JPH10329235A - タイヤの製造方法 - Google Patents

タイヤの製造方法

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JPH10329235A
JPH10329235A JP9144373A JP14437397A JPH10329235A JP H10329235 A JPH10329235 A JP H10329235A JP 9144373 A JP9144373 A JP 9144373A JP 14437397 A JP14437397 A JP 14437397A JP H10329235 A JPH10329235 A JP H10329235A
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裕二 山口
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裕之 寺谷
Keishi Morinaga
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い氷上性能を確実に得ることのできるタイ
ヤの製造方法を提供することが目的である。 【解決手段】 発泡剤と、加硫時に溶融又は軟化してゴ
ムマトリクスよりも粘度が低くなる長尺状の樹脂とを含
むゴム組成物を押出し機のスリット状の口金から押し出
して厚さ3ミリ以下の長尺の帯状ゴム組成物36Aを得
る。これにより、樹脂の方向が押出し方向に揃う。生タ
イヤケースのクラウン部に、この帯状ゴム組成物36A
を長手方向がタイヤ周方向となるように積層させてキャ
ップ部12Aを形成する。加硫を行うと、ゴム中のガス
が粘度が低下した樹脂内に集まり、外周部分に樹脂から
なる保護層を有する長尺状独立気泡が形成される。キャ
ップ部12Aが摩耗すると、長尺状独立気泡による長尺
状の凹部が接地表面に形成され路面との間の水を排除水
するので高い氷上性能が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トレッドゴム内
に微細な長尺状の排水路が形成されているタイヤを製造
するタイヤの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トレッドに短繊維を混入し、氷上性能を
向上させる手法が提案されている(特開平4−3820
7号公報、特開平4−110212号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平4−38207
号公報の中で記載されている繊維は、加硫時に熱収縮に
よってカールしたり、またモールドの溝部、即ち、サイ
プ部に繊維が押し込まれてトレッドゴム中で屈曲してし
まう。
【0004】このため、走行によりトレッドが摩耗して
も、摩耗面と繊維が略平行でないものはゴムから繊維が
容易に離脱せず、当初の狙いのようなミクロ的な溝が効
率的に形成されず、氷上での摩擦係数の向上が十分でな
かった。また、ミクロ的な溝は、タイヤにかかる負荷が
大きい場合に潰れてしまうこともある。
【0005】また、特開平4−110212号公報に示
されているように、トレッドゴムに管形状の繊維を分散
させ、繊維の中空部分で氷面とトレッドの接地面との間
にわき出る水を排除水する構造の空気入りタイヤでは、
繊維をゴムに混練するとき、成形時の圧力、ゴム流れ、
温度等によって繊維が潰れてしまい、実際には繊維が管
形状を保つことができず、十分な排除水性能が得られな
いことがある。
【0006】本発明は、上記事実を考慮し、高い氷上性
能を確実に得ることのできるタイヤの製造方法を提供す
ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者は種々実験検討を
重ねた結果、氷上性能を向上させるには、排除水性能を
高めることが重要であり、トレッド表面に形成される微
細な排水路の長手方向を一方向に揃えることが排除水性
能を高めることに効果があることを見いだした。
【0008】押出し成型された厚肉のゴム部材を所定長
さに切断したものをトレッドゴムとして用いるが、発明
者は種々実験検討を重ねた結果、押出し機の口金の寸法
を規定することにより、排水路を形成する繊維の方向を
乱れ無く一方向に揃えられることを見いだした。
【0009】請求項1に記載の発明は上記事実に鑑みて
成されたものであって、加硫時にガスを生成する発泡剤
と、加硫時に溶融又は軟化してゴムマトリクスよりも粘
度が低くなる長尺状の樹脂とを含むゴム組成物を押出し
又は圧延することにより厚さ3ミリ以下の帯状未加硫ゴ
ムを得る工程と、前記帯状未加硫ゴムを長手方向を揃え
て積層させて生トレッドを形成する工程と、前記生トレ
ッドの装着された生タイヤケースをモールドで加硫成型
する加硫工程と、を有することを特徴としている。
【0010】請求項1に記載のタイヤの製造方法では、
加硫時にガスを生成する発泡剤と、加硫時に溶融又は軟
化してゴムマトリクスよりも粘度が低くなる長尺状の樹
脂とを含むゴム組成物を押し出し又は、複数本の圧延ロ
ール間にゴムを組成物を通すこと等から厚さ3ミリ以下
の帯状未加硫ゴムを得る。
【0011】長尺状の樹脂を含むゴム組成物を、厚さ3
ミリ以下の帯状未加硫ゴムとなるように押出し機のスリ
ット状の口金から押し出し、又は複数本の圧延ロール間
にゴム組成物を通すと、樹脂の長手方向が押出し方向に
揃う。なお、帯状未加硫ゴムの厚さが3ミリを越える
と、長尺状の樹脂の配向が乱れる。
【0012】次に、生タイヤケースのクラウン部に、こ
の帯状未加硫ゴムの長手方向を揃えて積層させて生トレ
ッドを形成する。なお、帯状未加硫ゴムを台やドラムの
上等で長手方向を揃えて積層させて生トレッドを形成
し、これを生タイヤケースのクラウン部に装着しても良
い。
【0013】そして、生トレッドの装着された生タイヤ
ケースをモールドで加硫成型する。加硫を行うと、トレ
ッド自体が加硫最高温度に達するまでの間にゴムマトリ
クスよりも長尺状の樹脂の粘度が低下すると共に発泡剤
によりガスが生成され、粘度が低くなった長尺状の樹脂
内にガスの少なくとも一部が集まる。これによってトレ
ッド内に外周部分に樹脂からなる保護層を有する長尺状
独立気泡が形成される。
【0014】走行によってトレッドが摩耗すると、長尺
状独立気泡による長尺状の凹部が接地表面に無数に形成
される。
【0015】本発明では、長尺状の樹脂の方向が一方向
に揃ったトレッドを加硫するので、長尺状の凹部の長手
方向も一方向に揃う。
【0016】長手方向が揃った長尺状の凹部は排水路の
役目をして接地面内の水を効率良く排除水するので、氷
上走行を行った場合には氷面との間にわき出た水が長尺
状の凹部により効率良く排除水されて氷上での摩擦係数
を大きくすることができ、これにより高い氷上性能が得
られる。
【0017】なお、ウエット路面においても長尺状の凹
部により接地面内の水が排除水されるので高いウエット
性能が得られる。
【0018】さらに、樹脂からなる保護層が凹部の潰れ
を抑制するので、高荷重時においても排除水性が確保さ
れる。
【0019】また、接地面に露出した樹脂による引っか
き効果により、路面との摩擦係数を向上させることがで
きる。
【0020】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のタイヤ製造方法において、前記帯状未加硫ゴムは、長
手方向がタイヤ周方向であり、積層方向がタイヤ幅方向
であることを特徴としている。
【0021】請求項2に記載のタイヤ製造方法では、帯
状未加硫ゴムは長手方向がタイヤ周方向となり、かつ積
層方向がタイヤ幅方向となるように積層されるため、長
尺状の凹部の長手方向がタイヤ周方向となり、タイヤ周
方向の排水性が高まり、特に氷上ブレーキ性能が向上す
る。
【0022】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
のタイヤ製造方法において、前記帯状未加硫ゴムは、長
手方向がタイヤ周方向であり、積層方向がタイヤ径方向
であることを特徴としている。
【0023】請求項3に記載のタイヤ製造方法では、帯
状未加硫ゴムは長手方向がタイヤ周方向となり、かつ積
層方向がタイヤ径方向となるように積層されるため、長
尺状の凹部の長手方向がタイヤ周方向となり、タイヤ周
方向の排水性が高まり、特に氷上ブレーキ性能が向上す
る。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1乃至図
9にしたがって説明する。
【0025】本実施形態の空気入りタイヤは、一対のビ
ードコア間にトロイド状をなして跨がるカーカスのクラ
ウン部外周に補強層としてのベルトとトレッドとを順次
配置した通常のラジアル構造の空気入りタイヤである。
なお、トレッド以外の内部構造は、一般のラジアルタイ
ヤの構造と変わりないので説明は省略する。
【0026】図1に示すように、空気入りタイヤのトレ
ッド12は、複数本の周方向溝(図1には図示せず)及
びこの周方向溝と交差する複数本の横溝16とによって
区画されたブロック18を複数有している。
【0027】トレッド12は、直接路面に接地する上層
のキャップ部12Aと、このキャップ部12Aのタイヤ
内方に隣接して配置される下層のベース部12Bとから
構成されており、いわゆるキャップ・ベース構造とされ
ている。
【0028】図1及び図2に示すように、キャップ部1
2Aは、略球形の球状独立気泡22と、長尺状独立気泡
24とを無数に含んだ発泡ゴムであり、ベース部12B
には発泡されていない通常のゴムが使用されている。
【0029】図2に示すように、長尺状独立気泡24
は、長手方向が実質的にタイヤ周方向(矢印A方向)と
されており、全体が樹脂の保護層26で補強されてい
る。 (製造方法)次に、本実施形態の空気入りタイヤの製造
方法を説明する。
【0030】先ず、キャップ部12Aを形成するための
ゴム組成物に用いられるゴム成分としては、−60°C
以下のガラス転移温度を有するものが望ましい。このガ
ラス転移温度とするのは、トレッド12のキャップ部1
2Aが、低温域において十分なゴム弾性を維持し、十分
な氷上性能を得るためである。
【0031】また、キャップ部12Aを形成するための
ゴム組成物は、天然ゴム及びジエン系合成ゴムからなる
群より選ばれた少なくとも1種のゴムを有することが好
ましい。
【0032】ジエン系合成ゴムとしては、スチレン−ブ
タジエン共重合体、シス−1,4−ポリイソプレン、シ
ス−1,4−ポリブタジエン等が含まれる。
【0033】この中で、特にガラス転移温度が低く、氷
上性能の効果が大きい点で、シス−1,4−ポリブタジ
エンが好適に使用され、特にシス含有率が90%以上の
ポリブタジエンが好ましい。
【0034】キャップ部12Aに気泡を形成するため
に、ゴム組成物には発泡剤及び発泡助剤が含まれてい
る。
【0035】発泡剤の例としては、ジニトロソペンタメ
チレンテトラアミン(DPT)、アゾジカルボンアミド
(ADCA)、ジニトロソペンタスチレンテトラミンや
ベンゼンスフォニルヒドラジド誘導体、オキシビスベン
ゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)等があるが、中
でもアゾジカルボンアミド(ADCA)が製造加工性を
考慮すると好ましい。
【0036】発泡助剤としては、尿素、ステアリン酸亜
鉛、ベンゼンスルフィン酸亜鉛や亜鉛華等、通常発泡製
品の製造に用いられる助剤が好ましく適用される。
【0037】なお、発泡剤及び発泡助剤は、上記のもの
以外を用いても良い。また、ゴム組成物には、上記の成
分と共に、カーボンブラック、シリカ、シランカップリ
ング剤、プロセスオイル、加硫剤、加硫促進剤等が併用
され、これら以外にも、ゴム工業で通常使用されている
老化防止剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、オゾン劣化防止
剤等の添加剤が配合されている。
【0038】上記ゴム組成物の精錬工程(混練工程)に
おいて、図3に示すような長尺状の樹脂32が混練さ
れ、樹脂32は均一に分散される。
【0039】ここで、本実施形態に用いられる樹脂32
は、熱可塑性の樹脂であり、タイヤ加硫工程においてゴ
ムマトリクスよりも粘度が低くなる樹脂が用いられてい
る。
【0040】一般的に樹脂相の溶融前粘度は、ゴムマト
リクスの架橋終了粘度(Max値)よりはるかに高い。
しかしながら、樹脂相が一度溶融すると、その粘度は大
巾に低下する。タイヤ加硫工程において、その初期から
終了に至るまでの間に、ゴムマトリクスは架橋反応によ
り粘度上昇して行く。その中で、長尺状樹脂相が溶融
し、大巾に高かった粘度が溶融により低下し、そのとき
のゴムマトリクス粘度(架橋途中であるが)と相対的に
逆転する。
【0041】なお、ここでいうゴムマトリクスとは、樹
脂32を除くゴム部分を指す。全体が保護層26で補強
された長尺状独立気泡24を得るための重要な条件は、
ゴム中に配合する樹脂32が結晶性高分子の場合、その
結晶性高分子の融点を加硫最高温度以下とすることであ
る。
【0042】保護層26で補強された長尺状独立気泡2
4は、加硫中に樹脂32が加硫時の熱により溶融してゴ
ムマトリクスよりも粘度が低下し、ゴム中に予め含有さ
せた発泡剤等から発生してゴム中に拡散あるいは溶解し
たガスが、ゴム内で最も粘度の低い前記溶融した樹脂3
2の内方に移動して集中することを利用して形成される
ものである。
【0043】したがって、樹脂32が結晶性高分子の場
合、その融点はトレッド部の加硫最高温度以下とするこ
とが重要である。なお、ここでいうトレッド部の加硫最
高温度とは、モールド加硫においては、モールド内に入
ってからモールドを出てタイヤが冷却されるまでのトレ
ッド部の最高温度を指す。
【0044】ちなみに、ゴムの粘度としては、ムーニー
粘度30〜100の範囲である。樹脂32の溶融粘度を
支配するものとしては、融点(結晶性高分子の場合)、
分子量が上げられる。
【0045】樹脂32の融点は、使用するゴムの加硫最
高温度よりも低いほど好ましい。これは、樹脂32の融
点がゴムの加硫最高温度よりも低いほど加硫中に早期に
溶融するため、ゴム中に生成したガスが樹脂32内に進
入し易くなるためである。
【0046】なお、ゴムの加硫最高温度に対して樹脂3
2の融点が近すぎると、樹脂32は加硫末期に溶融す
る。この時点では、ゴムマトリクスはガスを取り込んで
架橋が進行しているために、ガスが溶融した樹脂32に
進入し難く、長尺状独立気泡24が形成され難くなる。
【0047】一方、樹脂32の融点が低すぎると、ゴム
の混練時の熱で樹脂32が溶融してしまい、粘度が低下
するために、混練の段階で樹脂32同士の融着が発生し
てゴム中の樹脂32の分散性が悪化するため好ましくな
い。また、樹脂32の融点が低すぎると、混練の段階で
樹脂32がその長尺形状を保つことができなくなり、複
数に分断されたり、場合によっては樹脂32がゴム中に
溶け込んでミクロに分散してしまう。
【0048】したがって、樹脂32の融点は、上記概念
の範囲内で選択されるべきであり、樹脂32の融点は、
ゴムの加硫最高温度よりも10°C以上低く、好ましく
は20°C以上低く、更に好ましくは30°C以上低く
設定するべきである。
【0049】ちなみに、工業的にゴムの加硫温度は、最
高で約190°Cであるので、加硫最高温度が190°
Cに設定されている場合には、上記樹脂32の融点は1
90°C以下、好ましくは180°C以下、更に好まし
くは170°C以下とするべきである。
【0050】また、ゴムの混練工程を考えると、樹脂3
2の融点は、混練時の最高温度に対して、5°C以上、
好ましくは10°C以上、更に好ましくは20°C以上
に設定することが良い。ゴムの混練工程での最高温度、
おおよそ95°Cを想定すると、樹脂32の融点は、1
00°C以上、好ましくは105°C以上、更に好まし
くは115°C以上とすることが良い。
【0051】樹脂32は、通常知られているように、同
じ物質であっても分子量が高いほどある一定の温度にお
ける溶融粘度は高くなる。したがって、長尺状独立気泡
24を得るためには、分子量は、トレッドゴムの加硫最
高温度におけるゴムの流動粘度より樹脂32の粘度が高
くならない様な範囲で選択されるべきである。
【0052】なお、試験を行った結果、重量平均分子量
が1〜2×105 程度の長尺状のポリエチレンを混入し
たゴム組成物では、加硫によって長尺状独立気泡24が
形成されたが、重量平均分子量が7×105 以上とされ
る超高分子量ポリエチレンを混入したゴム組成物では、
ゴム中に生成したガスがポリエチレン内部に集中せず、
長尺状のポリエチレンは中空化しなかった。これは、分
子量の違いに起因する溶融粘度の差によるものと考えら
れる。
【0053】一方、分子量が低すぎる場合、ゴムの混練
の段階で樹脂32の粘度が低下してしまい、樹脂32同
士の融着が発生してゴム中の分散性が悪化するため好ま
しくない。
【0054】本発明に用いられる樹脂32の分子量は、
材質の化学組成、分子鎖の分岐の状態によって決まるも
のなので限定されるものではないが、選択材質により適
当な範囲内で選択されるべきである。
【0055】なお、上記融点とは、米国デュポン社製9
10型DSC測定装置により、昇温速度10°C/分、
試料重量5mgの条件で測定された融解ピーク温度のこ
とを指す。
【0056】以上、本発明に必要とされる樹脂32の熱
的特性について述べたが、本発明は融点を持つ結晶性高
分子に限定されるものではなく、外周部分に樹脂32か
らなる保護層26が形成された長尺状独立気泡24が得
られるものであれば、樹脂32は非結晶性高分子でも良
い。
【0057】樹脂32が非結晶性高分子の場合でも、重
要な条件は、加硫工程において、トレッドゴムが加硫最
高温度に達するまでに樹脂32の粘度がゴムの粘度より
も低くなることと、ゴム練り温度で樹脂32同士の融着
が発生せずに分散性が良いことであり、これら要件を満
たすよう材質、分子量を選定する。
【0058】なお、結晶性高分子の樹脂32の具体例と
しては、例えば、ポリエチレン(PE、融点:135°
C)、ポリプロピレン(PP、融点:167°C)、ポ
リブチレン(融点:129°C)、ポリブチレンサクシ
ネート(融点:115°C)、ポリエチレンサクシネー
ト(融点:105°C)、シンジオタクティック−1,
2−ポリブタジエン(SPB、融点:130°C)のよ
うな単一組成重合物や、共重合、ブレンド等により融点
を適当な範囲に操作したものも用いることができ、さら
にこれらの樹脂32に添加剤を加えても良い。
【0059】また、非結晶性高分子の樹脂32の具体例
としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリ
ルニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリスチレ
ンなどを用いることができる。
【0060】なお、樹脂32は、前述した条件を満たす
ものであれば、上記具体例以外の樹脂32であっても良
い。また、分散させる樹脂32の種類は1種類に限ら
ず、複数種類であっても良い。
【0061】例えば、空気入りタイヤ10の加硫最高温
度が175°Cである場合、樹脂32としてポリエチレ
ン(融点:135°C)を用いることができる。また、
ポリエチレン(融点:135°C)とポリプロピレン
(融点:167°C)の両方を分散させても良い。
【0062】図4に示すように、ここでは押出工程の例
を示すが、長尺状の樹脂32の混練された生のゴム組成
物36を、流路断面積が出口に向かって減少する押出機
の口金38から押し出すと、樹脂32の向き、即ち、樹
脂32の長手方向が押出し方向(矢印C方向)に沿って
除々に揃い、口金38から出た帯状ゴム組成物36Aは
樹脂32の長手方向が押出し方向に揃う。また、圧延工
程においても、圧延ロール間隔が狭いことにより、及び
シート化や巻き取り時の張力(巻取軸に与えるトルク)
により、上記とほぼ同様の効果を得る。
【0063】ここで、帯状ゴム組成物36Aのゲージt
は、3mm以下にする必要がある。ゲージtが3mmを越え
ると、樹脂32の配向に乱れが生じ、樹脂32の長手方
向が押出し方向、即ち帯状ゴム組成物36Aの長手方向
に揃わなくなる。
【0064】長尺状の樹脂32を所望する方向、即ち、
押出方向に沿って配列するためには、ゴムの流動性を限
られた温度範囲の中でコントロールすることも重要であ
る。即ち、オイル、液状ポリマーなどの加工性改良剤を
ゴム組成物に適宜添加することにより、ゴムマトリクス
の粘度を下げ、流動性を高めることによって、長尺状の
樹脂32の融点以下といった押出温度の制約条件のなか
でも、極めて良好に押出、かつ、理想的に長尺状の樹脂
32を押出方向に沿った方向に配列せしめることが可能
となる。
【0065】なお、本実施形態において、未加硫ゴムか
らなる生のベース部12Bを貼り付けるまでのグリーン
タイヤの製造方法は従来通りである。
【0066】本実施形態のキャップ部12Aは、図5に
示すように、長手方向を揃えるようにして帯状ゴム組成
物36Aをタイヤ径方向(図1の矢印D方向)に対応す
る方向に積層して形成される。
【0067】ここで、生のキャップ部12Aは、生のベ
ース部12Bの上に帯状ゴム組成物36Aを順次積層す
る(タイヤ径方向に積層する)ことにより形成しても良
く、台、コンベアやドラム等の上に帯状ゴム組成物36
Aを順次積層し、これを生のベース部12Bの上に貼り
付けるようにしても良い。
【0068】また、生のベース部12Bの上に帯状ゴム
組成物36Aを順次積層する場合、グリーンタイヤを回
転させて帯状ゴム組成物36Aを巻いて積層しても良
く、所定長さ(例えばグリーンタイヤの略1周分の長
さ)に切断した帯状ゴム組成物36Aを複数枚積層する
ようにしても良い。
【0069】これにより、長尺状の樹脂32の長手方向
がタイヤ周方向となった生のキャップ部12Aが得られ
る。
【0070】なお、図9に示すように、幅狭の帯状ゴム
組成物36Aをタイヤ幅方向(矢印W方向)に積層して
も生のキャップ部12Aにおいて長尺状の樹脂32の長
手方向をタイヤ周方向とすることができる。
【0071】このようにして形成されたグリーンタイヤ
をモールドで所定温度、所定圧力のもとで加硫成形する
ことにより空気入りタイヤが形成される。
【0072】生のキャップ部12Aがモールド内で加熱
されると、図6(A)に示すように、発泡剤によってガ
ス34が発生し始める。
【0073】生のキャップ部12Aが加熱されて樹脂3
2が溶融(または軟化)し、その粘度がゴムマトリクス
の粘度よりも低下すると(図7参照)、図6(B)に示
すように樹脂32の周囲に発生したガス34が溶融した
樹脂32の中へと移動する。
【0074】最終的には、溶融した樹脂32のなかに移
動したガス34の気泡同士がつながって長尺状の空間が
形成され、樹脂32から離れた部位で発生したガスはそ
の位置に止まる。
【0075】冷却後のキャップ部12Aは、図6(C)
及び図6(D)に示すように球状独立気泡22と、外周
部分が固化した樹脂32の保護層26で補強された長尺
状独立気泡24とが形成された発泡ゴムとなる。 (作用)次に本実施形態の作用を説明する。
【0076】本実施形態の空気入りタイヤ10を走行さ
せると、図8に示すように、略球形の球状独立気泡22
による凹部22Aと長尺状独立気泡24による溝状の凹
部24Aとが摩耗の極めて初期の段階でトレッド12の
接地面に現れる。
【0077】空気入りタイヤ10を氷上で走行させる
と、接地圧と摩擦熱によってタイヤと氷面との間に水膜
が生じるが、トレッド12の接地面に形成された無数の
凹部22A,24Aによって接地面内の水分(水膜)は
素早く排除水されて除去される。
【0078】さらに、長手方向が実質的にタイヤ周方向
となっている溝状の凹部24Aによって接地面内のタイ
ヤ回転方向後側への排除水性が向上するため、特に氷上
ブレーキ性能が向上する。
【0079】また、この溝状の凹部24Aは、外周部分
がゴムマトリクスよりも硬い保護層26で補強されてい
るため高荷重時でも潰れ難く、高い排除水性を常に維持
することができる。
【0080】さらに、本実施形態の空気入りタイヤ10
では、接地面に露出した保護層26によって引っかき効
果が生じるため、この引っかき効果によって横方向の氷
上μが向上し、氷上ハンドリングが良好になる。
【0081】本発明の空気入りタイヤの製造方法によれ
ば、加硫成形時の高温、高圧下のもとにおいても長尺状
の樹脂32を中空化することが可能となり、十分な排除
水性能を得ることのできる保護層26で補強された長尺
状独立気泡24を確実に形成することができる。
【0082】ここで、キャップ部12Aを構成している
発泡ゴム部分において、球状独立気泡22の発泡率Vs
1 と長尺状独立気泡24の発泡率Vs2 とを合わせた全
発泡率をVsとすると、全発泡率Vsは、3〜40%の
範囲内が望ましく、好ましくは5〜35%である。発泡
ゴムの全発泡率Vsは、Vs=(ρ0 /ρ1 −1)×1
00(%)で表され、ρ1 は発泡ゴムの密度(g/cm
3 )、ρ0 は発泡ゴムの固相部の密度(g/cm3 )で
ある。
【0083】全発泡率Vsが3%未満では、発生する水
膜に対して絶対的な凹部体積の不足により充分な排除水
が行われず、氷上性能の効果向上が望めない。
【0084】全発泡率Vsが40%を越えると、氷上性
能向上効果は充分だが、ゴム内の空隙が多すぎるため
に、コンパウンドの破壊限界が大巾に低下し、耐久性上
好ましくない。
【0085】全発泡率Vs3〜40%の設定範囲の中
で、長尺状独立気泡24が全発泡率Vsの10%以上を
占めることが大切である。10%未満では、適切な長尺
状水路が少ないために、球状独立気泡のみの場合に対す
る効果が薄れるからである。
【0086】また、長尺状の樹脂32の平均径は、2.
3〜400μmが実際的である。その理由は、タイヤ加
硫の一般的製造条件の中では、所望する長尺状独立気泡
24の出来上がり中空径が20〜500μmになるため
には、中空化前の段階で樹脂32の平均径が2.3〜4
00μm程度となっているためである。
【0087】一方、長尺状独立気泡24の平均中空径D
(=保護層26の内径。図2参照)は、20〜500μ
mの範囲内であることが好ましい。
【0088】長尺状独立気泡24の平均中空径Dが20
μm未満になると、排除水性が低下するため好ましくな
い。一方、長尺状独立気泡24の平均中空径Dが500
μmよりも大きくなると、耐カット性、ブロック欠けが
悪化し、また、乾燥路面での耐摩耗性が悪化するため好
ましくない。
【0089】また、長尺状独立気泡24の1個当たりの
最大長さLと、平均中空径Dとの比L/Dは3以上が好
ましい。
【0090】比L/Dを3以上とすることにより、摩耗
したゴム表面に現れる溝状の凹部24Aが長くなり、平
均中空径Dを上記の最適範囲内とした上で容積を大きく
とることができ、多量の水を排除水可能となる。特に、
周方向溝14、横溝16、サイプ19等に端部が連結さ
れた溝状の凹部24Aは、吸収した水を周方向溝14、
横溝16、サイプ19まで排出できるので効果的であ
る。
【0091】なお、生のキャップ部12Aがモールド内
面に押し付けられることにより、ブロック表面近傍の樹
脂32の向きがタイヤ周方向とならず、これにより製品
タイヤにおいて、ブロック表面近傍の長尺状独立気泡2
4の向きがタイヤ周方向とならないが、ブロック18全
体からみればごく僅かであり問題はない。
【0092】また、上記空気入りタイヤ10は、いわゆ
る乗用車用であったが、本発明は乗用車用タイヤ以外、
例えば、トラック・バス用のタイヤにも適用できるのは
勿論である。
【0093】また、前記実施形態では、加硫温度が17
5°Cであったが、ゴムの材質、タイヤの種類等によっ
て加硫温度は適宜変更される。
【0094】また、前述した実施形態では、樹脂32の
向きがタイヤ周方向となるように帯状ゴム組成物36A
を積層したが、樹脂32の向きをその他の方向、例え
ば、タイヤ幅方向となるように帯状ゴム組成物36Aを
積層しても良い。
【0095】また、本発明は、サイプ、ブロック形状
等、タイヤ形状との組み合わせは自由である。
【0096】なお、長尺状独立気泡24の潰れ抑制のた
めに、保護層26と周囲のマトリクスゴムとの接着性は
重要である。本発明の実施例に用いたポリエチレンなど
は、一旦溶融するためにゴムとある程度接着している
が、マトリクスゴムと保護層26との接着性をさらに良
くする方法としては、例えば、樹脂32に表面処理を行
う方法、樹脂32にゴムとの接着性を向上させる成分を
含有させる方法等がある。 (試験例)本発明の効果を確かめるために、本発明の適
用された実施例タイヤ(実施例1,2)及び比較例タイ
ヤ(比較例1,2)を試作して氷上ブレーキ性能の比較
を行うと共に、トレッドのキャップ部に用いるゴム組成
物の樹脂及びゴムマトリクスの粘度、ゴム組成物の精錬
作業性の比較を行った。また、球状独立気泡と長尺状独
立気泡の体積比、長尺状独立気泡の平均内径、長尺状独
立気泡のL/D、長尺状独立気泡の樹脂層の厚さの各項
目に付いても比較した。
【0097】先ず、実施例タイヤ(実施例1,2)及び
比較例タイヤ(比較例1,2)を説明する。
【0098】各例のタイヤ共に、タイヤサイズは11R
22.5である。また、各例のタイヤ共に、深さ20mm
の周方向主溝と深さ15mmの横溝とを有するブロックパ
ターンタイヤであり、そのブロックの寸法はタイヤ周方
向の寸法が30mm、タイヤ幅方向の寸法が30mmであ
る。各例のタイヤ共にキャップベース構造でありキャッ
プ部のゲージT(図1参照)が12mmである。なお、比
較例1のタイヤのキャップ部は従来通りの押出し成型で
あり、その他は実施形態で説明したように帯状ゴム組成
物を積層(シート積層)したものである。 粘度 (ゴムの場合)トレッドの最高温度で下記条件で測定。
ゴムのトルクがMaxをむかえたら終了とし、トルクを
ゴム粘度として、トルクの変化と発泡圧力の変化を測定
した。
【0099】粘度は、モンサント社製コーンレオメータ
ー型式1−C型を使用し、温度を変化させながら100
サイクル/分の一定振幅入力を与え、その際のトルク値
を粘度とした。(ドーム圧力6.0kg/cm2、ホールディ
ング圧力8.0kg/cm2、クロージング圧力8.0kg/c
m2、振り角±5°) (樹脂の場合)スタート温度を190°Cとし5°Cず
つ温度を下げながら発生するトルクを樹脂の粘度とし
て、粘度の温度依存性を測定。得られたカーブからトレ
ッドの最高温度での樹脂の粘度を読み取り、ゴムマトリ
クス粘度と比較した。温度以外は、ゴム粘度の測定と同
条件で行った。 球状独立気泡と長尺状独立気泡の体積比 タイヤトレッドからセンター部ブロック片を切り取り、
更に、タイヤ周方向に対して垂直に、かつトレッド表面
に対して垂直に、鋭利なカミソリで観察面を切り出す。
このカットサンプルを走査型電子顕微鏡で、倍率100
倍にて写真撮影を行う。尚、写真撮影場所については無
作為に抽出する。
【0100】次いでこの写真中の球状独立気泡部分と樹
脂保護層を備えた長尺状独立気泡部分を分別し、それぞ
れの面積を測定して、ある一定面積内の球状独立気泡と
長尺状独立気泡の面積比を算出する。
【0101】以上の測定を10回行い、面積比の平均を
求め、これを球状独立気泡と長尺状独立気泡の体積比と
した。 硬度 加硫したゴム組成物をJIS K6301に準拠し、室
温(24°C)にて測定したものである。 長尺状独立気泡の平均内径 長尺状独立気泡の平均内径については、上記測定におけ
る長尺状独立気泡全面積を、観察された長尺状独立気泡
個数で割り、1独立気泡当たりの平均断面積を求め、下
記式により断面が完全な円状である事を仮定した際の直
径を算出した。
【0102】長尺状独立気泡内径=(1独立気泡当たり
断面積÷π)0.5 ×2 以上の測定を10回行い、その平均値を長尺状独立気泡
内径とした。 L/D L/Dは上記測定により求めた内径で投入短繊維長さを
除した値である。長尺状独立気泡の長さについては、独
立気泡に沿ってサンプルを切断し、実測しても良いが、
誤差を多く含むため、前述のように定義した。 長尺状独立気泡の樹脂層の厚み 長尺状独立気泡の樹脂層の厚みについては、上記測定に
用いたカットサンプルを用い、走査型電子顕微鏡を樹脂
の厚みが測定できるほどの高倍率にして写真撮影し、1
個の長尺状独立気泡につき、4ヵ所の厚みを測定する。
この測定を40個の長尺状独立気泡に対して行い、平均
値を長尺状独立気泡の保護層の厚みとした。 氷上ブレーキ性能 タイヤを大型車両に装着して氷上平坦路を走行させ、時
速20km/hの時点でブレーキを踏んでタイヤをロックさ
せ、停止するまでの距離を測定した。結果は、距離の逆
数を比較例タイヤ1を100として指数表示した。な
お、数値が大きいほど氷上ブレーキ性能が良いことを示
す。
【0103】なお、表中の発泡剤は、永和化成(株)
ビニホールVである。発泡助剤は、大塚化学(株) ベ
ンゼンスルフィン酸亜鉛、尿素(永和化成(株) セル
ペーストJ)である。
【0104】カーボン:N220(商品名)は、旭カー
ボン(株) 旭♯80である。ゴムマトリクス(未加
硫)は、樹脂を除いたゴム組成物を指す。
【0105】加硫ゴム組成物の第1独立気泡は前述した
実施形態で説明した球状独立気泡を指し、第2独立気泡
は同実施形態で説明した長尺状独立気泡を指す。
【0106】また、表1の長尺樹脂の種類(名称)は、
PEはポリエチレンを指す。なお、その他の仕様と試験
結果は表1に示す通りである。
【0107】
【表1】
【0108】表1に示すように、本発明の適用された実
施例1,2のタイヤは、比較例1,2のタイヤに比べて
何れも氷上ブレーキ性能が高いことが証明された。
【0109】また、ブロックを切断して観察した結果、
実施例1,2のタイヤでは長尺状独立気泡の長手方向が
タイヤ周方向に揃っており、比較例1,2のタイヤでは
長尺状独立気泡の配向に乱れがあることが確認された。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
タイヤの製造方法によれば、長尺状の樹脂の向きを揃え
ることができ、高い氷上性能を確実に得ることのできる
タイヤを製造できる、という優れた効果を有する。
【0111】また、請求項2及び請求項3に記載のタイ
ヤの製造方法によれば、氷上ブレーキ性能に優れたタイ
ヤを製造できる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブロックの拡大断面図である。
【図2】キャップ部の拡大断面図である。
【図3】長尺状の樹脂の斜視図である。
【図4】長尺状の樹脂の方向を揃える原理を説明する説
明図である。
【図5】帯状ゴム組成物をタイヤ径方向に積層すること
により得られた生のキャップ部の斜視図である。
【図6】(A)〜(D)は、長尺状独立気泡が形成され
る順序を説明する説明図である。
【図7】温度(加硫時間)とゴム及び樹脂の粘度の関係
を示したグラフである。
【図8】摩耗したキャップ部の拡大断面図である。
【図9】帯状ゴム組成物をタイヤ幅方向に積層すること
により得られた生のキャップ部の斜視図である。
【符号の説明】
12 トレッド 12A キャップ部 24 長尺状独立気泡 32 樹脂 36A 帯状ゴム組成物36A(帯状未加硫ゴム) 38 口金
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 105:24 B29L 30:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加硫時にガスを生成する発泡剤と、加硫
    時に溶融又は軟化してゴムマトリクスよりも粘度が低く
    なる長尺状の樹脂とを含むゴム組成物を押出し又は圧延
    することにより厚さ3ミリ以下の帯状未加硫ゴムを得る
    工程と、 前記帯状未加硫ゴムを長手方向を揃えて積層させて生ト
    レッドを形成する工程と、 前記生トレッドの装着された生タイヤケースをモールド
    で加硫成型する加硫工程と、 を有することを特徴とするタイヤの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記帯状未加硫ゴムは、長手方向がタイ
    ヤ周方向であり、積層方向がタイヤ幅方向であることを
    特徴とした請求項1に記載のタイヤの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記帯状未加硫ゴムは、長手方向がタイ
    ヤ周方向であり、積層方向がタイヤ径方向であることを
    特徴とした請求項1に記載のタイヤの製造方法。
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