JPH1030175A - スパッタリング装置 - Google Patents

スパッタリング装置

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JPH1030175A
JPH1030175A JP19078296A JP19078296A JPH1030175A JP H1030175 A JPH1030175 A JP H1030175A JP 19078296 A JP19078296 A JP 19078296A JP 19078296 A JP19078296 A JP 19078296A JP H1030175 A JPH1030175 A JP H1030175A
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JP
Japan
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gas
target
partition member
substrate
targets
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Application number
JP19078296A
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English (en)
Inventor
Tadashi Okamoto
匡史 岡本
Kazuhiro Onaka
和弘 尾中
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成によってシート抵抗の低い薄膜を確
実に形成することのできるスパッタリング装置を提供す
る。 【解決手段】スパッタリング材料のターゲット9、10
を、開口12aを有する隔壁部材12で覆う。ターゲッ
ト9、10および開口12aに対向して基板4を配置す
る。隔壁部材12の内部にガス導入管3を通じて放電ガ
スGを供給する。ターゲット9,10から放出されて開
口12aを通ったスパッタ粒子により基板4の表面に薄
膜を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ヘッドや磁気
センサなどの薄膜デバイスの成膜製造工程に適したスパ
ッタリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、上述のような薄膜デバイスの高機
能化に伴って、スパッタリング現象を用いて高機能薄膜
を形成する技術の研究開発が活発に行われている。スパ
ッタリングによる成膜方法は、高いエネルギーを有する
イオンをスパッタ材料のターゲットに入射させることに
よって、このターゲーットからスパッタ粒子を弾き出
し、そのスパッタ粒子をターゲットに対向して配置され
ている基板に堆積させることによって基板の表面に薄膜
を形成するものである。
【0003】特に、最近では巨大磁気抵抗(GMR)効
果を発現する人工格子の研究が盛んに行われている。こ
の人工格子の形成には、異なる材料からなる複数のター
ゲットを取り付けることのできるスパッタリング装置が
用いられており、このスパッタリング装置によって得ら
れる物質は、例えばパーマロイやコバルトなどによる磁
性層と銅などによる非磁性装置とが交互に積層された積
層膜である。
【0004】この積層膜に高い巨大磁気抵抗を得るに
は、(a)磁気異方性の向きがそろっていることと、
(b)磁性層および非磁性層のシート抵抗が低いことと
の二つの膜特性が要求される。
【0005】このような成膜用の従来の一般的なスパッ
タリング装置は、図10および図11に示すような構成
になっており、図10は上記スパッタリング装置の切断
平面図、図11は同縦断面図をそれぞれ示す。これらの
図において、外体容器のチャンバ1は、真空排気パイプ
2を通じて真空ポンプ(図示せず)に接続されており、
真空ポンプの駆動によって内部を高真空状態に引かれ
る。この高真空状態となったチャンバ1の内部には、ガ
ス導入管3を通じてアルゴンガスなどの放電ガスGが導
入される。チャンバ1の内部には、図10に示すよう
に、基板ホルダ7が回転軸8を中心に回転自在に設けら
れており、成膜対象の複数枚(図では8枚の場合を例
示)の基板4が基板ホルダ7の取付面に同一円状に配置
して取り付けられる。
【0006】二つの異なる材料からなるターゲット9,
10は、基板ホルダ7の回転による基板4の移動軌跡に
対向して配置される。そして、スパッタリングは、放電
ガス雰囲気中において、二つのターゲット9,10に同
時にまたは交互にバッキングプレート11を介して電圧
を印加することにより、例えばアルゴンプラズマを生成
して行われる。このとき、基板ホルダ7は、一定速度で
の連続回転または基板4がターゲット9,10に対向す
る毎に一定時間の間停止する間欠回転を行う。
【0007】基板ホルダ7が所定回転数だけ回転する
と、各基板4には、二つのターゲット9,10からそれ
ぞれ弾き出されたスパッタ粒子による成膜が交互に行わ
れて、多層膜が形成される。
【0008】上記のスパッタリング装置を用いて人工格
子を形成する場合、上述(a)の膜特性を得るには、タ
ーゲット9,10から放出されるスパッタ粒子の成長方
向を一定にそろえる必要がある。その手段としては、特
開平8−13142号公報においても記載されているよ
うに、所定の口径の開口12aを有する隔壁部材(一般
にチムニと呼称される)12によりターゲット9,10
をそれぞれ覆う構成が用いられている。それにより基板
4が各ターゲット9,10の真上に位置したときのみ、
開口12aを通過したスパッタ粒子が基板4に到達して
薄膜が成長し、結晶粒の成長方向が一定となる。なお、
ターゲット9,10は、開口12aを基板4に対向させ
てターゲット9,10の周囲を覆うように配置される。
【0009】一方、上述(b)の膜特性である低いシー
ト抵抗を得るために、従来では以下のような方法が試み
られている。すなわち、0.2 〜0.3 (Pa)程度の低ガ
ス圧で放電を行うことによって、スパッタ粒子の平均自
由工程(スパッタ粒子が真っ直ぐに飛べる平均距離)を
長くして、スパッタ粒子の基板4への入射エネルギを高
めるようにしている。それにより、スパッタ粒子の基板
4上でのマイグレーションを促進させて、低抵抗の薄膜
を得るようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のスパッタリング装置では、チャンバ1内部に導入さ
れた放電ガスGが比較的径の小さい開口12aを通って
隔壁部材12内に流入するために、成膜時に隔壁部材1
2の内部と外部との間に差圧が生じる。すなわち、放電
ガスGのガス圧は、隔壁部材12内部のターゲット9,
10の周囲空間の方が隔壁部材12の外部の基板4の周
囲空間よりも低くなっている。
【0011】したがって、ターゲット9,10から放出
されたスパッタ粒子の平均自由工程は、隔壁部材12の
内部では低いガス圧によって長くなるが、開口12aを
通って隔壁部材12の外部に出ると、高いガス圧によっ
て短くなる。その結果、スパッタ粒子は、高いガス圧の
基板4の近傍箇所に達した時に散乱され易くなって基板
4への入射エネルギを失ってしまい、基板4上でのマイ
グレーションが起き難くなる。そのため、基板4に形成
される薄膜の密度が低下し、上述の(b)の膜特性を満
足できるようなシート抵抗の低い薄膜を得ることができ
ない問題がある。
【0012】そこで本発明は、上述の問題点を解消し、
簡単な構成によってシート抵抗の低い薄膜を確実に形成
することのできるスパッタリング装置を提供することを
目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のスパッタリング装置は、スパッタリング材
料のターゲットと、前記ターゲットに対向して配置さ
れ、前記ターゲットから放出されたスパッタ粒子により
表面に薄膜が生成される基板と、スパッタ粒子を通過さ
せる開口を前記基板に対向させて前記ターゲットの周囲
を覆うように配置された隔壁部材と、前記隔壁部材の内
部に放電ガスを供給するよう設けられたガス導入管とを
備えている。
【0014】このスパッタリング装置では、放電ガスが
隔壁部材の内部に放出されるから、放電ガスのガス圧
は、隔壁部材内部のターゲットの周囲空間の方が隔壁部
材の外部の基板の周囲空間よりも高くなる。そのため、
ターゲットから放出されたスパッタ粒子の平均自由工程
は、隔壁部材の内部では高いガス圧によって短くなる
が、開口を通って隔壁部材の外部に出ると、低いガス圧
によって長くなる。
【0015】このようにスパッタ粒子の平均自由工程が
隔壁部材の外部において長くなるから、スパッタ粒子の
基板への入射エネルギが高められて基板上でのマイグレ
ーションが促進される結果、基板には低抵抗の良質の薄
膜が成膜される。しかも、低抵抗の薄膜の生成手段を、
放電ガスを隔壁部材の内部に導くのみの簡単な構成によ
って得られる。
【0016】上記発明の好ましい実施の形態では、複数
個のガス噴出孔を有するほぼ環状のガス供給管が、隔壁
部材の内壁面に沿い、且つターゲットの周囲に対向して
配設され、ガス導入管の先端のガス吹き出し口が前記ガ
ス供給管に連通して連結されている。
【0017】それにより、低抵抗の薄膜を成膜できる効
果に加えて、放電ガスのガス圧をターゲットの周囲箇所
において均一にすることができ、基板にその表面全体に
わたり均一な膜質を有する薄膜を生成できる利点があ
る。
【0018】上記発明のさらに好ましい実施の形態で
は、筒状のフィンが、隔壁部材の内壁面に沿い、且つタ
ーゲットに対し直交方向に筒心を向けて前記ターゲット
の周囲に対向して配設され、ガス供給管が前記隔壁部材
の内壁面と前記フィンとの間に挿入して設置され、前記
ガス供給管には、複数個のガス噴出孔が前記ターゲット
に対向しない箇所に形成されている。
【0019】それにより、基板にその表面全体にわたり
均一な膜質を有すとともに低抵抗の良質の薄膜が得られ
る効果に加えて、ガス供給管のガス噴出孔がスパッタ粒
子の付着により閉塞されようとするのを、ターゲットと
ガス供給管との間にフィンが存在していることと、ガス
噴出孔がターゲットに対向しない向きに設けられている
こととによって、確実に防止できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明
の第1の実施の形態に係るスパッタリング装置を示す切
断平面図、図2はその切断正面図、図3はその要部の破
断斜視図であり、これらの図において、図10,図11
と同一若しくは同等のものには同一の符号を付してその
説明を省略する。
【0021】この実施の形態において、図10および図
11の従来装置と相違するのは、2本のガス導入管3
を、チャンバ1の相対向する両側の側壁を貫通して内部
に導入するとともに、各ガス導入管3の各々の先端のガ
ス吹き出し口3aをそれぞれ対応する隔壁部材12に対
しその内部に連通するよう取り付けた構成のみである。
【0022】なお、ガス吹き出し口3aは隔壁部材12
の内部におけるアースシールド13の上方位置に臨ませ
ている。
【0023】上記スパッタリング装置では、放電ガスG
がチャンバ1内部の隔壁部材12と基板ホルダ7との間
の空間に放出されていた図10および図11の従来のス
パッタリング装置とは異なり、放電ガスGが各隔壁部材
12の内部に個々に放出されているから、放電ガスGの
ガス圧は、隔壁部材12内部のターゲット9,10の周
囲空間の方が隔壁部材12の外部の基板4の周囲空間よ
りも高くなる。
【0024】そのため、ターゲット9,10から放出さ
れたスパッタ粒子の平均自由工程は、隔壁部材12の内
部では高いガス圧によって短くなるが、開口12aを通
って隔壁部材12の外部に出ると、低いガス圧によって
長くなる。このようにスパッタ粒子の平均自由工程が隔
壁部材12の外部において長くなるから、スパッタ粒子
の基板4への入射エネルギが高められて基板4上でのマ
イグレーションが促進される結果、基板4には低抵抗の
良質の薄膜が生成される。
【0025】図4は本発明の第2の実施の形態に係るス
パッタリング装置を示す切断平面図、図5はその切断正
面図、図6はその要部の破断斜視図であり、これらの図
において、第1の実施の形態と同一若しくは同等のもの
には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0026】この実施の形態において、第1の実施の形
態と相違するのは、図4に明示するようにターゲット
9,10よりも大きな径のC字形状となったガス供給管
14を、各隔壁部材12の内壁面12bに沿い、且つ対
応するターゲット9,10に対しこれを囲むように外側
に位置する配置で設置し、一方(図の左方)のガス供給
管14をガス導入管3のガス吹き出し口3aに連通する
よう連結して支持し、両端部を両隔壁部材12にそれぞ
れ貫通させて支持された連結管17を両方のガス供給管
14に対し互いに連通するよう連結し、他方(図の右
方)のガス供給管14を、連結管17により支持させた
構成のみである。上記ガス供給管14には、図6に明示
するように、小孔の多数のガス噴出孔18が中央部より
も僅かに上方位置においてガス供給管14の全体にわた
り等間隔に配設されている。
【0027】この実施の形態のスパッタリング装置で
は、第1の実施の形態と同様に基板4に低抵抗の薄膜を
生成できるのに加えて、放電ガスGのガス圧がターゲッ
ト9,10の上方箇所において略均一になるという作用
を有する。それにより、基板4の表面の全体にわたり均
一な膜質を有する薄膜を得られる利点がある。また、ガ
ス供給管14のガス噴出孔18は、ターゲット9,10
とは反対方向の上方を向いた配置で形成されていること
によって、ターゲット9,10から放出されるスパッタ
粒子の付着によって閉塞されることが少ない。
【0028】図7は本発明の第3の実施の形態に係るス
パッタリング装置を示す切断平面図、図8はその切断正
面図、図9はその要部の破断斜視図であり、これらの図
において、第1および第2の実施の形態と同一若しくは
同等のものには同一の符号を付してその説明を省略す
る。
【0029】この実施の形態において、第2の実施の形
態と相違するのは、筒状のフィン19を、その筒心をタ
ーゲット9,10に対し直交方向に向け、且つ隔壁部材
12の内壁面12bに対し所定の間隙を存して同心状に
配置して、フィン19の上端部を隔壁部材12に固定
し、第2の実施の形態と同様のガス供給管14を、隔壁
部材12の内壁面12bとフィン19との間にそれらに
同心状の配置で設けた構成のみである。なお、両ガス供
給管14が連結管17によって互いに連通状態に連結さ
れているのは第2の実施の形態と同様である。
【0030】この実施の形態のスパッタリング装置で
は、第2の実施の形態と同様に基板4に低抵抗で且つ均
一な膜質の薄膜を生成できるとともに、ガス供給管14
のガス噴出孔18がスパッタ粒子の付着により閉塞され
ようとするのをフィン19によってより一層確実に防止
できる。
【0031】
【実施例】次に、本発明の具体例および実験結果につい
て説明する。
【0032】上述の第1の実施の形態のスパッタリング
装置および第2の実施の形態のスパッタリグ装置並びに
図10,図11に示した従来のスパッタリング装置を製
作し、これらのスパッタリング装置を用いて、それぞれ
銅の単層膜を1000Å成膜する実験を行い、その成膜
した薄膜の抵抗値評価を行った。
【0033】実験は、基板4を基板ホルダ7に取り付
け、チャンバ1の内部が5×10-5(Pa)の真空度に
なるまで排気し、この排気をした後に、第1の実施の形
態の装置では放電ガスGとしてアルゴンガスをガス導入
管3を介して隔壁部材12の内部に導入し、一方、第2
の実施の形態の装置では上記アルゴンガスをガス導入管
3およびガス供給管14を介して隔壁部材12の内部に
導入して行った。この両装置においては、隔壁部材12
の内部のターゲット9,10の周辺のガス圧を0.25
(Pa)になるよう調整した。一方、従来装置では、チ
ャンバ1内部の隔壁部材12と基板ホルダ7との間にア
ルゴンガスを導入しながら隔壁部材12の内部のターゲ
ット9,10の周辺のガス圧を0.25(Pa)になる
よう調整した。
【0034】その後に、ターゲット9,10に1kWの
高周波電力を供給して、アルゴンプラズマを生成すると
ともに、基板ホルダ7を1(rpm)の回転速度で回転
させながら銅の単層膜を1000Å成膜した。
【0035】その他の成膜実験条件として、ターゲット
9,10として10インチ径の純銅(純度99.9%)
を用いた。さらに、基板4の径を3インチ、アルゴンガ
スの流量を200(SCCM)にそれぞれ設定した。
【0036】上記の実験結果は(表1)の通りである。
【0037】
【表1】
【0038】なお、(表1)中の比抵抗の平均値は、基
板4上の5点でそれぞれ測定した各抵抗値の平均値であ
る。(表1)から明らかなように、第1および第2の実
施の形態のスパッタリング装置では、ターゲット9,1
0を覆う隔壁部材12の内部に放電ガスGを供給してい
るので、隔壁部材12の外部における基板4の周囲のガ
ス圧を隔壁部材12内部のターゲット9,10の周囲の
ガス圧よりも低くすることが可能になっている。これに
対し、従来のスパッタリグ装置では、隔壁部材12の外
部に放電ガスを供給していることから、ガス圧は隔壁部
材12の内部よりも外部の方が高くなっている。
【0039】その結果、放電状態を決定するターゲット
9,10の周囲の隔壁部材12の内部のガス圧を、(表
1)のように同一の0.25(Pa)に設定した場合、
第1の実施の形態のスパッタリグ装置の隔壁部材12の
外部のガス圧を、従来装置の0.40(Pa)に比較し
て半分の0.20に低減することができる。換言すれ
ば、第1の実施の形態の装置では、ガス圧に反比例する
スパッタ粒子の平均自由工程を従来装置に比べて2倍に
することができる。それにより、第1の実施の形態の装
置では、スパッタ粒子が高いエネルギ状態で基板4に到
達する結果、基板4上のマイグレーションが促進されて
高密度の薄膜が形成され、低抵抗の薄膜が得られる。し
かも、(表1)から明らかなように、第1の実施の形態
の装置を用いて成膜を行った場合には、比抵抗の平均値
が従来装置に比較して約26%程度低い良質の薄膜を得
られることが判る。
【0040】第1および第2の実施の形態の両装置を比
較すると、第2の実施の形態の装置では、第1の実施の
形態の装置に比べて比抵抗のばらつきを半分以下に低減
している上に、第1の実施の形態の装置と同等の低抵抗
の薄膜を得ることが可能となる。これは、隔壁部材12
の内周壁面に沿って配置したガス供給管14の全体から
小孔のガス噴出孔18を通じて放電ガスGを隔壁部材1
2の内部に供給したことにより、ターゲット9,10の
上方空間のガス圧の均一化が図られた結果であると考え
られる。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に係る
スパッタリング装置によれば、ターゲットを覆う隔壁部
材の内部に放電ガスを導入する構成としたので、スパッ
タ粒子の平均自由工程が隔壁部材の外部において長くな
り、スパッタ粒子の基板への入射エネルギを高めて基板
上でのマイグレーションを促進することができ、基板に
低抵抗の良質の薄膜を生成できる。しかも、この低抵抗
の薄膜の生成を、放電ガスを隔壁部材の内部に導くのみ
の簡単な構成によって達成できる。
【0042】本発明の請求項2に係るスパッタリング装
置は、複数個のガス噴出孔を有するほぼ環状のガス供給
管を隔壁部材の内壁面に沿って配置する構成としたの
で、低抵抗の薄膜を生成できる効果に加えて、放電ガス
のガス圧をターゲットの上方箇所において均一にするこ
とができ、基板の表面の全体にわたり均一な膜質を有す
る薄膜を生成できる利点がある。
【0043】また、本発明の請求項3に係るスパッタリ
ング装置は、筒状のフィンを隔壁部材の内壁面とガス供
給管との間に介設する構成としたので、基板の表面の全
体にわたり均一な膜質を有すとともに低抵抗の良質の薄
膜が得られる効果に加えて、ガス供給管のガス噴出孔が
スパッタ粒子の付着により閉塞されようとするのを確実
に防止できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るスパッタリン
グ装置を示す切断平面図。
【図2】同上装置の切断正面図。
【図3】同上装置の要部の破断斜視図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るスパッタリン
グ装置を示す切断平面図。
【図5】同上装置の切断正面図。
【図6】同上装置の要部の破断斜視図。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るスパッタリン
グ装置を示す切断平面図。
【図8】同上装置の切断正面図。
【図9】同上装置の要部の破断斜視図。
【図10】従来のスパッタリング装置の切断平面図。
【図11】同上装置の切断正面図。
【符号の説明】
3 ガス導入管 3a ガス吹き出し口 9,10 ターゲット 12 隔壁部材 12a 隔壁部材の開口 12b 隔壁部材の内壁面 14 ガス供給管 18 ガス噴出孔 19 フィン G 放電ガス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スパッタリング材料のターゲットと、 前記ターゲットに対向して配置され、前記ターゲットか
    ら放出されたスパッタ粒子により表面に薄膜が生成され
    る基板と、 スパッタ粒子を通過させる開口を前記基板に対向させて
    前記ターゲットの周囲を覆うように配置された隔壁部材
    と、 前記隔壁部材の内部に放電ガスを供給するよう設けられ
    たガス導入管とを備えていることを特徴とするスパッタ
    リング装置。
  2. 【請求項2】 複数個のガス噴出孔を有するほぼ環状の
    ガス供給管が、隔壁部材の内壁面に沿い、且つターゲッ
    トの周囲に対向して配設され、 ガス導入管の先端のガス吹き出し口が前記ガス供給管に
    連通して連結されている請求項1記載のスパッタリング
    装置。
  3. 【請求項3】 筒状のフィンが、隔壁部材の内壁面に沿
    い、且つターゲットに対し直交方向に筒心を向けて前記
    ターゲットの周囲に対向して配設され、 ガス供給管が前記隔壁部材の内壁面と前記フィンとの間
    に挿入して設置され、 前記ガス供給管には、複数個のガス噴出孔が前記ターゲ
    ットに対向しない箇所に形成されている請求項2記載の
    スパッタリング装置。
JP19078296A 1996-07-19 1996-07-19 スパッタリング装置 Pending JPH1030175A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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