JPH10267069A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JPH10267069A
JPH10267069A JP6963497A JP6963497A JPH10267069A JP H10267069 A JPH10267069 A JP H10267069A JP 6963497 A JP6963497 A JP 6963497A JP 6963497 A JP6963497 A JP 6963497A JP H10267069 A JPH10267069 A JP H10267069A
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JP
Japan
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rubber elastic
elastic body
main rubber
ring member
vibration
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JP6963497A
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English (en)
Inventor
Rentaro Kato
錬太郎 加藤
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10267069A publication Critical patent/JPH10267069A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F13/00Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs
    • F16F13/04Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
    • F16F13/06Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper
    • F16F13/22Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper characterised by comprising also a dynamic damper

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本体ゴム弾性体のサージング周波数を容易に
且つ広い範囲でチューニングすることの出来る防振装置
を提供すること。 【解決手段】 密度が2g/cm3 以上で且つ硬度がHs
80以下のゴム弾性体によって形成された、高比重で弾
性を有するリング部材58を、本体ゴム弾性体16に対
して、第一の取付部材12と第二の取付部材14の連結
方向中間部分を周方向に連続して延びる位置に、固定状
態で取り付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、振動伝達系を構成する部材間に
介装される防振連結体や防振支持体等のような防振装置
に係り、特に、振動伝達系を構成する部材を弾性連結す
るゴム弾性体を含む振動系における共振特性ひいては防
振特性のチューニングを容易に行うことが出来る新規な
構造の防振装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】自動車用エンジンマウントやボデーマウン
ト等のように、振動伝達系を構成する部材間に介装され
る防振連結体や防振支持体等のような防振装置として
は、従来から、第一の取付部材と第二の取付部材を本体
ゴム弾性体で連結し、該本体ゴム弾性体の弾性変形に基
づいて防振効果を得るようにしたものが、広く採用され
ている。また、近年では、かかる本体ゴム弾性体によっ
て周壁部分が構成されて内部に非圧縮性流体が封入され
た流体室を形成し、振動入力時に本体ゴム弾性体の弾性
変形に伴って生ぜしめられる封入流体の流動作用を利用
することによって、防振性能の向上を図るようにした流
体封入式の防振装置も提案されている。
【0003】ところで、このような防振装置に対して振
動が入力されると、本体ゴム弾性体が繰り返し変形せし
められるが、その際、本体ゴム弾性体によって振動系が
構成されることから、かかる振動系の固有振動数に相当
する特定周波数域でサージングが発生する。このサージ
ングの周波数:fnは、第一の取付部材と第二の取付部
材を本体ゴム弾性体で連結しただけの基本的構造の防振
装置において、本体ゴム弾性体の有効自由長をL,動的
弾性係数をG,密度をρとすると、下式で表されること
となる。 fn =(N/2L)√(G/ρ) なお、上式中、Nは、振動モードの次数であり、一般
に、振幅の大きさ等からN=1の場合の一次モードのサ
ージング現象が問題とされる。
【0004】そして、この本体ゴム弾性体のサージング
は、当然に、防振装置の防振特性に影響を与えることと
なり、流体が封入されていないソリッドタイプの防振装
置ではサージング周波数域でばね定数が増大する傾向に
あり、流体封入式の防振装置ではサージングを利用して
流体流動を積極的に生ぜしめることでばね定数を低減さ
せることが可能となる。そのために、防振装置の設計に
際しては、目的とする防振特性の実現のために、本体ゴ
ム弾性体のサージング周波数のチューニングが、重要な
要素の一つとなる場合がある。
【0005】ところが、本体ゴム弾性体の有効自由長
(L)は、マウントサイズ(マウント配設スペース)や
耐久性の点等から制約を受けるために設計自由度が小さ
く、また、本体ゴム弾性体の弾性係数(G)や密度
(ρ)も要求されるゴム特性や材質等の点からの制約に
よって設計自由度が小さいために、本体ゴム弾性体のサ
ージング周波数を目的とする周波数域にチューニングす
ることが難しかった。そのために、本体ゴム弾性体のサ
ージング現象によって、防振装置の防振特性が悪化した
り、最適な有効な防振効果を得ることができなくなる場
合もあったのである。
【0006】なお、本体ゴム弾性体のサージング周波数
をチューニングするために、例えば、特開昭57−17
1136号公報や実開昭60−97438号公報等に記
載されているように、本体ゴム弾性体に対して金属マス
を直接に加硫接着せしめて振動系のマスを大きくする手
法や、実開平1−106652号公報等に記載されてい
るように、本体ゴム弾性体に凹所を形成して有効自由長
を大きくする手法等も提案されている。
【0007】ところが、前者の手法では、本体ゴム弾性
体に剛体である金属マスを加硫接着することによって、
本体ゴム弾性体の弾性特性ひいては防振性能が大幅に変
化してしまうおそれがあることに加えて、本体ゴム弾性
体における金属マスの接着部分に対して応力集中による
亀裂等が生じ易く、十分な耐久性を得ることが難しいと
いう問題があり、また後者の手法では、本体ゴム弾性体
の耐久性確保や防振装置のサイズの制約等の観点から、
未だ十分なチューニング自由度を確保することが難しい
という問題があった。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、請求項1乃至8に記載の発
明は、何れも、上述の如き事情を背景として為されたも
のであって、その解決課題とするところは、本体ゴム弾
性体のサージング周波数を容易に且つ広い範囲に亘って
チューニングすることが出来、それによって、要求され
る防振特性を高度に達成することの出来る新規な構造の
防振装置を提供することにある。
【0009】
【解決手段】そして、このような課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明の特徴とするところは、第一
の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体によって
弾性的に連結した防振装置において、密度が2g/cm3
以上で且つ硬度がHs80以下のゴム弾性体からなり、
前記本体ゴム弾性体における前記第一の取付部材と前記
第二の取付部材の連結方向中間部分を周方向に連続して
延びるリング部材を、該本体ゴム弾性体に対して固定状
態に設けたことにある。なお、上記硬度は、JIS−K
−6301に規定のスプリング式硬さ試験によって求め
た硬度(Hs値)をいう。
【0010】このような請求項1に記載の発明に従う構
造とされた防振装置においては、リング部材の付加によ
って、振動系を構成する本体ゴム弾性体のマスが増大せ
しめられることから、リング部材の質量、即ち材質や形
状或いは大きさ等を適宜に調節することによって、かか
る振動系のサージング周波数を容易にチューニングする
ことが出来るのであり、また、2g/cm3 以上の高密度
材によって形成されて周方向に連続して延びるリング部
材が採用されていることから、サージング周波数の大き
なチューニング自由度が有利に確保されるのである。な
お、リング部材の密度が2g/cm3 より小さいと、リン
グ部材の付加によるサージング周波数のチューニング自
由度を大きく確保することが難しくなり、リング部材の
大型化に伴う防振装置の大型化や、リング部材による本
体ゴム弾性体の拘束面の増大等が問題となるおそれがあ
る。
【0011】しかも、リング部材が、Hs80以下の硬
度のゴム弾性体にて形成されていることから、本体ゴム
弾性体との取付面において、本体ゴム弾性体がリング部
材によって拘束される場合でも、本体ゴム弾性体の弾性
特性の大幅な変化が回避されると共に、本体ゴム弾性体
における著しい応力集中が回避されることとなり、目的
とする防振性能と耐久性が有利に発揮されるのである。
なお、リング部材の硬度がHs80より大きいと、リン
グ部材を本体ゴム弾性体に後取付する場合の取付性の悪
化やリング部材による本体ゴム弾性体の拘束等が問題と
なるおそれがある。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明に従う構造とされた防振装置において、前
記本体ゴム弾性体によって周壁部分が構成されて内部に
非圧縮性流体が封入されることにより、振動入力時に該
本体ゴム弾性体の弾性変形に伴う封入流体の流動作用に
基づいた防振効果を得るための流体室が形成されている
と共に、前記リング部材が、かかる流体室の前記本体ゴ
ム弾性体によって構成された周壁部分において周方向に
連続して延びるように設けられていることを、特徴とす
る。
【0013】このような請求項2に記載の発明に従う構
造とされた防振装置においては、本体ゴム弾性体によっ
て構成された流体室の周壁部分におけるサージング周波
数を、リング部材によって有利にチューニングすること
が出来るのであり、それによって、流体の流動作用に基
づく防振効果をより向上せしめて、優れた防振性能が発
揮される流体封入式防振装置を得ることが可能となるの
である。
【0014】なお、請求項1又は2に記載の発明におい
て、特に好ましくは、本体ゴム弾性体によって構成され
た、振動荷重の入力軸の回りに延びる筒形状の周壁部分
を備えており、かかる周壁部分に対してリング部材を固
定せしめる構造が、有利に採用される。なお、周壁部分
には、その内周面側や外周面側等、何れの側にも、リン
グ部材を設けることが出来る。
【0015】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2に記載の発明に従う構造とされた防振装置におい
て、前記リング部材が、ゴム弾性材の内部に該ゴム弾性
材よりも比重が大きい高比重材からなる粒子が散在せし
められた複合構造のゴム弾性体によって構成されている
ことを、特徴とする。即ち、このような複合構造のゴム
弾性体によってリング部材を構成すれば、密度が2g/
cm3 以上で且つ硬度がHs80以下のゴム弾性体からな
るリング部材が有利に実現されるのであり、密度や硬度
の調節等も容易に行うことが出来るのである。
【0016】なお、かかる複合構造のゴム弾性体を構成
する粒子として、比重が3.0以上、特に4.0以上の
ものを用いれば、リング部材の著しい大型化を避けつ
つ、本体ゴム弾性体のサージング周波数を有利にチュー
ニングすることが可能となり、更に、ZnO2 等の金属
粒子を採用すれば、大きな比重の粒子を容易且つ安価に
得ることが出来る。また、かかる粒子として、最大外形
寸法が100μm以下のもの、特に10〜30μmのも
のを採用すれば、リング部材における弾性や強度,耐久
性等の物性が良好に確保され得ると共に、成形が容易と
なる。更にまた、複合構造のゴム弾性体における高比重
材の粒子の混合割合を、ゴム材料と高比重材粒子を加え
た全材料に対して体積割合で50%以下とすることによ
り、リング部材における弾性や強度,耐久性等の物性が
より有利に確保され得る。
【0017】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
乃至3の何れかに記載の発明に従う構造とされた防振装
置において、前記リング部材が、前記本体ゴム弾性体の
表面に対して凹凸嵌合により固定されていることを、特
徴とする。かかる請求項4に記載の発明に従う構造とさ
れた防振装置においては、リング部材の本体ゴム弾性体
への固定が容易となり、本体ゴム弾性体からの離脱が有
利に防止される。
【0018】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
乃至4の何れかに記載の発明に従う構造とされた防振装
置において、前記リング部材と前記本体ゴム弾性体と
が、それらの弾性力に基づいて相互に密接されているこ
とを、特徴とする。かかる請求項5に記載の発明に従う
構造とされた防振装置においては、特別な処理を必要と
することなく、リング部材の本体ゴム弾性体に対する取
付力の向上が図られ得る。
【0019】また,請求項6に記載の発明は、請求項1
乃至5の何れかに記載の発明に従う構造とされた防振装
置において、前記リング部材の密度:ρの前記本体ゴム
弾性体の密度:ρ′に対する比:ρ/ρ′の値が、1.
5以上とされていることを、特徴とする。かかる請求項
6に記載の発明に従う構造とされた防振装置において
は、リング部材の装着によるサージング周波数のチュー
ニング効果が、より有効に発揮され得る。
【0020】また、請求項7に記載の発明は、請求項1
乃至6の何れかに記載の発明に従う構造とされた防振装
置において、前記リング部材に対して、該リング部材よ
りも高密度の剛性マスが固定されることにより、該剛性
マスが該リング部材を介して前記本体ゴム弾性体に取り
付けられていることを、特徴とする。なお、剛性マスと
しては、例えば鉄等の金属製のものが、高密度で且つ安
価であること等から、特に有利に採用される。
【0021】このような請求項7に記載の発明に従う構
造とされた防振装置においては、剛性マスの付加によっ
て、本体ゴム弾性体からなる振動系のサージング周波数
を、より広い範囲に亘って容易に、且つリング部材の著
しい大型化を伴うことなくコンパクトな防振装置サイズ
を確保しつつ、チューニングすることが可能となる。し
かも、剛性マスは、リング部材を介して、本体ゴム弾性
体に取り付けられていることから、剛性マスによる本体
ゴム弾性体の拘束に起因する問題が可及的に防止される
こととなり、本体ゴム弾性体の弾性特性や耐久性等も良
好に確保され得るのである。
【0022】また、請求項8に記載の発明は、請求項1
乃至7の何れかに記載の発明に従う構造とされた防振装
置において、前記本体ゴム弾性体の加硫完了前に、該本
体ゴム弾性体の表面上に前記リング部材を成形して配設
し、それら本体ゴム弾性体とリング部材を同時加硫する
ことによって、該リング部材が該本体ゴム弾性体に固定
されていることを、特徴とする。なお、本体ゴム弾性体
の加硫完了前に、該本体ゴム弾性体の表面上に前記リン
グ部材を成形して配設するに際しては、例えば、本体ゴ
ム弾性体の成形型を用いて本体ゴム弾性体を成形した
後、その成形型の一部を交換して、本体ゴム弾性体の表
面上にリング部材の成形キャビティを形成し、かかる成
形キャビティにリング部材を成形材料を充填する、二色
成形に類似の成形方法等が、好適に採用され得る。
【0023】このような請求項8に記載の発明に従う構
造とされた防振装置においては、本体ゴム弾性体とリン
グ部材を強固に固着することが出来るのであり、耐久性
および信頼性が有利に向上され得る。しかも、本体ゴム
弾性体とリング部材の固着に際して、接着材塗布等の特
別な処理が必要とされないといった利点もある。なお、
リング部材を形成するゴム材料として、本体ゴム弾性体
と同質のものを採用すれば、本体ゴム弾性体とリング部
材の一体化が可能となり、更に優れた固着強度を得るこ
とができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施形態について、図面を参
照しつつ、詳細に説明する。
【0025】先ず、図1には、本発明の第一の実施形態
としての自動車用エンジンマウント10が、示されてい
る。このエンジンマウント10は、互いに所定距離を隔
てて対向配置された第一の取付金具12と第二の取付金
具14を有していると共に、それら両取付金具12,1
4が本体ゴム弾性体16によって連結されており、第一
の取付金具12と第二の取付金具14の各一方が、パワ
ーユニット側とボデー側の何れかに取り付けられること
により、パワーユニットをボデーに対して防振支持せし
めるようになっている。なお、かかるエンジンマウント
10においては、自動車への装着状態下、パワーユニッ
ト荷重と防振すべき振動が、何れも、第一の取付金具1
2と第二の取付金具14の略対向方向(図1中、略上下
方向)に入力されることとなり、パワーユニット荷重に
よって、本体ゴム弾性体16が圧縮変形せしめられる。
以下の説明中、上方および下方とは、原則として、図1
中の上方および下方をいう。
【0026】より詳細には、第一の取付金具12は、円
板形状の板金具18に対して、下方に向かって次第に小
径化する中空の略逆円錐台形状の保持金具20が、その
大径側開口端部で固着されることによって、構成されて
いる。また、保持金具20の小径側先端部には、径方向
外方に広がる円板形状の傘金具22が、かしめ固定され
ている。更に、板金具18の中央部分には、軸方向上方
に突出するボルト24が挿通固定されており、このボル
ト24によって、第一の取付金具12が、図示しないパ
ワーユニットに固定されるようになっている。
【0027】また、第二の取付金具14は、大径円筒形
状を有しており、その軸方向一方(図中、下側)の開口
周縁部には、かしめ部26が一体形成されていると共
に、軸方向他方の開口周縁部には、径方向外方に向かっ
て広がる取付板部28が一体形成されている。この取付
板部28には、周方向に所定距離を隔てて複数の取付孔
30が設けられており、かかる取付板部28が、図示し
ないボデーに載置されて、取付孔30に挿通されるボル
トにより、ボデーに固定されるようになっている。
【0028】そして、第二の取付金具14の開口部側
に、第一の取付金具12が、略同一軸上で所定距離を隔
てて配設されており、これら第一の取付金具12と第二
の取付金具14の間に本体ゴム弾性体16が介装されて
いる。かかる本体ゴム弾性体16は、下方に向かって次
第に拡径する厚肉大径の略テーパ円筒形状を有してお
り、小径側端部に対して、第一の取付金具12が軸方向
端面に加硫接着されると共に、保持金具20が軸方向に
差し込まれた状態で固着されている一方、大径側端部の
外周面に第二の取付金具14が加硫接着されている。要
するに、本体ゴム弾性体16は、第一及び第二の取付金
具12,14を有する一体加硫成形品とされている。そ
して、この本体ゴム弾性体16によって、第二の取付金
具14の開口部が流体密に閉塞されている。
【0029】また、第二の取付金具14における軸方向
下側の開口部分には、仕切部材32とダイヤフラム34
が、互いに軸方向に重ね合わされて挿入配置されてい
る。ダイヤフラム34は、変形容易な薄肉のゴム弾性膜
にて構成されており、外周縁部には環状の取付金具36
が加硫接着されている。そして、この取付金具36が、
第二の取付金具14のかしめ部26にかしめ固定される
ことにより、第二の取付金具の軸方向下側開口が流体密
に覆蓋されており、以て、ダイヤフラム34と本体ゴム
弾性体16との対向面間に、所定の非圧縮性流体が封入
された流体室が形成されている。なお、封入流体として
は、流体の共振作用等に基づく防振効果を有効に得るた
めに、例えば水やアルキレングリコール,ポリアルキレ
ングリコール,シリコーン油等の、粘性率が0.1Pa
・s以下の低粘性流体が有効に採用される。
【0030】また一方、仕切部材32は、それぞれ略円
板形状を有する上板金具38と下板金具40が軸方向に
重ねあわされた構造とされて、全体として厚肉の円板形
状を有しており、外周縁部が、取付金具36と共に、第
二の取付金具14のかしめ部26にかしめ固定されてい
る。これにより、仕切部材32により、前記流体室が軸
方向両側に仕切られており、以て、この仕切部材32を
挟んだ上下両側に位置して、壁部の一部が本体ゴム弾性
体16で構成されて振動入力時に本体ゴム弾性体16の
弾性変形に基づいて内圧変動が生ぜしめられる受圧室4
2と、壁部の一部がダイヤフラム34で構成されて該ダ
イヤフラム34の変形に基づいて容積変化が容易に許容
される平衡室44が、それぞれ形成されている。
【0031】また、仕切部材32には、外周部分におい
て、上下板金具38,40の重ね合わせ面間を周方向に
延び、両端部が受圧室42と平衡室44に連通せしめら
れることにより、それら両室42,44を相互に連通す
るオリフィス通路46が形成されている。そして、振動
入力時に受圧室42と平衡室44の間に惹起される相対
的な内圧変動に基づいて、それら両室42,44間で、
オリフィス通路46を通じての流体流動が生ぜしめられ
るようになっており、以て、オリフィス通路46を流動
せしめられる流体の共振作用等の流動作用に基づいて、
例えばシェイク等の低周波振動に対して有効な防振効果
が発揮されるようになっている。
【0032】更にまた、仕切部材32の中央部分には、
上下板金具38,40の対向方向で小変位が許容される
可動ゴム板48が収容配置されていると共に、この可動
ゴム板48の上下面に対して、上下板金具38,40に
穿孔された複数の通孔50,52を通じて、受圧室42
および平衡室44の圧力が及ぼされるようになってい
る。そして、受圧室42と平衡室44の内圧差を吸収す
る方向に、可動ゴム板48が小変位せしめられることに
より、受圧室42の小さな圧力変動が吸収されるように
なっており、以て、オリフィス通路46が実質的に閉塞
化するアイドル振動等の中周波振動の入力時における受
圧室42の圧力上昇が軽減されて、低動ばね化による防
振性の向上が図られるようになっている。
【0033】さらに、受圧室42内には、第一の取付金
具12に支持された傘金具22が位置せしめられてお
り、この傘金具22の外周縁部と受圧室42の周壁部内
面の間に、環状の狭窄流路54が形成されている。そし
て、振動入力時に傘金具22が受圧室42内で変位せし
められることにより、狭窄流路54を通じての流体流動
が生ぜしめられることとなり、以て、かかる流体の共振
作用に基づいて、こもり音等の高周波振動に対して有効
な防振効果が発揮されるようになっている。
【0034】ところで、上述の如き構造とされたエンジ
ンマウント10にあっては、流体室(受圧室42および
平衡室44)、特に本実施形態では受圧室42におい
て、荷重入力軸となるマウント中心軸回りの周壁部分5
6が、厚肉の略テーパ筒形状を有する本体ゴム弾性体1
6によって構成されており、それ故、本体ゴム弾性体1
6の膨出方向における弾性変形が、直接に、受圧室42
の内圧に影響するようになっている。また、かかる本体
ゴム弾性体16によって構成された受圧室42の周壁部
分56は、その有効自由長をL,周方向単位長さ当たり
の有効マス質量をM,本体ゴム弾性体16の動的剪断ば
ね定数をKとすると、下記(式A)によって表される一
次の固有振動周波数:fnを有することとなる。 fn =(1/2L)√(K/M) ・・・(式A)
【0035】ここにおいて、かかる本体ゴム弾性体16
によって構成された周壁部分56には、有効自由長の方
向の中間部分を周方向に連続して延びる状態で、円環形
状の弾性リングマス58が、固定的に取り付けられてい
る。この弾性リングマス58は、本体ゴム弾性体16よ
りも密度が大きなゴム弾性体によって形成されており、
特に本実施形態では、ゴム弾性材の内部に高比重材粒子
が散在せしめられた複合構造のゴム弾性体によって形成
されている。そして、このような弾性リングマス58
は、例えば、以下の如き手法によって、有利に製造され
る。
【0036】先ず、エンジンマウント10に要求される
耐熱性や耐油性等の基本的な要求特性を考慮して、採用
するゴム材料を決定し、かかるゴム材料に対して、高比
重材からなる粒子を加えて混合することにより、マス成
形材料(複合材料)を得る。なお、ゴム材料としては、
NR系やSBR系等の従来から公知の各種のゴム材料が
採用され得る。また、高比重材粒子の材質としては、金
属やセラミックス等、少なくとも本体ゴム弾性体16や
弾性リングマス58のゴム材料よりも比重の大きいもの
が採用されることとなり、少ない混合量で弾性リングマ
ス58の質量を有利に確保するためには、ゴム弾性材の
密度が一般に0.9〜1.3g/cm3 であることから、
好ましくは3.0以上、より好ましくは4.0以上の比
重(密度)を有する材質が採用される。なかでも、金属
は、一般に比重が大きく、しかも安価で加工が容易であ
ることから好適に採用され、例えば、鉄や酸化鉛,タン
グステンカーバイト,酸化亜鉛等が好適に採用される。
また、高比重材粒子の大きさや形状は特に限定されるも
のでないが、余り大きいと、ゴム弾性材がもつ弾性や延
び,引張強さ等の物性が低下するおそれがあると共に、
成形時における噛込みや詰まり等によって成形加工装置
が損傷するおそれがあることから、最大外形寸法(最も
大きい表面の掛け渡し寸法)を100μm以下、好まし
くは10〜30μmとすることが望ましい。更にまた、
ゴム材料に対する高比重材粒子の混合量を余り多くする
と、ゴム弾性材の物性が低下するおそれがあることか
ら、その混合割合を、ゴム材料と高比重材粒子を加えた
全材料に対して、体積割合で50%以下とすることが望
ましい。そして、このようにしてゴム材料に高比重材粒
子を加えて混合した成形材料を、目的とする弾性リング
マス58の成形キャビティを有する金型に充填し、加熱
等の処理を加えてゴム材料を架橋してゴム弾性体とする
ことによって、目的とする弾性リングマス58を得るこ
とが出来るのである。
【0037】このようにして得られた弾性リングマス5
8は、ゴム弾性材の内部にそれよりも高比重な粒子が散
在せしめられた複合構造のゴム弾性体とされているので
あり、ゴム弾性体の弾性特性によって、弾性を示すと共
に、高比重粒子によって高い密度を有するのである。そ
して、特に、かかる弾性リングマス58は、ゴム材料や
高比重粒子の材質およびそれらの混合割合等が適当に調
節されることによって、密度が2g/cm3 以上で且つ硬
度がHs80以下とされている。
【0038】そして、かかる弾性リングマス58は、弾
性変形によって拡径されて、第一の取付金具12側から
本体ゴム弾性体16に外挿せしめられ、該本体ゴム弾性
体16で構成された周壁部分56の中間部分の外周面6
4に取り付けられている。ここにおいて、周壁部分56
には、自由長方向の中間部分において、径方向外方に向
かって突出し、周方向全周に亘って連続して延びる2本
の凸条60,60が、互いに所定間隔を隔てて、本体ゴ
ム弾性体16により一体形成されている。また一方、弾
性リングマス58は、その内周面62が周壁部分56の
外周面64に対応したテーパ面とされていると共に、か
かる内周面62において、周壁部分56に形成された凸
条60に対応した形状を有し、周方向全周に亘って連続
して延びる2本の凹溝66,66が設けられている。そ
して、弾性リングマス58の内周面62が周壁部分56
の外周面64に密着せしめられて、弾性リングマス58
の凹溝66,66に対して周壁部分56の凸条60,6
0が嵌め込まれることにより、弾性リングマス58が、
周壁部分56の外周面上に嵌着固定されている。また、
弾性リングマス58の内周面62と周壁部分56の外周
面64の密着面間には、それら両部材58,56の弾性
力に基づいた圧接力が及ぼされており、本体ゴム弾性体
16の変形時においても、十分な固着力が発揮されるよ
うになっている。要するに、弾性リングマス58は、周
壁部分56に対して一体的に取り付けられて、周壁部分
56の弾性変形時には、周壁部分56と共に変位せしめ
られるようになっているのである。
【0039】従って、上述の如き構造とされたエンジン
マウント10においては、弾性リングマス58が本体ゴ
ム弾性体16に取り付けられることによって、該本体ゴ
ム弾性体16によって構成された受圧室42の周壁部分
56における振動部分の有効マス質量:Mが、かかる弾
性リングマス58の質量分だけ増大せしめられることと
なる。即ち、弾性リングマス58における周方向単位長
さ当たりの有効マス質量をmとすると、周壁部分56の
固有振動数を表す前記(式A)は、下式の如く表され
る。 fn =(1/2L)√(K/(M+m))
【0040】そして、この式からも明らかなように、弾
性リングマス58の質量を調節することによって、周壁
部分56の固有振動数、換言すれば周壁部分56のサー
ジング周波数を変更することが出来るのであり、しか
も、弾性リングマス58の密度は、本体ゴム弾性体16
の密度よりも十分に大きく設定可能であることから、例
えば、周壁部分56の僅か半分以下の大きさの弾性リン
グマス58を付加しただけでも、周壁部分56の有効マ
ス質量を略2倍にして周壁部分56のサージング周波数
を2/3程度にまで容易に落とすことが出来るのであ
る。
【0041】すなわち、かかるエンジンマウント10に
おいては、弾性リングマス58の質量を調節することに
よって、周壁部分56のサージング周波数を広い範囲に
亘って容易にチューニングすることが出来るのであり、
周壁部分56のサージングを積極的に利用することによ
って、マウント防振特性の向上や変更,調節を容易に行
うことが出来るのである。具体的には、例えば、周壁部
分56のサージング周波数が、オリフィス通路46のチ
ューニング周波数と略等しくなるように、弾性リングマ
ス58の質量を調節することにより、周壁部分56のサ
ージングを利用してオリフィス通路46を通じての流体
流動量を増大せしめて、低周波振動に対する防振性能を
更に向上させることが出来るのであり、また、周壁部分
56のサージング周波数を、可動ゴム板58のチューニ
ング周波数に対応する中周波数域や、狭窄流路54のチ
ューニング周波数に対応する高周波数域、或いはそれよ
りも更に高い周波数域に設定することにより、周壁部分
56のサージングを利用して、中周波数域や高周波数
域、或いは更なる高周波数域の防振性能の向上を図るこ
とも出来るのである。
【0042】しかも、弾性リングマス58は、弾性変形
可能な材質で形成されていることから、本体ゴム弾性体
16の拘束が有利に抑えられるのであり、本体ゴム弾性
体16本体によって発揮される耐久性や防振特性等の大
幅な低下が問題となるようなこともない。
【0043】また、弾性リングマス58は、円環形状と
されており、本体ゴム弾性体16によって構成された周
壁部分56を周方向に取り巻く状態で外嵌固定されてい
ることから、弾性リングマス58の周壁部分56に対す
る取り付けが容易であると共に、それら弾性リングマス
58と周壁部分56の弾性力による嵌合によって、固着
力を有利に得ることが出来るのである。
【0044】加えて、弾性リングマス58が弾性変形可
能であることから、マウント本体とは別体形成された弾
性リングマス58を、後からマウント本体に容易に組み
付けることが出来るのであり、良好なる製作性が発揮さ
れると共に、弾性リングマス58だけを変更することに
よって、マウント特性のチューニングを変更することも
可能である。
【0045】更にまた、本実施形態のエンジンマウント
10においては、弾性リングマス58が周壁部分56に
対して、凸条60と凹溝66の嵌合による係止作用によ
って固定的に取り付けられていることから、特別な接着
処理等が不要となり、優れた製作性が発揮されるといっ
た利点もある。尤も、弾性リングマス58と周壁部分5
6は、接着しても良い。
【0046】次に、図2には、本発明の別の実施形態と
してのエンジンマウント70が、示されている。なお、
本実施形態は、上記第一の実施形態のエンジンマウント
に対して、弾性リングマスの別の具体例を示すものであ
って、第一の実施形態と同様な構造とされた部材および
部位については、図中に、第一の実施形態と同一の符号
を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0047】すなわち、本実施形態のエンジンマウント
70に採用されている弾性リングマス58は、第一の実
施形態と同様な材質にて形成されているが、その外周面
上に、周方向に全周に亘って延びる円環形状の剛性マス
としての剛性リング72が配設され、弾性リングマス5
8に対して加硫接着されている。
【0048】かかる剛性リング72は、セラミックスや
金属等、少なくとも弾性リングマス58よりも高比重の
材質からなり、特に、鉄や酸化亜鉛等の材質が、高比重
で低コストであることから、好適に採用される。そし
て、この剛性リング72が、弾性リングマス58に固着
されることにより、弾性リングマス58を介して、本体
ゴム弾性体16で構成された周壁部分56に取り付けら
れているのである。
【0049】すなわち、このような構造とされたエンジ
ンマウント70においては、弾性リングマス58が本体
ゴム弾性体16に取り付けられることによって、該本体
ゴム弾性体16によって構成された受圧室42の周壁部
分56における振動部分の有効マス質量:Mが、弾性リ
ングマス58の質量分だけでなく、剛性リング72の質
量分も増大せしめられることとなる。即ち、弾性リング
マス58における周方向単位長さ当たりの有効マス質量
をmとし、剛性リング72における周方向単位長さ当た
りの有効マス質量をm′とすると、周壁部分56の固有
振動数を表す前記(式A)は、下式の如く表される。 fn =(1/2L)√(K/(M+m+m′))
【0050】ここにおいて、剛性リング72は、弾性リ
ングマス58よりも更に高比重材で形成されていること
から、全体のサイズをコンパクトにしつつ、周壁部分5
6のサージング周波数をより広い範囲に亘って容易にチ
ューニングすることが可能となるのである。しかも、剛
性リング72は、弾性リングマス58を介して、本体ゴ
ム弾性体16に取り付けられていることから、弾性リン
グマス58が緩衝作用を発揮することとなり、剛性リン
グ72による本体ゴム弾性体16の拘束が問題となるよ
うなこともないのである。
【0051】以上、本発明の実施形態について詳述して
きたが、これらは文字通りの例示であって、本発明は、
これらの実施形態に関する具体的記載によって何等限定
的に解釈されるものではない。
【0052】例えば、リング部材の本体ゴム弾性体に対
する固定構造は、何等限定されるものでなく、本体ゴム
弾性体の弾性変形を許容しつつ、リング部材を本体ゴム
弾性体に対して固定状態に維持し得るものであれば、い
かなる固定構造も採用され得る。具体的には、凹溝66
や凸条60以外の各種の係合構造や、そのような係合構
造を有しない接着構造や、或いは二色成形に類似の成形
方法によってリング部材と本体ゴム弾性体を同時に一体
加硫することによる固着構造等、公知の各種の固定構造
が採用可能である。
【0053】また、前記実施形態では、流体室が受圧室
42と平衡室44から構成された2室タイプの流体封入
式防振装置に対して本発明を適用した具体例について説
明したが、受圧室だけによって流体室が構成された1室
タイプの流体封入式防振装置や、或いは3室以上の流体
封入式防振装置等に対しても、本発明は、同様に適用可
能である。
【0054】また、前記実施形態では、流体封入式の防
振装置において、本体ゴム弾性体で構成された流体室の
周壁部分に対してリング部材を装着せしめた場合の具体
例について説明したが、その他、本発明は、内部に流体
室を備えないソリッドタイプの防振装置に対しても、同
様に適用可能である。更にまた、互いに径方向に所定距
離を隔てて配設された軸部材と外筒部材によって、第一
の取付部材と第二の取付部材が構成されて、それら軸部
材と外筒部材が、径方向対向面間に介装された本体ゴム
弾性体によって連結されてなる構造の円筒形防振装置等
に対しても、同様に適用可能である。
【0055】また、前記実施形態では、本体ゴム弾性体
のサージングを積極的に利用して防振性能の向上を図る
場合について説明したが、本体ゴム弾性体のサージング
周波数を、防振対象となる振動周波数から大きく外すこ
とにより、サージングによる影響が回避されるようなチ
ューニングを施すことも、勿論可能であり、そのような
防振装置に対しても、本発明は、有利に適用され得る。
【0056】加えて、前記実施形態では、本発明を自動
車用エンジンマウントに適用したものの具体例を示した
が、本発明は、その他、自動車用ボデーマウントやデフ
マウント,サスペンションブッシュ等、或いは自動車以
外の各種装置等に用いられる防振装置に対して、何れ
も、適用可能であることは、勿論である。
【0057】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもないところである。
【0058】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、請求項
1乃至8に記載の発明に従う構造とされた防振装置にお
いては、何れも、2g/cm3 以上の高密度なリング部材
を採用したことによって、防振装置の著しい大型化を伴
うことなく、本体ゴム弾性体を含む振動系におけるサー
ジング周波数を、容易に且つ大きな自由度をもってチュ
ーニングすることが出来るのであり、防振特性の設定自
由度が有利に確保され得るのである。
【0059】しかも、かかる防振装置においては、Hs
80以下の硬度のゴム弾性体からなるリング部材を採用
したことによって、本体ゴム弾性体のリング部材による
拘束が軽減されて、本体ゴム弾性体の弾性特性の大幅な
変化や耐久性の低下等の不具合の発生も有利に回避され
得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての自動車用エン
ジンマウントを示す縦断面図である。
【図2】本発明の第二の実施形態としての自動車用エン
ジンマウントの要部を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10,70 エンジンマウント 12 第一の取付金具 14 第二の取付金具 16 本体ゴム弾性体 32 仕切部材 34 ダイヤフラム 42 受圧室 44 平衡室 46 オリフィス通路 56 周壁部分 58 弾性リングマス 60 凸条 66 凹溝 72 剛性リング

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の取付部材と第二の取付部材を本体
    ゴム弾性体によって弾性的に連結した防振装置におい
    て、 密度が2g/cm3 以上で且つ硬度がHs80以下のゴム
    弾性体からなり、前記本体ゴム弾性体における前記第一
    の取付部材と前記第二の取付部材の連結方向中間部分を
    周方向に連続して延びるリング部材を、該本体ゴム弾性
    体に対して固定状態に設けたことを特徴とする防振装
    置。
  2. 【請求項2】 前記本体ゴム弾性体によって周壁部分が
    構成されて内部に非圧縮性流体が封入されることによ
    り、振動入力時に該本体ゴム弾性体の弾性変形に伴う封
    入流体の流動作用に基づいた防振効果を得るための流体
    室が形成されていると共に、前記リング部材が、かかる
    流体室の前記本体ゴム弾性体によって構成された周壁部
    分において周方向に連続して延びるように設けられてい
    る請求項1に記載の防振装置。
  3. 【請求項3】 前記リング部材が、ゴム弾性材の内部に
    該ゴム弾性材よりも比重が大きい高比重材からなる粒子
    が散在せしめられた複合構造のゴム弾性体によって構成
    されている請求項1又は2に記載の防振装置。
  4. 【請求項4】 前記リング部材が、前記本体ゴム弾性体
    の表面に対して凹凸嵌合により固定されている請求項1
    乃至3の何れかに記載の防振装置。
  5. 【請求項5】 前記リング部材と前記本体ゴム弾性体と
    が、それらの弾性力に基づいて相互に密接されている請
    求項1乃至4の何れかに記載の防振装置。
  6. 【請求項6】 前記リング部材の密度:ρの前記本体ゴ
    ム弾性体の密度:ρ′に対する比:ρ/ρ′の値が、
    1.5以上とされている請求項1乃至5の何れかに記載
    の防振装置。
  7. 【請求項7】 前記リング部材に対して、該リング部材
    よりも高密度の剛性マスが固定されることにより、該剛
    性マスが該リング部材を介して前記本体ゴム弾性体に取
    り付けられている請求項1乃至6の何れかに記載の防振
    装置。
  8. 【請求項8】 前記本体ゴム弾性体の加硫完了前に、該
    本体ゴム弾性体の表面上に前記リング部材を成形して配
    設し、それら本体ゴム弾性体とリング部材を同時加硫す
    ることによって、該リング部材が該本体ゴム弾性体に固
    定されている請求項1乃至7の何れかに記載の防振装
    置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2785346A1 (fr) * 1998-10-30 2000-05-05 Draftex Ind Ltd Ensemble d'amortissement de vibrations entre deux organes rigides
US6641119B2 (en) 2001-01-29 2003-11-04 Tokai Rubber Industries, Ltd. Vibration-damping device having independent mass member
JP2012137152A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Bridgestone Corp 防振装置
WO2012120992A1 (ja) 2011-03-10 2012-09-13 株式会社ブリヂストン 防振装置
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WO2023218716A1 (ja) * 2022-05-11 2023-11-16 株式会社プロスパイラ 防振装置及び防振装置の製造方法

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