベース領域2内に
延在するようにnエミッタ領域3が形成される。このn
エミッタ領域3は、pベース領域2内に選択的に形成さ
れる。nドリフト領域1とnエミッタ領域3に挟まれ、
かつpベース領域2内で第1の主面14aの一部を含む
領域を、本願明細書ではチャネル形成領域4と称するこ
ととする。ゲート絶縁層5は、このチャネル形成領域4
上の第1の主面14aを覆い、かつnドリフト領域1と
nエミッタ領域3との双方に接触するように形成され
る。ゲート絶縁層5は、たとえばシリコン酸化膜などの
絶縁層により構成されている。一方、半導体基板14の
第2の主面14bから半導体基板14内に延在するよう
にpコレクタ領域10が形成される。
【0032】ゲート絶縁層5を挟んでチャネル形成領域
4と対向する部分を有するようにゲート絶縁層5上にゲ
ート電極6が形成される。このゲート電極6は、たとえ
ばリンをドープしたポリシリコンなどにより構成され
る。
【0033】このゲート電極6を覆うように第1の主面
14a上に絶縁層7が形成される。絶縁層7には、nエ
ミッタ領域3の表面の一部または全部を露出させるコン
タクトホール7aと、pベース領域2の一部を露出させ
るコンタクトホール7bとが設けられる。コンタクトホ
ール7b内から絶縁層7上に延在するように第1の金属
電極層8aが形成される。この第1の金属電極層8aを
覆うように層間絶縁層13が形成される。
【0034】コンタクトホール7a内から絶縁層7およ
び層間絶縁層13上に延在するように第2の金属電極層
8bが形成される。第1の金属電極層8aはpベース領
域2とオーミック接触し、第2の金属電極層8bはnエ
ミッタ領域3とオーミック接触している。一方、pコレ
クタ領域10とオーミック接触するように第2の主面1
4b上には第3の金属電極層11aが形成される。
【0035】上記の構成において、第1と第2の金属電
極層8a,8bと電気的に接続されるように、順バイア
ス手段として機能する直流電源装置12が設けられる。
この直流電源装置12の正極側が第1の金属電極層8a
に接続され、負極側が第2の金属電極層8bに接続され
る。また、第1と第2の金属電極層8a,8bは、層間
絶縁層13によって絶縁分離されている。それにより、
第2の金属電極層8bに接続されるnエミッタ領域3と
第1の金属電極層8aに接続されるpベース領域2との
間に所望の大きさの電位差を発生させることが可能とな
る。この場合、nエミッタ領域3とpベース領域2との
間のpn接合には、ビルトイン電圧以下の電位差を発生
させるようにする。その結果、通電時にnエミッタ領域
3とpベース領域2との間のpn接合に順バイアスを印
加することが可能となる。それにより、pベース領域2
のポテンシャルを高めることができ、nエミッタ領域3
からpベース領域2への電子の注入を促進することが可
能となる。また、pベース領域2のポテンシャルを高め
ることにより、nドリフト領域1とpベース領域2間の
pn接合のポテンシャルをも高めることが可能となる。
それにより、pコレクタ領域10からnドリフト領域1
を通ってpベース領域2へのホールの注入を促進するこ
とが可能となる。その結果、nドリフト領域1とpベー
ス領域2内のキャリア濃度を高めることが可能となる。
それにより、通電時のIGBTの抵抗を低減でき、IG
BTのオン電圧を低減することが可能となる。また、p
ベース領域2とnエミッタ領域3間のpn接合に与えら
れる電圧がそのpn接合のビルトイン電圧よりも小さい
場合には、ラッチアップを効果的に抑制することが可能
となる。以上のことより、ラッチアップを生じさせるこ
となくIGBTのオン電圧を低減することが可能とな
る。
【0036】ここで、直流電源装置12の具体的な設置
方法について図2を用いて説明する。図2は、直流電源
装置12の設置方法の一例を示す斜視図である。
【0037】図2を参照して、セラミックスなどからな
る絶縁基板15上に金属電極板16,17,18,1
9,20がそれぞれ取付けられている。金属電極板20
と金属電極板16とは電気的に接続されており、金属電
極板20には上記のIGBT21が第3の金属電極層1
1aを下にして接合されている。したがって、金属電極
板16がIGBT21のpコレクタ領域10と電気的に
接続されることとなる。金属電極板17はIGBT21
のゲート電極6とボンディングワイヤ22を介して電気
的に接続される。また、金属電極板19は、第1の金属
電極層8aとボンディングワイヤ22を介在して電気的
に接続される。金属電極板18は、ボディワイヤ22を
介在して第2の金属電極層8bと接続される。そして、
金属電極板18,19とそれぞれ電気的に接続されるよ
うに絶縁基板15上に直流電源装置12が設置される。
【0038】次に、図3〜図11を用いて、図1に示さ
れる平面ゲート構造のnチャネルIGBTの製造方法に
ついて説明する。図3〜図10は、平面ゲート構造のn
チャネルIGBTの製造工程の第1〜第8工程を示す断
面図である。
【0039】図3〜図5を参照して、イオン注入と熱拡
散法とを用いて、半導体基板14の第1の主面14a側
にnドリフト領域1,pベース領域2,nエミッタ領域
3をそれぞれ形成し、半導体基板14の第2の主面14
b側にpコレクタ領域10を形成する。
【0040】次に、図6を参照して、熱酸化法等を用い
て、絶縁層を第1の主面14a上に形成する。このと
き、この絶縁層は、nドリフト領域1とnエミッタ領域
3との双方の上に延在するように形成される。この絶縁
層上に、CVD(Chemical Vapor Deposition )法等を
用いて、リンがドープされたポリシリコン層を堆積す
る。そして、このポリシリコン層と上記の絶縁層とをパ
ターニングすることにより、ゲート絶縁層5とゲート電
極6とが形成される。
【0041】次に、図7を参照して、CVD法等を用い
て、ゲート電極6を覆うように第1の主面14a上に絶
縁層7を形成する。この絶縁層7にエッチング処理を施
すことにより、nエミッタ領域3の少なくとも一部表面
を露出させるコンタクトホール7aと、pベース領域2
の一部表面を露出させるコンタクトホール7bとをそれ
ぞれ形成する。このとき、絶縁層7にゲート電極6と電
気的に接続される導電層を形成するための開口部を形成
してもよい。
【0042】次に、図8を参照して、コンタクトホール
7b内から絶縁層7上に延在するように第1の金属電極
層8aを形成する。次に、図9を参照して、第1の金属
電極層8aを選択的にエッチングすることによりパター
ニングした後、層間絶縁層13を形成する。この層間絶
縁層13を選択的にエッチングすることによってパター
ニングする。それにより、nエミッタ領域3の少なくと
も一部表面を露出させる。
【0043】次に、図10を参照して、コンタクトホー
ル7a内から層間絶縁層13上に延在するように第2の
金属電極層8bを形成する。なお、第2の金属電極層8
bは、紙面と垂直方向にパターニングされており、第1
と第2の金属電極層8a,8bはそれぞれ独立に形成さ
れている。
【0044】次に、pコレクタ領域10の表面とオーミ
ック接触するように第2の主面14b上に第3の金属電
極層11aを形成する。そして、第1と第2の金属電極
層8a,8bに電気的に接続される直流電源装置12が
設置される。以上の工程を経て、図1に示される平面ゲ
ート構造のIGBTが形成されることとなる。
【0045】(実施の形態2)次に、図11と図12と
を用いて、本発明の実施の形態2について説明する。図
11は、本発明の実施の形態2におけるIGBTを示す
断面図である。
【0046】図11を参照して、本実施の形態2では、
pベース領域2の表面上に抵抗層24が形成されてい
る。この抵抗層24は、たとえばノンドープポリシリコ
ンあるいは低濃度のリンをドープしたポリシリコンなど
により構成される。この抵抗層24の抵抗は、pベース
領域2のシート抵抗値よりも大きくなるように設定され
ることが好ましい。そして、この抵抗層24を覆うよう
に第1の主面14a上に金属電極層8が形成される。こ
の金属電極層8は、nエミッタ領域3とオーミック接触
し、かつpベース領域2とは抵抗層24を介在して電気
的に接続されることとなる。それ以外の構造に関しては
実施の形態1の場合とほぼ同様である。
【0047】上記のように抵抗層24を設けることによ
り、IGBTの通電時に、抵抗層24を電流が通過する
際に電圧降下が引起こされる。それにより、pベース領
域2のポテンシャルをnエミッタ領域3のそれよりも高
めることができ、結果としてpベース領域2とnエミッ
タ領域3との間のpn接合に順バイアスを印加すること
が可能となる。その結果、nエミッタ領域3からpベー
ス領域2への電子の注入を促進することが可能となる。
また、それにより、pベース領域2への正孔の注入を促
進でき、nドリフト領域1とpベース領域2内のキャリ
ア濃度を高めることが可能となる。その結果、通電時の
IGBTの抵抗を低減でき、IGBTのオン電圧を低減
することが可能となる。
【0048】具体的には、たとえば5μm×5μmサイ
ズのセルにおいて電流密度100A/cm2 の電流を流
す場合、抵抗層24の抵抗値を約2×103 (Ω)〜約
2×105 (Ω)とすることにより、最大で約0.17
V程度のオン電圧の改善を行なうことが可能となる。
【0049】以下、その理由について説明する。上記の
セルには、下記の数式(1)により得られる2.5×1
-5Aの電流が流れる。
【0050】
【数1】
【0051】ここで最大電圧降下量を0.5Vとしたと
きの抵抗値Rは下記の数式(2)により得られる。
【0052】
【数2】
【0053】オン状態でのホール電流は電子電流の1/
3なので、オン電圧は、下記の数式(3)により得られ
る値だけ改善できる。
【0054】
【数3】
【0055】以上の結果より、約0.17Vのオン電圧
の低減が可能となる。なお、上記の抵抗層24によって
生じる電圧降下量は、pベース領域2とnエミッタ領域
3との間のpn接合のビルトイン電圧よりも小さくなる
ように調整されることが好ましい。それにより、ラッチ
アップを回避できる。
【0056】次に、図12を用いて、本実施の形態2に
おけるIGBTの製造方法について説明する。図12
は、実施の形態2におけるIGBTの特徴的な製造工程
を示す断面図である。
【0057】図12を参照して、実施の形態1と同様の
工程を経てゲート電極6までを形成する。次に、実施の
形態1の場合と同様の方法で絶縁層7を形成し、この絶
縁層7を所定形状にパターニングする。このとき、ゲー
ト電極6によって覆われていないpベース領域2の表面
全面を露出させる。
【0058】次に、CVD法などを用いて、リンドープ
のポリシリコン層を第1の主面14a上に堆積した後、
このポリシリコン層を所定形状にパターニングする。そ
れにより、pベース領域2上からnエミッタ領域3の一
部表面上に延在するように抵抗層24が形成される。そ
の後、抵抗層24とnエミッタ領域3とを覆うように金
属電極層8を形成する。その後は上記の実施の形態1の
場合と同様の工程を経て図11に示されるIGBTが形
成されることとなる。
【0059】(実施の形態3)次に、図13と図14と
を用いて、この発明の実施の形態3について説明する。
図13は、この発明の実施の形態3におけるIGBTを
示す断面図である。
【0060】図13を参照して、本実施の形態3では、
pベース領域2の表面にショットキー接合領域25が形
成されている。このショットキー接合領域25は、たと
えば、金属電極層8とpベース領域2とのコンタクト部
におけるpベース領域2の不純物濃度を低く設定するこ
とにより形成できる。nエミッタ領域3は高濃度のn型
の不純物(たとえば1019cm-3以上)を含んでいるた
め、金属電極層8とはオーミック接触可能である。しか
しながら、pベース領域2と金属電極層8との接触部分
におけるp型の不純物濃度を低く設定することにより金
属電極層8とpベース領域2との接触部にエネルギ障壁
を生じさせることができる。それにより、結果として、
pベース領域2と金属電極層8とをショットキー接合さ
せることが可能となる。
【0061】また、金属電極層8の材質として、n型の
不純物領域に対するエネルギ障壁の高さがp型の不純物
領域に対するエネルギ障壁の高さよりも十分に低いもの
を選択することも考えられる。それにより、pベース領
域2と金属電極層8との間のエネルギ障壁を、金属電極
層8とnエミッタ領域8との間のエネルギ障壁よりも高
めることが可能となり、上記の場合と同様にショットキ
ー接合領域25が形成できる。
【0062】また、nエミッタ領域3とpベース領域2
とに対し異なる電極材料を使用することも考えられる。
具体的には、図1に示されるように、第1の金属電極層
8aと第2の金属電極層8bとを形成し、この第1の金
属電極層8aと第2の金属電極層8bとの材質を異なら
せることが考えられる。この場合、第2の金属電極層8
bとしてはnエミッタ領域3に対するエネルギ障壁がで
きるだけ低い材質を選択し、第1の金属電極層8aとし
てはpベース領域2に対するエネルギ障壁の高さが第2
の金属電極層8bの場合よりも高いものを用いる。それ
により、ショットキー接合領域25が形成可能となる。
なお、上記の各思想を適宜組合せてもよい。
【0063】上記のようなショットキー接合領域25を
設けることにより、実施の形態2の場合と同様にショッ
トキー接合領域25内で電圧降下を生じさせることがで
き、IGBTのオン電圧を低減することが可能となる。
なお、本実施の形態3でも、実施の形態2の場合と同様
に、ショットキー接合領域25の存在によって生じるp
ベース領域2とnエミッタ領域3との間の電位差は、p
ベース領域2とnエミッタ領域3との間のpn接合のビ
ルトイン電圧よりも小さいものであることが好ましい。
それにより、ラッチアップを防止することが可能とな
る。
【0064】次に、図14を用いて、本実施の形態3に
おけるIGBTの製造方法について説明する。図14
は、実施の形態3におけるIGBTの特徴的な製造工程
を示す断面図である。
【0065】図14を参照して、上記の実施の形態2の
場合と同様の工程を経て絶縁層7までを形成する。次
に、pベース領域2の表面にショットキー接合領域25
を形成する。このショットキー接合領域25の形成方法
としては、たとえば、pベース領域2の表面の濃度制御
を行なうことによってpベース領域2の表面に含まれる
p型の不純物濃度を低く設定する手法を挙げることがで
きる。具体的には、金属電極層8とのコンタクトのため
のp型の不純物ドープ量を制御するかあるいは省略する
ことにより行なえる。それ以降は上記の実施の形態2の
場合と同様の工程を経て図13に示されるIGBTが形
成されることとなる。
【0066】なお、上記の各実施の形態におけるn型の
p型を入れ換えたデバイスにも本発明は適用可能であ
る。また、上記の実施の形態1〜3の各々を適宜組合せ
ることも可能である。
【0067】以上のように、この発明の実施の形態につ
いて説明を行なったが、今回開示された実施の形態はす
べての点で例示であって、制限的なものではないと考え
られるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によ
って示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内
でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る半導
体装置では、順バイアス手段が設けられている。この順
バイアス手段により、通電時に、第2と第3の不純物領
域の間のpn接合に順バイアスを印加することが可能と
なる。それにより、第2の不純物領域のポテンシャルを
高めることができ、第3の不純物領域から第2の不純物
領域への電子の注入を促進することが可能となる。ま
た、第2の不純物領域のポテンシャルを高めることによ
り、第1と第2の不純物領域間のpn接合のポテンシャ
ルをも高めることが可能となる。それにより、第4の不
純物領域から第1の不純物領域を通って第2の不純物領
域へのホールの注入を促進することが可能となる。その
結果、第1と第2の不純物領域内のキャリア濃度を高め
ることが可能となる。それにより、通電時の半導体装置
の抵抗を低減でき、半導体装置のオン電圧を低減するこ
とが可能となる。
【0069】なお、上記の順バイアス手段によって第2
と第3の不純物領域間のpn接合に与えられる電圧がそ
のpn接合のビルトイン電圧よりも小さい場合には、ラ
ッチアップを効果的に抑制することが可能となる。
【0070】また、第2の不純物領域と電気的に接続さ
れた第1の電極層が形成され、第3の不純物領域と電気
的に接続された第2の電極層が形成され、第1と第2の
電極層と電気的に接続された直流電源装置が設置された
場合には、この直流電源装置を上記の順バイアス手段と
して用いることが可能となる。それにより、オン電圧を
低減することが可能となる。また、上記の第1と第2の
電極層間に絶縁層を介在させた場合には、第1と第2の
電極層を絶縁分離することが可能となる。それにより、
上記のような直流電源装置を用いて第2の不純物領域の
ポテンシャルを高めることが可能となり、半導体装置の
オン電圧を低減することが可能となる。
【0071】また、第1の電極層と第2の不純物領域と
の間に電圧降下手段を介在させた場合には、半導体装置
の通電時に、この電圧降下手段を含む部分を電流が通過
する際に電圧降下が引起こされる。それにより、第2の
不純物領域のポテンシャルを第3の不純物領域のそれよ
りも高めることができ、第3の不純物領域から第2の不
純物領域への電子の注入を促進することが可能となる。
また、それにより、第2の不純物領域への正孔の注入を
促進でき、第1と第2の不純物領域内のキャリア濃度を
高めることが可能となる。その結果、通電時の半導体装
置の抵抗を低減でき、半導体装置のオン電圧を低減する
ことが可能となる。
【0072】また、上記の電圧降下手段としては、第2
の不純物領域のシート抵抗値よも大きい抵抗値を有する
抵抗層やショットキー接合領域を挙げることができ、こ
の抵抗層やショットキー接合領域を設けることにより、
ラッチアップを制御しつつ半導体装置のオン電圧を低減
することが可能となる。
【0073】この発明に係る半導体装置の製造方法によ
れば、1つの局面では、第1と第2の電極層を別工程で
形成し、その間に絶縁層を介在させている。それによ
り、第1と第2の電極層と電気的に接続されるように直
流電源装置を設置することが可能となる。それにより、
ラッチアップを抑制し、かつオン電圧を低減することが
可能となる半導体装置が得られる。
【0074】この発明に係る半導体装置の製造方法の他
の局面では、第2の不純物領域の表面に電圧降下部を形
成している。電圧降下部としては、たとえば、低濃度の
不純物を含むポリシリコン層やショットキー接合領域な
ど挙げることができる。このような電圧降下部を形成す
ることにより、オン電圧を低減可能な半導体装置が得ら
れる。また、上記の1つの局面の場合のように、第1の
主面上に第1と第2の電極層を別工程で形成する必要が
ないので、上記の1つの局面の場合と比べてプロセスを
簡略化することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における平面ゲート
構造を持つnチャネルIGBTを示す断面図である。
【図2】 実施の形態1における直流電源装置の設置方
法の一例を示す斜視図である。
【図3】 図1に示されるIGBTの製造工程の第1工
程を示す断面図である。
【図4】 図1に示されるIGBTの製造工程の第2工
程を示す断面図である。
【図5】 図1に示されるIGBTの製造工程の第3工
程を示す断面図である。
【図6】 図1に示されるIGBTの製造工程の第4工
程を示す断面図である。
【図7】 図1に示されるIGBTの製造工程の第5工
程を示す断面図である。
【図8】 図1に示されるIGBTの製造工程の第6工
程を示す断面図である。
【図9】 図1に示されるIGBTの製造工程の第7工
程を示す断面図である。
【図10】 図1に示されるIGBTの製造工程の第8
工程を示す断面図である。
【図11】 この発明の実施の形態2における平面ゲー
ト構造を有するnチャネルIGBTを示す断面図であ
る。
【図12】 図11に示されるIGBTの特徴的な製造
工程を示す断面図である。
【図13】 この発明の実施の形態3における平面ゲー
ト構造を持つnチャネルIGBTを示す断面図である。
【図14】 図13に示されるIGBTの特徴的な製造
工程を示す断面図である。
【図15】 従来の平面ゲート構造を持つnチャネルI
GBTの一例を示す断面図である。
【図16】 図15に示されるIGBTの電流経路図で
ある。
【符号の説明】
1 nドリフト領域、2 pベース領域、3 nエミッ
タ領域、4 チャネル形成領域、5 ゲート絶縁層、6
ゲート電極、7 絶縁層、7a,7b コンタクトホ
ール、8,11 金属電極層、8a 第1の金属電極
層、8b 第2の金属電極層、10 pコレクタ領域、
11a 第3の金属電極層、12 直流電源装置、13
層間絶縁層、14 半導体基板、14a 第1の主
面、14b第2の主面、24 抵抗層、25 ショット
キー接合領域。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する第1と第2の主面を有し、前記
    第1と第2の主面間で流れる電流を導通/遮断する構造
    を持つ半導体装置であって、 前記第1と第2の主面を有する半導体基板と、 前記第1の主面から前記半導体基板内に延在するように
    形成された第1導電型の第1の不純物領域と、 前記第1の主面から前記第1の不純物領域内に延在する
    ように形成された第2導電型の第2の不純物領域と、 前記第1の主面から前記第2の不純物領域内に延在する
    ように形成された第1導電型の第3の不純物領域と、 前記第2の不純物領域内に位置し、前記第1の主面に達
    するチャネル形成領域と、 前記チャネル形成領域を覆うように前記第1の主面上に
    形成されたゲート絶縁層と、 前記ゲート絶縁層を挟んで前記チャネル形成領域と対向
    する部分を有するゲート電極と、 通電時に前記第2と第3の不純物領域間のpn接合に順
    バイアスを与えるための順バイアス手段と、 前記第2の主面から前記半導体基板内に延在するように
    形成された第2導電型の第4の不純物領域と、 を備えた半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記順バイアス手段により前記第2と第
    3の不純物領域間のpn接合に与えられる電圧は、前記
    pn接合のビルトイン電圧より小さい、請求項1に記載
    の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の不純物領域と電気的に接続さ
    れ、前記半導体基板の第1の主面上に形成された第1の
    電極層と、 前記第3の不純物領域と電気的に接続され、前記半導体
    基板の第1の主面上に形成された第2の電極層と、 前記順バイアス手段として前記第2の不純物領域の電位
    を前記第1の不純物領域の電位よりも相対的に高く保持
    するために、前記第1と第2の電極層とに電気的に接続
    された直流電源と、 前記第2の主面上に前記第4の不純物領域と電気的に接
    続されるように形成された第3の電極層と、 をさらに備えた、請求項1に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の電極層は前記第2の不純物領
    域の表面とオーミック接触するように形成された金属層
    により構成され、 前記第2の電極層は、前記第3の不純物領域の表面とオ
    ーミック接触するように形成された金属層により構成さ
    れ、 前記第1と第2の電極層間には前記第1の主面上から延
    在するように絶縁層が形成された、請求項3に記載の半
    導体装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の不純物領域と電気的に接続さ
    れ、前記第1の主面上に形成された第1の電極層と、 前記順バイアス手段として前記第1の電極層と前記第2
    の不純物領域の間に介在された電圧降下手段と、 前記第4の不純物領域と電気的に接続され、前記第2の
    主面上に形成された第2の電極層と、 をさらに備えた、請求項1に記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記電圧降下手段として、前記第2の不
    純物領域のシート抵抗値よりも大きい抵抗値を有する抵
    抗層を含む、請求項5に記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記電圧降下手段として、前記第2の不
    純物領域と前記第1の電極層との間に形成されたショッ
    トキー接合領域を含む、請求項5に記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 対向する第1と第2の主面を有し、前記
    第1と第2の主面間で電流を導通/遮断する構造を持つ
    半導体装置の製造方法であって、 前記第1と第2の主面を有する半導体基板を準備する工
    程と、 前記第1の主面から前記半導体基板内に延在するように
    第1導電型の第1の不純物領域を形成する工程と、 前記第1の主面から前記第1の不純物領域内に延在する
    ように第2導電型の第2の不純物領域を形成する工程
    と、 前記第1の主面から前記第2の不純物領域内に延在する
    ように第1導電型の第3の不純物領域を形成する工程
    と、 前記第2の主面から前記半導体基板内に延在するように
    第2導電型の第4の不純物領域を形成する工程と、 前記第2の不純物領域内に位置し前記第1の主面に達す
    るチャネル形成領域を覆うようにゲート絶縁層を形成す
    る工程と、 前記ゲート絶縁層を挟んで前記チャネル形成領域と対向
    する部分を有するゲート電極を形成する工程と、 前記第1の主面上に前記第2の不純物領域と電気的に接
    続されるように第1の電極層を形成する工程と、 前記第1の電極層をパターニングすることにより前記第
    3の不純物領域の表面を露出させる工程と、 パターニングされた前記第1の電極層を覆うように絶縁
    層を形成する工程と、 前記絶縁層上と前記第3の不純物領域の表面上とに第2
    の電極層を形成する工程と、 前記第4の不純物領域の表面上に第3の電極層を形成す
    る工程と、 前記第1と第2の電極層と電気的に接続されるように直
    流電源装置を設置する工程と、 を備えた、半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 対向する第1と第2の主面を有し、前記
    第1と第2の主面間で電流を導通/遮断する構造を持つ
    半導体装置の製造方法であって、 前記第1と第2の主面を有する半導体基板を準備する工
    程と、 前記第1の主面から前記半導体基板内に延在するように
    第1導電型の第1の不純物領域を形成する工程と、 前記第1の主面から前記第1の不純物領域内に延在する
    ように第2導電型の第2の不純物領域を形成する工程
    と、 前記第1の主面から前記第2の不純物領域内に延在する
    ように第1導電型の第3の不純物領域を形成する工程
    と、 前記第2の主面から前記半導体基板内に延在するように
    第2導電型の第4の不純物領域を形成する工程と、 前記第2の不純物領域内に位置し前記第1の主面に達す
    るチャネル形成領域を覆うようにゲート絶縁層を形成す
    る工程と、 前記ゲート絶縁層を挟んで前記チャネル形成領域と対向
    する部分を有するゲート電極を形成する工程と、 前記第2の不純物領域の表面に電圧降下を生じさせるた
    めの電圧降下部を形成する工程と、 前記第3の不純物領域の表面上から前記電圧降下部上に
    延在するように第1の電極層を形成する工程と、 前記第4の不純物領域の表面上に第2の電極層を形成す
    る工程と、 を備えた、半導体装置の製造方法。
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