JPH10314795A - 水浄化装置 - Google Patents

水浄化装置

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Publication number
JPH10314795A
JPH10314795A JP9128219A JP12821997A JPH10314795A JP H10314795 A JPH10314795 A JP H10314795A JP 9128219 A JP9128219 A JP 9128219A JP 12821997 A JP12821997 A JP 12821997A JP H10314795 A JPH10314795 A JP H10314795A
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JP
Japan
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water
temperature
flow path
pipe
chlorine
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Application number
JP9128219A
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English (en)
Inventor
Takemi Oketa
岳見 桶田
Tomohide Matsumoto
朋秀 松本
Yu Kawai
祐 河合
Yuko Fujii
優子 藤井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は水に含まれる懸濁物質を除去浄化す
る水浄化装置において、流路における細菌群の繁殖を効
果的に低減することを課題とするものである。 【解決手段】 循環流路22と、濾過手段24と、電解
槽26とヒーター27と往き管20及び戻り管21に各
々連通する吸い込み口41と吐き出し口42を有する浴
槽アダプタ43と往き管20と戻り管21を連結するバ
イパス路44と流路を切り替え、バイパス路44を介し
て閉循環流路を改正可能な三方弁45、46を有し、循
環流路22の高温殺菌及び循環流路22の内部表面に付
着する有機物の分解・除去を行うものである。したがっ
て高温殺菌により殺菌を行い、有機物分解により細菌群
の栄養源となる有機物を分解することで循環流路への微
生物膜の生成を抑制する事ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水に含まれる懸濁
物質を除去浄化する水浄化装置に関するものであり、特
に装置内での細菌群の繁殖を効果的に低減できる水浄化
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の水浄化装置は、特開平8
−5141号公報に記載されているようなものがあっ
た。この水浄化装置は図3に示すように、ガス湯沸かし
器1を熱源として浴槽水を一定温度に保持するととも
に、微生物の酵素活性作用を利用した温水浄化手段2が
設けられている。ガス湯沸かし器1は、ガス栓3、給水
栓4、ガスバーナー5、給湯端末6用の給湯熱交換器7
及び浴槽水を保温するための保温熱交換器8を有してい
る。また温水浄化手段2の内部には多孔質の微生物繁殖
担体9が設けられている。10は浴槽11の温水を循環
する循環ポンプであり、往き管12及び戻り管13を有
する循環流路14内に設けられており、浴槽11には、
往き管12及び戻り管13に各々連通する吸い込み口1
5aと吐出口15b有する浴槽アダプタ15が設けられ
ている。16はガス湯沸かし器1を制御するための制御
手段である。
【0003】この構成において、給湯端末6を開くと制
御手段16が動作してガス栓3及び給水栓4が開栓さ
れ、給湯熱交換器7で沸き上げられた所定温度の湯が給
湯端末6から放出される。また循環ポンプ10により浴
槽水が循環され、保温熱交換器8によって所定温度に加
熱保温されるとともに、温水浄化手段2を通過すること
により、微生物繁殖担体9に繁殖した好気性微生物が浴
槽水に含まれる皮脂、垢などの懸濁物質を分解し、浴槽
水が浄化されるような構成であった。
【0004】また、塩素化合物を電気分解により生成
し、水の殺菌を行う構成のものとしては、特開平8−2
81280号公報に記載されているようなものが一般的
であり微生物の働きにより水の浄化を行っていた。この
水浄化装置は図4に示すように、循環路Rに水Wをくみ
上げ、水の循環を行うポンプPと、ヒーターHと、内部
に微生物を繁殖させた浄化手段Fを備え、浄化手段Fの
上流と下流を結ぶバイパス路Bを設け、このバイパス路
Bに遊離塩素を発生させる殺菌手段Sを備えていた。ポ
ンプPの働きにより、水Wを循環路RからヒーターHを
通って浄化手段F及びバイパス路Bの殺菌手段Fに水を
送り込み、浄化手段F内で繁殖した微生物の働きにより
水中の懸濁態及び溶存態有機物質の除去を行っていた。
また、浄化手段F内に繁殖した微生物を死滅させないた
めにバイパス路Bをもうけ、バイパス路上に殺菌手段S
を設け、ここで遊離塩素を発生させ残留塩素を生成し、
浄化手段Fの下流方向で循環路Rの水に混合することで
浄化手段F内に存在する微生物を死滅させることなく水
の浄化を行っていた。そして、殺菌手段Fで生成する残
留塩素の濃度は0.5から1.0ppmにする必要があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の水浄化装置では、循環路、特に浄化手段の上流側に生
成するバイオフィルムの生成を防止する手段を保持して
いなかったので、以下に述べるような課題があった。
【0006】(1)循環ポンプにより水を循環させるこ
とにより浄化手段を通過させ、清澄保持するに際し、循
環方向は常時一定であるので、長期使用により特に往き
管及び接続された浴槽アダプタの吸い込み口内に人体由
来の蛋白質や脂質等の有機物が付着し、これを栄養源と
して細菌が繁殖し、微生物膜(バイオフィルム)が形成
される。この生物膜には原生生物が棲息しやすく、アカ
ンソアメーバやネグレリヤ等の人体に有害なアメーバ及
びこれらの原生生物に寄生するレジオネラ属菌が繁殖す
る可能性があり、微生物膜対策が望まれる。
【0007】(2)塩素で浴槽内の水の殺菌を行うと、
入浴者が塩素臭を感じ、不快感をもつ場合が有り、塩素
臭の少ない入浴水が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、往き管及び戻り管からなる循環流路に循環
手段と往き管と戻り管を連通するバイパス路と、前記バ
イパス路の一端に設けられた流路切換手段と、水を加熱
する加熱手段と水に残留塩素を生成可能な塩素化合物生
成手段を設けて濾過手段を含む閉循環流路を形成可能と
し、前記閉循環流路内を殺菌可能に構成したものであ
る。
【0009】上記発明によれば閉循環流路を形成し、前
記閉循環流路内の水を加熱手段で加熱して殺菌する高温
殺菌を可能とすると共に、塩素化合物供給手段で残留塩
素を生成し、循環流路内部に付着した有機物質を分解除
去することで、微生物膜生成を抑制することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる水浄化
装置は、往き管と戻り管からなる循環流路と、水を循環
させる循環手段と、水に含まれる懸濁物質を濾過除去す
る濾過手段と、前記往き管と戻り管にそれぞれ連通する
浴槽アダプタと、前記往き管及び戻り管に連結するバイ
パス路と、前記バイパス路の一端に設けられた流路切換
手段と、水を加熱する加熱手段と水に残留塩素を生成す
る塩素化合物供給手段と、濾過手段を含む閉循環流路を
形成可能とし、前記閉循環流路内を殺菌及び付着する有
機物除去を可能に構成したものである。
【0011】そして、閉循環流路を形成し、この閉循環
流路内部の水を加熱手段で加熱し殺菌する高温殺菌を可
能とすることにより、細菌群が増殖しやすい濾過手段を
含む循環流路の浄化系を高温殺菌できると同時に、塩素
化合物供給手段で水に残留塩素を生成し、この残留塩素
で循環流路の内部表面に付着する有機物を分解すること
で細菌の栄養源となる有機物を除去可能であり、細菌の
繁殖を抑制することができるので、効果的な微生物膜の
抑制ができる。
【0012】また請求項2にかかる水浄化装置は、濾過
手段として水に含まれる懸濁物質を電気分解物質により
凝集させる凝集手段と、凝集によって生成された凝集フ
ロックを濾過する濾材を設けて構成したものである。
【0013】そして、凝集手段により懸濁物質が大型化
して凝集フロックが形成され、下流に設けられた濾材に
より効果的に濾過される。したがって水中に存在する有
機物質の除去が可能であり、水中の有機物質に塩素化合
物供給手段で生成した残留塩素が浪費されること無く、
循環流路内部に付着した有機物質の除去に使用可能とな
るので、効率的な微生物膜の抑制が可能となる。
【0014】また請求項3にかかる水浄化装置は、濾過
手段への懸濁物質の堆積による目詰まりを濾過方向に対
して逆方向から通水させることにより洗浄する逆洗手段
を設け、逆流洗浄を行う構成としたものである。
【0015】そして、濾過手段内に蓄積した有機物を逆
流洗浄により水浄化装置外に排出するので、濾過手段内
に堆積した有機物による残留塩素の消費がなくなり、残
留塩素による循環流路内部の付着有機物の除去効果を向
上させることができるので、効果的な微生物膜の抑制が
可能となる。
【0016】また請求項4にかかる水浄化装置は、循環
流路に任意の温度の水を供給可能な給湯手段を備えてい
る。
【0017】そして、浴槽内に給湯手段からの高温の水
を供給することで、浴槽内の水温を上昇させることが可
能なので、浴槽内の残留塩素が熱分解され、使用者が塩
素臭を感じることがなくなる。
【0018】また、請求項5にかかる水浄化装置は、給
湯手段からの注湯温度を制御手段で制御可能にしたもの
である。
【0019】また請求項6にかかる水浄化装置は、逆流
洗浄動作後に給湯手段から塩素化合物供給手段を通って
戻り管側及び往き管側から注湯するものである。
【0020】そして、戻り管と往き管内部及び浴槽アダ
プタは給湯手段からの高温水により表面に付着した微生
物を高温殺菌できるとともに、塩素化合物供給手段で生
成した残留塩素により表面に付着し、微生物の栄養とな
る有機物質を除去可能であるので効果的に微生物膜の生
成を抑制することができる。
【0021】また請求項7にかかる水浄化装置は、加熱
手段による高温殺菌の時間帯以外で塩素化合物供給手段
を動作させるものである。
【0022】そして、加熱手段による高温殺菌の時間帯
以外で塩素化合物供給手段で残留塩素を生成すること
で、残留塩素の熱分解を低減することができる。よっ
て、残留塩素による有機物の分解・除去効果の維持が可
能となる。
【0023】また、請求項8にかかる水浄化装置は、循
環流路に水温を検知する温度検知手段を設けたものであ
る。
【0024】そして、循環流路にバイパス路を介した閉
ループを形成し、循環流路の高温殺菌を行った後の水温
の低下状況を温度検知手段で感知し、水温が所定温度ま
で低下したことを検知した後に塩素化合物供給手段に通
電をおこない、残留塩素を生成させることで、生成した
残留塩素の熱分解が減少するので、循環流路の効果的な
有機物除去が可能となり、微生物膜の生成の抑制効果を
向上させることができる。
【0025】また請求項9にかかる水浄化装置は、塩素
化合物で生成した残留塩素を含んだ水を閉循環流路内で
加熱手段により加熱するものである。
【0026】そして、塩素化合物供給手段で生成した残
留塩素で閉循環流路内部に付着する有機物を分解除去し
た後に、加熱手段で閉循環流路内の水の加熱を行い、水
中の残留塩素を熱分解することが可能となるので、閉循
環流路内部の水を浴槽内に戻しても使用者が塩素臭を感
じることがなくなる。
【0027】以下、本発明の実施例について図面を用い
て説明する。 (実施例1)図1は本発明の実施例1における水浄化装
置の構成図を示す。同図において、17は浴槽18の水
を浄化する浄化装置であり、19は浄化装置17を介し
て浴槽18に注湯する給湯熱源である。
【0028】浄化装置17は、往き管20及び戻り管2
1からなる循環流路22と、水を循環させるための循環
手段のポンプ23と、水を濾過浄化する濾過手段の濾過
槽24、濾過手段24の上下に設けられた3方弁25
a、25b、水に残留塩素を生成する塩素化合物供給手
段の電解槽26、水を保温するための加熱手段のヒータ
ー27、給湯熱源19と浄化装置17の間に設けられ、
浴槽18への注湯を制御する開閉弁28、水の温度を検
出する温度検知手段のセンサー30、浴槽18の湯張り
水位を検知する水位検知手段のセンサー31を有してい
る。また30はポンプ23の下流側と3方弁25bを連
通する逆洗路32と排出路33を有する逆洗手段であ
り、34は浄化装置17の構成要素を電気的に制御する
制御手段の制御装置である。ここで濾過手段24にはス
テンレスから構成される筐体35の内部にアルミニウム
から構成される陽極36を筐体35に対向配置してお
り、陽極36と陰極(ここでは筐体35を兼用する)及
び陽極36と陰極35間に電圧を印可する定電流電源3
7とから、水に含まれる懸濁物質を凝集させて粒子径を
増大させる凝集装置38が構成されている。またその下
流には、例えばアルミナなどの無機系材料からなる粒状
の濾材39が濾床40を介して充填されており、大型化
した凝集フロックを濾過する。
【0029】浴槽18には往き管20に連通する吸い込
み口41及び戻り管21に連通する吐出口42を有する
浴槽アダプタ43が設けられており、給湯熱源19と往
き管20を結ぶ配管29には開閉弁28が開成されるこ
とにより給湯熱源19からの高温水が往き管20を経て
浴槽アダプタ43の吸い込み口41から浴槽18内に注
湯可能に構成されている。また、44は往き管20と戻
り管21を連通するバイパス路であり、バイパス路44
の端には流路切換手段三方弁45、46の切換操作によ
り、電解槽26とヒーター27及び濾過槽24を含む閉
循環流路が形成可能に構成されており、閉循環流路を形
成した状態でヒーター27を制御することにより閉循環
流路内の水温を上昇させ、高温殺菌することができる。
【0030】また高温殺菌及び残留塩素の生成は、制御
手段34で制御されており、循環流路22の電解槽26
及びヒーター27の動作を制御し、残留塩素の生成及び
高温殺菌の時間及び回数を制御している。なお、本実施
例での殺菌条件は、温度70℃で3分間以上保持する動
作を1サイクルとして行うが、必要に応じて60℃まで
下げることも可能である。さらに、塩素化合物供給手段
の電解槽26は水の電気分解を行い、残留塩素を生成
し、流路内部に付着した有機物の分解・除去を行うと同
時に、通常の浄化動作の際には、電解槽26で生成した
残留塩素を含む水は戻り管21を経て浴槽18に戻り、
浴槽18内の水の殺菌を行う。この時の残留塩素の濃度
は0.5ppm以上好ましくは1.0ppm前後であればよ
く、本実施例は1.0ppmになるように制御手段34で
残留塩素の生成を行った。
【0031】次に動作、作用について説明する。浴槽1
8に注湯する際は制御装置34が動作して開閉弁28が
開成され、給湯熱源19で設定された温度の湯が往き管
20を経て浴槽アダプタ43の吸い込み口41から注湯
される。なお、この時給湯熱源19からの湯は、濾過槽
24側へも流入するが、濾材39などにより通過圧力損
失が大きいので大部分が往き管20側に流れる。浴槽1
8の水位は、水位検知手段のセンサー31により検知さ
れており、所定の水位に到達すると自動的に開閉弁28
が閉成され注湯が停止される。
【0032】次にポンプ23が動作して水が実線矢印で
示したように循環され、入浴により汚濁した水は濾過槽
24を通過する。連続的に水の浄化を行うと、浴槽アダ
プタ43の吸い込み口41から濾過槽24にかけての循
環流路20の内部表面に水中のタンパク質、脂質などの
有機物が付着し、この有機物を栄養源として細菌が繁殖
し、微生物膜を形成する。微生物膜ではレジオネラ属菌
等の細菌群のほか、これらの細菌群を補食するアメーバ
等の原生生物が繁殖する。また、ここで形成される微生
物膜は、細菌群及び原生生物群だけでなく、これらが代
謝活動により生成した多糖類等の代謝産物も含まれてい
るので、これらの物質をバインダーとして微生物の細胞
が堆積していき、使用時間とともに微生物膜が肥厚して
いく。
【0033】そこで、経験的に流路内に微生物膜が生成
する時間を制御装置に記憶させ、内部のタイマーで時間
の測定を行い、微生物膜が生成するであろう時間が経過
した時点、具体的には1週間以内に次の動作を行うよう
に制御を行っている。なお、好ましくは24時間に1回
以上この動作を行うように制御することが望ましい。
【0034】まず、制御手段34内のタイマーで、浄化
装置使用後1週間たった時点で、制御手段34の働き
で、開閉弁45、46を切り替え、バイパス路44を介
し、濾過槽24、ヒーター27及び電解槽26に水が循
環可能な閉ループを形成する。
【0035】次に、ヒーター27に通電を行い、この閉
ループ内の水温を70℃まで上昇させ、熱による高温殺
菌を行う。この動作により流路の内部表面に発生した微
生物膜の殺菌が可能となる。しかし、熱湯を循環させ殺
菌することで、幾分かの有機物が除去できるものの、流
路内部表面に付着した繁殖した細菌が産生下多糖類等の
有機物は完全に除去できておらず、この状態では、すぐ
に微生物が繁殖し、再び微生物膜を形成する。そこで、
つぎに電解槽46に通電を行い、電気分解により残留塩
素を生成し、この閉ループ内に残留塩素を生成し、濃度
が1.0ppm程度になるように調整し、生成した残留塩
素で流路の内部表面の有機物を分解・除去する。このよ
うに熱による殺菌と残留塩素による有機物分解を行うこ
とで閉ループ内の循環流路20内部表面に生成した微生
物膜の殺菌及び有機物除去を行うことで微生物膜の抑制
を行うことができる。
【0036】また、浴槽18内に微細な有機物が存在
し、濾過槽24では除去困難な場合、電解槽26で残留
塩素を生成しても、水中に含まれる有機物によって残留
塩素が浪費され、循環流路20内部に付着した有機物質
の分解効率が著しく低下する。このような場合には浴槽
18内の水中の微細な有機物を除去する必要がある。そ
こで、制御手段34によりポンプ23を動作させ、浴槽
18内の水を循環させながら、凝集装置38を動作さ
せ、定電流電源37から陽極36と陰極35の間に一定
電流を流し浄化を行う。具体的には、浴槽18内の水に
対して濃度が0.2ppm前後になるように凝集装置で電
気分解を行い、アルミニウムを溶出させ、浴槽18内の
水の凝集を行い、粒子径を増大させ、下流方向の濾材3
9で濾過除去をおこなった。この凝集濾過により、浴槽
18内の水の電解槽26で生成した残留塩素を流路内部
に付着している有機物の分解除去に有効に使用すること
ができる。
【0037】また、ヒーター27に通電を行い、閉ルー
プ内の高温殺菌を行い、電解槽26で残留塩素を生成
し、有機物の分解除去を行っているが、濾過槽24内で
は浴槽18内の水の有機物を濾過除去しているので、濾
過槽24内の有機物濃度は循環流路22及び浴槽のどの
部分よりも高く、ゆえに1.0ppm程度の残留塩素では
十分な分解除去ができないので、濾過槽24内の特に濾
材39では、堆積した有機物を栄養源としてバチルス属
などの耐熱菌が繁殖、微生物膜を生成する。さらに、濾
過槽24内に有機物が堆積することで、電解槽26で残
留塩素を生成し、浴槽18内の水及び浴槽壁面の殺菌を
行う場合にも、濾過槽24内の有機物が生成した残留塩
素を消費し、浴槽18内の残留塩素濃度を維持すること
が困難となる。そこで、制御装置34の動作により、ポ
ンプ23を作動させ、三方弁25a、25bを切換え、
循環流路20内に送り込まれた水が逆洗手段の逆洗路3
2から三方弁25bを通って濾過槽24内に入り、濾床
40方向から粒状濾材39を押し上げ、この表面に堆積
した有機物質を剥離し排出路33から装置外部に排出さ
せ、濾過槽24内部に堆積した有機物の大部分を除去
し、その後、再び三方弁25a、25bを切換え、バイ
パス路44を介した閉ループを形成させ、制御装置34
の働きで、ヒーター27に通電を行い、閉ループ内の水
温を70℃まで上昇させ高温殺菌を行い、その後、電解
槽26に通電を行い残留塩素を生成し、濾過槽24内部
の濾材39及び濾床40に残留している有機物の除去を
行うことで、これらの表面に存在する細菌の栄養源とな
る有機物を除去可能となるので、濾過槽24内の微生物
膜の発生を防止することができる。
【0038】また、本実施例では、浴槽内18の水をポ
ンプ23の働きで、往き管20から濾過槽24に送り込
み、水中の懸濁物質などの有機物を濾過除去する浄化運
転では、電解槽26は水を電気分解し、残留塩素を生成
し、戻り管21から残留塩素を含む水を浴槽18内に送
り込み残留塩素濃度が1.0ppmになるように制御して
浴槽18内の水の殺菌を行っているが、入浴時間帯に使
用者が塩素臭を感じる場合がある。そこで、予め入浴時
間帯を制御手段34に記憶させ、この入浴時間帯以前で
次の動作を行っている。つまり、制御手段34の働き
で、開閉弁28を開き、給湯熱源19から湯を往き管2
0を介して浴槽18内に送り込み、浴槽18内部の水温
が50℃前後となるように上昇させる。一定時間経過
し、浴槽18内の残留塩素濃度が0.3ppm以下になる
時点(具体的には60分前後)で、給湯熱源から循環流
路20を介して浴槽内に水を注入し、浴槽18内の水温
を40℃まで低下させる。これにより、浴槽18内の水
温が上昇することで、浴槽18内の水に含まれる水中の
残留塩素が熱分解するので、入浴者が塩素臭を感じるこ
となく入浴が可能となる。なお、浴槽18内の水温の検
知はポンプ23で浴槽18内の水を循環させ温度検知手
段のセンサー30で行い、センサー30で検知した水温
から開閉弁27及び給湯熱源19からの注湯温度の制御
を行っている。
【0039】さらに、給湯手段の給湯熱源19を備え、
循環流路20に注湯可能としていることにより、バイパ
ス路44を介して循環流路内のヒーター27によって形
成した閉ループ内の水温を70℃まで上昇させるには、
1KWのヒーターを使用した場合、20分前後の時間を要
し、この動作中は浴槽18内の水中の懸濁物質等の除去
を行う浄化を行う浄化運転は不可となり、入浴中に浴槽
18内の水が濁る場合がある。そこで、高温殺菌の際
に、給湯熱源19から循環流路20内に水温70℃以上
の熱湯を供給することで約2分で循環流路20内に熱湯
を充満できる。その後、制御装置34で、三方弁45、
46を切換え、閉弁28を閉じ、バイパス路44を介す
る閉ループ形成し、ポンプ23を動作し、閉ループ内で
循環を始めることで循環流路20の高温殺菌を行うこと
が可能となり、浄化運転停止時間を大幅な短縮ができる
という特有の効果がある。
【0040】また、制御手段の働きで三方弁45、46
を切換え、循環流路内にバイパス路44を介した閉ルー
プを形成し、電解槽26ヒーター27で循環流路の高温
殺菌ならびに洗浄を行う場合、ヒーター27による水の
加熱と、電解槽26による残留塩素の生成を同時に行う
と生成した残留塩素が熱で分解されるので、十分な量の
残留塩素を供給することが困難となる。そこで、制御手
段34でヒーター27と電解槽26への通電の制御を行
い、ヒーター27による高温殺菌終了後に三方弁45、
46を切換え、高温殺菌が終了した水を浴槽18内に戻
り管21から注入し、循環流路内の水が完全に浴槽18
内に排出できたところで、再度三方弁45、46を切換
え、バイパス路44を介した閉ループを形成し、今度は
電解槽26に通電を行い、残留塩素を生成することで、
循環流路の閉ループ内部の残留塩素濃度を循環流路内部
の有機物を分解・除去するのに十分な濃度まで上昇させ
ることが可能となり、循環流路の有機物除去効率を向上
させることができる。なお、電解槽26による残留塩素
の生成は、三方弁45、46を切換え、高温殺菌後の循
環流路内の水を浴槽18内に戻し、センサー30で水温
低下を検知し、水温が安定した時点つまり、循環流路内
の水温と浴槽18内の水温が同じになった時点で、再度
三方弁45、46を切換え、バイパス路44を介した閉
ループを形成した後、電解槽26に通電い残留塩素を生
成することで、生成した残留塩素の熱による分解を最小
にすることが可能となる。
【0041】また、電解槽26で残留塩素を生成し、閉
ループ内に付着する有機物の分解・除去を行った後、三
方弁45、46を切換え、浴槽18内に戻すと使用者が
塩素臭を感じる。そこで、電解槽26で残留塩素を生成
し、閉ループ内の有機物の分解・除去を行った後に、加
熱手段27に通電を行い、循環流路内の水温を上昇させ
ることで、水中の残留塩素は熱分解させるので水中から
消滅する。そして、水中の残留塩素がなくなった時点
で、三方弁45、46を切換え循環流路内の水を浴槽に
戻すことで入浴者が塩素臭を感じずに入浴ができる。
【0042】(実施例2)本発明の第2の実施例を図2
に基づいて説明する。実施例1との違いは給湯熱源19
と往き管20を結ぶ配管29に塩素化合物供給手段の電
解槽26を設けたことであり、実施例1と同一符号のも
のは同一構造を有し、説明は省略する。
【0043】次に動作を説明する。電解槽26及びヒー
ター27による高温殺菌と残留塩素による有機物の分解
・除去は三方弁45と三方弁46を切換え、バイパス路
44を介した閉ループを形成して行うので、この間の循
環流路の微生物膜の生成は抑制できる。しかし、浴槽1
8に配置した浴槽アダプタ43及び浴槽アダプタ43の
吐き出し口42から三方弁46までの戻り管21と吸い
込み口41から三方弁45までの往き管20には微生物
膜が生成されることになる。そこで開閉弁28を開き給
湯熱源19から70℃の湯を注湯することで、循環流路
22及び浴槽アダプタ43と浴槽アダプタ43までの往
き管20及び戻り管21も高温殺菌可能となる。その
後、制御手段34で給湯熱源19から注湯される水の温
度を下げ、電解槽26に通電を行い、残留塩素を含んだ
水を浴槽18まで送り込むことで、浴槽アダプタ43及
び浴槽アダプタ43の吸い込み口41から三方弁45ま
での往き管20及び吐き出し口42から三方弁46まで
の戻り管21の内部表面に付着する有機物の分解・除去
が可能となるので、浴槽アダプタ43及び循環流路22
全体の微生物膜の生成を抑制することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
かかる水浄化装置は、閉循環流路を形成して高温殺菌可
能とすることにより、細菌群が増殖しやすい濾過手段を
含む循環流路を高温殺菌できると同時に、塩素化合物供
給手段で水に残留塩素を生成し、この残留塩素で循環流
路の内部表面に付着する有機物を分解することで細菌の
栄養源となる有機物を除去可能であり、細菌の繁殖を抑
制することができるので、効果的な微生物膜の抑制が可
能となる。
【0045】また、請求項2にかかる水浄化装置は、凝
集手段により懸濁物質が大型化して凝集フロックが形成
され、下流に設けられた濾材により効果的に濾過され
る。したがって水中に存在する有機物質の除去が可能で
あり、水中の有機物質に塩素化合物供給手段で生成した
残留塩素が浪費されること無く、循環流路内部に付着し
た有機物質の除去に使用可能となるので、効率的な微生
物膜の抑制が可能となる。
【0046】また、請求項3にかかる水浄化装置は、濾
過手段内に蓄積した有機物を逆流洗浄により水浄化装置
外に排出するので、濾過手段内に堆積した有機物による
残留塩素の消費がなくなり、残留塩素による循環流路内
部の付着有機物の除去効果を向上させることができるの
で、効果的な微生物膜の抑制が可能となる。
【0047】また、請求項4にかかる水浄化装置は、浴
槽内に給湯手段からの高温の水を供給することで、浴槽
内の水温を上昇させることが可能なので、浴槽内の残留
塩素が熱分解され、使用者が塩素臭を感じることがなく
なる。
【0048】また、請求項6にかかる水浄化装置は、戻
り管及び往き管内部は給湯手段からの高温水により表面
に付着した微生物を高温殺菌できると同時に、塩素化合
物供給手段で生成した残留塩素により表面に存在し、微
生物の栄養となる有機物質を除去可能であるので効果的
に微生物膜の生成を抑制することができる。
【0049】また、請求項7にかかる水浄化装置は、加
熱手段による高温殺菌の時間帯以外で塩素化合物供給手
段で残留塩素を生成することで、残留塩素の熱分解を低
減することができる。よって、残留塩素による分解効果
の維持がかのうとなる。
【0050】また、請求項8にかかる水浄化装置は、循
環流路にバイパス路を介した閉ループを形成し、循環流
路の高温殺菌を行った後の水温の低下状況を温度検知手
段で感知し、水温が所定温度まで低下したことを検知し
た後に塩素化合物供給手段に通電をおこない、残留塩素
を生成させることで、生成した残留塩素の熱分解が減少
するので、循環流路の効果的な有機物除去が可能とな
り、微生物膜の生成の抑制効果を向上させることができ
る。
【0051】また、請求項9にかかる水浄化装置は、塩
素化合物供給手段で生成した残留塩素で閉循環流路内部
に付着する有機物を分解除去した後に、加熱手段で閉循
環流路内の水の加熱を行い、水中の残留塩素を熱分解刷
ることが可能となるので、閉循環流路内部の水を浴槽内
に戻しても使用者が塩素臭を感じることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における水浄化装置の構成図
【図2】本発明の実施例2における水浄化装置の構成図
【図3】従来の水浄化装置の構成図
【図4】電気分解により生成された塩素化合物で水の殺
菌を示すブロック図
【符号の説明】
18 浴槽 19 給湯熱源 20 往き管 21 戻り管 22 循環流路 23 循環手段 24 濾過手段 26 電解槽 27 ヒーター 31 逆洗手段 34 制御装置 38 凝集装置 41 吸い込み口 42 吐き出し口 43 浴槽アダプタ 44 バイパス路 45、46 三方弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/46 C02F 1/76 Z 1/463 F24H 9/00 W 1/465 B01D 35/02 J 1/76 C02F 1/46 102 F24H 1/00 302 F24H 1/00 602L 9/00 (72)発明者 藤井 優子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】往き管と戻り管からなる循環流路に水を循
    環する循環手段と、水に含まれる懸濁物質を濾過除去す
    る濾過手段と、電気分解により残留塩素を生成する塩素
    化合物供給手段と、水を加熱する加熱手段と、前記往き
    管と戻り管にそれぞれ連通する吸い込み口と吐き出し口
    を有する浴槽アダプターと、前記往き管と戻り管とを連
    通するバイパス路と、前記バイパス路の少なくとも一端
    に設けられた流路切換手段と、これらを制御する制御手
    段を設けて濾過手段を含む閉循環流路を形成可能とし、
    前記閉循環流路内の水を加熱手段で高温に加熱し殺菌を
    行う高温殺菌と前記閉循環流路内に付着する有機物を前
    記塩素化合物供給手段で生成した塩素化合物で分解除去
    可能に構成した水浄化装置。
  2. 【請求項2】濾過手段は水に含まれる懸濁物質を電気分
    解物質により凝集させる凝集手段と、凝集によって生成
    された凝集フロックを濾過する濾材を有する請求項1記
    載の水浄化装置。
  3. 【請求項3】濾過手段への懸濁物質の堆積による目詰ま
    りを濾過方向に対して逆方向から通水させることにより
    洗浄する逆洗手段を設けた請求項1ないし2のいずれか
    1項記載の水浄化装置。
  4. 【請求項4】循環流路に任意の温度の水を供給可能な給
    湯手段を備えた請求項1ないし3のいずれか1項記載の
    水浄化装置。
  5. 【請求項5】給湯手段は制御手段で注湯温度が制御可能
    な請求項4記載の水浄化装置。
  6. 【請求項6】逆流洗浄動作の後に、給湯手段から塩素化
    合物供給手段を通り、戻り管及び往き管側から注湯する
    請求項1ないし5のいずれか1項記載の水浄化装置。
  7. 【請求項7】閉循環流路を形成し、加熱手段で内部の水
    の加熱を行い殺菌する高温殺菌の動作時以外の時間帯に
    塩素化合物供給手段による残留塩素の生成を行う請求項
    1ないし6のいずれか1項記載の水浄化装置。
  8. 【請求項8】循環流路に水温の検知を行う水温検知手段
    を設けた請求項1ないし7のいずれか1項記載の水浄化
    装置。
  9. 【請求項9】塩素化合物供給手段で残留塩素を生成した
    水を加熱手段で加熱する請求項1ないし8のいずれか1
    項記載の水浄化装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100437308B1 (ko) * 2001-04-27 2004-06-25 산요덴키가부시키가이샤 수처리장치

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