JPH10322154A - 拡声器 - Google Patents

拡声器

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JPH10322154A
JPH10322154A JP9147295A JP14729597A JPH10322154A JP H10322154 A JPH10322154 A JP H10322154A JP 9147295 A JP9147295 A JP 9147295A JP 14729597 A JP14729597 A JP 14729597A JP H10322154 A JPH10322154 A JP H10322154A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小音量時における音の忠実度を確保すると共
に、大音量時において十分な音の明瞭度を得る。 【解決手段】 マイクロホン2の出力する音声信号は、
前置増幅器13を経て周波数特性可変回路14に入力さ
れる。この周波数特性可変回路14は、上記音声信号の
レベルが大きいとき、即ち大音量時には、周波数fL
下の低域成分、及び周波数fH 以上の高域成分を低減し
て、これを電力増幅器15を介してスピーカ3から拡声
させる。このように、大音量時には、上記低域成分及び
高域成分が低減されるので、この各成分の歪みが軽減さ
れ、よって十分な音の明瞭度を得ることができる。一
方、上記小音量時には、周波数特性可変回路14は、こ
れに入力される音声信号をそのまま出力する。従って、
音の忠実に再現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばポータブル
(可搬型)拡声器やワイヤレス・マイクロホン・システ
ム等の拡声器に関し、特に拡声音の周波数特性、即ち音
質(トーン)を調整する部分に特徴のある拡声器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】上記のような拡声器においては、拡声音
のレベルを上げると、音に歪みが生じてしまい、これに
よって上記拡声音が聴き取り難くなることがある。この
ような場合、一般に、拡声音の低音域または高音域、特
に低音域のレベルを相対的に下げて、この低音域での音
の歪みを無くすことによって、拡声音全体の明瞭度を向
上させることができ、ひいては上記拡声音の聴き取り難
さを軽減できることが知られている。
【0003】これを実現するために、従来、音質(例え
ば低音域及び高音域毎のレベル)を調整する目的で設け
られているトーンコントロール(つまみ)を、必要に応
じて手動(マニュアル)で操作することによって、上記
低音域または高音域の歪みを抑えていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のよう
に、トーンコントロールのマニュアル操作により、必要
に応じて、即ち拡声音レベルの大小に応じて、リアルタ
イムに上記音の歪みを抑えるのは、実質的に困難である
という問題がある。また、上記歪みを抑えるために、常
時、低音域または高音域のレベルを抑えておくという手
段も考えられるが、これでは、拡声音のレベルが小さい
とき、即ち小音量時における音の忠実度が薄れてしまう
という問題がある。
【0005】そこで、本発明は、小音量時における音の
忠実度を確保しながらも、大音量時においては、音の明
瞭度を十分に得ることのできる拡声器を提供することを
目的とする。また、電池駆動型の拡声器においては、電
池の消耗を軽減することも、本発明の目的とするところ
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、入力
端子から入力される音声信号の信号レベルを検出するレ
ベル検出手段と、上記音声信号が入力され、上記レベル
検出手段による検出レベルが大きいほど上記音声信号の
低域及び高域のどちらか一方または両方のレベルを低減
してこれを出力端子から出力する周波数特性可変手段
と、を具備するものである。
【0007】本請求項1に記載の発明によれば、音声信
号の信号レベルが大きいほど、即ち大音量時には、低音
域及び高音域の一方または両方のレベルが、自動的に低
減される。なお、音声信号の信号レベルが小さいとき、
即ち小音量時には、低音域及び高音域のレベルは低減さ
れることはない。従って、小音量時には、音声信号は忠
実に出力される。
【0008】請求項2に記載の発明は、入力端子から入
力される音声信号の信号レベルを検出するレベル検出手
段と、上記音声信号が入力され、上記レベル検出手段に
よる検出レベルが小さいほど上記音声信号の低域のレベ
ルを増強してこれを出力する低域特性可変手段と、を備
えた低域増強回路と、上記低域増強回路の出力信号を濾
波して、これを出力端子から出力する高域通過フィル
タ、即ちハイパスフィルタ(HPF)と、を具備し、上
記高域通過フィルタは、上記音声信号として所定の周波
数帯域にわたって所定の低レベル一定の信号が上記入力
端子から入力されたとき、該フィルタの出力レベルが上
記所定の周波数帯域にわたって略一定となる状態に、上
記低域増強回路によって増強された上記音声信号の低域
成分を低減する周波数特性を有することを特徴とするも
のである。
【0009】なお、ここで言う低域増強回路とは、例え
ば、一般に知られているラウドネス効果(音声信号の信
号レベルが小さいときに、特に低音域を増強する効果)
を得るために用いられるバス・ブースト回路のことを言
う。また、上記所定の周波数帯域とは、例えば、本請求
項2に記載の回路が拡声の対象とする周波数帯域のこと
を言う。更に、上記所定のレベルとは、例えば、上記所
定の周波数帯域にわたって一定のレベルで拡声しても、
歪みを生じない程度のレベルの上限のことを言う。
【0010】本請求項2に記載の発明によれば、小音量
時には、バス・ブースト回路によって音声信号の低域が
増強されるが、この低域成分は、ハイパスフィルタによ
って低減される。そして、このハイパスフィルタの出
力、即ち出力端子から出力される信号は、結果的に、上
記所定の周波数帯域にわたって略一定、即ちフラットな
レベルの信号となる。一方、大音量時には、バス・ブー
スト回路は、音声信号の低域をあまり増強しない。従っ
て、この信号を濾波するハイパスフィルタの出力、即ち
出力端子から出力される信号は、上記低域が他の周波数
帯域に比べて相対的に低減された信号となる。つまり、
本請求項2に記載の発明によれば、上記請求項1に記載
の発明において、周波数特性可変手段によって音声信号
の低域のみを低減したのと同様の作用を奏する。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明の拡声器において、上記低域増強回路が、上記入
力端子から入力される音声信号を濾波する低域通過フィ
ルタ、即ちローパスフィルタ(LPF)と、この低域通
過フィルタの出力信号を上記レベル検出手段による検出
レベルが小さいほど高い増幅率で増幅して出力するレベ
ル制御手段と、このレベル制御手段の出力信号と上記入
力端子から入力される音声信号とを加算して出力する加
算手段と、によって構成され、上記低域通過フィルタの
周波数特性と、上記高域通過フィルタの周波数特性と
が、略逆の特性とされたことを特徴とするものである。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項1、2ま
たは3に記載の発明の拡声器において、上記拡声器が、
電池を駆動電源として動作するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る拡声器の第1の実施
の形態について、図1から図4を参照して説明する。
【0014】図1(a)に、本第1の実施の形態の概略
構成を示す。同図において、1は、拡声器本体で、この
拡声器本体1の入力端子11にマイクロホン2が接続さ
れており、出力端子12にスピーカ3が接続されてい
る。
【0015】拡声器本体1は、入力端子11から入力さ
れるマイクロホン2の出力信号、即ち音声信号を、前置
増幅器13でレベル調整(音量調整)した後の信号が入
力される周波数特性可変回路14を有している。この周
波数特性可変回路14は、前置増幅器13によってレベ
ル調整された音声信号の信号レベルに応じて、音声信号
の低域、例えば100Hz以下乃至200Hz以下の信
号レベルを低減する一種のフィルタ回路である。この周
波数特性可変回路14の入出力特性を、図1(b)に示
す。
【0016】同図にグラフXで示すように、この周波数
特性可変回路14は、これに入力される音声信号の信号
レベルが小さいとき、例えばこの拡声器による拡声音が
上述した歪みを生じない程度の小さいレベルのときに、
この拡声器の拡声対象としている周波数帯域、例えば5
0Hz乃至15kHzの範囲にわたって、一定の(フラ
ットな)周波数特性を示す。そして、同図にグラフY及
びZで示すように、上記音声信号の信号レベルが大きく
なるほど、上記低域、即ち周波数fL =100Hz以下
乃至200Hz以下の信号レベルを大きく低減する。
【0017】そして、この周波数特性可変回路14の出
力信号が、電力増幅器15を介して出力端子12から出
力されて、スピーカ3に供給される。そして、スピーカ
3は、供給された信号を音に変換して、拡声する。
【0018】ところで、上記周波数特性可変回路14
は、上記図1(b)に示すような周波数特性を実現する
ために、例えば図2(a)に示すような回路構成とされ
ている。同図において、141は、上述したラウドネス
効果を得るために用いられるバス・ブースト回路で、例
えば1個(1チップ)の集積回路(IC)により構成さ
れている。そして、このバス・ブースト回路141の出
力側には、ハイパスフィルタ142が直列に接続されて
いる。即ち、周波数特性可変回路14は、バス・ブース
ト回路141とハイパスフィルタ142との直列回路に
より構成されている。
【0019】このうち、バス・ブースト回路141は、
同図に示すように、上述した(前置増幅器13によって
レベル調整した後の)音声信号が入力されるローパスフ
ィルタ143を有している。このローパスフィルタ14
3は、図2(b)に実線で示すように、これに入力され
た音声信号のうち周波数fL 以下の周波数成分を通過さ
せる周波数特性を有している。そして、このバス・ブー
スト回路141は、上記音声信号を上記ローパスフィル
タ143によって濾波した後の信号と、上記音声信号そ
のままの信号と、を加算する加算増幅器144を有して
いる。即ち、加算増幅器144からは、上記周波数fL
以下の周波数成分が増強された音声信号が出力され、こ
の加算増幅器144の出力が、上記ハイパスフィルタ1
42に供給される。
【0020】ただし、上記ローパスフィルタ143の出
力側と上記加算増幅器144の入力側との間には、レベ
ル制御部145が介在している。また、このバス・ブー
スト回路141は、これに入力される上記音声信号の信
号レベルを検出するレベル検出部146を有しており、
上記レベル制御部145は、このレベル検出部146に
よる上記音声信号の検出レベルの大きさと逆比例の関係
で、ローパスフィルタ143の出力信号を増幅する。従
って、このバス・ブースト回路141によれば、これに
入力される音声信号の信号レベルが小さいほど、上記周
波数fL 以下の周波数成分が他の周波数成分よりも増強
された信号を出力する。一方、上記音声信号の信号レベ
ルが大きいほど、上記周波数fL 以下の周波数成分の増
強の度合は小さくなる。
【0021】そして、このバス・ブースト回路141の
出力信号を濾波するハイパスフィルタ142の周波数特
性は、図2(b)に点線で示すように、上記ローパスフ
ィルタ143と略逆の特性、即ち上記周波数fL 以下の
周波数成分を低減する特性とされている。
【0022】即ち、上記のように構成されたバス・ブー
スト回路141とハイパスフィルタ142との直列回路
から成る周波数特性可変回路14によれば、これに入力
される音声信号の信号レベルが小さいときは、バス・ブ
ースト回路141によって周波数fL 以下の低域成分が
増強されるが、この低域成分は、ハイパスフィルタ14
2によって低減される。従って、この周波数特性可変回
路14の出力は、結果的に、図1(b)にグラフXで示
すように、この拡声器による拡声対象とする全周波数帯
域にわたって略一定、即ちフラットなレベルの信号とな
る。
【0023】一方、大音量時には、上述したように、バ
ス・ブースト回路141は、上記周波数fL 以下の低域
成分をあまり増強しない。従って、このバス・ブースト
回路141の出力信号を濾波するハイパスフィルタ14
2の出力、即ちこの周波数特性可変回路14の出力信号
は、上記周波数fL 以下の低域成分が他の周波数帯域に
比べて相対的に低減された信号となる。そして、この低
減の度合は、図1(b)にグラフY及びZで示すよう
に、上記音声信号の信号レベル、即ち拡声音の音量に応
じて、大きく低減される。
【0024】なお、図2(a)において、バス・ブース
ト回路141の入力側(点O)に対して、それぞれ図3
(a)にグラフX、Y、Zで示すような一定レベルの信
号を入力したときの、このバス・ブースト回路141の
出力信号(点P)と、ハイパスフィルタ142の出力信
号(点Q)との関係を、それぞれ図3(b)及び図3
(c)に示す。また、同図(b)に示す点線Wは、ハイ
パスフィルタ142の相対的な周波数特性である。
【0025】上記のように、本第1の実施の形態によれ
ば、拡声音の大小に応じて、小音量時には拡声音の周波
数特性がフラットであり、大音量時には低音域が自動的
に低減される。従って、小音量時における音の忠実度を
確保しながらも、大音量時における音の明瞭度を十分に
得ることができる。
【0026】また、大音量時には、拡声音の帯域が制限
されるので、拡声器自体の消費電力を低減できる。これ
は、この拡声器自体が、例えば電池を駆動電源として動
作するものである場合に、電池の消耗を軽減するという
点で特に有効である。
【0027】なお、本第1の実施の形態と請求項1に記
載の発明とを対応させると、本第1の実施の形態におけ
るレベル検出部146が、請求項1に記載のレベル検出
手段に対応する。そして、本第1の実施の形態における
ローパスフィルタ143とレベル制御部145と加算増
幅器144とハイパスフィルタ142とから成る構成
が、請求項1に記載の発明の周波数特性可変手段に対応
する。
【0028】また、本第1の実施の形態と請求項2に記
載の発明とを対応させると、本第1の実施の形態におけ
るバス・ブースト回路141が、請求項2に記載の低域
増強回路に対応する。そして、上記バス・ブースト回路
141を構成するレベル検出部146が、請求項2に記
載のレベル検出手段に対応し、ローパスフィルタ143
とレベル制御部145と加算増幅器144とから成る構
成が、低域特性可変手段に対応する。そして、本第1の
実施の形態におけるハイパスフィルタ142が、請求項
2に記載の発明の高域通過フィルタに対応する。
【0029】更に、本第1の実施の形態と請求項3に記
載の発明とを対応させると、本第1の実施の形態におけ
るローパスフィルタ143が、請求項3に記載の低域通
過フィルタに対応する。そして、本第1の実施の形態に
おけるレベル制御手段145及び加算増幅器144が、
それぞれ請求項3に記載のレベル制御手段及び加算手段
に対応する。
【0030】なお、本第1の実施の形態においては、拡
声音レベルに応じて、周波数fL 以下の低域成分のみを
低減させる場合について説明したが、これと同時に、例
えば図1(b)のグラフY及びZに点線で示すように、
周波数fH 以上の高域成分についても、拡声音のレベル
に応じて低減してもよい。これを実現するには、図4に
示すように、上述した図2(a)におけるバス・ブース
ト14内のローパスフィルタ143と並列に、上記周波
数fH 以上の周波数成分を通過させるハイパスフィルタ
143aを設けると共に、上記図2(a)におけるハイ
パスフィルタ142と並列に、上記ハイパスフィルタ1
43aとは逆特性のローパスフィルタ142aを設けれ
ばよい。
【0031】この図4のように構成することによって、
大音量時における明瞭度が、より向上する。なお、この
ときの上記周波数fH は、例えば3kHz程度とするの
が好ましい。
【0032】また、図4において、バス・ブースト14
内のローパスフィルタ143と、バス・ブースト14に
直列接続されたハイパスフィルタ142とを取り除くこ
とによって、拡声音のレベルに応じて、上記周波数fH
以上の高域成分のみを低減する拡声器を実現できる。
【0033】次に、本発明の第2の実施の形態につい
て、図5を参照して説明する。同図は、上述した周波数
特性可変回路14の別の構成例を示す図である。
【0034】同図に示すように、この回路14は、これ
に入力される音声信号が、それぞれ切換スイッチ241
を構成するスイッチ回路241a、241bを介して供
給される2つの帯域通過フィルタ(バンドパスフィル
タ:BPF)242、243を有している。これら各バ
ンドパスフィルタ242、243は、いずれも上述した
周波数fL 以下の低域成分及び周波数fH 以上の高域成
分を低減するもので、その低減(減衰率)の度合は、フ
ィルタ242の方がフィルタ243よりも大きいとされ
ている。そして、これら各フィルタ242、243の出
力側は、互いに接続されており、ひいては上述した電力
増幅器15の入力側に接続される。
【0035】更に、切換スイッチ241は、もう1つの
スイッチ回路241cを有しており、このスイッチ回路
241cの入力側は、上記各スイッチ回路241a、2
41bの入力側に接続されており、出力側は、上記各フ
ィルタ242、243の出力側、ひいては上記電力増幅
器15の入力側に接続される。
【0036】また、この周波数特性可変回路14は、こ
れに入力される音声信号の信号レベルを検出するレベル
検出部244を有している。そして、このレベル検出部
244による上記音声信号の検出レベルに応じて、上記
切換スイッチ241が、これを構成する上記各スイッチ
回路241a乃至241cのうちのいずれか1つを閉成
する状態に切り換わる。
【0037】即ち、切換スイッチ241は、上記レベル
検出部244による検出レベルが小さいとき、即ち小音
量時に、スイッチ回路241cのみを閉成し、これによ
って、上述した図1(b)のグラフXと略等価な入出力
特性を実現する。そして、上記検出レベルが少し大きく
なったときに、スイッチ回路241bのみを閉成し、こ
れによって、上記図1(b)のグラフYと略等価な入出
力特性を実現する。そして、更に上記検出レベルが大き
くなったとき、即ち大音量時には、スイッチ回路241
aのみを閉成し、これによって、上記図1(b)のグラ
フZと略等価な入出力特性を実現する。
【0038】なお、本第2の実施の形態においては、2
つのバンドパスフィルタ242、243を設けることに
よって、この周波数特性可変回路14の入出力特性を3
段階に変化させたが、より多くのフィルタを用いること
によって、入出力特性をより細かく変化させてもよい。
【0039】また、バンドパスフィルタ242、243
を用いることによって、拡声音レベルに応じて低音域及
び高音域の両方を低減させているが、バンドパスフィル
タ242、243に代えて、例えばハイパスフィルタを
用いることによって、低位音域のみを低減することもで
きる。これとは逆に、バンドパスフィルタ242、24
3に代えて、ローパスフィルタを用いれば、高音域のみ
が低減される。
【0040】更に、本発明の第3の実施の形態につい
て、図6を参照して説明する。なお、同図も、上述した
周波数特性可変回路14の別の構成例を示す図である。
【0041】同図に示すように、この回路14は、これ
に入力される音声信号がそのまま加算端子(−:非反転
入力端子)に入力される加減算回路341を有してい
る。そして、この加減算回路341の減算端子(+:反
転入力端子)には、上記音声信号の周波数fH 以上の高
域成分のみ通過させるハイパスフィルタ342の出力
と、上記音声信号の周波数fL 以下の低域成分のみを通
過させるローパスフィルタ343の出力とが、それぞれ
電圧制御増幅器(VCA:Voltage Controlled Amplifi
er)344、345を介して入力される。なお、本第3
の実施の形態も、上記音声信号の信号レベルを検出する
レベル検出部346を有しており、上記各電圧制御増幅
器344、345は、いずれもこのレベル検出部346
による検出レベルに応じて、ハイパスフィルタ342及
びローパスフィルタ343の出力を増幅する。
【0042】即ち、本第3の実施の形態によれば、音声
信号のレベル(拡声音)が大きくなるほど、上記各電圧
制御増幅器344、345の増幅率が上がり、これによ
って、加減算回路341において上記音声信号から減算
される信号レベルが大きくなる。従って、加減算回路3
41の出力、即ちこの周波数特性可変回路14の出力
は、上記音声信号の信号レベルが大きくなるほど、上記
周波数fH 以上の高域成分及び周波数fL 以下の低域成
分が低減され、よって上述した図1(b)と等価な特性
となる。
【0043】以上、本発明の第1乃至第3の実施の形態
について、各図を参照して説明したが、勿論、これら以
外の回路構成によっても、本発明を実現してもよい。
【0044】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明の
拡声器は、音声信号の信号レベル、即ち拡声音が大きい
くなるほど、この拡声音の低音域及び高音域を低減する
ように、拡声音の大小に応じて低音域及び高音域のレベ
ルを自動的に制御する。従って、小音量時における音の
忠実度を確保しながらも、大音量時における音の明瞭度
を十分に得ることができるという効果がある。また、大
音量時には、拡声音の帯域が制限されるので、拡声器自
体の消費電力を低減できる。
【0045】請求項2に記載の発明の拡声器は、上記請
求項1に記載の発明において拡声音のレベルに応じて低
音域のみを低減させるのと同様な作用を奏する。即ち、
一般に知られているバス・ブースト回路とハイパスフィ
ルタとの組み合わせという構成によって、上記請求項1
に記載の発明と同様の効果が得られる。
【0046】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明の拡声器における低域増強回路を、ローパスフィ
ルタとレベル制御手段と加算手段とによって構成したも
のである。従って、上記請求項2に記載の発明と同様の
効果を奏する。
【0047】請求項4に記載の発明の回路によれば、電
池駆動式の拡声器において、大音量時における消費電力
を低減できるので、従来の電池駆動型の拡声器に比べ
て、電池の消耗を軽減でき、電池の寿命を伸ばすことが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る拡声器の第1の実施の形態を示す
図で、(a)は、概略構成図、(b)は、周波数特性可
変回路の入出力特性図である。
【図2】同実施の形態における周波数特性可変回路の詳
細を示す図で、(a)は、概略構成図、(b)は、ロー
パスフィルタ及びハイパスフィルタの周波数特性図であ
る。
【図3】同実施の形態における周波数特性可変回路の各
信号の周波数特性を示す図で、(a)は、バス・ブース
ト回路の入力信号、(b)は、バス・ブースト回路の出
力信号、(c)は、ハイパスフィルタの出力信号であ
る。
【図4】同実施の形態の別の例を示す図である。
【図5】本発明に係る拡声器の第2の実施の形態を示す
図である。
【図6】本発明に係る拡声器の第3の実施の形態を示す
図である。
【符号の説明】
1 拡声器本体 2 マイクロホン 3 スピーカ 11 入力端子 12 出力端子 14 出力端子特性可変回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力端子から入力される音声信号の信号
    レベルを検出するレベル検出手段と、 上記音声信号が入力され、上記レベル検出手段による検
    出レベルが大きいほど上記音声信号の低域及び高域のど
    ちらか一方または両方のレベルを低減してこれを出力端
    子から出力する周波数特性可変手段と、を具備する拡声
    器。
  2. 【請求項2】 入力端子から入力される音声信号の信号
    レベルを検出するレベル検出手段と、上記音声信号が入
    力され、上記レベル検出手段による検出レベルが小さい
    ほど上記音声信号の低域のレベルを増強してこれを出力
    する低域特性可変手段と、を備えた低域増強回路と、 上記低域増強回路の出力信号を濾波して、これを出力端
    子から出力する高域通過フィルタと、を具備し、 上記高域通過フィルタは、上記音声信号として所定の周
    波数帯域にわたって所定の低レベル一定の信号が上記入
    力端子から入力されたとき、該フィルタの出力レベルが
    上記所定の周波数帯域にわたって略一定となる状態に、
    上記低域増強回路によって増強された上記音声信号の低
    域成分を低減する周波数特性を有することを特徴とする
    拡声器。
  3. 【請求項3】 上記低域増強回路が、上記入力端子から
    入力される音声信号を濾波する低域通過フィルタと、こ
    の低域通過フィルタの出力信号を上記レベル検出手段に
    よる検出レベルが小さいほど高い増幅率で増幅して出力
    するレベル制御手段と、このレベル制御手段の出力信号
    と上記入力端子から入力される音声信号とを加算して出
    力する加算手段と、によって構成され、 上記低域通過フィルタの周波数特性と、上記高域通過フ
    ィルタの周波数特性とが、略逆の特性とされたことを特
    徴とする請求項2に記載の拡声器。
  4. 【請求項4】 上記拡声器が、電池を駆動電源として動
    作する請求項1、2または3に記載の拡声器。
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