JPH1028369A - 超電導回転電機の真空排気装置 - Google Patents

超電導回転電機の真空排気装置

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JPH1028369A
JPH1028369A JP18224296A JP18224296A JPH1028369A JP H1028369 A JPH1028369 A JP H1028369A JP 18224296 A JP18224296 A JP 18224296A JP 18224296 A JP18224296 A JP 18224296A JP H1028369 A JPH1028369 A JP H1028369A
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JP
Japan
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vacuum
electric machine
superconducting
rotor
seal
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JP18224296A
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English (en)
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Kiyoshi Miyaike
潔 宮池
Toshio Honda
登志男 本多
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Chodendo Hatsuden Kanren Kiki Zairyo Gijutsu Kenkyu Kumiai
Original Assignee
Chodendo Hatsuden Kanren Kiki Zairyo Gijutsu Kenkyu Kumiai
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低速回転状態下で断熱真空層の真空圧力測定・
真空排気を行うこと。 【解決手段】真空封じ切り型超電導回転電機回転子1に
隣接して設置され、低速回転中の回転子1に適正な位置
で結合がなされるクラッチ機構11と、シールオフバルブ
7のキャップ33を分解組立するシールオフバルブキャッ
プ分解組立機構29と、シールオフバルブ7に取付けられ
て真空チャンバ38を形成し、シールオフバルブ7のプラ
グ31を分解組立するシールオフバルブプラグ分解組立機
構30と、真空チャンバ38内を真空排気する真空排気経路
13を有する回転部8と、真空排気ポンプ17に接続された
真空排気経路14を有し、回転部8を支持する軸受10と、
各真空排気経路13,14を連通させ、かつ回転部8との隙
間を大気よりシールするシール機構15を有する静止部9
と、各真空排気経路13,14の少なくとも一方に設け真空
圧力計19と、真空排気ポンプ17側の排気経路に設けた仕
切り弁18とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空封じ切り型超
電導回転電機の回転子における断熱真空層の真空を維持
する真空排気装置に係り、特に回転子を完全停止状態で
はなく、タ−ニング等の低速回転状態下で断熱真空層の
真空圧力の測定ならびに真空排気を行なえるようにした
超電導回転電機の真空排気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、この種の従来の超電導回転電機
の回転子の概略構成例を示す縦断面図である。図5にお
いて、超電導回転電機の回転子1の内部に設けられた超
電導界磁巻線2は、超電導状態を維持するために、例え
ば液体へリウムのような冷媒3によって冷却されてい
る。
【0003】また、超電導回転電機回転子1外周の常温
部から低温回転子4への熱侵入を低減するために、低温
回転子4を取囲むように断熱真空層5が設けられてい
る。この断熱真空層5は、残留気体があると対流によっ
て常温部から低温部に大きな熱侵入が生じるため、でき
るだけ真空圧力は低く維持することが要求される。
【0004】ところで、このような断熱真空層5を形成
するための従来の構造のーつとして、真空封じ切り構造
がある。すなわち、この真空封じ切り構造とは、断熱真
空層5から超電導回転電機回転子1表面まで連通する真
空排気経路6を設け、かつこの真空排気経路6の終端部
にシールオフバルブ7を設ける方法であり、超電導回転
電機回転子1が静止状態にある時にシールオフバルブ7
を開け、真空排気ポンプで十分排気した後に、シールオ
フバルブ7を閉じ、断熱真空層5を封じ切った状態で運
転を行なう構造である。
【0005】しかしながら、上記のような真空排気構造
では、以下のような問題点がある。すなわち、一般に、
断熱真空層5は、超電導回転電機の運転中に、超電導回
転電機回転子1内の構造物からのアウトガスによって真
空圧力の上昇が生ずるが、前述した真空封じ切り構造に
おいては、超電導回転電機回転子1の完全停止を行なわ
ないと、断熱真空層5の真空圧力の測定、ならびに真空
排気を行なうことができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
超電導回転電機の真空排気構造においては、超電導回転
電機回転子の完全停止を行なわないと、断熱真空層の真
空圧力の測定、ならびに真空排気を行なうことができな
いという問題があった。
【0007】本発明の目的は、真空封じ切り型の超電導
回転電機において、回転子を完全停止状態ではなく、タ
−ニング等の低速回転状態下で断熱真空層の真空圧力の
測定ならびに真空排気を行なうことが可能な超電導回転
電機の真空排気装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、まず、請求項1に対応する発明では、回転子の内
部に、当該回転子外周の常温部からの熱侵入を低減する
断熱真空層と、当該断熱真空層から回転子表面まで連通
する真空排気経路と、当該真空排気経路の回転子表面側
端部にシールオフバルブとを設けて成る真空封じ切り型
超電導回転電機における、断熱真空層の真空を維持する
真空排気装置において、超電導回転電機の回転子に隣接
して設置され、低速回転中の当該超電導回転電機の回転
子に適正な位置で結合がなされるクラッチ機構と、超電
導回転電機の回転子表面に設けられたシールオフバルブ
のキャップを自動で分解組立するシールオフバルブキャ
ップ分解組立機構と、シールオフバルブに取り付けられ
て真空チャンバを形成しつつ、当該シールオフバルブの
プラグを自動で分解組立するシールオフバルブプラグ分
解組立機構と、シールオフバルブプラグ分解組立機構の
真空チャンバ内を真空排気するための第1の真空排気経
路を有する回転部と、真空排気ポンプに接続された第2
の真空排気経路を有し、回転部を支持する軸受と、第1
および第2の各々の真空排気経路を連通させ、かつ回転
部との隙間を大気よりシールするシール機構を有する静
止部と、第1の真空排気経路または第2の真空排気経路
のうち、少なくとも一方の真空排気経路に設けられた真
空圧力計と、真空圧力計より真空排気ポンプ側の排気経
路に設けられた仕切り弁とを備えて成る。
【0009】また、請求項2に対応する発明では、上記
請求項1に対応する発明の超電導回転電機の真空排気装
置において、真空圧力計より真空排気ポンプ側の排気経
路に、微少リークを可能とするリークバルブを設けるよ
うにしている。
【0010】さらに、請求項3に対応する発明では、上
記請求項1に対応する発明の超電導回転電機の真空排気
装置において、上記クラッチ機構としては、超電導回転
電機の回転子の外表面に凸部または凹部を設けると共
に、回転部に凹部または凸部を設け、超電導回転電機の
回転子が低速回転時に、回転部の凹部または凸部を移動
させて互いの凹部、凸部を嵌め合わせて互いの位置決め
と同期回転をなさせるものとしている。
【0011】一方、請求項4に対応する発明では、上記
請求項1に対応する発明の超電導回転電機の真空排気装
置において、超電導回転電機の回転子と真空排気装置本
体の軸方向相対位置を検出し、当該真空排気装置本体を
軸方向に移動調整する手段を備えている。
【0012】また、請求項5に対応する発明では、上記
請求項1に対応する発明の超電導回転電機の真空排気装
置において、超電導回転電機の回転子と回転部との間の
周方向の位置検出と回転同期検出を行なう手段、および
同期回転を行なう回転駆動手段を備えている。
【0013】さらに、請求項6に対応する発明では、上
記請求項1に対応する発明の超電導回転電機の真空排気
装置において、超電導回転電機の回転子に取付けられた
シールオフバルブのプラグの予備プラグを収納し、これ
らを交換する機構を、シールオフバルブプラグ分解組立
機構の回転部に設けるようにしている。
【0014】従って、請求項1乃至請求項3に対応する
発明の超電導回転電機の真空排気装置においては、回転
部と静止部とから構成し、超電導回転電機の回転子に隣
接して設け、超電導回転電機の回転子が高速回転中に
は、超電導回転電機の回転子から分離しているが、タ−
ニング等の低速回転時には、回転部に設けられたクラッ
チ機構によって、超電導回転電機の回転子と結合し、さ
らに回転部に設けられたシールオフバルブ開閉機構によ
って、超電導回転電機の回転子に設けられたシールオフ
バルブの開閉を行なうことにより、超電導回転電機の回
転子の低速回転状態下において、超電導回転電機回転子
の真空断熱層の真空圧力の測定ならびに真空排気を行な
うことができる。
【0015】一方、請求項4に対応する発明の超電導回
転電機の真空排気装置においては、超電導回転電機の回
転子と真空排気装置本体の軸方向相対位置を検出し、真
空排気装置本体を軸方向に移動調整することにより、ク
ラッチの噛み合いにおいて、超電導回転電機の回転子の
熱延び等による軸方向位置の変動に対応することがで
き、シールオフバルブの開閉や真空引きにおける位置精
度が向上し、より一層信頼性を向上することができる。
【0016】さらに、シールオフバルブキャップ分解組
立機構とシールオフバルブプラグ分解組立機構を、軸方
向に配置することもできる。また、請求項5に対応する
発明の超電導回転電機の真空排気装置においては、超電
導回転電機の回転子と回転部との間の周方向の位置検出
と回転同期検出を行ない、同期回転を行なうことによ
り、クラッチ機構による位置出しを容易に行なうことが
できる。
【0017】さらに、請求項6に対応する発明の超電導
回転電機の真空排気装置においては、シールオフバルブ
のプラグの予備プラグを収納し、これらを交換する機構
を、シールオフバルブプラグ分解組立機構の回転部に設
けることにより、プラグに取り付けられているオーリン
グが、経年的、あるいは複数回のプラグ分解再組立によ
って劣化した場合にも、安全に真空排気を実現すること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態
による超電導回転電機の真空排気装置の概要構成例を示
す縦断面図であり、図5と同一要素には同一符号を付し
て示している。
【0019】図1において、1は超電導回転電機回転
子、6は超電導回転電機の断熱真空層5に連通する真空
排気経路、7は真空を封じ切るシールオフバルブであ
る。本実施形態の真空排気装置は、超電導回転電機回転
子1に近接して設置されており、回転部8と静止部9と
から構成されている。
【0020】回転部8は、静止部9に軸受10を介して
支持されている。また、回転部8には、超電導回転電機
回転子1との位置決め、ならびに同期回転を行なうため
のクラッチ機構11と、シールオフバルブ7を自動で開
閉するシールオフバルブ開閉機構12と、シールオフパ
ルブ7が開の時に超電導回転電機の真空排気を行なう第
1の真空排気経路13が設けられている。
【0021】一方、静止部9には、回転部8の第1の真
空排気経路13と連通する第2の真空排気経路14が設
けられ、回転部8と静止部9との間の真空維持のための
シール装置15が、これらの間に設けられている。
【0022】また、第2の真空排気経路14は、電磁仕
切り弁16を介して真空排気ポンプ17に接続されてお
り、その間には仕切り弁18を介して、真空圧力計19
およびリークバルブ20が設けられ、その後段にはガス
ボンベ21が接続されている。
【0023】さらに、回転部8中に組込まれたクラッチ
機構11、シールオフバルブ開閉機構12の作動電源供
給および制御を行なうために、回転部8にはスリップリ
ング22が設けられており、静止部9から電力および信
号が送られるようになっている。
【0024】なお、23は本真空排気装置の各部の作動
を制御するための制御盤である。次に、上記クラッチ機
構11、およびシールオフバルブ自動開閉機構12のよ
り詳細な構造について説明する。
【0025】図2は、クラッチ機構11の構成例を示す
断面図である。図2において、24は超電導回転電機回
転子1の外表面に設けられた凹部で、回転部8と組み合
わせたい位置に複数設けることができる。
【0026】また、25はこの凹部24に噛み合う回転
部8側のピン(凸部)である。このピン25は、回転部
8内に設けられたシリンダ駆動機構26によって半径方
向に可動なシリンダ27内に、バネ28と共に組込まれ
ている。
【0027】回転部8は、超電導回転電機回転子1が高
速回転時には、分離されて静止状態にあるが、タ−ニン
グ等の低速回転時には、シリンダ駆動機構26が作動し
てシリンダ27を内径側に押し出し、バネ28を介して
ピン25を回転子1の外周面に押し当てる。そして、適
正な位置に設けられた凹部24が回ってきてピン25と
噛み合うことにより、回転部8は回転子1と一体となっ
て同期回転する。
【0028】なお、本クラッチ機構11は、回転部8内
に角度や軸方向位置を変えて複数設けてもよい。一方、
シールオフバルブ開閉機構12は、シールオフバルブキ
ャップ分解組立機構29と、シールオフバルブプラグ分
解組立機構30とから構成されている。このシールオフ
バルブキャップ分解組立機構29、およびシールオフバ
ルブプラグ分解組立機構30は、回転部8内に周方向に
ずれた位置に配置されている。
【0029】図3は、シールオフバルブキャップ分解組
立機構29の構成例を示す断面図である。図3におい
て、31は超電導回転電機のシールオフバルブ7のプラ
グで、外周に嵌めたオーリング32により真空シールを
行なっている。
【0030】また、回転遠心力に対してプラグ31を保
持するために、キャップ33が組み立てられている。シ
ールオフバルブキャップ分解組立機構29は、回転部8
に組み込まれたキャップ用レンチ34とキャップ用レン
チ駆動機構35、およびキャップ保持具36ならびにキ
ャップ保持具駆動機構37から構成されている。
【0031】本シールオフバルブキャップ分解組立機構
29により、キャップ33をキャップ用レンチ34を駆
動することによって緩め、次にキャップ保持具36を駆
動することによってキャップ33を保持し、シールオフ
バルブ7より外してシールオフバルブキャップ分解組立
機構29に取り込む。また、取り外したキャップ33
を、逆の手順で再びシールオフバルブ7に組み立てるこ
ともできる。
【0032】図4は、シールオフバルブプラグ分解組立
機構30の構成例を示す断面図である。図4において、
シールオフバルブプラグ分解組立機構30は、シールオ
フバルブ7と相対向する位置に設定されており、真空チ
ャンバ38はチャンバ締め付け機構39と共にチャンバ
駆動機構40によって内径方向に移動すると共に、超電
導回転電機のシールオフバルブ7部にパッキン41を介
して取り付けられ、チャンバ締め付け機構39により固
定されている。
【0033】また、真空チャンバ38内には、プラグ保
持具42およびプラグ保持具駆動機構43がある。さら
に、チャンバ38には、第1の真空排気経路13の一端
が設けられている。
【0034】本シールオフバルブプラグ分解組立機構3
0により、真空チャンバ38内を真空にした後、プラグ
31をプラグ保持具42によってシールオフバルブ7よ
り除去し、超電導回転電機の断熱真空層5内の真空引き
を行なうことができる。
【0035】また、逆の操作により、シールオフバルブ
7にプラグ31を再組み立てすることができる。次に、
以上のように構成した超電導回転電機の真空排気装置の
作用について説明する。
【0036】以下に示すような手順を行なうことによ
り、タ一ニング等の低速回転状態下における超電導回転
電機回転子1の断熱真空層5の真空圧力測定ならびに真
空引きを行なうことができる。
【0037】すなわち、まず、超電導回転電機回転子1
が低速回転状態にある時、クラッチ機構11を作動させ
て、超電導回転電機回転子1のシールオフバルブ7と回
転部8のシールオフバルブキャップ分解組立機構29が
相対向する位置で、超電導回転電機回転子1と回転部8
を固定し、同期回転させる。そして、シールオフバルブ
キャップ分解組立機構29を作動させて、シールオフバ
ルブ7のキャップ33を除去する。
【0038】次に、いったんクラッチ機構11を解放
し、その後超電導回転電機回転子1のシールオフバルブ
7と回転部8のシールオフバルブプラグ分解組立機構3
0が相対向する位置で、超電導回転電機回転子1と回転
部8を固定し、同期回転させる。そして、シールオフバ
ルブプラグ分解組立機構30を作動させて、真空チャン
バ38をシールオフバルブ7部に取り付け、真空チャン
バ38内を真空排気ポンプ17で真空引きする。
【0039】次に、真空チャンバ38内の真空圧力を真
空圧力計19で測定し、十分な真空圧力であることを確
認した後に、真空排気ポンプ17手前の電磁仕切り弁1
6を閉じ、真空圧力が維持できることを確認した後に、
真空チャンバ38内のプラグ保持具駆動機構43を作動
させて、プラグ保持具42によりプラグ31をシールオ
フバルブ7から除去する。
【0040】その後、超電導回転電機回転子1の真空排
気経路6と、本真空排気装置の各真空排気経路13,1
4とを連通させることにより、超電導回転電機回転子1
の断熱真空層5の真空圧力の測定を行なうことができ
る。
【0041】また、電磁仕切り弁16を開とすることに
より、超電導回転電機回転子1の断熱真空層5の真空排
気を行なうことができる。そして、十分な真空排気が完
了したら、プラグ保持具42およびプラグ保持具駆動機
構43を作動させて、シールオフバルブ7のプラグ31
を再組み立てする。
【0042】次に、真空排気ポンプ17手前の電磁仕切
り弁16を閉じ、リークバルブ20を開として、例えば
窒素等の不活性ガスを一定の微小量だけ、真空排気装置
の各真空排気経路13,14内にリークさせる。
【0043】その後、一定時間放置して真空圧力計19
の変化を監視し、時間変化が無ければ、シールオフバル
ブ7のプラグ31の再組み立てが良好であると判断し、
真空チャンバ38およびプラグ保持具42をシールオフ
バルブ7部から分離し、クラッチ機構11を解放して、
再度超電導回転電機回転子1のシールオフバルブ7と回
転部8のシールオフバルブキャップ分解組立機構29が
相対向する位置で、超電導回転電機回転子1と回転部8
を再組み立てした後に、クラッチ磯構11を解除して、
一連の全ての作業を終了する。
【0044】上述したように、本実施形態による超電導
回転電機の真空排気装置は、回転部8と静止部9とから
構成されて、超電導回転電機回転子1に隣接して設け、
超電導回転電機の回転子が高速回転中には、超電導回転
電機の回転子から分離されているが、タ−ニング等の低
速回転時には、回転部8に設けられたクラッチ機構11
によって、超電導回転電機回転子1と結合し、さらに回
転部8に設けられたシールオフバルブ開閉機構12によ
って、超電導回転電機回転子1に設けられたシールオフ
バルブ7の開閉を行なようにしたものである。
【0045】従って、真空封じ切り構造の超電導回転電
機回転子1の断熱真空層5の真空圧力の監視と維持を、
超電導回転電機回転子1を完全停止せずに行なうことが
できる。
【0046】これにより、DSS(夜間停止運転)やW
SS(週末停止運転)のタ−ニング中においても、真空
圧力の確認や真空引きを行なうことができ、超電導回転
電機の運用形態を拡大することができると共に、低真空
圧力の保持が可能となり、低温回転子4部への侵入熱を
小さくできるため、超電導回転電機の信頼性を著しく向
上することができる。
【0047】(他の実施形態) (a)上記図1の実施形態において、超電導回転電機回
転子1と真空排気装置本体の軸方向相対位置を検出する
位置検出装置と、真空排気装置本体を軸方向に移動調整
する軸方向位置移動装置とを、静止部9に設けることも
可能である。
【0048】これにより、クラッチの噛み合いにおい
て、超電導回転電機回転子1の熱延び等による軸方向位
置の変動に対応することができ、シールオフバルブ7の
開閉や真空引きにおける位置精度が向上し、より一層信
頼性を向上することが可能となる。
【0049】また、シールオフバルブキャップ分解組立
機構29とシールオフバルブプラグ分解組立機構30
を、軸方向に配置することも可能となる。なお、位置検
出装置としては、光学的、機械的、電気的等、種々の装
置を用いることができる。
【0050】(b)上記図1の実施形態において、真空
排気装置本体に回転部8の回転駆動機構を設けると共
に、シールオフバルブ7の角度位置検出装置を設けるこ
とも可能である。
【0051】これにより、クラッチ機構11による位置
出しを容易に行なうことも可能となる。 (c)シールオフバルブプラグ分解組立機構30内に、
予備プラグを装備しておき、超電導回転電機回転子1か
ら取り外しプラグ保持機によって保持されたプラグ31
を予備プラグに交換し、再組み立てする構成とすること
も可能である。
【0052】これにより、プラグ31に取り付けられて
いるオーリング32が、経年的、あるいは複数回のプラ
グ分解再組立によって劣化した場合にも、安全に真空排
気を実現することが可能となる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1乃至請求
項3に対応する発明によれば、回転子の内部に、当該回
転子外周の常温部からの熱侵入を低減する断熱真空層
と、当該断熱真空層から回転子表面まで連通する真空排
気経路と、当該真空排気経路の回転子表面側端部にシー
ルオフバルブとを設けて成る真空封じ切り型超電導回転
電機における、断熱真空層の真空を維持する真空排気装
置において、超電導回転電機の回転子に隣接して設置さ
れ、低速回転中の当該超電導回転電機の回転子に適正な
位置で結合がなされるクラッチ機構と、超電導回転電機
の回転子表面に設けられたシールオフバルブのキャップ
を自動で分解組立するシールオフバルブキャップ分解組
立機構と、シールオフバルブに取り付けられて真空チャ
ンバを形成しつつ、当該シールオフバルブのプラグを自
動で分解組立するシールオフバルブプラグ分解組立機構
と、シールオフバルブプラグ分解組立機構の真空チャン
バ内を真空排気するための第1の真空排気経路を有する
回転部と、真空排気ポンプに接続された第2の真空排気
経路を有し、回転部を支持する軸受と、第1および第2
の各々の真空排気経路を連通させ、かつ回転部との隙間
を大気よりシールするシール機構を有する静止部と、第
1の真空排気経路または第2の真空排気経路のうち、少
なくとも一方の真空排気経路に設けられた真空圧力計
と、真空圧力計より真空排気ポンプ側の排気経路に設け
られた仕切り弁とを備えるようにしたので、回転子を完
全停止状態ではなく、タ−ニング等の低速回転状態下で
断熱真空層の真空圧力の測定ならびに真空排気を行なう
ことが可能な超電導回転電機の真空排気装置が提供でき
る。
【0054】一方、請求項4に対応する発明によれば、
上記請求項1に対応する発明の超電導回転電機の真空排
気装置において、超電導回転電機の回転子と真空排気装
置本体の軸方向相対位置を検出し、当該真空排気装置本
体を軸方向に移動調整する手段を備えるようにしたの
で、クラッチの噛み合いにおいて、超電導回転電機の回
転子の熱延び等による軸方向位置の変動に対応すること
ができ、シールオフバルブの開閉や真空引きにおける位
置精度が向上し、より一層信頼性を向上することがで
き、さらにシ一ルオフバルブキャップ分解組立機構とシ
ールオフバルブプラグ分解組立機構を軸方向に配置する
ことも可能な超電導回転電機の真空排気装置が提供でき
る。
【0055】また、請求項5に対応する発明によれば、
上記請求項1に対応する発明の超電導回転電機の真空排
気装置において、超電導回転電機の回転子と回転部との
間の周方向の位置検出と回転同期検出を行なう手段、お
よび同期回転を行なう回転駆動手段を備えるようにした
ので、クラッチ機構による位置出しを容易に行なうこと
が可能な超電導回転電機の真空排気装置が提供できる。
【0056】さらに、請求項6に対応する発明によれ
ば、上記請求項1に対応する発明の超電導回転電機の真
空排気装置において、超電導回転電機の回転子に取付け
られたシールオフバルブのプラグの予備プラグを収納
し、これらを交換する機構を、シールオフバルブプラグ
分解組立機構の回転部に設けるようにしたので、プラグ
に取り付けられているオーリングが、経年的、あるいは
複数回のプラグ分解再組立によって劣化した場合にも、
安全に真空排気を実現することが可能な超電導回転電機
の真空排気装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超電導回転電機の真空排気装置の
一実施形態を示す縦断面図。
【図2】同実施形態の超電導回転電機の真空排気装置に
おけるクラッチ機構の一構成例を示す断面図。
【図3】同実施形態の超電導回転電機の真空排気装置に
おけるシールオフバルブキャップ分解組立機構の一構成
例を示す断面図。
【図4】同実施形態の超電導回転電機の真空排気装置に
おけるシールオフバルブプラグ分解組立機構の一構成例
を示す断面図。
【図5】従来の超電導回転電機の回転子の構成例を示す
縦断面図。
【符号の説明】
1…超電導回転電機回転子、 2…超電導界磁巻線、 3…冷媒、 4…低温回転子、 5…断熱真空層、 6…真空排気経路、 7…シールオフバルブ、 8…真空排気装置の回転部、 9…真空排気装置の静止部、 10…軸受、 11…クラッチ機構、 12…シールオフバルブ開閉機構、 13…第1の真空排気経路、 14…第2の真空排気経路、 15…シール装置、 16…電磁仕切り弁、 17…真空排気ポンプ、 18…仕切り弁、 19…真空圧力計、 20…リークバルブ、 21…ガスボンベ、 22…スリップリング、 23…制御盤、 24…凹部、 25…ピン、 26…シリンダ駆動機構、 27…シリンダ、 28…バネ、 29…シールオフバルブキャップ分解組立機構、 30…シールオフバルブプラグ分解組立機構、 31…プラグ、 32…オーリング、 33…キャップ、 34…キャップ用レンチ、 35…キャップ用レンチ駆動機構、 36…キャップ保持具、 37…キャップ保持具駆動機構、 38…真空チャンバ、 39…チャンバ締め付け機構、 40…チャンバ駆動機構、 41…パッキン、 42…プラグ保持具、 43…プラグ保持具駆動機構。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子の内部に、当該回転子外周の常温
    部からの熱侵入を低減する断熱真空層と、当該断熱真空
    層から前記回転子表面まで連通する真空排気経路と、当
    該真空排気経路の回転子表面側端部にシールオフバルブ
    とを設けて成る真空封じ切り型超電導回転電機におけ
    る、前記断熱真空層の真空を維持する真空排気装置にお
    いて、 前記超電導回転電機の回転子に隣接して設置され、低速
    回転中の当該超電導回転電機の回転子に適正な位置で結
    合がなされるクラッチ機構と、 前記超電導回転電機の回転子表面に設けられたシールオ
    フバルブのキャップを自動で分解組立するシールオフバ
    ルブキャップ分解組立機構と、 前記シールオフバルブに取り付けられて真空チャンバを
    形成しつつ、当該シールオフバルブのプラグを自動で分
    解組立するシールオフバルブプラグ分解組立機構と、 前記シールオフバルブプラグ分解組立機構の真空チャン
    バ内を真空排気するための第1の真空排気経路を有する
    回転部と、 真空排気ポンプに接続された第2の真空排気経路を有
    し、前記回転部を支持する軸受と、 前記第1および第2の各々の真空排気経路を連通させ、
    かつ前記回転部との隙間を大気よりシールするシール機
    構を有する静止部と、 前記第1の真空排気経路または第2の真空排気経路のう
    ち、少なくとも一方の真空排気経路に設けられた真空圧
    力計と、 前記真空圧力計より真空排気ポンプ側の排気経路に設け
    られた仕切り弁と、 を備えて成ることを特徴とする超電導回転電機の真空排
    気装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の超電導回転電機の
    真空排気装置において、 前記真空圧力計より真空排気ポンプ側の排気経路に、微
    少リークを可能とするリークバルブを設けるようにした
    ことを特徴とする超電導回転電機の真空排気装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載の超電導回転電機の
    真空排気装置において、 前記クラッチ機構としては、前記超電導回転電機の回転
    子の外表面に凸部または凹部を設けると共に、前記回転
    部に凹部または凸部を設け、前記超電導回転電機の回転
    子が低速回転時に、前記回転部の凹部または凸部を移動
    させて互いの凹部、凸部を嵌め合わせて互いの位置決め
    と同期回転をなさせるものであることを特徴とする超電
    導回転電機の真空排気装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1に記載の超電導回転電機の
    真空排気装置において、 前記超電導回転電機の回転子と真空排気装置本体の軸方
    向相対位置を検出し、当該真空排気装置本体を軸方向に
    移動調整する手段を備えたことを特徴とする超電導回転
    電機の真空排気装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1に記載の超電導回転電機の
    真空排気装置において、 前記超電導回転電機の回転子と前記回転部との間の周方
    向の位置検出と回転同期検出を行なう手段、および同期
    回転を行なう回転駆動手段を備えたことを特徴とする超
    電導回転電機の真空排気装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項1に記載の超電導回転電機の
    真空排気装置において、 前記超電導回転電機の回転子に取付けられたシールオフ
    バルブのプラグの予備プラグを装備し、これらを交換す
    る機構を、前記シールオフバルブプラグ分解組立機構の
    回転部に設けるようにしたことを特徴とする超電導回転
    電機の真空排気装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100727755B1 (ko) 2005-07-28 2007-06-13 두산중공업 주식회사 진공배기장치
CN115750604A (zh) * 2022-10-27 2023-03-07 江苏鼎麒轴承有限公司 一种轧机轴承密封总成

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