JPH10269435A - 自動販売機の商品収納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて簡単に商品の装填及びサイズ変更を行
うことができる自動販売機の商品収納装置を提供する。 【解決手段】 仕切板４間に複数の商品収納室６を区画
形成した商品収納棚１を本体内に設け、各商品収納室６
内には商品７を積み上げて収納して成る自動販売機にお
いて、商品収納室６の前面開口部５に位置して仕切板４
に取り付けられたガイド部材１９を備えており、このガ
イド部材１９は、仕切板４側から斜め後方に延在する可
撓性を備えた延出部２２を有し、その一端は仕切板４に
回動自在に枢支されると共に、他端は前後位置調整可能
とされている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、タバコなどの箱状
商品を積み上げて収納する自動販売機の商品収納装置に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来よりこの種自動販売機においては、
本体内に商品収納棚を設け、この商品収納棚の前面開口
部よりタバコなどの箱状商品を積み上げて収納してい
る。そして、この商品収納棚には回動自在のガイド部材
が取り付けられ、内部に積み重ねられた商品が開口部か
ら崩落しないように規制する構成とされていた。

【０００３】係る従来の自動販売機の構造を図５と図６
を用いて説明する。各図において、１０１は自動販売機
（タバコ自販機）本体内に設けられた商品収納棚であ
り、この商品収納棚１０１には、図示しない基板上に垂
設された背面板３前方に、複数の仕切板４を並設するこ
とによって、前面に商品装填用の開口部５を有した複数
の商品収納室６が区画形成されている。そして、各商品
収納室６には開口部５より多数の商品７が装填され、積
み重ねられて収納されている。

【０００４】各仕切板３の前下部には支持部材１２５が
取り付けられている。この支持部材１２５は、四角形状
の取付片１２６と、この取付片１２６の下部に連なる底
片１２７と、取付片１２６の上部に連なる平坦片１２８
と、垂直片１２９とから成る。

【０００５】そして、取付片１２６には貫通孔１３０が
形成され、更に、回転防止のためのボス１３１が外側方
に突設されている。この取付片１２６は仕切板４の下部
に設けられたボス孔１３２にボス１３１を挿入し、ピン
孔１３３に貫通孔１３０を合致させ、係合ピン１３４を
挿入係合することにより、ボス１３１と係合ピン１３４
とによって固定され、その状態で垂直片１２９は最下位
の次販売商品の前面を保持するよう構成されている。

【０００６】尚、仕切板４にはピン孔１３３とボス孔１
３２が前後に所定の間隔を存して二組形成されており、
係合ピン１３４及びボス１３１が挿入係合される孔を前
後に変更することによって、支持部材１２５の取付位置
は前後に変更可能である。これにより、商品収納室６の
商品７による奥行寸法に応じて、支持部材１２５の取付
位置を前後に調整可能としている。

【０００７】更に、支持部材１２５の平坦片１２８に
は、後述するガイド部材１１９の下端係止部１２１が回
動自在に軸支される係止孔１３５が形成され、更に、そ
の前方には係止溝１３６を形成し、この係止溝１３６に
下端係止部１２１を係止するように構成されている。

【０００８】ここで、前記ガイド部材１１９は、商品収
納室６の前面開口部５内に位置して商品７の落下（崩
落）などを防止するものであり、鋼棒若しくは樹脂製の
棒材にて構成され、上下方向に直線的に延在した規制部
１２０と、この規制部１２０の両端にそれぞれ折曲形成
された前記下端係止部１２１と上端係止部１２２とから
成る。

【０００９】そして、この下端係止部１２１は前述の如
く支持部材１２５の係止孔１３５に回動自在に軸支さ
れ、上端係止部１２２は上部支持板１１７の係止孔１１
８に回動自在に軸支される。尚、２３は商品収納室６の
下部に設けられた商品搬出装置であり、図５中反時計回
りに回転して次販売商品を押し出すものである。

【００１０】係る構成で、通常の販売時にはガイド部材
１１９の下端係止部１２１は支持部材１２５の係止溝１
３６に係止されているため、ガイド部材１１９の回動は
阻止され、ガイド部材１１９の規制部１２０にて商品７
の落下は規制されている。このとき、開口部５を閉塞す
るものは無いので、商品収納室６の商品７の装填状態が
直ちに判別できる。

【００１１】また、商品７を補充する場合には、ガイド
部材１１９を上方に持ち上げて下端係止部１２１と係止
溝１３６との係合を解除し、平坦片１２８に沿って手前
側に回動させることにより、商品収納室６の前面開口部
５を開放する。

【００１２】更に、収納する商品７のサイズ変更に伴
い、商品収納室６の奥行寸法を変更する場合は、ガイド
部材１１９の規制部１２０を撓ませて下端係止部１２１
及び上端係止部１２２を各係止孔１３５、１１８から取
り外す。

【００１３】次に、係合ピン１３４を取り外し、上部支
持板１１７の係止孔１１８（前後に複数形成されてい
る）と対向する下方に支持部材１２５の前記係止孔１３
５が合致するように貫通孔１３０及びボス１３１を前後
何れかのピン孔１３３及びボス孔１３２に合わせ、係合
ピン１３４を貫通孔１３０に挿入し、ピン孔１３３に係
合させることによって、支持部材１２５を前後に移動さ
せた後、再びガイド部材１１９を撓ませながら各係止孔
１１８、１３５に取り付けるものであった。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来では
商品７の補充の際に一々ガイド部材１１９を持ち上げて
下端係止部１２１と係止溝１３６との係合を解除し、平
坦片１２８に沿って手前側に回動させると共に、補充後
はその逆の操作を行わなければならず、特に品種が多数
に渡る場合には極めて煩雑な作業となる。

【００１５】また、商品７のサイズ変更をする際にもガ
イド部材１１９の規制部１２０を撓ませて下端係止部１
２１及び上端係止部１２２を各係止孔１３５、１１８か
ら取り外すと共に、変更後はその逆の手順でガイド部材
１１９を取り付けなければならず、これも極めて煩雑な
作業となっていた。

【００１６】本発明は、係る従来の技術的課題を解決す
るために成されたものであり、極めて簡単に商品の装填
及びサイズ変更を行うことができる自動販売機の商品収
納装置を提供するものである。

【００１７】

【課題を解決するための手段】本発明の商品収納装置
は、仕切板間に複数の商品収納室を区画形成した商品収
納棚を本体内に設け、各商品収納室内には商品を積み上
げて収納して成る自動販売機に適用され、商品収納室の
前面開口部に位置して仕切板に取り付けられたガイド部
材を備えており、このガイド部材は、仕切板側から斜め
後方に延在する可撓性を備えた延出部を有し、その一端
は仕切板に回動自在に枢支されると共に、他端は前後位
置調整可能とされているものである。

【００１８】本発明によれば、商品収納室の前面開口部
に位置して仕切板に取り付けられたガイド部材を備え、
このガイド部材は、仕切板側から斜め後方に延在する可
撓性を備えた延出部を有しており、その一端は仕切板に
回動自在に枢支されると共に、他端は前後位置調整可能
とされているので、商品を補充する際には商品収納室の
前面開口部から商品を内部に押し込めば、ガイド部材の
延出部はその可撓性によって撓み、仕切板側に押し退け
られる。

【００１９】これにより、前面開口部から商品を押し込
むだけでそのまま商品を商品収納室内に挿入することが
できるようになると共に、挿入後は撓んでいたガイド部
材の延出部が元の状態に復帰し、その先端が前面開口部
に位置して商品の落下（崩落）を防止するようになるの
で、商品の装填の際に従来の如く一々ガイド部材を回動
操作する必要が無くなり、商品装填作業が極めて簡単且
つ円滑に行えるようになる。

【００２０】また、商品のサイズ変更を行う際には、ガ
イド部材の他端の位置を前後方向に調整するだけでガイ
ド部材はその一端を中心して回動し、略全体の位置が前
後に調整されるようになるので、商品のサイズ変更作業
も極めて容易となるものである。

【００２１】請求項２の発明の自動販売機の商品収納装
置は、上記においてガイド部材は、一端が仕切板に回動
自在に枢支され、硬質樹脂にて成形された取付部を有
し、延出部は軟質樹脂にて構成され、この取付部から斜
め後方に延在して一体に成形されているものである。

【００２２】請求項２の発明によれば、上記に加えてガ
イド部材を、一端が仕切板に回動自在に枢支された硬質
樹脂製の取付部と、この取付部から斜め後方に延在して
一体に成形された軟質樹脂製の延出部から構成したの
で、ガイド部材自体の生産性の向上と部品点数の削減に
よるコストの低減を実現することができるようになるも
のである。

【００２３】請求項３の発明の自動販売機の商品収納装
置は、上記において仕切板に取り付けられ、取付位置を
前後に調整可能とされた支持部材を備え、ガイド部材は
取付部の上端を仕切板に回動自在に固定されると共に、
取付部の下端は支持部材に移動可能に保持されているも
のである。

【００２４】請求項３の発明によれば、上記に加えて仕
切板に取り付けられ、取付位置を前後に調整可能とされ
た支持部材を備えており、ガイド部材は取付部の上端を
仕切板に回動自在に固定されると共に、取付部の下端は
支持部材に移動可能に保持されているので、支持部材の
取付位置を調整することにより、ガイド部材の下端は上
端を中心として回動し、その位置が前後方向に調整され
る。

【００２５】即ち、商品のサイズ変更をする際には支持
部材の取付位置を前後に調整するのみで済むので、商品
のサイズ変更に伴うガイド部材の位置調整作業を一層簡
素化することができるようになるものである。

【００２６】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態を詳述する。図１及び図２は本発明に係る自動販売
機の商品収納棚１の縦断側面図、及び、正面図をそれぞ
れ示している。

【００２７】各図において、実施例の商品収納棚１は例
えばタバコ（商品）を販売する自動販売機の本体内に設
けられるものであり、この商品収納棚１には、図示しな
い基板上に垂設された背面板３前方に、複数の仕切板４
を並設することによって、前面に商品装填用の開口部５
を有した複数の商品収納室６が区画形成されている。そ
して、各商品収納室６には開口部５より多数の商品７
（タバコ）が装填され、積み重ねられて収納されてい
る。

【００２８】各仕切板３の前下部には支持部材２５が取
り付けられている。この支持部材２５は、四角形状の取
付片２６と、この取付片２６の下部に連なる底片２７
と、取付片２６の奥部に連なる垂直片２９とから成る。

【００２９】そして、取付片２６には貫通孔３０が形成
され、更に、回転防止のためのボス３１が外側方に突設
されている。この取付片２６は仕切板４の下部に設けら
れたボス孔３２にボス３１を挿入し、ピン孔３３に貫通
孔３０を合致させ、係合ピン３４を挿入係合することに
より、ボス３１と係合ピン３４とによって固定され、そ
の状態で垂直片２９は最下位の次販売商品の前面を保持
するよう構成されている。

【００３０】尚、仕切板４にはピン孔３３とボス孔３２
が前後に所定の間隔を存して二組形成されており、係合
ピン３４及びボス３１が挿入係合される孔を前後に変更
することによって、支持部材２５の取付位置は前後に変
更可能である。これにより、商品収納室６の商品７によ
る奥行寸法（サイズ）に応じて、支持部材２５の取付位
置を前後に調整可能としている。

【００３１】更に、支持部材２５の取付片２６の内側に
は上方に開口した保持部２８が形成されており、この保
持部２８の内寸は後述するガイド部材１９の取付部２１
の下端部の寸法よりも少許大きい寸法とされている（図
３参照）。

【００３２】前記ガイド部材１９は、商品収納室６の前
面開口部５内に位置して商品７の落下（崩落）などを防
止するものであり、図３に示す如き硬質樹脂製の平板状
取付部２１（前記）と、この取付部２１の上下端部を除
く前端部から斜め後方延在する軟質樹脂製の可撓性を備
えた延出部２２とから構成されている。これら取付部２
１と延出部２２は硬質・軟質の合成樹脂の二重押出成形
にて一体に構成されている。

【００３３】そして、ガイド部材１９の取付部２１上端
部はビス２０によって支持部材２５上方の仕切板４の上
部に回動自在に枢支されており、取付部２１の下端部は
前述の如く支持部材２５の保持部２８内に上から挿入さ
れ、所定範囲で移動可能に保持されている。

【００３４】尚、２３は商品収納室６の下部に設けられ
た商品搬出装置であり、図１中反時計回りに回転して次
販売商品７Ａを押し出すものである。

【００３５】係る構成で、通常の販売時にはガイド部材
１９の延出部２２が開口部５から斜め後方に延在し、そ
の先端が商品収納室６内の商品７の前側に位置するの
で、商品７の落下は規制されている。このとき、前述同
様に開口部５はその殆どが塞がれていないので、商品収
納室６の商品７の装填状態が直ちに判別できる。

【００３６】また、商品７を補充する場合には、商品収
納室６の開口部５から商品７を内部に押し込めば、ガイ
ド部材１９の延出部２２はその可撓性によって撓み、仕
切板４側に押し退けられる。従って、そのまま商品７を
挿入することにより、商品収納室６内に商品７を装填す
ることができる。

【００３７】そして、装填後は撓んでいたガイド部材１
９の延出部２２が元の状態に復帰し、その先端が前述の
如く開口部５に位置して商品７の落下（崩落）を防止す
るようになる。

【００３８】次ぎに、収納する商品７のサイズ変更に伴
い、商品収納室６の奥行寸法を変更する（例えば縮小す
る）場合は、係合ピン３４を取り外し、図４の如く貫通
孔３０及びボス３１を後側のピン孔３３及びボス孔３２
に合わせ、係合ピン３４を貫通孔３０に挿入し、ピン孔
３３に係合させることによって、支持部材２５を後に移
動させる。

【００３９】係る支持部材２５の移動により、ガイド部
材１９の取付部２１下端は上端のビス２０を中心として
回動し、その位置が後方に移動される（図４）。即ち、
商品７のサイズ変更をする際には支持部材２５の取付位
置を前後に調整するのみで済む。尚、図４の状態でガイ
ド部材１９は下部が後側となる傾斜状態（図４では誇張
されている）となるが、少なくとも商品搬出装置２３に
近い位置で商品７を整列させる機能は発揮されるので、
実用上支障は無いものである。

【００４０】

【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、商品
収納室の前面開口部に位置して仕切板に取り付けられた
ガイド部材を備え、このガイド部材は、仕切板側から斜
め後方に延在する可撓性を備えた延出部を有しており、
ガイド部材の一端は仕切板に回動自在に枢支されると共
に、他端は前後位置調整可能とされているので、商品を
補充する際には商品収納室の前面開口部から商品を内部
に押し込めば、ガイド部材の延出部はその可撓性によっ
て撓み、仕切板側に押し退けられる。

【００４１】これにより、前面開口部から商品を押し込
むだけでそのまま商品を商品収納室内に挿入することが
できるようになると共に、挿入後は撓んでいたガイド部
材の延出部が元の状態に復帰し、その先端が前面開口部
に位置して商品の落下（崩落）を防止するようになるの
で、商品の装填の際に従来の如く一々ガイド部材を回動
操作する必要が無くなると共に、閉め忘れも防止でき、
総じて商品装填作業が極めて簡単且つ円滑に行えるよう
になる。

【００４２】また、商品のサイズ変更を行う際には、ガ
イド部材の他端の位置を前後方向に調整するだけでガイ
ド部材はその一端を中心して回動し、略全体の位置が前
後に調整されるようになるので、商品のサイズ変更作業
も極めて容易となるものである。

【００４３】請求項２の発明によれば、上記に加えてガ
イド部材を、一端が仕切板に回動自在に枢支された硬質
樹脂製の取付部と、この取付部から斜め後方に延在して
一体に成形された軟質樹脂製の延出部から構成したの
で、ガイド部材自体の生産性の向上と部品点数の削減に
よるコストの低減を実現することができるようになるも
のである。

【００４４】請求項３の発明によれば、上記に加えて仕
切板に取り付けられ、取付位置を前後に調整可能とされ
た支持部材を備えており、ガイド部材は取付部の上端を
仕切板に回動自在に固定されると共に、取付部の下端は
支持部材に移動可能に保持されているので、支持部材の
取付位置を調整することにより、ガイド部材の下端は上
端を中心として回動し、その位置が前後方向に調整され
る。

【００４５】即ち、商品のサイズ変更をする際には支持
部材の取付位置を前後に調整するのみで済むので、商品
のサイズ変更に伴うガイド部材の位置調整作業を一層簡
素化することができるようになるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る自動販売機の商品収納棚の縦断側
面図である。

【図２】図１の商品収納棚の正面図である。

【図３】ガイド部材部分の図１の商品収納棚の拡大平面
図である。

【図４】支持部材の位置を後方に移動させた状態の図１
の商品収納棚の縦断側面図である。

【図５】従来の商品収納棚の縦断側面図である。

【図６】図５の商品収納棚の正面図である。

【符号の説明】

１ 商品収納棚 ４ 仕切板 ５ 開口部 ６ 商品収納室 １９ ガイド部材 ２１ 取付部 ２２ 延出部 ２８ 保持部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 仕切板間に複数の商品収納室を区画形成
   した商品収納棚を本体内に設け、前記各商品収納室内に
   は商品を積み上げて収納して成る自動販売機において、 前記商品収納室の前面開口部に位置して前記仕切板に取
   り付けられたガイド部材を備え、このガイド部材は、前
   記仕切板側から斜め後方に延在する可撓性を備えた延出
   部を有し、前記ガイド部材の一端は前記仕切板に回動自
   在に枢支されると共に、他端は前後位置調整可能とされ
   ていることを特徴とする自動販売機の商品収納装置。
2. 【請求項２】 ガイド部材は、一端が仕切板に回動自在
   に枢支され、硬質樹脂にて成形された取付部を有し、延
   出部は軟質樹脂にて構成され、この取付部から斜め後方
   に延在して一体に成形されていることを特徴とする請求
   項１の自動販売機の商品収納装置。
3. 【請求項３】 仕切板に取り付けられ、取付位置を前後
   に調整可能とされた支持部材を備え、ガイド部材は取付
   部の上端を仕切板に回動自在に固定されると共に、前記
   取付部の下端は前記支持部材に移動可能に保持されてい
   ることを特徴とする請求項２の自動販売機の商品収納装
   置。