JPH10331532A - 低圧複層ガラスの製造方法 - Google Patents

低圧複層ガラスの製造方法

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JPH10331532A
JPH10331532A JP9142500A JP14250097A JPH10331532A JP H10331532 A JPH10331532 A JP H10331532A JP 9142500 A JP9142500 A JP 9142500A JP 14250097 A JP14250097 A JP 14250097A JP H10331532 A JPH10331532 A JP H10331532A
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JP
Japan
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sealing material
glass
low
pressure
spacer
Prior art date
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Application number
JP9142500A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Ito
伊藤俊明
Yoshiaki Sugata
菅田義敬
Akira Sakata
昭 坂田
Hiromi Hase
長谷広美
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B80/00Architectural or constructional elements improving the thermal performance of buildings
    • Y02B80/22Glazing, e.g. vaccum glazing

Landscapes

  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】長期的な耐久性を保持することができるととも
に、排気口の処理が不用であり、しかも排気口の跡が全
くわからず、さらに加工が容易である低圧複層ガラスの
製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の製造方法は、2枚の板ガラスの
どちらか一方の板ガラスにスペーサーを配設した状態
で、該板ガラスの周辺部に目標の前記間隔よりも厚い主
として有機高分子系材料からなる封着材を一部を残して
開口部となるように配設し、その後他方の板ガラスを一
方の板ガラスに重ね合わせ積層体とし、該積層体を減圧
チャンバーに導入し、所定の圧力まで減圧した後、開口
部の前面に配置した主として有機高分子材料からなる封
着材が充填されたチューブから該封着材を吐出させて、
開口部を閉塞し、次いで積層体を減圧の状態から開放す
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅・非住宅など
の建築分野、自動車・車両・船舶・航空機などの輸送分
野、冷凍庫・冷凍ショーケース・恒温恒湿槽などの設備
機器分野などの省エネルギーを要求される開口部に適用
される高い断熱性能を有する低圧複層ガラスの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、省エネルギーに優れた快適で健康
な住環境をつくるため、従来に増して断熱性能を有する
複層ガラスの使用頻度が高まり、急速に普及している。
【0003】この複層ガラスパネルとして、対向する板
ガラスにより形成される空間を低圧にした複層ガラスパ
ネルが提案されている。例えば、特表平5-501896号公報
には、低圧空間を包囲し、溶融はんだガラスの周囲ジョ
イントと溶融はんだガラスの外部コーティングを有する
配列された複数の支柱とによって相互に連結された2枚
の板ガラスから構成される断熱ガラスパネルが提案され
ている。
【0004】特表平7-508967号公報には、低圧空間を封
入し、かつ溶合されたはんだガラスの周縁接合部と柱の
配列により互いに結合された2枚の互いに離れた板ガラ
スからなり、しかもこれらの柱の少なくともいくつかは
完全に金属製である熱絶縁ガラスパネルが提案されてい
る。
【0005】特開平6-17579 号公報には、2枚の板ガラ
スからなる平行板が所定の間隔で隔置し、この間隔を保
持する低融点ガラスまたは陶磁器で作られているスペー
サーを低融点ガラスにより融着して配設するとともに、
この平行板端部を低融点融着材、例えば、低融点ガラス
や低融点合金により融着密着して真空空間を形成する真
空断熱ガラス板が提案されている。
【0006】特開平8-133795号公報には、高さ一定の突
起を設けた板ガラスを突起のある面で重ね合わせ、外周
部を接着剤で気密に張り合わせ空間を形成し、この空間
を真空にした構造の複合ガラス板が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、排気用
のパイプ状のチューブをシーリング部分に埋め込んで、
そのチューブ部分から減圧して、減圧後チューブを溶着
することにより、製造するものであるから、加工が煩雑
であり、その部分が保護を十分にしないと破損する恐れ
もあり、しかも完成後跡が残るので見栄えも悪いという
欠点があった。
【0008】しかも封着材に低融点ガラスを使用して封
着するものであるから、化学的耐久性に劣り、酸性雨の
ようなう雨水に晒される建築用には採用が困難であり、
また、低融点ガラスと板ガラスの熱膨張係数が異なるの
で、夏季などの猛暑環境などでは熱応力が発生し、板ガ
ラスが破損する恐れがあるなどの欠点がある。
【0009】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、長期的な耐久性を保持することができるとと
もに、排気口の処理が不用であり、しかも排気口の跡が
全くわからず、しかも加工が容易である低圧複層ガラス
の製造方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の問題点を解決する
ために、本発明は、2枚の板ガラスを所定の間隔で隔置
し、この間隔を保持する点状、線状または網状スペーサ
ーを配設するとともに、このパネルの周縁端部を封着材
により密封して、低圧空間が形成される低圧複層ガラス
を製造する方法において、前記2枚の板ガラスのどちら
か一方の板ガラスにスペーサーを配設した状態で、該板
ガラスの周辺部に目標の前記間隔よりも厚い主として有
機高分子系材料からなる封着材を少なくとも一部を残し
て開口部となるように配設し、その後他方の板ガラスを
一方の板ガラスに重ね合わせ積層体とし、該積層体を減
圧チャンバーに導入し、所定の圧力まで減圧した後、開
口部の前面に配置した前記封着材が充填されたチューブ
から封着材を吐出させて、開口部を閉塞し、次いで積層
体を減圧の状態から開放して、2枚の板ガラスの間隔が
所定厚さになるようにしたことを特徴とするものであ
り、開口部にチューブから封着材を吐出させて、開口部
を閉塞するものであるから、パイプ状のチューブなどが
不用であり、しかもチューブから封着材を吐出させるだ
けで密封されるので、加工がきわめて容易である。
【0011】しかも封着材は予め複層ガラスの所定の間
隔より厚くしておいて、積層体を減圧の状態から開放し
て、大気圧にさらすことにより、積層体内部の低圧と外
部の大気圧の圧力差により積層体がさらに押圧されて、
所定の厚さまで封着材部分が延伸され、積層体は所定の
厚さになり、強固に密封される。
【0012】さらに、主として有機高分子系材料からな
る封着材は、粘弾性特性を有するので、夏季の猛暑環境
や環境試験機の高温環境において発生する熱応力は小さ
く、大きな熱応力が発生する脆性材料の溶融はんだガラ
スと違い、封着部で破損することがないので、建築用
途、車両などの輸送用途および環境試験機などの設備機
器用途に採用でき、地震や風などによる繰り返し衝撃荷
重を吸収することができるので、溶融はんだガラスと違
い、建築用途および車両などの輸送用途にも採用でき
る。
【0013】また、有機高分子系材料からなる封着材に
よって周辺端部を封着するときに、加熱するにしてもせ
いぜい200℃程度までの加熱で済むので、一方の板に
垂直放射率の低いスパッタリング法による特殊金属膜を
コーティングした低放射板ガラスを使用することができ
るので、断熱性能をさらに向上させることができる。
【0014】また、封着材として金属製芯材が挿入され
たものを使用すると、封着材配設が容易に行うことがで
きるので好ましいが、金属製芯材が挿入されていない封
着材も勿論使用することができる。
【0015】また、封着材として、有機高分子系材料か
らなる封着材に加え、比較的硬い芯材表面を比較的柔ら
かい被覆材でコーティングした線材スペーサーを2重に
配設すると、本低圧複層ガラスパネルの製造工程におい
て、2枚の板ガラスにより形成される空間部を低圧にし
た後、大気圧が負荷されるときに、比較的柔らかい被覆
材が変形することにより、板ガラスと線材スペーサーの
接触面積が増え、より封着性能が向上させることができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】2枚の板ガラスとは、クリアなフ
ロート板ガラス、熱線吸収板ガラス、熱線反射板ガラ
ス、高性能熱線反射板ガラス、線入板ガラス、網入板ガ
ラス、型板ガラス、強化ガラス、倍強度ガラス、低反射
板ガラス、高透過板ガラス、摺りガラス、タペスティ
(フロスト)ガラス、セラミックス印刷ガラス、合わせ
ガラスなど各種板ガラスを適宜組み合わせることができ
るが、少なくとも1枚はこれら各種板ガラスに特殊金属
膜をコーティングした低放射板ガラスを採用すると断熱
性能が高くなるので好ましい。この場合封着材として主
として高分子系材料からなる封着材を使用するものであ
るから、封着時に200℃以下で処理できるので、比較
的垂直放射率の高いCVD法により成膜したものは勿
論、垂直放射率の低いスパッタリング法により成膜した
コーティング膜を採用することができる。
【0017】さらに、当該低放射板ガラスは、JIS
R3106ー1985(板ガラスの透過率・反射率・日
射熱取得率試験方法)に定める垂直放射率が0.20 以
下の、好ましくは0.10 以下のガラスを1枚以上使用
したもの、または垂直放射率が0.35 以下の、好まし
くは0.25 以下のガラスを2枚使用することもでき
る。
【0018】2枚の板ガラスの板厚は通常、ともに1.
9mm以上のものが用いられるが、強化ガラスの場合
で、とくに化学強化ガラスなどの場合はこの限りではな
く、1.9 mm以下のものを用いることもできる。
【0019】2枚の板ガラスの間隔を保持する点材、線
材または網材スペーサー用材料としては、ガラスに比べ
硬度が低く、かつ適切な圧縮強さを有するものであれ
ば、とくに限定されないが、金属、合金、鉄鋼、セラミ
ックスまたはプラスチックが好ましい。金属では鉄、
銅、アルミニウム、タングステン、ニッケル、クロム、
チタンなど、合金、鉄鋼では炭素鋼、クロム鋼、ニッケ
ル鋼、ステンレス鋼、ニッケルクロム鋼、マンガン鋼、
クロムマンガン鋼、クロムモリブデン鋼、珪素鋼、真
鍮、ハンダ、ニクロム、ジュラルミンなどが用いられ
る。
【0020】点材スペーサーは球状、円柱状、角柱状な
ど、線材スペーサーは断面が円形、半円形、角形など
で、直線状と曲線状のものがあり、網状スペーサーは角
形、菱形などが用いられる。金属または合金をセラミッ
クスまたはプラスチックでコーティングしたものでは、
着色することにより意匠性を向上させるとともに、金属
特有の反射を抑制することができる。
【0021】点状、線状または網状スペーサーの配設間
隔は100mm以下であり、75mm以下が好ましい。
これらスペーサーの配設は、当該配設間隔の範囲内であ
れば、規則的でも不規則的でも構わない。
【0022】2枚の板ガラスの間隔は0.05mm以
上、2.0mm以下であり、0.10mm以上、1.0m
m以下が好ましい。比較的硬い芯材表面を比較的柔らか
い被覆材でコーティングした線材スペーサーは、前述の
金属、合金、鉄鋼、セラミックスまたはプラスチックな
どの比較的硬い芯材の表面を、比較的柔らかい被覆材と
して、インジウム、アルミニウム、銅、銀、金、鉛、亜
鉛、スズなどの金属、あるいはスズ、鉛、亜鉛、銀、ア
ルミニウム、カドミウム、インジウム、ビスマス、アン
チモンのいずれかを適宜組み合わせてなるハンダなど、
好ましくは溶解温度が250℃未満である金属あるいは
ハンダ、例えばスズ、インジウムなどの金属、あるいは
Sn−Pb系、Sn−Zn系、Sn−Zn−Ag系、I
n−Ag系、In−Sn系、In−Pb系、In−Zn
系、In−Al系、In−Sn−Zn系、In−Ag−
Pb系、In−Sn−Ag−Pb系のハンダでコーティ
ングしたものであればよく、その配置は実施例2に示す
ように、封着材の低圧空間側周辺部分に、封着材と接す
るように配設すればよい。
【0023】なお、比較的柔らかい被覆材としてアルミ
ニウム、銅を使用する場合には、芯材がこれより硬い材
料、例えば鉄、タングステン、ニッケル、チタン、炭素
鋼、ステンレス鋼などを使用した場合に利用できる。
【0024】このパネルの周縁端部に用いる封着材とし
ては、主として有機高分子系材料から成る封着材を用い
る。当該有機高分子系材料は、母材として透湿度(JI
SZ 0208−1976に規定される防湿包装材料の
透湿度試験方法に基づく)が2.0g/m2・24h
(40℃、90%RH)以下で、窒素透過度(JISZ
1707−1975に規定される食品包装用プラスチ
ックフィルムに基づく)が1×10-6cm3・cm/c
2・sec・atm(25℃)以下、酸素透過度が
(JIS Z 1707−1975に規定される食品包
装用プラスチックフィルムに基づく)が1×10-5cm
3・cm/cm2・sec・atm(25℃)以下である
ポリイソブチレン(反応性ポリイソブチレンを含む)ま
たはブチルゴムを主たる成分として、他に粘着付与剤や
可塑剤などを添加した自己粘着性を有するものを、必要
に応じて充填材として炭酸カルシウム、タルク、マイ
カ、シリカ、カーボンブラック、超微粉末シリカ、超微
粉末チタニアなどを用いて複合したもの、あるいは母材
として透湿度(JIS Z 0208−1976に規定
される防湿包装材料の透湿度試験方法に基づく)が2.
0g/m2・24h(40℃、90%RH)以下で、窒
素透過度(JIS Z 1707−1975に規定され
る食品包装用プラスチックフィルムに基づく)が1×1
-6cm3・cm/cm2・sec・atm(25℃)以
下、酸素透過度が(JIS Z 1707−1975に
規定される食品包装用プラスチックフィルムに基づく)
が1×10-5cm3・cm/cm2・sec・atm(2
5℃)以下という条件をいずれかあるいは全て満足する
ポリイソプレン、シリコーン、ポリサルファイド、ポリ
エチレン系、ポリプロピレン系、テフロン(PTF
E)、ポリ弗化ビニリデン(PVDF)、ポリアクリル
ニトリル、ポリメタクリロニトリル、Monsanto
社製の「ロパッグ」(商品名)、Sohio社製の「バ
ーレックス」(商品名)、ポリエチレンテレフタレー
ト、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド系、ポ
リ塩化ビニール、ポリ弗化ビニール、ポリイミドなどの
有機高分子に、必要に応じて粘着付与剤や可塑剤などを
添加したもの、また必要に応じて充填材として炭酸カル
シウム、タルク、マイカ、シリカ、カーボンブラック、
超微粉末シリカ、超微粉末チタニアなどを用いて複合し
たものも使用することができる。
【0025】透湿度、窒素透過度、酸素透過度の条件全
てを満足しない場合には、複数の封着材により二重ある
いは三重の封着を行って全ての条件を満足するようにす
るとよい。
【0026】また、低圧空間内に気体あるいは低分子量
物が透過または放出される場合は、これらを吸着させる
ため、当該有機高分子系材料にシリカゲル、活性炭、活
性白土、ゼオライト(3A、4A、5A、13X)、酸
素吸着剤、Ba−Alなどの合金ゲッター材などの吸着
剤を、60wt%以下、好ましくは50wt%以下で充
填することが好ましい。なお、例えば低圧空間内に気体
あるいは低分子量物が透過または放出されない場合は、
吸着剤を充填しなくてもよい。
【0027】このパネルの周縁端部の封着材によって形
成される開口部の幅は、0.1mm程度開いていれば、
減圧チャンバー内において積層体の減圧は可能である
が、減圧時間を短縮するためには、0.2mm以上開け
たほうがよく、2.0mmを越えると、この開口部が閉
塞しても、密封が十分できなくなる恐れがあるので、
0.2mm〜2.0mmの範囲とした方がよい。
【0028】2枚の板ガラス間の密封された低圧空間の
真空度は、1×10-2Torr以下、好ましくは1×1
-3Torr以下とする。また、封着材と2枚の板ガラ
スにより形成される開口部(排気口)は、後述する実施
例に示すように1カ所とする方が好ましいが、2本〜4
本の封着材により、2〜4カ所の開口部を形成すること
も可能であり、2カ所以上の開口部があるときにはチュ
ーブも開口部の数に応じて増やせばよい。
【0029】なお、チューブは実施例1のようなチュー
ブに限らず、押し出し成形などで使用される先端にチュ
ーブ状口金部を有し、充填物を押し出すためのスクリュ
ーを内蔵したものなどを採用することができる。
【0030】複層ガラス作製は、限定されるものではな
いが、一例として、次ぎの手順により行う。まず一方の
板ガラスの面上にスペーサー、周縁上に封着材を少なく
とも一部を残して開口部となるように配設し、その後他
方の板ガラスを一方の板ガラスに重ね合わせ積層体と
し、該積層体を減圧チャンバーに導入し、所定の圧力ま
で減圧した後、開口部の前面に配置した前記封着材が充
填されたチューブから封着材を吐出させて、開口部を閉
塞し、次いで積層体を減圧の状態から開放して、大気圧
を負荷することにより、低圧複層ガラスを製造する。
【0031】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説
明する。図1〜図3はそれぞれ実施例における低圧複層
ガラスパネルの製造過程を示す斜視図であり、図1が2
枚の板ガラスを積層する前の斜視図、図2が押圧具によ
り押圧するときの斜視図、図3が完成時の斜視図、図4
は実施例2における低圧複層ガラスを示す要部断面図で
ある。
【0032】実施例1 本実施例の低圧複層ガラスパネル1は、図1〜図3に示
すように構成される。2枚の板ガラス2、3はいずれも
厚さ3mm、寸法が1040mm×1040mmのフロ
ート板ガラスで、一方の板ガラス2は何もコーティング
しないガラスであり、他方の板ガラス3は低圧の空間側
にAgとZnOなどの膜を複数層コーティングした低放
射板ガラスであり、垂直放射率は0.07 である。
【0033】スペーサー4は、直径250μmチタン製
スペーサーからなり、これを約20mm間隔で格子状に
配設した。封着材5は直径250μmの銅線にポリイソ
ブチレンを主成分とするホットメルトブチルにゼオライ
ト4Aを20wt%充填したものを外径が2mmとなる
ように被覆したHMB線を使用する。
【0034】低圧空間の真空度は7.6×10-3 Tor
rとした。低圧複層ガラスの作製手順は以下のとおりで
ある。一方のガラス2を水平に載置台などに載せた状態
で、スペーサー4としての、直径250μmの球状のチ
タン製スペーサー4を約20mm間隔で格子状に配設し
た。
【0035】次いで封着材5としてのホットメルトブチ
ル線(HMB線)を板ガラスの端部から内側に5mmの
位置に、一部を開口部6として幅0.5mm残して、全
周にわたり配設した。
【0036】その後、他方の板ガラス3を重ね、仮接着
して積層体としたものを図示しない真空チャンバーに入
れて、真空度を上げると空間の空気が開口部から排出さ
れ、空間の真空度が次第に上がる。
【0037】空間が所定の圧力例えば7.6×10-3
orrの圧力になったところで、開口部6の前面に固定
した封着材充填のチューブ7を押圧具8などにより押圧
して、開口部を閉塞して全周が密閉された積層体を得
る。
【0038】次いでチャンバー内に空気を導入して大気
圧で積層体全体を強固に圧着して(スペーサー4と封着
材5が若干変形)板ガラスの間隔を200μmとし低圧
複層ガラスを得る。
【0039】このようにして得られた低圧複層ガラスを
チャンバーから取り出し、複層ガラス周辺部全周にPE
Tテープを卷いて完成させた。得られた低圧複層ガラス
の初期露点をJIS R3209−1995に規定され
た方法により、初期熱貫流率をJIS A4710−1
989に準拠した方法により測定したところ、初期露点
は−70℃以下、初期熱貫流率は1.36kcal/m2
h℃となり、JISR3209−1995に規定された
加速耐久性試験III類後、露点は−55℃、熱貫流率は
1.46 kcal/m2h℃となり、断熱性能が高く、
しかも過酷な条件の試験後もほとんど初期露点、熱貫流
率の低下がほとんどなく充分な耐久性を有することを確
認した。
【0040】また、この断熱性能の測定結果からも明ら
かであるが、板ガラス2にコーティングされた膜は封着
時の温度による影響を全く受けていないことも併せて確
認した。
【0041】実施例2 本実施例の低圧複層ガラスパネル1は、封着材の低圧空
間側周辺部分に、比較的硬い芯材表面を比較的柔らかい
被覆材でコーティングした線材スペーサー10を配設し
た以外は実施例1と同じ構成にした例であり、図4の要
部断面図に示すように構成される。
【0042】この場合に、線材スペーサー10は断面円
形で、その外径は、間隔を保持するためのスペーサー4
と同じ径の250μmとしたものであり、封着材5を配
設するに先だって全周にわたり配設しておけばよい。
【0043】線材スペーサー10には、開口部を設ける
必要がなく、封着材5の外径2mmと線材スペーサー1
0の外径250μmの差が1.75mmあるので、真空
減圧前には、線材スペーサー9と板ガラス3との間に隙
間があり、充分減圧することができる。
【0044】このようにして得られた低圧複層ガラスの
断熱性能は実施例1の低圧複層ガラスと同等であるが、
耐久性はさらに向上することを確認した。なお、本実施
例の場合には、スペーサー4と封着材5とともに、線材
スペーサー10も若干変形して密着をより強固にする。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
低圧に減圧して、封着する作業を簡便に行うことがで
き、低融点ガラスによる封着のように高温にする必要が
なく、したがって、断熱性能の高い高性能のスパッタ膜
が形成された板ガラスも採用することができ、断熱性能
が格段に優れるものとすることができるとともに、長期
的な耐久性を保持することができる。
【0046】さらに、封着材により形成された開口部が
同じ封着材により閉塞されるので、この部分が他の部分
と区別がつかず、外観上目立たなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における低圧複層ガラスの積
層前の過程を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例1における低圧複層ガラスの押
圧時の過程を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施例1における低圧複層ガラスの完
成時の斜視図である。
【図4】本発明の実施例2における低圧複層ガラスを示
す要部断面図である。
【符号の説明】
1 低圧複層ガラスパネル 2 板ガラス 3 板ガラス(低放射ガラス) 4 スペーサー 5 封着材 6 開口部 7 チューブ 8 押圧具 9 PETフィルム 10 線材スペーサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷広美 三重県松阪市大口町1510番地 セントラル 硝子株式会社硝子研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚の板ガラスを所定の間隔で隔置し、こ
    の間隔を保持する点状、線状または網状スペーサーを配
    設するとともに、このパネルの周縁端部を封着材により
    密封して、低圧空間が形成される低圧複層ガラスを製造
    する方法において、前記2枚の板ガラスのどちらか一方
    の板ガラスにスペーサーを配設した状態で、該板ガラス
    の周辺部に目標の前記間隔よりも厚い主として有機高分
    子系材料からなる封着材を少なくとも一部を残して開口
    部となるように配設し、その後他方の板ガラスを一方の
    板ガラスに重ね合わせ積層体とし、該積層体を減圧チャ
    ンバーに導入し、所定の圧力まで減圧した後、開口部の
    前面に配置され、前記主として有機高分子材料からなる
    封着材が充填されたチューブから該封着材を吐出させ
    て、開口部を閉塞し、次いで積層体を減圧の状態から開
    放して、2枚の板ガラスの間隔が所定厚さになるように
    したことを特徴とする低圧複層ガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】封着材は、金属製芯材に主として有機高分
    子系材料からなる封着材を被覆したものであることを特
    徴とする請求項1記載の低圧複層ガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】封着材は、主として有機高分子系材料から
    成る封着材とし、該封着材に吸着剤を充填したものであ
    ることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の
    低圧複層ガラスの製造方法。
  4. 【請求項4】封着材の低圧空間側周辺部分に、比較的硬
    い芯材表面を比較的柔らかい被覆材でコーティングした
    線材スペーサーを配設するようにしたことを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の低圧複層ガラスの製造
    方法。
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