JPH10310587A - テトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体の製造方法 - Google Patents
テトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体の製造方法Info
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- JPH10310587A JPH10310587A JP5723098A JP5723098A JPH10310587A JP H10310587 A JPH10310587 A JP H10310587A JP 5723098 A JP5723098 A JP 5723098A JP 5723098 A JP5723098 A JP 5723098A JP H10310587 A JPH10310587 A JP H10310587A
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Abstract
体を、高純度で、効率的かつ安価に製造することができ
る方法を提供する。 【解決手段】 一般式(1) 【化25】 (式中、R1 〜R10はそれぞれ独立してH、F、炭化水
素基またはアルコキシ基、かつ、該R1 〜R5 のうちの
少なくとも一つはF、該R6 〜R10のうちの少なくとも
一つはF;R11、R12はそれぞれ独立してヘテロ原子を
含む置換基を有していてもよい炭化水素基;Yは炭化水
素二価基;MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金属ま
たはアルカリ土類金属ハライド;nは2または3;mは
MがH、アルカリ金属またはアルカリ土類金属ハライド
である場合に1、アルカリ土類金属である場合に2)で
表されるテトラキス(フッ化アリール)ボレート・エー
テル錯体と、カチオン種発生化合物とを出発物質として
用い、一般式(3) 【化26】 (式中、R11、R12、Yは上記と同じ)で表されるエー
テル化合物を除去する。
Description
錯体重合反応に供されるメタロセン触媒(重合触媒)の
助触媒、また、光化学的活性化または電子ビーム照射に
よる、官能性ポリマーまたはモノマーの重合に供される
カチオン重合開始剤として有用な、テトラキス(フッ化
アリール)ボレート誘導体の製造方法、該テトラキス
(フッ化アリール)ボレート誘導体を製造するための中
間体として有用なテトラキス(フッ化アリール)ボレー
ト誘導体・エーテル錯体およびその製造方法、並びに、
テトラキス(フッ化アリール)ボレートの製造方法に関
するものである。
誘導体は、例えば、カチオン錯体重合反応に供されるメ
タロセン触媒(重合触媒)の活性を高める助触媒として
有用な化合物である。尚、メタロセン触媒は、ポリオレ
フィン重合用触媒として、近年、特に注目されている。
用いて調製したテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート・リチウムからテトラキス(フッ化アリール)
ボレート誘導体を製造する方法が知られている。
は、有機リチウム化合物とハロゲン化ホウ素とを用い
て、ペンタフルオロベンゼンからテトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート・リチウムを合成した後、該
化合物とN,N−ジメチルアニリン・塩酸塩とを反応さ
せる方法が開示されている。
(1)反応系の温度を−65℃以下に維持しなければな
らないので、特殊な設備が必要であると共に冷却に要す
る費用が嵩む;(2)高価な有機リチウム化合物(t−
ブチルリチウム)を用いなければならず、しかも、該化
合物は水等との反応により発火するおそれがあるので、
その取り扱いに危険を伴う;(3)高価なハロゲン化ホ
ウ素(三塩化ホウ素)を用いなければならず、しかも、
該化合物はガス状であり、強い腐食性を有するので、そ
の取り扱いが困難である;という問題点を有している。
従って、該公報に記載の方法は、工業的に実施すること
が困難である。
いて調製したテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート・マグネシウムハライドからテトラキス(フッ化
アリール)ボレート誘導体を製造する方法も知られてい
る。
は、グリニャール試薬であるペンタフルオロフェニルマ
グネシウムブロマイドと三フッ化ホウ素・ジエチルエー
テル錯体との反応によって得たテトラキス(ペンタフル
オロフェニル)ボレート・マグネシウムブロマイドと、
N,N−ジメチルアニリン・塩酸塩とを反応させて、
N,N−ジメチルアニリニウム・テトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレートを製造する方法が、開示され
ている。
反応後の溶液が、副生した水酸化マグネシウムによって
ゲル化する。従って、該溶液を濾過することが困難であ
り、また、該溶液からテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレート誘導体を単離することが困難である。
ール反応に由来する着色成分によってテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ボレート誘導体が着色するという
問題点も有している。さらに、上記米国特許の方法で
は、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート誘
導体を単離するためには、クロロホルム或いはジクロロ
エタン等の塩素系溶媒を用いて粗生成物を再結晶させる
必要がある。
の有機リチウム化合物或いはグリニャール試薬を用いて
調製したテトラキス(フッ化アリール)ボレートからテ
トラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体を製造する
方法は、テトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体
を高純度で、効率的かつ安価に製造することができない
という問題点を有している。
たものであり、その第1の目的は、テトラキス(フッ化
アリール)ボレート誘導体を高純度で、効率的かつ安価
に製造することができるテトラキス(フッ化アリール)
ボレート誘導体の製造方法を提供することにある。
化アリール)ボレートを高純度で製造することができる
テトラキス(フッ化アリール)ボレートの製造方法を提
供することにある。
化アリール)ボレート誘導体を製造するための中間体と
して有用であるだけでなく、カチオン錯体重合反応に供
されるメタロセン触媒(重合触媒)の助触媒としても有
用な新規物質であるテトラキス(フッ化アリール)ボレ
ート誘導体・エーテル錯体およびその製造方法を提供す
ることにある。
(フッ化アリール)ボレート誘導体・エーテル錯体から
テトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体を効率的
かつ安価に製造することができるテトラキス(フッ化ア
リール)ボレート誘導体の製造方法を提供することにあ
る。
的を達成するために鋭意検討した結果、特定のテトラキ
ス(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体と、一価
のカチオン種を発生する化合物とを出発物質とすること
により、テトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体
を高純度で、効率的かつ安価に製造することができるこ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。
R6 、R7 、R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素
原子、フッ素原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表
し、かつ、該R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ
素原子であり、該R6 〜R 10のうちの少なくとも一つは
フッ素原子であり、Z+ は一価のカチオン種を表し、n
は2または3である)で表されるテトラキス(フッ化ア
リール)ボレート誘導体の製造方法は、上記課題を解決
するために、一般式(1)
R6 、R7 、R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素
原子、フッ素原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表
し、かつ、該R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ
素原子であり、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つは
フッ素原子であり、R11、R12はそれぞれ独立してヘテ
ロ原子を含む置換基を有していてもよい炭化水素基を表
し、Yは炭化水素二価基を表し、Mは水素原子、アルカ
リ金属、アルカリ土類金属またはアルカリ土類金属ハラ
イドを表し、nは2または3であり、mはMが水素原
子、アルカリ金属またはアルカリ土類金属ハライドであ
る場合に1、アルカリ土類金属である場合に2である)
で表されるテトラキス(フッ化アリール)ボレート・エ
ーテル錯体と、一価のカチオン種を発生する化合物とを
出発物質とすることを特徴としている。
アリール)ボレート誘導体の製造方法は、上記課題を解
決するために、請求項1記載のテトラキス(フッ化アリ
ール)ボレート誘導体の製造方法において、一般式
(3)
テロ原子を含む置換基を有していてもよい炭化水素基を
表し、Yは炭化水素二価基を表す)で表されるエーテル
化合物を反応系外に除去する工程を含むことを特徴とし
ている。
アリール)ボレート誘導体の製造方法は、上記課題を解
決するために、請求項2記載のテトラキス(フッ化アリ
ール)ボレート誘導体の製造方法において、上記テトラ
キス(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体から上
記エーテル化合物を除去して一般式(4)
R6 、R7 、R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素
原子、フッ素原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表
し、かつ、該R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ
素原子であり、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つは
フッ素原子であり、Mは水素原子、アルカリ金属、アル
カリ土類金属またはアルカリ土類金属ハライドを表し、
nは2または3であり、mはMが水素原子、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属ハライドである場合に1、ア
ルカリ土類金属である場合に2である)で表されるテト
ラキス(フッ化アリール)ボレートを得た後、上記テト
ラキス(フッ化アリール)ボレートと、上記の一価のカ
チオン種を発生する化合物とを反応させることを特徴と
している。
アリール)ボレート誘導体の製造方法は、上記課題を解
決するために、請求項2記載のテトラキス(フッ化アリ
ール)ボレート誘導体の製造方法において、上記テトラ
キス(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体と、上
記の一価のカチオン種を発生する化合物とを反応させて
一般式(5)
R6 、R7 、R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素
原子、フッ素原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表
し、かつ、該R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ
素原子であり、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つは
フッ素原子であり、R11、R12はそれぞれ独立してヘテ
ロ原子を含む置換基を有していてもよい炭化水素基を表
し、Yは炭化水素二価基を表し、Z+ は一価のカチオン
種を表し、nは2または3である)で表されるテトラキ
ス(フッ化アリール)ボレート誘導体・エーテル錯体を
得た後、上記テトラキス(フッ化アリール)ボレート誘
導体・エーテル錯体から上記エーテル化合物を除去する
ことを特徴としている。
リール)ボレートと比較して容易に高純度に精製できる
前記一般式(1)で表されるテトラキス(フッ化アリー
ル)ボレート・エーテル錯体を出発物質とするので、前
記一般式(2)で表されるテトラキス(フッ化アリー
ル)ボレート誘導体を高純度で、効率的かつ安価に製造
することができる。
(4)で表されるテトラキス(フッ化アリール)ボレー
トの製造方法は、上記課題を解決するために、前記一般
式(1)で表されるテトラキス(フッ化アリール)ボレ
ート・エーテル錯体から前記一般式(3)で表されるエ
ーテル化合物を除去することを特徴としている。
リール)ボレートと比較して容易に高純度に精製できる
前記一般式(1)で表されるテトラキス(フッ化アリー
ル)ボレート・エーテル錯体を用いるので、従来の有機
リチウム化合物やグリニャール試薬から直接的に製造す
る方法と比較して、高純度のテトラキス(フッ化アリー
ル)ボレートを製造することができる。
(5)で表されるテトラキス(フッ化アリール)ボレー
ト誘導体・エーテル錯体の製造方法は、上記課題を解決
するために、前記一般式(1)で表されるテトラキス
(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体と、一価の
カチオン種を発生する化合物とを反応させることを特徴
としている。
リール)ボレート誘導体を製造するための中間体として
有用な新規物質である前記一般式(5)で表されるテト
ラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体・エーテル錯
体を製造することができる。
(フッ化アリール)ボレート誘導体・エーテル錯体は、
上記課題を解決するために、前記一般式(5)で表され
ることを特徴としている。
リール)ボレート誘導体を製造するための中間体として
有用な新規物質であるテトラキス(フッ化アリール)ボ
レート誘導体・エーテル錯体を提供することができる。
(2)で表されるテトラキス(フッ化アリール)ボレー
ト誘導体の製造方法は、上記課題を解決するために、前
記一般式(5)で表されるテトラキス(フッ化アリー
ル)ボレート誘導体・エーテル錯体から前記一般式
(3)で表されるエーテル化合物を除去することを特徴
としている。
されるテトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体・
エーテル錯体から前記一般式(2)で表されるテトラキ
ス(フッ化アリール)ボレート誘導体を効率的かつ安価
に製造することができる。
本発明にかかる製造方法に用いる前記一般式(1)で表
されるテトラキス(フッ化アリール)ボレート・エーテ
ル錯体(以下、単にテトラキス(フッ化アリール)ボレ
ート・エーテル錯体と記す)について説明する。
エーテル錯体は、前記一般式(4)で表されるテトラキ
ス(フッ化アリール)ボレートを、前記一般式(3)で
表されるエーテル化合物と反応させることにより調製さ
れる。
エーテル錯体の調製に用いる前記一般式(4)で表され
るテトラキス(フッ化アリール)ボレートは、式中、R
1 〜R10で示される置換基が、それぞれ独立して水素原
子、フッ素原子、炭化水素基またはアルコキシ基で構成
され、かつ、該R1 〜R5 で示される置換基のうちの少
なくとも一つがフッ素原子であり、該R6 〜R10で示さ
れる置換基のうちの少なくとも一つがフッ素原子であ
り、Mで示される置換基が水素原子、アルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、またはアルカリ土類金属ハライドで構
成され、nが2または3であり、mが、Mが水素原子、
アルカリ金属またはアルカリ土類金属ハライドである場
合に1、アルカリ土類金属である場合に2である化合物
である。
ール基、炭素数1〜12の直鎖状、枝分かれ鎖状、また
は環状のアルキル基、および、炭素数2〜12の直鎖
状、枝分かれ鎖状、または環状のアルケニル基等を示
す。尚、上記の炭化水素基は、本発明にかかる反応に対
して不活性な官能基をさらに有していてもよい。該官能
基としては、具体的には、例えば、メトキシ基、メチル
チオ基、N,N−ジメチルアミノ基、o−アニス基、p
−アニス基、トリメチルシリル基、ジメチル−t−ブチ
ルシリルオキシ基、トリフルオロメチル基等が挙げられ
る。
a で示される炭化水素基とは、具体的には、例えば、ア
リール基、炭素数1〜12の直鎖状、枝分かれ鎖状、ま
たは環状のアルキル基、および、炭素数2〜12の直鎖
状、枝分かれ鎖状、または環状のアルケニル基等を示
す。尚、上記の炭化水素基は、本発明にかかる反応に対
して不活性な官能基をさらに有していてもよい。
としては、具体的には、例えば、メトキシ基、エトキシ
基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキ
シ基、イソブトキシ基、 sec−ブトキシ基、t−ブトキ
シ基、シクロヘキシルオキシ基、アリルオキシ基、フェ
ノキシ基等が挙げられる。
ウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、上記のアル
カリ土類金属としては、カルシウム、バリウム等が挙げ
られ、上記のアルカリ土類金属ハライドとしては、マグ
ネシウムクロライド、マグネシウムブロマイド、マグネ
シウムヨーダイド等が挙げられる。
(フッ化アリール)ボレート(以下、単にテトラキス
(フッ化アリール)ボレートと記す)のうち、テトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・マグネシウム
ブロマイド、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート・リチウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート・ナトリウム、およびテトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート・カリウムが、特に好まし
い。
製造方法は、特に限定されるものではない。テトラキス
(フッ化アリール)ボレートのアルカリ土類金属ハライ
ドは、例えば、1)フッ化アリールマグネシウムハライ
ドとハロゲン化ホウ素とを、モル比4:1で反応させる
方法;2)フッ化アリールマグネシウムハライドとトリ
ス(フッ化アリール)ホウ素とを、モル比1:1で反応
させる方法;等により、容易に得ることができる。これ
ら方法におけるグリニャール反応の反応条件は、特に限
定されるものではない。
マグネシウムハライドは、グリニャール反応を行う際に
用いた溶媒に溶解した溶液の状態で得られる。該溶媒と
しては、具体的には、例えば、ジエチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール等
のエーテル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の
脂肪族炭化水素系溶媒;シクロペンタン、シクロヘキサ
ン等の脂環式炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン等の
芳香族炭化水素系溶媒;等が挙げられるが、特に限定さ
れるものではない。これら溶媒は、混合溶媒であっても
よい。尚、フッ化アリールマグネシウムハライドとハロ
ゲン化ホウ素とを反応させてテトラキス(フッ化アリー
ル)ボレート・マグネシウムハライドを製造した場合に
は、例えば、フッ化臭化マグネシウム等の副生したハロ
ゲン化マグネシウムが不純物として上記溶液に溶解して
いる。
ートの水素化合物、アルカリ金属塩および/またはアル
カリ土類金属塩は、1)上記のテトラキス(フッ化アリ
ール)ボレート・マグネシウムハライドをカルボン酸ア
ルカリ金属塩および/またはカルボン酸アルカリ土類金
属塩で処理する方法(の処理方法);2)上記のテト
ラキス(フッ化アリール)ボレート・マグネシウムハラ
イドを酸で処理する方法(の処理方法);3)上記の
テトラキス(フッ化アリール)ボレート・マグネシウム
ハライドを酸で処理した後、アルカリ金属水酸化物およ
び/またはアルカリ土類金属水酸化物で処理する方法
(の処理方法);4)上記のテトラキス(フッ化アリ
ール)ボレート・マグネシウムハライドを酸で処理した
後、カルボン酸アルカリ金属塩および/またはカルボン
酸アルカリ土類金属塩で処理する方法(の処理方
法);等により調製できる。
ン酸アルカリ金属塩としては、具体的には、例えば、ギ
酸ナトリウム、ギ酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カ
リウム、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カリウ
ム等の、飽和脂肪族モノカルボン酸のアルカリ金属塩;
シュウ酸一ナトリウム、シュウ酸二ナトリウム、シュウ
酸一カリウム、シュウ酸二カリウム、マロン酸一ナトリ
ウム、マロン酸二ナトリウム、マロン酸一カリウム、マ
ロン酸二カリウム、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二
ナトリウム、コハク酸一カリウム、コハク酸二カリウム
等の、飽和脂肪族ジカルボン酸のモノまたはジアルカリ
金属塩;アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、
メタクリル酸ナトリウム、メタクリル酸カリウム等の、
不飽和脂肪族モノカルボン酸のアルカリ金属塩;マレイ
ン酸一ナトリウム、マレイン酸二ナトリウム、マレイン
酸一カリウム、マレイン酸二カリウム、フマル酸一ナト
リウム、フマル酸二ナトリウム、フマル酸一カリウム、
フマル酸二カリウム等の、不飽和脂肪族ジカルボン酸の
モノまたはジアルカリ金属塩;安息香酸ナトリウム、安
息香酸カリウム等の、芳香族モノカルボン酸のアルカリ
金属塩;フタル酸一ナトリウム、フタル酸二ナトリウ
ム、フタル酸一カリウム、フタル酸二カリウム、イソフ
タル酸一ナトリウム、イソフタル酸二ナトリウム、イソ
フタル酸一カリウム、イソフタル酸二カリウム、テレフ
タル酸一ナトリウム、テレフタル酸二ナトリウム、テレ
フタル酸一カリウム、テレフタル酸二カリウム等の、芳
香族ジカルボン酸のモノまたはジアルカリ金属塩;等が
挙げられるが、特に限定されるものではない。尚、本発
明においては、カルボン酸アルカリ金属塩に、炭酸リチ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩も含まれることとす
る。
ン酸アルカリ土類金属塩としては、具体的には、例え
ば、ギ酸カルシウム、ギ酸バリウム、酢酸カルシウム、
酢酸バリウム、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸
バリウム等の、飽和脂肪族モノカルボン酸のアルカリ土
類金属塩;シュウ酸カルシウム、シュウ酸バリウム、マ
ロン酸カルシウム、マロン酸バリウム、コハク酸カルシ
ウム、コハク酸バリウム等の、飽和脂肪族ジカルボン酸
のアルカリ土類金属塩;アクリル酸カルシウム、アクリ
ル酸バリウム、メタクリル酸カルシウム、メタクリル酸
バリウム等の、不飽和脂肪族モノカルボン酸のアルカリ
土類金属塩;マレイン酸カルシウム、マレイン酸バリウ
ム、フマル酸カルシウム、フマル酸バリウム等の、不飽
和脂肪族ジカルボン酸のアルカリ土類金属塩;安息香酸
カルシウム、安息香酸バリウム等の、芳香族モノカルボ
ン酸のアルカリ土類金属塩;フタル酸カルシウム、フタ
ル酸バリウム、イソフタル酸カルシウム、イソフタル酸
バリウム、テレフタル酸カルシウム、テレフタル酸バリ
ウム等の、芳香族ジカルボン酸のアルカリ土類金属塩;
等が挙げられるが、特に限定されるものではない。尚、
本発明においては、カルボン酸アルカリ土類金属塩に、
炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の炭酸塩も含まれるこ
ととする。但し、本発明においては、カルボン酸アルカ
リ土類金属塩にカルボン酸マグネシウム塩は含まれない
こととする。
ルボン酸アルカリ土類金属塩(以下、両者を総称する場
合にはカルボン酸塩と記す)は、一種類のみを用いても
よく、また、二種類以上を併用してもよい。上記例示の
カルボン酸塩のうち、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、コハク酸二ナトリウ
ム、酢酸バリウムがより好ましい。カルボン酸塩の使用
量は、テトラキス(フッ化アリール)ボレート・マグネ
シウムハライドに対して1当量以上であればよく、特に
限定されるものではない。また、カルボン酸アルカリ金
属塩とカルボン酸アルカリ土類金属塩とを併用する場合
における両者の割合は、特に限定されるものではない。
としては、具体的には、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リ
ン酸、炭酸等の無機酸;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シ
ュウ酸、マロン酸、コハク酸等の有機酸;が挙げられる
が、特に限定されるものではない。
また、二種類以上を併用してもよい。上記例示の酸のう
ち、塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、マロン酸がよ
り好ましい。酸の使用量は、テトラキス(フッ化アリー
ル)ボレート・マグネシウムハライドを製造する際に用
いた(反応系に仕込んだ)マグネシウムに対して1当量
以上であればよく、特に限定されるものではない。ま
た、無機酸と有機酸とを併用する場合における両者の割
合は、特に限定されるものではない。
属水酸化物としては、具体的には、例えば、水酸化リチ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ
る。また、の処理方法に用いられるアルカリ土類金属
水酸化物としては、具体的には、例えば、水酸化カルシ
ウム、水酸化バリウム等が挙げられる。但し、本発明に
おいては、アルカリ土類金属水酸化物に水酸化マグネシ
ウムは含まれないこととする。
リ土類金属水酸化物(以下、両者を総称する場合には水
酸化物と記す)は、一種類のみを用いてもよく、また、
二種類以上を併用してもよい。水酸化物の使用量は、テ
トラキス(フッ化アリール)ボレート・マグネシウムハ
ライドに対して1当量以上であればよく、特に限定され
るものではない。また、アルカリ金属水酸化物とアルカ
リ土類金属水酸化物とを併用する場合における両者の割
合は、特に限定されるものではない。
マグネシウムハライドをカルボン酸塩で処理する場合
(の処理方法)には、テトラキス(フッ化アリール)
ボレート・マグネシウムハライドとカルボン酸塩とを混
合・撹拌すればよい。また、酸で処理する場合(の処
理方法)には、テトラキス(フッ化アリール)ボレート
・マグネシウムハライドと酸とを混合・撹拌すればよ
い。また、酸で処理した後、水酸化物で処理する場合
(の処理方法)には、酸を分離・除去した後、水酸化
物を混合・撹拌すればよい。さらに、酸で処理した後、
カルボン酸塩で処理する場合(の処理方法)には、酸
を分離・除去した後、カルボン酸塩を混合・撹拌すれば
よい。
マグネシウムハライドの溶液と、上記カルボン酸塩や
酸、水酸化物とを混合する方法は、特に限定されるもの
ではない。カルボン酸塩、酸および水酸化物は、そのま
まの状態(固体または液体)でテトラキス(フッ化アリ
ール)ボレート・マグネシウムハライドの溶液と混合し
てもよく、或いは、必要に応じて溶液の状態で混合して
もよい。
とする場合において好適に用いられる溶媒としては、具
体的には、例えば、水;ジエチルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール等のエー
テル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族
炭化水素系溶媒;シクロペンタン、シクロヘキサン等の
脂環式炭化水素系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル等のエ
ステル系溶媒;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素
系溶媒;メチルアルコール、エチルアルコール等のアル
コール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン系溶媒;等が挙げられるが、特に限定されるものでは
ない。これら溶媒は、一種類のみを用いてもよく、ま
た、二種類以上を併用してもよい。
法、および、混合順序は、特に限定されるものではな
い。例えば、テトラキス(フッ化アリール)ボレート・
マグネシウムハライドの溶液に、カルボン酸塩や酸、水
酸化物を混合してもよく、または、カルボン酸塩や酸、
水酸化物に、テトラキス(フッ化アリール)ボレート・
マグネシウムハライドの溶液を混合してもよい。
マグネシウムハライドの溶液と、カルボン酸塩や酸、水
酸化物とを混合・撹拌する際の温度並びに時間、即ち、
処理条件は、特に限定されるものではない。上記〜
の処理方法においては、テトラキス(フッ化アリール)
ボレート・マグネシウムハライドの溶液と、カルボン酸
塩や酸、水酸化物とを混合した後、室温で所定時間、撹
拌することにより、テトラキス(フッ化アリール)ボレ
ート・マグネシウムハライドを容易に処理することがで
きる。また、酸で処理した後、水酸化物またはカルボン
酸塩で処理する場合において、酸を分離・除去する方法
は、特に限定されるものではない。酸は、例えば分液
(油水分離)等の簡単な操作を行うことにより、テトラ
キス(フッ化アリール)ボレートのアルカリ金属塩およ
び/またはアルカリ土類金属塩の溶液と分離することが
できる。処理後、テトラキス(フッ化アリール)ボレー
トのアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩
は、溶媒に溶解した溶液の状態で得られる。
トのアルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩
の溶液にカルボン酸塩や酸、水酸化物が含まれている場
合には、必要に応じて洗浄等を行って、これらカルボン
酸塩や酸、水酸化物を除去すればよい。また、カルボン
酸塩や酸、水酸化物、或いはこれらの溶液にテトラキス
(フッ化アリール)ボレートのアルカリ金属塩および/
またはアルカリ土類金属塩が含まれている場合には、必
要に応じて抽出等を行って、テトラキス(フッ化アリー
ル)ボレートのアルカリ金属塩および/またはアルカリ
土類金属塩を回収すればよい。さらに、テトラキス(フ
ッ化アリール)ボレートのアルカリ金属塩および/また
はアルカリ土類金属塩の溶液に水が含まれている場合に
は、必要に応じて無水硫酸マグネシウム等の乾燥剤を該
溶液に添加して、除去(乾燥)すればよい。
エーテル錯体の調製に用いる前記一般式(3)で表され
るエーテル化合物は、式中、R11、R12で示される置換
基が、それぞれ独立してヘテロ原子を含む置換基を有し
ていてもよい炭化水素基で構成され、Yで示される置換
基が炭化水素二価基で構成される化合物である。
えば、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ベ
ンジル基等が挙げられるが、炭素数1〜10のアルキル
基、およびアリール基が特に好ましい。上記ヘテロ原子
を含む置換基としては、具体的には、例えば、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、シクロアルキルオキシ基、ア
シルオキシ基等の酸素原子を含む置換基;ジアルキルア
ミノ基等の窒素原子を含む置換基;アルキルチオ基、ア
リールチオ基等の硫黄原子を含む置換基;等が挙げられ
る。
つの酸素原子を結合する炭素鎖の長さが炭素数1〜6の
アルキレン基、即ち、置換基を有していてもよいメチレ
ン基、置換基を有していてもよいエチレン基、置換基を
有していてもよいトリメチレン基、置換基を有していて
もよいテトラメチレン基、置換基を有していてもよいペ
ンタメチレン基、置換基を有していてもよいヘキサメチ
レン基からなる群より選ばれる1種の二価基が好まし
い。さらに、これら二価基における置換基は、炭素数1
〜6のアルキル基であるのが好ましい。
物(以下、多官能エーテルと称する)の種類としては、
1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタ
ン;エチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、エ
チレングリコールジイソプロピルエーテル、エチレング
リコールジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコール
ジイソブチルエーテル、エチレングリコールジ−sec −
ブチルエーテル、エチレングリコールジ−t−ブチルエ
ーテル、エチレングリコールジペンチルエーテル、エチ
レングリコールジネオペンチルエーテル、エチレングリ
コールジヘキシルエーテル、エチレングリコールジヘプ
チルエーテル、エチレングリコールジオクチルエーテ
ル、エチレングリコールジノニルエーテル、エチレング
リコールジデシルエーテル等のエチレングリコールジア
ルキルエーテル;エチレングリコールジシクロプロピル
エーテル、エチレングリコールジシクロブチルエーテ
ル、エチレングリコールジシクロペンチルエーテル、エ
チレングリコールジシクロヘキシルエーテル、エチレン
グリコールジヘプチルエーテル、エチレングリコールジ
シクロオクチルエーテル、エチレングリコールジシクロ
ノニルエーテル、エチレングリコールジシクロデシルエ
ーテル等のエチレングリコールジシクロアルキルエーテ
ル;エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレ
ングリコールメチルイソプロピルエーテル、エチレング
リコールメチルブチルエーテル等の非対称エチレングリ
コールメチルアルキルエーテル;ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエー
テル、ジエチレングリコールジイソプロピルエーテル、
ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレング
リコールジぺンチルエーテル、ジエチレングリコールジ
ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールジヘプチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジオクチルエーテル、ジ
エチレングリコールジノニルエーテル、ジエチレングリ
コールジデシルエーテル等のジエチレングリコールジア
ルキルエーテル;トリエチレングリコールジメチルエー
テル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリ
エチレングリコールジイソプロピルエーテル、トリエチ
レングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコ
ールジペンチルエーテル、トリエチレングリコールジヘ
キシルエーテル、トリエチレングリコールジヘプチルエ
ーテル、トリエチレングリコールジオクチルエーテル、
トリエチレングリコールジノニルエーテル、トリエチレ
ングリコールジデシルエーテル等のトリエチレングリコ
ールジアルキルエーテル;ジエチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテルメタクリレート等の、アシルオキシ基を有
するエチレングリコールジアルキルエーテル;エチレン
グリコールジ−2−メチルチオエチルエーテル等の、ア
ルキルチオ基を有するエチレングリコールジアルキルエ
ーテル;エチレングリコールジ−2−ジメチルアミノエ
チルエーテル等の、ジアルキルアミノ基を有するエチレ
ングリコールジアルキルエーテル;エチレングリコール
ジフェニルエーテル等のエチレングリコールジアリール
エーテル;ジエチレングリコールジフェニルエーテル等
のジエチレングリコールジアリールエーテル;トリエチ
レングリコールジフェニルエーテル等のトリエチレング
リコールジアリールエーテル;エチレングリコールジベ
ンジルエーテル;等が挙げられる。
純度のテトラキス(フッ化アリール)ボレートに容易に
変換でき、また、工業的に入手が可能であり、安価であ
ることから、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエ
トキシエタン、および、ジエチレングリコールジメチル
エーテルが特に好ましい。
るものではないが、テトラキス(フッ化アリール)ボレ
ートと多官能エーテルとがモル比1:1以上で錯体を形
成することから、テトラキス(フッ化アリール)ボレー
トに対して等モル以上であることが好ましい。
キス(フッ化アリール)ボレートと多官能エーテルとを
反応させる方法は、特に限定されるものではないが、溶
媒中でテトラキス(フッ化アリール)ボレートと多官能
エーテルとを混合する方法が好適である。
機合成に使用される溶媒であれば使用可能であり、特に
限定されるものではないが、脂肪族炭化水素系溶媒、脂
環式炭化水素系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶
媒、エステル系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、エーテル
系溶媒等の有機溶媒、および、水が挙げられる。これら
溶媒は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上
を混合して用いてもよい。
ッ化アリール)ボレート・エーテル錯体の溶解度が比較
的低い溶媒、即ち、ジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル、ジブチルエーテル、アニソール等のエーテル
系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化
水素系溶媒;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環
式炭化水素系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステ
ル系溶媒;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶
媒が、特に好ましい。これらの溶媒を用いることによ
り、テトラキス(フッ化アリール)ボレート・エーテル
錯体を結晶として容易に析出させることができ、溶液か
らの分離が容易となる。
エーテル錯体の溶解度が高い溶媒、例えば、メチルアル
コール、エチルアルコール等のアルコール系溶媒、或い
は、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒を
用いた場合には、テトラキス(フッ化アリール)ボレー
ト・エーテル錯体を形成させた後、そのままでは結晶が
析出しないので、これら溶媒を留去すればよい。尚、ニ
トロメタンやアセトニトリル等の極性溶媒は、多官能エ
ーテルよりも配位力が強く、エーテル錯体の形成を阻害
するので、好ましくない。
ないが、テトラキス(フッ化アリール)ボレート・エー
テル錯体のみを結晶として析出させて反応系外に取り出
す場合には、テトラキス(フッ化アリール)ボレートが
溶媒に全て溶解する量であることが好ましい。これによ
り、着色成分や副生塩を含むテトラキス(フッ化アリー
ル)ボレートを用いて錯体を形成させたときに、着色成
分や副生塩が反応系内に留まるため、濾過等の操作によ
って着色の無い高純度のテトラキス(フッ化アリール)
ボレート・エーテル錯体が得られる。
ール)ボレートが全て溶解しない量の溶媒であってもよ
く、例えば、懸濁状態で反応を行っても錯体化を進行さ
せることができる。この場合には、テトラキス(フッ化
アリール)ボレートを、懸濁状態で多官能エーテルと反
応させ、その結果生成したテトラキス(フッ化アリー
ル)ボレート・エーテル錯体を、濾過等の方法で反応系
外に取り出せばよい。取り出したテトラキス(フッ化ア
リール)ボレート・エーテル錯体が着色成分や副生塩等
の不純物を含んでいる場合には、これら不純物を溶解す
る適当な溶媒(例えば、エーテル系溶媒)で洗浄するの
が、好ましい。これにより、着色の無い高純度のテトラ
キス(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体が得ら
れる。
テル中でテトラキス(フッ化アリール)ボレートと多官
能エーテルとを反応させ、テトラキス(フッ化アリー
ル)ボレート・エーテル錯体を形成させた後に、錯体を
形成しなかった分の多官能エーテルを留去してもよい。
この場合には、得られた生成物が着色成分や副生塩等の
不純物を含んでいる場合には、これら不純物を溶解する
適当な溶媒(例えば、エーテル系溶媒)で洗浄するのが
好ましい。
ートと多官能エーテルとの混合の方法および順序は何ら
制限されるものではない。混合方法としては、例えば、
テトラキス(フッ化アリール)ボレートの溶液に多官能
エーテルを加える方法;或いは、多官能エーテルにテト
ラキス(フッ化アリール)ボレートの溶液を加える方
法;等が挙げられる。
が、多官能エーテルの沸点以下であることが好ましく、
さらに、溶媒を使用する場合には、該溶媒の沸点以下で
あることが好ましい。
ートと多官能エーテルとの反応は非常に速く、混合律速
であるが、生成した錯体が成長して析出してくる迄の時
間が必要である。従って、反応時間は、生成した錯体が
成長して析出してくる迄の時間以上となるように、適宜
設定すれば良い。さらに、反応圧力は、常圧、減圧、加
圧の何れであってもよい。
化アリール)ボレート・エーテル錯体が得られる。上記
テトラキス(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体
は、着色成分や副生塩等の不純物を含んでいる場合に
は、これら不純物を溶解する適当な溶媒(例えば、エー
テル系溶媒)で洗浄することによって、容易に高純度に
精製できるので、テトラキス(フッ化アリール)ボレー
ト誘導体の出発物質として優れている。
るテトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体(以
下、単にテトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体
と記す)の製造方法は、テトラキス(フッ化アリール)
ボレート・エーテル錯体と、カチオン種発生化合物とを
出発物質とする方法である。また、上記の方法は、多官
能エーテルを反応系外に除去する工程を含んでいる。
る化合物(以下、カチオン種発生化合物と記す)は、後
述する反応溶媒中において一価のカチオン種を発生し、
かつ、テトラキス(フッ化アリール)ボレート・エーテ
ル錯体またはテトラキス(フッ化アリール)ボレート
(以下、両者を総称する場合にはテトラキス(フッ化ア
リール)ボレート化合物と記す)との反応性を有する化
合物であればよい。
一価のカチオン種としては、具体的には、例えば、n−
ブチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチ
ルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、トリイソプ
ロピルアンモニウム、トリ−n−ブチルアンモニウム、
テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウ
ム、テトラ−n−ブチルアンモニウム等のアンモニウム
陽イオン;アニリニウム、N−メチルアニリニウム、
N,N−ジメチルアニリニウム、N,N−ジエチルアニ
リニウム、N,N−ジフェニルアニリニウム、N,N,
N−トリメチルアニリニウム等のアニリニウム陽イオ
ン;ピリジニウム、N−メチルピリジニウム、N−ベン
ジルピリジニウム等のピリジニウム陽イオン;キノリニ
ウム、イソキノリニウム等のキノリニウム陽イオン;ジ
メチルフェニルフォスフォニウム、トリフェニルフォス
フォニウム、テトラエチルフォスフォニウム、テトラフ
ェニルフォスフォニウム等のフォスフォニウム陽イオ
ン;トリメチルスルフォニウム、トリフェニルスルフォ
ニウム等のスルフォニウム陽イオン;ジフェニルヨード
ニウム、ジ−4−メトキシフェニルヨードニウム等のヨ
ードニウム陽イオン;トリフェニルカルベニウム、トリ
−4−メトキシフェニルカルベニウム等のカルベニウム
陽イオン;アルカリ金属並びにアルカリ土類金属以外の
金属の一価陽イオン;等が挙げられるが、特に限定され
るものではない。
オン、テトラアルキルアンモニウム陽イオン、ジアルキ
ルアニリニウム陽イオン、アルキルピリジニウム陽イオ
ン、テトラアルキルフォスフォニウム陽イオン、テトラ
アリールフォスフォニウム陽イオン、ジアリールヨード
ニウム陽イオンがより好ましい。尚、一価のカチオン種
と対になるべきアニオン種は、特に限定されるものでは
ない。
は、例えば、トリ−n−ブチルアミン・塩酸塩、N,N
−ジメチルアニリン・塩酸塩、N,N−ジメチルアニリ
ン・硫酸塩、塩化テトラメチルアンモニウム等の第四ア
ンモニウム化合物;ピリジン・塩酸塩、キノリン・塩酸
塩、ヨウ化−N−メチルピリジン、ヨウ化−N−メチル
キノリン等の含窒素芳香族複素環化合物;臭化テトラ−
n−ブチルフォスフォニウム、臭化テトラフェニルフォ
スフォニウム等の第四フォスフォニウム化合物;ヨウ化
トリメチルスルフォニウム等のスルフォニウム化合物;
塩化ジフェニルヨードニウム等のヨードニウム化合物;
トリチルクロライド等のカルベニウム化合物;等が挙げ
られる。
塩は、一価のカチオン種としてN,N−ジメチルアニリ
ニウム陽イオンを発生する。尚、この場合のアニオン種
は塩素イオンである。
定されるものではなく、テトラキス(フッ化アリール)
ボレート化合物に対して、0.8当量以上であればよ
い。
オン種発生化合物を反応溶媒中で反応させる。上記の反
応溶媒としては、具体的には、例えば、水;ジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、
アニソール等のエーテル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;シクロペンタン、
シクロヘキサン等の脂環式炭化水素系溶媒;酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル系溶媒;ベンゼン、トルエ
ン等の芳香族炭化水素系溶媒;メチルアルコール、エチ
ルアルコール等のアルコール系溶媒;アセトン、メチル
エチルケトン等のケトン系溶媒;等が挙げられるが、特
に限定されるものではない。これら反応溶媒は、一種類
のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよ
い。
ル)ボレート誘導体の製造方法としては、具体的には、
テトラキス(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体
から多官能エーテルを除去して、テトラキス(フッ化ア
リール)ボレートを得た後、上記テトラキス(フッ化ア
リール)ボレートと、カチオン種発生化合物とを反応さ
せる第1の製造方法と、テトラキス(フッ化アリール)
ボレート・エーテル錯体とカチオン種発生化合物とを反
応させて、テトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導
体・エーテル錯体を得た後、上記テトラキス(フッ化ア
リール)ボレート誘導体・エーテル錯体から多官能エー
テルを除去する第2の製造方法とがある。
(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体から多官能
エーテルを除去する第1の工程は、反応容器中でテトラ
キス(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体を加熱
して、多官能エーテルを反応容器外へ留出させる方法に
よって行うことが望ましい。
ール)ボレート・エーテル錯体から多官能エーテルが除
去される温度であればよく、特に限定されるものではな
いが、40℃以上であることがより好ましく、40℃〜
200℃の範囲内であることがさらに好ましい。また、
加熱時間は、特に限定されるものではない。
ためには、反応容器内の温度を、反応容器内の圧力にお
ける多官能エーテルの沸点よりも高い温度にする必要が
ある。そのため、必要に応じて、反応容器内を減圧して
もよい。これにより、比較的低温で多官能エーテルを留
出させることができる。
(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体を溶媒中に
溶解させた溶液状態で用いてもよく、また、溶媒中に懸
濁させた懸濁状態で用いてもよい。
(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体から多官能
エーテルを除去する第1の工程は、単独で実施すれば、
つまり、第2の工程を実施しなければ、テトラキス(フ
ッ化アリール)ボレートの製造方法となる。上記方法に
よれば、テトラキス(フッ化アリール)ボレートを、高
純度で、効率的かつ安価に製造することができる。
キス(フッ化アリール)ボレートと、カチオン種発生化
合物とを反応させる第2の工程は、前記の反応溶媒中で
行われる。
溶液を用いて反応を行う場合には、反応溶媒(或いはそ
の一部)として、テトラキス(フッ化アリール)ボレー
トが溶解している溶媒を用いることができる。従って、
前記第1の工程で得られるテトラキス(フッ化アリー
ル)ボレートの溶液から該化合物を単離しなくとも、該
溶液を用いて、テトラキス(フッ化アリール)ボレート
誘導体を製造することができる。
と、カチオン種発生化合物とを混合する方法としては、
具体的には、例えば、反応溶媒にテトラキス(フッ化ア
リール)ボレートおよびカチオン種発生化合物を混合す
る方法;テトラキス(フッ化アリール)ボレートの溶液
に、カチオン種発生化合物またはその溶液を混合する方
法;カチオン種発生化合物の溶液に、テトラキス(フッ
化アリール)ボレートまたはその溶液を混合する方法;
等が挙げられるが、特に限定されるものではない。テト
ラキス(フッ化アリール)ボレートの溶液に、カチオン
種発生化合物の溶液を混合する場合、並びに、カチオン
種発生化合物の溶液に、テトラキス(フッ化アリール)
ボレートの溶液を混合する場合には、添加する側の溶液
を滴下することがより好ましい。
カチオン種発生化合物との反応における、反応温度並び
に反応時間、即ち、反応条件は、特に限定されるもので
はない。本発明にかかる製造方法においては、テトラキ
ス(フッ化アリール)ボレートとカチオン種発生化合物
とを反応溶媒に溶解させてなる反応液を、室温で所定時
間、撹拌することにより、反応を容易に進行させること
ができる。従って、目的物であるテトラキス(フッ化ア
リール)ボレート誘導体を簡単に得ることができる。
レートがテトラキス(フッ化アリール)ボレートのアル
カリ金属塩、またはテトラキス(フッ化アリール)ボレ
ートのアルカリ土類金属塩であり、カチオン種発生化合
物がN,N−ジメチルアニリン・塩酸塩である場合に
は、両者の反応によって、目的物であるN,N−ジメチ
ルアニリニウム・テトラキス(フッ化アリール)ボレー
トが得られると共に、塩化ナトリウム等のアルカリ金属
塩化物、または塩化カルシウム等のアルカリ土類金属塩
化物が副生される。これらアルカリ金属塩化物またはア
ルカリ土類金属塩化物は、例えば、分液・濾過・洗浄等
の操作を行うことにより、N,N−ジメチルアニリニウ
ム・テトラキス(フッ化アリール)ボレートの溶液から
簡単に分離・除去することができる。また、反応溶媒が
水の場合には、N,N−ジメチルアニリニウム・テトラ
キス(フッ化アリール)ボレートを濾過し、水で洗浄す
ることによって簡単に除去できる。
ル)ボレートがテトラキス(フッ化アリール)ボレート
・マグネシウムハライドであり、カチオン種発生化合物
がN,N−ジメチルアニリン・塩酸塩である場合には、
両者の反応によって、目的物であるN,N−ジメチルア
ニリニウム・テトラキス(フッ化アリール)ボレートが
得られると共に、臭化塩化マグネシウム等のマグネシウ
ムハロゲン化物が副生される。
液、濾過、洗浄等の操作を行うことにより、N,N−ジ
メチルアニリニウム・テトラキス(フッ化アリール)ボ
レートから簡単に分離・除去することができる。具体的
には、例えば、臭化塩化マグネシウムは、塩酸等の酸性
水溶液で洗浄することによって、或いは、塩酸過剰の
N,N−ジメチルアニリン・塩酸塩を用いて反応を行っ
た後に水で洗浄することによって、簡単に分離・除去す
ることができる。
レート誘導体は、例えば分液や濾過等の簡単な操作を行
った後、必要に応じて反応溶媒の除去(留去)等の簡単
な操作を行うことにより、結晶として容易に単離・精製
することができる。
キス(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体と、カ
チオン種発生化合物とを反応させる第1の工程は、前記
の反応溶媒中で行われる。
エーテル錯体と、カチオン種発生化合物とを混合する方
法としては、具体的には、例えば、反応溶媒にテトラキ
ス(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体およびカ
チオン種発生化合物を混合する方法;テトラキス(フッ
化アリール)ボレート・エーテル錯体の溶液に、カチオ
ン種発生化合物またはその溶液を混合する方法;カチオ
ン種発生化合物の溶液に、テトラキス(フッ化アリー
ル)ボレート・エーテル錯体またはその溶液を混合する
方法;等が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。テトラキス(フッ化アリール)ボレート・エーテル
錯体の溶液に、カチオン種発生化合物の溶液を混合する
場合、並びに、カチオン種発生化合物の溶液に、テトラ
キス(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体の溶液
を混合する場合には、添加する側の溶液を滴下すること
がより好ましい。
エーテル錯体とカチオン種発生化合物との反応におけ
る、反応温度並びに反応時間、即ち、反応条件は、特に
限定されるものではない。本発明にかかる製造方法にお
いては、テトラキス(フッ化アリール)ボレート・エー
テル錯体とカチオン種発生化合物とを反応溶媒に溶解ま
たは懸濁させてなる反応液を、沸点以下で所定時間、撹
拌することにより、反応を容易に進行させることができ
る。従って、目的物であるテトラキス(フッ化アリー
ル)ボレート誘導体・エーテル錯体を簡単に得ることが
できる。
レート・エーテル錯体がテトラキス(フッ化アリール)
ボレート・アルカリ金属塩・エーテル錯体、またはテト
ラキス(フッ化アリール)ボレート・アルカリ土類金属
塩・エーテル錯体であり、カチオン種発生化合物がN,
N−ジメチルアニリン・塩酸塩である場合には、両者の
反応によって、目的物であるN,N−ジメチルアニリニ
ウム・テトラキス(フッ化アリール)ボレート・エーテ
ル錯体が得られると共に、塩化ナトリウム等のアルカリ
金属塩化物、または塩化カルシウム等のアルカリ土類金
属塩化物が副生される。これらアルカリ金属塩化物また
はアルカリ土類金属塩化物は、例えば、分液・濾過・洗
浄等の操作を行うことにより、N,N−ジメチルアニリ
ニウム・テトラキス(フッ化アリール)ボレート・エー
テル錯体の溶液から簡単に分離・除去することができ
る。具体的には、例えば、アルカリ金属塩化物は、水で
洗浄することによって簡単に分離・除去することができ
る。
ル)ボレート・エーテル錯体がテトラキス(フッ化アリ
ール)ボレート・マグネシウムハライド・エーテル錯体
であり、カチオン種発生化合物がN,N−ジメチルアニ
リン・塩酸塩である場合には、両者の反応によって、目
的物であるN,N−ジメチルアニリニウム・テトラキス
(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体が得られる
と共に、臭化塩化マグネシウム等のマグネシウムハロゲ
ン化物が副生される。
液、濾過、洗浄等の操作を行うことにより、N,N−ジ
メチルアニリニウム・テトラキス(フッ化アリール)ボ
レート・エーテル錯体から簡単に分離・除去することが
できる。具体的には、例えば、臭化塩化マグネシウム
は、塩酸等の酸性水溶液で洗浄することによって、或い
は、塩酸過剰のN,N−ジメチルアニリン・塩酸塩を用
いて反応を行った後に水で洗浄することによって、簡単
に分離・除去することができる。
レート誘導体・エーテル錯体は、例えば分液や濾過等の
簡単な操作を行った後、必要に応じて反応溶媒の除去
(留去)等の簡単な操作を行うことにより、結晶として
容易に単離・精製することができる。
発生化合物を反応させる第1の工程は、単独で実施すれ
ば、つまり、第2の工程を実施しなければ、テトラキス
(フッ化アリール)ボレート誘導体・エーテル錯体の製
造方法となる。上記方法によれば、テトラキス(フッ化
アリール)ボレート誘導体を製造するための中間体とし
て有用なテトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体
・エーテル錯体を、高純度で、効率的かつ安価に製造す
ることができる。
(フッ化アリール)ボレート誘導体・エーテル錯体から
多官能エーテルを除去する第2の工程は、反応容器中で
テトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体・エーテ
ル錯体を加熱して、多官能エーテルを反応容器外へ留出
させる方法によって行うことが望ましい。
ール)ボレート誘導体・エーテル錯体から多官能エーテ
ルが除去される温度であればよく、特に限定されるもの
ではないが、40℃以上であることがより好ましく、4
0℃〜200℃の範囲内であることがさらに好ましい。
また、加熱時間は、特に限定されるものではない。
ためには、反応容器内の温度を、反応容器内の圧力にお
ける多官能エーテルの沸点よりも高い温度にする必要が
ある。そのため、必要に応じて、反応容器内を減圧して
もよい。これにより、比較的低温で多官能エーテルを留
出させることができる。
(フッ化アリール)ボレート誘導体・エーテル錯体を、
溶媒中に溶解させた溶液状態で用いてもよく、また、溶
媒中に懸濁させた懸濁状態で用いてもよい。
導体・エーテル錯体を溶液状態で用いる場合には、溶媒
(或いはその一部)として、テトラキス(フッ化アリー
ル)ボレートが溶解している溶媒を用いることができ
る。従って、前記第1の工程で得られるテトラキス(フ
ッ化アリール)ボレート誘導体・エーテル錯体の溶液か
ら該エーテル錯体を単離しなくとも、該溶液を用いて、
テトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体を製造す
ることができる。
テルを除去する第2の工程は、単独で実施すれば、つま
り、第1の工程を実施しなければ、テトラキス(フッ化
アリール)ボレート誘導体・エーテル錯体から、テトラ
キス(フッ化アリール)ボレート誘導体を、高純度で、
効率的かつ安価に製造することができるテトラキス(フ
ッ化アリール)ボレート誘導体の製造方法となる。
説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるもの
ではない。実施例中に示したNMR(核磁気共鳴)スペ
クトルデータは、 1H−NMRの場合にはテトラメチル
シラン(TMS)を標準物質として測定し、19F−NM
Rの場合にはトリフルオロ酢酸を標準物質として測定し
た。そして、標準物質のシグナルを0ppmとした。
置および撹拌器を備えた反応容器に、テトラキス(フッ
化アリール)ボレート・エーテル錯体としてのテトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・カリウム・
1,2−ジメトキシエタン錯体0.0152モル、およ
び、アセトンとイオン交換水との混合溶媒(混合体積比
1:1)100mlを仕込んだ。また、カチオン種発生
化合物としてのN,N−ジメチルアニリン・塩酸塩水溶
液(N,N−ジメチルアニリン・塩酸塩の量は0.01
67モル)20mlを滴下ロートに仕込んだ。
ら、90℃で30分間加熱し、1,2−ジメトキシエタ
ンとアセトンとを蒸留装置によって反応系外に留去し
た。これにより、テトラキス(フッ化アリール)ボレー
トとしてのテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート・カリウムを水溶液の状態で得た。
アニリン・塩酸塩水溶液を同温度(90℃)で10分間
かけて滴下した後、さらに、同温度(90℃)で30分
間撹拌した。反応液を室温まで冷却して結晶を析出させ
た後、反応容器の内容物を吸引濾過し、得られた濾滓
(ケーキ)をイオン交換水で洗浄した。
ことにより、テトラキス(フッ化アリール)ボレート誘
導体としてのN,N−ジメチルアニリニウム・テトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを、白色の粉体
として得た。
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの収率
は、19F−NMR(核磁気共鳴)スペクトルを測定する
ことによって求めた。即ち、p−フルオロトルエンを内
部標準として用い、19F−NMRを所定の条件下で測定
した。そして、得られたチャートから、p−フルオロト
ルエンのフッ素原子の積分値と、N,N−ジメチルアニ
リニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ートにおけるペンタフルオロフェニル基のオルト位のフ
ッ素原子の積分値との比を求め、該積分比からN,N−
ジメチルアニリニウム・テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレートの重量を算出した。
ェニル)ボレート・カリウム・1,2−ジメトキシエタ
ン錯体を基準とするN,N−ジメチルアニリニウム・テ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの収率は
92.5モル%であり、N,N−ジメチルアニリニウム
・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの純
度は99%であった。
に、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・
カリウム・1,2−ジメトキシエタン錯体0.0446
モル、および、イオン交換水200gを仕込み、撹拌し
て懸濁液を得た。
し、蒸留装置を通して1,2−ジメトキシエタンを留出
させた後、内容物を50℃に冷却した。これにより、テ
トラキス(フッ化アリール)ボレートとしてのテトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・カリウムを水
溶液の状態で得た。
N−ジメチルアニリン硫酸塩水溶液(N,N−ジメチル
アニリン硫酸塩の量は0.060モル)80mlを滴下
ロートに仕込んだ。そして、上記のN,N−ジメチルア
ニリン硫酸塩水溶液を、上記のテトラキス(ペンタフル
オロフェニル)ボレート・カリウムの水溶液に、撹拌
下、50℃で滴下した。反応液を室温まで冷却して結晶
を析出させた後、反応容器の内容物を吸引濾過し、得ら
れた濾滓をイオン交換水で洗浄した。
ことにより、N,N−ジメチルアニリニウム・テトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを、白色の粉体
として得た。実施例1と同様の方法で分析したところ、
N,N−ジメチルアニリニウム・テトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレートの収率は90.9モル%であ
り、その純度は99%であった。
に、テトラキス(フッ化アリール)ボレート・エーテル
錯体としてのテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート・ナトリウム・1,2−ジメトキシエタン錯体
2.29ミリモル、および、ジ−n−ブチルエーテル4
0mlを仕込み、撹拌して混合溶液を得た。また、N,
N−ジメチルアニリン・塩酸塩水溶液(N,N−ジメチ
ルアニリン・塩酸塩の量は3.51ミリモル)10ml
を滴下ロートに仕込んだ。
ロート内のN,N−ジメチルアニリン・塩酸塩水溶液を
室温で滴下した。滴下終了後、反応容器内の混合液を加
熱し、蒸留装置を通して1,2−ジメトキシエタンを留
出させた。
−ブチルエーテル層と水層とに分液した。得られたジ−
n−ブチルエーテル層からジ−n−ブチルエーテル層を
減圧下で留去したところ、結晶が析出した。反応容器の
内容物を吸引濾過して析出した結晶を集め、集めた結晶
を少量のジ−n−ブチルエーテルで洗浄した。
で一晩かけて乾燥することにより、N,N−ジメチルア
ニリニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レートを、白色の粉体として得た。実施例1と同様の方
法で分析したところ、N,N−ジメチルアニリニウム・
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの収率
は58.8モル%であり、その純度は99%であった。
却管および撹拌器を備えた反応容器に、アセトンとイオ
ン交換水との混合溶媒(混合体積比1:1)中にテトラ
キス(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯体として
のテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・リ
チウム・1,2−ジエトキシエタン錯体0.123モル
を溶解してなる溶液300mlを仕込んだ。また、N,
N−ジメチルアニリン・塩酸塩水溶液(N,N−ジメチ
ルアニリン・塩酸塩の量は0.135モル)100ml
を滴下ロートに仕込んだ。
ら、滴下ロート内のN,N−ジメチルアニリン・塩酸塩
水溶液を室温で30分間かけて滴下した後、さらに、同
温度(室温)で30分間撹拌した。これにより、結晶が
析出した。反応容器の内容物を吸引濾過し、得られた濾
滓をイオン交換水で洗浄した。
ことにより、テトラキス(フッ化アリール)ボレート誘
導体・エーテル錯体としてのN,N−ジメチルアニリニ
ウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
・1,2−ジエトキシエタン錯体を、白色の粉体として
得た。
N,N−ジメチルアニリニウム・テトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート・1,2−ジエトキシエタン
錯体の収率は49.8モル%であり、その純度は99%
であった。
として用い、 1H−NMRを所定の条件下で測定した。
そして、得られたチャートから、p−フルオロトルエン
のメチル基の積分値と、N,N−ジメチルアニリンのメ
チル基の積分値と、1,2−ジエトキシエタンのメチル
基の積分値との積分比を求め、該積分比からN,N−ジ
メチルアニリンおよび1,2−ジエトキシエタンの重量
を算出した。N,N−ジメチルアニリンおよび1,2−
ジエトキシエタンの重量から、N,N−ジメチルアニリ
ニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト・1,2−ジエトキシエタン錯体におけるN,N−ジ
メチルアニリニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレートと1,2−ジエトキシエタンとのモル比
を算出したところ、該モル比は1:1であった。
圧下で濃縮することによって、N,N−ジメチルアニリ
ニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト・1,2−ジエトキシエタン錯体を白色の結晶として
回収したところ、回収された該錯体の収率は45.0モ
ル%(即ち、合計の収率は94.8モル%)であった。
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・1,2−ジエ
トキシエタン錯体は、融点測定、IR(赤外吸収スペク
トル)、19F−NMR、および 1H−NMRの各分析を
行うことにより同定した。各分析により得られたデータ
は、 融点:162℃〜163℃ IR(KBr,cm-1):2984,2941,164
4,1515,1465,1277,1112,106
9,98019 F−NMR(CDCl3,δ):−56.8,−87.
1,−91.01 H−NMR(CDCl3,δ):1.22(6H,t,
J=7.2Hz),3.22(6H,s),3.40〜
3.68(8H,m),7.31〜7.33(2H,
m),7.56〜7.59(3H,m) であった。
に、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・
カリウム・1,2−ジメトキシエタン錯体0.0188
モルを仕込み、イオン交換水50mlに懸濁させた。ま
た、N,N−ジメチルアニリン・塩酸塩水溶液(N,N
−ジメチルアニリン・塩酸塩の量は0.0207モル)
20mlを滴下ロートに仕込んだ。
ロート内のN,N−ジメチルアニリン・塩酸塩水溶液を
室温で30分間かけて滴下した後、さらに、同温度(室
温)で30分間撹拌した。これにより、結晶が析出し
た。反応容器の内容物を吸引濾過し、得られた濾滓をイ
オン交換水で洗浄した。
ことにより、テトラキス(フッ化アリール)ボレート誘
導体・エーテル錯体としてのN,N−ジメチルアニリニ
ウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
・1,2−ジメトキシエタン錯体を、白色の粉体として
得た。
N,N−ジメチルアニリニウム・テトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート・1,2−ジメトキシエタン
錯体の収率は93.1モル%であり、その純度は99%
であった。
ところ、N,N−ジメチルアニリニウム・テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート・1,2−ジメト
キシエタン錯体におけるN,N−ジメチルアニリニウム
・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートと
1,2−ジメトキシエタンとのモル比は、1:1であっ
た。
ラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・1,2−
ジメトキシエタン錯体は、以下に示す各分析データ 融点:129℃〜131℃ IR(KBr,cm-1):2952,2908,164
6,1517,1456,1277,1083,97819 F−NMR(CDCl3,δ):−56.6,−85.
5,−90.11 H−NMR(CDCl3,δ):3.11(6H,
s),3.25(6H,s),3.42(4H,s),
7.20〜7.50(5H,m) により同定した。
に、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・
リチウム・1,2−ジメトキシエタン錯体6.44ミリ
モルを仕込むと共に、アセトン20mlとイオン交換水
20mlとを加え、錯体を溶解した。また、N,N−ジ
メチルアニリン・塩酸塩水溶液(N,N−ジメチルアニ
リン・塩酸塩の量は7.08ミリモル)20mlを滴下
ロートに仕込んだ。
ら、滴下ロート内のN,N−ジメチルアニリン・塩酸塩
水溶液を室温で10分間かけて滴下した後、さらに、同
温度(室温)で1時間撹拌した。続いて、上記反応容器
の内容物を、減圧下で40℃に加熱してアセトンを留去
した後、イソプロピルエーテルで抽出した。抽出液を無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、該硫酸マグネシウムを濾
別した後、減圧下でイソプロピルエーテルを留去した。
これにより、N,N−ジメチルアニリニウム・テトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・1,2−ジメ
トキシエタン錯体を、淡黄色の油状物として得た。
N,N−ジメチルアニリニウム・テトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート・1,2−ジメトキシエタン
錯体の収率は82.8モル%であり、その純度は99%
であった。
に、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・
ナトリウム・ジエチレングリコールジメチルエーテル錯
体1.03ミリモルを仕込むと共に、イオン交換水10
mlを加え、錯体を懸濁させた。また、N,N−ジメチ
ルアニリン・塩酸塩水溶液(N,N−ジメチルアニリン
・塩酸塩の量は1.23ミリモル)10mlを滴下ロー
トに仕込んだ。
ら、滴下ロート内のN,N−ジメチルアニリン・塩酸塩
水溶液を室温で10分間かけて滴下した後、さらに、同
温度(室温)で1時間撹拌した。これにより、結晶が析
出した。反応容器の内容物を吸引濾過し、得られた濾滓
をイオン交換水で洗浄した。
ことにより、テトラキス(フッ化アリール)ボレート誘
導体・エーテル錯体としてのN,N−ジメチルアニリニ
ウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
・ジエチレングリコールジメチルエーテル錯体を、白色
の粉体として得た。
N,N−ジメチルアニリニウム・テトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート・ジエチレングリコールジメ
チルエーテル錯体の収率は89.3モル%であり、その
純度は99%であった。
ところ、N,N−ジメチルアニリニウム・テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート・ジエチレングリ
コールジメチルエーテル錯体におけるN,N−ジメチル
アニリニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレートとジエチレングリコールジメチルエーテルとの
モル比は、1:1であった。
ラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル錯体は、以下に示す各分
析データ 融点:179℃〜180℃ IR(KBr,cm-1):2940,2904,164
4,1515,1468,1462,1278,111
4,1084,97819 F−NMR(CDCl3,δ):−56.8,−87.
1,−91.01 H−NMR(CDCl3,δ):3.25(6H,
s),3.38(6H,s),3.41〜3.58(4
H,m),3.59〜3.66(4H,m),7.34
〜7.36(2H,m),7.57〜7.58(3H,
m) により同定した。
に、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・
リチウム・1,2−ジメトキシエタン錯体6.44ミリ
モルをアセトンに溶解してなるアセトン溶液30mlを
仕込んだ。
分間加熱し、1,2−ジメトキシエタンとアセトンとを
蒸留装置によって反応系外に留去した。さらに、反応容
器の内温が100℃になるまで加熱した後、室温まで冷
却した。
ル)ボレートとしてのテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレート・リチウムを淡黄色の油状物として得
た。実施例1と同様の方法で分析したところ、テトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・リチウムの収
率は95.3モル%であった。
に、実施例5で得られたN,N−ジメチルアニリニウム
・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・
1,2−ジメトキシエタン錯体5.34ミリモルをアセ
トンとイオン交換水との混合溶媒(混合体積比1:1)
に溶解してなる溶液40mlを仕込んだ。
応容器の内温を80℃まで上げ、30分間、同温度(8
0℃)に保った後、同温度(80℃)で減圧することに
より、アセトンおよびイオン交換水と共に、1,2−ジ
メトキシエタンを反応系外に留去した。
ム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
を、白色の粉体として得た。実施例1と同様の方法で分
析したところ、N,N−ジメチルアニリニウム・テトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの収率は9
3.6モル%であり、その純度は99%であった。
に、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・
リチウム・1,2−ジメトキシエタン錯体1.24ミリ
モルをアセトンとイオン交換水との混合溶媒(混合体積
比1:1)に溶解してなる溶液20mlを仕込んだ。ま
た、N,N−ジメチルアニリン・塩酸塩水溶液(N,N
−ジメチルアニリン・塩酸塩の量は1.34ミリモル)
10mlを滴下ロートに仕込んだ。
N,N−ジメチルアニリン・塩酸塩水溶液を室温で10
分間かけて滴下した後、さらに、同温度(室温)で1時
間撹拌した。その後、反応容器の内温を100℃まで昇
温して、30分間、同温度(100℃)に保ち、アセト
ンと1,2−ジメトキシエタンとを留去した。反応生成
物をイソプロピルエーテル20mlで抽出した後、抽出
液を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。該硫酸マグネシ
ウムを濾別した後、減圧下でイソプロピルエーテルを留
去した。
ム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
を、薄茶色の結晶として得た。実施例1と同様の方法で
分析したところ、N,N−ジメチルアニリニウム・テト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの収率は9
5.6モル%であり、その純度は99%であった。
に、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・
カリウム・1,2−ジメトキシエタン錯体0.0152
モルをアセトンとイオン交換水との混合溶媒(混合体積
比1:1)に溶解してなる溶液100mlを仕込んだ。
また、N,N−ジメチルアニリン・塩酸塩水溶液(N,
N−ジメチルアニリン・塩酸塩の量は0.0167モ
ル)20mlを滴下ロートに仕込んだ。
応容器の内温を90℃まで昇温し、同温度(90℃)で
90分間撹拌して、アセトンと1,2−ジメトキシエタ
ンとを留去した。
水溶液を同温度(90℃)で30分間かけて滴下した。
反応容器の内温を室温まで冷却して結晶を析出させた
後、反応容器の内容物を吸引濾過して析出した結晶を集
め、集めた結晶をイオン交換水100mlで洗浄した。
することにより、N,N−ジメチルアニリニウム・テト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを、淡黄色
の結晶として得た。実施例1と同様の方法で分析したと
ころ、N,N−ジメチルアニリニウム・テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレートの収率は94.0モル
%であり、その純度は99%であった。
に、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・
ナトリウム・1,2−ジメトキシエタン錯体0.010
3モル、および、イオン交換水50mlを仕込み、撹拌
して懸濁液を得た。
し、蒸留装置を通して1,2−ジメトキシエタンを留出
させた。これにより、テトラキス(フッ化アリール)ボ
レートとしてのテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート・ナトリウムを水溶液の状態で得た。
容器の蒸留装置を還流冷却器に切り替えると共に、カチ
オン種発生化合物としての臭化テトラフェニルフォスフ
ォニウム0.0103モルとアセトン60mlとを上記
水溶液に加え、撹拌して懸濁液を得た。
時間かけて還流を行った。さらに、還流温度で、反応容
器の還流冷却器を蒸留装置に切り替え、溶媒を35.4
g留出させた。反応容器の内温を室温まで冷却して結晶
を析出させた後、反応容器の内容物を吸引濾過し、得ら
れた濾滓をイオン交換水で洗浄した。
することにより、テトラフェニルフォスフォニウム・テ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを、白色
の結晶として得た。実施例1と同様の方法で分析したと
ころ、テトラフェニルフォスフォニウム・テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレートの収率は96.3
モル%であり、その純度は99%であった。
に、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・
ナトリウム・1,2−ジメトキシエタン錯体0.015
モル、および、イオン交換水50mlを仕込み、撹拌し
て懸濁液を得た。
し、蒸留装置を通して1,2−ジメトキシエタンを留出
させた。これにより、テトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレート・ナトリウムを水溶液の状態で得た。
ン種発生化合物としてのキノリン・塩酸塩0.016モ
ルを含む水溶液を上記水溶液に加え、1時間撹拌した。
その後、反応容器の内容物を吸引濾過し、得られた濾滓
をイオン交換水で洗浄した。
することにより、キノリニウム・テトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレートを、白色の結晶として得た。
実施例1と同様の方法で分析したところ、キノリニウム
・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの収
率は82.3モル%であり、その純度は99%であっ
た。
ン・塩酸塩の水溶液の代わりに、カチオン種発生化合物
としてのヨウ化−N−メチルピリジン0.016モルを
含む水溶液を用いた以外は、同実施例の反応および操作
と同様の反応および操作を行った。これにより、N−メ
チルピリジニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレートを、白色の結晶として得た。実施例1と同
様の方法で分析したところ、N−メチルピリジニウム・
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの収率
は54.7モル%であり、その純度は99%であった。
ン・塩酸塩の水溶液の代わりに、カチオン種発生化合物
としてのヨウ化トリメチルスルフォニウム0.016モ
ルを含む水溶液を用いた以外は、同実施例の反応および
操作と同様の反応および操作を行った。これにより、ト
リメチルスルフォニウム・テトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレートを、白色の結晶として得た。実施例
1と同様の方法で分析したところ、トリメチルスルフォ
ニウム・テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
トの収率は89.5モル%であり、その純度は99%で
あった。
に、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・
ナトリウム・1,2−ジメトキシエタン錯体0.017
モル、および、イオン交換水50mlを仕込み、撹拌し
て懸濁液を得た。
し、蒸留装置を通して1,2−ジメトキシエタンを留出
させた。これにより、テトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレート・ナトリウムを水溶液の状態で得た。
ン種発生化合物としての塩化ジフェニルヨードニウム
0.016モルを上記水溶液に加え、3時間撹拌した。
その後、反応容器の内容物を吸引濾過し、得られた濾滓
をイオン交換水で洗浄した。
することにより、ジフェニルヨードニウム・テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレートを、白色の結晶と
して得た。実施例1と同様の方法で分析したところ、ジ
フェニルヨードニウム・テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレートの収率は92.3モル%であり、その
純度は99%であった。
操作を行うことにより、テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレート・ナトリウムを水溶液の状態で得た。
上記水溶液を100℃で減圧乾固することにより、テト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート・ナトリウ
ム11.9gを固体の状態で得た。
に懸濁させた後、該懸濁液に、カチオン種発生化合物と
してのトリチルクロライド0.019モルを加え、還流
温度で6時間撹拌した。上記懸濁液を室温まで冷却した
後、反応容器の内容物を吸引濾過し、得られた濾滓をジ
クロロメタンに溶解させた。
を吸引濾過して除去した後、得られた濾液を減圧濃縮し
た。次いで、濃縮物に、結晶が析出するまでn−ヘキサ
ンを添加した。16時間静置した後、容器の内容物を吸
引濾過し、得られた濾滓をn−ヘキサンで洗浄した。
することにより、トリチル・テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレートを、黄色の結晶として得た。実施
例1と同様の方法で分析したところ、トリチル・テトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレートの収率は3
0.6モル%であり、その純度は99%であった。
R6 、R7 、R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素
原子、フッ素原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表
し、かつ、該R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ
素原子であり、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つは
フッ素原子であり、Z+ は一価のカチオン種を表し、n
は2または3である)で表されるテトラキス(フッ化ア
リール)ボレート誘導体の製造方法は、以上のように、
一般式(1)
R6 、R7 、R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素
原子、フッ素原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表
し、かつ、該R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ
素原子であり、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つは
フッ素原子であり、R11、R12はそれぞれ独立してヘテ
ロ原子を含む置換基を有していてもよい炭化水素基を表
し、Yは炭化水素二価基を表し、Mは水素原子、アルカ
リ金属、アルカリ土類金属またはアルカリ土類金属ハラ
イドを表し、nは2または3であり、mはMが水素原
子、アルカリ金属またはアルカリ土類金属ハライドであ
る場合に1、アルカリ土類金属である場合に2である)
で表されるテトラキス(フッ化アリール)ボレート・エ
ーテル錯体と、一価のカチオン種を発生する化合物とを
出発物質とする方法である。
化アリール)ボレート誘導体の製造方法は、以上のよう
に、一般式(3)
テロ原子を含む置換基を有していてもよい炭化水素基を
表し、Yは炭化水素二価基を表す)で表されるエーテル
化合物を反応系外に除去する工程を含む方法である。
化アリール)ボレート誘導体の製造方法は、以上のよう
に、上記テトラキス(フッ化アリール)ボレート・エー
テル錯体から上記エーテル化合物を除去して一般式
(4)
R6 、R7 、R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素
原子、フッ素原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表
し、かつ、該R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ
素原子であり、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つは
フッ素原子であり、Mは水素原子、アルカリ金属、アル
カリ土類金属またはアルカリ土類金属ハライドを表し、
nは2または3であり、mはMが水素原子、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属ハライドである場合に1、ア
ルカリ土類金属である場合に2である)で表されるテト
ラキス(フッ化アリール)ボレートを得た後、上記テト
ラキス(フッ化アリール)ボレートと、上記の一価のカ
チオン種を発生する化合物とを反応させる方法である。
化アリール)ボレート誘導体の製造方法は、以上のよう
に、上記テトラキス(フッ化アリール)ボレート・エー
テル錯体と、上記の一価のカチオン種を発生する化合物
とを反応させて一般式(5)
R6 、R7 、R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素
原子、フッ素原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表
し、かつ、該R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ
素原子であり、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つは
フッ素原子であり、R11、R12はそれぞれ独立してヘテ
ロ原子を含む置換基を有していてもよい炭化水素基を表
し、Yは炭化水素二価基を表し、Z+ は一価のカチオン
種を表し、nは2または3である)で表されるテトラキ
ス(フッ化アリール)ボレート誘導体・エーテル錯体を
得た後、上記テトラキス(フッ化アリール)ボレート誘
導体・エーテル錯体から上記エーテル化合物を除去する
方法である。
リール)ボレートと比較して容易に高純度に精製できる
前記一般式(1)で表されるテトラキス(フッ化アリー
ル)ボレート・エーテル錯体を出発物質とするので、前
記一般式(2)で表されるテトラキス(フッ化アリー
ル)ボレート誘導体を高純度で、効率的かつ安価に製造
することができるという効果を奏する。
(4)で表されるテトラキス(フッ化アリール)ボレー
トの製造方法は、以上のように、前記一般式(1)で表
されるテトラキス(フッ化アリール)ボレート・エーテ
ル錯体から前記一般式(3)で表されるエーテル化合物
を除去する方法である。
リール)ボレートと比較して容易に高純度に精製できる
前記一般式(1)で表されるテトラキス(フッ化アリー
ル)ボレート・エーテル錯体を用いるので、従来の有機
リチウム化合物やグリニャール試薬から直接的に製造す
る方法と比較して、高純度のテトラキス(フッ化アリー
ル)ボレートを製造することができるという効果を奏す
る。
式(5)で表されるテトラキス(フッ化アリール)ボレ
ート誘導体・エーテル錯体の製造方法は、以上のよう
に、前記一般式(1)で表されるテトラキス(フッ化ア
リール)ボレート・エーテル錯体と、一価のカチオン種
を発生する化合物とを反応させる方法である。
リール)ボレート誘導体を製造するための中間体として
有用な新規物質である前記一般式(5)で表されるテト
ラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体・エーテル錯
体を製造することができるという効果を奏する。
(フッ化アリール)ボレート誘導体・エーテル錯体は、
以上のように、前記一般式(5)で表される構成であ
る。
リール)ボレート誘導体を製造するための中間体として
有用な新規物質であるテトラキス(フッ化アリール)ボ
レート誘導体・エーテル錯体を提供することができると
いう効果を奏する。
式(2)で表されるテトラキス(フッ化アリール)ボレ
ート誘導体の製造方法は、以上のように、前記一般式
(5)で表されるテトラキス(フッ化アリール)ボレー
ト誘導体・エーテル錯体から前記一般式(3)で表され
るエーテル化合物を除去する方法である。
されるテトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体・
エーテル錯体から前記一般式(2)で表されるテトラキ
ス(フッ化アリール)ボレート誘導体を効率的かつ安価
に製造することができるという効果を奏する。
Claims (8)
- 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、
R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素原子、フッ素
原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表し、かつ、該
R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ素原子であ
り、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つはフッ素原子
であり、R11、R12はそれぞれ独立してヘテロ原子を含
む置換基を有していてもよい炭化水素基を表し、Yは炭
化水素二価基を表し、Mは水素原子、アルカリ金属、ア
ルカリ土類金属またはアルカリ土類金属ハライドを表
し、nは2または3であり、mはMが水素原子、アルカ
リ金属またはアルカリ土類金属ハライドである場合に
1、アルカリ土類金属である場合に2である)で表され
るテトラキス(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯
体と、一価のカチオン種を発生する化合物とを出発物質
とすることを特徴とする一般式(2) 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、
R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素原子、フッ素
原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表し、かつ、該
R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ素原子であ
り、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つはフッ素原子
であり、Z+ は一価のカチオン種を表し、nは2または
3である)で表されるテトラキス(フッ化アリール)ボ
レート誘導体の製造方法。 - 【請求項2】一般式(3) 【化3】 (式中、R11、R12はそれぞれ独立してヘテロ原子を含
む置換基を有していてもよい炭化水素基を表し、Yは炭
化水素二価基を表す)で表されるエーテル化合物を反応
系外に除去する工程を含むことを特徴とする請求項1記
載のテトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体の製
造方法。 - 【請求項3】上記テトラキス(フッ化アリール)ボレー
ト・エーテル錯体から上記エーテル化合物を除去して一
般式(4) 【化4】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、
R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素原子、フッ素
原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表し、かつ、該
R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ素原子であ
り、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つはフッ素原子
であり、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金
属またはアルカリ土類金属ハライドを表し、nは2また
は3であり、mはMが水素原子、アルカリ金属またはア
ルカリ土類金属ハライドである場合に1、アルカリ土類
金属である場合に2である)で表されるテトラキス(フ
ッ化アリール)ボレートを得た後、上記テトラキス(フ
ッ化アリール)ボレートと、上記の一価のカチオン種を
発生する化合物とを反応させることを特徴とする請求項
2記載のテトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体
の製造方法。 - 【請求項4】上記テトラキス(フッ化アリール)ボレー
ト・エーテル錯体と、上記の一価のカチオン種を発生す
る化合物とを反応させて一般式(5) 【化5】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、
R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素原子、フッ素
原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表し、かつ、該
R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ素原子であ
り、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つはフッ素原子
であり、R11、R12はそれぞれ独立してヘテロ原子を含
む置換基を有していてもよい炭化水素基を表し、Yは炭
化水素二価基を表し、Z+ は一価のカチオン種を表し、
nは2または3である)で表されるテトラキス(フッ化
アリール)ボレート誘導体・エーテル錯体を得た後、上
記テトラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体・エー
テル錯体から上記エーテル化合物を除去することを特徴
とする請求項2記載のテトラキス(フッ化アリール)ボ
レート誘導体の製造方法。 - 【請求項5】一般式(1) 【化6】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、
R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素原子、フッ素
原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表し、かつ、該
R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ素原子であ
り、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つはフッ素原子
であり、R11、R12はそれぞれ独立してヘテロ原子を含
む置換基を有していてもよい炭化水素基を表し、Yは炭
化水素二価基を表し、Mは水素原子、アルカリ金属、ア
ルカリ土類金属またはアルカリ土類金属ハライドを表
し、nは2または3であり、mはMが水素原子、アルカ
リ金属またはアルカリ土類金属ハライドである場合に
1、アルカリ土類金属である場合に2である)で表され
るテトラキス(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯
体から一般式(3) 【化7】 (式中、R11、R12はそれぞれ独立してヘテロ原子を含
む置換基を有していてもよい炭化水素基を表し、Yは炭
化水素二価基を表す)で表されるエーテル化合物を除去
することを特徴とする一般式(4) 【化8】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、
R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素原子、フッ素
原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表し、かつ、該
R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ素原子であ
り、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つはフッ素原子
であり、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金
属またはアルカリ土類金属ハライドを表し、nは2また
は3であり、mはMが水素原子、アルカリ金属またはア
ルカリ土類金属ハライドである場合に1、アルカリ土類
金属である場合に2である)で表されるテトラキス(フ
ッ化アリール)ボレートの製造方法。 - 【請求項6】一般式(1) 【化9】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、
R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素原子、フッ素
原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表し、かつ、該
R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ素原子であ
り、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つはフッ素原子
であり、R11、R12はそれぞれ独立してヘテロ原子を含
む置換基を有していてもよい炭化水素基を表し、Yは炭
化水素二価基を表し、Mは水素原子、アルカリ金属、ア
ルカリ土類金属またはアルカリ土類金属ハライドを表
し、nは2または3であり、mはMが水素原子、アルカ
リ金属またはアルカリ土類金属ハライドである場合に
1、アルカリ土類金属である場合に2である)で表され
るテトラキス(フッ化アリール)ボレート・エーテル錯
体と、一価のカチオン種を発生する化合物とを反応させ
ることを特徴とする一般式(5) 【化10】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、
R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素原子、フッ素
原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表し、かつ、該
R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ素原子であ
り、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つはフッ素原子
であり、R11、R12はそれぞれ独立してヘテロ原子を含
む置換基を有していてもよい炭化水素基を表し、Yは炭
化水素二価基を表し、Z+ は一価のカチオン種を表し、
nは2または3である)で表されるテトラキス(フッ化
アリール)ボレート誘導体・エーテル錯体の製造方法。 - 【請求項7】一般式(5) 【化11】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、
R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素原子、フッ素
原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表し、かつ、該
R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ素原子であ
り、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つはフッ素原子
であり、R11、R12はそれぞれ独立してヘテロ原子を含
む置換基を有していてもよい炭化水素基を表し、Yは炭
化水素二価基を表し、Z+ は一価のカチオン種を表し、
nは2または3である)で表されることを特徴とするテ
トラキス(フッ化アリール)ボレート誘導体・エーテル
錯体。 - 【請求項8】一般式(5) 【化12】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、
R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素原子、フッ素
原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表し、かつ、該
R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ素原子であ
り、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つはフッ素原子
であり、R11、R12はそれぞれ独立してヘテロ原子を含
む置換基を有していてもよい炭化水素基を表し、Yは炭
化水素二価基を表し、Z+ は一価のカチオン種を表し、
nは2または3である)で表されるテトラキス(フッ化
アリール)ボレート誘導体・エーテル錯体から一般式
(3) 【化13】 (式中、R11、R12はそれぞれ独立してヘテロ原子を含
む置換基を有していてもよい炭化水素基を表し、Yは炭
化水素二価基を表す)で表されるエーテル化合物を除去
することを特徴とする一般式(2) 【化14】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、
R8 、R9 、R10はそれぞれ独立して水素原子、フッ素
原子、炭化水素基またはアルコキシ基を表し、かつ、該
R1 〜R5 のうちの少なくとも一つはフッ素原子であ
り、該R6 〜R10のうちの少なくとも一つはフッ素原子
であり、Z+ は一価のカチオン種を表し、nは2または
3である)で表されるテトラキス(フッ化アリール)ボ
レート誘導体の製造方法。
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WO2011155348A1 (ja) | 2010-06-09 | 2011-12-15 | ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 | 光反射性異方性導電ペースト及び発光装置 |
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1998
- 1998-03-09 JP JP05723098A patent/JP4215852B2/ja not_active Expired - Fee Related
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