JPH10252543A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JPH10252543A
JPH10252543A JP9057352A JP5735297A JPH10252543A JP H10252543 A JPH10252543 A JP H10252543A JP 9057352 A JP9057352 A JP 9057352A JP 5735297 A JP5735297 A JP 5735297A JP H10252543 A JPH10252543 A JP H10252543A
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JP
Japan
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injection
post
exhaust gas
fuel
sensor
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JP9057352A
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English (en)
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Hajime Suguro
肇 勝呂
Tsukasa Kuboshima
司 窪島
Kanehito Nakamura
兼仁 中村
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 後噴射燃料の筒内燃焼を防止しながら、後噴
射燃料を高改質化して、NOx浄化率を向上できるよう
にする。 【解決手段】 定常的に後噴射している運転状態におい
て、特定期間に全気筒に対し後噴射を停止して、後噴射
無時の排気温度センサの出力信号を読み込んで後噴射無
時の排気温度T0 を検出する(ステップ104,10
5)。この後、後噴射を再開した時に、後噴射有時の排
気温度センサの出力信号を読み込んで、後噴射有時の排
気温度T1 を検出し(ステップ108)、後噴射有時の
排気温度T1 と後噴射無時の排気温度T0 との差(T1
−T0 )を設定値Ta と比較して(ステップ109)、
T1 −T0 >Ta の場合には、後噴射時期を遅角補正し
(ステップ110)、T1 −T0 ≦Ta の場合には、後
噴射時期を進角補正する(ステップ111)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関から排出
される排気中の窒素酸化物(NOx)を触媒で還元浄化
する内燃機関の排気浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジン等の酸素過剰下で燃
料の燃焼が行われる内燃機関から排出される排気中のN
Oxを浄化するために、排気管内にNOx触媒を設置
し、炭化水素(燃料)を還元剤としてNOx触媒に供給
してNOxを還元浄化する技術が提案されている。その
一例として、特開平5−156993号公報では、内燃
機関の各気筒の燃料噴射弁に機関出力発生のための主噴
射指令を与えて主噴射を実施すると共に、主噴射後の膨
張行程で、後噴射指令を与えて燃料噴射弁から主噴射燃
料量の0.3〜3%の燃料を後噴射し、この後噴射によ
り未燃燃料(炭化水素)を還元剤としてNOx触媒に供
給するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、後噴射燃料
(軽油)は、高沸点炭化水素であるが、これが筒内の燃
焼熱により改質(熱分解)されて低沸点炭化水素に変化
し、この低沸点炭化水素の割合が高くなるほど、NOx
触媒で後噴射燃料がNOxと反応しやすくなる。従っ
て、NOx浄化率を高めるためには、低沸点炭化水素の
割合を多くすること(つまり高改質にすること)が望ま
しい。
【0004】しかしながら、上記従来の技術では、内燃
機関の種類や内燃機関の運転状態によらず後噴射時期を
固定しているため、後噴射燃料の改質状態が安定しな
い。つまり、運転状態(主燃料噴射量等)の違いによっ
て同一クランク角に対する内燃機関の筒内温度は異な
り、ある運転条件の時は後噴射する時の筒内温度が低く
なり、後噴射燃料の改質状態が悪く、低沸点炭化水素の
割合が非常に低い炭化水素(低改質の炭化水素)がNO
x触媒へ流入して、NOx浄化率が低下する。一般に、
筒内温度が高くなるほど、後噴射燃料の改質は促進され
るが、筒内温度があまり高くなり過ぎると、後噴射燃料
が筒内で燃焼してしまい、NOx触媒へ流入する炭化水
素量が減少して、NOx浄化率が低下してしまう。
【0005】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、筒内での後噴射燃料
の燃焼を抑えながら、後噴射燃料を高改質化でき、NO
x浄化率を向上できる内燃機関の排気浄化装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の内燃機関の排気浄化装置によれ
ば、排気通路に後噴射燃料の改質状態を反映した情報を
検出するセンサを設置し、該センサの出力に基づいて、
現在供給している後噴射燃料の改質状態と後噴射燃料の
筒内燃焼状態を判定し、後噴射燃料の筒内燃焼を防止で
きる範囲内で後噴射時期を後噴射燃料が高改質となるよ
うに補正する。これにより、内燃機関の種類、運転状態
や経時変化に影響されず、常に後噴射時期を適正化する
ことができ、後噴射燃料の筒内燃焼を防止しながら、後
噴射燃料を高改質化でき、NOx浄化率を向上できる。
【0007】この場合、請求項2のように、後噴射燃料
の改質状態を反映した情報を検出するセンサとして排気
温度センサを用い、この排気温度センサの出力の変化か
ら後噴射燃料の改質状態と後噴射燃料の筒内燃焼状態を
判定しても良い。つまり、後噴射燃料の改質状態は、後
噴射時期ひいては後噴射時の筒内温度に応じて変化す
る。例えば、筒内温度が非常に高い状態で後噴射する
と、熱改質された低沸点炭化水素が筒内で一部燃焼して
排気温度が上昇すると共に、触媒へ流入する炭化水素量
が減少して、NOx浄化率が低下する。これに対し、筒
内温度が適度に高い状態で後噴射すると、後噴射燃料が
筒内でほとんど燃焼しないため、排気温度は上昇せず、
触媒へ流入する炭化水素量は減少しない。しかも、筒内
温度が適度に高いと、後噴射燃料の熱改質が促進され、
高改質な炭化水素が触媒へ流入して、NOx浄化率が高
くなる。一方、筒内温度が低い状態で後噴射すると、後
噴射燃料は筒内で燃焼せず、排気温度は上昇しない。こ
の場合、触媒へ流入する炭化水素濃度は減少しないが、
筒内温度が低いと、後噴射燃料の熱改質はほとんどされ
ず、低改質の炭化水素が触媒へ流入して、NOx浄化率
が低下する。
【0008】このような後噴射の特性によって、排気温
度の変化量から後噴射燃料の筒内燃焼状態と後噴射燃料
の改質状態を検出でき、後噴射燃料の筒内燃焼がほとん
ど発生しない範囲内で後噴射燃料の改質状態が最も良く
なるように後噴射時期を補正することができる。
【0009】更に、請求項3のように、定常的に後噴射
している運転状態において、特定時期だけ全気筒に対し
後噴射を停止し、後噴射停止前後の排気温度センサの出
力変化量から後噴射時期を補正しても良い。この場合、
排気通路に設置された排気温度センサには特定時期だけ
後噴射による排気温度上昇のない排気ガスが流れる。従
って、排気温度センサは、通常は後噴射により温度上昇
した排気温度を検出し、特定時期だけ後噴射による温度
上昇がない排気温度を検出するため、その変化量の大小
に基づいて後噴射燃料の改質状態と後噴射燃料の筒内燃
焼状態を検出することができる。従って、後噴射停止前
後の排気温度センサの出力変化量の大小に応じて後噴射
時期を補正すれば、触媒へ流入する炭化水素量を筒内燃
焼で減らすことなく、高改質状態が得られる後噴射時期
に補正することができる。
【0010】この場合、請求項4のように、全気筒に対
し後噴射を停止した時の排気温度センサの出力と、後噴
射を再開した時の前記排気温度センサの出力との差(排
気温度の変化量)が設定値以内の場合は後噴射時期を進
角補正し、設定値を超えた場合は後噴射時期を遅角補正
するようにしても良い。つまり、後噴射停止前後での排
気温度変化量が少ない場合は、後噴射燃料が筒内であま
り燃焼していないことを意味する。この場合には、後噴
射時期を進角補正することで、後噴射時の筒内温度を高
くして、後噴射燃料の改質を促進する。これに対し、後
噴射停止前後での排気温度変化量が大きい場合は、後噴
射燃料の筒内燃焼が増加していることを意味する。この
場合には、後噴射時期を遅角補正して後噴射時の筒内温
度を低下させ、後噴射燃料の筒内燃焼を減少させる。こ
のような処理により、後噴射燃料の筒内燃焼がほとんど
発生しない範囲内で後噴射燃料の改質状態が最も良くな
るように後噴射時期を補正することができる。
【0011】また、請求項5のように、後噴射燃料の改
質状態を反映した情報を検出するセンサとして一酸化炭
素濃度センサを用い、この一酸化炭素濃度変化量から後
噴射燃料の改質状態と後噴射燃料の筒内燃焼状態を検出
しても良い。つまり、後噴射燃料の改質状態は、後噴射
時期ひいては後噴射時の筒内温度に応じて変化する。例
えば、筒内温度が非常に高い状態で後噴射すると、後噴
射燃料が筒内で燃焼するため、排気中の一酸化炭素濃度
が低下すると共に、触媒へ流入する炭化水素量が減少し
て、NOx浄化率が低下する。これに対し、筒内温度が
適度に高い状態で後噴射すると、後噴射燃料が筒内でほ
とんど燃焼せず、不完全燃焼状態にあるため、排気中の
一酸化炭素濃度が高く、触媒へ流入する炭化水素量は減
少しない。しかも、筒内温度が適度に高いと、後噴射燃
料の熱改質が促進され、高改質な炭化水素が触媒へ流入
して、NOx浄化率が高くなる。一方、筒内温度が低い
状態で後噴射すると、後噴射燃料は筒内で燃焼せず、排
気中の一酸化炭素濃度は低い。この場合、触媒へ流入す
る炭化水素量は減少しないが、筒内温度が低いと、後噴
射燃料の熱改質はほとんどされず、低改質の炭化水素が
触媒へ流入して、NOx浄化率が低下する。
【0012】このような後噴射の特性によって、排気中
の一酸化炭素濃度の変化量から後噴射燃料の筒内燃焼状
態と後噴射燃料の改質状態を検出でき、後噴射燃料の筒
内燃焼がほとんど発生しない範囲内で後噴射燃料の改質
状態が最も良くなるように後噴射時期を補正することが
できる。
【0013】この場合、請求項6のように、後噴射開始
後の一酸化炭素濃度センサの出力の変化方向を判定し、
該一酸化炭素濃度センサの出力が上昇方向に変化する場
合は後噴射時期を進角補正し、該一酸化炭素濃度センサ
の出力が低下方向に変化する場合は遅角補正するように
しても良い。
【0014】例えば、後噴射時期を進角させると、後噴
射時の筒内温度が上昇するため、後噴射燃料が筒内で燃
焼しない範囲であれば、後噴射時期の進角に伴って一酸
化炭素濃度が増加する。つまり、後噴射燃料の改質状態
が進角するに従い良くなる。これに対し、筒内温度が非
常に高くなる後噴射時期(後噴射燃料が燃焼する後噴射
時期)まで進角させると、後噴射によって生じた一酸化
炭素濃度が減少する。つまり、この状態では低沸点炭化
水素は筒内で燃焼してしまい、低改質状態となる。従っ
て、一酸化炭素濃度センサの出力変化から後噴射燃料の
筒内燃焼状態と後噴射燃料の改質状態を検出でき、後噴
射燃料の筒内燃焼がほとんど発生しない範囲内で後噴射
燃料の改質状態が最も良くなるように後噴射時期を補正
することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
[実施形態(1)]以下、本発明を例えば4気筒ディー
ゼルエンジンに適用した実施形態(1)を図1乃至図3
に基づいて説明する。
【0016】まず、図1に基づいてエンジン制御システ
ム全体の構成を説明する。内燃機関であるディーゼルエ
ンジン10の各気筒には、吸気管11を通して吸入され
る吸入空気が吸気マニホールド13を通して吸入され
る。ディーゼルエンジン10の各気筒には、燃料噴射手
段として電磁弁式の燃料噴射弁14が取り付けられ、各
燃料噴射弁14には、高圧燃料ポンプ15から高圧に蓄
圧された燃料が燃料配管16を通して供給される。
【0017】ディーゼルエンジン10の各気筒から排出
される排気ガスは、排気マニホールド17(排気通路)
を通して1本の排気管18(排気通路)に排出され、こ
の排気管18の途中には、排気中のNOxを還元浄化す
る触媒、すなわちNOx触媒19が設置されている。こ
のNOx触媒19の上流側には、排気温度を検出する排
気温度センサ20が設置されている。
【0018】ディーゼルエンジン10の運転中は、エン
ジン電子制御回路(以下「ECU」と表記する)25に
よって、各気筒の燃料噴射弁14が制御される。このE
CU25は、アクセルセンサ26及びエンジン回転数セ
ンサ27(これらはいずれも運転状態検出手段に相当)
から読み込んだ信号に基づいてディーゼルエンジン10
の運転状態を検出すると共に、排気温度センサ20の出
力信号に基づいてNOx触媒19の温度が所定の活性温
度範囲内にあるか否かを判定する。
【0019】また、ECU25に内蔵されたROM(記
憶媒体)には、図2に示す噴射制御プログラムが記憶さ
れている。ECU25は、図2の噴射制御プログラムを
実行することで、各気筒の燃料噴射弁14に機関出力発
生のための主噴射指令とNOx触媒19への炭化水素供
給のための後噴射指令を出力する噴射制御手段として機
能し、更に、排気温度センサ20の出力に基づいて、後
噴射燃料の筒内燃焼を防止できる範囲内で後噴射時期を
後噴射燃料が高改質となるように補正する役割も果た
す。
【0020】以下、このECU25によって実行される
噴射制御プログラムの内容を図2のフローチャートに従
って説明する。この噴射制御プログラムは、所定時間毎
又は所定クランク角毎に繰り返し実行される。この噴射
制御プログラムが起動されると、まず、ステップ101
で、ディーゼルエンジン10の運転状態を検出するため
に、アクセルセンサ26とエンジン回転数センサ27か
ら出力される各信号を読み込む。
【0021】この後、ステップ102に進み、アクセル
センサ26とエンジン回転数センサ27の出力信号から
パイロット噴射量とその噴射時期の指令値を算出すると
共に、主噴射量とその噴射時期の指令値を算出し、次の
ステップ103で、燃料噴射弁14にパイロット噴射と
主噴射の噴射指令を出力し、パイロット噴射と主噴射を
実施する。この後、ステップ104に進み、全気筒に対
し後噴射を停止する特定期間であるか否かを判定し、特
定期間であれば、全気筒に対し後噴射を停止して、ステ
ップ105に進み、後噴射無時の排気温度センサ20の
出力信号を読み込んで、後噴射無時の排気温度T0 を検
出し、本プログラムを終了する。
【0022】この特定期間が経過すれば、ステップ10
4で「No」と判定され、ステップ106に進み、アク
セルセンサ26とエンジン回転数センサ27の出力信号
に基づいてディーゼルエンジン10からのNOx排出量
を推定し、推定したNOx排出量と排気温度センサ20
の出力信号から後噴射量とその噴射時期の指令値を算出
する。尚、後噴射は、排気温度センサ20の出力信号に
基づいてNOx触媒19の温度が所定の活性温度範囲内
にあると判定された場合に実行される。そして、次のス
テップ107で、燃料噴射弁14に後噴射指令を出力
し、後噴射を実施する。
【0023】この後、ステップ108に進み、後噴射有
時の排気温度センサ20の出力信号を読み込んで、後噴
射有時の排気温度T1 を検出する。そして、次のステッ
プ109で、後噴射有時の排気温度T1 と後噴射無時の
排気温度T0 との差(T1 −T0 )を設定値Ta と比較
し、T1 −T0 >Ta の場合には、ステップ110に進
み、後噴射時期を遅角補正し、T1 −T0 ≦Ta の場合
には、ステップ111に進み、後噴射時期を進角補正す
る。尚、遅角/進角補正量は一定量でも良いが、後噴射
有時の排気温度T1 と後噴射無時の排気温度T0 との差
(T1 −T0 )に応じて予め設定されたマップデータ等
により遅角/進角補正量を設定するようにしても良い。
【0024】以上説明した噴射制御プログラムにより、
後噴射有時の排気温度T1 と後噴射無時の排気温度T0
との差に基づいて後噴射時期を適正に補正できる理由を
図3に基づいて説明する。主燃料噴射後の筒内温度はク
ランク角が圧縮上死点から離れるに従って低下する。従
って、図3中のAの時期に後噴射をすると、筒内温度が
非常に高いため、後噴射燃料は筒内で全て燃焼してしま
う。そのため、後噴射開始後の排気温度は後噴射無時と
比較して大幅に上昇し、触媒へ流入する炭化水素濃度が
低下して、NOx浄化率が低下する。
【0025】これに対し、Bで後噴射すると、Aより筒
内温度が低いため、後噴射燃料は一部燃焼するが、残り
は燃焼せずに改質(熱分解)される。その際に燃焼する
燃料と改質される燃料との割合は、後噴射時の筒内温度
ひいては後噴射時期により変化し、Bの範囲内であれ
ば、後噴射時期を進角するほど、筒内で燃焼する燃料の
割合が増える。そのため、後噴射時期を進角するほど、
排気温度が上昇し、触媒へ流入する炭化水素量は減少す
ると同時に、熱改質で生じた低沸点炭化水素も燃焼し始
め、改質度が悪くなり、NOx浄化率が低下する。
【0026】また、Cで後噴射すると、筒内温度が適度
に高いため、後噴射燃料は燃焼することなく改質され
る。その際の改質度合は後噴射時の筒内温度ひいては後
噴射時期により変化し、Cの範囲内であれば、後噴射時
期を進角するほど触媒へ流入する炭化水素濃度が減少す
ることなく、改質度が良くなり、NOx浄化率が向上す
る。そして、Dで後噴射すると、筒内温度が低いため、
後噴射燃料は燃焼も改質もされない。後噴射燃料が改質
されないと、NOx浄化率が低下する。
【0027】従来は、運転状態(主燃料噴射量等)や内
燃機関の種類によらず後噴射時期を固定していたため、
ある運転条件の時は後噴射する時の筒内温度が低くな
り、後噴射燃料の熱改質が悪く、低沸点炭化水素の割合
が非常に低い低改質の炭化水素がNOx触媒へ流入する
ため、NOx浄化率が低下してしまう。また、ある運転
条件の時は後噴射時の筒内温度が高くなり、後噴射燃料
が筒内で燃焼し、NOx触媒へ流入する炭化水素濃度が
少なくなるため、NOx浄化率が低下してしまう。従っ
て、従来システムでは、運転状態(主燃料噴射量等)や
内燃機関の種類によっては、触媒へ流入する炭化水素濃
度が減少したり、NOx触媒に流入する炭化水素の改質
度合いが低くなったりすることがあった。
【0028】これに対し、本実施形態(1)では、前述
したように後噴射停止前後での排気温度変化量から後噴
射時期を補正することにより、NOx触媒19に供給す
る炭化水素量を減らすことなく、高改質の炭化水素をN
Ox触媒19に供給することができる。つまり、後噴射
停止前後での排気温度変化量が少ない場合は、後噴射燃
料が筒内であまり燃焼していないことを意味する。この
場合には、後噴射時期を進角補正することで、後噴射時
の筒内温度を高くして、後噴射燃料の改質を促進する。
これに対し、後噴射停止前後での排気温度変化量が大き
い場合は、後噴射燃料の筒内燃焼が増加していることを
意味する。この場合には、後噴射時期を遅角補正して後
噴射時の筒内温度を低下させ、後噴射燃料の筒内燃焼を
減少させる。このような処理により、後噴射燃料の筒内
燃焼がほとんど発生しない範囲内で後噴射燃料の改質状
態が最も良くなるように後噴射時期を補正することがで
きる。
【0029】尚、本実施形態(1)では、後噴射有時の
排気温度T1 と後噴射無時の排気温度T0 との差(T1
−T0 )が設定値Ta を越えたか否かで、後噴射時期を
進角補正するか遅角補正するかを判定したが、後噴射有
時の排気温度T1 と後噴射無時の排気温度T0 との差
(T1 −T0 )に応じて、予め設定されたマップデータ
又は関数式等により後噴射時期の補正量を設定するよう
にしても良い。
【0030】[実施形態(2)]上述した実施形態
(1)では、後噴射燃料の改質状態を反映した情報を検
出するセンサとして排気温度センサ20を用いたが、図
4乃至図6に示す実施形態(2)では、後噴射燃料の改
質状態を反映した情報を検出するセンサとして、NOx
触媒19の上流側に設置した一酸化炭素濃度センサ21
を用い、後噴射開始後の一酸化炭素濃度センサ21の出
力変化から後噴射時期を補正する。本実施形態(2)の
システム構成(図4)は、NOx触媒19の上流側に、
排気温度センサ20に代えて一酸化炭素濃度センサ21
を設置した点を除いて、前記実施形態(1)で説明した
図1の構成と同じである。
【0031】ここで、排気中の一酸化炭素濃度(一酸化
炭素濃度センサ21の出力)から後噴射時期を補正する
方法を図6に基づいて説明する。主燃料噴射後の筒内温
度は、クランク角が圧縮上死点から離れるに従って低下
する。従って、図6中のAの時期に後噴射をすると、筒
内温度が非常に高いため、後噴射燃料は筒内で全て燃焼
してしまう。そのため、後噴射開始後の排気中の一酸化
炭素濃度は低く、触媒へ流入する炭化水素濃度が少なく
なり、NOx浄化率が低下する。
【0032】これに対し、Bで後噴射すると、Aより筒
内温度が低いため、後噴射燃料は一部燃焼するが、残り
は燃焼せずに改質(熱分解)される。その際に燃焼する
燃料と改質される燃料との割合は、後噴射時の筒内温度
ひいては後噴射する時期により変化し、Bの範囲内であ
れば、後噴射時期を進角するほど、筒内で燃焼する燃料
の割合が増える。そのため、後噴射時期を進角するほ
ど、排気中の一酸化炭素濃度は減少し、触媒へ流入する
炭化水素濃度が減少すると同時に、熱改質で生じた低沸
点炭化水素も燃焼し始め、改質度が悪くなり、NOx浄
化率が低下する。
【0033】また、Cで後噴射すると、筒内温度が適度
に高いため、後噴射燃料は燃焼することなく改質され
る。その際の改質度合は後噴射時の筒内温度ひいては後
噴射時期により変化し、Cの範囲内であれば、後噴射時
期を進角するほど排気中の一酸化炭素濃度は増加し、触
媒へ流入する炭化水素濃度は減少することなく、改質度
が良くなり、NOx浄化率が向上する。そして、Dで後
噴射すると、筒内温度が低いため後噴射燃料は、燃焼も
改質もされず、排気中の一酸化炭素濃度は低濃度を維持
する。後噴射燃料が改質されない場合も、NOx浄化率
が低下する。
【0034】以上のことから、排気中の一酸化炭素濃度
は、後噴射燃料の筒内燃焼状態と改質状態とを評価する
指標となり、図6中の一酸化炭素濃度のタイムチャート
において、一酸化炭素濃度が最高になる時期が、後噴射
燃料の筒内燃焼がほとんど発生しない範囲内で後噴射燃
料の改質状態が最も良くなる後噴射時期である。
【0035】本実施形態(2)では、図5に示す噴射制
御プログラムを所定時間毎又は所定クランク角毎に繰り
返し実行することで、次のようにして後噴射時期を一酸
化炭素濃度が最高になる時期に補正して、NOx浄化率
を向上させる。この噴射制御プログラムが起動される
と、まず、ステップ201で、ディーゼルエンジン10
の運転状態を検出するために、アクセルセンサ26とエ
ンジン回転数センサ27から出力される各信号を読み込
む。
【0036】この後、ステップ202に進み、アクセル
センサ26の出力とエンジン回転数センサ27の出力か
ら運転条件が変化したか否かを判断し、運転条件が変化
していれば、ステップ203に進み、後噴射時期補正を
判定する判定変数Xを初期化し、ステップ204に進
む。運転条件が変化すると、排気中の一酸化炭素濃度が
変化するため、後噴射時期補正の判定変数Xを再設定す
る必要があるためである。運転条件が変化していなけれ
ば、判定変数Xを初期化せずに、ステップ204に進
む。
【0037】ステップ204では、アクセルセンサ26
とエンジン回転数センサ27の出力信号からパイロット
噴射量とその噴射時期の指令値を算出すると共に、主噴
射量とその噴射時期の指令値を算出し、次のステップ2
05で、アクセルセンサ26とエンジン回転数センサ2
7の出力信号に基づいてディーゼルエンジン10からの
NOx排出量と排気温度を推定し、推定したNOx排出
量と排気温度から後噴射量とその噴射時期の指令値を算
出する。この後、ステップ206に進み、燃料噴射弁1
4にパイロット噴射と主噴射と後噴射の噴射指令を出力
し、パイロット噴射、主噴射及び後噴射を順に実施す
る。
【0038】この後、ステップ207に進み、一酸化炭
素濃度センサ21の出力を読み込んで排気中の一酸化炭
素濃度C1 を検出し、次のステップ208で、検出した
一酸化炭素濃度C1 を判定変数Xと比較し、C1 >Xの
場合には、ステップ210に進み、後噴射時期を進角補
正した後、ステップ211に進み、判定変数Xを現在の
一酸化炭素濃度C1 で更新し(X=C1 )、本プログラ
ムを終了する。一方、C1 ≦Xの場合には、ステップ2
09に進み、後噴射時期を遅角補正して、本プログラム
を終了する。尚、遅角/進角補正量は一定量でも良い
が、検出した一酸化炭素濃度C1 と判定変数Xとの差
(C1 −X)に応じて予め設定されたマップデータ等に
より遅角/進角補正量を設定するようにしても良い。
【0039】以上説明した噴射制御プログラムを所定時
間毎又は所定クランク角毎に繰り返し実行することで、
後噴射時期を一酸化炭素濃度C1 が最高になる時期に補
正することができ、噴射燃料の筒内燃焼がほとんど発生
しない範囲内で後噴射燃料の改質状態を最良の状態にす
ることができ、NOx浄化率を向上させることができ
る。
【0040】上記各実施形態は、いずれも本発明を4気
筒ディーゼルエンジンに適用したものであるが、気筒数
は4気筒に限定されず、他の気筒数であっても良いこと
は言うまでもない。また、後噴射は全気筒で実施しても
良いが、全気筒分の後噴射量を1気筒〜数気筒で実施し
ても良い。また、本発明を適用可能な内燃機関は、ディ
ーゼルエンジンに限定されず、筒内噴射(直噴)式ガソ
リンエンジンにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)を示すエンジン制御シ
ステム全体の構成図
【図2】実施形態(1)における噴射制御プログラムの
処理の流れを示すフローチャート
【図3】膨脹行程後の筒内温度、後噴射燃料の筒内燃焼
量、排気温度、後噴射燃料の改質度、触媒へ流入する炭
化水素濃度の経時的変化を示すタイムチャート
【図4】本発明の実施形態(2)を示すエンジン制御シ
ステム全体の構成図
【図5】実施形態(2)における噴射制御プログラムの
処理の流れを示すフローチャート
【図6】膨脹行程後の筒内温度、後噴射燃料の筒内燃焼
量、一酸化炭素濃度、後噴射燃料の改質度、触媒へ流入
する炭化水素濃度の経時的変化を示すタイムチャート
【符号の説明】
10…ディーゼルエンジン(内燃機関)、11…吸気
管、13…吸気マニホールド、14…燃料噴射弁(燃料
噴射手段)、17…排気マニホールド(排気通路)、1
8…排気管(排気通路)、19…NOx触媒(触媒)、
20…排気温度センサ(センサ)、21…一酸化炭素濃
度センサ(センサ)、25…ECU(噴射制御手段)、
26…アクセルセンサ(運転状態検出手段)、27…エ
ンジン回転数センサ(運転状態検出手段)。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 45/00 360 F02D 45/00 360C

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の各気筒毎に設けられた燃料噴
    射手段と、 前記内燃機関の排気通路に設置され、排気中の窒素酸化
    物を還元浄化する触媒と、 前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段
    と、 前記運転状態検出手段の検出値に基づいて前記各気筒の
    燃料噴射手段に機関出力発生のための主噴射指令を出力
    すると共に少なくとも1つの気筒の燃料噴射手段に前記
    触媒への炭化水素供給のための後噴射指令を出力する噴
    射制御手段と、 前記燃料噴射手段から噴射された後噴射燃料の改質状態
    を反映した情報を検出するセンサとを備え、 前記噴射制御手段は、前記センサの出力に基づいて後噴
    射時期を補正することを特徴とする内燃機関の排気浄化
    装置。
  2. 【請求項2】 前記センサは、排気温度を検出する排気
    温度センサであることを特徴とする請求項1に記載の内
    燃機関の排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記噴射制御手段は、定常的に後噴射し
    ている運転状態において、特定期間だけ全気筒に対し後
    噴射を停止し、後噴射停止前後の前記排気温度センサの
    出力変化量から後噴射時期を補正することを特徴とする
    請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記噴射制御手段は、全気筒に対し後噴
    射を停止した時の前記排気温度センサの出力と、後噴射
    を再開した時の前記排気温度センサの出力との差が設定
    値以内の場合は後噴射時期を進角補正し、設定値を超え
    た場合は後噴射時期を遅角補正することを特徴とする請
    求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記センサは排気中の一酸化炭素濃度を
    検出する一酸化炭素濃度センサであることを特徴とする
    請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記噴射制御手段は、後噴射開始後の前
    記一酸化炭素濃度センサの出力の変化方向を判定し、該
    一酸化炭素濃度センサの出力が上昇方向に変化する場合
    は後噴射時期を進角補正し、該一酸化炭素濃度センサの
    出力が低下方向に変化する場合は遅角補正することを特
    徴とする請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6422004B1 (en) 1999-09-22 2002-07-23 Mazda Motor Corporation System for controlling engine
US7021045B2 (en) 2002-11-28 2006-04-04 Isuzu Motors Limited Fuel injection control device
JP2007262992A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Toyota Motor Corp 圧縮着火式内燃機関の排気浄化装置
JP2014055551A (ja) * 2012-09-12 2014-03-27 Nippon Soken Inc 内燃機関の制御装置
JP2017089400A (ja) * 2015-11-03 2017-05-25 株式会社デンソー 排気浄化システム及び浄化制御装置

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