JPH10286832A - 成形用金型及びその製造方法 - Google Patents

成形用金型及びその製造方法

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JPH10286832A
JPH10286832A JP9605897A JP9605897A JPH10286832A JP H10286832 A JPH10286832 A JP H10286832A JP 9605897 A JP9605897 A JP 9605897A JP 9605897 A JP9605897 A JP 9605897A JP H10286832 A JPH10286832 A JP H10286832A
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JP
Japan
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molding
plating
magnetic disk
mold
mirror block
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Application number
JP9605897A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Imai
康之 今井
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形面に欠陥が無い成形用金型及びその製造
方法を提供すること。 【解決手段】 成形用の金型10であって、成形面11
aを所定の厚さの金属メッキ膜12で被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば情報記録
媒体の基板を成形する際に用いる成形用金型及びその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、情報記録媒体の1つである磁
気ディスクには、アルミニウム等の金属やガラス等によ
り作成された磁気ディスク用基板が用いられているが、
これらは一般に高価であり、重量もあることから、近年
では安価で軽量な樹脂により作成された磁気ディスク用
基板が多用されている。このような樹脂製の磁気ディス
ク用基板は、射出成形により短時間で量産可能であるた
め、この樹脂製の磁気ディスク用基板を用いた磁気ディ
スク自体の価格を下げることができる。
【0003】磁気ディスク用基板を射出成形する際に
は、予め作成したスタンパを射出成形機の成形用金型に
取り付ける必要がある。このスタンパは、生産性の観点
から、厚さ1mm以下のニッケルメッキで作成されてい
る。このようなスタンパの作成工程について図13を参
照して説明する。先ず、円板状のガラス原盤40の表面
を研磨し(同図(A))、その表面にレジスト41をス
ピンコート法等により塗布する(同図(B))。このガ
ラス原盤40の表面は鏡面に仕上げられているので、塗
布したレジスト41の表面もガラス原盤40の表面性を
反映して鏡面となる。
【0004】レジスト41を塗布した後、ガラス原盤4
0の表面にNi(ニッケル)をメッキする。これによ
り、ガラス原盤40の表面にNiが堆積してメッキ層4
2で成るスタンパの原形ができる(同図(C))。最後
に、メッキ層42をガラス原盤40から剥離してスタン
パ43とする(同図(D))。そして、このスタンパ4
3を射出成形機の成形用金型44の可動側及び固定側の
表面に取り付けて磁気ディスク用基板を射出成形する
(同図(E))。
【0005】上述したスタンパ43が取り付けられた成
形用金型44のキャビティ内に樹脂が供給されると、ス
タンパ43には例えば130kg/cm2程度の圧力が
加わる。これによりスタンパ43は成形用金型44に押
し付けられて変形し、裏面の凹凸が表面に現れてくる。
そして、この凹凸が成形物に転写し、結果的に磁気ディ
スク用基板のミクロなうねり、反り、皺になるため、平
坦な磁気ディスク用基板を得ることが困難であった。そ
こで、スタンパ43を用いずに射出成形機の成形用金型
44で磁気ディスク用基板を直接成形することが行われ
ている。
【0006】
【発明が解決しょうとする課題】従来の成形用金型の1
つである上述した射出成形機の成形用金型44は、通常
はステンレス合金系の材料が使用されるが、この材料に
は微小なピンホールが存在する。従って、このようなピ
ンホールが存在する射出成形機の成形用金型44で磁気
ディスク用基板を直接成形すると、磁気ディスク用基板
の表面欠陥となる。そして、このような磁気ディスク用
基板を用いた磁気ディスクを使用する際に、情報の書き
込みエラーや読み取りエラーが生じる場合があるという
問題があった。
【0007】この発明は、上述した事情から成されたも
のであり、成形面に欠陥が無い成形用金型及びその製造
方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、この発明に
よれば、成形用の金型であって、成形面を所定の厚さの
金属メッキ膜で被覆することにより達成される。
【0009】上記構成によれば、平滑化作用等があるメ
ッキ処理が成形面に施されるため、成形面に存在する凹
部を平坦にしたり埋めることができ、欠陥の無い成形面
とすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を添付図を参照しながら詳細に説明する。尚、以下に述
べる実施形態は、この発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、この発
明の範囲は、以下の説明において特にこの発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの形態に限られるもので
はない。
【0011】図1(A)、(B)は、この発明の成形用
金型の実施形態を示す側面図及び平面図である。この成
形用金型10は、例えば射出成形機や圧縮成形機等に備
えられている固定側又は可動側の金型ミラーブロック1
1の成形面11a、即ちキャビティを構成する表面に、
メッキ膜12が成膜された構成となっている。金型ミラ
ーブロック11は、例えばステンレス製(JIS SU
S440系)で成る。
【0012】メッキ膜12は、例えば電気メッキ処理又
は無電解メッキ処理により形成される。電気メッキ処理
は、平滑化作用があり、金型ミラーブロック11の成形
面11aに存在するピンホール等の窪みや微小な凹凸を
平坦にすることができる。また、無電解メッキ処理で
は、メッキ液と窪みとの接触面積が大きく、単位面積当
たりの化学反応量が増大し、金型ミラーブロック11の
成形面11aに存在するピンホール等の窪みや微小な凹
凸を埋めて平坦にすることができる。メッキ膜12の材
料としては、電気メッキ処理を行う場合は例えばNi、
Cr、Mo、Ti、Sn、ニッケル合金、錫合金等が用
いられ、無電解メッキ処理を行う場合は例えばNi−
P、Co、Pd等が用いられる。
【0013】図2は、上述した金型ミラーブロック11
の成形面11aにメッキ膜12を電気メッキ処理により
形成する電気メッキ処理装置の一例を示す断面側面図で
ある。この電気メッキ処理装置20は、メッキ処理液2
1が満たされるメッキ処理槽22内に、金型ミラーブロ
ック11が取り付けられるメッキ処理対象取付部23
と、メッキ処理対象取付部23と対向して配置されメッ
キ材料が取り付けられる電極24と、メッキ処理液21
を加熱するためのヒータ25とが配設されている。そし
て、メッキ処理液21を循環させる循環パイプ26が、
メッキ処理槽22の上縁部からメッキ処理槽22の内部
にわたって配管されている。この循環パイプ26の途中
には、メッキ処理液21を吸引するためのポンプ27と
メッキ処理液21に含まれる不用物をフィルタリングす
るためのフィルタ28が接続されている。
【0014】メッキ処理対象取付部23は、金型ミラー
ブロック11を取り付けるためのホルダ兼マスク23a
と、このホルダ兼マスク23aを回転させるための回転
軸23bを有するモータ23cとで構成されている。こ
のように金型ミラーブロック11を回転させることによ
り、メッキ膜12の膜厚分布を均一にすることができ
る。
【0015】図3は、上述した金型ミラーブロック11
の成形面11aにメッキ膜12を無電解メッキ処理によ
り形成する無電解メッキ処理装置の一例を示す断面側面
図である。この無電解メッキ処理装置30は、メッキ処
理液31が満たされるメッキ処理槽32内に、金型ミラ
ーブロック11が取り付けられるメッキ処理対象取付部
33と、析出を防止するための電極34と、メッキ処理
液31を加熱するためのヒータ35と、メッキ処理液3
1を攪拌するための攪拌機36とが配置されている。そ
して、メッキ処理液31を循環させる循環パイプ36
が、メッキ処理槽32の上縁部からメッキ処理槽32の
内部にわたって配管されている。この循環パイプ36の
途中には、メッキ処理液31を吸引するためのポンプ3
7とメッキ処理液31に含まれる不用物をフィルタリン
グするためのフィルタ38が接続されている。
【0016】メッキ処理対象取付部33は、金型ミラー
ブロック11を取り付けるためのホルダ兼マスク33a
と、このホルダ兼マスク33aを回転させるための回転
軸33bを有するモータ33cとで構成されている。こ
のように金型ミラーブロック11を回転させることによ
り、メッキ膜12の膜厚分布を均一にすることができ
る。さらに、メッキ処理槽32内に超音波振動子39を
配置しておくことにより、メッキ膜12の膜厚分布をさ
らに均一にすることができると共に、メッキ膜12の表
面粗さを小さくすることができる。
【0017】ホルダ兼マスク23a、33aは、例えば
図4又は図5に示すように、金型ミラーブロック11が
抜け出ないように支える円筒形状の支持部23aa、3
3aa、23ab、33abと、金型ミラーブロック1
1を支持部23aa、33aa、23ab、33abに
押し付ける円筒形状の押付部23ac、33ac、23
ad、33adとで構成されている。支持部23aa、
33aa、23ab、33abは、その内部が金型ミラ
ーブロック11のボス部11aとフランジ部11bがは
め込み可能な段差のある円筒形状にくり抜かれている。
また、押付部23ac、33ac、23ad、33ad
は、例えば支持部23aa、33aa、23ab、33
abの外周に設けられているネジ部にかみ合うネジ部が
設けられており、これらによりねじ込まれるようになっ
ている。
【0018】尚、図4に示すホルダ兼マスク(以下、第
1ホルダ兼マスクという)23a、33aは、丸で囲っ
た部分拡大図に示すように、金型ミラーブロック11の
成形面11aのみにメッキ膜12を成膜する場合に用い
られ、図5に示すホルダ兼マスク(以下、第2ホルダ兼
マスクという)23a、33aは、丸で囲った部分拡大
図に示すように、金型ミラーブロック11の成形面11
aから側面にかけてメッキ膜12を成膜する場合に用い
られる。
【0019】メッキ膜12自体の密着性はスパッタ処理
や蒸着処理等の真空成膜処理による薄膜より良好であ
り、膜応力の制御が容易であることから、真空成膜処理
と同じ状態にメッキ処理を行ってもメッキ膜12が膜剥
がれを起こすことは無い。また、第2ホルダ兼マスク2
3a、33aを用いれば、金型ミラーブロック11の成
形面11aを覆いつつ側面に回り込んだ均一なメッキ膜
12を成膜することができるため、メッキ膜12自体の
密着性や耐久性をさらに一層強化することができる。
【0020】以上のような装置20、30により電気メ
ッキ処理又は無電解メッキ処理を行えば、図6(A)、
(B)に示すように、金型ミラーブロック11の成形面
11aに存在する例えばピンホール等の窪みdを1層の
メッキ膜12で埋めて、成形面11aを無欠陥表面とす
ることができる。さらに、このメッキ膜12を第1層と
して、その上に真空成膜処理による薄膜13を第2層と
して重ねるようにしても良い。この場合、第1層のメッ
キ膜12により成形面11aは無欠陥表面が達成されて
いるので、第2層の真空成膜処理による薄膜13は非常
に薄くて良く、その分だけ真空成膜処理による薄膜13
の内部に蓄えられる応力が小さくなり、従来よりも膜剥
がれが生じにくくなる。
【0021】次に、この発明の成形用金型の実施形態を
用いて基板を成形したときの成形用金型の状態変化を調
べた。尚、ここでは射出成形機の成形用金型を用いて磁
気ディスク用基板を成形した。ここで、射出成形機は例
えば図7に示すように、固定部には固定金型を構成する
固定側の成形用金型10aが金型保持部50aを介して
取り付けられ、可動部には可動金型を構成する可動側の
成形用金型10bが金型保持部50bを介して取り付け
られている。固定側の成形用金型10aの一端面には、
樹脂が充填されるキャビティが設けられている。さら
に、固定側の成形用金型10aの他端面からキャビティ
の中央に貫通し、キャビティ内に樹脂を導くためのゲー
ト52aを有するゲートブロック52が備えられてい
る。
【0022】可動側の成形用金型10bの一端面には、
樹脂が充填されるキャビティが設けられている。さら
に、可動側の成形用金型10bの他端面からキャビティ
の中央に貫通し、磁気ディスク用基板のセンター穴とな
る部分を切断するカッタ53及びその部分を押し出すコ
ア54が備えられている。尚、磁気ディスク用基板の樹
脂材料としては、例えばCD(コンパクトディスク)に
使われているPC(Poly Carbonate)、
光ディスクに使われることもあるAPO(Amorph
ous Poly Olefin)系樹脂、ビデオディ
スクに使われているPMMA(Poly Metyl
Meta Acrylate)等が用いられる。
【0023】(1)実施例1 先ず、射出成形機用の金型ミラーブロック11を電気メ
ッキ処理装置20の第1ホルダ兼マスク23aに装着す
る。そして、金型ミラーブロック11の成形面11a、
即ちキャビティを構成する表面に、メッキ材料としてC
rを用いてメッキ膜厚が2μmとなるようにメッキ膜1
2を成膜する。そして、金型ミラーブロック11のメッ
キ膜12が成膜された表面を研磨し、その研磨した表面
に金属、例えばイリジウムIrをスパッタリングにより
例えば3μm成膜する。このようにして作成した固定側
及び可動側の成形用金型10a、10bを、図7に示す
ように金型保持部50a、50bを介して射出成形機に
取り付ける。
【0024】そして、可動金型10b、50bを移動さ
せてキャビティを閉じ、ゲート52aを介してキャビテ
ィ内に溶融樹脂を充填する(図8)。溶融樹脂を充填し
た後、カッタ53をキャビティ内に突出させて溶融樹脂
の内径を切断する(図9)。次に、樹脂を冷却して固化
させ、カッタ53を可動金型10b、50b内に戻すと
共にコア54をキャビティ内に突出させ、可動金型10
b、50bを移動させてキャビティを開く。最後に、キ
ャビティ内から磁気ディスク用基板3c及びスプルー
(カッタ53により切断されコア54により押し出され
た樹脂の内径の部分)3dを取り出す(図10)。
【0025】このようにして成形された磁気ディスク用
基板3cの表面を検査したところ、金型ミラーブロック
11の成形面11aのピンホールや異物突起に起因する
欠陥は全く発見されなかった。さらに、以上の射出成形
を4000ショット繰り返した後に金型ミラーブロック
11の表面を検査したところ、膜剥がれ等の異常は全く
発見されなかった。
【0026】(2)実施例2 先ず、射出成形機の金型ミラーブロック11を無電解メ
ッキ処理装置30の第1ホルダ兼マスク33aに装着す
る。そして、金型ミラーブロック11の成形面11a、
即ちキャビティを構成する表面に、メッキ材料としてN
i−Pを用いてメッキ膜厚が2μmとなるようにメッキ
膜12を成膜する。そして、金型ミラーブロック11の
メッキ膜12が成膜された表面を研磨し、その研磨した
表面に金属、例えばイリジウムIrをスパッタリングに
より例えば3μm成膜する。このようにして作成した固
定側及び可動側の成形用金型10a、10bを、図7に
示すように金型保持部50a、50bを介して射出成形
機に取り付ける。
【0027】そして、可動金型10b、50bを移動さ
せてキャビティを閉じ、ゲート52aを介してキャビテ
ィ内に溶融樹脂を充填する(図8)。溶融樹脂を充填し
た後、カッタ53をキャビティ内に突出させて溶融樹脂
の内径を切断する(図9)。次に、樹脂を冷却して固化
させ、カッタ53を可動金型10b、50b内に戻すと
共にコア54をキャビティ内に突出させ、可動金型10
b、50bを移動させてキャビティを開く。最後に、キ
ャビティ内から磁気ディスク用基板3c及びスプルー
(カッタ53により切断されコア54により押し出され
た樹脂の内径の部分)3dを取り出す(図10)。
【0028】このようにして成形された磁気ディスク用
基板3cの表面を検査したところ、金型ミラーブロック
11の成形面11aのピンホールや異物突起に起因する
欠陥は全く発見されなかった。さらに、以上の射出成形
を4000ショット繰り返した後に金型ミラーブロック
11の表面を検査したところ、膜剥がれ等の異常は全く
発見されなかった。
【0029】(3)実施例3 先ず、射出成形機の金型ミラーブロック11を無電解メ
ッキ処理装置30の第2ホルダ兼マスク33aに装着す
る。そして、金型ミラーブロック11の成形面11a、
即ちキャビティを構成する表面及び側面に、メッキ材料
としてNi−Pを用いてメッキ膜厚が5μmとなるよう
にメッキ膜12を成膜する。尚、側面のメッキ領域は、
成形面11aから10mmの位置までである。そして、
金型ミラーブロック11のメッキ膜12が成膜された表
面を研磨し、その研磨した表面に金属、例えばイリジウ
ムIrをスパッタリングにより例えば3μm成膜する。
このようにして作成した固定側及び可動側の成形用金型
10a、10bを、図7に示すように金型保持部50
a、50bを介して射出成形機に取り付ける。
【0030】そして、可動金型10b、50bを移動さ
せてキャビティを閉じ、ゲート52aを介してキャビテ
ィ内に溶融樹脂を充填する(図8)。溶融樹脂を充填し
た後、カッタ53をキャビティ内に突出させて溶融樹脂
の内径を切断する(図9)。次に、樹脂を冷却して固化
させ、カッタ53を可動金型10b、50b内に戻すと
共にコア54をキャビティ内に突出させ、可動金型10
b、50bを移動させてキャビティを開く。最後に、キ
ャビティ内から磁気ディスク用基板3c及びスプルー
(カッタ53により切断されコア54により押し出され
た樹脂の内径の部分)3dを取り出す(図10)。
【0031】このようにして成形された磁気ディスク用
基板3cの表面を検査したところ、金型ミラーブロック
11の成形面11aのピンホールや異物突起に起因する
欠陥は全く発見されなかった。さらに、以上の射出成形
を10000ショット繰り返した後に金型ミラーブロッ
ク11の表面を検査したところ、膜剥がれ等の異常は全
く発見されなかった。
【0032】図11は、この発明の成形用金型の実施形
態で成形した磁気ディスク用基板を用いた磁気ディスク
の一例を示す平面図である。この磁気ディスク3は、凸
部で成るデータトラック及び凹部で成るガードバンドで
構成されるデータエリア3aと、凹凸形状で成るサーボ
パターンで構成されるサーボエリア3bとを有するいわ
ゆるディスクリート型の磁気ディスクである。この磁気
ディスク3の形状は、例えば外径65mm、内径20m
m、厚さ1.2mmの円盤状である。そして、データエ
リア3aがほぼ全面に亘って設けられ、サーボエリア3
bがディスク1周について複数箇所(図示の場合、8箇
所)に設けられている。このサーボエリア3bは、デー
タエリア3aに実質的に円環状に形成されたデータトラ
ックを分断して、磁気ディスク3の中心から半径方向に
延びるように形成されている。
【0033】図12は、この発明の成形用金型の実施形
態で成形した磁気ディスク用基板を用いた磁気ディスク
を有する磁気ディスク装置の一例であるハードディスク
装置の構成例を示す斜視図である。このハードディスク
装置1は、アルミニウム合金等により形成された筐体2
の平面部の裏側にスピンドルモータが配設されていると
共に、このスピンドルモータによって角速度一定で回転
駆動される磁気ディスク3が備えられている。さらに、
この筐体2には、アーム4が垂直軸4aの周りに揺動可
能に取り付けられている。このアーム4の一端には、ボ
イスコイル5が取り付けられ、またこのアーム4の他端
には、ヘッドスライダ6が取り付けられている。
【0034】筐体2上には、ボイスコイル5を挟持する
ように、マグネット7a、7bが取り付けられている。
ボイスコイル5及びマグネット7a、7bにより、ボイ
スコイルモータ7が形成されている。ヘッドスライダ6
は、その下面の両側にエアベアリングサーフェイスとし
て作用するレールが形成されていると共に、これらのレ
ールの先端側にはテーパ部が形成されている。そして、
一方のレールの後端面には磁気ヘッドが搭載されてい
る。
【0035】このような構成において、スピンドルモー
タが駆動されると、磁気ディスク3は角速度一定で回転
する。磁気ディスク3の回転に伴ってヘッドスライダ6
のレールの先端側のテーパ部から空気が流入すると、こ
の空気はレールに沿って流れ込む。そして、この空気が
レールの後端側から流出すると、ヘッドスライダ6は浮
揚力を受けて磁気ディスク3の表面から微小間隔(浮上
量)をもって浮上走行することになる。即ち、ヘッドス
ライダ6は、磁気ディスク3の表面との間隙が走行方向
に対して先端側から後端側に向かって小さくなっていく
ことによる圧力の増加により浮上することになる。
【0036】ボイスコイル5に外部から電流が供給され
ると、アーム4は、マグネット7a、7bの磁界と、こ
のボイスコイル5に流れる電流とによって生ずる力に基
づいて、垂直軸4aの周りを回動する。これにより、ア
ーム4の他端に取り付けられたヘッドスライダ6は、磁
気ディスク3の実質的に半径方向に移動する。従って、
このヘッドスライダ6に搭載された磁気ヘッドは、磁気
ディスク3に対してシーク動作して、磁気ディスク3に
対して情報を記録・再生する。
【0037】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、成形面
を平滑化することができ、成形物の表面粗さの精度を高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の成形用金型の実施形態を示す側面図
及び平面図。
【図2】この発明の成形用金型の製造方法の実施形態を
実現する装置の一例を示す概略図。
【図3】この発明の成形用金型の製造方法の実施形態を
実現する装置の別の一例を示す概略図。
【図4】図2及び図3の装置の主要部の詳細例を示す断
面側面図。
【図5】図2及び図3の装置の主要部の別の詳細例を示
す断面側面図。
【図6】図2及び図3の装置により製造された成形用金
型の詳細例を示す断面側面図。
【図7】図1の成形用金型を用いて射出成形する際の動
作例を示す第1の断面側面図。
【図8】図1の成形用金型を用いて射出成形する際の動
作例を示す第2の断面側面図。
【図9】図1の成形用金型を用いて射出成形する際の動
作例を示す第3の断面側面図。
【図10】図1の成形用金型を用いて射出成形する際の
動作例を示す第4の断面側面図。
【図11】図1の成形用金型により作成された磁気ディ
スク用基板を用いた磁気ディスクの一例を示す平面図。
【図12】図11の磁気ディスクを有する磁気ディスク
装置の一例であるハードディスク装置の構成例を示す斜
視図。
【図13】従来の成形工程を示す図。
【符号の説明】
1・・・ハードディスク装置、2・・・筐体、3・・・
磁気ディスク、3a・・・データゾーン、3b・・・サ
ーボゾーン、4・・・アーム、5・・・ボイスコイル、
6・・・ヘッドスライダ、7・・・ボイスコイルモー
タ、7a、7b・・・マグネット、10、10a、10
b・・・成形用金型、11・・・金型ミラーブロック、
11a・・・成形面、12・・・メッキ膜、20・・・
電気メッキ処理装置、21、31・・・メッキ処理液、
22、32・・・メッキ処理槽、23、33・・・メッ
キ処理対象取付部、23a、33a・・・ホルダ兼マス
ク、24、34・・・電極、25、35・・・ヒータ、
26、36・・・循環パイプ、27、37・・・ポン
プ、28、38・・・フィルタ、39・・・超音波振動

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形用の金型であって、 成形面が所定の厚さの金属メッキ膜で被覆されているこ
    とを特徴とする成形用金型。
  2. 【請求項2】 前記金属メッキ膜が、電気メッキ処理に
    より成膜されている請求項1に記載の成形用金型。
  3. 【請求項3】 前記金属メッキ膜が、無電解メッキ処理
    により成膜されている請求項1に記載の成形用金型。
  4. 【請求項4】 成形用の金型の製造方法であって、 成形面を所定の厚さの金属メッキ膜で被覆することを特
    徴とする成形用金型の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記金属メッキ膜を電気メッキ処理によ
    り成膜する請求項4に記載の成形用金型の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記金属メッキ膜を無電解メッキ処理に
    より成膜する請求項4に記載の成形用金型の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003136539A (ja) * 2001-11-05 2003-05-14 Konica Corp 金型の製作方法
JP2007118569A (ja) * 2005-09-28 2007-05-17 Sony Corp 賦型の製造方法およびレンズシートの製造方法
JP2007203526A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Miraial Kk 射出成形用金型

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