JPH10245159A - ボビン - Google Patents

ボビン

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JPH10245159A
JPH10245159A JP4924897A JP4924897A JPH10245159A JP H10245159 A JPH10245159 A JP H10245159A JP 4924897 A JP4924897 A JP 4924897A JP 4924897 A JP4924897 A JP 4924897A JP H10245159 A JPH10245159 A JP H10245159A
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JP
Japan
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groove
bobbin
strand
winding
shape
Prior art date
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Pending
Application number
JP4924897A
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English (en)
Inventor
Takahiro Ito
隆弘 伊藤
Masayoshi Washiyama
正芳 鷲山
Katsumi Matsuda
克己 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Priority to JP4924897A priority Critical patent/JPH10245159A/ja
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  • Storage Of Web-Like Or Filamentary Materials (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ストランド巻き取りにおいて切り替え動作を人
手もしくは自動玉揚げ機などの機械により行なうに際
し、容易かつ確実に行い得るボビンを提供する。 【解決手段】ストランドを巻き取るためのボビンであっ
て、その長手方向中央部分の外表面周方向に溝を有し、
該溝の底部の形状がV字状であることを特徴とするボビ
ン、およびそのボビンを用いた炭素繊維パッケージ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ストランド巻き取
り用ボビンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ストランド(ヤーンともいう)などの繊
維は一般的に巻取工程において、チーズ状などある形状
をもってボビンに巻き取られ、パッケージとして製品化
される。ボビンは、ストランドの巻き取り時および製品
パッケージ運搬時に型崩れが発生しないようにするため
用いられる。
【0003】ストランドを巻き取るに際しては、巻き取
り機内のスピンドル上に配設されたボビンに巻き取られ
たストランドの巻量がある一定の値に達すると、ストラ
ンドを切断しチーズ状などのパッケージとなった製品を
ボビンごとスピンドルから抜き取り、別のボビンをスピ
ンドルに配設する、いわゆるボビンの切り替えを行った
後、切断したストランドを該ボビンに巻き付けて、スト
ランドの巻き取りを継続して次のパッケ−ジを形成させ
るのが一般的である。ボビンの切り替えとボビンへのス
トランドの巻き付け、いわゆる切り替え動作は、人手に
よることもあるが、生産効率や省人化の観点から、自動
玉揚げ機などで自動化されていることが多い。熟練した
人手による場合は、通常のボビンでもストランドの巻き
付けが比較的問題なく行えることが多いが、自動玉揚げ
機では、ストランドの巻き付けに際しストランドがボビ
ン上で滑るなどの不都合が生じることが多かった。
【0004】ボビンへのストランドの巻付けを確実にす
るためには、巻き付け時のボビン上でのストランドの把
持力が重要であり、そのためにボビンの形状にも工夫が
なされ、例えば、ボビン表面上に突起物をつけたり、ボ
ビン内に窪みを作り糸の滑りを抑制するなどの技術が提
案されている。この表面上の突起物や窪みが十分に確保
されていないと、ボビンへの巻き付けが困難になり、特
に、フィラメント数の多いストランドを巻き取る場合に
は、ボビン表面上での糸滑りや窪み部からの糸はみ出し
による把持力の低下のために、切り替え成功率を高くで
きなかったのが実情である。
【0005】特に、切り替え動作を自動玉揚げ機などを
用いて機械化する場合、切り替え成功率の低下は省人化
を進める上で大きな障害になるだけでなく、パッケージ
の安定供給が困難になり生産効率の低下を招く。また、
人手で切替え動作を行う場合でもストランドをボビンに
容易に巻き付けることができれば特別な熟練を必要とし
ないため望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題を解消すること、すなわち、ストランド巻き取りに
おいて切り替え動作を人手もしくは自動玉揚げ機などの
機械により行なうに際し、容易かつ確実に行い得るボビ
ンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のボビンは上記課
題を解決するために、次の構成を有する。すなわち、ス
トランドを巻き取るためのボビンであって、その長手方
向中央部分の外表面周方向に溝を有し、該溝の底部の形
状がV字状であることを特徴とするボビンである。さら
に、前記溝の底部には、周方向に対してノコギリ刃状の
突起物を有し、前記溝の断面積が、巻き取られるストラ
ンドの断面積の3倍以上であり、前記溝の断面形状が、
ボビン外表面での開き角度が底部の開き角度より大きく
なるようにすることが好ましい。
【0008】また、本発明の炭素繊維パッケージは上記
課題を解決するために、次の構成を有する。すなわち、
前記ボビンに炭素繊維ストランドが巻き取られてなるこ
とを特徴とする炭素繊維パッケージである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を用いながら
詳細に説明する。図1、2に示すように本発明のボビン
には、その長手方向中央部の外表面周方向に溝を有し、
かつ該溝の底部の形状がV字状である。
【0010】ストランドをボビンに巻き付ける際、スト
ランドをボビンのV字状の溝に引掛けてボビンとの把持
力を確保する。溝を配する位置はボビンの長手方向中央
部であればよいが、特に、ボビンの長手方向中点を起点
とし、長手方向に対しボビン全長の±10%程度の部分
とするのがよい。溝を長手方向中央部に設けることによ
り、巻き付け時のストランドの綾角度を最小にでき、溝
からの糸ずれを防止することができる。ボビンの長手方
向端部に溝を作ると、巻き始めの綾角度が大きくなり、
溝でのストランドの把持力が低下し糸ずれが発生しやす
くなる。また、溝底部の形状をV字状とするのは、深さ
方向に対し溝幅が小さくなることで、溝最深部ではスト
ランドを構成する単繊維のボビンへの密着性向上により
把持力が増すためである。溝底部の形状をU字型とする
と、溝最深部で単繊維が拡散してしまい十分な把持力が
得られない。さらに、溝がボビンの周方向に配されてい
るため、スピンドル回転中にストランドを巻き付けるこ
とができる。
【0011】ストランド巻き付け時に溝におけるストラ
ンドの把持力を高めるために、溝最深部に図3に示すよ
うな、ボビン長手方向に対してノコギリ刃状の突起物を
付けることは非常に効果的である。溝最深部において単
繊維がフックの役割りをするこのノコギリ刃状の突起物
に引掛かり、ストランドの把持力が増加するからであ
る。このノコギリ刃状の突起物は、図4のように溝最深
部に円周方向に対してノコギリ刃状に薄溝を設けるもの
である。
【0012】ボビン溝部への糸掛けをより容易とするに
は、溝の開口角度を何段階かに分けることが望ましい。
すなわち、溝の断面形状として、図2に示すように、開
き角度を溝底部に対してボビン外表面ほど大きくするの
がよい。これは、溝入り口でのストランドの確実な侵入
を行うには、溝の幅が大きい、換言すれば開口角度が大
きいほど良いためである。一方、溝底部では単繊維を密
集させて把持力を得る必要があるために、溝の幅を小さ
く、すなわち開口角度を小さくするのである。また、図
2に示すように、溝に加えてその両側に、L字状などの
窪みを付けておくとストランドを溝により確実に導入で
きるので好ましい。さらに、本発明のボビンにおいて
は、中央部にV字状の溝を設置するだけでなく、ボビン
外表面にはエンボス加工しておくのがよい。
【0013】しかし、上記の形状を持つ溝を作成して
も、溝の断面積が巻き取りストランドに対して十分確保
していなければ、溝からストランドがはみ出して巻付け
がし難い場合もあるので、溝の断面積として、細密充填
構造下でのストランド断面積の3倍以上取れば、ストラ
ンドの溝からのはみ出しは大幅に抑制される。
【0014】ボビンへのストランドの巻き付けを確実に
成功させるためには、ボビン中央部の溝の断面積S1
巻き取るストランドの断面積S2に対して、3倍以上取
るのがよい。ここで言う溝の断面積S1は、例えば図2
に示す溝形状の場合には、図中の寸法a、b、c、dを
用いて次のように計算で求まる。
【0015】S1={b×d+c×(a+b)}/2 また、巻き取る糸の断面積S2は細密充填構造を取った
場合を想定して、以下のようにストランドの繊度をその
比重で割った値である。
【0016】 S2=ストランドの繊度/ストランドの比重 この条件を満たすには、巻き取るストランドのトータル
デニールに応じて溝の深さおよび幅を確保すれば良い。
さらに、溝部への糸掛け後のボビン上の糸滑りを抑制す
るには、ボビン外表面のエンボスの高さを大きくするこ
とが有効である。
【0017】ボビンの素材としては、紙・塩化ビニール
・熱硬化性樹脂等が挙げられるが、最も安価で加工がし
やすいことから紙のボビン、いわゆる紙管であるのがよ
く、ボビンの形状は通常円筒状である。
【0018】上記したボビンを利用することにより、人
手もしくは自動玉揚げ機による切り替え動作が確実にか
つ容易に行え、特に炭素繊維パッケージを高効率に製造
することができ、その安定した供給が可能になる。
【0019】本発明のボビンを使用するに適したストラ
ンドの巻き取り装置としては、特開平2−178183
号公報に開示されているような、ブレード溝を有するも
のや、特開平6−305614公報に開示されているよ
うな、テープ状の炭素繊維ストランドに適したものがあ
る。これらのストランド巻き取り装置はいずれも、供給
されるストランドを初期の巻き付け補足用溝であるブレ
ード溝を有するボビンの該溝部に巻き付けることでボビ
ンに巻き取る装置である。この装置の構造上の特徴とし
ては、ボビン上流側に供給されてくるストランドを幅方
向に屈曲させるガイド手段を、下流側にボビンのブレー
ド溝にストランドを保持させる手段を有している。
【0020】次に、本発明のボビンへストランドの巻き
取るに際しての条件を、ストランドとして、トータルデ
ニールが500〜20000Dの炭素繊維ストランドを
用いた場合を例として示す。
【0021】本発明のボビンへ炭素繊維ストランドを巻
き付けるに際しての重要な条件は、張力とボビン上のス
トランドの綾角度である。ボビンへの巻き始め張力は、
0.02〜0.3g/D、好ましくは0.03〜0.2
g/D、さらに好ましくは0.03〜0.15g/Dと
する。巻き始め張力の値が低いとボビン巻き付き時にス
トランドが撓み、パッケージの巻姿不良が発生する。逆
に張力値が高いとストランド糸同志が交絡し合い解舒性
の悪化を招く。巻き始め時のストランドの綾角度として
は、5〜15度が好ましい。この綾角度が小さいと、パ
ッケージ上のストランドの交絡による解舒性不良を起こ
し、大きくなるとボビン上でストランドが滑り易くなり
巻き付き不良を生じる。このような条件を採用して、本
発明のボビンに炭素繊維ストランドを自動玉揚げ機で巻
き付ければ、例えば巻き付け成功率をほぼ100%にま
で向上できるので、生産性よく安定して炭素繊維パッケ
ージを供給することができる。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明する。なお、本実施例においては、特開平6−305
614号公報に記載されているストランド巻き取り装置
を自動玉揚げ機として使用した。
【0023】(比較例1)自動玉揚げ機を用いて、12
000フィラメント、7200デニールの炭素繊維スト
ランドを表面が平滑で溝のない紙製の円筒ボビン(紙
管)に巻き付けた。巻き付け時の綾角度は9.0度、張
力は0.06g/Dとした。その結果、紙管表面上で糸
が滑り、ストランドの巻き付けができなかった。
【0024】(実施例1)自動玉揚げ機を用いて、24
000フィラメント、15000デニールの炭素繊維ス
トランドを、図1に示すような中央部にV字状の溝を有
しその最深部が平滑状になっている、表面がエンボス加
工された円筒紙管に巻き付けた。巻き付け時の綾角度は
9.0度、張力は0.09g/Dとした。その結果、溝
の断面積が十分に確保できなかったため炭素繊維束の一
部が溝部よりはみ出すものの、溝部での炭素繊維束に対
して必要な把持力が得られ巻き付けは可能であった。
【0025】(実施例2)自動玉揚げ機を用いて、12
000フィラメント、7200デニールの炭素繊維スト
ランドを、図1に示すような中央部にV字状の溝を有し
その最深部にノコギリ刃状の糸掛け用フックが設けら
れ、表面がエンボス加工された円筒状紙管に巻き付け
た。巻き付け時の綾角度は、9.0度、張力0.06g
/Dとした。その結果、巻き付け開始時に溝部でストラ
ンドは十分に把持され、安定して紙管にストランドを巻
きつけることが可能となった。
【0026】(実施例3)自動玉揚げ機を用いて、24
000フィラメント、15000デニールの炭素繊維束
を、図1に示すような中央部にV字状の溝を有しその最
深部にノコギリ刃状の糸掛け用フックが設けられ、表面
がエンボス加工された円筒状紙管に巻き付けた。巻き付
け時の綾角度は9.0度、張力0.05g/Dとした。
その結果、巻き付け開始時に溝部でストランドは十分に
把持され、安定して紙管にストランドを巻きつけること
が可能となった。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明のボビンを使用することにより、
例えば500〜20000Dの炭素繊維を自動玉揚げ機
により確実にボビンに巻き付けることができ、炭素繊維
パッケージを安定して継続的に供給することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係るボビンの概略側面図
である。
【図2】図1のA−A’断面における溝部の概略拡大図
である。
【図3】本発明の一実施態様に係るボビンのV字型溝最
深部に設けられたノコギリ刃状糸掛け用フックの概略図
である。
【図4】本発明の一実施態様に係るボビンにおけるV字
型溝底部の概略図である。
【符号の説明】
1:溝 2:窪み

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ストランドを巻き取るためのボビンであっ
    て、その長手方向中央部分の外表面周方向に溝を有し、
    該溝の底部の形状がV字状であることを特徴とするボビ
    ン。
  2. 【請求項2】前記溝の最深部には、周方向に対してノコ
    ギリ刃状の突起物を有することを特徴とする請求項1記
    載のボビン。
  3. 【請求項3】前記溝の断面積が、巻き取られるストラン
    ドの断面積の3倍以上であることを特徴とする請求項1
    または2記載のボビン。
  4. 【請求項4】前記溝の断面形状が、ボビン外表面での開
    き角度が底部の開き角度より大きいことを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれかに記載のボビン。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載のボビ
    ンに炭素繊維ストランドが巻き取られてなることを特徴
    とする炭素繊維パッケージ。
JP4924897A 1997-03-04 1997-03-04 ボビン Pending JPH10245159A (ja)

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JP4924897A JPH10245159A (ja) 1997-03-04 1997-03-04 ボビン

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