JPH10288127A - 内燃機関の燃焼室 - Google Patents
内燃機関の燃焼室Info
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- JPH10288127A JPH10288127A JP9100623A JP10062397A JPH10288127A JP H10288127 A JPH10288127 A JP H10288127A JP 9100623 A JP9100623 A JP 9100623A JP 10062397 A JP10062397 A JP 10062397A JP H10288127 A JPH10288127 A JP H10288127A
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- combustion chamber
- fuel
- spray
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F1/00—Cylinders; Cylinder heads
- F02F1/24—Cylinder heads
- F02F1/42—Shape or arrangement of intake or exhaust channels in cylinder heads
- F02F1/4214—Shape or arrangement of intake or exhaust channels in cylinder heads specially adapted for four or more valves per cylinder
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/12—Other methods of operation
- F02B2075/125—Direct injection in the combustion chamber for spark ignition engines, i.e. not in pre-combustion chamber
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Fuel-Injection Apparatus (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】燃料噴射弁からの燃料噴霧のシリンダヘッド壁
面への付着を抑制する。 【解決手段】燃料噴射弁４の噴孔近傍の点火プラグ２側
のシリンダヘッド壁面６に凹部５を設け、燃料噴射弁４
の燃焼室外での大気圧条件で燃料噴射したときの噴霧中
心軸と噴霧外周面とのなす角度をθ１としたとき、前記
凹部５の傾斜壁面と、燃焼室１に装着後の燃料噴射弁４
の噴霧中心軸から前記角度θ１をなす円錐面と、のなす
角度θを、前記角度θ１より大きい値に設定する。これ
により、燃料噴霧のシリンダヘッド壁面６への引き寄せ
力の発生を抑制でき、燃焼性の安定，煤発生量の低減を
図れる。
面への付着を抑制する。 【解決手段】燃料噴射弁４の噴孔近傍の点火プラグ２側
のシリンダヘッド壁面６に凹部５を設け、燃料噴射弁４
の燃焼室外での大気圧条件で燃料噴射したときの噴霧中
心軸と噴霧外周面とのなす角度をθ１としたとき、前記
凹部５の傾斜壁面と、燃焼室１に装着後の燃料噴射弁４
の噴霧中心軸から前記角度θ１をなす円錐面と、のなす
角度θを、前記角度θ１より大きい値に設定する。これ
により、燃料噴霧のシリンダヘッド壁面６への引き寄せ
力の発生を抑制でき、燃焼性の安定，煤発生量の低減を
図れる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関に直接燃料を
噴射する火花点火式の内燃機関の燃焼室に関し、特に、
燃料噴射弁の噴霧が適正な方向に向けられるようにした
燃焼室の構造に関する。
噴射する火花点火式の内燃機関の燃焼室に関し、特に、
燃料噴射弁の噴霧が適正な方向に向けられるようにした
燃焼室の構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来のこの種の内燃機関の燃焼室構造と
しては、例えば図５に示すようなものがある。このもの
では、燃焼室の中心部の点火プラグによって点火を行
い、吸気ポート出口近傍の燃焼室周辺部から燃料噴射弁
によって燃料を燃焼室内に直接噴射し、圧縮行程で燃焼
室内に発生させたスワールにより前記噴射された燃料を
前記点火プラグに近づけて着火燃焼させるようにしてい
る（特開昭６−８１６５１号公報参照) 。
しては、例えば図５に示すようなものがある。このもの
では、燃焼室の中心部の点火プラグによって点火を行
い、吸気ポート出口近傍の燃焼室周辺部から燃料噴射弁
によって燃料を燃焼室内に直接噴射し、圧縮行程で燃焼
室内に発生させたスワールにより前記噴射された燃料を
前記点火プラグに近づけて着火燃焼させるようにしてい
る（特開昭６−８１６５１号公報参照) 。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の従来
の燃焼室構造では、燃料噴射弁がシリンダ壁とシリンダ
ヘッド壁との境界に近い場所に取り付けられているた
め、上記のように圧縮行程で燃料噴射した場合、空気密
度が高いことにより、噴霧とシリンダヘッド壁との隙間
に負圧が発達して、シリンダ中心軸を含む断面内でみる
と、多量の噴霧が燃焼室壁に付着してしまい、その結
果、燃焼が不安定化すると共に煤の発生量が増大すると
いう問題を生じていた。
の燃焼室構造では、燃料噴射弁がシリンダ壁とシリンダ
ヘッド壁との境界に近い場所に取り付けられているた
め、上記のように圧縮行程で燃料噴射した場合、空気密
度が高いことにより、噴霧とシリンダヘッド壁との隙間
に負圧が発達して、シリンダ中心軸を含む断面内でみる
と、多量の噴霧が燃焼室壁に付着してしまい、その結
果、燃焼が不安定化すると共に煤の発生量が増大すると
いう問題を生じていた。
【０００４】本発明は、このような従来の課題に着目し
てなされたもので、燃焼室構造を適切に設定することに
より、燃料噴霧の燃焼室壁への付着を抑制でき、以て燃
焼性を安定化し、煤の発生を抑制できるようにした内燃
機関の燃焼室を提供することを目的とする。
てなされたもので、燃焼室構造を適切に設定することに
より、燃料噴霧の燃焼室壁への付着を抑制でき、以て燃
焼性を安定化し、煤の発生を抑制できるようにした内燃
機関の燃焼室を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】このため、請求項１に係
る発明は、燃焼室の中心近傍に点火プラグを備え、か
つ、吸気ポート出口近傍の燃焼室周辺部から燃焼室内に
燃料をスパライル状に噴霧する燃料噴射弁を備えた内燃
機関の燃焼室において、前記燃料噴射弁を燃焼室から外
した状態で、かつ、噴孔に加わる背圧を大気圧とした条
件で燃料噴射したときに、噴霧中心軸と噴霧外周面との
なす角度θ０に対し、前記燃料噴射弁を燃焼室に装着し
た状態で、噴霧中心軸と前記角度θ０をなす円錐面と噴
孔近傍の前記点火プラグ側のシリンダヘッド壁面とのな
す角度θ１を、前記角度θ０より大きくしたことを特徴
とする。
る発明は、燃焼室の中心近傍に点火プラグを備え、か
つ、吸気ポート出口近傍の燃焼室周辺部から燃焼室内に
燃料をスパライル状に噴霧する燃料噴射弁を備えた内燃
機関の燃焼室において、前記燃料噴射弁を燃焼室から外
した状態で、かつ、噴孔に加わる背圧を大気圧とした条
件で燃料噴射したときに、噴霧中心軸と噴霧外周面との
なす角度θ０に対し、前記燃料噴射弁を燃焼室に装着し
た状態で、噴霧中心軸と前記角度θ０をなす円錐面と噴
孔近傍の前記点火プラグ側のシリンダヘッド壁面とのな
す角度θ１を、前記角度θ０より大きくしたことを特徴
とする。
【０００６】このような構成において、燃料噴射弁から
の燃料噴霧とシリンダヘッド壁との隙間が小さいときに
は、大気圧より高く空気密度が高い圧縮行程で燃料噴射
すると、燃料噴霧に引きずられて発生する空気流動によ
り前記隙間内に負圧が発達し、その結果、噴霧をシリン
ダヘッド壁に引き寄せる力が発生する。前記隙間が大き
いときには、空気流動速度が小さく負圧が燃料噴霧を引
き寄せるほどには発達しない。
の燃料噴霧とシリンダヘッド壁との隙間が小さいときに
は、大気圧より高く空気密度が高い圧縮行程で燃料噴射
すると、燃料噴霧に引きずられて発生する空気流動によ
り前記隙間内に負圧が発達し、その結果、噴霧をシリン
ダヘッド壁に引き寄せる力が発生する。前記隙間が大き
いときには、空気流動速度が小さく負圧が燃料噴霧を引
き寄せるほどには発達しない。
【０００７】そして、上記のように燃料噴射弁を配置し
た場合、前記燃料噴霧とシリンダヘッド壁との隙間に発
生する負圧によって燃料の引き寄せが発生する前記隙間
の大きさが以下のように決定されることが、実験的に確
かめられた。即ち、燃料噴射弁を燃焼室から外した状態
で、かつ、噴孔に加わる背圧を大気圧とした条件で燃料
噴射したときに、噴霧中心軸と噴霧外周面とのなす角度
θ１に対し、前記燃料噴射弁を燃焼室に装着した状態
で、噴霧中心軸と前記角度θ１をなす円錐面と噴孔近傍
の前記点火プラグ側のシリンダヘッド壁面とのなす角度
θを前記角度θ１に略等しくしたときが、燃料噴霧のシ
リンダヘッド壁への引き寄せを発生する限界であり、θ
をθ１より小さくすると、燃料噴霧のシリンダヘッド壁
への引き寄せが発生する。また、大気圧より高い条件で
は、前記噴霧とシリンダヘッド壁面との隙間に生じる負
圧が増大するが、噴霧の内側に空気流動によって生じる
負圧も増大するので、略相殺される。
た場合、前記燃料噴霧とシリンダヘッド壁との隙間に発
生する負圧によって燃料の引き寄せが発生する前記隙間
の大きさが以下のように決定されることが、実験的に確
かめられた。即ち、燃料噴射弁を燃焼室から外した状態
で、かつ、噴孔に加わる背圧を大気圧とした条件で燃料
噴射したときに、噴霧中心軸と噴霧外周面とのなす角度
θ１に対し、前記燃料噴射弁を燃焼室に装着した状態
で、噴霧中心軸と前記角度θ１をなす円錐面と噴孔近傍
の前記点火プラグ側のシリンダヘッド壁面とのなす角度
θを前記角度θ１に略等しくしたときが、燃料噴霧のシ
リンダヘッド壁への引き寄せを発生する限界であり、θ
をθ１より小さくすると、燃料噴霧のシリンダヘッド壁
への引き寄せが発生する。また、大気圧より高い条件で
は、前記噴霧とシリンダヘッド壁面との隙間に生じる負
圧が増大するが、噴霧の内側に空気流動によって生じる
負圧も増大するので、略相殺される。
【０００８】したがって、θをθ１より大きくしておけ
ば、圧縮行程で空気密度が高い条件で燃料噴射した場合
でも、前記燃料噴霧のシリンダヘッド壁への引き寄せを
防止して燃料噴霧のシリンダヘッド壁面への付着を防止
でき、以て、燃焼性を安定化でき、煤の発生を抑制でき
る。また、請求項２に係る発明は、前記噴孔近傍の前記
点火プラグ側のシリンダヘッド壁面に、前記噴孔から点
火プラグへ向かって深さが増大するように傾斜する凹部
を設け、前記角度θ１をなす円錐面と該凹部の傾斜面と
のなす角度を前記θとしたことを特徴とする。
ば、圧縮行程で空気密度が高い条件で燃料噴射した場合
でも、前記燃料噴霧のシリンダヘッド壁への引き寄せを
防止して燃料噴霧のシリンダヘッド壁面への付着を防止
でき、以て、燃焼性を安定化でき、煤の発生を抑制でき
る。また、請求項２に係る発明は、前記噴孔近傍の前記
点火プラグ側のシリンダヘッド壁面に、前記噴孔から点
火プラグへ向かって深さが増大するように傾斜する凹部
を設け、前記角度θ１をなす円錐面と該凹部の傾斜面と
のなす角度を前記θとしたことを特徴とする。
【０００９】吸気ポート，点火プラグ等の取り付けを考
慮すると、シリンダヘッド壁とシリンダ壁とのなす角度
範囲において、上記のような角度設定で燃料噴射弁を装
着すると、今度は、噴霧中心軸とシリンダ壁とのなす角
度が狭くなって、噴霧がシリンダ壁に付着しやすくな
り、また、点火プラグから離れる噴霧領域が広くなって
燃焼性に影響を与える可能性がある。
慮すると、シリンダヘッド壁とシリンダ壁とのなす角度
範囲において、上記のような角度設定で燃料噴射弁を装
着すると、今度は、噴霧中心軸とシリンダ壁とのなす角
度が狭くなって、噴霧がシリンダ壁に付着しやすくな
り、また、点火プラグから離れる噴霧領域が広くなって
燃焼性に影響を与える可能性がある。
【００１０】そこで、噴孔近傍の前記点火プラグ側のシ
リンダヘッド壁面に、前記噴孔から点火プラグに向かっ
て深さが増大するように傾斜する凹部を設け、前記角度
θ１をなす円錐面と該凹部の傾斜面とのなす角度を前記
θとすることにより、燃料噴霧のシリンダヘッド壁面へ
の引き寄せを防止しつつ、噴霧中心軸とシリンダ壁との
なす角度を拡げて燃料噴霧とシリンダ壁との接近を抑制
できる。
リンダヘッド壁面に、前記噴孔から点火プラグに向かっ
て深さが増大するように傾斜する凹部を設け、前記角度
θ１をなす円錐面と該凹部の傾斜面とのなす角度を前記
θとすることにより、燃料噴霧のシリンダヘッド壁面へ
の引き寄せを防止しつつ、噴霧中心軸とシリンダ壁との
なす角度を拡げて燃料噴霧とシリンダ壁との接近を抑制
できる。
【００１１】また、請求項３に係る発明は、前記噴霧近
傍の前記点火プラグ側のシリンダヘッド壁面の一部に凸
部を設けたことを特徴とする。このように凸部を設けれ
ば、全体的には該凸部を除く部分の前記基本的な角度設
定（θ＞θ１) とすることで、燃料噴霧のシリンダヘッ
ド壁面への付着を防止しつつ、該凸部に部分的にシリン
ダヘッド壁面への引き寄せ力が作用することにより、燃
料噴霧の方向に凸部側に偏向させることができ、凸部の
大きさ, 位置を適切に設定することにより、燃料噴霧を
所望の方向に偏向させることができる。
傍の前記点火プラグ側のシリンダヘッド壁面の一部に凸
部を設けたことを特徴とする。このように凸部を設けれ
ば、全体的には該凸部を除く部分の前記基本的な角度設
定（θ＞θ１) とすることで、燃料噴霧のシリンダヘッ
ド壁面への付着を防止しつつ、該凸部に部分的にシリン
ダヘッド壁面への引き寄せ力が作用することにより、燃
料噴霧の方向に凸部側に偏向させることができ、凸部の
大きさ, 位置を適切に設定することにより、燃料噴霧を
所望の方向に偏向させることができる。
【００１２】また、請求項４に係る発明は、前記角度θ
１をなす円錐面と前記凸部壁面とのなす角度θ３を、前
記角度θ１より小さくしたことを特徴とする。このよう
に角度設定することで、凸部による燃料噴霧の偏向作用
をより確実なものとすることができる。
１をなす円錐面と前記凸部壁面とのなす角度θ３を、前
記角度θ１より小さくしたことを特徴とする。このよう
に角度設定することで、凸部による燃料噴霧の偏向作用
をより確実なものとすることができる。
【００１３】また、請求項５に係る発明は、前記内燃機
関の少なくとも所定の運転条件で、圧縮行程に燃料が噴
射されるように制御されることを特徴とする。近年、開
発の盛んな成層燃焼式の内燃機関では圧縮行程に燃料を
噴射することにより、成層燃焼を行わせることができ、
該成層燃焼式機関に適用したときに以上説明してきた本
発明の効果を発揮できる。
関の少なくとも所定の運転条件で、圧縮行程に燃料が噴
射されるように制御されることを特徴とする。近年、開
発の盛んな成層燃焼式の内燃機関では圧縮行程に燃料を
噴射することにより、成層燃焼を行わせることができ、
該成層燃焼式機関に適用したときに以上説明してきた本
発明の効果を発揮できる。
【００１４】
【発明の実施の形態】図１は、本発明の第１の実施の形
態を示す。図において、内燃機関の燃焼室１の中心近傍
に点火プラグ２を備え、吸気ポート３近傍の燃焼室１周
辺部、具体的には２本の吸気ポート３の間で、シリンダ
ヘッド壁面６とシリンダ壁７との境界部分に燃料噴射弁
４を備える。該燃料噴射弁４は、図示しないが、噴孔内
に弁軸に対して傾斜する複数のスパイラル流生成溝を形
成したスパイラル流生成板が嵌入して設けられ、該スパ
イラル流生成溝を通過した燃料をスパイラル状に噴霧す
る構造を有している。
態を示す。図において、内燃機関の燃焼室１の中心近傍
に点火プラグ２を備え、吸気ポート３近傍の燃焼室１周
辺部、具体的には２本の吸気ポート３の間で、シリンダ
ヘッド壁面６とシリンダ壁７との境界部分に燃料噴射弁
４を備える。該燃料噴射弁４は、図示しないが、噴孔内
に弁軸に対して傾斜する複数のスパイラル流生成溝を形
成したスパイラル流生成板が嵌入して設けられ、該スパ
イラル流生成溝を通過した燃料をスパイラル状に噴霧す
る構造を有している。
【００１５】前記内燃機関として、例えば、近年開発の
盛んな、可能な限り層状燃焼を行い空燃比の大幅なリー
ン化により、排気浄化性能及び燃費向上を図った機関に
適用した場合には、層状燃焼を行うときには圧縮行程で
燃料噴射するので、噴霧角を拡げる効果が増大し、微粒
化が促進されると共に、壁面への燃料の付着量を低減で
き、燃焼安定性を向上でき、かつ、煤の排出量を低減で
きる効果が飛躍的に向上する。
盛んな、可能な限り層状燃焼を行い空燃比の大幅なリー
ン化により、排気浄化性能及び燃費向上を図った機関に
適用した場合には、層状燃焼を行うときには圧縮行程で
燃料噴射するので、噴霧角を拡げる効果が増大し、微粒
化が促進されると共に、壁面への燃料の付着量を低減で
き、燃焼安定性を向上でき、かつ、煤の排出量を低減で
きる効果が飛躍的に向上する。
【００１６】ここで、前記燃料噴射弁４の噴孔近傍の前
記点火プラグ２側のシリンダヘッド壁面６に凹部５を設
ける。該凹部５は、噴孔から点火プラグに向かう方向に
深さが増大するように、シリンダヘッド壁面６との間に
傾斜角δθを有して傾斜する壁面を有して形成され、該
傾斜角δθが以下のように設定されている。前記燃料噴
射弁４を燃焼室１から外した状態で、かつ、噴孔に加わ
る背圧を大気圧とした条件で燃料噴射したときに、噴霧
中心軸と噴霧外周面とのなす角度をθ１とし、また、該
燃料噴射弁４を燃焼室１に装着した状態で前記凹部を除
くシリンダヘッド壁面６と、前記噴霧外周面とのなす角
をθ０とする。このとき、前記燃料噴射弁を燃焼室に装
着した状態で、噴霧中心軸と前記角度θ１をなす円錐面
と噴孔近傍の前記点火プラグ２側のシリンダヘッド壁面
６とのなす角度θ、つまりθ＝δθ＋θ０を、前記角度
θ１より大きくなるように設定する。
記点火プラグ２側のシリンダヘッド壁面６に凹部５を設
ける。該凹部５は、噴孔から点火プラグに向かう方向に
深さが増大するように、シリンダヘッド壁面６との間に
傾斜角δθを有して傾斜する壁面を有して形成され、該
傾斜角δθが以下のように設定されている。前記燃料噴
射弁４を燃焼室１から外した状態で、かつ、噴孔に加わ
る背圧を大気圧とした条件で燃料噴射したときに、噴霧
中心軸と噴霧外周面とのなす角度をθ１とし、また、該
燃料噴射弁４を燃焼室１に装着した状態で前記凹部を除
くシリンダヘッド壁面６と、前記噴霧外周面とのなす角
をθ０とする。このとき、前記燃料噴射弁を燃焼室に装
着した状態で、噴霧中心軸と前記角度θ１をなす円錐面
と噴孔近傍の前記点火プラグ２側のシリンダヘッド壁面
６とのなす角度θ、つまりθ＝δθ＋θ０を、前記角度
θ１より大きくなるように設定する。
【００１７】このようにθ＝δθ＋θ０をθ１より大き
く設定することにより、成層燃焼を行う内燃機関のよう
に圧縮行程で空気密度が高い条件で燃料噴射した場合で
も、シリンダヘッド壁面６と燃料噴霧外周面との間に空
気流動に伴う負圧の発達を抑制でき、この結果、燃料噴
霧のシリンダヘッド壁面６への引き寄せを防止して燃料
噴霧のシリンダヘッド壁面６への付着を防止でき、以
て、燃焼性を安定化できるとともに、煤の発生を抑制で
き、燃料噴射弁４まわりのデポジットの堆積も防止でき
る。
く設定することにより、成層燃焼を行う内燃機関のよう
に圧縮行程で空気密度が高い条件で燃料噴射した場合で
も、シリンダヘッド壁面６と燃料噴霧外周面との間に空
気流動に伴う負圧の発達を抑制でき、この結果、燃料噴
霧のシリンダヘッド壁面６への引き寄せを防止して燃料
噴霧のシリンダヘッド壁面６への付着を防止でき、以
て、燃焼性を安定化できるとともに、煤の発生を抑制で
き、燃料噴射弁４まわりのデポジットの堆積も防止でき
る。
【００１８】δθ＋θ０／θ１＜１の条件つまりδθ＋
θ０＜θ１の条件では燃料噴霧のシリンダヘッド壁面へ
の引き寄せが防止される。また、図２は、δθ＋θ０と
θ１との大小関係に対する煤の発生量の大小を示したデ
ータであり、図示のように、δθ＋θ０／θ１＜１の条
件つまりδθ＋θ０＜θ１の条件では燃料噴霧のシリン
ダヘッド壁面への引き寄せが発生に伴い煤の発生量が急
増するのに対して、δθ＋θ０／θ１＞１の条件つまり
δθ＋θ０＞θ１の条件では燃料噴霧のシリンダヘッド
壁面への引き寄せが防止される結果、煤の発生量を低い
値に抑えることができる。
θ０＜θ１の条件では燃料噴霧のシリンダヘッド壁面へ
の引き寄せが防止される。また、図２は、δθ＋θ０と
θ１との大小関係に対する煤の発生量の大小を示したデ
ータであり、図示のように、δθ＋θ０／θ１＜１の条
件つまりδθ＋θ０＜θ１の条件では燃料噴霧のシリン
ダヘッド壁面への引き寄せが発生に伴い煤の発生量が急
増するのに対して、δθ＋θ０／θ１＞１の条件つまり
δθ＋θ０＞θ１の条件では燃料噴霧のシリンダヘッド
壁面への引き寄せが防止される結果、煤の発生量を低い
値に抑えることができる。
【００１９】図３，図４は、本発明の第２の実施の形態
を示す。本実施の形態では、前記同様に燃料噴射弁４近
傍のシリンダヘッド壁面６の点火プラグ２側のシリンダ
ヘッド壁面６に凹部11を設け、該凹部11の壁面の傾斜角
δθと、前記角度θ１をなす円錐面とシリンダヘッド壁
面とのなす角度θ０と、を加えた角度θが、前記θ１よ
り大きくなるように設定する一方、該凹部11壁面の一部
に凸部12を設け、前記角度θ１をなす円錐面と前記凸部
12壁面とのなす角度θ３を、前記角度θ１より小さく設
定する。
を示す。本実施の形態では、前記同様に燃料噴射弁４近
傍のシリンダヘッド壁面６の点火プラグ２側のシリンダ
ヘッド壁面６に凹部11を設け、該凹部11の壁面の傾斜角
δθと、前記角度θ１をなす円錐面とシリンダヘッド壁
面とのなす角度θ０と、を加えた角度θが、前記θ１よ
り大きくなるように設定する一方、該凹部11壁面の一部
に凸部12を設け、前記角度θ１をなす円錐面と前記凸部
12壁面とのなす角度θ３を、前記角度θ１より小さく設
定する。
【００２０】このように角度設定した凸部12を一部に設
けることにより、全体的には前記凹部11を角度設定（θ
＞θ１) とすることで、燃料噴霧のシリンダヘッド壁面
６への付着を防止しつつ、該凸部12に部分的にシリンダ
ヘッド壁面６への引き寄せ力が作用することにより、燃
料噴霧の方向に凸部12側に偏向させることができ、凹部
11と凸部12との大きさ, 位置を適切に設定することによ
り、燃料噴霧を所望の方向に偏向させることができる。
けることにより、全体的には前記凹部11を角度設定（θ
＞θ１) とすることで、燃料噴霧のシリンダヘッド壁面
６への付着を防止しつつ、該凸部12に部分的にシリンダ
ヘッド壁面６への引き寄せ力が作用することにより、燃
料噴霧の方向に凸部12側に偏向させることができ、凹部
11と凸部12との大きさ, 位置を適切に設定することによ
り、燃料噴霧を所望の方向に偏向させることができる。
【００２１】また、以上示した実施の形態では、シリン
ダヘッド壁面に凹部を設け、該凹部の壁面と前記角度θ
１の円錐面とのなす角度θがθ１より大きくなるように
設定したため、特別吸気ポート形状等を変更することな
く燃料噴射弁の噴霧中心軸とシリンダ壁とのなす角度も
十分に確保して燃料噴霧とシリンダ壁との接近ひいては
付着を抑制できる。ただし、可能であれば、凹部を設け
ることなく、シリンダヘッド壁面と前記角度θ１の円錐
面とのなす角度θが、θ１より大きくなるように設定し
てもよい。
ダヘッド壁面に凹部を設け、該凹部の壁面と前記角度θ
１の円錐面とのなす角度θがθ１より大きくなるように
設定したため、特別吸気ポート形状等を変更することな
く燃料噴射弁の噴霧中心軸とシリンダ壁とのなす角度も
十分に確保して燃料噴霧とシリンダ壁との接近ひいては
付着を抑制できる。ただし、可能であれば、凹部を設け
ることなく、シリンダヘッド壁面と前記角度θ１の円錐
面とのなす角度θが、θ１より大きくなるように設定し
てもよい。
【図１】本発明の第１の実施の形態を示す縦断面図及び
横断面図。
横断面図。
【図２】δθ＋θ０とθ１との大小関係に対する煤の発
生量の大小を示したデータ図。
生量の大小を示したデータ図。
【図３】本発明の第２の実施の形態を示す縦断面図及び
横断面図。
横断面図。
【図４】図４のＡ−Ａ矢視断面図。
【図５】従来の内燃機関の燃焼室構造を示す断面図。
１ 燃焼室 ２ 点火プラグ ３ 吸気ポート ４ 燃料噴射弁 ５ 凹部 ６ シリンダヘッド壁面 ７ シリンダ壁 11 凹部 12 凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｆ０２Ｄ 41/40 Ｆ０２Ｄ 41/40 Ｆ Ｆ０２Ｆ 1/24 Ｆ０２Ｆ 1/24 Ｊ Ｆ０２Ｍ 61/18 ３１０ Ｆ０２Ｍ 61/18 ３１０Ｚ ３６０ ３６０Ｊ
Claims (5)
- 【請求項１】燃焼室の中心近傍に点火プラグを備え、か
つ、吸気ポート出口近傍の燃焼室周辺部から燃焼室内に
燃料をスパライル状に噴霧する燃料噴射弁を備えた内燃
機関の燃焼室において、 前記燃料噴射弁を燃焼室から外した状態で、かつ、噴孔
に加わる背圧を大気圧とした条件で燃料噴射したとき
に、噴霧中心軸と噴霧外周面とのなす角度θ１に対し、
前記燃料噴射弁を燃焼室に装着した状態で、噴霧中心軸
と前記角度θ１をなす円錐面と噴孔近傍の前記点火プラ
グ側のシリンダヘッド壁面とのなす角度θを、前記角度
θ１より大きくしたことを特徴とする内燃機関の燃焼
室。 - 【請求項２】前記噴孔近傍の前記点火プラグ側のシリン
ダヘッド壁面に、前記噴孔から点火プラグへ向かって深
さが増大するように傾斜する凹部を設け、前記角度θ１
をなす円錐面と該凹部の傾斜面とのなす角度を前記θと
したことを特徴とする請求項１に記載の内燃機関の燃焼
室。 - 【請求項３】前記噴霧近傍の前記点火プラグ側のシリン
ダヘッド壁面の一部に凸部を設けたことを特徴とする請
求項１又は請求項２に記載の内燃機関の燃焼室。 - 【請求項４】前記角度θ１をなす円錐面と前記凸部壁面
とのなす角度θ３を、前記角度θ１より小さくしたこと
を特徴とする請求項３に記載の内燃機関の燃焼室。 - 【請求項５】前記内燃機関の少なくとも所定の運転条件
で、圧縮行程に燃料が噴射されるように制御されること
を特徴とする請求項１〜請求項３のいずれか１つに記載
の内燃機関の燃焼室。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP10062397A JP3796888B2 (ja) | 1997-04-17 | 1997-04-17 | 内燃機関の燃焼室構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10062397A JP3796888B2 (ja) | 1997-04-17 | 1997-04-17 | 内燃機関の燃焼室構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10288127A true JPH10288127A (ja) | 1998-10-27 |
| JP3796888B2 JP3796888B2 (ja) | 2006-07-12 |
Family
ID=14278972
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10062397A Expired - Lifetime JP3796888B2 (ja) | 1997-04-17 | 1997-04-17 | 内燃機関の燃焼室構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3796888B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000077359A1 (fr) * | 1999-06-11 | 2000-12-21 | Hitachi, Ltd. | Moteur a injection directe et procede de combustion destine audit moteur |
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-
1997
- 1997-04-17 JP JP10062397A patent/JP3796888B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| US6722340B1 (en) | 1999-06-11 | 2004-04-20 | Hitachi, Ltd. | Cylinder injection engine and fuel injection nozzle used for the engine |
| EP1741924A1 (en) * | 2005-07-04 | 2007-01-10 | Denso Corporation | Fuel injection valve for internal combustion engine |
| US7216624B2 (en) | 2005-07-04 | 2007-05-15 | Denso Corporation | Fuel injection valve for internal combustion engine |
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| Publication number | Publication date |
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