JPH10277841A - 放電加工用工具電極の製造方法及びその電極を用いた放電加工方法 - Google Patents

放電加工用工具電極の製造方法及びその電極を用いた放電加工方法

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JPH10277841A
JPH10277841A JP8792997A JP8792997A JPH10277841A JP H10277841 A JPH10277841 A JP H10277841A JP 8792997 A JP8792997 A JP 8792997A JP 8792997 A JP8792997 A JP 8792997A JP H10277841 A JPH10277841 A JP H10277841A
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憲一 高畑
Noritomo Shimizu
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敦 小野
Takahiro Asano
隆宏 浅野
Shigeto Shibaike
成人 芝池
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 その断面形状が複雑かつ微小であったとして
も、簡便かつ高精度に工具電極を製作でき、トータルと
してみて生産性の高い高精度の放電加工が行い得る放電
加工用工具電極の製造方法及びその電極を用いた放電加
工方法を実現することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、工具電極部材1に対して、そ
の軸方向の所定範囲内で、断面形状が軸方向と垂直な方
向で略均等に小さくなるように腐食加工または食刻加工
を行って、軸方向で段付き形状1aを有する放電加工用
工具電極を得る製造方法、またはその放電加工用工具電
極を用いて加工を行う放電加工方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電加工用工具電
極の製造方法及びその電極を用いた放電加工方法に関
し、特に段付き形状を有する放電加工用工具電極の製造
方法及びその電極を用いた放電加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】昨今、加工技術に対する複雑化・微小化
の要請の高まりの中、そのようなニーズに生産性を高く
維持しながら適切に応え得る放電加工用工具電極の新規
な製造方法やその電極を用いた加工方法が切望された状
態にある。
【0003】従来において、放電加工に使用される段付
き形状の工具電極としては、特開昭53−97698号
公報に開示されたものが公知である。
【0004】図4に、その工具電極の構成を示す。図4
においては、グラファイト製の粗加工用工具電極101
に、銅製の仕上加工用工具電極102が、導電性の接着
剤を用いて固着されたいわゆる複合工具電極が形成さ
れ、この電極は2段の段付き形状である。
【0005】そして、微小穴の放電加工に使用される円
筒状の段付き形状工具電極としては、特開昭60−14
1435号公報に開示されたものが公知である。
【0006】図5は、その工具電極の構成を示す。図5
においては、タングステン製の円筒型の工具電極103
に、段103aを形成した一体型の工具電極が形成さ
れ、この電極も2段の段付き形状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示される放電加工用の工具電極は、放電加工の工具電極
の送り方向に、同じ断面形状でわずかに大きさの違う2
つの工具電極を1つずつ加工した後に接着して、1つの
複合工具電極とするものであり、その製作には複雑かつ
高精度な加工や組立が必要になる。
【0008】しかも、断面形状が複雑になったり、微小
になればなるほど、その度合いは増大するため、きわめ
て生産性の低いものであるといわざるを得ない。
【0009】また、図5に示される放電加工用の工具電
極は、一体型の構造になってはいるが、断面形状が円に
限定されている。
【0010】この場合、例えば旋盤加工や放電加工によ
って製作が可能と考えられるが、断面形状が複雑になっ
た場合には、これらの一般的な加工では製作が困難にな
り、微小になればほとんど作製は不可能に近くなる。
【0011】理論的には、わずかに型彫りや創成型の放
電加工によって製作が可能とも考えられるが、その場合
でもやはり生産性の低い方法であるといわざるを得な
い。
【0012】つまり、加工技術の複雑化・微小化を求め
るニーズに対して、生産性を高く維持しながら適切に応
え得る放電加工用工具電極の新規な製造方法やその電極
を用いた加工方法は、全く実現されていない状況にあ
る。
【0013】本発明は、その断面形状が複雑かつ微小で
あったとしても、簡便かつ高精度に工具電極を製作で
き、トータルとしてみて生産性の高い高精度の放電加工
が行い得る放電加工用工具電極の製造方法及びその電極
を用いた放電加工方法を実現することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、工具電極部材に対して、その軸方向の所
定範囲内で、断面形状が軸方向と垂直な方向で略均等に
小さくなるように腐食加工または食刻加工を行って、軸
方向で段付き形状を有する放電加工用工具電極を得る製
造方法、またはその放電加工用工具電極を用いて加工を
行う放電加工方法である。
【0015】このような構成により、その断面形状が複
雑かつ微小であったとしても、簡便かつ高精度に工具電
極を製作でき、トータルとしてみて生産性の高い高精度
の放電加工が行い得る放電加工用工具電極の製造方法及
びその電極を用いた放電加工方法を実現する。
【0016】このような構成により、その断面形状が複
雑かつ微小であったとしても、簡便かつ高精度に工具電
極を製作でき、トータルとしてみて生産性の高い高精度
の放電加工が行い得る放電加工用工具電極の製造方法及
びその電極を用いた加工方法を実現する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、軸方向に延在し前記軸方向について切った断面形状
が所定の断面形状である工具電極部材を用意する行程
と、前記工具電極部材に対してその軸方向の所定範囲内
で前記断面形状が前記軸方向と垂直な方向で略均等に小
さくなるように腐食加工または食刻加工を行い前記工具
電極部材を加工する加工工程とを有する放電加工用工具
電極の製造方法である。
【0018】これにより、軸方向で段付き形状を有する
高精度の放電加工用工具電極が、簡便に得られる。
【0019】ここで、請求項2記載のように、加工工程
は、前記工具電極部材の前記断面形状が前記軸方向と垂
直な方向で略均等に小さくなる程度が異なる複数の加工
工程を含むものであってもよい。
【0020】これにより、軸方向で複数の段付き形状を
有する高精度の放電加工用工具電極が、得られる。
【0021】また、請求項3記載のように、加工工程
は、電気化学的腐食加工行程を採り得、より具体的に
は、請求項4記載のように、電気化学的腐食加工行程は
電解加工工程であり、前記電解加工行程は、電解液を用
意する行程と、前記工具電極部材と前記電解液との間に
電圧を印加しながら前記工具電極部材を前記電解液に対
して浸漬する浸漬行程と、前記工具電極部材と前記電解
液との間の電流を検出する電流検出行程と、前記電流検
出行程で所定の電流が検出されたときに対応して初期位
置を設定する初期位置設定行程とを有し、前記工具電極
部材は、前記初期位置設定行程で設定された初期位置か
ら所望の距離だけ前記電解液に浸漬される構成であって
もよい。
【0022】これにより、高い精度の範囲内で段付き形
状を有する放電加工用工具電極が、得られる。
【0023】また、請求項5記載のように、更に、工具
電極部材を電解液中で回転させる行程を有するものであ
ってもよく、請求項6記載のように、更に、浴電圧を変
化させる行程を有するものであってもよい。
【0024】これにより、加工面の表面粗さを適宜変化
すべく制御することができる。また、請求項7や8に記
載のように、加工工程は、化学的腐食加工行程や、ドラ
イエッチング行程であってもよく、同様の段付き形状を
有する放電加工用工具電極が、得られる。
【0025】一方、請求項9記載のように、工具電極部
材は、基板を用意する行程と、前記基板上にレジストを
配置する行程と、前記レジスト上に所定の微細パターン
を有するマスクを配置する行程と、前記所定の微細パタ
ーンを転写したレジストをエッチングして第1の複数の
微細構造部を得るリソグラフィ行程と、前記リソグラフ
ィ行程で得た前記第1の複数の微細構造部を含む前記基
板に対してメッキ処理をするメッキ処理工程と、前記メ
ッキ処理工程でメッキ処理された前記第1の複数の微細
構造部を含む前記基板から前記第1の複数の微細構造部
を除去して第2の複数の微細構造部を形成する形成行程
とを有する工具電極部材形成行程により複数形成される
ものであってもよい。
【0026】これにより、導電性の高い材料で高いアス
ペクト比の工具電極部材が一度に複数形成され、それを
用いて段付き形状を有する放電加工用工具電極が、非常
に効率よく得られる。
【0027】また、請求項10記載のように、工具電極
部材形成行程は、更に、第2の複数の微細構造部を基板
から分離する工程を有するものであってもよく、このよ
うに分離すれば、分離された工具電極部材を各々独立の
加工電極として用い得、分離しない場合は、これらを一
体とした加工電極として用いることができる。
【0028】ここで、請求項11記載のように、リソグ
ラフィ行程の光源は、X線光源が使用され得るもので、
このような短波長光源を用いることにより、高いアスペ
クト比の工具電極部材が、確実に複数形成され得る。
【0029】また、請求項12記載のように、工具電極
部材は、ワイヤ放電加工により形成されてもよく、たと
え断面形状が複雑であっても、確実に工具電極部材を形
成し得る。
【0030】そして、請求項13記載の本発明は、請求
項1から9のいずれかに記載の放電加工用工具電極の製
造方法により得られた工具電極を用いて放電加工により
加工対象物を加工する放電加工方法であって、前記工具
電極の断面形状が相対的に小さい部分と相対的に大きな
部分とを順次前記加工対象物に接近させて前記加工対象
物を加工する放電加工方法である。
【0031】これにより、簡便かつ高精度であって生産
性の高い放電加工が行い得る。ここで、より具体的に
は、請求項14記載のように、工具電極の面粗さが粗い
部分を粗加工に用いるものであり、確実に、簡便かつ高
精度であって生産性の高い放電加工が行い得る。
【0032】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図3を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は、電解加工を利用した本発明の
実施の形態1における放電加工用工具電極の製造方法の
説明図である。
【0033】図1において、1は工具電極部材、2は加
工漕で電解液である加工液2aを収容している。
【0034】本実施の形態では、工具電極部材1は、公
知のワイヤ放電加工によって製作したタングステン製の
ものを用い、加工液2aの電解液は、0.02〜2.0
Nの苛性ソーダ浴とした。
【0035】また、3は工具電極部材1の位置決め機構
であり、工具電極部材1を加工液2aに浸漬すべくその
軸方向に所定の速度で移動可能であり、4は工具電極部
材1と加工液2aとの間に浴電圧となる電圧を印加可能
な電源である。
【0036】そして、5は、電源4により工具電極部材
1と加工液2aとの間に印加された電圧に対応して流れ
る電流を検出する電流計である。
【0037】ここで、工具電極部材1と加工液2aとの
間に電圧を印加すべく、加工液2a中に銅製の陰極6が
配置されており、工具電極部材1は、陽極として機能す
る。
【0038】以上の構成において、本実施の形態では、
浴電圧6〜8V,22〜24A/dm2とすることによ
って、1〜2分間で良好な電解加工を行い得る設定とし
た。
【0039】このような構成において、本実施の形態に
おける放電加工用工具電極は、以下のように形成され
る。
【0040】まず図1(a)において、工具電極部材1
を加工液2aに対して位置させた後、位置決め機構3に
より工具電極部材1の軸方向に工具電極部材1を加工液
2aに向かって移動していく。
【0041】ここで、工具電極部材1と陰極6との間
に、電源4により、電圧を印加しておくが、雰囲気は絶
縁体であるから電流自体は流れないため、電流計5の電
流値はゼロを表示している。
【0042】ついで、工具電極部材1が加工液2aに接
触した瞬間に、工具電極部材1と陰極6との間に電流が
流れ始め、電流計5には所定の電流値が表示され、これ
以降工具電極部材1の表面で、電解加工がなされていく
ことになる。
【0043】本実施の形態では、この電流が検出された
瞬間を初期位置に設定した。もちろん、検出の安定性等
を考慮して、電流が検出され所定期間経過した位置を初
期位置に設定してもよい。
【0044】そして、図1(b)に示すように、位置決
め機構3を動作させ、この初期位置から所望の範囲だけ
工具電極部材1の表面が加工されるように、所定距離ほ
ど工具電極部材1を加工液2a中に進入させていき、点
線で示す所望の加工表面1aを形成すべく電解加工を行
う。
【0045】このように、所望の加工表面1aが形成さ
れたならば、直ちに電源4をオフにして、位置決め機構
3を動作させて加工液2a中から工具電極部材1を引き
上げて、加工は終了する。
【0046】さて、引き上げた工具電極部材1の表面1
aは、点線で示すように一様に除去されており、この結
果、電解加工の終了した工具電極部材1は、図2に示す
ような、上半分はもとのままの形状である上部加工部1
bと、下半分は断面が小さくなった下部加工部1cとを
有することになるが、その断面形状は相似形で維持さ
れ、そして、上部加工部1bと下部加工部1cとの間に
は、段付き部1dが形成された。
【0047】次に、このように作製された工具電極部材
1を加工電極10に用いて放電加工を行った。
【0048】具体的には、加工電極10の長手方向(軸
方向)、つまり図2のZ方向に、加工電極10を不図示
の加工対象物に対して送りながら放電加工を行う。
【0049】つまり、まず、小さい方の加工部1cで
「粗加工」を行い、続いて、本来の加工部1bでより精
度の高い「仕上げ加工」を行うことになる。
【0050】このとき、加工部1cの表面は、加工部1
bの表面よりも、電解加工によってやや表面粗さが劣化
しているが、「粗加工」を行うのが目的であるため、実
用上全く問題はなかった。
【0051】以上の構成で、工具電極部材1は、その長
手方向(軸方向)に、同一な断面形状を有するものを代
表的に用いたが、もちろん所望の断面形状のものを加工
の態様にあわせて用いることが可能である。
【0052】また、段付き形状も、1カ所のみ設けるの
ではなく、本実施の形態と同様の方法を範囲と加工時間
等を変えて繰り返すことにより、2カ所以上の段付き形
状を形成することももちろん可能であり、求められる加
工の態様により、浴電圧や電解液の組成等を制御するこ
とにより各電解加工条件を制御し、各加工部の表面粗さ
を段階的に良好にすべく変化させてもよい。この場合
は、「粗加工」を複数回繰り返せるため、最終的な「仕
上げ加工」により精度の高い加工に仕上げることが可能
となる。
【0053】また、工具電極部材1を、電解液2a内で
回転できるように位置決め機構3を構成しておいてもよ
く、加工部の表面粗さの均一化等の制御が可能である。
【0054】もちろん、同一の断面形状について表面粗
さを変化させるべく、電解加工条件や工具電極部材の回
転を行ってもよい。
【0055】また、以上では、電気化学的な腐食加工と
しての電解加工を代表例として説明したが、化学的な腐
食加工によっても同様に実施可能である。
【0056】この場合には、例えば、工具電極部材1が
銅製の場合、研磨液を温度60〜65℃の5%硫酸浴と
することによって、数分間で良好なその加工が可能であ
り、電解加工で得られた加工電極と同様の放電加工が可
能であった。
【0057】また、さらに、ドライエッチング等の食刻
加工によっても同様に、工具電極部材1の加工は可能で
ある。
【0058】この場合には、例えば、工具電極部材1の
下半分をレジストで覆った状態でエッチング加工を施
し、上半分の表面を一様にエッチングで除去すればよ
い。但し、この場合には、以上の例と異なり、上半分が
「粗加工」、下半分が「仕上げ加工」ようの加工部とな
る。
【0059】(実施の形態2)本実施の形態では、工具
電極部材を、一般的なワイヤ放電加工ではなく、半導体
デバイス等の製造方法として用いられ得るリソグラフィ
を応用し加工して製作するものである。
【0060】図3は、工具電極部材を、リソグラフィを
応用して製作する行程を順次示している。
【0061】図3において、11は導電性の基板、12
はPMMA製レジスト、13はマスク、14aは第1の
微細構造体、及び14bは第2の微細構造体である。
【0062】まず、図3(a)に示されるように、基板
11上にレジスト12を所要の厚さに塗布し、その上に
必要な工具電極部材の軸方向の断面形状に対応した所定
の微細パターンを有するマスク13を配置する。
【0063】ついで、このマスク13に対して不図示の
X線源からX線を照射し、マスク13の微細パターン
を、X線リソグラフィによって、レジスト12に露光部
12aを形成して転写した。
【0064】ここで、本実施の形態で用いたX線は、直
進性、透過性ともに通常の白色光等の露光光源に対して
非常に優れるので、数百μm程度の厚いレジストに対し
てもサブミクロンの精度での露光が可能である。
【0065】ついで、図3(b)に示すように、レジス
ト12の露光部12aを現像処理した後、未露光部をエ
ッチングにより溶解除去して、微細パターンを断面形状
とするレジスト構造体である第1の微細構造体14aを
形成する。
【0066】この第1の微細構造体14aは、きわめて
アスペクト比の高い高精度な微細構造体である。
【0067】ついで、図3(c)に示すように、基板1
1を電極として、基板11上に銅メッキを行った後、第
1の微細構造体14aを形成するレジストを溶解して基
板11と分離し、結果として側面の平滑性に優れかつア
スペクト比の高い銅製の第2の微細構造体14bを得
た。
【0068】ついで、図3(d)に示すように、この微
細構造体14bと基板11とを切断して、多量の工具電
極部材を得た。
【0069】このようにして得られた工具電極部材は、
側面の平滑性に優れた高アスペクト比を有するものであ
る。
【0070】そして、この工具電極部材に対して段付き
形状の加工電極として用いるべく加工を施すのは、実施
の形態で説明した腐食加工や食刻加工を適用すればよ
い。
【0071】この場合、あえて基板11から分離せず、
複数の工具電極部材が一体となった態様で、段付き加工
を施し、そのまま分離せず加工電極として用いてもよ
い。
【0072】なお、本実施の形態では、高アスペクト比
の微細構造体を得る手段として、X線光源を用いたいわ
ゆるLIGA(Lithographie Galva
noforming Abformung)プロセスを
適用して説明したが、その他のプロセス、例えば同様に
LIGA手法を用いるが、露光源を紫外線とするプロセ
スあるいは、RIEなどのドライエッチングによる深溝
レジスト加工とメッキ処理によるプロセスによっても、
同様に微細構造体が実現可能である。
【0073】また、以上の全本実施の形態において例示
した材料等の諸条件は、あくまで本発明を限定するもの
ではなく、代表例として用いたに過ぎないことはいうま
でもない。
【0074】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、加工面の
表面粗さを適宜変化させ得て軸方向で任意の個数の段付
き形状を有する高精度の放電加工用工具電極が、場合に
よっては一度に大量に得られ、このような工具電極を用
いることによって、簡便かつ高精度であって生産性の高
い放電加工が行い得るという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の放電加工用工具電極の
製造方法を示す説明図
【図2】同工具電極の構成及び加工の様子を示す説明図
【図3】本発明の実施の形態2の放電加工用工具電極と
なる部材の製造方法を示す説明図
【図4】従来の放電加工用工具電極の構成図
【図5】同他の電加工用工具電極の構成図
【符号の説明】
1 工具電極部材 2 加工漕 2a 電解液 4 電源 3 位置決め機構 5 電流計 6 陰極 10 加工電極 11 基板 12 レジスト 13 マスク 14a 第1の微細構造体 14b 第2の微細構造体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 隆宏 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 芝池 成人 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に延在し前記軸方向について切っ
    た断面形状が所定の断面形状である工具電極部材を用意
    する行程と、前記工具電極部材に対してその軸方向の所
    定範囲内で前記断面形状が前記軸方向と垂直な方向で略
    均等に小さくなるように腐食加工または食刻加工を行い
    前記工具電極部材を加工する加工工程とを有する放電加
    工用工具電極の製造方法。
  2. 【請求項2】 加工工程は、前記工具電極部材の前記断
    面形状が前記軸方向と垂直な方向で略均等に小さくなる
    程度が異なる複数の加工工程を含む請求項1記載の放電
    加工用工具電極の製造方法。
  3. 【請求項3】 加工工程は、電気化学的腐食加工行程で
    ある請求項1または2記載の放電加工用工具電極の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 電気化学的腐食加工行程は電解加工工程
    であり、前記電解加工行程は、電解液を用意する行程
    と、前記工具電極部材と前記電解液との間に電圧を印加
    しながら前記工具電極部材を前記電解液に対して浸漬す
    る浸漬行程と、前記工具電極部材と前記電解液との間の
    電流を検出する電流検出行程と、前記電流検出行程で所
    定の電流が検出されたときに対応して初期位置を設定す
    る初期位置設定行程とを有し、前記工具電極部材は、前
    記初期位置設定行程で設定された初期位置から所望の距
    離だけ前記電解液に浸漬される請求項3記載の放電加工
    用工具電極の製造方法。
  5. 【請求項5】 更に、工具電極部材を電解液中で回転さ
    せる行程を有する請求項4記載の放電加工用工具電極の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 更に、浴電圧を変化させる行程を有する
    請求項4または5記載の放電加工用工具電極の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 加工工程は、化学的腐食加工行程である
    請求項1または2記載の放電加工用工具電極の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 加工工程は、ドライエッチング行程であ
    る請求項1または2記載の放電加工用工具電極の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 工具電極部材は、基板を用意する行程
    と、前記基板上にレジストを配置する行程と、前記レジ
    スト上に所定の微細パターンを有するマスクを配置する
    行程と、前記所定の微細パターンを転写したレジストを
    エッチングして第1の複数の微細構造部を得るリソグラ
    フィ行程と、前記リソグラフィ行程で得た前記第1の複
    数の微細構造部を含む前記基板に対してメッキ処理をす
    るメッキ処理工程と、前記メッキ処理工程でメッキ処理
    された前記第1の複数の微細構造部を含む前記基板から
    前記第1の複数の微細構造部を除去して第2の複数の微
    細構造部を形成する形成行程とを有する工具電極部材形
    成行程により複数形成される請求項1から8のいずれか
    記載の放電加工用工具電極の製造方法。
  10. 【請求項10】 工具電極部材形成行程は、更に、第2
    の複数の微細構造部を基板から分離する工程を有する請
    求項9記載の放電加工用工具電極の製造方法。
  11. 【請求項11】 リソグラフィ行程の光源は、X線光源
    である請求項9または10記載の放電加工用工具電極の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 工具電極部材は、ワイヤ放電加工によ
    り形成される請求項1から8のいずれか記載の放電加工
    用工具電極の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1から12のいずれかに記載の
    放電加工用工具電極の製造方法により得られた放電加工
    用工具電極を用いて放電加工により加工対象物を加工す
    る放電加工方法であって、前記工具電極の断面形状が相
    対的に小さい部分と相対的に大きな部分とを順次前記加
    工対象物に接近させて前記加工対象物を加工する放電加
    工方法。
  14. 【請求項14】 工具電極の面粗さが粗い部分を粗加工
    に用いる請求項13記載の放電加工方法。
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