JPH10201238A

JPH10201238A - スイッチング電源装置

Info

Publication number: JPH10201238A
Application number: JP186997A
Authority: JP
Inventors: Kouichi Makinose; 公一牧野瀬
Original assignee: Toyoda Automatic Loom Works Ltd
Current assignee: Toyota Industries Corp
Priority date: 1997-01-09
Filing date: 1997-01-09
Publication date: 1998-07-31

Abstract

(57)【要約】【課題】本発明はスイッチング電源装置に関し、トラ
ンスを使用することなく電源回路を構成し、装置の大型
化やコストアップを解決するスイッチング電源装置を提
供するものである。【解決手段】ダイオード整流器３は１００Ｖの商用電
源から出力される電圧を整流し、その全波整流電圧を平
滑／電圧変換回路４に出力する。平滑／電圧変換回路４
を構成するツェナーダイオード５は、全波整流電圧（Ｖ
in）がツェナー電圧（Ｖz)を越えるか否かにより、トラ
ンジスタＱ１を切り換え、トランジスタＱ１の切り換え
によってトランジスタＱ２をオン、オフ駆動し、例えば
トランジスタＱ２がオンの時、且つ負荷電圧（Ｖout)が
全波整流電圧（Ｖin）より低い時、ダイオード６を介し
て負荷側に全波整流電圧（Ｖin）を供給し、負荷に電力
を供給すると共に電解コンデンサ７を充電する。このよ
うに構成することにより、トランスを使用することなく
電源装置を構成できるものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は変圧器（以下、トラ
ンスという）を使用しないスイッチング電源装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来からトランスを用いた電源装置が広
く使用されている。図３は、従来の電源装置の回路図で
あり、トランス１０、整流器１１、及び平滑回路１２で
構成されている。１００Ｖの交流電圧（商用交流電圧）
は、トランス１０の一次側に入力し、所定の変圧比に変
圧された二次電圧は整流器（ダイオード整流器）１１に
入力する。そして、この整流器１１で、例えば全波整流
された二次電圧は平滑回路１２で平滑され、所定値の直
流電圧として不図示の負荷に供給される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
電源装置ではトランスを必要とし、装置が大型化する。
また、トランスは一般的に高価であり装置のコストアッ
プの原因になる。

【０００４】本発明は上記課題を解決するため、トラン
スを使用することなく電源回路を構成し、装置の大型化
やコストアップを解決するスイッチング電源装置を提供
するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は上
記課題を解決するため、交流電圧を整流する整流手段
と、該整流手段に接続され、該整流手段で整流された整
流電圧が所定電圧値に達し、かつ負荷電圧が前記整流電
圧より低い時に該整流電圧を負荷側へ供給する供給手段
と、該供給手段を介して供給される電力を充電するとと
もに、前記供給手段から負荷側に整流電圧の供給がない
間、負荷に電力を供給する充放電手段とを有するスイッ
チング電源装置を提供することにより達成できる。

【０００６】すなわち、商用電源等の交流電圧を整流手
段で例えば全波整流し、この整流電圧が所定電圧値を越
え、しかも、供給手段による整流電圧の供給は、負荷電
圧（Ｖout)が整流電圧（Ｖin）より低くなった時のみ負
荷への電力供給を行い、所定電圧レベルに保持された直
流電圧を負荷に供給する。また、充放電手段は供給手段
を介して供給される電力を充放電しつつ、負荷への電力
供給を行う。

【０００７】このように構成することにより、トランス
を使用することなく、所定電圧の直流電圧を負荷に供給
することができ、トランスレスのスイッチング電源装置
を提供できる。

【０００８】また、請求項２の記載は、前記請求項１記
載の発明を具体化するものであり、前記整流手段は、例
えばダイオード整流器で構成するものである。このよう
に構成することにより、例えばブリッジ形態にダイオー
ドを接続し、極めて簡単で安価な整流器を構成できる。
尚、整流手段は、ダイオード整流器に限定されるもので
はない。

【０００９】また、請求項３の記載は、前記請求項１記
載の発明を具体化するものであり、前記供給手段は、例
えば少なくてもツェナーダイオードとトランジスタから
構成する。例えば、ツェナーダイオードにより、全波整
流電圧がツェナー電圧を越えるか否かによりトランジス
タのオン、オフを切り換え、トランジスタがオンの時、
供給手段に全波整流電圧の出力を供給する。

【００１０】このように構成することにより、例えばツ
ェナー電圧をスレショルド電圧として、所定電圧値の直
流電圧を得ることができる。また、請求項４の記載は、
前記請求項１記載の発明を具体化するものであり、前記
供給手段は、例えばダイオードで構成する。

【００１１】このように構成することにより、供給手段
を安価の電子部品で構成することができる。さらに、請
求項５の記載は、前記請求項１記載の発明を具体化する
ものであり、前記充放電手段は、例えば電解コンデンサ
で構成する。

【００１２】このように構成することによっても、充放
電手段を安価な電子は部品で構成することができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態例を図
面を用いて詳細に説明する。図１は本実施形態例のスイ
ッチング電源装置の回路である。同図において、本例の
スイッチング電源装置１は、１００Ｖの商用電源２から
の出力電圧を整流するダイオード整流器３、及びダイオ
ード整流器３の整流出力を平滑しつつ所定レベルの電圧
に変換する平滑／電圧変換回路４で構成されている。

【００１４】ダイオード整流器３は、例えばダイオード
をブリッジ状に接続した全波整流回路で構成され、商用
電源２から出力される交流電圧を全波整流する。平滑／
電圧変換回路４は、ツェナーダイオード５、トランジス
タＱ１、Ｑ２、ダイオード６、電解コンデンサ７、及び
抵抗Ｒ１、Ｒ２で構成されている。ツェナーダイオード
５はダイオード整流器３から出力される全波整流電圧
（Ｖin）がツェナー電圧（Ｖz)より大きい時、抵抗Ｒ１
を介してトランジスタＱ１のベース（Ｂ）に電流を流
し、トランジスタＱ１をオンする。一方、全波整流電圧
（Ｖin）がツェナー電圧より低い時、ツェナーダイオー
ド５を介してトランジスタＱ１のベース（Ｂ）には電流
が供給されず、トランジスタＱ１はオフする。

【００１５】トランジスタＱ２のベース（Ｂ）は、抵抗
Ｒ２によってバイアスされ、上述のトランジスタＱ２の
オン、オフに従って駆動する。例えば、トランジスタＱ
１がオンである時、トランジスタＱ２のベース（Ｂ）は
接地電位（実際にはトランジスタＱ１のＶBEの電圧分接
地電位より高い）となるため、トランジスタＱ２はオフ
となる。また、トランジスタＱ１がオフである時、トラ
ンジスタＱ２のベース（Ｂ）は抵抗Ｒ２を介してバイア
ス電圧が供給されるためオンとなる。

【００１６】一方、電解コンデンサ７には、供給手段で
あるダイオード６を介して全波整流電圧（Ｖin）が供給
され、電荷を蓄積し、不図示の負荷への電力供給を行
う。尚、ダイオード６は電解コンデンサ７の両端子間電
圧、つまり負荷電圧（Ｖout)が全波整流電圧（Ｖin）以
上の電位である時、電流を遮断し、例えトランジスタＱ
２がオンしていても電解コンデンサ７に電力供給しな
い。

【００１７】次に、上述の構成のスイッチング電源装置
１において、その回路動作を説明する。図２は上述の回
路動作を説明する図である。同図に示す「Ｖin」は上述
のダイオード整流器３から出力される全波整流電圧（Ｖ
in）の波形を示す。また、「Ｖout 」は上述の負荷電圧
（Ｖout)の波形を示す。

【００１８】先ず、同図に示すのタイミングからスタ
ートして、時間の経過と共にダイオード整流器３から出
力される全波整流電圧（Ｖin）の電圧レベルが上昇す
る。この時、全波整流電圧（Ｖin）はツェナー電圧（Ｖ
z)以下であるので、トランジスタＱ１はオフであり、ト
ランジスタＱ２はオンしている。但し、この時全波整流
電圧（Ｖin）は負荷電圧（Ｖout)以下であるので、ダイ
オード６が機能し、負荷側への電力供給は行われず、電
解コンデンサ７から負荷への電力供給が行われている。

【００１９】したがって、この間負荷電圧（Ｖout)は、
同図に示すように電解コンデンサ７の電荷の放出に伴っ
て、僅かづつではあるが徐々に低下する。その後、全波
整流電圧（Ｖin）の電位が低下する負荷電圧（Ｖout)の
電位を越えると（同図のに示すタイミング）、ダイオ
ード６がオンとなり、この時上述のようにオン状態であ
るトランジスタＱ２を介して負荷側に電力供給を行う。
この時供給される電力は、負荷の駆動に使用されると共
に電解コンデンサ７を充電し、負荷電圧（Ｖout)の電位
を上昇させる。

【００２０】その後、上昇する全波整流電圧（Ｖin）の
電位がツェナー電圧（Ｖz)に達すると（同図のに示す
タイミング）、全波整流電圧（Ｖin）がツェナー電圧
（Ｖz)を越えるため、ツェナーダイオード５からトラン
ジスタＱ１にベース電流が供給され、トランジスタＱ１
をオンし、更にトランジスタＱ２をオフする。したがっ
て、このタイミングでトランジスタＱ２がオフするた
め、負荷側への電力供給が絶たれ、電解コンデンサ７か
らの電荷によって負荷を駆動する。

【００２１】この状態は全波整流電圧（Ｖin）がピーク
に達し、その後その電位が低下し、ツェナー電圧（Ｖz)
に達するまで継続する。そして、全波整流電圧（Ｖin）
の電位がツェナー電圧（Ｖz)まで低下すると（同図の
に示すタイミング）、トランジスタＱ１はオフし、トラ
ンジスタＱ２が再度オンする。但し、この時全波整流電
圧（Ｖin）の電位は負荷電圧（Ｖout)以下となるのでダ
イオード６が働き（ダイオード６がオフであり）、負荷
側に対するダイオード整流器３からの電力供給は行われ
ない。

【００２２】その後、上述と同様全波整流電圧（Ｖin）
の電位が「０」に達し（同図の’のタイミング）た
後、再度電位が上昇し、全波整流電圧（Ｖin）がツェナ
ー電圧（Ｖz)を越えると（同図の’のタイミング）、
ダイオード６がオンし、トランジスタＱ２を介して負荷
側に電力供給が行われる。

【００２３】上述の状態は、全波整流電圧（Ｖin）の電
位がツェナー電圧（Ｖz)を越えるまで続き（同図の’
のタイミング）、以後上述の回路動作を繰り返すことに
より、電解コンデンサ７を充放電しつつ、負荷への電力
供給を続ける。しかも、この時負荷の供給される負荷電
圧（Ｖout)は図２に示すようにほぼ一定の直流電圧であ
る。

【００２４】したがって、本例によればトランスを使用
することなく、商用交流電圧を一定の直流電圧に変換す
ることができる。しかも、使用する電子部品は一般的に
安価のトランジスタ、ツェナーダイオード、ダイオー
ド、抵抗等であり、トランスを使用しないことによる装
置のコストダウンが可能である。

【００２５】また、上述の各部品は小さく、半導体チッ
プに作り込むことも可能である。したがって、トランス
を省くことによる電源装置の小型化が可能である。尚、
上述の実施形態例の説明では、１００Ｖの商用電源を本
例のスイッチング電源装置で一定の直流電圧に変換した
が、対象となる電源は交流電源であれが良く、１００Ｖ
の商用電源に限定されない。

【００２６】また、作成する直流電圧値についても、ツ
ェナーダイオード５のツェナー電圧（Ｖz)を変えること
で所望の所定電圧値を得ることができる。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように本発明のスイッチン
グ電源装置によれば、電源装置を安価に作成することが
できる。

【００２８】また、電源装置を小型化でき、本発明のス
イッチング電源装置を採用する電子機器の小型化も可能
となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施形態例のスイッチング電源装置の回路で
ある。

【図２】本実施形態例のスイッチング電源装置の回路動
作を説明する図である。

【図３】従来の電源装置の回路図である。

【符号の説明】

１スイッチング電源装置２商用電源３ダイオード整流器４平滑／電圧変換回路５ツェナーダイオード６ダイオード７電解コンデンサＱ１、Ｑ２トランジスタＲ１、Ｒ２抵抗

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】交流電圧を整流する整流手段と、該整流手段に接続され、該整流手段で整流された整流電
圧が所定電圧値に達し、かつ負荷電圧が前記整流電圧よ
り低い時に該整流電圧を負荷側へ供給する供給手段と、該供給手段を介して供給される電力を充電するととも
に、前記供給手段から負荷側に整流電圧の供給がない
間、負荷に電力を供給する充放電手段と、を有することを特徴とするスイッチング電源装置。
【請求項２】前記整流手段は、ダイオード整流器であ
ることを特徴とする請求項１記載のスイッチング電源装
置。
【請求項３】前記供給手段は、少なくてもツェナーダ
イオードとトランジスタから成ることを特徴とする請求
項１記載のスイッチング電源装置。
【請求項４】前記供給手段は、ダイオードであること
を特徴とする請求項１記載のスイッチング電源装置。
【請求項５】前記充放電手段は、電解コンデンサであ
ることを特徴とする請求項１記載のスイッチング電源装
置。