JPH10271855A - ステータ及び中空型超音波モータ - Google Patents

ステータ及び中空型超音波モータ

Info

Publication number
JPH10271855A
JPH10271855A JP9075485A JP7548597A JPH10271855A JP H10271855 A JPH10271855 A JP H10271855A JP 9075485 A JP9075485 A JP 9075485A JP 7548597 A JP7548597 A JP 7548597A JP H10271855 A JPH10271855 A JP H10271855A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stator
elastic ring
vibration
peripheral portion
bent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9075485A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuaki Kawai
泰明 河合
Ookazu Asai
鉅和 浅井
Takashi Fukui
孝 福井
Noboru Handa
昇 半田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Asmo Co Ltd
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asmo Co Ltd, Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Asmo Co Ltd
Priority to JP9075485A priority Critical patent/JPH10271855A/ja
Publication of JPH10271855A publication Critical patent/JPH10271855A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高度な加工技術を必要としないで安定した振
動を得ることができ高効率でロータに振動を伝えること
ができ、特に中空型超音波モータに有効なステータを提
供する。 【解決手段】 ステータ11は、振動板12、弾性リン
グ13、圧電素子14及びハブ15を備えている。振動
板12はその固定部12bから外周に向かって第1折曲
部位B1、第2折曲部位B2、及び、第3折曲部位B3
を有している。第2折曲部位B2の下面に対して弾性リ
ング13が接合されている。弾性リング13の縦断面形
状は台形に形成されている。そして、弾性リング13の
外周部の厚さは内周部の厚さより大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はステータに係り、詳
しくは超音波モータのステータの構造及びそのステータ
を使用した中空型超音波モータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、超音波モータに設けられるステ
ータは、ステータの進行波性の撓み振動を安定させ異音
及び回転変動が抑制できるものが望ましい。特開平6−
22566号公報には、図9に示すようにボス51の外
周面から延びた振動板52に下面に圧電体53を取着し
た弾性体54を形成したステータ50が提案されてい
る。このステータ50は、ボス51と振動板52を同じ
材質で一体に形成し弾性体54を強固に固着させて形成
するか、又は、ボス51、振動板52及び弾性体54を
同じ材質で一体に形成する。そして、前記ボス51と弾
性体54の間に形成される振動板52について、振動板
52の厚さTと長さLを所定の条件で設定することによ
って、ステータ50の進行波性の撓み振動を安定させる
ようにしている。
【0003】しかしながら、該ステータは、上記したよ
うに、ボス51及び振動板52を同じ材質で一体に形成
し弾性体54を強固に固着させて形成したり、又は、ボ
ス51、振動板52及び弾性体54を同じ材質で一体に
形成している。従って、各部位を形成するためには、溝
切り加工や切削等の機械加工によらなければならなかっ
た。その結果、加工に長時間を要するとともにコスト高
につながっていた。
【0004】そこで、近年、加工工数及び加工時間が低
減でき、コスト高を抑制し量産性の向上が図れるステー
タが望まれ種々提案されている。特開平8−21456
9号公報には、円形の板材をプレス打ち抜き加工にてケ
ース本体等に固定される支持部(ボス51に相当)、該
支持部の外周に形成される連結部(振動板52に相
当)、その連結部の外周に形成される圧電素子が接合さ
れる接触部(弾性体54に相当)とからなる振動板が提
案されている。このステータを構成する振動板は、溝切
り加工や切削加工等の機械加工に比べてその加工時間は
遥かに短くなり、量産性が向上するとともに、コスト高
を抑制することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記プ
レス打ち抜き加工で単に加工されれたステータは、中空
型超音波モータのステータには適用することは難しかっ
た。中空型超音波モータは、モータ本体の中心部に大径
の貫通孔が形成され、その貫通孔に嵌挿した大径の筒体
を軸線方向に往復動させるようにしたモータである。こ
の中空型超音波モータに使用されるステータでは、支持
部の部分に大径の貫通孔が形成されることになる。つま
り、この中空型超音波モータに使用されるステータの外
径をDとすると、同ステータに形成される貫通孔の内径
はD/2以上の値となる。
【0006】これは、ステータにおいて、貫通孔の内周
面から振動部の外周面までの径方向の長さが短くなるこ
とを意味する。この時、振動部の径方向の長さを制限す
ることは大きな振動振幅を得るために小さくすることは
できない。又、支持部は、ある程度径方向の長さ小さく
することができるがステータを固定するため部位である
ため小さくすることには限界がある。そこで、連結部の
径方向の長さが小さくなる。
【0007】連結部の長さが小さくなると、支持部から
接触部の外周までの長さ及び支持部の内周部までの長さ
は共に短くなるとともに、その両長さの差は接触部の径
方向の幅に大きく依存する。しかも、振動板は板材をプ
レス加工によって加工しているため、連結部及び接触部
の板厚及び材質が同じである。その結果、接触部の外周
部に生ずる進行波の位相速度と、接触部の内周部に生ず
る進行波の位相速度を一致させることができない。
【0008】外周部と内周部に生ずる進行波の位相速度
が一致しないということは、安定した接触部での振動が
望めないとともに、振動を効率よくロータに伝達するこ
とができない。従って、中空型超音波モータのためのス
テータを製作するにあたって、振動板をプレス打ち抜き
加工で形成することは技術的に難しくコスト低減を図る
上で問題であった。
【0009】本発明は、高度な加工技術を必要としない
で安定した振動を得ることができ高効率でロータに振動
を伝えることのできるステータを及びそのステータを使
用した中空型超音波モータを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、固定部から外周に延出する振動リードと該振動リー
ドに接合された弾性リングとよりなる振動体を備えたス
テータにおいて、前記振動体の外周部の厚みを、内周部
の厚みより大きくするために、弾性リングの外周部の厚
みを内周部の厚みより大きな断面形状にした。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のステータを備えた中空型超音波モータである。請求項
1に記載の発明によれば、弾性リングの外周部の厚みを
内周部の厚みより大きな断面形状にしたことにより、振
動体はその外周部の厚みが内周部の厚みより大きくな
る。即ち、振動体の外周部と内周部の厚さを変更するこ
とにより、その外周部と内周部において発生する進行波
の位相速度を一致させ、安定した撓み振動を得ることの
できるステータを作りだすことができる。従って、台形
状の弾性リングを接合するだけで、固定部から延出され
る振動リードは特別な加工は必要としない。その結果、
ステータの加工は高度な加工技術を必要とせず容易とな
る。
【0012】請求項1に記載の発明は、以下の形態
(イ)をとることができる。 (イ)請求項1に記載のステータにおいて、前記振動リ
ードが3箇所の折り曲げ形成にて前記固定部の面に対し
て交差する面が形成された第1折曲部位、第2折曲部
位、及び、第3折曲部位とからなり、第1折曲部位の外
周にある第2及び第3折曲部位が等角度間隔に形成され
たスリットにより櫛歯状に形成されたものであり、前記
弾性リングが第2折曲部位の折曲された傾斜面に合わせ
た傾斜面を有し、外周部の厚みが内周部の厚みより大き
な台形状であって、前記傾斜面が第2折曲部位に接合さ
れている。
【0013】この形態(イ)によれば、固定部の面に対
して交差する面が形成された第1折曲部位、第2折曲部
位及び第3折曲部位とから構成される振動リードは、例
えばプレス加工等による折り曲げ加工で簡単に成形する
ことができる。従って、折り曲げ加工という簡単な加工
技術でステータの振動リードを加工することができる。
【0014】請求項2に記載の発明によれば、ステータ
が振動体の外周部と内周部の厚さを変更するだけでその
外周部と内周部において発生する進行波の位相速度を一
致させることのできる進行波を作りだすことができるこ
とから、一般にステータの内径が非常に大きい中空型超
音波モータのステータに使用することができる。従っ
て、該中空型超音波モータに該ステータを使用すれば、
よりコスト低減を図ることができるとともに、効率のよ
いモータを提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を中空型超音波モー
タに具体化した実施形態を図1〜図6に従って説明す
る。
【0016】図1はステータを説明するための一部切断
斜視図、第2はステータの全体斜視図、図3は中空型超
音波モータの要部断面図、図4は中空型超音波モータの
一部切断した分解斜視図、図5はステータの縦断面図、
図6は弾性リングの一部切断斜視図である。
【0017】図3において、ハウジング1は大径の貫通
孔1aを有した円筒体であって、その下部に延出形成さ
れたフランジ部1bが下部ガイド筒2にボルト3にて連
結されている。ハウジング1は、有蓋筒状のカバー4と
嵌合し連結固定されて該カバー4とで形成される内側空
間に中空型超音波モータが構成される。カバー4は、そ
の上面に大径の貫通孔4aが形成されているとともに、
その貫通孔4aの外側部の上面に対して上部ガイド筒5
をボルト6にて連結している。下部ガイド筒2及び上部
ガイド筒5は、図示しない一端部において回転不能に且
つ軸線方向に移動不能に支持されている。従って、ハウ
ジング1及びカバー4は共に両ガイド筒2,5とともに
回転不能に且つ軸線方向に移動不能に支持される。
【0018】ハウジング1及びカバー4の貫通孔1a,
4aには、それぞれボールべアリング8,9のアウタレ
ースが固定されている。その上下一対のベアリング8,
9のインナレースは、円筒状のシャフト10と連結固定
されている。従って、シャフト10は、このベアリング
8,9によってハウジング1及びカバー4に対して回転
可能に支持されている。
【0019】ハウジング1のフランジ部1bから上方に
延びたブッシュ1cの上端面にはステータ11が連結固
定されている。ステータ11は、振動板12、弾性リン
グ13、圧電素子14及びハブ15を備えている。
【0020】振動板12は円形状の金属板よりなり、そ
の中央に前記円筒状のシャフト10の外径より長い内径
の貫通孔12aが形成されている。そして、振動板12
は前記ハウジング1のブッシュ1cの上面に当接する部
分を固定部12bとしている。その固定部12bの外周
は、プレス加工により3箇所で折り曲げ形成されてい
る。そして、図5に示すように、折り曲げ形成された3
つの折曲部位を固定部12bから外周に向かって、第1
折曲部位B1、第2折曲部位B2、及び、第3折曲部位
B3としている。第1折曲部位B1は、固定部12b側
の基端部から斜め上方に傾斜するように折曲形成されて
いる。第2折曲部位B2は、第1折曲部位B1の外周か
ら同第1折曲部位B1より緩い傾斜となるように折曲形
成されている。又、第3折曲部位B3は第2折曲部位B
2の外周から上方に向かって折曲形成されている。そし
て、本実施形態では、この第1〜第3折曲部位B1〜B
3を振動リードBとしている。
【0021】又、振動板12の第2及び第3折曲部位B
2,B3からなる外周部には等角度間隔の切り込みによ
ってスリット12cが形成されていて、その第2及び第
3折曲部位B2,B3を櫛歯状にしている。従って、第
1〜第3折曲部B1〜B3からなる振動リードBは、第
2及び第3折曲部B2,B3に対応する部位が櫛歯状に
なる。
【0022】前記櫛歯状になった各第2折曲部位B2の
外周部下面に対して弾性リング13がロウ付けにて接合
されている。弾性リング13の縦断面形状は台形に形成
されている。弾性リング13の内周面と外周面は互いに
平行な面であって、弾性リング13の上面、即ち第2折
曲部位B2と接合する面は、第2折曲部位B2の傾斜角
度と一致するように傾斜させている。従って、弾性リン
グ13を第2折曲部位B2に接合させた時、弾性リング
13の下面は固定部12bの面と平行な水平面となる。
【0023】弾性リング13の下面には環状のPZT
(チタン酸ジルコン酸鉛)又はPLZT(チタン酸ジル
コン酸ランタン鉛)等よりなる圧電素子14が接着剤に
て接着させている。そして、本実施形態では、前記台形
状の弾性リング13と圧電素子14をリング状振動子A
としている。さらに、本実施形態では、この弾性リング
13と振動リードBを構成する第2及び第3折曲部B
2,B3を振動体としている。尚、環状に形成された圧
電子14は公知の方法で分極処理が施され、その分極さ
れた各箇所には公知の電極(図示しない)が設けられて
いる。
【0024】前記固定部12bの上面には、同固定部1
2bと平面形状が同じであって厚味のある環状のハブ1
5がロウ付けにて接合されている。このように構成され
たステータ11はその振動板12の固定部12bがハウ
ジング1のブッシュ1c上面に載置される。そして、ボ
ルト16にてハブ15(固定部12b)とブッシュ1c
とが締め付け固定されている。従って、ステータ11は
ハウジング1に対して固定されている。
【0025】そして、本実施形態では、ステータ11の
共振周波数を36キロHz、ステータの外周部での進行
波の波長を22.8ミリメートル(以下、単にミリとい
う)、内周部の進行波の波長を18.6ミリとしてい
る。つまり、リング状振動子Aの外周部の進行波の位相
速度と内周部の進行波の位相速度は径が相違するため、
一致しない。そこで、一致させるためには、外周部での
進行波の波長を22.8ミリとすると、内周部の進行波
の波長を18.6ミリにすれば、両進行波の位相速度が
一致させることができる。そして、外周部での進行波の
波長を22.8ミリの外周部の進行波に対して18.6
ミリの内周部の進行波の波長を作り出すには、図5に示
すようにステータの各部位の寸法、即ち振動板12(振
動リードB)の厚さd1、振動板12の貫通孔12a
(ハブ15)の内径d2、第1折曲部B1の上方から見
たときの径方向の長さd3、弾性リング13の外径d
4、弾性リング13の内径d5、弾性リング13の径方
向の長さd6、弾性リング13の外周部の厚さd7、弾
性リング13の内周部の厚さd8は、以下のようにな寸
法(単位はミリ)となる。即ち、d1=0.8ミリ、d
2=45.0ミリ、d3=4.3ミリ、d4=80ミ
リ、d5=65ミリ、d6=7.5ミリ、d7=2.0
ミリ、d8=1.3ミリ、つまり、リング状振動子Aの
断面形状を台形状にすることによって、同振動子Aの外
周部と内周部に生ずる振動波の位相速度を一致させるこ
とができる。その結果、弾性リング13と振動リードB
を構成する第2及び第3折曲部B2,B3とからなる振
動体は、効率がよく安定した撓み振動を行う。
【0026】ステータ11の上方にはロータ20が配置
される。ロータ20は、前記シャフト10に対して軸線
方向に移動可能で且つ回転不能に支持された支持部20
aとその支持部20aの外周面から延出形成された連結
部20bとその連結部20bの外周に形成された環状の
ロータ接触部20cとから構成されている。従って、ロ
ータ20を回転させると、シャフト10はロータ20と
ともに回転する。
【0027】環状のロータ接触部20cは、縦断面の形
状が上下方向の辺が長い長方形であって、その下面全体
に耐磨耗製のあるポリイミド系樹脂よりなるライニング
材21が形成されている。そして、本実施形態では、そ
のライニング材21の環状の下面を接触面とし、該接触
面を前記第3折曲部位B3の上面と当接するように配置
されている。
【0028】ロータ20の上側には環状のスプリング板
22が配置されている。スプリング板22は、前記シャ
フト10に嵌挿され下側に配置されたロータ20と当接
する。スプリング板20の上側には環状の加圧板23が
配置されている。加圧板23は前記シャフト10に対し
て軸線方向に移動可能で且つ回転不能に支持されてい
る。加圧板23の上側には、シャフト10に対して軸線
方向に移動可能で且つ回転不能に支持されカラー24
(図3参照、図4は図示せず)を介して環状の検出板2
5が配置されている。
【0029】検出板25は、シャフト10に対して軸線
方向に移動可能で且つ回転不能に支持されている。従っ
て、検出板25はシャフト10と、即ちロータ20と一
体回転する。尚、検出板25の上面には予め定めた数の
マグネット板26が等角度間隔に接着されている。
【0030】検出板25の上側であって前記シャフト1
0には、そのシャフト10の外周面において周方向に形
成したキー溝10aにCリング27が嵌着されている。
Cリング27は、前記検出板25を係止することによっ
て加圧板23を介して前記ロータ20を下方に加圧する
ように作用する。その結果、ロータ20の該ロータ接触
部20cの接触面、即ち本実施形態ではライニング材2
1の接触面は第3折曲部位B3の上面に圧接するように
なっている。尚、この圧接力は前記カラー24の厚さを
変更することにより調整することができる。
【0031】そして、公知の方法にて圧電素子14に共
振する高周波電圧を印加することにより、圧電素子14
は進行波性の撓み振動を生じる。この振動は弾性リング
13を介して第2折曲部位B2に伝わる。該第2折曲部
位B2に伝わった振動は第3折曲部位B3に伝わり、そ
の第3折曲部位B3の上面に一方向の進行波が発生す
る。この進行波によりロータ20は回転する。従って、
ロータ20の回転によりシャフト10は回転することに
なる。
【0032】前記シャフト10の内周面には、ネジ10
bが形成されている。このネジ10bに対して作動筒3
0の先端部外周面に形成したネジ30aが螺合してい
る。作動筒30は、前記下部ガイド筒2に回転不能且つ
軸線方向に移動可能に内装されている。従って、シャフ
ト10が正逆方向に回転すると、該シャフト10に螺合
した作動筒30は上下方向に往復移動することになる。
【0033】又、前記カバー4内において、前記検出板
25に接着したマグネット板26と相対向する位置には
磁気検出装置31が配設されている。磁気検出装置31
は、シャフト10と一体回転する検出板25の回転にと
もなって通過するマグネット板26を検出する。
【0034】次に、上記のように構成した超音波モータ
のステータの特徴を以下に記載する。 (1)本実施形態では、弾性リング13を外周部が内周
部より厚くなるように台形状にした。即ち、弾性リング
13と振動リードBを構成する第2及び第3折曲部B
2,B3とからなる振動体において、その外周部と内周
部に生ずるそれぞれの振動波の位相速度を一致させるた
めに、外周部に生ずる進行波の波長と内周部に生ずる波
長をそれぞれ22.8ミリと18.6ミリにすべく、弾
性リング13を台形にした。従って、弾性体の外周部と
内周部に生ずるそれぞれの振動波の位相速度を一致させ
ることができることから、振動体は安定した振動を行う
ことができ、効率よくロータに振動を伝えることができ
る。特に、本実施形態のようにステータ11の内径が該
ステータの外径の1/2以上となる中空型超音波モータ
においては、高効率でしかも小型化が図れることから特
に有効である。
【0035】(2)本実施形態では、振動板12はプレ
ス加工で第1〜第3折曲部位B1〜B3を形成し、該第
2折曲部位B2に断面台形の弾性リング13を接合する
だけの簡単な加工で、安定した振動を行い効率よくロー
タ20に振動を伝えることができるステータ11を製作
することができる。従って、安価なステータを量産する
ことができる。
【0036】尚、実施の形態は上記実施形態に限定され
るものではなく、以下のように実施してもよい。 ○上記実施形態では、振動リードBは折り曲げて成形さ
れた第1〜第3折曲部位B1〜B3にて構成したが、図
7に示すように振動リードBの半径方向の形状を弧状に
湾曲させた形状にしてもよい。この場合、上記実施形態
の第2折曲部位B2に相当する部分に接合される弾性リ
ング13の接合面は該第2折曲部位に相当する曲面と合
致する曲面にする。この場合にも、弾性リング13は外
周部が内周部より厚くなる台形状になることから、弾性
リング13と振動リードBとで構成される振動体におい
て、その弾性リング13の振動リードBに対する3点P
1,P2,P3で決まる接合位置を設定することで、弾
性リング13の外周部と内周部に生ずるそれぞれの振動
波の位相速度を一致させることができる。
【0037】○上記実施形態では、弾性リング13の上
面を振動リードBの第2折曲部位B2と接合するように
した。第2折曲部位B2側の面を、図8に示すように、
前記第及び第3折曲部位B2,B3を櫛歯状にするため
に形成された各スリット12cに嵌合し、且つ、第2折
曲部位B2の上面と面一となる複数の突条13aを等角
度間隔に形成する。この突条13aの形成は例えばプレ
ス加工によって形成される。そして、このように形成さ
れた弾性リング13と振動板12とにおいて互いに当接
する面との間をロウ付けにより接合する。この場合にお
いても、上記実施形態と同様な効果を有する。
【0038】○上記実施形態では、中空型超音波モータ
のステータ12に具体化したが、ロータに連結した回転
軸が出力軸となるような中空型ではない超音波モータの
ステータ、即ち、内径が外径の1/2以下のステータに
具体化してもよい。
【0039】○上記実施形態では、量産性の向上、コス
ト低減を図るために振動板12をプレス加工にて成形し
たが、量産性、コスト低減を考慮しないとするならば、
振動板12を焼結体で成形したり、切削加工にて成形し
てもよい。
【0040】次に、上記実施の形態から把握できる請求
項に記載した発明以外の技術的思想について、以下にそ
の効果とともに記載する。 ○振動リードとで振動体を構成し圧電素子の振動を該振
動リードに伝達する弾性リングにおいて、前記弾性リン
グの外周部の厚みを内周部の厚みより大きな断面形状に
したことを特徴とする弾性リング。弾性リングの外周部
の厚みを内周部の厚みより大きなる断面形状にすること
で、振動体の外周部と内周部に生ずるそれぞれの振動波
の位相速度を一致させることができる。
【0041】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、弾性体
の外周部と内周部において発生する進行波の位相速度を
一致させ安定した振動を得ることのできる進行波を作り
だすことができ、しかも、高度な加工技術を必要とせず
容易に加工することができる効果を有する。
【0042】上記形態(イ)に記載の発明によれば、請
求項1に記載の発明の効果に加えて、より簡単な加工技
術でステータの振動リードを加工することができる効果
を有する。
【0043】請求項2に記載の発明によれば、中空型超
音波モータのコスト低減を図ることができ、しかも、高
効率化を図ることができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステータを説明するための一部切断斜視図
【図2】ステータの全体斜視図
【図3】中空型超音波モータの要部断面図
【図4】中空型超音波モータの一部切断した分解斜視図
【図5】ステータの断面図
【図6】弾性リングを説明するための一部切断斜視図
【図7】ステータの別例を説明するための要部端面図、
【図8】弾性リングの別例を説明するための一部切断斜
視図
【図9】従来のステータを説明するための一部切断斜視
【符号の説明】
11…ステータ、12…振動板、12a…貫通孔、12
b…固定部、12c…スリット、13…弾性リング、1
4…圧電素子、15…ハブ、16…ボルト、20…ロー
タ、21…ライニング材、A…リング状振動子、B…振
動リード、B1…第1折曲部位、B2…第2折曲部位、
B3…第3折曲部位。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅井 鉅和 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 福井 孝 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株式 会社内 (72)発明者 半田 昇 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株式 会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部から外周に延出する振動リードと
    該振動リードに接合された弾性リングとよりなる振動体
    を備えたステータにおいて、 前記振動体の外周部の厚みを、内周部の厚みより大きく
    するために、弾性リングの外周部の厚みを内周部の厚み
    より大きな断面形状にしたことを特徴とするステータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のステータを備えた中空
    型超音波モータ。
JP9075485A 1997-03-27 1997-03-27 ステータ及び中空型超音波モータ Pending JPH10271855A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9075485A JPH10271855A (ja) 1997-03-27 1997-03-27 ステータ及び中空型超音波モータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9075485A JPH10271855A (ja) 1997-03-27 1997-03-27 ステータ及び中空型超音波モータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10271855A true JPH10271855A (ja) 1998-10-09

Family

ID=13577651

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9075485A Pending JPH10271855A (ja) 1997-03-27 1997-03-27 ステータ及び中空型超音波モータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10271855A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018131304A (ja) * 2017-02-16 2018-08-23 シンフォニアテクノロジー株式会社 ワーク搬送装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018131304A (ja) * 2017-02-16 2018-08-23 シンフォニアテクノロジー株式会社 ワーク搬送装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2935504B2 (ja) モータ
EP0665636B1 (en) Vibration driven motor
US5296776A (en) Piezo-electric motor intended for a timepiece
JP3526298B2 (ja) 振動体および振動波駆動装置
JP4261894B2 (ja) 振動型駆動装置
JPH10271855A (ja) ステータ及び中空型超音波モータ
JP2569545B2 (ja) 圧電振動モ−タ
JP2926765B2 (ja) 超音波モータ
JPH09253869A (ja) 超音波接合装置
JP2004229422A (ja) 超音波モータ
JP3297211B2 (ja) 超音波モータ
JPS63242185A (ja) 圧電モ−タ
JP2615953B2 (ja) 超音波モータとその駆動方法
JP3302156B2 (ja) 超音波駆動装置
JP2968669B2 (ja) 超音波モータのステータ及び超音波モータ
JP3113481B2 (ja) 圧電モータ
JP2605121B2 (ja) 超音波振動子及びそれを用いた超音波モータ
JP2000069769A (ja) 超音波モータ、超音波モータ用ステータ、及び超音波モータ用ロータ
JPH02303377A (ja) 超音波モータ
JP3575569B2 (ja) ロータ浮揚式超音波モータ
JPH07135785A (ja) 超音波モータ
JP2003088147A (ja) 超音波モータ
JP2002199756A (ja) 超音波モータ、及びステータ
JPH0467785A (ja) 超音波アクチュエータ
JPH06225555A (ja) 超音波モータ

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term